その他の AAM に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2020.09 International Defence Review USAF contracts Raytheon for MSDM technology development <2010-090007>
 米空軍研究所 (
AFRL) が7月21日、Raytheon社に総額$375Mになる自衛用ミニチュアミサイルMSDM開発の39ヶ月に及ぶ初期段階を$3.4Mで発注した。
 MSDMはAIM-9Xの25~30%の大きさのAAMで、2016年1月にRaytheon社が4年間の契約を$14Mで受注していた。
【関連記事:1912-102806 (AW&ST 2019.10.28)】
2020.07.23 Inside Defense Raytheon beats Lockheed to develop miniature self-defense missile for AFRL <2008-072305>
 米空軍研究所 (AFRL) が、Lockheed Martin社とRaytheon社が受注を競っていた$375Mをかけて秘密裏に開発する自衛用小型ミサイル (MSDM) の担当にRaytheon社を選定した。
 Raytheon社は2023年10月までの最初の作業を$93Mで受注する。
【関連記事:1912-102806 (AW&ST 2019.10.28)】
2020.06.01 Aviation Week & ST Reaching out <2009-060103>
= AIM-260 に至るまでの AAM に関する記事 =
 
2019.11 Internationsl Defence Review Raytheon discloses Peregrine AAM development <1912-110004>
 Raytheon社が自社開発しているPeregrine AAMの詳細を公表した。 PeregrineはAIM-120 AMRAAM並の射程と自動捜索能力を持ち、AIM-9X Sidewinder並の機動性を持つという。
 Peregrineの全長はAMRAAMの約半分である182.9cmで重量は68kgをやや超え(註:AMRAAMは152kg)、小型軽量の破片効果弾頭とマルチモードシーカを搭載している。
2019.11 Internationsl Defence Review MBDA unveils Team Tempest weapon system concepts <1912-110002>
 Team Tempestの一員であるMBDA UK社が、次世代戦闘機搭載武器シリーズの構想を公開した。
HK-DAS (hard-Kill Defensive aid system)
 向かってくるミサイルを迎撃するIIR誘導直撃型ミサイルで全長1m以下、重量10kg
GAMM (Grounf Attack MicroMissile)
 HK-DASの対地攻撃型小型の
HE弾頭を搭載
WVRAAM (Within Visual-Range AAM)
 ASRAAMに代わる150kg以下のAAMで、全長3.5m
 胴径はASRAAMの166mmより太い178mmで射程はASRAAMより長く、Meteorより短い
2連装WVRAAM
 全長はASRAAMよりやや短い2mで重量100kg
SPEAR Cap 3
 重量100kgで射程140km
2019.10.28 Aviation Week & ST Raytheon unveils medium-range air-to-air missile project <1912-102807>
 米空軍がLockheed Martin社とAIM-120後継としてAIM-260を開発していると発表した丁度3ヶ月後の9月に行われた米空軍協会の会議で、Raytheon社が自社開発しているPeregrine AAMの模型を公開した。
 AIM-260がAIM-120と全長が同じでそれより長い射程を有するのに対し、PeregrineはAIM-120並の射程を持ちAIM-9X並の運動性を有するという。
2019.10.28 Aviation Week & ST Mini-missiles <1912-102806>
 米空軍研究所 (
AFRL) が6月19日、航空機に搭載するAAMやSAMに対する全長1mの自衛用ミニチュアミサイルMSDM開発に関する企業説明会を非公開で行った。 米空軍はこの計画について明らかにしていないがAFRLはFY23での装備化とみている。
 AFRLは既に2015年にMSDMの概念検討を発注しており、翌年にはLockheed Martin、Raytheon社などが開発を受注していた。
 一方英国でもMBDA社の子会社British Aerospace Dynamics社もパリ航空展で全長1m以下の空中発射短射程ミサイルを発表している。
2019.09.26 Jane's 360 MBDA unveils Team Tempest weapon system concepts <1910-092602>
 Team Tempestの一員であるMBDA UK社が第六世代戦闘機に搭載する一連の武器構想を公表した。
HK-DAS (Hard-Kill Defensive Aid System)
 飛来するミサイルを打ち落とす全長1m以下、重量10kgのIIR誘導ミサイル
GAMM (Ground Attack Micromissile)
 少量の爆薬を搭載した
CAS用の武器でHK-DASとの共用化を目指す。
WVRAAM (Within-Visual-Range Air-to-Air Missile)
 現有のASRAAMに代わるAAM
2019.09.19 Jane's 360 Raytheon discloses Peregrine AAM development <1910-091903>
 Raytheon社が自社開発する中距離AAM Peregrineを公表した。 PeregrneはAIM-120 AMRAAMの射程と自動捜索能力とAIM-9X Sidewinderの運動性を併せ持つという。
【註】
 AMRAAMはF-22の機内弾庫収納のためAIM-120Cで固定フィンの先端を切っているが、記事の画像でPeregrineは固定翼をドーサルフィンにしている。
2019.09.16 Aviation Week & ST MBDA shapes new Tempest weapons <1911-091605>
 MBDA社が9月10~13日にロンドンで開かれたDSEI展で、Tempest搭載を狙った各種ミサイル案を公表した。
WVRAAM
 胴径を太くしたASRAAMの後継となるAAMで、IRシーカのほかRFシーカやIR/RF複合シーカも搭載できる。
・小型WVRAAM
 現有発射装置に2発ずつ搭載でき、小型ながらASRAAMと同一射程、性能を有する。
HK-DAS
 
HK-DAS10kgの小型ミサイル。
・対地攻撃型HK-DAS
 HK-DASには小型地上目標を攻撃する型もある。
Spear Ⅲ
 ネットワーク化されたスタンドオフミサイル。
【註】
 HK-DASはHard-Kill Defensive Aid Systemの名が示すように飛来するAAMやSAMを撃墜する一種のAAMで、その対地攻撃型はGAMMと呼ばれる。
【関連記事:1910-092602 (Jane 2019.09.26)】
2019.09.16 Defense Update Raytheon's peregrine to maximize fighter aircraft air/air loadout, agility <1910-091607>
 Raytheon社はAIM-260 AAMの受注でLockheed Martin社に破れたが、9月16日に自社開発する中距離AAM Peregrineを発表した。
 Peregrineは現在装備しているAIM-120 AMRAAMの半分のサイズで価格も半分という。
2019.06.17 Aviation Week & ST MBDA developing new version of Mica 'Sillent Killer' air-to-air missile <1908-061706>
 MBDA社がF4仕様Rafale戦闘機搭載にMICA NGを売り込んでいる。 MICA NGは従来のMICAと同じ弾体を使用する。
 MICAは同じ弾体でシーカを変えたSAMを地対空/艦対空としても5,000発生産しており、そのうち3,500発は輸出されている。
2019.06.17 Aviation Week & ST Future European missiles will be coordinated to hit harder <1908-061705>
 MBDA社が独仏が共同開発する次世代戦闘機FCAS及び英国のTempestに装備する6種類のミサイル構想を公表した。
 80kgのSPREAR 3を元にしたのがSmartCruiserSmartGlideで、いずれもSPEAR 3と似ているが群集団での運用や堅固目標への攻撃が可能になっている。 また120kg型と240kg型の"Remote Carrier"構想は突入破壊能力の他、情報収集、電子戦その他各種の任務を行える。
 更に飛来するAAMやSAMを撃墜する10kg以下の小型ミサイルも提案している。
2019.06.20 AW network Lockheed Quietly Developing AIM-260 To Counter Chinese PL-15 <1907-062005>
 Lockeed Martin社が米米海空軍と、中国のPL-15 AAMに対抗するためAIM-120 AMRAAMより大幅に射程を伸ばしたAIM-260を開発している。
 AIM-260の発射試験は2021年に開始され、2022年
IOCを目指している。
2019.06.20 Inside Defense Weapons PEO: Lockheed developing next aerial dominance weapon with greater range than AMRAAM <1907-062004>
 米空軍が、陸海軍、Lockheed martin社と共に、中国のPL-15 AAMに対抗して、AIM-120 AMRAAMより大幅に射程を伸ばしたAIM-260
JATMの開発を進めていることを明らかにした。
2019.03.25 Aviation Week & ST Great power envy <1905-032511>
 米空軍FY20予算要求では5ヵ年計画F-35Aが24機F/A-18E/Fが17機CH-47Fが若干削減され、CH-53KやKC-46A、MQ-4Cの取得時期が遅らされた代わりに、F-15EXが今後5年間で80機整備されることになった。
 F-22の後継となる
PCAにはFY20で$1Bが計上され向こう5年間で$6.57Bが見積もられているが、議会予算局 (CBO) はPCAが就役するのは2030年以降で単価は$300Mを超えると見ている。
 AIM-120の後継となるサイズがAIM-120の半分で射程が同じミサイルSACMは空軍研究所 (AFRL) でCASTと名称を変えて計画が進められる。  AARGM-ERがF-35Aに機外搭載されるのに対し、機内弾庫に搭載できるSiAWの開発が5年間に$860Mかけて行われる。
2018.09.26 Jane's Defence Weekly A-Darter missile completes flight tests <1811-092608>
 南アDenel社が9月17日、2017年11月17日以来4回の飛翔試験を行ってきたA-Darter短距離AAM<の性能確認試験を完了したと発表した。
2018.08.01 Jane's Defence Weekly Iran announces mass production of Fakour missile <1809-080113>
 イラン軍が7月23日、Fakourレーダ誘導AAMが量産に入っていることを公表した。 射程150km 、最大速度Mach 5のFakour-90はF-14搭載用として2013年2月にに公表されていた。
 Fakourの外観は、米国が1970年代にF-14と共にイランに売却したAIM-54 Phoenixと殆ど同じである。
2018.07.24 Jane's 360 Iran announces mass production of Fakour air-to-air missile <1808-072408>
 イラン軍が23日、Fakour AAMを量産中であると発表した。 国防相が参加して行われたこの日の式典では6発のFakour が展示されていた。
 イランのメディアによるとFakourの射程は150kmで速度はMach 5である。
【註】
 この画像から見る限り、Fakourとは米海軍がかつてF-14に搭載していたAIM-54 Phoenixそのものである。
 因みにPhoenixも実弾の塗装は黄色であった。
2017.02.22 Jane's Defence Weekly Israel's Rafael to offer Derby Mk Ⅲ BVRAAM under 'Male in India' initiative <1704-022203>
 Rafael社が2月14日、インドの軽戦闘機
LCA搭載用にDerby Mk Ⅲ BVRAAMを提案していることを明らかに した。 Derbyの原型は2016年に就役したLCAでの採用が決まっている。
 Derby Mk Ⅲは2015年のインド航空展で初披露されたI-Derby ERのインド向けで、2バルスロケットを搭載し100km の射程を持つ。 印空軍は現在Phtyon 5 SRAAMとDerby Mk ⅢのLCAでのDerby Mk Ⅲ評価試験を実施している。
2016.09 International Defence Review Raytheon to add capability to AIM-9X Block Ⅱ <1610-090005>
 Raytheon社がFY16予算で、AIM-9XのLot 16を$291Mで受注した。 Lot 16は過去最大の契約で米軍用に720発、
FMS による輸出用が100発である。 この中にはAIM-9X Block Ⅱの訓練弾であるCaptive Air Traning弾も含まれている。
 AIM-9X Block ⅡはBlock Ⅰのソフトに対地攻撃能力を付与している。
2016.05 International Defence Review Raytheon details AMI-9X Block Ⅱ+ <1606-050011>
 Raytheon社が2016年1月に米海軍から受注したAIM-9X Sidewinder Block Ⅱの能力向上型AIM-9X Block Ⅱ+の詳細を公表した。
 Block Ⅱ+はBlock Ⅱとほぼ同じであるが、新規設計したプロセッサ、新型電池、電子式S&A装置のほか、DSU-41/B光学式信管(
AOTD)装置 及びDSU-37/Bレーザ近接信管を装備し、更にAIM-120D AMRAAMが装備している片方向データリンクも装備することで、射程が延伸 すると共に射程圏内での効力も向上している。
2016.03 International Defence Review Raytheon selected to deliver next-gen tactical missile solutions <1604-030008>
 Raytheon社が1月20日に、米空軍研究所(
AFRL)から将来AAMの研究を$14Mで受注した。 これは A2ADの状況下で、携行弾数の増加と母機の生存性向上を目指すもので、計画は小型高性能 ミサイルASCMと、自己防衛ミニ弾MSDMからなる。
SACM
 第四/五世代戦闘機に対抗しうるAIM-120 AMRAAMを補完するAAMで、AIM-9X Sidewinder程度の搭載量が求められる。
MSCD
 チャフやECMに代わる、又はこれと併用する弾でPAC-3 SME弾で使用しているミリ波技術を用いた直撃 弾になる可能性がある。
