機上 FCS に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2022.08.03 Jane's Defence Weekly Raytheon PhantomStrike radar ready for export by 2025 <2210-080305>
 Raytheon社がFarnborough航空展で、PhantomStrike AESAレーダの輸出2025年に開始する計画であると発表した。
 PhantomStrikeレーダは小型軽量で、軽攻撃機のほか回転翼機UAV、更に固定装置にも装着できる。
 PhantomStrikeはGaN素子を使用し
DBF及びビームの走査を行う。 小型と中型の2タイプがあり、小型は45kgとこの種AESAレーダの半分の重量で、価格も半分という。 中型は54kgである。
2022.06.22 Jane's Defence Weekly Northrop Grumman looks to expand SABR radars beyond fighter aircraft <2208-062201>
 米空軍州兵が、装備しているF-16のAN/APG-83
SABRレーダへの換装を完了した。 Northrop Grumman社製AN/APG-83はF-35が装備しているAN/APG-81 AESAレーダと95%が互換である。
 AN/APG-83はF-16用に設計され、ギリシャ、シンガポール、スロバキア、韓国が採用しているが、Northrop Grumman社によるとC-130への搭載も可能である。 C-130は現在気象レーダしか装備していないが、AN/APG-83の装備で空対地能力を付与できるという。
2022.03 International Defence Review Shrink to fit <2206-030002>
= レーダシーカの費用対効果に関する6頁の記事 =
 ・Enter PhantomStrike
 ・Development lineage
 ・Grifo AESA evolution
 ・The X-band AESA market
 ・Customisable solutions
2022.01.26 Jane's Defence Weekly Leonardo to help development Eurofighter 'Radar 1' for Germany and Spain <2205-012607>
 Leonardo社が1月14日、Eurofighter社製Typhoonに搭載するレーダ
ECRS Mk1(別名 Radar 1)の開発をHensoldt社から€260M $297M) で受注したと発表した。 ECRS Mk11号機は2025年に完成する。
 Hensoldt社はECRS Mk1の設計と計画全般の責任を持ち、Airbus社がTyphoonへの搭載を担当する。
 Leonardo社はイタリアと英国向けのECRS Mk2 (Radar 2) と、すデンクウェートとカタールが採用しているECRS Mk0 (Radar 0) の開発も担当している。
2021.09.22 Jane's Defence Weekly Italy joins Eurofighter 'Radar 2' programme <2111-092202>
 イタリアLeonardo社が9月14日、Eurofighter Typhoonに装備するAESAレーダRadar 2を英国と開発していると発表した。
 Radar 2は各種Typhoon搭載AESAレーダの一つで、Radar 0はドイツ空軍のTranche 2/3 Typhoonのほかクウェートとカタールに、ディジタル化されたRadar 1はスペインが装備している。
 
EA能力を持つとされているRadar 2は英国とイタリアが装備する。
2021.07.12 Aviation Week & ST Radar revolution <2109-071203>
= APG-7(V)4 AESA AFCS レーダの紹介記事 =
 
2021.06 International Defence Review E-scanning from sea to shore: AESA surveillance radar family evolves <2107-060013>
= Leorardo社の AESA レーダに関する5頁の記事 =
 ・Development history
 ・Enter Osprey
 ・Scalling up
 ・Seasprey refresh
 ・Future development
2020.10.28 Jane's Defence Weekly USAF declares AESA radar operational on ANG F-16s <2012-102803>
 Northrop Grumman社が10月15日、米空軍が予備役のF-16に搭載したAN/APG-83
SABR AESAレーダのoperationalを宣言したと発表した。
 AN/APG-83はそれまでのAN/APG-66及びAN/APG-68機械走査式レーダに代わるもので、2月に現役、予備役空軍及び州兵空軍のF-16用として15基のEMD及び90基の量産型を$262Mで発注していた。 納入は2022年12月に完了する。
 米空軍は現在F-16C/D Block 40/42/50/52を合わせて1,000機以上保有している。
2020.08.19 Jane's Defence Weekly South Korea unveils indigenous AESA radar prototype for KF-X fighter aircraft <2010-081914>
 韓国
ADDが8月7日、KF-Xに搭載するAESAレーダの試作品を発表した。
 このレーダはElta社の協力でHanwha社が開発しており、1,000目標以上を同時に追随できる能力を有する。
2020.08 International Defence Review Face the future: Saab introduces GaN AESA technology to fighter radar family <2009-080015>
= Griupen C/D 搭載 GaN AESA レーダに関する2頁の記事 =
 Saab社が2015年に、Griupen C/Dに搭載しているPS-05/AレーダのフロントエンドをGaN素子を使用したAESA方式に変えたPS-05//A Mk 4機械走査式レーダに改良し、2020年4月から飛行試験を行っている。
 一方同社はGripen EにGaAs素子を使用したLeonald社製ES-05 Raven AESAレーダを採用している。
2020.07.08 Jane's Defence Weekly Airbus contracted to provide E-Scan radars for German and Sapnish Eurofighters <2009-070802>
 Airbus社が6月26日、ドイツとスペインEurofighter戦闘機に搭載するE-Scan (AESA) レーダの開発、生産、換装に関する契約を受注したと発表した。
 受注したのは何れもTranche 2とTranche 3搭載で、ドイツ空軍から110基スペイン空軍から初度分としての5基で、ドイツからの受注額は€1.5B (&1.7B) である。 スペインからは最終的に40~50基の受注が見込まれている。
2020.06.29 Aviation Week & ST Berlin backs AESA <2008-062901>
 Eurofighter Typhoon搭載レーダをAESAにするCaptor-Eが、共同計画国のドイツで初めて採用される見込みである。 Captor-E搭載Typhoonは既にクウェートに28機カタールに24機輸出されている。
 ドイツはTranche 2と3のTyphoon 106機に搭載するとみられ、契約額は€2.8B ($3.1B) にのぼると見られる。
2020.05.06 Jane's Defence Weekly Saab starts flight testing new AESA radar <2007-050606>
 Saab社がGripen C/Dに搭載するPS-15/AファミリX-band多機能AESAレーダの飛行試験を開始した。
 このレーダはAESAにGaN素子を使用しているもののバックエンド(註:送受信モジュール以外の送受信装置、信号処理装置などの総称)にはPS-05/A Mk4のものを使用している。
2020.04.06 Aviation Week & ST KF-X radar prototype nears ground testing <2006-040606>
 2023年の飛行試験に向けイスラエルと開発が進められている韓国のKF-X搭載レーダは量産型の試作が行われており、開発は50%完了したという。
 イスラエル社の下請けとして開発にあたっているHanwha社によるとGaN素子を採用している試作機の冷却には7.7kWを要していると言うが、GaAsを使用しているNorthrop Grumman社製APG-83ではアンテナ送信出力1kWに対し冷却には5.6kWかかっていると言うことから、KF-Xレーダの試作機の出力はこれを上回るとみられる。
【註】
 GaNの効率はGaAsの数倍と言われている。 APG-83の出力が1kW、冷却が5.6kWとすると、効率は15%程度とみられる。 もし試作レーダの送信効率がAPG-83の2倍、即ち30%と見ても7.7kWの冷却を行うのであれば送信出力は3kWを超えることになる。
2019.11.13 Jane's Defence Weekly J-11B images fuel speculation about AESA radar upgrade <2001-111603>
 中国空軍でAESAレーダを搭載したJ-11Bのレドームが、従来の黒ではなく明灰色になってることが、11月上旬にCCTVや軍のウェブサイトに掲載された画像から明らかになった。
2019.08.14 Jane's Defence Weekly BAE exploiting syneergies between Typhoon and Tempest <1909-081410>
 BAE Systems社Typhoon開発とTempest開発の相互効果を目指している。 またTornado GR4の能力向上計画Project Centurioが2月にTornadoの退役に伴い終了したため、その開発力がクウェートとカタールから28機及び24機受注したTyphoonの能力向上に向けられる。
 両国向けにはLeonardo社が開発したCaptar-E AESAレーダが搭載される。
2019.03 International Defence Review Raytheon to upgrade USMC Hornets with new AESA radar <1905-030001>
 Raytheon社が1月15日、米海兵隊のF/A-18C/D Hornetが搭載しているAN/APG-73に代わるAESAレーダとして、同社製のAN/APG-79(V)4が選定されたと発表した。 換装は2020~2022年に実施される。
 AN/APG-79(V)4はF/A-18E/F Super Hornetが搭載しているAN/APG-79の小型版で、部品の90%が互換であるという。
2019.03.22 Defense News German Air Force jumping on passive radar <1904-032207>
 レーダ技術対ステルス技術の競争に決着を付けるため、ドイツ空軍パッシブセンサ技術に頼る
FFF計画を開始した。
 ただ独軍関係者は堅く口を閉ざしているためFFFの具体的な内容は明らかでない。
2019.02 International Defence Review New face in town: Grifo-E multimode radar aims to bring AESA to a wider market <1903-020013>
 Leonardo社製のGrifo-EGaN素子を使用したモジュール数600個のAFCS用軽量AESAレーダで、2019年末までに飛行試験を開始し、2020年代初期に納入可能という。
 Grifo-Fはシンガポールが50基以上をF-5に搭載し、Grifo-7は中国とパキスタンがF-7に搭載した。 パキスタンはF-7PGにGrifo-7PGを搭載している。 Grifo-Mは1990年代中頃にMirage Ⅲ/EAに、Grifo-LはチェコがL-159軽攻撃機74機に、2006年にはGrifo-F/Hを韓国がHH-60P、Grifo-F/BRは2001年にブラジルがF-5BRに搭載している。
2018.11.20 Jane's 360 Phazotron-NIIR readies new AESA radar for Russian fighter trials <1812-112008>
 FGA50の名称で知られているPhazotron-NIIRのZhuk-AMEレーダの試験が開始されようとしている。 同社は12月中にRSK MiGに搬入し、2019年初期に試験を開始する。
【関連記事:1701-110905 (JDW 2016.11.09)】
 Zhuk-AMEはMiG-35及び改良型のMiG-29に搭載されるAESAレーダで、160km以内の30目標を捕捉追随できる。 このレーダの輸出仕様であるZhuk-AMEhは2016年の殊海航空展で公開されている。
2018.11.16 Jane's 360 KLJ-7A AESA radar being considered for China's J-20 fighter aircraft <1812-111604>
 中国の防衛企業筋によると、
NRIET社が殊海航空展にモックアップを出展したKLJ-7A機上レーダはJ-20用であるという。
 KLJ-7Aは今まで度々公表されてきたKLJ-7の改良型という。
2018.09.12 Jane's Defence Weekly Raytheon offers APG-79(V)4 for USMS's Hornet radar <1811-091205>
 Raytheon社が8月29日に、
RACRに代えて米海兵隊のF/A-18に搭載するAPG-79(V)4レーダを提案していることを明らかにした。
 APG-79(V)4は現在F/A-18E/FやEA-18G Growlerに搭載しているレーダとバックエンドが共通である利点がある。
2018.06.01 Jane's 360 South Korea signals AESA progression <1807-060104>
 韓国
DAPAKFXに搭載するAESAレーダの開発国 内で実施することに決めた。 開発をを担当するのはHanwha社で契約額はKRW360B ($334M) になる。
 DAPAは2020年までに試作を完了し、2022年にKFXに搭載する計画である。
2018.05 International Defence Review USMC to upgrade Hornets with new AESA radar <1807-050001>
 米海兵隊が3月20日、現在F/A-18C/Dに搭載しているRaytheon社製のAN/APG-73レーダをAESA化す べく、
RfIを発簡した。 契約は10月1日に行われ、4Q2020から4Q2022に12機から成る7個飛行隊が換装され予備機14基と合わせて 98基が納入される。
 Raytheon社はRACR AESAレーダをF/A-18E/F Super Hornet用にしたAN/APG-79を製造しており、F-16用も準備している。
【註】
 AN/APG-79はF/A-18E/F Super Hornet用にAN/APG-73のフロントエンドをAESA化したもので、Raytheon社はF/A-18C/Dのアップグレード用にフロントエンドを小型化した AN/APG-79(V)Xを用意している。
2017.11.01 Jane's Defence Weekly UK looks Tyophoon upgrade package <1801-110106>
 英空軍の首脳部はTyphoonにEuroRadar社製Captor-E AESAレーダ 搭載の是非を年内に決定する。
 Captor-Eの開発は2014年11月に英国を含む4ヵ国で€1B ($1.1B)をかけて開始されたが、まだTyphoonへの搭載は予算が確保されていない。
2017.07.13 Yahoo 聯合ニュース記事

「国産戦闘機の要 AESAレーダーの試作品を初製作=韓国」

<1708-071303>
 韓国防衛事業庁が13日、韓国国産戦闘機(KFX)の中核装備であるAESAレーダの試作品 が完成されたことを明らかにした。 このレーダは国防科学研究所(ADD)主管でハンファシステム社が開発している。
 今回製作されたのはレーダのハードウエアを国内で開発する能力があるかどうかを検証するためのもので、今 後は更に小型化し重量を減らした試作品を開発する。
2017.05.31 Jane's Defence Weekly South Korea teams with Elta Systems for KFX radar <1708-053107>
 韓国
DAPAが5月23日に声明で、KFXに搭載するAESAレーダ の開発をElta社にKRW40B ($35.5M)で発注したと発表した。 Elta社は2012年に韓国からEL/M-2080 Green Pine Block-B EWレーダを2基受注 した実績がある。
 KFXの開発は2026年量産開始を目指して進められており、2017年に試作を開始して、2021年に試作機6機を完成さ せる計画である。
2017.05 International Defence Review USAF progresses SABR AESA radar integration onto F-16 <1707-050002>
 米空軍が3月24日、Northrop Grumman社製AN/APG-83
SABR AESAレーダをF-16に搭載 した試験を続けていると発表した。
 空軍はAN/APG-66及びAN/APG-68機械走査式レーダをAESAレーダに換装する計画である。
2017.02.22 Jane's Defence Weekly Thales ramps up AESA radar workforce, deliveries <210>
 エジプト、カタール、インドが相次いでRafale戦闘機の採用を決めたことで、Thales社がRafaleに搭載するRBE2 AESAレ ーダの生産ペースを引き上げている。
