対 MANPAD DEW に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2009.10 International Defence Review European Defence Agency calls for MANPADS defence study <0911-100031>
 欧州防衛庁 (EDA) が、軍用機に対する MANPADS 脅威に対する研究を行う。 研究対象は発射されたミサ イルの撃墜と、ミサイル発射の防止の両面に及ぶ。
 EDA によると MANPADS は、世界105ヶ国が合わせて15万発保有しているほか、27のテロ組織も保有している。
2007.08 Jane's Missiles & Rockets Raytheon tests Vigilant Eagle microwave defence system against MANPADS missile <0717-080025a>
 Raytheon社が対 MANPADS HPM 兵器である Vigilant Eagle の技術立証試験を行った。 試験では離陸直後の輸送機を模擬して丘の中腹に置かれたジェットエンジンに対し MANPADS を発 射し、これに対して HPM を照射した。 これにより MANPADS は制御を失い異常飛翔した。
<0717-080025b>
 Phalanx 20mm CIWS の地上型である Centurion 米陸軍から22基を受注した。  陸軍は28基を要求している。 その他に米空軍が6基英国軍が5基を発注してい る。 Centurion には6ヶ国から引き合いがあり、同社は2010年までに100基を売り上げ るとしている。
 2006年6月に Raytheon社は、民生品のファイバレーザを用いた60mm迫撃砲弾の破壊 に成功した。 ただしこの試験は地上に固定された弾に対する照射であった。
2007.06.18 Aviation Week & ST Light show <0714-061820>
= 米国のレーザ兵器開発現況 =
 DoD の主要な戦術、戦略レーザ兵器開発は、具体的な実験段階に入ってきたが、作戦運用に関する指針が決まっていないこと、実際の 照射能力が明確でないことから議会及び軍事専門家から装備化への疑問があがっている。
ATL
 COIL レーザを使用する ATL は運用評価段階に移っている。 11~12月に C-130 による 照射試験を 予定しており、2010年までに導入計画 (POM) で装備化をねらう。
Skyguard
 THEL の技術を採用した8×20呎のコンテナ3台からなる移動式レーザシステ ムで、C-130 による移動が可能である。 価格は$150Mであるが、量産化すれば$30M以下を見積もっている。
対 Manpad レーザシステム;
 Boeing社が開発している40呎のトレーラに搭載するレーザシステムは出力が5~15kWで、2~5km以内の Stinger 級 MANPADS を2.5秒 以内に無力化する。 6~9ヶ月以内に野外迎撃試験を予定しており、1個システム$45M~$50Mを見積もっている。
ABL
 2009年8月に弾道ミサイルの迎撃試験を予定しているが、FY-08要求では議会が要求額から$200~$250Mを削減、法案が成立すれば迎撃 試験は2012年まで3年遅延する。
SSL 技術
 現状では25kWレベルの出力だが、5年以内に100kWのシステムが開発され、UAV や F-35 へのレーザポッド搭 載の検討が始まっている。
2006.08.14 Aviation Week & ST New dogs, new trics <0617-081405>
 離発着機への MANPADS 攻撃対策で、国土安全省は4年間$100Mを投じて航空機搭載型のレーザを用いた防護システムの研究を行ってきた ほか、航空機搭載型に代わる代案の研究も行っている。
 Northrop Grumman社が THEL を改良した Skyguard システムを、Raytheon社が HPM を使用する Vigilant Eagle をそれぞれ提案している。
( Skyguard 関連記事 AW&ST 2006.08.07)
( Vigilant Eagle 関連記事 JDW 2005.10.05)
2006.07.20 Inside the Pentagon Northrop Grumman offers High-Enargy Laser to protect Airports <0618-072001>
 Northrop Grumman社が米 DHS (Department of Homeland Defense) に民間空港での MANPAD 対処用に高出力レ ーザシステム Skyguard を提案した。 車載型の Skyguard は2年前に計画中止となった THEL の技術を使用し、大きさは四分の一に縮小される。 対処可能な標的は MANPADS の他、カチューシャロケット、砲迫弾、UAV、CM がある。
 システム単価$150Mだが量産により$30M~$50Mまで低価格化が見込まれる。 同社は DHS が旅客機搭載用に開発を進める DIRCM システ ムとの併用により極めて効果を発揮するとしている。
2006.06.05 Aviation Week & ST Change of heart <0612-060504>
 米国土安全省 (HSD) は、SA-7 や SA-18 等の MANPAD に対する民航機防護の研究範囲 IRCM 以外に拡げ、Raytheon社が自社研究を進 めている Vigilant Eagle の様な提案を求めている。 Vigilant Eagle は HPM を用いミサイルの電子回路を 破壊するシステムで、空港から65哩、高度18,000呎の全周で対処が可能とされ、価格も一式$25M以下を目標と する。
( Vigilanr 関連記事 AW&ST 2005.09.05)
 DoD は現在20ヶ国以上が MANPAD を製造しており100万発以上が現存するとみてお り、1970年代以降40機の民航機が MANPAD 攻撃を受け、25機が墜落、400人が死亡している。
2006.05.24 Jane's Defence Weekly Pakistan builds on Chinese SAM system <0611-052413>
 パキスタンが中国の QW-2 MANPADS を Anza Mk Ⅲ として国産している。 但し数 ヶ所でパキスタン独自の改造がなされている。
 QW-2 の射撃ユニット (Grip Stock) はロシアの Strela を元にしているが、パキスタンは新型である Igra と同じ方式に改造してい る。