2015.11 International Defence Review UK flexes PMA deliver sustained ASRAAM capability <1512-110002>
 MBDA社が8月に、英国防省から£300M ($463.5M) で
ASRAAM維持計画を受注した。
 MBDA社は既存 ASRAAM の改修セットを納入すると共に、AAM/SAM 共用ミサイル CAMM としての 新弾も納入する。
2015.07 International Defence Review Rafael unveils I-Derby ER BVRAAM <1508-070004>
 Rafael社が I-Derby の遠距離型 I-Derby ER を公表した。 高度20,000ftで速度 Mach 0.9 で発射した場合、I-Derby の射程は 62kmであるのに対し I-Derby ER は100kmであるという。
 I-Derby ER は2パルスロケットモータを採用すると共に、シーカを IAI社が開発した
TWT シーカに換装している。
2015.06.24 Jane's Defence Weekly Rafael debuts extended-range I-Derby <1508-062403>
 Rafael社がパリ航空ショーで、2月にインドで発表した I-Derby 短距離 AAM の更に射程延伸型である I-Derby ER を公表した。 I-Derby ER は2パルスロケットを採用し、射程を I-Derby の65kmから100kmへ延伸して いる。
 I-Derby ER は SAM への応用も考えられており、Spyder 短中距離 SAM システムでも使用できる。
2015.05 International Defence Review AIM-9X Block Ⅱ achieves USN IOC <1506-050004>
 米海軍が3月31日、AIM-9X Sidewinder Block Ⅱ
IOC を宣言した。 最初に Block Ⅱ を装備するのは、 厚木基地に駐留する第5空母航空団になる。 空軍における IOC は2015年9月が予定されている。
 Block Ⅱ の試験では19発中15発が命中したが、海軍は今後も Block Ⅱ の改良を行うという。 FY16で Block Ⅲ の開発中止が決まったため、そ の開発経費も Block Ⅱ の改良に流用されるという。
2015.02.16 Aviation Week & ST Course change <1504-021603>
 米海軍が、FY16予算要求と共に出されたFY16~FY20の中期計画
FYDPF-35C の調達数1/3程度減 らし、新たなスタンドオフ兵器に$800Mを投資することが明らかになった。
 ミサイル関係で縮小されるのは唯一、射程延伸型 AIM-9X である AIM-9X Block Ⅲ の計画中止だけである。
2015.01 International Defence Review NAVAIR plans production start for AIM-9X Block Ⅱ+ sidewinders <1502-010007>
 米海軍が Raytheon社に、AIM-9X Sidewinder Block Ⅱ の発展型である Block Ⅱ+ の開発を$3.99Mで発注した。
 Block Ⅱ+ はアクチュエータ、
INS、プロセッサを更新する。
2014.11 International Defence Review Ukraine reveals missile and seeker developments <1412-110004>
 ウクライナArtem社が、レーダ誘導中距離 AAM である R-27 Vympel (AA-10) に搭載する IR シーカ AR(ZR)-260T を、 AviaSvit 展に出品した。 一方 Arsenal社は、従来の IR シーカが捕捉距離15~20kmであったのに対し30km の性能を持つ A3-20 を展示した。 A3-20 は4年前に発表された A3-10 の改良型である。
 また Radionix社は AAM と SAM の改良型シーカを発表した。 Topaz は ARM シーカで、R-27P (AA-10) が搭載している 9B-1032 に代わるものであ る。
2014.06 Inrternational Defence Review Astra makes long-delayed first flight <1408-060006>
 インド
DRDO が5月4日、Su-30 による Astra BVRAAM 初の発射試験を行った。 Astra の地上発射試験は2003年に開始されたが2006年に不具合が発見され発射試験が遅れていた。 Astra のアクティブレ ーダシーカはロシアの AGAT社製である。
 今回飛行したのは Mk Ⅰ型で、DRDO は年内に Mk Ⅱ型の発射試験を行うとしている。
2014.05.14 Jane's Defence Weekly India successfully tests home-grown Astra AAM <1406-051411>
 インド
DRDO が5月4日、開発中の Astra BVRAAM を Su-30MKI から発射する試験に成功した。
 Astra は全長3.57m、胴径178mm、発射重量154kgで、15kgの弾頭を搭載する。 接近する目標に対し高度15,000mで発射した際の射程は 80kmである。
2014.05 International Defence Review AIM-9X Block Ⅱ resume IOT&E <1406-050008>
 2012年4月開始された
IOT&E不具合が発生し、2013年7月に中止されていた AIM-9X Block Ⅱ Sidewinder の試験が、不備ヵ所を改善して再開された。 再開された試験では20nm 以上での射撃1発のほか、後方の目標に対する肩越し射撃でも10nm以上で成功している。
 AIM-9X Block Ⅱ は今後、2015年3月の IOC に向け、同年始めに IOT&E を再度受審する。
2013.12 International Defence Review Iran boasts of new long-range air-to-air missile entering development <1401-120008>
 イラン軍参謀総長によると、イランは長距離 AAM Maqsoud を開発している。 Maqsoud は中距離 AAM Fakour 90 の発展型であるという。
 Fakour 90 についてイランは国内開発としているが、明らかに射程135kmの AIM-54A Phoenix の様で、一部部品が国産品に替えられていると思われる。
 AIM-54A は電子管がソリッドステート化され、アクティブ RF 信管が取り付けられた AIM-54C になり射程が150kmになったが、イランの Maqsoud は Fakour に同様の改良を加えたものと見られる。
2013.09 Jane's Missiles & Rockets India's redesigned beyond-visial-range Astra to fly this year <1310-090011>
 インドが7月1日、Astra BVRAAMSu-30MKI による発射試験 を2013年末に実施することを明らかにした。 試験が行われる Astra は、操舵翼の不具合からを再設計されたもので、4月に Su-30MKI による CFT が行われている。
 Astra は射程100km以上で、印空軍は2015年 operational を計画している。
2013.08.28 Jane's Defence Weekly Out of the blue <1310-082808>
= 各国の BVRAAM の現状に関する6頁の特集記事 =
欧州の BVRAAM
米国の混迷
中国のからくり
ロシアの決意
困難の果ての Astra (インド)
南半球の連携
日本の潜在能力
先を見るイスラエル
2013.08 Jane's Missiles & Rockets Raytheon looks at long-range AIM-9X <1309-080016>
 Raytheon社が長射程型の AIM-9X Sidewinder である Block Ⅲ を開発しており、米海軍はFY13に$9.8M、FY14に$22.6Mを 出資する。 長射程化のためロケットモータが強力なものになり、おそらく現在5吋の胴径が6吋になる。
 Block Ⅲ の試作はFY16に開始され、FY18に発射試験が開始される。
2013.06 Jane's Missiles & Rockets Denel aims VL A-Darter at Brazil <1307-060010>
 南アとブラジルのミサイル共同開発の一環として、Denel社がブラジル陸軍向けに A-Darter AAM を発展させた VL A-Darter を提案している。 A-Darter AAM は開発段階で16発が地上発射されており、その結果から SAM 転用が可 能とされた。
 VL A-Darter はロケットモータを大型化し、 Denel社 Umkhonto SAM の車載発射機に4発を搭 載する。
【 A-Darter 関連記事:0905-040006 (JMR 2009.04)】
【 Umkhonto 関連記事:0810-090028 (JMR 2008.09)】
2013.06 Jane's Missiles & Rockets Denel reveals Marlin missie for future co-operation with Brazil <1307-060001>
 4月9日~12日にリオデジャネイロで開かれた LAAD 2013 防衛展で、南ア Denel社BVRAAM と SAM 両用Marlin を発表した。 Marlin の開発は、現在南アが進めているが、インド/ブラジル/南ア (IBSA) 共同防衛計画に基づく もので、近くブラジル向けに本試作を開始する計画である。
 Marlin の全長は3.6m、胴径180mm、重量140kgで、2パルスロケットが採用され、最大射程は空対空で 100km地対空で60kmである。
2012.10 Jane's Missiles & Rockets US Navy plans to increase effective range of AIM-9X <1211-100030>
 米海軍が Raytheon社に、AIM-9X の射程延伸を発注した。 この契約では、合わせて老朽化対策のための改修も行われる。
 これとは別に海軍は AIM-9X が使用している V8.220 ソフトの改良契約も行った。
2012.07.16 Aviation Week & ST Still tracking <1209-071603>
 Rafael社が David's Sling 用迎撃弾である StunnerAAM とする計画で、Python 6 と名付けられている。
 Python 6 は最大速度 Mach 5.5 で、多段推進のロケットモータに EO/RF シーカを搭載するが弾頭はなく、直撃を狙ってい る。
2012.03 Jane's Missiles & Rockets AIM-9X Block Ⅱ faces 'ambitious' test schedule <1205-030019>
 1月9日に発簡された米国防総省の運用試験評価 (OT&E) 室はFY11報告書で、AIM-9X Block Ⅱ は 運用試験結果評価 (OETRR) 前に、実射試験を行う必要があるとしている。
 現在配備されている AIM-9X Block Ⅰ はバーション 8.212 ソフトがインストールされているが、AIM-9X-2 は 9.2 ソフトになる。 更に AIM-9X-2 にはデータリンクが 搭載されて飛行経路が改良されることにより射程を延伸する 9.3 ソフトが搭載され AIM-9X Block Ⅱ になる。
2011.10.26 Jane's Defence Weekly Denel expands Brazilian ties from A-Darter <1112-102607>
 南ア Denel社が、A-Darter AAM の成功を受け、ブラジルとの軍事技術協力更に発展させ ようとしている。 ブラジルも10月17日に、科学技術相が Denel社を訪問している。
2011.08 Jane's Missiles & Rockets IRIS-T missile deliveries pass the 3,000 mark <1110-080015>
 IRIS-T AAM の生産数が3,000発を超えた。 納入先はドイツ空軍のほか、2015年までにオーストリア、南ア、サウジ、 タイとなっている。 スペインへの納入は既に完了している。
2011.07 Jane's Missiles & Rockets Denel completes A-Darter integration on Gripen <1108-070009>
 南ア Denel社が A-Darter AAM を Gripen から発射する試験を完了した。 試験では6発が発射された。
 南ア空軍は既に A-Darter を Hawk に搭載しているが、同社はブラジルの F-5 への搭載を望んでおり、更にプラジル空軍 F-X への搭載も目 論んでいる。
【関連記事:1107-060003 (JMR 2011.06)】
2011.06.08 Jane's Defence Weekly Denel Dynamics integrated A-Darter <1109-060805>
 Denel社が5月、南ア空軍の Gripen と A-Darter の整合試験を完了した。 Gripen には A-Darter 用の射撃管制装置 が取り付けられたが、これは同海軍がフリゲート艦に装備した Umkhonto Block 2 SAM 用と同じものである。
2011.06.01 Jane's Defence Weekly India's DRDO test-fires Astra air-to-air missile <1109-060110>
 インド DRDO が5月20日と21日の両日に Astra BVRAAM の発射試験を行い成功し た。 Astra は Su-30MKI、Mirage 2000H、MiG-29 などに搭載するために開発されており、2013~2014年配備開始の計 画である。
 発射重量は160kg、弾頭重量は15kgで Mach 1.2~1.4 で飛行し、近行目標に対し80km、遠行目標に対し20kmの射程を 持つ。
2011.06 Jane's Misilles & Rockets Mectron plans Piranha 2 and A-Darter trials <1107-060003>
 ブラジルMectron社MAA-1B Piranha 2A-Darter の二 種類の短距離 AAM を並行して開発している。 MAA-1B は MAA-1A を安価にしたミサイルで、TVC を行うより高度 な A-Darter は南ア Denel社との共同開発である。
 A-Darter の発射試験は今まで南アが独自で行い、2010年7月には Gripen から安全に発射させる試験を行っている。 今後2011年9~10月にプログラム飛行試験を 行い、そののち end-to-end の発射試験を行う。
2011.04 Jane's Missiles & Rockets Astra redesign paves way for ramjet AAM <1106-050003>
 インド DRDO は現在、スクラムジェット推進の次世代 AAM を 開発している。
 2003年に発射試験が開始された Astra BVRAAM は2006年までに高々度での飛行制御に問題が発覚して開発が中止 され、代わってドーサルフィンを十字翼に代えた Astra MkⅡ が開発された。 MkⅡ の射程は MkⅠ と同じ80kmとされていたが、DRDO は 100kmであるとも言っている。