 Thales社のRBE2生産ペースは2015年に月産1.2基であったが、2016年には月産2基に引き上げ、2017年には2~2.2基を維持するという。
2017.02.08 Yahoo Focus 台湾記事

「国産レーダー公開 戦闘機関連技術『出発点に到達』=研究機関/台湾」

<1703-020801>
 台湾国防部傘下の研究機関である、国家中山科学研究院が7日、独自に開発したAESAレーダを公 開した。 国防部は同日、台中市の同院航空研究所で新型高等練習機の委託製造に関する協議書と協力覚書の調印式を開催し、式典の会場ではAESAレーダを始 め、同院の研究成果が多数展示された。
 同院副院長は次世代戦闘機関連の技術がすでに出発点に立ったとし、今後計画に沿って一歩一歩前進させていくと述べた。
2017.01.04 Jane's Defence Weekly India issues global tender for AESA radar and EW suites to equip Tejas LCA <1702-010416>
 インドHAL社が12月14日、Tejas軽戦闘機(
LCA) Mk 1A 80機に搭載する AESAレーダと電子戦装置に関する提案要求をIAI/Elta、Raytheon、Rosoboronexport、Saab、Thalesの各社に対し行った。
 そのうち24セットは完成品、8セットは組み立てキットで、残り48セットはライセンス生産するという。
2016.11.30 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin to upgrade RoKAF's F-16s <1701-113006>
 米国防総省が11月21日、Lockheed Martin社が18日に韓国のKF-16改良計画を$1.2Bで受注 したと発表した。 改良作業は同社のFort Worth工場で行われ、2025年11月15日に完了するという。
 韓国は170機のKF-16C/D Block 50/52を保有しているが、2012年にその内134機のレーダをRaytheon社製
RAGR AESAレーダに代えAN/ALR-69A RWRやLink 16を搭載するなどの改良を$1.2B でBAE Systems社に発注した。 しかし契約後に同社が$730Mの値上げを求めてきたことから韓国は2014年11月に契約を破棄し、2015年12月に改めてLockheed Martin社 を示していた。
 Lockheed Martin社はNorthrop Grumman社製のAESAレーダ(註:AN/APG-83 SABR)を搭載する。
2016.11.09 Jane's Defence Weekly Russia unveils new AESA radar for MiG-35 fighter <1701-110905>
 ロシアKRET社の子会社であるFazotoron-NIIR社が殊海航空展で、MiG-29/35搭載用
AESAレーダである Zhuk-AMEhを公開した。
 Zhuk-AMEhは30目標の同時追随が可能で、対空6目標対地4目標との 交戦が可能であるという。 また対空目標であれば、今まで180kmであったMiG-29の捕捉距離が260kmへと50%伸びる。
 また厚さが10cm薄くなり、重量は100kgになっている。
2016.07.13 Defense News Lockheed Martin looks to upgrade 500 in-service F-16s <1608-071305>
 Lockheed Martin社は、韓国台湾シンガポールから300機のF-16 を
AESAレーダを搭載するF-16Vに改良する契約を受注しているが、同社は今後7年以内に更に ギリシャトルコエジプトなどの諸国から500機の改修を受注すると見込んでいる。
 F-16Vへの改造でF-16は、SAR/GMTI機能を持つSABR AESAレーダを搭載するほか、 6×8吋表示装置、Link 16データリンク、Sniper照準ポッドを装備する。
2015.12.23 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin selected for RoKAF F-16 upgrade <1602-122313>
 韓国
DAPAが12月16日、F-16C/D Block 50/52 134機のレーダの換装等を行う改修を Lockheed Martin社に発注すると発表した。 この改修ではレーダがNorthrop Grumman社製のAN/APG-83 SABRに換装されるほか、搭載電子機器の更新も行われ、ネットワーク対応武器の搭載も可能になる。
2015.12.21 Aviation Week & ST Swedish first <1602-122104>
 Saab社GaN素子搭載レーダを真っ先に実用化しようとしている。
 戦闘機搭載GaNレーダの試験は1年以上前から行われており、同社によると既に量産可能な状態にあるという。 このレーダは60cm径に992個のGaN
T/Rモジュールを配置している。
2015.10.28 Jane's Defence Weekly Saab unveils new AESA for fighter aircraft <1512-102804>
 Saab社が韓国で開かれている ADEX2015展で、Gripen C/D が搭載している PS-05A Mk3 を AESA化した PS-05A Mk4 を公開した。 これについて同社は、米国が KF-X 向けのレーダ技術の提供を拒否したこととは無関係としている。
 同社が4月に初公開した Mk4 は、捕捉距離が Mk3 の1.5倍になるという。
2015.09.13 Chinese Military Review Canted active electronically scanned array (AESA) radar of J-10B fighter jet <1510-091302>
 中国が J-10B に搭載した AESA レーダの画像。
【註】
 中国はイスラエル国営 Elta社と戦闘機搭載 AESA レーダ ELM-2052 の購入購入交渉を行っていると、8月に報じられている。
【関連記事:1509-081701 (Defense News 2015.08.17)】
 また、中国 NAV Technology社の製品カタログに Elta社製 ELM-2052 AESA レーダと瓜二つのいレーダが掲載されているとも報じられている。
【関連記事:1509-082305 (Defense News 2015.08.23)】
2015.08.23 Defense News Chinese radar strongly resembles Israeli product <1509-082305>
 中国 NAV Technology社が出している63ページの製品カタログに、イスラエル国営 IAI社の子会社である Elta社製戦闘機搭載
FCS レーダである ELM-2052 AESA レーダと瓜二つの名称のないレーダ の紹介が2ページにわたり掲載されている。
【関連記事:1509-081701 (Defense News 2015.08.17)】
2015.08.17 Defense News Chinese firm claims to offer Israeli AESA radar <1509-081701>
 中国人民解放軍系列の貿易会社が、イスラエル国営 Elta社と、戦闘機搭載 AESA レーダ ELM-2052 の購 入交渉を行っている。 Elta社は2014年11月に行われた殊海航空展で ELM-2052 とは表記しないものの、AESA 機上レーダのパンフレットを配布していた。
【註】
 中国は各種戦闘機を開発しているが、必要な性能を有する搭載エンジンとレーダが作れないのが弱点になっていた。
 イスラエルは今までにも以下のように度々、中国への武器輸出を行おうとしており、その都度米国に阻止されてきた経緯があることから、注意を要する国である。
 ・AEW&C機用レーダ:【関連記事:0408-042101 (JDW 2004.04.21)】
 ・Lavi 戦闘機:【関連記事:020831 (JDW 2002.08.31)】
 ・Harpy UAV/CM:【関連記事:0512-061202 (時事通信 2005.06.12)】
2015.07 International Defence Review Northrop scales up SABR for US B-1 bomber <1508-070009>
 Northrop Grumman社が、F-16 用の
AESA レーダである AN/APG-83 SABR を大型化して B-1 爆撃機に搭載する SABR-GS を開発した。
 SABR-GS は SABR と同じ T/R モジュールを使用するが、B-1 のレドームの方が大きいためアンテナのサイズを70%増加 できるという。
2015.06 International Defence Review Northrop Grumman reveals AESA radar for B-1B <1507-060009>
 Northrop Grumman社が B-1B Lancer の AN/APQ-164 と換装する新型の
AESA レーダを公表した。 このレーダは F-16 搭載を目指している APG-83 SABR を元にしたもので、SABR-GS (Global Strike) と呼ばれる。 同社は2011年 に SABR-GS の開発を$21Mで受注していた。
2015.05.11 Aviation Week & ST Saab plans a major upgrade to the JAS 39C/D Gripen's radar <1507-051101>
 Saab社が JAS 39C/D Gripen のレーダを、自社経費で開発した PS-05/A Mk.4 に換装する計画で、12月に最初の試験飛行 を計画している。
 PS-05/A Mk.4 は従来通りの機械走査式であるが、捕捉追随距離が二倍になり、低
RCS 目標 の追随も可能になる。
2015.03 International Defence Review New eyes for old Hornets: sensor options firm up for legacy F/A-18s <1504-030011>
 米空軍では F-16 のレーダの
AESA 化を含む能力向上計画 CAPES が2014年3月に中止になったが、海軍では F-35 の開発遅れから、延命改良 ( SLEP ) 型の F/A-18 を150機購入する計画である。
 F-16 CAPES では Raytheon社が AN/APG-84 RACR、Northrop Grumman社が AN/APG-83 SABR を提案したが、F/A-18 SLEP では Raytheon社は Super Honet に搭載した AN/APG-79 をやや小型化した AN/APG-79(V)X を提案する。
2014.12.19 Defense News Taiwan F-16 radar upgrade moving forward <1501-121902>
 米政府が16日、台湾の F-16A/B Block 20 144機
AESA レーダを搭載する改造を、$308M で Lockheed Martin社に発注した。 台湾機への搭載は台湾の AIDC社が実施する。
 搭載される AESA  レーダは Northrop Grumman社製の APG-83 SABR で、同社は12日に1号機を Lockheed Martin社 に納入している。
【註】
 台湾同様に F-16 の搭載レーダを APG-83 SABR に換装するはずであった米空軍の CAPES計画が中止になったことから、台湾の F-16 近代化 計画の実施は危ぶまれていた。
【関連記事:1404-030807 (Defense News 2014.03.08)】
2014.11.26 Jane's Defence Weekly Eurofighter nations sign AESA integration contract <1501-112602>
 Eurofighter 加盟国が11月19日、Typhoon に搭載する Captor-E
AESA レーダをEUR1Bで開発することに合意したと 発表した。 この契約は Captor-E 開発の最終段階で、搭載した試験は2015年2/四半期に開始される。
 開発生産は、Airbus、Indra、Selex ES の各社で構成される Euroradar社が担当する。
2014.11.19 Defense News Eurofighter nations sign €1 billion development deal for AESA radar <1412-111907>
 英独伊西の4ヵ国が、総経費€1Bの Typhoon に搭載する
AESA レーダの開発 計画に調印した。 開発するのは Selex ES社主導のチームが開発する Captor E-Scan と呼ばれているレーダで、搭載機は 2015年第2/四半期に初飛行する。
 Radar 1+ という名称での開発は数年間にわたり行われてきている。
2014.08.21 Defense News Lockheed: F-16V passes radar integration milestone <1409-082104>
 Lockheed Martin社が、Northrop Grumman社製の
SABR AESA レーダを搭載した F-16V最終設計審査 (CDR) に合格した。
【 F-16V 関連記事:1211-100304 (Defense News 2012.10.03)】
 F-16V を最初に採用するのは台湾になるが、台湾は米空軍が CAPES 計画から撤退たことを憂慮している。
【 CAPES 関連記事:1404-030807 (Defense News 2014.03.08)】
2014.07.23 Jane's Defence Weekly Selex awarded AESA contract for Swedish Gripens <1409-072305>
 Selex ES社がスウェーデン政府から Gripen E に搭載する
AESA レーダ Raven ES-05 を受注し た。 瑞空軍は Gripen E 60機に搭載する計画であるが、瑞空軍は Gripen E の装備数を70機まで増やす計画である。。
 欧州ではすでに Rafal に RBE2 AESA レーダの搭載が開始されている。
2014.07.23 Jane's Defence Weekly UK awards Typhoon/AESA risk-reduction contract <1409-072303>
 英国防省が BAE Systems社に、Euroradar社製 Captor E-ScanTyphoon に搭載する際のリスク低減活動を£72M ($123.2M) で発注した。 Captor E-Scan を Typhoon IPA5機に搭載しての試験は2014年はじめに開始されている。
 Captor E-Scan 計画は NATO の Radar 1+ 計画と並行して進められている。
2014.07.23 Jane's Defence Weekly Cameron details defence priorities for 2015 SDSR and announces £1.1bn in defence projects <1409-072302>
 キャメロン英首相が、2015年に作成される次期
SDSR は 2010 SDSR と同じ基盤に立つことを明らかにした。
 その上で首相は、Typhoon に搭載する Captor-E AESA レーダ計画を推進すると共に、Beechcraft社製 King Air 350 を元にした ELINTShadow R.1Sentinel R.1 ASTOR を2018年まで運 用することも検討していると述べた。
2014.07.21 Aviation Week & ST Radar returns <1409-072103>
= Typhoon 搭載 AESA レーダに関する記事 =

 
2014.07.16 Defense News BAE to flight-trial new radar for RAF aboard Typhoon <1408-071609>
 Eurofighter 4ヵ国が15日、Typhoon 搭載
AESA レーダ Radar 1+ の開発で、BAE Systems社 に Extended Assessment 段階を£72M ($123M) で発注することに合意した。
 Radar 1+ は Selex ES社製で、2009年に最初の契約を£19もで受注している。
 量産契約は10月末に予定されており、3年以内に Typhoon に実装される。
2014.03.19 Defense News USAF: Taiwan will still receive F-16 radar upgrades <1404-031905>
 米空軍がレーダの
AESA 化を含む F-16 の能力向上計画 CAPES をFY15予算に盛り込まなかったことにより、この 計画と連動していた台湾の F-16 能力向上計画に致命的な影響を及ぼすと見られるが、米空軍は FMS によらなければ台湾 の F-16 レーダ AESA化は可能とみている。
2014.03.08 Defense News Taiwan faces tough choices after US cancels F-16 upgrade <1404-030807>
 米空軍F-16 の近代化計画
CAPES 計画を中止したため、 台湾の F-16 146機の近代化も難しくなろうとしているが、台湾は自力で CAPES 計画を継続するか、CAPES で Loxkheed Martin社が採用を決めた Northrop Grumman社製 SABR レーダに Raytheon社製 RACR レーダを加えて再検討するか の決断を迫られている。
【註】
 米空軍の CAPES 計画は Lockheed Martin社が受注し SABR レーダの採用を決めたが、韓国は F-16 近代化計画を BAE Systems社に発注し、同社は RACR レーダの採用を決め ている。
【韓国の F-16 近代化関連記事:1402-010601 (AW&ST 2014.01.06)】
2014.02.26 Jane's Defence Weekly Singapore could ultimately decide SABR/RACR duel <1404-022601>
 米空軍が F-16 の近代化計画