2005.10.05 Jane's Defence Weekly Directed-energy protection system unveiled by Raython <0520-100504>
 Raytheon社が二種類の対 MANPAD DEW システムを開発している。
Scorpion
 従来の IRCM はヘリ搭載に大きすぎるため、ヘリ搭載用に AIM-9X AAM のコンポーネントを利用した小型軽量のレー ザ IRCM である。 8月に行われた試験では単波長の可視光レーザが使用された。
 試作機の試験は2006年末に予定されており、F/A-18 などへの搭載も検討されている。
Vigilant Eagle
 空港全域を防護するもので、システムは複数の塔上に設置された早期警戒用 IR カメラ、指揮装置、広告板サイズの HPM で構成される。
 Raytheon社によると、実験ではあらゆる MANPAD に対し有効であり、1個システムは1機の C-17 で空輸可能 である。
( Vigilant Eagle に関する記事 AW&ST 2005.06.13)
2005.09.05 Aviation Week & ST Zap, it's here <0518-090507>
 米空軍参謀長が AESA レーダや HPM を使用する電子攻撃兵器の開発装備化に向けた 試験を行っていることを明らかにした。
 開発の細部は明らかにされていないが、これらの兵器は火力によらず敵のミサイルやレーダ、通信ネットワークを電子的に破壊するも ので、レーダ兵器は目標を捜索追随した後その回路を破壊する。
 図は Raytheon社が提案する HPM を用いた携行 SAM 対処用の空港防護システム Vigilant
【関連記事:0513-061309 (AW&ST 2005.0613)】
2005.09 International Defense Review CRS st to unveil SAM-PRAS airport and airfield missile-threat assessor <0518-090031>
 英国 CRS社が開発した SAM-PRAS (SAM Position Ranking and Analysis System) の Version 2 が、9月に ロンドンで開かれる防衛博で公開される。
 SAM-PRAS は英空軍の要求に応じて空港に配備し、SAM 部隊が装備するシステムを逆利用して MANPAD に対抗 しようとするもので、初期型はイラクなどで使用中である。
2005.08 Jane's Missiles & Rockets High-powered microwave counters MANPADS threat <0516-080012>
 Raytheon社が MANPADS から民航機を防護する HPM 装置である Vigilant Eagle を開発している。 システム は以下の三要素で構成される。
MWS (Missile Warning System)
 空港周辺に格子状に配置される IR センサで、ビルの屋上や携帯電話アンテナ塔などに設置する。
HAT (Highpower Amplifier Transmitter)
 野外広告板状のアレイアンテナでソリッドステートアンプに結ばれる。
指揮統制用コンピュータ
 放射された HPM 波は MANPADS ミサイルの開口部から内部に入り込み、電子回路を破壊する。 現在 Vigilant Eagle は特定の変調を 行っていないが、特定のミサイルを対象とした変調を行うことも可能である。
(関連記事 AW&ST 2005.06.13)
2005.06.13 Aviation Week & ST Microwave weapons emerge <0513-061309>
 Raytheon社が対 MANPAD HPM である Vigilant Eagle システムを自社開発したこ とを明らかにした。
 Vigilant Eagle は民間空港に配備し、離発着する航空機を MANPAD から防護するシステムで、高出力マイクロ波パル ス波を、ビーム幅1度で照射し、数マイル以内の SAM の誘導回路を無力化する。
 システムは2基のアンテナと IR センサ及び管制塔の指揮制御装置から成り、3角測量の原理で SAM の位置を アンテナに送り破壊する。
 同社の試験では、数種類の MANPAD を発射し、数マイルでの破壊に成功しており、Stinger、Blowpipe、SA-7、SA-16 及び SA-18 を対 象とするが、有人ヘリ、UAV/UCAV 及び滞空型攻撃兵器にも効果が期待できる。
2004.02.02 Aviation Week & ST Securing the edges <0403-020203>
 米国土安全省と民間空港代表者は、旅客機を携帯 SAM から防護する方策として、航空機搭載の自己防御装置を中心に検討していたが、 最近になって地上設置型装置による防護策が浮上している。
 地上設置型は現在開発中の THEL をベースとして重弗化レーザを使用する HORNET (Hazardous Ordinance Engagement Toolkit) システムで、旅客機への負担はなくなるが現実的にはや や先の導入となる。
 この他に、地上監視レーダーを飛行場に設置して、不審者や車両の進入を防ぐことが検討され、主要空港で試験が行われている。
 また、空軍も最近300基の3脚設置型監視レーダーを購入し飛行場周辺の警戒強化を図っている。
 国土安全省は2月、BAE System社、Northrop Grumman社、及び United Airlines社グループと契約し、レーザー及び航空機用使い捨て IR ジャマーの試験を計画している。
2003.07.30 Jane's Defence Weekly New high-energy concept aims to counter man-portable missile threat  軍民飛行場に離発着する航空機に対する小型 SAM に対抗するため、Northrop Grumman社が Laser DEW の HORNET (Hazardous Ordnance Engagement Toolkit) を発表した。
 HORNET は MTHEL 開発の副産物で、MTHEL 同様にメガワット級の弗化重水素レーザ を使用する。 システムは固定して運用されるが、車両に搭載されていて移動が可能である。
 1個システムの HORNET で2~3発の斉射に対抗できるため、1又は複数のシステムで1ヶ所の空港を掩護できる。