2011.03.30 Jane's Defence Weekly Taiwan missile woes continue <1105-033004>
 台湾が3月21日に行われた演習で AAM と SAM の射撃を行ったが、機構上の問題及び人為ミスを露呈した。 Mirage 2000Mica 及び Sparrow を発射したが、標的を撃墜できなかった。
 国産戦闘機 F-CK-1 が発射した国産 AAM Tien Chien Ⅱ (TC-Ⅱ) 及び F-16A/B が発射した AIM-7M Sparrow は標的を撃墜した。
2011.03.09 Jane's Defence Weekly Air-to-air domination <1104-030909>
= 将来 AAM に関する6頁の記事 =
 米、欧、露、中、印のほか、ブラジル、インドネシア、日本、韓国、台湾も次世代 AAM の開発を行っている。
米 国
欧 州
ロシア
2011.02.28 Aviation Week & ST Derby winner <1104-022802>
 インドが、国産の Tejas 軽戦闘機 (LCA) に搭載する BVRAAM に、Rafael社製の Derby を選定した。 インドは昨年、国内で開発していた Astra の装備化を断念していた。
 Tejas は Elta社製 EL/M-2032 レーダを搭載しており、Derby と EL/M-2032 の組み合わせはインド海軍が Sea Harrier で実績を持っている。
 Tejas は先月に IOC になり、2012年12月の FOC が計画されている。
2011.02.23 Jane's Defence Weekly India confirms Astra ramjet redesign <1104-022304>
 インドが、計画中止になったロケット推進の Astra Mk Ⅰ BVRAAM に代わるラムジェット 推進の Astra Mk Ⅱ を開発しており、2008年から試験が行われている。
 Astra Mk Ⅱ は、ドーサルフィンの Mk Ⅰ と異なり、弾首部に固定十字翼、尾部に可動操舵翼を持ち、射程が100kmに伸びている。
【 Astra Mk Ⅰ 関連記事:0809-080403 (AW&ST 2008.08.04)】
2010.08.16 Aviation Week & ST Big stick <1009-081606>
 空自F-X に AMRAAM 発展型か Meteor のような長射程 BVRAAM を 装備して中国の AEW&C を遠距離から攻撃したいとしているが、米国も同様に長射程 AAM の必要性を感じている。
 AMRAAM の後継に位置づけられている JDRADM は、FY12に予算が確保されても完成までには12年かかる。 米海 軍は射程が70~80kmある中国の PL-12 に対抗するため、AMRAAM より長射程の AAM を必要としている。
2010.07.28 Jane's Defence Weekly South Africa tests-A-Darter air-to-air missile aboard Gripen <1009-072813>
 南ア Denel社が開発している A-Darter AAM の初めての空中発射試験が、南ア空軍の Gripen を用いてケープタウン 近郊で行われ、A-Darter は振動やふらつきなしに安全に発射された。
2010.07.19 Aviation Week & ST Astra fireworks <1009-071906>
 インドAstra AAM は、最近行われた発射試験がデータリンクの不具合で失敗した。 現在 、不具合原因の調査中で、次回の試験は9月に予定されている。
 初期型の Astra-1 は全長3.7m、胴径178mm、発射重量160kgで、最 大射程は80kmであるが、機動する戦闘機に対する射程はこれより短くなる。 打ち上げ弾道式の Astra-2130kmの射程という。
2010.05.24 Aviation Week & ST A-Darter firing in works <1007-052402>
 南ア Denel社が、南ア空軍の Gripen を使用した A-Darter IIR 格闘戦 AAM の空中発射試験を年内に開始する。 地 上発射試験は今月完了する予定で、3月には Gripen への搭載飛行試験も終えている。
 A-Darter の開発は2012年中頃に完了する。
2010.02 Jane's Missiles & Rockets AIM-9X Block Ⅱ missile intercepts target drone <1003-020005>

 (既報 1002-010607 (JDW 2010.01.06) と同内容の記事)

2010.01.06 Jane's Defence Weekly AIM-9X Block Ⅱ completes second test firing <1002-010607>
 Raytheon社が開発を続けている AIM-9X Block Ⅱ の二度目の発射試験が11月20日に成功裏に完了した。 この試験で AIM-9X Block Ⅱ は、標 的となった BQM-74 の直近を通過した。
 Block Ⅱ は信管が改良されたほか、単方向データリンクを搭載して lock-on-after-launch 射撃 を可能にしている。
2009.12 Jane's Missiles & Rockets Astra air-to-air missile starts carry trials <1002-120025>
 インド DRDO が開発している Astra BVRAAM を搭載した Su-30MKI の飛行試験が 開始され、既に4ソティーが行われた。
 試験は2010年にかけて行われ、超音速飛行や7g旋回での検証が行われる。
2009.10.14 Jane's Defence Weekly Saab receives first test A-Darter for Gripen integration <0912-101410>
 Denel社がブラジルと協同で開発中の A-Darter は5年半の開発期間の3年を過ぎ、既に地上発射試験とシーカの CFT に成功しているが、Gripen に搭載しての発射試験が行われるのに備え、Gripen との整合試験に使用する最初の1発が Saab社に引き渡された。
 試験はまず、地上試験と CFT が行われ、2010年には発射試験が行われる。
2009.06.03 Jane's Defence Weekly Spain to buy IRIS-T missiles <0907-060305>
 スペイン内閣が5月22日、Sidewinder の後継として IRIS-T AAM 770発をEUR247.3Mで購入する決定を行った。 700発 は実弾、70発は訓練弾である。
2009.04.29 Jane's Defence Weekly Brazil's guided weapons target export markets <0906-042910>
 Mectron社を中心とするブラジルの GM業界は輸出を拡大している。 4月にリオデジャネイロで開かれた LAAD 2009 宇宙防衛展に Mectron社 は MAR-1 ARM、Acauan GPS 誘導爆弾キット、MAA-1B Piranha Ⅱ AAM を出品した。
MAR-1
 炭素樹脂製の弾体によりステルス性を持つため、発見撃墜が困難であるという。 レーザ近接信管で起爆する 90kgの弾頭を搭載している。 2008年にパキスタンへ100発を輸出した。
Acauan
 ブラジルのほか、南米のどこかの国、及び中東の4ヶ国から受注している。
MAA-1B
 南ア Denel社の A-Darter を共同開発する一方、第五世代 AAM である A-Darter より短射程の第四世代 AAM である MAA-1B を開発した。
2009.04 Jane's Missiles & Rockets Denel tests A-Darter missile and seeker <0905-040006>
 南ア Denel社ブラジルと共同で開発を進めている A-Darter AAM の地上発射試験が2月から 行われている。 試験は地上からロケットで加速して3回行われ、4月に予定されている3回目には高g旋回試験が行われる。 地上発射誘導試験は 2009年2/四半期の始めに行われ、2010年中頃には空中発射試験に移行する。
 A-Darter は無翼、TVC 制御の発射重量100kgの AAM で、高運動性が強調されている。
【関連記事:0904-030205 (AW&ST 2009.03.02)】
2009.03.18 Jane's Defence Weekly ASRAAM demos crucial JSF capability <0905-031803>
 豪空軍が2008年10月に F/A-18 を用いて初めての ASRAAMLock-On-After-Launch ( LOAL) 射撃試験を行い、後方にいる目標を5kmで直撃した。 ASRAAM の LOAL 射撃は HUD を用いるが、この試験 では外部センサの情報を Link 16 経由で取得して行われた。
 豪空軍は F-35 を装備する計画であるが、そのためにも ASRAAM の LOAL 射撃は重要である。
2009.03.02 Aviation Week & ST Non-aligned weapons <0904-030205>
 南ア Denel社が1990年代前半から開発している A-Darter 格闘戦 AAM は、2月に3回の地上試験が始まったところであるが、 2010年には空中発射試験が行われる。 IOC は2012年の計画である。 A-Darter は70g に耐えるように設計されているが、今までには耐50gの評価しか行われていない。
 A-Darter の開発には2006年からブラジルも参加している。
2008.11 Jane's Missiles & Rockets India's Astra demonstrates mid-course guidance in tests <0901-110005>
 インドDRDO が9月13、14の両日に Astra BVRAAM の発 射試験を行い成功した。 供試品にはシーカは搭載されていないようであるが、データリンクにより予想要撃点に向け飛行 した。
 Astra は、高度20,000mを Mach 0.4~2.0 で飛行する航空機から発射できることが要求されている。
2008.09.29 Aviation Week & ST Active guidance <0811-092908>
= 南ア Denel社が考えている各種アクティブシーカミサイル =
R-Darter
 イスラエルと共同で開発したアクティブレーダ型 AAM で、イスラエルでは Derby となった。 ブラジルと共同で開発した A-Darter に次ぐ AAM である。
Raster
 R-Darter で培った技術を用いる AAM/SAM 両用ミサイルの計画で、既に2年間検討を進め、シーカの試作と試験も行っているが、南ア政府から の資金はまだ出ていない。
Umkhonto-R
 Umkhonto-IR をアクティブレーダ化した SAM で、陸上発射型も考えている。 また二段推進にして艦載型も検討され ている。
2008.09.22 Aviation Week & ST India first Astra AAM in new test <0811-092206>
 インドの DRDO が、9月13日と14日に Astra 中距離 AAM の更なる地上発射試験を行った。 この試験では 発射機からの離脱性能と、中期誘導及びデータリンクの確認も行われた。 ただしアクティブシーカを搭載しての試験は2010年になる。
 Astra は2013年に装備化され、Su-30MKI、Mirage 2000 及びヒンダスタン社製の LCA 軽戦闘機に搭載される計画 である。
2008.09 Jane's Missiles & Rockets Raytheon delivers the 3,000th AIM-9X missile <0810-090021>
 Raytheon社が7月8日、3,000発目の AIM-9X を納入した。
 AIM-9X は2009年 IOC を目指す Block Ⅱ で、片方向データリンク ロフト射撃により射程が二倍になる。 このデータリンクは AIM-120 AMRAAM と同じ方式で同じ周波数帯を使用している。
2008.08.04 Aviation Week & ST Long-range target <0809-080403>
 インド DRDO によると、国内開発している Astra BVRAAM の Su-30MKI などから の発射試験が今月にも開始される。 しかしながら誘導飛行試験は2010年で、装備化は5年先になる。 Astra は重量160 kg、射程70kmの AAM で、構成品は全てインド製と言うがレーダシーカはフランス製で、恐らく RF 誘導 Mica のものと 思われる。
 インドは既に米、露、仏、イスラエル製の BVRAAM を装備しているのにかかわらず国内開発する理由は、Astra の開発を開始するまで各国は最新式を提供しようとしなか ったためとしている。 これは Akash SAM を開発したら米国が PAC-3 の提供を申し入れてきたのと同じケースであるという。
2008.06.02 Aviation Week & ST South Africa orders IRIS-T <0807-060205>
 南ア空軍が5月28日に、ドイツの Diehl社に IRIS-T AAM を発注した。 発注数は明らかにされていないが、あくまで も南アが開発している A-Darter が運用開始になるまでの暫定処置であるという。
 今回の輸出は、IRIS-T cosortium を構成する独、伊、希、諾、西、瑞の6ヶ国以外への輸出の2ヵ国目になる。
2008.06 International Defence Review MBDA proposes new soft launcher for UK's future common air defence <0807-060025>
 MBDA社が英陸海軍の将来局地防空 FLADS 用に SLV (Soft Vertical Launch) 方式の CAMM を提案している。 FLADS は陸軍の Rapier 及び海軍の Saewolf に代わる SHORADS である。  CAMM は MBDA社が FLADS 向けに提案していると同時に、長期的には ASRAAM の後継をも目指す地対空/空対空ミサイルである。
 SVL は、ミサイルをキャニスタからコールドロンチ方式で射出した後にロケットモータに点火するもので、発射キャニスタ底部にあるガスボン ベとピストンで、ミサイルを80~100ftの高さに射出する。 ロシアでは Fakel設計局が、既に 48N6E (SA-N-6) や 9M330 (SA-N-9) などでこの技 術を採用している。 この方式の利点には、安全であることや噴煙の処理を必要としないことのほか、不発射のリスクが低いことなどが挙げられる。 発射機は現在の VL Seawolf よりかなり小型になる。
2008.03.24 Aviation Week & ST Tests to begin soon on new AIM-9X <0805-032407>
 米海軍が主導する AIM-9X Block 2 の発射試験が今春開始される。 AIM-9X Block 2 は誘導部の2吋の隙間に片方向データリ ンクを搭載するもので、'lock-on-after-launch' モードで、発射後に目標データの更新が出来る。 Block 2 の開発費は$75Mで、単価は$300,000になる。
 Block 1 は3,000発近くが生産され、1月に最終発注が行われた。 2009年からは Block 2 が調達される。
2008.03.17 Aviation Week & ST Vetting IRIS-T <0804-031701>