CAPES 計画を棚上げしたことで、F-16 60~70機を CAPES に準じて近代化しようとして いたシンガポールは、AESA レーダを Northrop Grumman社製の SABR にするか、Raytheon社製の RACR にするかの選択に迫られている。
 同国は当初 CAPES の一環として SABR に換装する方向であったが、Raytheon社製 AN/APG-63(V)3 AESA レーダを搭載している F-15SG 25機を保有していることから、Raytheon社が RACR の売り込みを強めている。
2014.01.06 Aviation Week & ST South Korea, BAE F-16 deal <1402-010601>
 韓国BAE Systems社と、KF-16 134機のレーダを Raytheon社製 AESA レーダに 換装する契約で最終合意した。 KF-16 の第一団は2014年に Fort Worth近くの施設に送られて改修が行われ、2016年に初飛行 する。
 米空軍の F-16 AESA 化は Northrop Grumman社製のレーダになったが、BAE Syatems社は F-16 AESA 化の需要を1,000機と見ており、 シンガポールトルコが有望視されている。 特にシンガポールは F-35 の導入より F-16 の AESA 化が先としている。
2013.12.18 Jane's Defence Weekly Selex ES targets 'affordable' AESA market with Grifo-E <1402-121801>
 Selex ES社が、安価な
AESA 機上 FCS レーダ Grifo-E の売り 込みを目指していることを、Grifo の400基目納入式典で明らかにした。
 Grifo-E は、現在 Grifo を搭載している航空機に加えて、F-16 への搭載も目指している。
2013.12 International Defence Review Northrop Grumman's SABR could find a home in HAMMR <1401-120001>
 Northrop Grumman社が Modern Dat Marine で、米空軍と台湾空軍が F-16 搭載の
AESA レーダとして採用を決めた SABR を車載した HAMMR を公開した。
 HAMMR は対地監視対砲迫航空管制などに使用するレーダで、HMMWV に搭載されているが独立し たパレットになっていることから、卸下して建物の屋上に設置することも可能である。
【 SABR 関連記事:0902-010006 (IDR 2009.01)】
2013.10 Jane's Missiles & Rockets Raytheon in talks on air-to-air weapons for MQ-9 <1311-100013>
  1310-082103 (JDW 2013.08.21) とほぼ同文の記事
 MQ-9 がレーダを搭載することで、F-22 の様なステルス機がレーダを送信しないで済む利点もある。
2013.09.25 Jane's Defence Weekly France receives first Tranche 4 AESA Rafale <1311-092503>
 Dassault社が9月12日、AESA レーダである RBE2 をはじめて搭載した Tranche4 Rafale を仏空軍へ納入した。 この機は Rafale の121号機になる。
 Tranche 4 では RBE2 のほかに Mode-5/Mode-S 互換の IFF 装置も搭載している。
2013.09.18 Jane's Defence Weekly Contract expected soon for Typhoon AESA <1311-091801>
 英軍需相が9月13日、Typhoon 搭載 AESA レーダの契約が数ヶ月以内に行われることを明らかにした。
 Eurfighter社は、現在 Selex Galileo社、Cassidian社、Indra社が組む共同企業体が開発している Captor-E を Typhoon 搭載 AESA レーダに考 えているが、Eurofighter を構成する4ヶ国は同意していない。 このため英国は Selex Galileo社と Bright Adder 計画の元に、仮の AESA 計画 を進めている。
2013.08.07 Jane's Defence Weekly NG wins AESA contract for USAF, Taiwanese F-16s <1310-080702>
 米空軍が7月31日、300機以上保有している F-16 Block 40/50レーダを換装する AESA レーダに、Northrop Grumman社の SABR を選定した。 韓国が採用を決めた Raytheon社の RACR は破れた。
【韓国の RACR 採用に関する記事:1305-041007 (Defense News 2013.04.10)】
 この結果台湾の F-16 も SABR に換装されることになった。
【関連記事:1211-100804 (AW&ST 2012.10.08)】
2013.07 International Defence Review The Three Musketeers: Europ's next-generation fighter radars <1308-070027>
= 欧州の AESA AFCS に関する3頁の記事 =
RBE-2: Thales社製で、Rafale に搭載
Captor-E: Captor-M の AESA 型で Typhoon に搭載
Raven ES-05: Selex-Galileo社製で Gripen NG (Gripen E/H) 搭載。
 Raven ES-05は Vixen 1000E の量産型で、T/R モジュール数が1,000個である。
【註】
 AESA AFCS レーダのアンテナは一般に、水平または、F-35 の AN/APG-81【1004-030034 (IDR 2010.03)】や F/A-18E/F の AN/APG-79【0805-030006 (IDR 2008.03)】、更に中国が J-11B 用に開発している AESA レーダ 【1204-031906 (IDR 2012.03.19)】の様に若干上向きに取り付けられているのに対し、Raven ES-05 レーダは明らかに下 向きであるのが注目される。
2013.06.26 Jane's Defence Weekly No AESA refit planned for old Rafales <1307-1308-062604>
 Thales社は2009年に、Rafale Tranche 4 60機に装備する RBE2 AESA レーダを60基受注し ているが、仏空軍は今のところ、既存の Rafale のレーダを RBE2 に換装する計画はないという。
2013.06.12 Jane's Defence Weekly Selex ES gears up for Typhoon AESA first flight <1307-061205>
 Selex ES社が6月4日、Project 40 と呼ばれる Typhoon への AESA レーダ搭載計画は、2014年1/四半期での初飛行を計画 していることを明らかにした。
 同社は Typhoon がこのレーダを採用しなかった場合、他の機種での採用を目指すとしている。
2013.04.17 Jane's Defence Weekly Raytheon wins South Korean radar contest <1306-041708>
 Raytheon社が4月10日、韓国の KF-16C Block 52 搭載 AESA レーダに同社の RACR が 選定されたと発表した。
 韓国が購入すのは134基で、2016年に納入が開始される。
2013.04.10 Defense News Source: Raytheon radar wins S. Korea fighter upgrade <1305-041007>
 Raytheon社が4月10日、韓国が KF-16C/D Block 52 134機の近代化改修の一環として行う AESA レーダへの換装で、Northrop Grumman社の SABR を抑えて Raytheon社の RACR を選定 したと発表した。 契約はまだであるが、引き渡しは2016年に開始され2021年に完了すると見られている。
 F-16 レーダの AESA 化は台湾の F-16A/B Block 20 145機や、米空軍の Block 40/50 350機でも計画されている。
2012.11.21 Jane's Defence Weekly Russia showcases AESA radar <1212-112105>
 珠海航空展でロシアの NIIR Phazotron社が MiG-35 用に開発した Zhuk-AE AESA レーダを公表した。
 注目されるのはロシアが中国の航空展に AESA レーダを展示した狙いで、中国とこの種レーダを共同開発 したいとの意志表示とも取れる。
2012.10.22 Aviation Week & ST Into the 2040s <1212-102203>
 航空自衛隊は、一部の F-15 を2040年代の初期まで更に40年使用する計画である。 このための 改良工事は既に開始されている。
 AESA レーダは F-2 搭載とは別の機上レーダが、既に事前設計を完了している。
2012.10.10 Jane's Defense Weekly Northrop Grumman finishes radar upgrade of in-service B-2s <1211-101007>
 Northrop Grumman社が9月24日、B-2 15機レーダ換装をオンサイトで完了したと発表した。 B-2 に搭載されていた AN/APQ-181 は AESA レーダに換装された。
2012.10.10 Jane's Defense Weekly Dassault delivers first AESA-equipped Rafale <1211-101004>

 Dassault社が10月2日に、RBE2 AESA レーダを搭載した Rafale を納入した。 レーダの AESA 化で、捕捉 距離は50%向上し、Meteor などの新兵器の装備が可能になる。

2012.10.08 Aviation Week & ST F-16 AESA for Taiwan <1211-100804>
 F-16 のレーダ AESA 化は、韓国、台湾、米空軍などで1,000機を超える可能性がある。 台湾が F-16A/B 145機の近代化、韓国が F-16C/D 134機の近代化を計画しているほか、 米空軍も F-16C/D 300機のレーダ AESA 化を検討している。 更にシンガポールも F-16C/D 60機 の AESA を検討している。
2012.10.02 Defense News Rafale delivered with AESA radar <1211-100201>
 仏政府が10月2日、Thales社製の AESA レーダを搭載した Dassault社製 Rafale の量産一号機が 納入されたと発表した。
 Rafale は欧州で初めての AESA レーダ搭載実用戦闘機になった。 Rafale は従来 PESA レーダを搭載していた。
2012.09.27 Defense News India developing New AESA radar for Light Combat Aircraft <1210-092704>
 インド空軍筋が、2013年以降に初飛行する軽戦闘機 LCA Mark-2 に、DRDO が開発した AESA レーダを搭載することを明らかにした。
 LCA Mark-2 は10tと、2013~2014年に量産を開始する8tの Mark-1 より2t重く、GE社製 F414 エンジン(註:F/A-18 と同じ)を搭載する。
2012.09.26 Jane's Defence Weekly Upgraded demand sparks MiG-29 AESA development <1211-092605>
 MiG 戦闘機の搭載レーダを生産しているロシアの NIIR Phazotron社が、MiG-35 搭載の Zhuk-A AESA レーダの改良型を開発している。 このレーダは MiG-29 搭載を目指すもので、MiG-35 搭載用より30%大型になる。  T/R モジュール数は1,000個で、捕捉距離は200km、同時追随目標数は60 になる。
 Zhuk-A 改はロシア空軍のほか輸出用も考えられていて、もっとも有力な輸出先はインドである。 インド空軍の MMRCA は Dassault社の Rafale に決まり MiG-35 は敗れたが、この際印空軍は MiG-35 搭載の Zhuk-A に強い関心を示していた。
2012.09.19 Jane's Defence Weekly Sukhoi T-50 AESA tests on schedule <1211-091904>
 ロシアの NIIP レーダ設計局が9月11日、T-50/PAK-FA に搭載する N050 AESA レーダの試験は順調に進展してお り、特別なことがない限り2015年に T-50 に搭載して配備されると述べた。
 2015年は Typhoon も AESA レーダの搭載を目指しているが、同局は Typhoon 搭載の Captor-E より順調に計画が推移していると述べた。
2012.08.13 Aviation Week & ST T-50 AESA <1209-081302>
 Sukhoi社が2011年11月22日に初飛行した AESA レーダ搭載 T-50 の飛行試験を続けている。 T-50 は、700mm ×900mmの X-band レーダのほかに、主翼前縁に L-band のアレイを取り付けている。
2012.08.08 Jane's Defence Weekly RoK picks BAE Systems for F-16 upgrade <1209-080805>
 朝鮮日報が7月31日、韓国が KF-16 134機近代化計画に BAE Systems社を選定したと報じた。  契約額は$1.1Bで、2012年末に契約が行われる。
 改修の中心はレーダの AESA 化で、Raytheon社の RACR と Northrop Grumman社の SABR が候補になっているが 、機種決定は米空軍の F-16 延命計画 (SLEP) でのレーダ機種決定を待って行われる。
2012.07.18 Jane's Defence Weekly AESA, Meteor plans for Typhoon move forward <1209-071801>
 Eurofighter社首脳が7月10日、Typhoon 搭載 AESA レーダに関する RfP を発簡したことを明らかにした。 回答は10月ま でに提出される。 契約は2013年中頃に行われ、2015年配備が計画されている。
 候補は Selex Galileo社を中心にした Euroradar社が提案する Captor-E と、Selex社が独自に提案している Bright Adder が挙が っている。
2012.04 Jane' Missiles & Rockets MiG-31 AAM in final stage of development <1207-040001>
 MiG-31BM に搭載される長距離 AAM である K-37M (AA-X-13) の開発が最終段階に入っている。 K-37M は2011年モスク ワ航空博で RVV-BD として紹介され、2011年に試験を完了している。
 RVV-BD は全長4.06m、胴径0.38m、翼端長0.72m(十字翼を展帳すると1.02m)、重量510kgで、60kgの弾頭を搭載して200kmの射程を有する。
 MiG-31BM は最大捕捉距離320km、交戦可能距離280kmのレーダを搭載し、10目標の追随と、同時6目標との交戦が可能である。
2012.03.30 Defense News First Rafale to be equipped with AESA this summer <1204-033005>
 Thales社が3月29日、Rafale 戦闘機に搭載する RBE2 AESA レーダの量産一号機を Dassault社に納 入したと発表した。 RBE2 を搭載した Rafale の一号機はこの夏に納入される。
 RBE2 搭載 Rafale は、欧州初の AESA レーダ搭載量産戦闘機になる。
2012.03.19 Aviation Week & ST Double track <1204-031906>
 中国はロシアから、176機にのぼる Su-27SK/UBK 及び Su-30MKK/MK2 を購入したほか、100機を J-11 としてライセンス生産した。 また成都航空機 (CAIC) は2008年から、国産のエン ジン、レーダ、武器などを搭載した J-11B を納入していて、今では単座の J-11B と複座の J-11BS を合わせて120機 以上が納入され、更にエンジンの改良や AESA レーダ(右図)の搭載が進められている。 特に、複座型の J-11BS で対地攻撃型は J-16 と呼ばれ、これらの改良が採用されているようである。
 CAIC社が J-20 重ステルス戦闘機計画を進めているのに対し、瀋陽航空機 (SAC) は自社経費で中ステル ス戦闘機を開発しており、恐らく J-60 と命名されていると思われる。
2012.03.05 Aviation Week & ST Strategy hiccups <1204-030505>
 米国は西太平洋地域を重視した兵力配置の再構築を行っているが、サイバ戦という新たな脅威に対しては、財政的、人員的、技 術的に不足している。 米空軍と海軍は AESA レーダの搭載を進めているが、AESA レーダはサイバ攻撃に対し脆弱である。 また 中国の電子攻撃は、対象を E-3 AWACS、E-8 JSTARS、RC-135 Rivet Joint、P-8 などに特化している。
 米空軍は 多機能データリンク (MADL) を F-35、F-22、B-2 に搭載する計画で、今まで F-22 に搭載していたデータリンク IFDL は換装される。 MADL は IFDL 同様に低捕捉性(註:Spread Spectrum 通信)技術を採用したデータリンクである。
2012.02.27 Aviation Week & ST Actively seeking range <1204-022705>
 防衛省が$468Mをかけて60機の F-2 を改良する。 その中心は AAM-4 と J/APG-1 を AAM-4B と J/APG-2 に換装することである。
AAM-4B