 イタリア空軍が IRIS-T の運用評価試験を行っている。 同空軍は AIM-9L Sidewinder の後継として IRIS-T を調達 している。
 試験は Typhoon と F-16 で行われ、Typhoon には captive 訓練弾が使用された。 この試験は IRIS-T に搭載された IIR シーカの性能確認を行うだけでなく、Typhoon の戦闘要領を検討することも目的としている。
2008.03.10 Aviation Week & ST Course correction <0804-031010>
 南アの Denel Dynamics社(旧 Kentron社)は、高価格にお構いなくミサイルの国産を行ってきた。 当初 Sidewinder のコピーである V1、V2 、V3 を開発したが、装備化されたのは僅か450発の V3B Kukri だけであった。
 その後 IIR 誘導の A-Datar をブラジルの参加も得て開発し2006年には開発を完了して Gripen 用に調達され、2009年に発射試験が行われる。  しかしながら Gripen 搭載 AAM には IRIS-T も候補になっている。
2008.03 Jane's Missiles & Rockets India calls time on indigenous Integrated Guided-Missile Development Programme <0804-030018>
(既報 0802-011612 (JDW 2008.01.16) とほぼ同文の記事)
 射程80km の Astra BVRAAM はフランスの技術支援で開発している。
2008.03 Jane's Missiles & Rockets India reveals likely test schedule for Astra <0804-030011>
 インドが Astra BVRAAM の CFT を3月か4月に開始し、実射試験を10月か11月に開始する。  Su-30 への搭載は年末に行われ、2010末までに試験を完了して2011年末には運用を開始する。
 Astra の射程は50,000ftで発射した場合80km、25,000ftで44km、低高度発射で25kmである。 シーカは目標の15km手 前で作動を開始する。 ミスディスタンスは5m以内になる。
2008.02 Jane's Missiles & Rockets DRDO expects Astra in service with IAF in 2011 <0803-020015>
 インドの DRDO (Defence R&D Organisation) が開発している Astra BVRAAM は2000年代中頃に発射試験を完了し、2011年に は装備化される計画である。 これに続いて2012年には Teja 軽戦闘機が運用開始になる。
 DRDO によると Astra の開発は二段階で行われ、最初の段階では最大射程が45km次の段階では80kmになる。
【関連記事:0713-050026 (JMR 2007.05)】
2008.01.28 Aviation Week & ST Future guidance <0803-012808>
 南ア Denel社がブラジルの Mectron社と共同開発している A-Darter IIR 誘導 AAM の発射試験は 2009年初期に計画されている。 発射試験は南ア空軍の Cheetah 戦闘機で行われるが、Cheetah は2012年までに Gripen 28機に換装される。 同空軍は A-Darter を Gripen の主力装備に考えているが、当面のつなぎとして IRIS-T を導入する。
 一方ブラジルは F-5BR に装備するが、こちらも A-Darter を F-X の主力装備に計画している。
【註:】
 Cheetah は南ア Atlas社が Mirage Ⅲ を改良した戦闘機で、南ア空軍が1986年から装備している。
2007.11.26 Aviation Week & ST Anglo-French impulse <0724-112606>
 英仏両国は、2006年に軍事技術の共同開発に関する検討委員会を創設し、UCAV 搭載エンジンと MRCM (Multi -Role Combat Missile) の共同開発計画を進めている。 UCAV 搭載エンジンは、Rolls-Royce社とSnecma社が英国の Tranis 実験機で 使用する Ador 951 ターボファンエンジンの対抗機種となる量産型エンジンを共同開発する。
 MRCM は両国が共同研究を開始した地上発射型と空中発射型に分かれる多目的ミサイルで、短距離 (6km)、中距離 (15km)、長距離 (50km) に系列化し、 2014年以降の装備化をめざしている。
 英国はまた CAMM (Common Anti-Air Modular Missile) の開発を計画中で (右図)、この機種もフ ランスとの共同開発を行おうとしている。 CAMM は Rapierと Sea Wolf の後継として2018年頃の装備化をめざし、フランスは Roland 、VL-Mica の後継として期待している。
2007.11 Jane's Missiles & Rockets MBDA targets UK with modular missile <0724-110007>
 英国の次期 SAM 及び AAM に、MBDA社が CAMM (Common Anti-Air Modular Missile) を売り込んでいる。  英国では Rapier が2020年頃、Seawolf が2018年頃に寿命を迎え、2003年に装備 化した ASRAAM も後継機種の検討が必要になっている。 MBDA社では12発の CAMM を4tトラ ックに搭載した想像図を公表すると共に、Sylver VLS セルに搭載する4発入りキャニスタも提案している。
 CAMM は ASRAAM の機体にアクティブ RF シーカを搭載したミサイルで、全長3m、発射重 量100kgである。 ミサイルはガスジェネレータで駆動するピストンにより垂直に発射され、発射後 ノズルを2個ずつ持つスラスタ4基で旋回機動したのちに主ロケットに点火する。
2007.10 Jane's Missiles & Rockets Brazil brings forward testing of A-Darter <0721-100011>
 ブラジルが当初計画より2年早く、2009年に A-Darter AAM の試験を開始する。  但しブラジル空軍への実戦配備は予定通り2015年に計画されている。 2007年4月に Denel社がブラジルと、 両国空軍用及び輸出用として A-Darter を開発する契約を$143Mで行った。
 A-Darter の開発は1995年に開始され、2001年に一時南ア政府が既製 AAM の導入に方針変更したが、再び開発の方向変換が行われた。
(関連記事 JDW 2007.05.02)
2007.08 Jane's Missiles & Rockets MICA missile engages 'over-the-shoulder' target <0717-080008>
 MBDA社が6月11日に MICA AAM による後方目標射撃に成功した。
 C-22 標的機が MICA を装備した Rafale F2 の後方から接近し数浬になった時、他の Rafale が目標データを Link 16 を用いて MICA 搭載 Rafale に送った。 MICA は発射後中期誘導システムを用いて160゚のターン を行い、アクティブシーカで C-22 にホーミングして撃墜した。
2007.06 Jane's Missiles & Rockets Datalink could boost AIM-9X performance <0713-060023>
 AIM-9X Sidewinder をロフト射撃モードで射撃し射程を二倍にするため、 Block Ⅱ ではデータリンクが付加される。 2009年に配備 される Lot 8 以降ではこの他に AOTD (Active Optical Target Detector) も搭載される。
 F-22A は高度60,000~65,000ftで行動するが、AIM-120 AMRAAM を撃ち尽くし Sidewinder を使用しようとす ると、現状では F-22A には適さない低高度に下りてこなければならない。
2007.06 Jane's Missiles & Rockets Mectron unveils fourth-generation AAM for Brazilian FAB <0713-060008>
 ブラジルの Mectron社が、Piranha MAA-1 IR AAM の後継となる Piranha 2 MAA-1B を公表した。 MAA-1B は二色 IR シーカを搭載し、射程は MMA-1 の二倍となる10kmで、 90゚オフボアサイト射撃が可能である。
 二色 IR シーカは、当面南アから供給を受ける。
2007.05.02 Jane's Defence Weekly South Africa's Denel has signed ・・・ <0711-050201>
 南アの Denel社がブラジルと A-Darter AAM の共同開発で$143Mの契約を結んだ。 A-Dater は 南ア、ブラジル両国空軍向けのほか、輸出用にも考えられている。
(関連記事 AW&ST 2006.11.27)
2007.05 Jane's Missiles & Rockets India conducts further series of Satra fitings <0713-050026>
 インドが3月下旬に Astra 中距離 AAM の発射試験を2003年5月以来4年振りに実施した。 試験は3回行われ 、25日に行われた最初の地上発射試験は斜め発射機、翌日行われた二回目は垂直発射機から発射された。
2007.04 Jane's Missiles & Rockets India nears joining Brazil and South Africa for AAM R&D co-operation <0710-040021>
 2005年にブラジルと南アによる共同推進が決まった AAM の開発にインドが参加す る模様である。 開発されるのは南アが開発した IIR 誘導短距離 AAM である U-Darter の発展型 LRAAM (Long Range AAM) の二種類である。
(関連記事 AW&ST 2006.11.27)
 LRAAM は南アが1980年代に開発していた S-Darter 及び T-Darter の技術を継承する AAM で、胴径180mmの固体燃 料ラムジェットで推進し、弾頭重量は20kg、最大射程は120kmになる模様である。 シーカは RF/IIR の複合で、中期誘導には双方向データリンクが用いられる。
 インドは LRAAM を、Su-30MKI が装備する射程60kmの R-77 (AA-12) の後継に考えている模様である。
2007.02 International Defence Review In search of the perfect missle: datalinks, helmets, enhancements <0705-020012>
= 最新 AAM の動向に関する5頁にわたる特集記事 =
AIM-120D
 P3I Phase Ⅳ と呼ばれていた AMRAAM で2010年前半に運用が開始される。 AIM-120C7 を元に GPS/INS 双方向データリンクが搭載される。
JDRADM
 2011年に開発が開始される JDRADM (Joint Dual Role Air Dominance Missile) は長距離から短距離まで使用でき、超音速戦闘機の ほか UAV、ヘリ、CM や地上の防空組織からも発射できる。
AIM-9X Block Ⅱ
 2009年に配備される Lot 8 以降の AIM-9X で、データリンクと AOTD (Active Optical Target Detector) が付加される。 データリンクの付加により LOAF (Lock On After Launch) が可能になり、 射程は倍増する。
AIM-9X Block Ⅲ
 2020年頃の配備を予定している構想。
長射程 AIM-120D
 2020年頃の配備を予定している構想。
2006.12 International Defence Review IRIS-T test <0624-120003>
 Saab社が11月上旬に、IRIS-T (IR Imaging System-Tail) AAM を JAS 39 Grippen に搭載した飛行試験を完 了した。
 次の段階は、2007年に実施される実射になっている。
2006.11.27 Aviation Week & ST Two into three won't go <0624-112703>
 A-Darter 格闘戦 AAM の、南アフリカ、ブラジル、インドによる3ヶ国共同開発は、 インドの撤退により2ヶ国で行うこととなった。
 A-Darter は1990年代初めに南アが研究を開始した第5世代短距離 IIR 誘導 AAM で、ブラジルとは今年初めに 共同計画に合意したが、インドは協議半ばで不参加を表明した。 南アは2011年~2012年、ブラジルは2015年までの装備化をめざしてい る。
2006.11.06 Defense News USAF eyes Israeli Python-5 for F-16 fighters <0624-110602>
 米空軍は対抗部隊として空中戦を行う、第64飛行対抗部隊 の F-16 搭載用として、イスラエル Rafael社製 Python-5 AAM を導入する計画である。
 米空軍の外国製 AAM 導入は初めてで、対抗部隊がこれまで使用していた国産の AIM-9X に代え先ず20発程度を購入、より実戦的な対抗 部隊をめざす。
2006.11 Jane's Missiles & Rockets China may buy more AAMs from Ukraine <0624-110024>
 中国の AAM はロシア製と国産が受注競争を繰り広げているが、ウクライナ製に関心が持たれている。
 ウクライナはかつて363発R-27T1 (AA-10B Alamo-B) 及び R-27ET1 (AA-10B Alamo-D) IR AAM を受注して2005年11月までに納入しているが、更に追加発注されれば J-11 や Su-27/30 に 装備されることになる。
2006.10.11 Jane's Defence Weekly South Africa eyes new missile for Gripen fighter <0621-101102>
 南ア空軍は Cheetah C 戦闘機に Denel社製の R-Darter BVRAAMを搭載しているが、Cheetah C の退役に伴い R-Darter も退役 する。 Gripen 戦闘機には BVRAAM を搭載する計画はない。 このため Denel社は Gripen に搭載する新型の BVRAAM を開発している。
 新型 AAM は IR 誘導である同社製 Umkhonto 艦載 SAM のシーカをアクティブレーダに代えるもので、 Umkhonto-R SAM の開発も進めている。
( Umkhonto SAM 関連記事 JDW 2006.04.26)
2006.10.02 Defense News Israeli missiles down armed Hizbollah UAVs <0624-100202>
 2006年夏のレバノン戦争で、イスラエル空軍機はヒズボラが進入を試みた2機の UAV を Python-5 で撃墜した。
 UAV はイラン製の Ababi で、4機を発射したが、2機は墜落、2機が南レバノンのハイファー南西海上で撃墜 された。 UAV には10~50kgの爆発物が搭載されていたとみられ、いずれもテルアビブを目標 としていた模様である。
2006.08 Jane's Missiles & Rockets Taiwan sees BVRAAMs as key to air superiority <0617-080012>