 シーカの AESA化で捕捉距離が20%向上し、自動追随開始距離が40%向上した。 この結果、発射 後早期に FCS レーダを解放
J/APG-2
 送信出力が増大し、信号処理速度が上がった。
2012.02.22 Jane's Defence Weekly US F-16 upgrade mulddles As-Pac customer's plans <1204-022201>
 米空軍が F-16C/D 350機を改良する決定をしたことにより、シンガポール、韓国、台湾などに F-16 の AN/APG-68 レーダを AESA レーダに換 装する働きかけをしてきた Northrop Grumman社と Raytheon社が困惑している。
 韓国は既に134機のレーダ改良について RfP を発簡しており、台湾も145機 のレーダ換装を計画している。 これに対し Northrop Grumman社は SABR、Raytheon社は RACR を提案し てきた。
2011.11.30 Jane's Defence Weekly South Korea seeks AESA upgrade to F-16 fleet <1201-113007>
 韓国が11月18日、KF-16 のレーダを AESA 化する改良に関する RfP を発簡した。 回答期限は2012年3月5日になっている。
 韓国空軍は AESA レーダを2015年までに10基、残りを2021年までに納入することを要求している。
 候補には Raytheon社の RACR と Northrop Grumman社の SABR が挙がっている。 RACR は F/A-18E/F 及び EA-18G が装備している AN/APG-79 の派生型で、SABR は UAE が装備する F-16 Block 60 搭載の AN/APG-80 の派生型 である。
2011.09.12 Aviation Week & ST Electonic edge <1110-091205>
 イスラエルは F-35A 19~20機を$2.75Bで購入するが、計画の遅れから引き渡しは2017以降になる模様である。 このことからイスラエルは米国 に対し、F-35 搭載の APG-81 AESA レーダを旧式化した F-15A/B/C/D に搭載する計画で、米国に承認を求めている。  これにより F-15 を2030年まで延命すると同時に、AESA レーダを搭載するサウジの F-15SA に対抗しようとしている。
 サウジは昨年米国と、F-15SA 84機APG-63(V)3 170基の購入で合意していて、2013年に AESA レーダ搭載の F-15SA の取得を開始する。 また保有している F-15C/D 72機の AESA レーダ化する計画である。
2011.09.07 Jane's Defence Weekly India's Su-30s set for 'Super Sukhoi' upgrade <1111-090703>
 Irkut社が、インド空軍の Su-30MKI を第五世代戦闘機並の能力を持つ Super Sukhoi に改良 することを計画している。
 Super Sukhoi は RCS を小さくすると共に、現在の N011M Bars レーダを AESA 化する。
2011.08.15 Aviation Week & ST Extended range <1110-081507>
 Phazotron社製の Zhuk-AE AESA レーダを搭載する MiG-35 がインド MMRCA の 受注戦に敗れたが、同社は試作機が680個の T/R モジュールであったのを1,016個に増やして開発を継続するとしている。
 更にヘリ搭載 AESA レーダを、海軍型である Ka-52K 用に提案している。
2011.06.01 Jane's Defence Weekly Together in electric beams <1109-060115>
= 機上 AESA レーダの5頁にわたる特集記事 =
 ロシアの T-50 PAK FA は、T/R モジュール (TRM) 1,500個の AESA レーダを搭載するが、初期生産型は Su-35 と同じ Irbis-E PESA レーダを搭載する。
 日本は F-2 に世界で初めて実用機としての機上 AESA レーダを搭載したが、年産数が少なく、世界で最も高価な機 上 FCS であった。
 中国の J-10B は、当初 PAESA レーダを搭載していたが、現在では少なくとも実用型の AESA レーダ の開発が進行していると思われる。
2011.06.01 Jane's Defence Weekly BAE Systems confident Typhoon AESA will proceed <1109-060106>
 Typhoon へ搭載する AESA レーダの開発は、欧州諸国の国防費削減、とりわけ2010年10月に英国 が発表した安全保障政策の見直し (SDSR) から危ぶまれていたが、BAE Systems社が5月25日に、 開発は順調に進行していると発表した。
 Typhoon へ搭載する AESA レーダは Finmeccanica社の子会社である Selex Galileo社が中心となって、EADS社と BAE Systems社の協力で行わ れている。
2011.05.04 Jane's Defence Weekly Taiwan 'could be fist in line' for F-16 AESA radar <1107-050403>
 台湾空軍が、保有する F-16 のレーダAESA換装したい として検討を進めている。 候補には Raytheon社製の RACR と Northrop Grumman社製の SABR が挙がってい る。
 RACR は F/A-18E/F に搭載する AN/APG-79 と F-15E 搭載の AN/APG-82 の技術を元にしており、 部品の90%に既存品を使うことから低価格が期待できるという。
2011.04.20 Jane's Defence Weekly Partners agree Typhoon AESA work <1107-042007>
 Eurofighter 構成各国が Typhoon に AESA レーダを搭載する計画の継続を承認した。  2015年の装備化を目指す。
 Typhoon に搭載する AESA レーダは、三計画が進められている。
Captor-E
 Selex Galileo チームが2010年に開始した計画で、現在搭載している Captor-M を AESA 化
Vixen 1000E/ES05 Raven
 Selex Galileo社が Gripen NG 用に開発した Vixen 1000E/ES05 Rave AESA レーダを Typhoon 用に改造するレーダ
CAESAR ()Captor AESA Radar
 Euroradar社が Captor-M を元に暫定的に開発する AESA レーダ
2011.03 International Defence Review AESA validated for Rafale <1104-030020>
 Thales社製 RBE2 AESA レーダは、Rafale 戦闘機に搭載した3ヶ月間の評価試験を完了 し、量産機が2009年に発注された Tranche 4 Rafale に搭載されることになった。
 Tranche 4 Rafale は2013年に仏空軍への配備が開始される。
2011.02.16 Jane's Defence Weekly RBE2 AESA radar validated on Rafale <1103-021603>
 欧州初の戦闘機搭載実用 AESA レーダである RBE2量産仕様機 を Rafale に搭載した試験が続けられている。
 RBE2 は2013年に仏空軍に配備される Tranche 4 Rafale に搭載される。
【関連記事:1008-071208 (AW&ST 2010.07.12)】
2010.10.20 Jane's Defence Weekly Russian-Ukrainian joint ventue show upgraded fighter radar <1011-102008>
 ロシアとウクライナの合弁企業である Phazotron-Ukraine社が、MiG-29 に搭載している Phazotron N019 レーダの改良型である N019M1-MMK を発表した。 事前の資料によると受信機とマイクロ波発信器を除く部分は従来 のままであるが N010M Zhuk(註:MiG-29SMT 搭載レーダ)と同等の性能になったという。
 N019M1-MMK の有効覆域は130~140kmであるが、アンテナを更新すれば165km似まで伸びる。 TWS モードでの 追随目標数は10で、4~5目標と同時交戦が可能である。
2010.09 International Defence Review USAF F-16 proves SABR AESA maturity <1010-090010>
 米空軍の F-16D を用いて Northrop Grumman社が自社開発している SABR の試験が行われた。 SABR は F-16 Block 30 などの多用途戦闘機への搭載を見込んだ AESA レーダで、AN/APG-80 や AN/APG-81 の技術を取り入れている。
 同社は世界で1,000~2,000基の需要があるとしている。 また米空軍での採用も働きかけている。
2010.08.25 Jane's Defence Weekly Typhoon to have two radar options <1010-082504>
 Typhoon に搭載するため開発中の AESA レーダ (E-Scan Captor) は、F-16 に搭載される AN/APG-80 や SABR 、F-15 に搭載される AN/APG-63(V)3、F/A-18E/F のAN/APG-79 などに比べて更に新しい技術が使われてい る。
 更に、Rafale 搭載の E-scan RBE-2 の二倍の送受信モジュールを F-35 搭載 AN/APG-81 より大開口のアンテナに組み込んでいる。
2010.07.28 Jane's Defence Weekly Eurofighter companies t develop AESA radar for India <1009-072803>
 英、西、伊、独の Typhoon 計画4ヶ国は、Typhoon に搭載する AESA レーダの開発に合意していないが、インドの MMRCA は AESA レーダ搭載を条件としているため、BAE Systems、Finmeccanica、EADS の3社が AESA レーダ開発の会社を 設立することになった。
 Finmeccanica社の子会社である Selex Galileo社がこの計画の中心になる。 同社は同じく MMRCA に名乗りを上げている Gripen NG に搭載する Raven ES-05 レーダを開発している。
【 Raven ES-05 関連記事:1005-031704 (JDW 2010.03.17)】
2010.07.19 Aviation Week & ST The fifth element <1009-071909>
 Sukhoi T-506~10機の量産先行型の生産2012年に開始 されるが、配備開始時期は2015年から2016年に変更された模様である。
 T-50 には NIIP設計局製の T/R モジュール1,500個からなる X-band AESA レーダが 搭載されるが、NIIP は L-band AESA レーダ主翼前縁に搭載する計画である。 L-band レーダは対 ステルスセンサとして使用される。
 エンジンの間には2箇所の機内弾庫があるが、この他に主翼付け根の肩部に、1発ずつを搭載 できるまわりを囲まれた搭載位置(註:機外搭載)を持っている。
2010.07.19 Aviation Week & ST Active engagement <1009-071907>
= Typhoon への AESA レーダ搭載に関する記事 =
 
2010.07.14 Jane's Defence Weekly Thales readies first production AESA for Rafale <1008-071410>
 Rafale 戦闘機に搭載されている PESA レーダ RBE2AESA にした AESA RBE2(正式な名称はまだ付いていない)が8月に納入されると、7月6日に Thales社が発表した。 AESA RBE2 は2009年12月に発注された Rafale F3 60機に搭載され、最初の飛行隊が2012年に IOC になる。
 現在の AESA レーダの T/R モジュールはガリウムヒ素 (GaAs) 素子を使用しているため帯域が限定されるが、将来、 窒化ガリウム (GaN) 素子やガリウムケイ素 (SiGa) 素子が使用されれば広帯域の要求を満足 できるようになる。
2010.07.12 Aviation Week & ST Activating AESA <1008-071208>
 2008年に LRIP が開始された Thales社の航空機搭載 AESA レーダ RBE2 は、量産 一次分が8月に納入され、2012年末か2013年に仏空軍の Rafale 戦闘機で運用が開始される。
 仏空軍は PESA レーダを搭載する Rafale を120機装備又は発注しているが、これらを RBE2 に換装するか否かは財政状況次第である。
2010.07 International Defence Review New weapons and targeting pod underpin Kazakh Flankers' multirole capability <1008-070005>
 カザフスタンが5月に、改良型 Su-27UBM2 を公表した。 主要な改良点はベラルーシ製の Satelite-M X-band ECM 装置や Rafael社製 Litening Ⅲ 照準ポッドを搭載したことと、レーダを対地能力を強化した N001 に換装したことで、RCS=30㎡の SAM 発射機を40km、1,000㎡の目標を150kmで捕捉する。 また Sea State 5で30㎡の水上目標を50kmで、ビーム マッピングモードで350kmで捕捉できる。
2010.06.28 Aviation Week & ST Antenna rebirth <1008-062811>
= レーダアンテナ AESA 化の効用と将来に関する記事 =
 レーダアンテナの AESA化により捕捉距離は2~3倍に伸び、信頼度は100倍にもなる。  更にコンフォーマル化により重量は1/10になる。
 レーダの重量が1/10になれば UAV にも射統レーダが搭載でき、ブーストフェーズ迎撃にも使用できるようになる。
2010.06.28 Aviation Week & ST Boost-phasee battles <1008-062810>
= AESA レーダと組み合わせた NCADE の有用性に関する記事 =
 戦闘機搭載の AESA レーダと NCADE の組み合わせで、弾道弾のブースト段階迎撃 が可能になる。 AESA化されたレーダの捕捉距離は F-16級で90哩、F-15級で150哩になり、弾道弾発射基地の多くは、公海上の戦闘機から NCADE の射程内になる。
 現在、中露及び NATO 加盟国以外が保有する SRBM は5,500基MRBM は350基にのぼる。
2010.06.28 Aviation Week & ST On the radar <1008-062802>
 Typhoon に搭載する AESA レーダの試験が7月1日に開始される。
 Eurofighter 計画参加国は2015年の AESA レーダ搭載開始を目指している。
2010.06 International Defence Review US Air National Guard receives first AESA F-15C in Florida <1008-060004>
 レーダを APG-63(V)3 AESA レーダに換装した F-15C が4月にフロリダ州兵空軍に引き渡された。 当初、州兵空 軍の14機と空軍の10機が換装される。
 APG-63(V)3 は APG-63(V)2 と、F/A-18E/F に搭載される APG-79 の T/R モジュールを組み合わせたレーダで、APG-63(V)1 に比べて信頼度が50倍 向上している。
【 APG-63(V)3 関連記事:0801-120005 (IDR 2008.12)】
2010.05.03 Aviation Weekb & ST Active engagement <1006-050306>
 Phazotron Zhuk-AE AESA レーダを装備する MiG-35 RVV-AE (R-77/AA-12) AAM の射撃に成功した。 MiG-35 はインドの MMRCA の候補の一機種で、MiG-35 の試験にはインド空軍チーム も参加している。
 試験に使われているレーダの T/R モジュール数は、量産型が1,064個であるのに対し680個 しかないが、それでも130kmの捕捉距離を実証した。 量産型の捕捉距離は160~170kmである。
2010.05.03 Aviation Weekb & ST B-1B flies with better radar <1006-050301>
 RMIP 計画により、搭載している APQ-164 レーダの送受信装置及び信号処理装置を F-16 搭載の APG-68(V)9 のものと換装した B-1B の飛行試験が開始された。 RMIP ではソフトの言語も Ada から C++ に書き換え られる。
 Boeing社は67機分の改造キットを$180Mで受注しており、2011年~2014年に納入される。
2010.04.21 Jane's Defence Weekly Boeing delivers first AESA-equipped F-15C to US National Guard <1006-042109>
 Boeing社が、24機受注しているレーダを APG-63(V)1 から APG-63(V)3 AESA に換装する 米州兵空軍 (ANG) F-15C の最初の1機を納入した。 残りの23機も2011年末までに納入される。 2010年3/四半期には更に 20機が発注され、2011~2012年に納入される計画である。
 米空軍及び ANG は、現在合わせて330機の F-15C を保有している。
【 APG-63(V)3 関連記事:0801-120005 (IDR 2007.12)】
2010.04.21 Jane's Defence Weekly Northrop Grumman completes SDD phase of B-2 radar upgrade <1006-042103>
 Northrop grumman社が4月13日、B-2 のレーダを更新する RMP 計画の SDD を完了した と発表した。
 RPM 計画は民生用周波数と競合する Ku-band を使用している B-2 搭載の AN/APQ-181 レーダを、同じ Ku-band でも競合しない帯域に変更した 新型レーダに換装するもので、2008年12月に LRIP を開始し、2009年11月に FRP も開始されている。
2010.03.22 Aviation Week & ST Carrier signal <1005-032205>
 プーチン首相が今月インドを訪問し、2004年に契約した空母が2012年末に引き渡されることが決まった。 Kiev級空母Gorshkov甲板が延長され、MiG-29K が搭載できるようにスキージャンプ台が設置され Vikramaditya となる。
 また2004年に契約された MiG-29K 16機に加え、新たに29機が追加発注された。 これによりインドは45機の MiG-29K を保有することになる。
 オリジナルの MiG-29K である Article 9-31 は1988年に開発されたが、インドに引き渡されるのは Article 9-41 で、機体に複合材料の追加、 空中給油能力の付与、Phazotron Zhuk-ME スロットアレイレーダを含む新型アビオニクスへの換装、 ディジタルフライバイワイヤ及びグラスコックピットの採用などの改良が行われている。
2010.03.17 Jane's Defence Weekly Selex AESA technology rides crest of fighter bids <1005-031704>
 Selex Galileo社が、インドの MMRCA に売り込んでいる Typhoon と Gripen NG やブラジルの FX-2 へ売り込ん でいる Gripen NG、更に日本への Typhhon など、欧州の戦闘機売り込みにおいて AESA レーダで 重要な役割を果たしている。
 同社は昨年 Saab社と Gripn 搭載の Raven ES-05 レーダの契約を結んだほか、Typhoon 搭載レーダ Captor の AESA化 について英国防省と$28Mの契約を結んだことが2月17日に明らかにされた。
2010.03.10 Jane's Defence Weekly India considers MMRCA radar competition <1005-031002>
 ロシアの業界筋によると、MMRCA の機種選定中のインドが AESA レーダの評価を 切り離して行おうとしている。 もしこれが実現すれば JAS 39 Gripen NG に搭載する Selex社の Galileo Vixen 1000E/ES05 Raven レーダを搭 載した MiG-35 や、Phazotron社の Zhuk-MAE レーダを搭載した Gripen など 'Frankenplane' が実現する可能性がある。
2010.03 International Defence Review Fire control: AESA and M-Scan track advances in fighter radars <1004-030034>
= 最新の機上 FCS レーダに関する5頁にわたる特集記事 =
AN/APG-63(V)2/3:F-15 搭載、AESA
AN/APG-68(V):F-16 搭載、M-scan
AN/APG-73:F-18 搭載、M-scan
AN/APG-77:F-22 搭載、AESA
AN/APG-79:F-18 搭載、AESA
AN/APG-80:F-16 搭載、AESA
AN/APG-81:F-35 搭載、AESA(右図)
AN/APG-82:F-15SE 搭載、AESA(旧称 AN/APG-63(V)4)
RACR
SABR
Captor
Vixen 1000/Ravan
N001 シリーズ
Zhuk シリーズ
2010.01 International Defence Review Mobale Vixen increases Gripen combat awareness <1002-010005>
 Selex Galileo社が、Saab Gripen NG に搭載する Vixen 1000E AESA レーダのアンテナ を公表した。 同社はこの他に Vixen 500EVixen 800E 及び PicoSAR Seaspray 500E、7000E、7500E などの AESA レーダも手がけている。
 この内 Seaspray 7000E はイタリアの洋上哨戒機、7000E は英国の Future Lynx/Wildcat ヘリ、7500E は米沿岸警備隊の HC-130H 捜索救難機に搭載されている。
2009.12 International Defence Review Raytheon advances integration testing of new AESA radar for F-16 <1002-120037>
 Raytheon社が F-16 向けに開発している RACR レーダの第二段階試験が完了した。 RACR は F-18E/F に搭載する AN/APG-79 を元にした AESA レーダで、UAE 向けの F-16 Block 60 が搭載してる APG-80 と異なり、Block 52 の F-16 にも搭載可能である。
 Raytheon社は米国務省から、海外の2ヶ国と技術交渉を行う承認を得ており、米海軍、海兵隊のほかにフィンランドやスイスが関心を示している。 Raytheon社は RCAR 搭載の対象となり得る戦闘機が世界に2,000機あると見ている。
2009.11.23 Aviation Week & ST Drumming up interest <1001-112309>
 Selex Galileo社が Gripen NG 搭載用に 'swashplate' 式の AESA レーダを試作し、Tornado GR4A に搭載して試 験を行っている。 この方式は軸に斜めに取り付けられて AESA アンテナを回転させるもので、Qinteq社が主導する ARTS 計画の一部を成している模様である。 ARTS は Typhoon 搭載 AESA レーダ開発の RRE をなしており、同社によると swashplate 方式 AESA レーダの Typhoon への搭載は5~6年で可能である。
2009.10.28 Jane's Defence Weekly US Air Force commits to new AESA radar for B-2s <0912-102804>
 民間と干渉している B-2 搭載 AN/APQ-181 Ku-band レーダを、Ku-band 内でも干渉しない帯域に移した AESA にする B-2 レーダ近代化計画 (RMP) は、年内に量産移行が決まり、2012年中頃 までに20機全部のレーダが換装されることになった。
2009.10.26 Aviation Week & ST Avtive engagement <0912-102608>
 韓国は Block 32 型40機、Block 52 型140機の F-16 C/D を保有しているが、Block 52 のほぼ全機にあたる 135機のレーダを2014~2015年に AESA に換装する計画である。 候補には Raytheon社の RACR と Northrop Grumman社の SABR が上がっており、既に米空軍の承認を得ている Raytheon社は秘匿情報を含む説明を行っている。
 RACR は F/A-18E/F に搭載する APG-79 を、SABR は F-16E/F に搭載する APG-80 を元にしたレーダで、 米空軍も同様の換装計画を持っている。
2009.10.07 Jane's Defence Weekly AESA radar could hold key to Indian fighter contest <0911-100705>
 インド空軍の MRCA には6機種が候補に挙がっているが、重要な要求事項である AESA レーダ を現在搭載しているのは Rafale、F-16E/F Block 60、F/A-18E/F の3機種だけで、Typhoon と Gripen NG は AESA レーダを開発中である が飛行試験が終わるのは2010年で、MiG-35 はインド軍での飛行試験では Phazotron社製 Zhuk-MA を搭載する。
 AN/APG-80 AESA レーダを搭載した F-16E/F は、現在 UAE だけが装備しており、F/A-18E/F は APG-79 を搭載している。
【註】
 MiG-35 は AESA である Zhuk-AE(かつて Zhuk-MAE と呼称)を搭載しているはずであるが、Zhuk-MA とは PESA なのか?。 NIIR社製 の Zhuk-ME はインド軍向けの MiG-29KUB に装備されている。
2009.09.28 Aviation Week & ST Koreans buy Israeli <0911-092803>
 韓国が IAI社と、FA/TA-50 に搭載する EL/M-2032 MFR防空レー ダの2件の契約を$280Mで行った。
 防空レーダは2012年までに納入され、EL/M-2032 は韓国の LIGNex1社と共同生産される。
2009.08.24 Aviation Week & ST Bullish bear <0910-082411>
 MAKS 2009 ショーで、ロシア空軍が Su-27SM 12機Su-30M2 4機と共に、 Su-35S 48機を合わせて$2.65Bで発注した。 Su-27SM 及び Su-30M2 は2011年、Su-35S は2010 ~2015年に納入される。 Su-35S は F-22 に対抗して Fak-Fa と共用される。
 NIIP社は Pak-Fa に搭載する AESA レーダの政府承認を取り付け2010年に飛行試験に入る。 Pak-Fa の初飛行は 年内に行われる。 Pak-Fa 搭載レーダのアンテナは1,500個のモジュールからなる。
2009.08.03 Aviation Week & ST Born-again bomber <0909-080312>
 2018年完成予定であった次世代爆撃機計画が4月にゲーツ国防長官により中止されたため、米空軍は B-2 20機を改良して2050年以降まで就役させる検討を行っている。
 改良の柱となるのがレーダの換装 (RMP) で、現在の Raytheon社製機械走査式 APQ-181 Ku-band レーダを AESA レーダに代える。 計画は2004年に$382Mで Northrop Grumman社に SDD が発注され、 年内に5機が飛行する。
 武器搭載能力の改良も焦点で、250-lb SDB-Ⅱ と、28,900-lb MOP が搭載できるよう になる。 全長20.5ftの MOPは2発が搭載される。
2009.07.24 韓国
聯合ニュース

インターネット

韓国・イスラエル企業、レーダー共同開発へ <0908-072401>
 韓国が24日、韓国の防衛企業 LIGNex1社がイスラエルの Elta社とレーダを共同開発すると 明らかにした。 9月3日にソウルで開発協約式を行う。 開発されるのは Elta社の EL/M-2032 を元にした AFCS レーダで、TA-50 や FA-50 に搭 載される。 開発は2010年に完了し、2011年に配備が開始される。
 EL/M-2032 は機械走査式レーダで、捕捉距離は65~100kmである。
【関連記事:0902-011215 (AW&ST 2009.01.12)】
【註】
 共同開発と言うが、開発期間が1年程度であることから見て、単なる EL/M-2032 と TA/FA-50 との整合作業とみられる。
2009.07.22 Jane's Defence Weekly Russian Air-Force to procure 48 Su-35s <0911-072202>
 ロシアの報道によると、ロシア国防省が7月7日に Su-35 48機を調達する決定を行った。 正式な発表は8月に モスクワで開かれる MAKS 2009 航空ショーで行われる模様である。 Su-35 は4月、離陸直後に墜落し損耗したが、2009年の2/四半期に3番機が完成して試験に参加する計 画である。
 Su-35 は現在 NIIP社製の Irbis-E レーダを搭載しているが、いずれ同社製の AESA レーダに換 装される。
2009.07.20 Aviation Week & ST Under attack <0909-072010>
 F-22 が試験飛行中に墜落した経験から、F-35 の試験はシステムの完成度を高めようと異例の長期にわたり行われてい る。
 F-35 に搭載する APG-81 の試験は2005年から BAC 111、2008年からは CATBird 試験機で、累計300時間が行わ れており、APG-81 を搭載した BAC 111 試験機はアラスカで行われた Northern Edge 09 演習に参加して、AESA レーダを用いた SPJ 能力の検証を行った。 
2009.07.15 Jane's Defence Weekly US 'discourages' IAI collaboration on Gripen NG <0909-071506>
 IAI社が Saab社と共同でインド空軍の MRCA に Gripen を売り込もうとしたが、米国がこれを阻 止した。 Saab社は今では Selex社と Gripen NG 用 AESA レーダを開発している。
 印空軍は2013~2015年に18機の MRCA を輸入し、次いで2021~2022年まで108機を国産する計画である。
2009.07.15 Jane's Defence Weekly AGAT set to unveil new missile radar technology <0909-071501>
 ロシアの AGAT社が開発している AAM 及び SAM 用の新型アクティブレーダシーカの公開を準備している。 新型シーカは COTS 部品を多用し、処理速度と処理能力の向上を図っている。
 また同社は、IR /レーダ2モードシーカの追求をやめ、アクティブ/パッシブレーダの2モードシーカに切り替えようとしている。
2009.06.22 Aviation Week & ST Detecting progress <0908-062211>
 ロシアの Phazotron社が MiG-35 に搭載する Zhuk-AE AESA レーダ開発の次の 段階を開始した。
 現在の試作機は600mm径で680個の T/R モジュールを持ち、MiG-29 級 RCS の目標を150kmで捕捉する が、量産型は径700mm、モジュール数1,064個で、捕捉距離が280~300kmになる。
2009.05.11 Aviation Week & ST AESA work done <0906-051107>
 EADS社が進めていた Typhoon や Rafale 搭載 AESA レーダに関する2件の研究計画が完了した。
 AMSAR 計画は、独、仏、英が出資した AESA 技術のリスク低減活動で、EADS、Selex Galileo、Thales の三社が 参加していた。
 CECAN 計画は、独、英が出資した Typhoon に搭載している Captor レーダを換装する可能性を検討する研究で 、EADS社と Selex社が参加していた。
2009.05 International Defence Review US CBP orders Vixen AESA radar for Ciration 'interceptors' <0907-050035>
 米国土安全保障省が、非武装の Citation Ⅱ 監視追随機に Selex Galileo社製 Vixen 500E AESA FCS レーダを搭載する。 従来この種機体にはNorthrop Grumman社製 AN/APG-66(V) と Raytheon社製 AN/AAS-36 FLIR が搭載されていた。
2009.04.01 Jane's Defence Weekly Selex Galileo to work on Gripen's future radar <0905-040104>
 Saab社と Selex Galileo社が3月25日に、JAS Gripen NG に搭載する AESA レーダの開発 で合意したと発表した。 これにより Thales社と進めていた AESA レーダ開発は終わった。
 Saab社のライバルである Dassault社が Thales社の株式の20.9%を買ったことから、Saab社と Thales社の関係は冷えていた。
2009.04 International Defence Review Array of light: radar functionally shows many advantages of active electronics <0907-040007>
= 航空機搭載 AESA レーダを説明する記事 =
 現在航空機搭載 AESA レーダの MMIC は GaAs が主流であるが、GaNSiGe の研究 開発も進められている。 GaN は GaAs に比べて一桁高い増幅が可能で、SiGe は広い用途から価格低減が期待されてい る。
 図は Zhuk-AE MMR(註:MiG-35 搭載レーダ)である。
【 Zhuk-AE 関連記事:0710-040006 (IDR 2007.04)】
2009.02.02 Aviation Week & ST Typhoon path <0903-020209>
 TyphoonTranche 2 が運用を開始する段階にあり、Tranche 3 についても2009年2/四半 期には合意が行われようとしている。 Tranche 3 の選択肢として、まず計画機数の半分を生産し、残りの取り扱いは長期間かけて検討するとい うものもある。
 Eurofighter 協同四ヶ国は、搭載 AESA レーダとして CAESAR を開発しているが、英国は単独でも AESA レーダを搭載しようとしていて、対地攻撃にも使用する ARTS レーダを国際共同開発している。 英国は Typhoon に対地 任務も要求しており、Tranche 1 にも限定的ながら対地任務を与えている。
 イタリアも Typhoon に、防空任務に加えて対地任務も付与しようとしており、GBU-39 SDB を搭載する計画で、議会が既に500発の予算を承認している。 SDB の調達は当初2008年から3年間で行う計画であったが、2009年に開始され ることになった。
2009.01.14 Jane's Defence Weekly New B-2 radar goes into production <0902-011407>