 台湾が BVRAAM の開発に力を入れだした。 現地の報道によると、台湾は中国に対して2015年頃までは優勢 を保てるものの、その後は逆転されると見られている。
 2015年頃までに中国空軍は台湾の ALE-50 曳航デコイや F-16 に対抗できる能力を保有すると見られているが、台湾が F-35 以外の 次世代戦闘機を入手できるとは考え難く、それも2025年までに十分な数をそろえられないと見られることによる。
2006.07.26 Jane's Defence Weekly Dutch launch air-to-air missile procument <0616-072603>
 オランダ空軍が F-16 及び F-35 に搭載する短距離 AAM の選考作業を開始したことを7月18日に公表した。  調達予定数は実用弾108発と訓練弾60発で、この他に5発の試験評価弾も含まれる。 2007~2011年の運用開始を見込んでいる。
 候補にあがっているのは第四世代 AAM である AIM-9XIRIS-T (AIM-2000) と、 AIM-132 ASRAAMPython Ⅴ などである。
2006.06 Jane's Missiles & Rockets US Air Force launches dual-role missile studies <0615-060028>
 米空軍が、空対空、空対地両用ミサイルを開発する DRADM-T (Dual Role Air Dominance Missile-Technology) 計画を開始する。
 計画では2006~2010年の Phase Ⅰ として$5.8Mで三社を指名する。
(関連記事 AW&ST 2006.04.10)
2006.05.03 Jane's Defence Weekly Brazil to acquire Delby BVRAAM <0610-050301>
 ブラジル空軍は F-5M (F-5BR) の近代化に、南ア Kentron社製 R-Datar BVRAAM を採用すると見られていたが、イスラエル Rafael社 製 Derby の採用を決めた。 Derby のブラジルへの引き渡しは8月に開始される。
 R-Datar と Delby は元々一緒に開発された BVRAAM で、Kentron (Denel Aerospace)、Rafael の両社は輸出市場の分割に同意してい た。
(関連記事 JMR 2006.04)
 この結果南米では、F-5 に Derby を装備するチリと、MiG-29 に R-77 を装備するベネズェラと合わせて3ヶ 国が BVRAAM を装備することになる。
2006.04 Jane's Missiles & Rockets Indian Astra BVD air-to-air missile nears flight trials <0609-040017>
 インドが開発中の Astra BVRAAM の発射試験が2006年4月に予定されている。 Astra は1999年に開発が開始 され、2003年5月に地上発射試験が行われている。 インドの報道によると最初の発射試験は2004年に行われた。
 開発完了までにはあと7年を要すると見られ、2010~2011年にインド国産の Tejas 軽戦闘機やその他の戦闘機 に装備される模様である。
2006.04 Jane's Missiles & Rockets Brazil agrees to join A-Darter programme <0609-040016>
 ブラジルが南ア Denel社と A-Darter AAM を共同開発する ことに合意したことを、1月27日に公表した。 A-Darter は無翼、TVC/尾翼制御二波長 IIR 誘導で LOAL 能力を有する短距離 AAM で、1997年に開発を開始したものの、2001年に南ア空軍が 開発費の支出を打ち切っていた。 ブラジルの開発参加によりプロトタイプの試作で止まっていた A-Darter は、実装備開発へ動き出す と見られる。
( A-Darter 関連記事 JMR 2005.11)
 ブラジルは1970年代中頃から MAA-1 Piranha を開発していたが、度々の担当会社変更や要求性能の変更で 2003年6月に漸く装備化した。 開発を担当した Mectron社は Piranha に続く AAM の開発を希望していた。
 ブラジルは2005年4月に BVRAAM である R-Dater の F-5BR との整合試験を実施している。 R-Darter は 南ア、イスラエル共同開発 AAM で、イスラエルでは Derby と呼ばれている。
( R-Darter 関連記事 JMR 2005.05.04)
2006.02.15 Jane's Defence Weekly UK complex weapon vision sought <0605-021510>
 英国防省が、今後の高度技術兵器に対する要求を企業に呈示する準備を進めている。 これは国防省が今後5年間で高 度技術兵器の調達を40%削減しようとしていることによる。
 この対応として MBDA社は、現在英国が運用中及び調達中の合わせて27の高度技術兵器を、多機能化することにより機種数を減らすの が有効と、SSMLU (Storm Shadow Mid-Life Update) 計画と、CAMM (Common Anti-Air Modular Missile) を例に挙げ主張している。
2006.02.13 Defense News Austria is first export deal for Europe's IRIS-T missile <0606-021301>
 豪州は、欧州 6ヶ国が共同開発した IRIS-T 短距離 AAM (右図) の最初の輸入国と なる。
 国防省は細部を明らかにしていないが、1月29日付けの新聞報道によると、政府は20~25発を総額$12Mで購入 し、Sidewinder の後継として Eurofighter Typhoon に搭載する計画である。
 IRIS-T はドイツが1,250発、スペインが750発、イタリアが444発、ギリシャが350発、スウェーデンが250発、ノルウェーが150発を調達 する予定であり、Typhoon の他、Hornet、Gripen、Tornado 及び Phantom に搭載される。
2006.02.06 Defense News MBDA proposes steps to protect capabilities <0606-020602>
 英政府が、保有する誘導兵器の合理化統合を検討しているのに対し、MBDA社は Storm Shadow 等現有兵器の経済的な技術改善支援と、 共用型ミサイルである CAAMS (Common Anti-Air Modular Missile System) の開発を提案している。
 CAAMS はまだ構想段階であまり知られていないが、同社は英国の方針に沿った兵器の共用化と維持整 備費の削減に効果を発揮するとしている。
2006.02 Jane's Missiles & Rockets MBDA unveils CAMM weapon concept <0605-020017>
 MBDA社が、短距離の AAM や SAM を将来集約する CAMM (Common Anti-air Modular Missile) 構想を公表した。
 CAMM は AIM-9M Sidewinder、AIM-132 ASRAAM、Starstreak HVM、Rapier、Seawolf などの後継として位置付けられ、JSF、Typhoon、 将来 GBAD (Ground-Based Air Defence)、能力向上型 Type 23 フリゲート、及びその他の艦船へ装備される対 空ミサイルの候補としている。
2005.11 Jane's Missiles & Rockets Denel begins A-Darter collaboration disscusions <0603-110025>
 南アの Denel社が A-Darter AAM の共同開発相手先を海外に求めている。 南アで は既に装備している国内で開発された AIM-9L 級 IR 誘導 AAM(註:U-Dater )に、TVC、無翼弾体、 二波長 IIR シーカなどの技術を取り込みたい模様で、開発は2005年末まで細々と続けられている。
 南ア空軍は JAS 39 Gripen 戦闘機を導入しようとしており、2009年末には単座機を受領するため、その搭載 AAM を検討している。  候補には IRIS-T や Python 4 を含む数機種があがっているが、同社は現会計年度末の2006年3月までには受注できると楽観している。
(関連記事 JDW 2005.08.10)
2005.10 Jane's Missiles & Rockets Raytheon plans datalink for AIM-9X Sidewinder <0521-100040>
 Raytheon社が AIM-9X にデータリンクを搭載する提案を行っている。 AIM-9X は現在、旧型のミサイルが使 用していた DSU-37 近接信管を官給を受け搭載しているが、同社は米海空軍との契約で、これを新型に代える開発を行っている。 デー タリンク搭載はこれに合わせて信管部(右図で Optical Target Detecter とある部分)に取り付けようというものである。
 データリンク搭載の目的は射程延伸で、AIM-9M のシーカ捕捉距離は5km、運動能力限界が12.5kmであるのに対し、AIM-9X はシーカ捕捉 距離が35~40km、運動限界距離が25~30kmになっている。 AIM-9X にデータリンクを搭載し MCU (Mid-Course Updates) 及び LOAL (Lock-On After Launch) 機能を持たせれば、 BVR AAM に近い射程を得ることができるようになる。
 この提案に対して軍の AAM System Program Office は積極的な姿勢を示しいてない。
2005.09.13 Yahoo 産経新聞記事

「台湾、艦載対空ミサイル開・・・」

<0518-091301>
 12日付の台湾紙が国防筋の話として、艦艇搭載対空ミサイル天剣2型」と垂直発 射システムの開発に成功したと報じた。 海軍が1990年代にフランスから購入した6隻のラファイエット級フリゲート艦に来年から搭載を 始める。 このミサイルの能力は明らかにされていない。
【註:】
 台湾では「天剣」 (Tien Chien) の名称を AAM に使用しいる。 Tien Chien Ⅱ AAM は Tien Chien ⅡA という ARM 型も開発されており、AIM-7 Sparrow AAM と類似の AAM と見られ、艦載型は Sea Sparrow 類似の SAM と 思われる。 Tien Chien Ⅱ AAM の射程は60kmと言われている。
( Tien Chien Ⅱ AAM 関連記事 JDW 2004.03.17)
 La Fayette 級フリゲート艦はフランスで建造された満載時3,800tのフリゲート艦で16隻予定中6隻が就役している。  HF-Ⅱ ASCM を装備する最新鋭艦であるが SAM は IR 誘導の Sea Chaparral だけである。
2005.08.10 Jane's Defence Weekly Aiming for the high ground <0517-081006>
= 列国の主な AAM 開発計画に関する5頁にわたる特集記事 =
AIM-9X
 米空軍は、現有4,400発の AIM-9M を、2012年までに4,000発の AIM-9X に換装する。
AIM-120C5/C7, AIM-120D
 -120D は双方向データリンクや GPS 誘導の採用で、射程が50%延伸。 2007年後半に運用開始。
( AIM-120D 関連記事 JMR 2004.09)
JDRADM (Joint Dual Role Air Dominance Missile)
 空対空、空対地両用ミサイル。
( JDRADM 関連記事 JDW 2004.01.07)
MICA EM/IR
ASRAAM
IRIS-T
 2003年にドイツが1,250発を発注。
Meteor
Python 5(イスラエル)
Derby(イスラエル)
R-Dater / A-Darter(南ア)
Astra(インド)
MAA-1 Piranha(ブラジル)
Tien Chien Ⅱ(台湾)
AAM-4 (Type-99) / AAM-4改(日本)
AAM-5(日本)
KS-172(ロシア)
 超長距離 AAM。
( KS-172 関連記事 JMR 2004.03)
R-27, R-73, R-77(ロシア)
PL-12 (SD-10)
2005.08.10 Jane's Defence Weekly A-Darter technology demonstator <0517-081004>
 南ア空軍は次期格闘戦 AAM となる A-Dater の開発を Denel社に発注した。
(関連記事 JMR 2005.02)
2005.07.13 Jane's Defence Weekly India Su-30K fighters display new capabilities <0515-071301>
 6月15日~7月1日の間、仏印空軍の共同訓練 'Garuda Ⅱ' がマルセーユとコルシカの間の地 中海上空で実施された。 インド空軍にとっては2004年に米軍との間で実施して F-15C を打ち負かした 'Cope India' に次ぐ共 同訓練であるが、2003年に仏空軍と行った 'Garuda Ⅰ' に対する相互実施の意味を持つ。
 インド側からは6機の Su-30K が参加し、2機の Ilyushin Ⅱ-78 から空中給油を受けながら、アレキサンドリ ア近くのエジプト空軍基地に進出した。
 この訓練で、従来 AA-12 AAM は N011M (Bars) レーダを搭載する Su-30MKI だけに搭載される思われていた が、Su-30K にも搭載可能な模様であることが明らかになった。
2005.06.22 Janre's Defence Weekly Rafael's Spyder comes out in the open <0513-062208>
 2005 Paris 航空ショーに Rafael社が Spyder を展示した。
 Spyder は Python 5 IIR AAM 又は、Derby ARH AAM を4発搭載する MFU (Missile Firing Unit) と CCU (Command-and-Control Unit) で構成され、CCU は IAI/Elta社製 EL/M-2106 ATAR 3-D レーダと連接する。 MFU は無線データリンクで CCU と結ばれ、最大10kmの離隔が可能である。
 Rafael社は2月に、2発の迎撃試験に成功したと発表しているが、今は RCS=2㎡の標的機を用いた、高度20m ~9km、距離700m~15kmで の試験を数回予定している。
(関連記事 JMR 2004.04)
2005.06.15 Jane's Defence Weekly USN moves to raies submarine self-defence <0513-061504>
 米海軍が、攻撃型原潜に搭載する LWW (Littral Warfare Weapon) 自衛システムを2009年ま でに装備化する計画である。
 LWW は潜望鏡で得た航空機や小型舟艇の情報を用いてミサイルを水中から発射する 構想で、ミサイルには AIM-9X が検討されている。
 ミサイルは攻撃型原潜の VLS に3発ずつ収納するほか、Virginia 級原潜用に開発が進められている Advanced Sail には44~48発が搭載できる。
2005.06.13 Aviation Week & ST Guidance drift <0513-061308>
 MBDA などの欧州のミサイル業界は、以下のような精密誘導兵器の開発への各国政府の資金援助を求めている。
Storm Shadow/Scalp EG (右図)
 英仏が採用した欧州独自の精密攻撃兵器で、改善計画を検討中