 Northrop Grumman社が一連の不具合を解決して B-2 用新型レーダの生産を開始した。
 B-2 は Ku-band の AN/APQ-181 レーダを装備しているが民間と干渉を起こすため、異なる周波数域の Ku-band AESA レーダに換装する。
2009.01.12 Aviation Week & ST FA-50 approved <0902-011215>
 韓国は FA-50 搭載レーダに IAI Elta社製の EL/M-2032 を選定した。 かつて A-50 と呼ばれた T-50 の戦闘機 型である FA-50 の開発は1年以上遅れてはいるが、2012年には開発を完了し2013年には60機の量産に入る模様である。 韓国は FA-50 を F-16 や F-15 と High-Low Mix で装備する方針であるため、KAI社は国内調達機数を150機と見積もっている。
 T-50 開発の時点で韓国は米国と F-16 より低い能力ということで合意していたため、米国は英国製の Vixen 500E や Lockheed Martin社が希望 していた APG-67(V)4 を推していた。 EL/M-2032 は機械走査式であるが、Elta社はこれを AESA 式にした EL/M-2052 を開発している。 EL/M-2032 はアンテナと送信機を交換するだけで EL/M-2052 に改修可能である。
2009.01 International Defence Review SABR brgins demonstration flight testing <0902-010006>
 Northrop Grumman社が11月16日、SABR AESA レーダの飛行試験を、自社保有の T-39 に搭載して開始した。
 この試験に続いて2009年には F-16 に搭載しての試験が行われる。

【関連記事:0807-040006 (IDR 2008.04)】
2008.11.19 Jane's Defence Weekly Phazotron says testing of Zhuk AESA radar is 'progressing well' <0901-111904>
 インド海軍向け MiG-29K-9.41 艦載戦闘機に搭載する Zhuk-MAE AESA レーダの飛行試験は順調に推移している。 MiG-29K は元々機械式アレイの Zhuk-M レーダを搭載していた。
 MiG-29K はインド海軍のほかに、ロシア海軍が20年前の設計による Su-33 の後継に採用する可能性があり、 中国海軍も艦載機を J-10 の艦載型にするかロシア製にするかの検討を行っている。
2008.11.10 Aviation Week & ST Target in sight <0812-111008>
 フランスは先週、Rafale 搭載用の RBE2 AESA レーダの LRIP を開始した。 ソフトウェアの評価ののち、 2010年1/四半期に Dassault社にむけ出荷される。 RBE2 は2003年に$260Mで開発が開始された。
 AESA レーダを搭載することで Rafale の目標捕捉距離は40%増大し同時追随目標数が増加すると共に、地形に従って高度50ft を600ktで飛行するきるようになる。
 RBE2 搭載 Rafale の輸出先としては、UAE、リビア、ブラジル、スイス、ギリシャなどの Mirage を装備している国々が考えられている。
2008.11.05 Jane's Defence Weekly US Strike Eagles set to receive radar upgrade <0812-110504>
 米空軍が F-15E のレーダを AESAすることを決め、Boeing社と$238Mの開発契約を行ったと、10月30日に Boeing 社が明らかにした。 新型レーダの名称はまだ決まっていないため、単にレーダ近代化計画と呼ばれている。
 新型レーダのアンテナは F/A-18 Super Hornet に搭載される Raytheon社の APG-79 を元にする。 レーダの AESA 化により走査速度が向上する と共に、信頼性が現在装備している APG-70 の10倍になる。
2008.11.03 Aviation Week & ST Radar upgrades for F-15E <0812-110304>
 F-15E 224機のレーダを、2014年までに APG-79 AESA レーダに 換装する計画は、開発費$238Mで2011年に飛行試験が開始される。
 APG-79 は空対空の捕捉距離が100哩に伸び、200哩の jamming 能力を持つ。 更にヘリや UAV と共に、 歩行中の人員を捕捉する能力も持つ。
2008.09 International Defence Review Northrop Grumman, Raytheon aim AESA radar at F-16 market <0810-090042>
 Northrop Grumman社と Raytheon社が、F-16 搭載用AESA レーダで、それぞれ SABR RACR を提案して競っている。
SABR
 SABR は既にできあがったシステムで、2008年11月に Northrop Grumman社の社有機である Sabreliner に搭載した試験が開始され、2009年に F-16 に搭載した試験を 行うべく調整中である。
 SABR は当面、韓国の TA-50 への採用を目指している。
RACR
 RACR は元々ドイツの F-4F 近代化計画用に考えられたレーダで、Raytheon社は1年以上開発を進めている。 F-16 へは既存の電源や他のシステムをそのまま利用した搭 載が可能で、機体との整合は既に模型を用いて確認している。 RACR は AN/APG-79(註:今後 F/A-18E/F に標準装備)の技術を利用しており、 現在搭載しているレーダに比べ性能が三倍、信頼度が十倍に向上する。
2008.07.21 Aviation Week & ST B-2 plus <0808-072106>
 Northrop Grumman社が B-2 レーダ近代化計画で開発したレーダの試験を完了した。 このレーダは B-2 のステルス性を損なうことなく捕捉距離 を拡大し、小型地上目標の発見、精密標定が可能な LPI レーダで、アンテナ、電源、receiver/exciter が各種温度、気圧、湿度などの環境で 試験された。
2008.07.16 Jane's Defence Weekly Raytheon takes wraps off AESA radar for fighters <0809-071601>
 Raytheon社が7月14日に Farnborough 航空ショーで、戦闘機搭載新型 AESA レーダである RACR を公表した。  RACR は同社の AESA レーダである AN/APG-79 の技術と、独空軍 F-4F の改良計画で開発した熱交換技術を組み合わせたもので、熱処理に液冷 ではなく液気冷方式を用いている。
 RACR は F-16A/B/C/D 及び F/A-18A/A+/B/C/D 用に開発されたが他の航空機にも搭載可能で、レーダの性能を三倍にすることができる。 RACR の量産は2~3年以内に開始できるという。
2008.07.14 Aviation Week & ST Radar romance <0808-071409>
 第四++世代や第五世代戦闘機が搭載する AESA レーダは、捕捉距離が2~3倍になるなど優れた性能を持つが高価なため、 イスラエル空軍では F-16 の4機に1機だけが装備し、残りの3機は AESA レーダ搭載機から情報をもらう計画である。
 この様な中 Raytheon社が安価な AESA レーダである RACR を発表した。 RACR(右図)は先進レーダより20%以上 安価で、各種戦闘機等に搭載できるようにサイズの変更が可能である。
 これに対して Northrop Grumman社も SABER を発表している。 同社によると SABER は多機能 RF システムで、レーダはその中の一機能にすぎない。
2008.06.02 Aviation Week & ST Brains and brawn <0807-060214>
 AESA レーダは非常に高価であるため、より安価な AFR が考案されている。 AFR は 大型反射板と、目標側に設置された小型反射板の間に小型の AESA を配置して走査ビームを小型 反射板にあて、更に大型反射板で反射させる方式である。
 レーダ偵察衛星 SBR は低高度軌道用で100㎡、中高度軌道用で1,000㎡のアンテナを必要とするが、100㎡アンテナの場合 AESA から直接 送受信する従来型の DRA の場合$1.4Bかかるものが、AFR では$75Mで済む。
2008.06 International Defence Review AESA production scheduked <0807-060031>
 米空軍が F-15E レーダ近代化計画の SDD 契約を2008年中頃から末に行うが、これに先駆け Boeing社が2007年末に F-15E 用レーダに Raytheon社の APG-63(V)4 を選定した。
 これに伴い General Dynamics社は、広帯域レドームの生産を、遅くとも第3/四半期末までに開始する計画である。
2008.04.16 Jane's Defence Weekly China's NRIET outlines fighter radar improvements <0806-041610>
 中国の南京電子技術研究所 (NRIET: Nanjing Research Institute of Electronics Technology) が、JF-17 に搭載する KLJ-7 レーダを公表した。 KLJ-7 は40目標の処理が可能で、10目標を TWS 追随でき、同時2目標との交戦が可能 である。 NRIET はまた AESA レーダの開発も行っているという。
 ロシアの Phazotron社関係者は、中国に2基の Zemchug レーダを輸出したが、KLJ-7 はそのコピーではないと言っている。
2008.04 International Defence Review US awards F-15 radar order <0807-040010>
 Raytheon社が F-15C に搭載する AN/APG-63(V)3 の追加生産を$89.5Mで受注した。 このうち8基は 州兵空軍、8基は空軍の F-15C に搭載される。
2008.04 International Defence Review Northrop Grumman brandishes new SABR AESA radar <0807-040006>
 Northrop Grumman社が2月に開かれたシンガポール航空展で、F-16 搭載用AESA レーダである SABR (Scaleable Agile Beam Radar) 計画を公表した。 SABR は UAE が購入する F-16 Block 60 に装備する AN/APG-80 が買えない F-16 保有国向けの安価システムで、機体の外観を代えること なく、既存の電源で使用できる。 また、F-16 以外への搭載のためのサイズ変更も可能で、韓国 KAI社製 A-50 への搭載 も視野に入れている。
 試作機は今年後半に、同社の Saberliner 試験機に搭載して試験が開始され、開発は2年間続けられる。
2008.03.24 Aviation Week & ST Raytheon wins AESA contract <0805-032406>
 Raytheon社が、州兵空軍の F-15C 用に APG-63(V)3 AESA レーダ16基を$89.5Mで受注した。 APG-63(V)3 は機械走査式の従来レーダの 2~3倍の探知距離を持ち、CM のような小型目標の捕捉能力も持つ。
【関連記事:0801-120005 (IDR 2007.12)】
2008.03 International Defence Review USN plans radar retrofit for Super Hornets <0805-030006>
 Raytheon社製 AN/APG-79 レーダは、今後生産される F/A-18E/F の標準装備となるが、米海軍は1月に、既に装備してい る135機が搭載している APG-73 を APG-79 に換装すると発表した。
 この結果 APG-79 は米海軍向けに415基、豪空軍向けに24基が生産されることになる。 更に加えて EA-18G Growler に も装備されるほか、Boeing社が提案している BAMS UAV では、3基搭載されるレーダの1基が APG-79 になっている。
 APG-79 は長距離高分解能 SAR 機能を持ち、対空、対地モードをほぼ同時に実行できる。
2008.02.27 Jane's Defence Weekly Sukhoi begins Su-35 test flights <0804-022703>
 ロシアが第四++世代戦闘機と位置づけている Su-35 が2月19日に初飛行した。 Su-35 は2015年に配備を 開始すると見られる第五世代戦闘機と Su-30MK <の間を埋めるもので、2010年に配備を開始し、 2011年には輸出を開始することになっている。
 Su-35 は 117S スラストベクトルエンジンIrbis-E レーダを装備し、Irbis-E は同時30目標の 追随8目標との交戦が可能である。 また400kmの範囲の地上を分解能の異なる複数のモードで継続して監視 でき、4目標の捕捉追随が可能である。
【ステルス性関連記事:0402-010001 (IDR 2004.01)】
【 Irbis-E 関連記事:0623-111501 (JDW 2006.11.15)】
2008.01.28 Aviation Week & ST Super sensor <0803-012805>
 F/A-18E/F は既に135機が生産されているが、今後生産される F/A-18E/F 及び EA-18G Growler には APG-79 AESA レーダが搭載される。  APG-79 は捕捉距離が三倍になるほか、ECM 能力やイメージデータの送信機能が付加され る。 既に生産された F/A-18E/F のレーダ換装は当初19機分が$33Mで発注されたが、全機分には$350~400Mが見積もられている。
2008.01 International Defnce Review China's NRIET outlines KLJ-7 radar details <0803-010007>
 11月下旬に開かれた北京国際レーダ展で、中国電子技術社 (CETC: China Electronics Company) 第14研究所、南京電子技術研究所 (NRIET: Nahjing Research Institute of Electronic Technology) が KLJ-7 機上 FCS レーダを公表した。 KLJ-7 は成都航空工業社製 FC-1/JF-17 搭載レーダで、発展型の KLJ-10/J-10AJ-10 に搭載さ れる。
 KLJ-7 は Phazotron社製 N010 Zhuk レーダとよく似た機械走査式フェーズドアレイレーダで、40目標の処理が可能で10目標 を TWS し、2目標との同時交戦が可能である。 捕捉距離は3㎡目標に対し75km、ルックダウンモードで35km、 海上目標に対し135kmである。
2007.12.05 Jane's Defence Weekly New B-2 radar continues to be flight tested <0802-120501>
 Northrop Grumman社が B-2 搭載の AN/APQ-181 レーダを Raytheon社製 AESA レーダに換装した飛行試験を続けて いる。 B-2 には2基の新型アンテナが搭載され、2008年始めまで試験が続けられる。
 新型レーダは Ku-band であるため、小型軽量化されていると共に、民間電波の影響を受けない。
【関連記事:0724-111202 (AW&ST 2007.11.12)】
2007.12 International Defence Review Raytheon set to supply AESA radar for USAF F-15E aircraft <0801-120005>
 Boeing社が224機の F-15E に搭載する AESA レーダとして Raytheon社の APG-63(V)4 を選定した。  APG-63(V)4 は APG-63(V)3(右図)を元にしているが、(V)3 がアンテナ以外に (V)1 の装置を使用しているのに対し、(V)4 は F/A-18E/F 及び EA-18G Growler に搭載する APG-79 のものを使用する。
 (V)4 は in-band jammin 機能をもつほか in-band 通信能力も持つ。 この機能 により SAR モードで取得した232kmの範囲のマップを274 Mbyte/s の RCDL (Radar Common Data Link) によ り80msで地上に送信できる。
2007.11.12 Aviation Week & ST Strike Eagle upgrade <0724-111203>
 米空軍は先週、224機の F-15E に装備する AESA レーダに、Raytheon社の APG-63(V)3 を選定した。
 同社はこれまでに豪空軍の F/A-18F 及びシンガポールの F-15SP に AESA レーダを売却している。
2007.11.12 Aviation Week & ST New radars for bombers <0724-111202>
 米空軍は爆撃機に新型の AESA レーダを搭載する。 レーダはこれまでの探知距離が三倍 で、ステルス及び小型目標の探知が可能である。
 AESA レーダは既に F-22、F/A-18F/F に搭載され、F-35 及び F-15C 及び F-16 への搭載が決まっている。
2007.11.07 Jane's Defence Weekly Raytheon secures upgrade contract for F-15E radar <0724-110702>
 224機の F-15E に AESA レーダ(註:AN/APG-63(V)3)を搭載する契約が Boeing社から Raytheon社に発注されたことが、11月2日に明らかになった。
 これは"テロとの戦い (GWOT: Global War On Terror) 補正予算"により行われるもので、この他に MIDS-JTRS Increment 2 としても知られている TTNT (Tactical Targeting Network Technology) の搭載も含ま れている。
( F-15C に AN/APG-63(V)3 を採用の記事AW&ST 2007.10.15)
2007.10.22 Defense News France OKs sale to Pakistan <0722-102216>
 フランス政府は、Thales社の RC 400 機上 FCS レーダと MBDA社の Mica AAM の パキスタンへの輸出を認可した。
 レーダとミサイルは中国製 JH-7 のライセンス国産機に搭載するもので、EU の対中国武器輸出規 制に違反することが懸念されているが、フランスはレーダ及びミサイルの技術を中国に開示しないことを MoU に記載している。
2007.10.22 Aviation Week & ST Digital fingerprints <0722-102208>
= APG-81 AESA レーダの紹介記事 =
 F-35 に搭載される Northrop Grumman社の APG-81 F-15E への搭載候補として 受注競争を行っている。 受注すれば200基以上を生産することになる。
 APG-81 には多くのモードがあり、2名の搭乗員により空対空戦、CM 対処、SEAD/DEAD、対地攻撃、電子戦及び情報収集を同時に行うこ とができる。 MTBF はこれまでの戦闘機の二倍以上の700時間以上で、BITE の故障探知率が98.7%以上であるため平均故障修復時間は 30分である。
2007.10.22 Aviation Week & ST Electronic combat <0722-102207>
 航空機搭載用 AESA レーダは米国内だけで今後$8B以上の需要が見込まれることから、Raytheon社と Northrop Grummun社は 厳しい受注合戦を展開している。 これまでに Northrop Grumman社は、F-35 及び F-22 用を受注し、Raytheon社は F/A-18E/F Block 2 及び EA-18G、F-15C 用を受注している。  F-15E 及び F-16 用は現在受注競争中であり、今後 B-1、B-52、2018年の装備化をめざす LRS、米海軍が開 発する JUCAS への受注も熾烈な競争が予想される。
 国外では、Northrop Grumman社は UAE の F-16 Block 60 用、Raytheon社はシンガポールの F-15SG 及び豪空軍の F/A-18F 用を受注 し、サウジ及びイスラエルの F-15 用の受注競争を行っている。
2007.10.15 Aviation Week & ST Boeing has captured <0721-101502>
 Boeing社は、米空軍及び州兵空軍 (ANG) の F-15C に Raytheon社製 APG-63(V)3 AESA レーダを搭載する契 約を$70Mで受注した。 契約は ANG が6機、空軍が1機で、年内に ANG に更に6機の換装を予定している。 合計で48機に AESA レーダ を装備する。
 AESA レーダの探知距離は、既存のレーダの約三倍 (150mile以上)で、巡航ミサイルやス テルス機の捕捉能力に優れ、今後 F-15E、F-16、B-1、B-2 及び UCAV への搭載も計画されている。
2007.09.24 Aviation Week & ST High-powered Raytheon win <0720-092402>
 Raytheon社が AESA レーダ技術とレーザ技術を適合する研究を$16Mで空軍から受注した。 研究は遠距離小型目標を捕捉追随する AESA レーダとレーザ画像技術を融合するもので、多くの兵器、センサ、通信及び電子戦装置への適用が期待 される。
 同社はまた、米空軍にマイクロ波を用いた非殺傷型 DEW である ADS 2 (Active Denial System 2) を納入 している。
2007.09.19 Jane's Defence Weekly Pakistan radar, missile deal risks leak to Beijing <0720-091607>
 パキスタンが、中国と共同開発した JF-17/FC-1 フ ランス製のシステムを搭載しようとしているのに対し、この技術が中国へ漏洩するのではと懸念され ている。 対象となっているのは MBDA社製 MICA AAM と Thales社製の RC 400 レーダである。
 ロシアの企業も JF-17 搭載システムの売り込みを行いたいが、輸出を統制している Rosoboronexport社がインドとの関係を重視して抑えている。 JF-17 に搭載する RD93 エンジンの 輸出も、ロシアが126機計画されているインドの MRCA の受注を狙っているため難しくなってきている。
2007.08 International Defence Review AESA gets USN green light <0718-080006>
 米海軍が F/A-18E/F に搭載する APG-79 AESA レーダの FRP 入りを承認した。  APG-79 は2008年の運用開始に向け2個 F/A-18F 飛行隊に装備されている。
 APG-79 はオーストラリアが Block Ⅱ Super Hornet 用に24基を発注しており、 2010年に運用を開始する。
2007.07.23 Aviation Week & ST New, advanced APG-79 radar ・・・ <0716-072305>
 米海軍は APG-79 の FRP を承認し、437個システムを調達する。 APG-79 は AESA レーダで、F/A-18E/F 及 び EA-18G Glowler 電子攻撃機に搭載される。
2007.07.11 Jane's Defence Weekly The US Navy has given approval for ・・・ <0715-071101>
 米海軍は Raytheon社に対し、F/A-18E/F に搭載する AN/APG-79 AESA レーダの FRP 入りを承認した。
2007.07.09 Aviation Week & ST The advanced radar, capable ・・・ <0715-070903>
 米空軍は Raytheon社製の APG-79 AESA レーダを437基調達することを決めた。  また、豪空軍は24機の AESA レーダ搭載 F/A-18F を購入している。
 レーダは小型目標やステルス巡航ミサイルを探知すると同時に空対空及び空対地の目標監視能力を持つ。
2007.06.18 Aviation Week & ST Stealth rules <0714-061817>
 F-35 や海軍の UCAS-D に採用されている最新のステルス技術は高周波数に効果を発揮するが、F-117 を探知 できる低周波数に対してもステルス性を発揮するとみられる。
 AESA レーダは長距離から小型目標を捕捉追随できるほか、ビームを集中することで電子攻撃兵器にもなりう ることから、間もなく F-22 に電子攻撃能力が付与される。
 Raytheon社は、AESA 技術用いた MANPADS 対処試験を行っている。
2007.05.21 Aviation Week & ST Flight tests are underway ・・・ <0711-052103>
 近い将来 Eurofighter Typhoon への搭載をめざす Caesar (Capter Active Electronically Scanning Array Radar) の飛行試験が5月初めから行われている。
 Caesar は EADS ほか4社が共同で開発する、既存の Capter-M 1,000個以上の T/R モジュ ールから成る AESA を組み合わせた新型レーダで、同時多目的モードにより性能は飛躍的に向上し信頼性も高い。
 また、伊空軍は、Eurofighter Typhoon に搭載する IIR 誘導 AAM である IRIS-T の実射試験を実施中であ り、10月から部隊による運用評価試験を実施する予定である。
2007.05.07 Aviation Week & ST Northrop Grumman has delivered ・・・ <0711-050701>
 Northrop Grumman社は米空軍 F-22 に装備する100基目の APG-77(V)1 AESA レーダを納入した。 レーダは 長距離から次世代巡航ミサイル等小型ステルス目標を識別追随することが可能である。
2007.04.23 Aviation Week & ST Dragon's teeth <0710-042302>
 中国空軍は航空攻撃能力の急速に強化しており、Su-30MKK や Su-30MK2 を含む Su-27 の複座攻 撃の導入を継続している。 Su-27 のライセンス製造である J-11B は国産のレーダと PL-12、PL-8 を搭載 する。 また、最近運用を開始した J-10 は F-16 と空自 F-2 と同等の能力を持つと推測される が、RCS は大きい。
 Su-30MKK は全天候の昼夜間攻撃機で、搭載レーダは同時10目標を処理可能で、捕捉距離は68哩 (RCS=3㎡)、 L-150 RWR と翼端に ECM ポッドを装備する中国空軍としては初めての多目的攻撃戦闘機である。
2007.04.02 Aviation Week & ST Buy more. pay less <0708-040210>
 米海兵隊は、F-35B STOVL 機に AESA レーダと電子戦機器を搭載させて空海軍にも購入させることで、 価格を低減できるとみている。 また海兵隊は、複座型電子戦機である EF-35 構想を断念 し、F-35B 改修型と UAS との連携運用を検討中である。
 航空業界の専門家も見積価格$60Mを低減可能とみているが、反対に海軍の CV 型は機数削減が予想され、 価格が上昇することになる。
2007.04.02 Aviation Week & ST Northrop Grumman has completed ・・・ <0708-040205>
 Northrop Grumman社は米空軍 F-22 に装備する APG-77(V)1 Lot 5 AESA レーダの搭載飛行試験を終了した。  Lot 5 は捜索探知能力が改善されており、試験では AIM-120 AMRAAM、AIM-9 AAM、1,000-lb JDAMの発射も実 施している。
 F-22 は今後 OUE (Operational Utility Evaluation) 段階に移行する。
2007.04 International Defence Review MiG showcases Indian MRCA offering <0710-040006>
 2月に行われたインド航空展で MiG社が、インド空軍の MRCA (Multi-Role Combat Aircraft) に提案している MiG-35 の詳細を明らかにした。 MiG-35 には MiG-29M2 の機体が使用されているが、 電子装備が一新されている。
Zhuk-AE レーダ
 Zhuk-AE はロシア初の戦闘機搭載アクティブアレイレーダで、2005年8月に公表さ れた Zhuk-AE の原型は700mm径で1,088の T/R モジュールを持ち450kgあったが、今回公表された第一段階型 FGA29 は胴径を575mm、モジュールを680個にして重量を220kgにした。 第二段階となる FGA35 では700mm径1,000~1,100個のモジュールを配置する。
 FGA29 は RCS=5㎡の目標を130kmで捕捉し、30目標の追随と6目標との同時交戦が可能であるが、FGA35 では 捕捉距離が200kmになり、60目標の追随が可能になる。 同時交戦 可能目標数は6である。
OLS-UEM、OLS-K EO 装置
 空対空用の OLS-UEM はコックピット前方には位置され、近行目標を15km、遠行目標を45kmで捕捉する。
 右エンジンナセル下部の膨らみに収納された OLS-K は対地用 EO 装置で、戦車級の目標を 20km、小型艇を40kmで捕捉する。 レーザ測距機の能力は20kmである。
SOAR、SOLO ミサイル警報装置
 SOAR は IR 式のミサイル警報装置で、MANPADS を10km、AAM を30km、大型の SAM の接近を50kmで探知できる。  SOLO はレーザ警報装置で、自機に対するレーザ照射を30kmから探知できると共に、照射源位置を0.5゚の精度で評定できる。
ELT/568(V)2 SPJ
 H/J-band 及び E/G-band をカバーするアクティブアレイ方式の SPJ で、各主翼前縁と右垂直尾翼後縁にア ンテナを配置し360゚をカバーする。
2007.03.12 Aviation Week & ST Selex leads AESA effort <0707-031204>
 スウェーデンとイタリアは、Tornado、Typhoon、Future Lynx に搭載する AESA レーダの共同研究を2004年 から行っており、同時に艦船及び陸上装備への適用を研究している。
 研究は二段階に分けて行っており、2006年12月から3年間の第二段階後に開発に移行し、2013~2014年にレーダの試作 を予定している。 研究開発には Selex社を中核として、Elettronica社及び Saab社が参加し、陸海空共通の T/R モジュールや 信号処理装置、アンテナの開発を目指している。
2007.02.26 Aviation Week & ST Radar reservations <0706-022608>
 米空軍が F-22、F-35、E-8 JSTARS に搭載する AESA レーダは小型機やステルス機の捕捉が可能であり、あ る種の改造を行うことにより AAM、SAM、CM に欺騙信号を送信したり、HPM で誘導不能 にすることも可能である。
 海軍は F/A-18F に AESA レーダを装備するが、DEW への適用検討は現在のところ具体化していない。
2007.02.21 Jane's Defence Weekly US Eagles line up for AESA radar <0707-022104>
 米空軍はFY-08に160機の F-15C を AESA に換装する$500Mの要求を行っている。 FY-08の支出分は$329Mで ある。 これとは別に空軍州兵も6機の F-15C に APG-63(V)3 AESA レーダを搭載する予算を確保している。
 空軍はアラスカに配備された18機の F-15C に初期型 AESA レーダである APG-63(V)2 を搭載しているが、APG-63(V)3 はこれより 91kg軽量である。 レーダが軽量になると機尾に搭載したバラストを減らすことができるため、総重量で453kg 以上の軽量化が可能になる。
(関連記事 JDW 2006.10.04)
2007.02.12 Aviation Week & ST Phony war <0705-021207>
 インド空軍が計画している MRCA (Multi-Role Combat Aircraft) 126機の導入について、MiG、Eurofighter、Saab、Dassault、Boeing 、Lockheed Martinの6社は RFP 発簡前から激しい受注競争を繰り広げている。 インド国防省は6ヶ月以内に RFP を発簡する意向を示 したが、早くとも年末、もしくは2008年までずれこむ公算が高い。
 2月6日から10日に行われた Aero India 2007 にロシアは初めて MiG-35(右図)を公開した。  MiG-35 は Mig-29 の最新型で、AESA レーダのほか、レーザデジグネータ及び E/O センサを装備している。
 Eurofighter側はインドを5ヶ国目の共同製造国とする提案を示すとみられ、米国はインドが望む AESA レーダの技術開示を検討中で ある。
2007.02.12 Aviation Week & ST Aviation gamble <0705-021204>
 米海軍は F/A-18E/F と F-35 及び UCAV との混合運用を検討中であり、少なくとも2030年頃まで F/A-18E/F と F-35 の併用は確実視されている。
 F/A-18E/F は2010年以降 IR 捜索追随機能が付加される。 また、旧式の A/B/C/D 型の耐用命数切れにより、2015年までに59機が退 役することからその充足も考慮が必要となる。
 先週 議会は24機の F/A-18E/F を豪州に売却することを承認した。 豪州仕様の F/A-18E/F は APG-79 AESA レーダ、ALR-67(V)3、ALE-47EW 及び JHMCS (Joint Helmet-Mounted Cuing System) を装備する。
2007.01.17 Jane's Defence Weekly China officially unveils widely known fighter <0703-011706>
 中国が1月5日に、従来から存在が知られていた J-10 を公式に公表した。 この 公表は恐らく輸出活動のためで、客先はパキスタンの可能性が高い。 中国は既に40 機以上を生産した模様で、TV 報道によると空軍の第44師団と第3師団が装備している。 装備機数は最終的に300機以上と見られ 1,200機が装備される可能性もある。
 J-10 の改良型の開発も進められており、既に54基が発注されている AL-32FN エンジンに代わる AL-31FN エンジンの輸入も開始されて いる。
( J-10 改関連記事 JDW 2006.01.11)
 中国軍の報道では J-10 に搭載された Type 1473 レーダは、N001E を搭載する Su-27SK を 先に発見することが出来るという。
2007.01.15 Defense News France slows deliveries, adds AESA radar to Rafale <0704-011501>
 フランス国防省は2004年に発注した Rafale 59機のうち8機分の$519Mを AESA レーダ開発に転用する。 そ の結果294機の装備時期は遅れることとなる。 
 この決定はシンガポールへの戦闘機売り込み競争が、AESA レーダ搭載する F-15 に敗れたことが影響しており、輸出用としても AESA レーダが不可欠とみている。
 AESA レーダ搭載 Rafale は2011年~2012年に納入される。
2007.01.10 Jane's Defence Weekly BAE Systems develops radar targeting upgrade <0703-011004>