SPEAR (Specific Precision Effects at Range)
 英国が研究中の全天候 AAM/ASM で、射程は50~200km、2012~2013年の装備化をめざす。
EMM (European Modular Munition)
 英、仏、スウェーデンが共同開発をめざし、MBDA が提案している全天候 AAM/ASM で射程は8~24km、 2017年の装備化をめざす。
LMCD (Loitaring Munition Capabilitu Demonstrator)
 英国が研究中の12~24時間索敵可能な滞空型攻撃兵器の実験機で、米国の Dominator と同様の構想を持つ。 現在、MBDA が White Hawk の名称で提案、この他、Boeing社が Dominator、Lockheed Martin社が LOCAAS の改良型、Segem社が Sperwer の改良型をそれぞれ提案している。  2007年後半の初飛行をめざす。
2005.06.08 Jane's Defence Weekly US Air Force eyes flight of ramjet missile <0512-060807>
 米空軍 AFRL が次世代 AAM 用に VFDR (Variale Flow Ducted Racket) エンジンを 開発している。 研究は1986年に開始され、途中中断があったが、1997年に地上燃焼試験を行った。
 飛行試験実施には予算不足であるが、AFRL は2010年頃に飛行試験を実施し、2010年代中頃 か末に次世代 AAM を実現したいとしている。
 VFDR の胴径は7吋で、空気取り入れ口の形状も F/A-22 や F-35 の機内弾庫収納が可能なようになっている。
( AMRAAM の改善に関する記事 JMR 2004.09)
2005.05.04 Jane's Defence Weekly Brazil seeks to add long-range missile to fleet <0510-050405>
 ブラジルでは戦闘機の老朽化が進み、その近代化計画も遅れていることから、46機保有する F-5M(BR) に BVR AAM を装備する計画が 進められている。
 検討されているのは南アフリカ Denel社製の R-Darter で、地上における整合試験は既に行われている。
【註:】
 R-Darter (Kentron V4) は全長3.62m、胴径6.3吋、発射重量118kgの AAM で、最大射程は60kmである。 南ア空軍が1995年頃に装備化 している。
2005.05 Jane's Missiles & Rockets Yugoslavia's secret SAMs <0511-050001>
 1999年の NATO による空爆時、ユーゴはロシア製 AAM にブースタを付け車両に搭載して SAM として使用した 。 JMR 誌は R-60 (AA-8) を使用した RL-2(右図)と、R-72 (AA-11) を使用した RL-4 を確認している。
 車両にはチェコスロバキア製 M53/59 30mm 双連対空機関砲の搭載車両を使用し、発射機には航空機のパイロンに取り付けられる R-60 又は R-72 用の発射軌条を流用している。 RL-2 のブースタはユーゴ製の128mmロケット弾を使用している模様で、RL-4 は57mm空対空 ロケット弾を6発束にしてケースに収めたものを使用していると見られる。
 これらはいずれも NATO の空爆に対抗するため急遽開発された。
2005.04.18 Defense News India wants network air defenses <0513-041803>
 インド空軍は防空能力の向上とネットワーク化を図る方針で、MBDA社製の Mica と Rafael社製防空システムの国内評価試験を実施中で 、Patriotシステムの導入も検討している。
 また、パキスタンの F-16 導入に対抗して、戦闘機の迎撃能力の強化を図り、搭載兵器と電子戦機器の更新を進める。 2月には空戦シ ステム導入のため英、露、イスラエルから企業説明を受けている。
 空軍は改修整備に国内企業を積極的に活用し、経費削減を図る意向で外注よりも$300M程度の節約を見込んでいる。
2005.03 Jane's Missiles & Rockets Astra begins second series of test firing <0507-030009>
 インドが開発を進めている Astra AAM の地上固定発射機からの発射試験が1月28日に行われ、成功した。
 Astra は MiG-29 及びインドの Light Combat Aircraft に搭載する予定の RF アクティブシーカ付 AAM で 、全長3.8m、発射重量150kg、射程20~40kmである。 外観はインドが既に装備している Matra R 530D や Vympel R-77 (AA-12) に良く 似ている。
2005.02 Jane's Missiles & Rockets A-Darter faces uncertain future <0507-020005>
 南アの Denel社が開発した V3E A-Darter AAM の今後は不確実である。
(関連記事 AW&ST 2004.12.13)
 A-Darter は開発を終了し量産可能な状態にあるが、2007年から南ア空軍に装備されることになっている Gripen 戦闘機に IRIS-T など の輸入 AAM が装備されれば、A-Darter は計画中止になる。
 南アフリカはブラジルやインドなどとの共同開発を希望している。
2005.02 Jane's Missiles & Rockets IRIS-T production contract signed by BWB and Diehl <0507-020004>
 2004年12月20日にドイツ政府と Diehl社の間で、4,000発の IRIS-T AAM の量産契約が$1.3Bで締結された。
 IRIS-T は AIM-9 に代わる AAM として1996年にドイツを中心とした欧州6ヶ国共同で開始され、 2002年3月に初の誘導発射試験が行われた。
2005.01.19 Jane's Defence Weekly Air-to-air missile market strengthening <0503-011710>
 米国の市場調査機関である Forecast International によると、今後10年間に世界で生産される AAM は51,000発に上り、市場規模は 昨年の見通しである$12.5Bを上回る$13.8Bにのぼると見ている。
 その主な供給元は Raytheon社と MBDA社になり、前者は AIM-9X 及び AIM-120、後者は MICA 及び ASRAAM を 生産するが、MBDA社は更に開発中の Meteor による長射程市場の支配を狙っている。
 Meteor はラムジェット推進で Mach 4、射程100km以上の性能を持つ。
2004.12.22 Jane's Defence Weekly AIM-9X enters full-rate production <0502-122206>
 米海軍が Raytheon社と、$158Mで AIM-9X の初の FRP 契約を結んだ。
 この契約で同社は443発の実弾と153発の訓練弾を、2007年4月までに納入する。
2004.12.13 Aviation Week & ST Dogfight quandary <0501-121305>
 南アフリカ国防省は空軍が 2007年から導入する戦闘機 Gripen に搭載する短射程 AAM の機種選定をめぐり、議会と空軍の間に意見の 食い違いがあり決定作業が難航している。
 国防省はドイツ主導で開発した IRIS-T と南ア Denel社が開発中の Agile-Darter (右図) を候補としており、空軍は来年にも量産を開始するIRIS-T を望んでいるが、議会は国内企業の強化育成を優先し A-Darter の を推している。
 A-Darter は1990年代中頃から開発を開始し、現在構成品の地上試験と機体のフリーフライトテストを終了した段階にあり、装備化まで に更に$100Mを要することから政府はブラジル、インドとの共同開発も視野に入れ検討している。
 A-Darter は旋回機動性を向上するため、後翼操舵と TVC を併用する。
2004.08 Jane's Missiles and Rockets MBDA predicts a slight decline in air-to-air missile procument over next five years <0417-080016>
= MBDA社の AAM の生産、開発状況に関する記事 =
 MBDA社は、ASRAAM, MICA, Meteor などの AAM を開発、生産しているが、その市場は固まってしまい、更に今後5年間は縮小傾向にある と見ている。
2004.07.28 Jane's Defence Weekly F-16 fires AIM-9X in test <0414-072806>
 7月8日に AIM-9X を F-16 から発射する試験が行われ、標的機を撃墜した。 この試験は F-16 による3回目の AIM-9X 発射試験である が、初の誘導飛行試験であった。
 AIM-9X は既に F-15 では運用されている。
2004.07 International Defense Review AIM-9X production <0413-070004>
 米海軍は AIM-9X の full-rate 生産入りを承認した。 AIM-9X は米空軍で2003年11月 海軍及び海兵隊で2004年2月に IOC となっている。
2004.05.31 Defense News AIM-9X enters new phase <0412-053106>
 米海軍は Raytheon社が開発した AIM-9X Sidewinder の Full-rate 生産を認可した。
 AIM-9X は第5世代 IRシーカー、鋭敏な旋回を可能にする Jet Vane 制御装置及び IRCCM を内蔵しており、開発試験間は19発中18発が、運用評価射撃では22発全てが実射試験に成功している。
2004.05.17 Aviation Week & ST Cause and effect <0410-051705>
 停滞していた米 AAM 業界は、ロシアのミサイル輸出量の伸びや中国の PL-12 開発進展に刺激され、新たな研究開発が再開している。
 中国の PL-12 は射程70~80km、速度 Mach 4 の AAM で、開発は最終段階で実射試験を行う段階にある。 ま たパキスタン等への輸出も計画されている。
 米空軍はこれらに対抗する形で AMRAAM 改善型 AIM-120D の開発を検討し ている。 AIM-120D は射程を50%延伸し、誘導精度と旋回機動性を向上を図るもので、2008年度に F/A-18E/F へ の搭載を狙っている。
 空軍はこの他に VFDR (Variable Flow Ducted Rocket) を AMRAAM に採用する AMRAAM-VFDR計画を進めており 、2017年頃に試験的な運用を開始するとみられる。
2004.04.28 Jane's Defence Weekly First AIM-9X launched from F-16 <0409-042806>
 米空軍は、4月9日に F-16 からの AIM-9X 発射試験に成功した。 試験はミサイルの発射の確認のみで、要撃 は行われなかった。
 この結果を受け空軍は、600機現役で就役している F-16 Block 40 と Block 50 に、逐次 F-16 M4+ アビオニクス改 修を実施する。
2004.04.21 Jane's Defence Weekly Production contract for Sidewinder <0408-042104>
 Raytheon社が米海軍から443発の AIM-9X Sidewinder を$82.4Mで受注したと4月9日に発表した。 最終納期は2006年4月である。
 また同社はシンガポール向け FMS 契約分の AIM-120C5 AMRAAM 50発を米空 軍から受注したと4月14日に発表した。
2004.04.12 Aviation Week & ST Mutual kill <0408-041206>
 MBDA社と Raytheon社が、短射程 AAM の売り込み競争を激化させている。
 MBDA社は ASRAAM を英空軍 Tornado F3 に納入し、既に運用が開始されている。 現在カナダとオーストリアが導入をほぼ決定してい る。
 AIM-9X は米空軍の他、韓国、スイス、ポーランドに納入することで合意しており、デンマークが数ヶ月以内に導入を決定するとみられ る。
 多くの国々は AIM-9 を装備し、その更新を行っているが、短射程 AAM の輸出は両社の他にロシア、中国、イスラエル及びいくつかの 欧州企業が力を入れている。
2004.04 Jane's Missiles & Rockets Python 6 proposed as follow-on missile <0410-040009>
 イスラエルは2014年に運用が開始される次期 AAM として Python 6 を検討している。
 Python 6 は F-35 JSF や UAV に搭載可能という軍の要求に応じるもので、アクティブレー ダ及びパッシブ IR の複合シーカを搭載し、Python 5 より小型軽量であることが求められている。
 また Python 5 や Derby 同様に SAM としても使用されることになる。
2004.04 Jane's Missiles & Rockets Israel offers Spyder SAM system to India <0410-040008>
 インドで行われた展示会にイスラエルが Spyder-SR 防空システムを展示した。 Spyder は Python 2波長 IIR AAM と、Derby ARH AAM を4発発射機に載せてもので、Derby SAM は40km、Python 5 SAM は20kmの射程を持つ。
 いずれのミサイルも SAM 用に改造されており、Derby には Barak SAM 用に開発されたブースタが取り付けら れている。
 Spyder中隊は6個の発射隊と CCU (Command and Control Unit) 隊で構成され、CCU隊は Elta社製の EL/M 2106 ATAR D-band 3D レーダ を装備する。
2004.03.24 Jane's Defnece Weekly Lagardere's stake pays dividends <0407-032406>
= EADS社の大株主の動向に関する記事 =

 (図と記事は無関係)
2004.03 Jane's Missiles & Rockets Aerojet selected to power Variable Flow Ducted Rocket vehicle <0409-030020>
 AAM への応用を目指す米空軍研究所の VFDR (Variable Flow Ducted Rocket) Flight Vehicle Concepts計画 の主契約社となった Raytheon社が、エンジンの担当に ARC Propulsion社を買収した Aerojet社を指名した。
 ダクテッドロケットエンジンは固体燃料を使い、固体燃料の燃焼で発生する高温フュエルリッチガスをラムジ ェット燃料とするエンジンである。
 米国では今までに GQM-163 Coyote 標的ミサイル用に MARC-R282 可変流量ダクテッドエンジンが、また HARM 用に MARC-R290 可変流量ダクテッドエンジンが作られた実績があ る。
2004.01 Jane's Missiles & Rockets USAF deploys Raytheon AIM-9X <0404-010014>
 最初の AIM-9X が、アラスカ州を基地とする第3航空団第12、19飛行中隊に配備された。
 Raytheon社は、米海空軍向けに10,000発、輸出向けに5,000発の発注を見込んでおり 、既にスウェーデン、韓国、ポーランドが採用を決めている。
2004.01 International Defense Review AIM-9X in service <0402-010005>
 AIM-9X が2003年11月中旬に、アラスカ州を基地とする第3航空団の第12、19戦闘飛行隊で IOC となった。
 Raytheon社は2018年までに米海空軍への10,000発以上の納入を見込むと共に、5,000発以上 の輸出に期待している。
2003.11.10 Inside the Navy AIM-9X reaches Initial Operational Capability,deployed to Alaska  AIM-9X Sidewinder の運用評価試験結果が間もなく公表されるが、IOC と評価され最初にア ラスカの第11空軍に配備される。
 AIM-9X は開発段階の実射試験で19発中18発が命中し、運用評価試験では22発の実射を行い、8月に試験を終えている。
 AIM-9X は focal plane array シーカーの採用により誘導精度の向上とジェットベーン制御による機動旋回能 力の向上が図られた他、IR妨害にも強い設計となっている。
2003.11.05 Jane's Defence Weekly Europe launches IRIS-T weapon programme  欧州6ヶ国共同開発の短距離 AAM IRIS-T の4,000発に及ぶ量産計画は、10月27日にスペインが MoU に署名したことに より重要な段階を超えた。 IRIS-T はドイツがその1/3に近い1,250発を、次いでスペインが700発の取得を予定している。
 Full-rate 生産の契約は2005年当初に計画されていて、同年中に引き渡しが開始さ れる。
2003.09.08 Aviation Week & ST IRIS movement  Eurofighter Typhoon に IRIS-T 短距離 AAM を搭載しての飛行試験が8月25日から開始され、年末には5回の実射試験 が計画されている。 
 IRIS-T は AIM-9 Sidewinder の後継として Typhoon 搭載用に独が主導し、伊とスペインが共同開発している IIR 誘 導の短距離 AAM で、2004~2005年の導入を目指している。
 Typhoonを導入する3ヶ国以外にノルウェー、ギリシャ及びスウェーデンも開発に加わっている。
2003.09.01 Inside the Navy NUWC,Raytheon propose ACTD to launch AIM-9X from submarines  米海軍と Raytheon社は、AIM-9X AAM を対潜へりや哨戒機等を標的潜水艦から発射する研究 を、FY-05から ACTD で具体化する準備を進めている。
 当局は細部について言及を避けたが、AIM-9X を潜水艦の Harpoon カプセルから発射する構想で、収納発射機 能と水中からの発射機能が技術課題とされる。
2003.08 Jane's Missiles & Rockets AIM-9X delivered to USAF and USN  AIM-9X の米海空軍部隊への引き渡しが始まり、今年後半には F-15C と F/A-18C/D において IOC となる見込みであ る。
 ソフトウェア開発の Phase Ⅱ は後方射撃能力の付与を目指している。
 AIM-9X は既にポーランド、韓国、スイスが導入を決めており、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、オランダ、ポルトガル 、トルコが関心を示している。
2003.08 Jane's Missiles & Rockets Python 5 to enter service in 2005  イスラエル空軍は従来その存在を否定してきた Python 5 の評価実射を実施中で、2005年初期での 配備が予想される。
 Python 5 はフォーカルプレーンアレイを使用した2波長イメージングシーカの他は、機体、ロケットモータ、 弾頭、近接信管などは現有の Python 4 と同じ物を使用している。
 しかしながら新型のシーカは ASRAAM, IRIS-t, AIM-9X などより広い100゚以上のオフボアサイトを実現してい る。
 更に Python 5 は、前方、側方、下方に加えて後方も含む完全な全方位射界を実現している。 但し後方射界 は Link 16 などを利用した目標位置情報の受領が前提となる。
2003.07 Jane's Missiles & Rockets SENER to supply IRIS-T thrust-vector controls  独、伊、ギリシャ、ノルウェー、スウェーデンで開発中の IRIS-T AAM に取り付ける jet vane 式 TVC 装置をスペイ ンの SENER社が担当することになった。
 この装置は当初カナダの AlliedSignal社が担当していたが、2001年10月にカナダ政府が IRIS-T 計画からの撤退を決めたため今回の 決定となった。
2003.06.23 Aviation Week & ST Double vision  イスラエル空軍は 1997年から開発を進めてきた AAM Python 5 を 2005年初めから導入し、 F-16 に搭載することを明らかにした。
 このミサイルは外観は Python 4 とほとんど変わらないが、I2R (Image Infrared) シーカーを採用し、対妨 害用に2波長の Focal plane array を用い、高度の機敏性と命中精度及び IRCCM 機能を持つ。
射撃モードには目標のロック前及びロック後発射の2種類があり、射程は15nmとされている。
 開発を担当している Rafael 社は現在、中射程の Derby AAM にも I2R シーカーを採用する検討を行っている 。
2003.06.18 Jane's Defence Weekly Rafael reveals Python 5 missile  Rafael社がパリ航空ショウで Python 5 AAM の詳細を公表した。 Python 5 は Python 4 の 発展型で、機体、ロケットモータ、弾頭、信管は同じ物を使用している。
 Python 5 は Python 4 の射撃可能範囲が半球であったのに対して、全方位が射撃可能になった。 また各種 ECM/EOCM への抗堪製が向上した。
 シーカには2波長のフォーカルプレーンアレー・イメージングシーカを使用している。
2003.06 Jane's Missiles & Rockets IRIS-T demonstration starts with two direct hits  IRIS-T は、独、伊、西、ギリシャ、ノルウェー、スウェーデンの6ヶ国による性能確認試験 において初めて行われた2回の発射試験で、いずれも Meteor Mirach 100/5 標的機を直撃した。
 1回目の試験は5月8日に亜音速で飛行する F-4 から、2回目は超音速の F-4 から発射され、IRCM で防護しながら最大 g で回避飛行す る標的機に対して行われた。
 量産移行の MoU は2~3週間以内に6ヶ国間で取り交わされ、その後独政府が BGT社と量産準備と先行生産に関する契約を結ぶ。 量産 弾の配備は2004~2005年に開始される。
2003.05.28 Jane's Defence Wekkly Command of the air
= AAM の現状と趨勢に関する解説記事 =
2003.05.21 Jane's Defence Wekkly IRIS-T trials produce direst hits  今月始めにサルディニア沖で行われた IRIS-T AAM の誘導飛行試験で、2発が目標に直撃し た。
 一方、量産移行の MoU は今後2~3週間以内に、独、伊、西、ギリシャ、ノルウェー、スウェーデンの間で取 り交わされる。
2003.04.23 Jane's Defence Weekly Raytheon eyes upgrade of dogfight missile  米海空軍は AIM-9X Sidewinder の能力向上を検討している。
 改良型 AIM-9X は他システムからの情報に基づく地点に向け発射され、目標を捕捉し追随するシステムで、後方から 接近する敵に対して有効である。
 新型 AAM は数年以内に入手が可能であることが求められているが、Raytheon社は AIM-9X にはもともと 'lock-on after launsh' の能 力があるためソフトの改修だけで可能で、2005年引き渡し分から適応可能であるとしている。
2003.03 Jane's Missiles & Rockets German parliament approves IRIS-T series production  1月29日と30日にドイツ国会の国防及び予算委員会が IRIS-T AAM の量産を正式に承認したことにより、量産契約が 2003年4月に行われ、2005年~2011年にかけて配備が行われることになった。
 IRIS-T は独を中心に伊、西、ギリシャ、ノルウェー、スウェーデンの6ヶ国により共同事業で、総額は EUR 1B と見積もられている。  
2003.02.05 Jane's Defence Weekly Rafael develops Derby variant  Rafael社は SAM型 Derby の輸出を狙っている。 Derby SAM は、発射重量118kgの Derby AAM を車載したシステムである。
 プラットフォームには HMMWV などが考えられ、俯仰式の4発搭載発射機を車体後部に搭載し、ミサイルは 発射後にロックオンする。
 Rafael社は既に実証のための発射試験を実施している。

 (註:Derby は全長3.8m、胴径15cm、射程50kmのアクティブレーダホーミング AAM )

2003.01.30 Wired News

インターネット

米海軍、ミサイルの破壊力を強化   新型ミサイル弾頭開発は、米海軍研究局 (ONR) の Reactive Materials Enhanced Warhead Program の一環として進められている。
 新型弾頭はプラスチックの中に金属粉末を埋め込んだフラグメントでできており、このフラグメントが 目標の内部からガスと圧力を発するため、内部から破壊できる。
 これまでの実験によると、新設計の弾頭では、致命半径が既存弾頭の2倍になっており、致命半径をさらに拡 大する研究にが進められている。 ONR によると500%の向上が目標である。
 この弾頭は、HARM、AMRAAM、Sidewinder、RAM などに搭載できる。
2003.01.20 Defense News Spain joining IRIS-T program  独、伊、ノルウェー、スエーデン、ギリシャの5ヶ国で共同開発を進めている IRIS-T 計画 にスペインが参加する意向を固め近くMoUを締結する。
 スペインは空軍の F-18 搭載用として700発を導入する模様で、F-18 を保有する国への売り込みに期待が高ま っている。
 IRIS-T 計画は2001年にカナダが脱退、共同5ヶ国も導入数を削減する意向を示し、総製造数は約2,200発程度まで落ち込んでいた。
2003.01 International Defense Review IRIS-T completes industrial development testing  IRIS-T AAM の48ヶ月開発段階最後を締めくくる VTR-2 試験が2002年10月25日に行われ、IRCM を伴い遷音速、最大g で飛行する目標に直撃した。 次の段階である PTR (Performance Test Round) は2003年初期に行われる。
 初期生産の契約は今年初めに予定されており、2004年末には量産品の配備が始まる。
2002.12.02 Aviation Week & ST F/A-22 fires Sidewinder  F/A-22 の超音速飛行間における AIM-9M Sidewinder の発射試験が 11月22日行われ成 功した。 2002年に予定した試験は 4回で、今回が最後となる。
 高度 14,000ftを Mach 1.0 で飛行する QF-4 に対し、高度 24,000ftを Mach 1.4 で飛行する F/A-22 から発射された非弾頭の AIM-9M は、弾頭の効力圏内を通過した。
 今回の試験では超音速時の自動ドア機能の確認も同時に行われ、機能が正常なことを確認した。
2002.11.27 Jane's Defence Weekly Raytheon wins Sidewinder contract  Raytheon社は、AIM-9X Sidewinder の LRIP として599発を$96.2Mで受注した。 内訳は208 発が空軍用、228発が海軍用で、残りは海空軍の訓練用で、最終納期は2005年4月となっている。
2002.11 Jane's Missiles & Rockets UK declares ASRAAM ready for action  9月13日に英国は ASRAMM の運用開始を宣言した。
 英国防省は2001年に MDBA社に対し、ASRAAM は10件の主要な要求性能のうち4件が満足されていないとして受け取りを拒否したが、現在 はそれら不具合は解決された。
 ただし、イラクの飛行禁止空域で監視飛行する戦闘機への搭載は、まだ決定されていない。
2002.09.25 Jane's Defence Weekly ASRAAM ready for frontline actionm, says UK  英国防省は9月5日に、遅れていた ASRAAM の operational 決定を行った。
 英国防省は昨年、10項目の主要な要求のうち4項目が要求を満たしていないとして、MBDA社からの ASRAAM の引き取り を拒否していた。
 これらの項目には、全方位捜索追尾能力、撃墜確率、EOCM 能力、オフボアサイト射撃能力が含まれていたが、今回これらの問題は解決 しているという。
 ASRAAM は IIR 誘導の AAM で、捜索追随能力は AIM-9 Sidewinder の2倍と言われている。
2002.09.23 Aviation Week & ST British ready to deploy ASRAAM in earnest  英空軍は Tornado F3 への ASRAAM 装備を検討している。 ASRAAM 装備化は1998年以降何 度となく検討され、その都度見送られてきた。
 国防省はこれまで MiG-29 が搭載する AA-11 Archer に ASRAAM では対抗できないとして難色を示していたが、最近これを否定し、 AIM-9L Sidewinder に替え ASRAAM を全ての F3 部隊に装備する模様。
 今回の ASRAAM 装備化は F3 の能力維持計画の一環で、所要経費として $194M を計上し、2006年には約半数 の飛行隊に装備を予定している。
2002.08 Jane's Missiles & Rockets IRIS-T scores five hits in five tests  IRIS-T 短距離 AAM の発射試験が終了した。 試験ではオートパイロット飛行2発と誘導 飛行5発が行われ、5発とも標的に直撃した。
 IRIS-T の開発は2002年末に終了して量産に移行し、2004年には配備が開始される。
2002.08 Internqtional Defense Review Ground-launched IRIS-T missile under consideration  BGT社は陸上発射型の IRIS-T AAM を検討している。
 IRIS-T SAM は、AAM の全長及び胴径を増やしたもので、全長は2.939mから3.3139mに、重量は88kgから106kg に増加する。 発射方式は垂直発射で、射程は15+kmになる。
 IRIS-T SAM は MEADS の補助ミサイルになり得る。 MEADS International社によると、ドイツは MEDAS 補助ミサイルとして検討している2機種の一つに IRIS-T SAM を挙げている。
2002.07.29 Defense News Civil slump lowers air show attendance  2002年の Farnborough air show は 50ヶ国から1,200社が参加し、7月22日から 5日間開催されたが臨場人員数は前回 に比べ約45,000人少ない135,000人と比較的に静かなものに終わった。
= IRS-T/GL に関する内容 =
 独の Bodenseewerk 社は IRS-T 空対空ミサイルの地上発射型モデルを初めて展示公開した。
 独は MEADS に PAC-3 と航空機対処用の安価なミサイルを併用する計画で、発射機に6発搭載する IRS-T/GL を第一候補にあげている。
 その他の候補には Raytheon 社の AMRAAM と Mica/Aster 社の ASRAAM の地上発射型があり、機種選定と開発への移行は未定。
2002.07 International Defense Review An arrow to the heart
= 次世代高機動性短距離 AAM の動向に関する記事 =
R-73 (AA-11):
 R-73 は中国、北鮮を含む世界各国に広く輸出されている。
Python 4:
IRIS-T:
ASRAAM:
AIM-9X:
 従来と全く変わった Sidewinder。 尾部固定翼を廃した。
K-74ME:
 射程40kmで R-73 の発展型で、昨年から量産と見られる。
A-Darter:(南アフリカ)
2002.07 International Defense Review Motor developments for SRAAMst  独の Bayern-Chemie/Protac社は、新型ダブルパルス固体ロケットモータの初期試験として の、5回の飛行試験を完了した。
 鋼鉄製のケースに充填された推進薬は、アルミ製のダイヤ不ラムとそれを支える鋼鉄製の枠で仕切られている。
 1次燃焼と2次燃焼の燃焼時間間隔は 1秒~30秒の間可変で、1次燃焼と2次燃焼の推力配分 は 2:1 が理想的であるという。
2002.06.24 Aviation Week & ST IRIS-T completes firings but faces budget hurdle  独がギリシャ、スウェーデン、ノルウェイ及び伊と共同開発している IR-イメージ誘導の空対空ミサイル IRIS-T の確証試験発射が行われ成功したが、量産決定の可否は未だ議会の承認がなく、共同国は最終 決定を待っている。
 現在、議会では IRIS-T の他、巡航ミサイル Taurus 及び空対空ミサイル Meteor の 2件の予算が 国防予算の圧縮からペンデイングとなっており、承認は議会が再開する 9月以降となる模様。
 計画当局は 5ヶ国で 4,000発以上を製造する意向で、この他、スペインと南アフリカへの売り込みを狙っている。 また、同ミサイル を SAM バージョンを検討中で、MEADS への適用に国防省は関心を示している。
2002.06.05 Jane's Defence Weekly ASRAAM integration with UK JSF to begin this year  MBDA社は、F-35 JSF へ ASRAAM 搭載する検討を今年末から開始したいとしている。
 机上検討は既に完了しており、2007~2008年には実際に F-35 から ASRAAM を発射する試験を計画している。
 これは英空軍が F-35 に ASRAAM を搭載する方針であることを受けたものであるが、米軍は AIM-9X を搭載することになっている。
 ASRAAM の英空軍への配備は、昨年12月に開始されている。
2002.06 Jane's Missiles & Rockets IRIS-T firing trials gather speed  IRIS-T の2回の発射試験が行われいずれも成功した。 シミュレーション技術により実射試 験は比較的少なくて済み、開発は2002年12月に終了する。
 4月24日の試験では IR シーカに不利なヘッドオン且つ、低 IR 目標に対して 10km で射撃した。 5月3日の試験は IR フレアを使うヘ ッドオン目標を 7kmで射撃した。
 BGT社は IRIS-T を SAM として使う6発装填の IRIS-T/GL 発射機を、MEADS の補完ミサイルとして提案してい る。 IRIS-T/GL では AAM 弾をそのまま使用できる。
2002.05.27 Inside the Navy AIM-9X Sidewinder enters 18-year production phase, approaches IOC  5月1日から Raytheon 社で AIM-9X の生産が開始され、18年間の製造計画が始まった。
 海軍、海兵隊及び空軍は 2003年夏以降 IOC を計画している。
 ミサイルは今月、パイロット訓練用として先ず出荷され、2003年中に部隊装備が開始される。
2002.05 Jane's Missiles & Rockets First seeker-guided IRIS-T firing downs target drone  IRIS-T AAM の発誘導飛行試験が3月14日に行われ、標的機 Mirach 100/5 を直撃した。
 IRIS-T は、この後引き続き6月と7月に同様の発射試験が行われた後に、2002年末までに開発が完了して Low-Rate 生産に入る予定にな っている。
 IRIS-T は、独、伊軍の Eurofighter EF-2000 及びギリシャ軍の F-16 に2004年から装備されることになって おり、逐次 AIM-9L/M と換装される。
2002.04.17 Jane's Defence Weekly First guided firing for IRIS-T  ドイツで AIM-9L の後継として開発中の近距離 AAM IRIS-T の初めての IR 誘導飛行試験が、3月14日に行われ、標的 機 Mirach 100/5 の尾部を直撃した。 開発は今年中に終了し、2004年には量産弾が装備される。
 今回の試験は AIM-9L の限界を超える発射角で行われ、「照準点選択/直撃能力」も確認された。
 IRIS-T は、発射重量87kg、弾頭重量11.4kg、最大射程12km以上の AAM である。
2002.04 Jane's Missiles & Rockets IRIS-T to begin seeker-guided firings  ドイツで開発中の短距離 AAM IRIS-T の初の発射試験が3月中旬に行われた。 開発は 2002年末に終了し、2003年末には量産初号機が配備される。
 IRIS-T は128×128の IIR シーカを使用するが、AIM-9X や ASRAAM の様な staring array ではなく、スキャニング方式を採用して いる。
 ミサイルは発射後にロックオンする能力があり、真後ろに位置する目標に対しても射撃できる。
2002.03 Jane's Missiles & Rockets IRIS-T aircraft-integration contracts signed  ドイツ議会は IRIS-T AAM を EF-2000 Eurofighter に搭載するための予算 $53.4Mを承認した。
 一方、ギリシャ空軍は F-16 に IRIS-T を搭載する契約を結んでいる。
2002.03 Jane's Missiles & Rockets ASRAAM enters service with thr Royal Air Force  ASRAAM の量産初号弾が MBDA社から英空軍に引き渡された。 この結果 ASRAAM は、 2002年8月にも運用開始になる。
 ASRAAM は IIR シーカを搭載し、'Locl-Before-Launch Mode' と 'Lock-After-Launch Mode' の2種類の射撃モードを持つ。
 その結果搭載機のレーダ又は他のセンサが目標を捕捉していれば、ミサイルのシーカがロックしていなくても射撃ができる。 更に 後方射撃 (Over-the-Sholder Launch) も可能である。
2002.02 International Defense Review Israel: aerospace in depth
= イスラエルの航空兵器産業と主要製品の紹介記事 =
Elbit Systems:
 イスラエル最大の民間防衛企業。 主な製品は、Mini-Vee UAV, Hermes family UAV, Wizzard family 精密誘導爆弾
IAI:
 唯一の国営防衛企業。 主な製品は、Arrow system, EROS A1 情報衛星、Eagle UAV, その他各種レーダ、他社ミサイルのシーカ
Rafael:
 主な製品は、Python AAM, Popeye ASM, Derby AAM, Shafrir AAM
Elisra Group:
2002.02 International Defense Review AIM-9X LRIP  Raytheon社は、AIM-9X の LRIP として、82発の完成弾を2004年4月までに納入する契約を 結んだ。
2002.01.28 Aviation Week & ST ASRAAM delay provides a salutary lesson  英空軍の次世代空対空ミサイル ASRAAM (Advanced Short-Range Air-to-Air Missile) は 今年からようやく運用を開始する。
 ASRAAM は AIM-9L Sidewinder の後継として1992年から開発を行い、1998年に装備化を予定していたが、対処目標の変更(当初 MiG- 29) や撃破率の向上等いくつかの要求変更があり、装備化が大幅に遅れていた。
 ミサイルは飛行速度の増大、塔載コンピューターのパワーアップ、ソフトウエアー改善等を行い、2002年中頃、部隊に装備される。
2001.11.14 Jane's Defence Weekly Israel approves production of Python-4 in USA  イスラエル国防省は、Python-4 AAM の米国における生産を承認した。 生産は Rafael社 が1998年に Lockheed Martin社と取り交わし、現在 AGM-142 Popeye ASM を生産している協定に Python-4 を追加する形で行われる。
 しかしながら、Python-4 の受注は今のところ無い。 海外生産承認が遅れたため、F/A-18 搭載 AAM は AIM-9X に決まってしまった。
 JSF 搭載は、Pyhton-4 が機内弾庫から発射できないため採用の見込みはない。 AIM-9 はこの要求を満足し ている。
2001.11.05 Inside the Army Army, Congress at odds again over Stinger-Starstreak test mandate  Apache Longbow に搭載する空対空ミサイルの選定と試験実施を巡って陸軍と有力議員の間で論争が起きている。
 FY-00 に議会は Apache ヘリ搭載用空対空ミサイルの選定のため Apache による英国製 Starstreak と Stinger の実射比較試験を陸 軍に要求したが、2年を経過しても未だ行われていない。
 陸軍は Starstreak の安全性を理由にしているが、本音はその導入に疑問を持っており、新しい AAM の開発する意向がある模様。
2001.08 Jane's Missiles & Rockets Tien Chien Ⅱ offers an AMRAAM-class performance  天剣-2 は当初 AIM-7 Sparrow と類似のミサイルと見られていたが、外観は Sparrow と類似でも、 性能は AMRAAM 級であることが分かってきた。
 操舵は Sparrow と異なり後翼操舵で胴径も当初考えられていたより細く19.0cmであった。
 天剣-2 の開発は1980年代に開始され、1994年には初発射試験に成功、1994年には量産が開始されて、1996年には 部隊配備されている。
天剣-2 と他の BVR AAM の比較
2001.08 International Defence Review IRIS-T anti-missile claim  独、伊、ギリシャ、ノルウェー、スウェーデン及びカナダの6ヶ国が 1998年から共同開発している IRIS-T ( 赤外/画像シーカー追随 ) 方式の SRAAM (Short-range Air-to-air Missile) は順調に計画が 進み 2002年の、製造に関する MoU 締結に向け調整が行われている。
 このミサイルは射程約 20km、AAM 及び SAM 対処能力を持ち、航空機固有のレーダーの他、パイロットの ヘルメットサイト、ミサイル警戒システム、データリンクを経由しての外部センサー情報等により目標をキューイングするのが特長で 、LOAL(Lock-on After Launch ) 機能を有する。
2001.06 Military Technology New developmrnt in air-to-air missiles
= イスラエルの DERBY AAM の紹介記事 =
 永くその存在が公表されなかったイスラエルの BVR Beyond Visual Range) AAM DERBY が公表された。
 DERBY はまだイスラエル軍に装備されていないが、既に某国への輸出契約が行われている。
 DERBY は IR AAM である Python 4 を基礎に開発されたアクティブ電波ホーミングミサイルで、主要諸 元は以下の通りである。
 ・胴  径: 16cm(Python 4 と同じ)
 ・全  長: 362cm(Python 4 よりロケットモータが長い)
 ・発射重量: 118kg(AMRAAM は148kg)
 ・最大射程: 63km
 ・最大高度: 25,000ft
 ・速  度: Mach 0.9
 ・最大G : 50g
 DERBY の効力圏と、Python 4 の効力圏は巧く補完しあうようにできている。
2001.05 Jane's Missiles & Rockets AIM-9X is "real, here and lethal"  AIM-9X は、従来の AIM-9M の2~3倍のレンジを持ち、R-73 AAM (AA-11) を装備したド イツ空軍の MiG-29 と対抗した試験では、常にそれを凌ぐ能力を示した。
 AIM-9X は TVC により目標の方向に指向できるため、米陸軍は AIM-9X を SAM として使用できるか検討 している。
2001.05 Jane's Missiles & Rockets New off-boresight mode for Python 4  Rafael社は、Python 4 AAM をオフボアサイトで発射する場合に、HMD (Helmet-Mounted Display) や HMS (Helmet -Mounted Sight) を使用した場合マヌーバ中にパイロットに負担をかけるため、 HMD や HMSを使用しないで射撃できる方式を完成し た。
 この方式では母機のレーダとミサイルのシーカを連携させ、シーカの高低角をレーダより大きくスキャンさせ、シンバルリミットを 超えて目標を捕捉できるようにしている。
2001.05.09 Jane's Defence Weekly Israel unveils Derby missile  イスラエルは、永くその存在が噂されていた中距離 AAM Derby を公表した。
 Derby は、Python-4 AAM をベースとし、全長が僅かに長いが胴径は同じミサイルで、IIR シーカをアクティブホ ーミングヘッドに変えた以外、ロケットモータと弾頭は同じ物を使用している。
 また、Paython-4 と同様に 60g~70g という高い運動能力と、大きなオフボアサイト角で発射できる能力を有している。