 BAE社が1月4日に、航空機搭載の敵レーダ捕捉装置が、従来敵レーダ位置の捕捉に30秒かかっていたのを 10msecに短縮できる方式を考案し、実証試験に成功したと発表した。 これは3機以上の航空機の捕捉情報を 相関統合するものである。 これは同社の自社開発であるが JSF 開発当局が関心を示している。
 類似のシステムである AT3 (Advanced Tactical Targeting Technology) は Raytheon社も2006年7月に発表 しており、FY-07には3機の ALR-69A(V) ディジタル RWR を装備する F-16 Block 30 を用いた試験を計画しているが、BAE社は同社の方 式の方が AT3 より優れているとしている。
( STING 関連記事 JMR 2006.12)
2006.12.21 Inside the Pentagon High-rate production readied for F-15C AESA radars <0704-122101>
 米空軍は F-15C に搭載する AESA レーダ8基を総額$55.8Mで Raytheon社に発注した。
 8基のうち7基は州兵空軍用、1基は空軍用である。
2006.12 International Defence Review Zhuk-MAE radar prototype gear up for first flight <0624-120001>
 ロシアの Phazotron-NIIR が、インドが126機の調達を検討している MRCA (MultiRole Combat Aircraft) 計画に提案している MiG-35 に搭載する Zhuk-MAE AESA レーダ2基の組立を、間もなく完了する 。 Zhuk-MAE AESA はロシアで機上試験が行われる初の戦闘機用 AESA レーダとなる。
 現在の Zhuk-MAE の設計はまだ最終案ではなく変更される可能性があるが、アンテナ径600mm、重量220~240kgで、 130kmで30目標の同時追随と8目標との同時交戦が可能である。 主たる目標が上方にあることから、ア ンテナ面は20゚上を向いている。
 インドは MRCA の条件に、主要部分の国産化を挙げており、搭載レーダもインド国産の Tejan LCA 軽戦闘機に搭載するほか、アクテ ィブアンテナを Su-30MKI に搭載している Bars レーダに取り付けたいとしている。
2006.11.15 Jane's Defence Weekly China assesses new radar for Su-30 fighter <0623-111501>
 ロシアの Tikhomirov NIIP が、中国の Su-30 MKK 及び Su-30MK2 用に Irbis-E PESA レーダを提案してい る。 Irbis-E は対空モードで同時に30目標の追随及び8目標との交戦が可能で、 GMTI モードで4目標の同時追随能力、SAR モードで1m以下の分解能を持つ。
 Su-35 に搭載した場合には送信出力5kWで RCS=3㎡の目標の捕捉距離は350~400km であるが、Su-30 搭載時の送信出力は半分以下になる。
 中国は Su-30 全機に Irbis-E を搭載するか、一気に Su-35 の装備に踏み切るかを検討中である。
( Su-35 関連記事 IDR 2006.11)
2006.11.13 Aviation Week & ST Russia is pushing a head ・・・・ <0623-111304>
 ロシアは防空能力の強化のため、MiG-31 の改善を行っており、2機の試作 MiG-31BM の飛行試験準備が南ロシアの試験場で進められている。
 細部は明らかにされていないが、レーダ、搭載機器及びエンジンが改造されており、レーダは同時24目標 300kmで捕捉でき、搭載する Izdeliye 610M AAM の射程は200kmである。  また AA-12 及び AA-11 も搭載できる。
2006.11 International Defence Review Transitional role: Sukhoi plans T-10BM fighter's two-track production strategy <0622-110012>
 Sukhoi社が、次世代戦闘機である T-50 ( Pak Fa or I-21 ) までの繋ぎとなる T-10BM に位 置付ける Su-27SM2/Su-35 は、2007年に初飛行し2009~2010年に販売を開始する計画 で、目下試作機4機が KnAAPO社で組み立てられている。 Su-27SM2 はロシア軍の名称で Su-35 は輸出名である。
 Su-27SM2/Su-35 は基本的に Su-27 の機体を継承しているが、機体寿命延長のためアルミ材の多くがチタニウム材 に変えられているほか、レーダ、アビオニクス、搭載武器、エンジンが新型になっている。
 N035 Irbis レーダは、Su-30MKI などに搭載している Bars レーダを継承した PESA (Passive ESA) レーダで、次世代の T-50 は AESA レーダになる。
 空対空モードの平均出力は5kW、尖頭出力は20kWで、RCS=3㎡の目標の捕捉距離は350~400km RCS=0.01㎡のステルス目標の捕捉距離は90kmである。
 117S エンジンは推力137kNで、従来の AL-31F より12%強力である。
2006.10.11 Jane's Defence Weekly F/A-18s increase presence <0621-101105>
 米海兵隊は耐用命数を超える F/A-18C の代替として、海兵隊予備役の F/A-18A+ を現役復 帰させる。 F/A-18A は早期に F/A-18C と交代したため、空母離着艦回数が規定に達していない。
 また F/A-18C が依然として APG-65 を搭載しているのに対して F/A-18A+ は APG-73 を搭載し、AMRAAM や他 の武器の搭載に適応している。
【註:】
 APG-73 は現在 F/A-18E/F Super Hornet に搭載されており、近く Raytheon社製 APG-79 AESA に換装される予定である。
2006.10.04 Jane's Defence Weekly F-35 software testbed faces flight delay <0621-100407>
 Boeing 737 に F-35 の APG-81 レーダや EW 装置を搭載した CATBird (Cooperative Avionics Test Bed) の 初飛行は2006年7月に予定されていたが改造に時間がかかり、2006年末か2007年初頭になりそうである。
 CATBird は mission system software package Block 0.5 の検証を行うテストベッドで、最初の mission system は F-35B の4番機と F-35A の3番機に搭載される計画になっている。
2006.10.04 Jane's Defence Weekly Boeing makes new pitch for F-15 upgrades <0621-100402>
 Boeing社が9月26日に GBU-39 SDB が F-15E 搭載として IOC になった と発表したが、F-15 もついて以下の三件の主要改善計画を進めている。
州兵空軍が装備する178機の F-15C に、6枚のパネルからなる APG-63(V)3 AESA レーダを搭載する予算がFY-06で認められた。
F-15E に AESA レーダを搭載する計画はFY-08に先送りされた。 候補には Raytheon社の APG-63(V)4、Northrop Grumman社の APG-77、-80、-81 があがっている。
F-35 Lightning Ⅱ の計画遅延を補うため、150機の F-15E+ の売り込み を続けている。 F-15E+ は AGM-84 Harpoon Block Ⅱ を搭載するなど、対艦攻撃能力が付与される。 但し、 空軍参謀総長は F-15E+ より F/A-22 が良いとしている。
( F-15E+ 関連記事 AW&ST 2006.08.14)
2006.08 International Defence Review Enhanced Gripen radar performance on the agenda as PS-05/A negotiations proceed <0617-080006>
 スウェーデン国防省と Ericsson社が、JAS 39 Gripen に搭載している PS-05/A レーダの四度目の性能向上と なる Mk 4 計画を進めている。 契約は年末に行われ、2010年装備化を目指している。 改良 の重点は対地攻撃能力の強化で、高分解能 SAR や GMTI/GMTT が組み込まれる。
 ある程度の SAR/GMTI/GMTT 能力は2005年の Mk 3 で E-18 ソフトにより実現しており、2008年までには E-19 でも対地能力向上が図られる。
2006.07 International Defence Review EADS flight tests Typhoon AESA radar <0614-070007>
 Eurofighter Typhoon Tranche 2 に搭載している Captor-M レーダを AESA 化する Captor-E は、プロトタ イプとなる CAESAR (Captor AESA Radar) の実機搭載試験を2006年後半に控えて BAC-111 に搭載した初の飛行 試練に成功した。
 CAESAR の開口は Captor-M より若干大きく X-band の T/R モジュール1,000~2,000個で構成されている。 マルチ ビーム構成が可能で、adaptive power managementadaptive beamforming を可能にしている。
2006.06.21 Jane's Defence Weekly Raytheon radar antenna undergoes B-2 tests <0613-062108>
 B-2 に AESA レーダを取り付けた第一段階の試験が終了したのを受け、DoD 内では信 号処理装置も改良すべきかの議論が行われている。
 B-2 には、機首の両面に Raytheon社製 APQ-181 Ku-band AESA レーダのアンテナ パネルが一枚ずつ取り付けられたが、信号処理部がそのままのためコックピットの表示は従来と変わっていな い。
2006.05.24 Jane's Defence Weekly AESA radar for Eurofighter flight tested <0611-052411>
 Typhoon 用に開発された AESA レーダを実機に搭載しての最初の試験が成功裏に終了した。 試験は今年末 まで続けられる。
 このレーダは、現在 Typhoon Tranche 2 に搭載されている Captor を AESA 化した Captor -E で、CAESAR (Captor AESA Radar) とも呼ばれている。
 CAESA は Captor をそのまま AESA 化したレーダで、1,000~2,000個と見られる T/R モジュール数は秘にな っている。
 CAESA の試験は今年初めに BAC-111 に搭載して行われていた。
2006.05.24 Jane's Defence Weekly Raytheon pitches improved reliability of AESA <0611-052408>
 Raytheon社は AESA 方式の APG-63(V)3 を米空軍及び州兵空軍の一部とシンガポール空軍 から受注しているが、更なる販売促進を目指して、米空軍が10月に行う F-15E 178機の搭載 FCS 換装 の競争に APG-63(V)4 を提案する。 同社は試作品を自社機に搭載した4回の飛行試験を行っており、7月には Boeing社で空軍の F-15C に搭載した試験を予定している。
 F-15E には現在機械走査式の APG-63(V)1 が搭載されている。 この計画には Northrop Grumman社が、F-22A 搭載の APG-77 及び F-35 搭載の APG-81 を元にしたレーダを完成させている。
【註:】
 右の写真は過去の報道(AW&ST 2005.09.05)から、F-15C に搭載された APG-63(V)2 と思われる。
2006.05.22 Defense News Upgraded Radar demonstrated <0615-052205>
 Raytheon社は、空軍州兵が装備する F-15C 用の改良型 AESA レーダの搭載飛行試験を5月第一週に終了した。  改良型は既存システムより約220-lb軽量で、7月に Boeing社に48基の納入を予定する。
2006.05.22 Aviation Week & ST Targeting Typhoon <0611-052205>
 Typhoon は現在 TrancheⅡであるが、英国は2008年までに TrancheⅠ Litening pod を搭載して対地攻撃能力を強化する。 また、TrancheⅡ の改善計画が2010年の装備化を目標 に年末から開始される
 搭載する Captor-M レーダを AESA 化する計画は BAC-111 による飛行試験が既に 今年7回行われているが、年末には Typhoon 実機に搭載して行う初めて飛行試験が計画されている。 実際のレーダ更 新は TrancheⅢ で行うこととなるが、TrancheⅢ の開始時期は2007年中頃に決定される。
2006.04.24 Aviation Week & ST Radar kills <0610-042404>
 APG-79 AESA レーダを搭載した F/A-18F 編隊による対地攻撃及び空中戦の試験が行われている。
 対地攻撃では AESA レーダ搭載機が4個の地上目標を探知、AESA を装備しない2機に情報を 伝達し、2000-lb JDAM を4発同時に投下し、標的を破壊、レーダ搭載機はその後戦果確認を行った。
 また、空中戦試験では情報の相互伝達により AMRAAM を発射し成果を得たほか、AESA レーダが標的機の90度旋回に対しても追随を継 続できることを確認した。
 AESA レーダは対地及び空中戦を同時に行う能力を持ち、FY-07末から全ての F/A-18F に装備を予定し、次いで単座型 F/A-18E に装備 する。
2006.03.13 Defense News Northrop to upgrade F-16 Radar <0608-031311>
 ギリシャ空軍は F-16 Block 52+ 搭載用として、Northrop Grumman社の AN/APG-68(V)9 レーダを$63.9Mで発 注し33基を2007年から受領する計画である。
 AN/APG-68(V)9 は初期型に比べ空対空での探知性能が33%向上し、SAR 機能の付加により高解像度の地上マッ ピングが可能となる。
2006.03.13 Aviation Week & ST Fighter targets <0607-031304>
 インドが次期戦闘機として126~200機の多目的戦闘機を購入する計画であるが、空軍が AESA レーダもしくは同程度の装備を要求しているため RfP 発簡が遅れている。 受注競争には MiG-29、F-18E/F、F-16 Block 50+、Saab Grippen、Rafale 及び Eurofighter Typhoon が参加する模様である。
 AESA レーダを装備しているのは F-16 と F-18 で、Grippen は2007年初めに試験を予定している開発中の Vixen 500E または Elta社製レーダの搭載で対抗、MiG社も Elta EL-5052 の搭載を提案するとみられる。
 Typhoon 搭載 AESA レーダは開発中であるが価格面で折り合わず、Rafale も同様とみられる。
2006.03.06 Defense News Impatient industry pushes AESA radar for Eurofighter <0608-030603>
 欧州の企業チーム (EADS、Selex、Galileo Avionica、INDRA) が AESA レーダの独自開発を進めており、Eurofighter Typhoon への搭 載を提案している。
 CAESAR (Captive Active Electronical Scanned Array Radar) の研究は3年前から行われており、試作レーダ の飛行試験が BAC-111 試験機に搭載され2月24日に英で 初めて行われた。
 現時点では Eurofighter を装備する英、独、伊、スペインから AESA レーダへの換装要求はでていない。
2006.03.01 Jane's Defence Weekly Elta tests prototype AESA <0606-030106>
 イスラエルの Elta社が、EL/M-2052 戦闘機搭載 AESA レーダの試験を行っている。
 このシステムの特色は送受信モジュールが24個のブロックに分けられていて、組立が容易になっていることに ある。
2006.03.01 Jane's Defence Weekly Raytheon cofirms radar package for Singapore F-15SGs <0606-030105>
 Raytheon社がシンガポールから AN/APG-63(V)3 AESA レーダを受注したことを明らかにした。 シンガポール は2005年に12機の F-15SG を発注した。
 APG-63(V)3 は2005年に米州兵空軍から48基を受注しており、その他に旧型の APG-63(V)2 AESA 18基が、アラ スカの F-15C に搭載されている。
( APG-63(V)2 関連記事 AW&ST 2005.09.05)
 米空軍はFY-07に F-15E のレーダ更新計画の機種選定を開始するが、Raytheon社は新型の送受信モジュールと Super Hornet に搭載 している信号処理装置を搭載する APG-64(V)4 を提案する。
( F-15E レーダ更新計画関連記事 IDR 2005.11)
2006.02.13 Defense News AESA looks groundard <0606-021306>
 米空軍は2005年から F-15 及び F/A-18 への AESA レーダ搭載を開始し、F-22 及び JSF への搭載が計画されている。 レーダの価格 は公表されていないが、Boeing社は昨年 Raytheon社から190基を購入した額は$580Mであった。
 Raytheon社は逐次改善を進めており、AN/APG-63(V2) は初期型よりも10倍の信頼性を有し、 開発中の (V3) は更に高性能となり、大きさは (V2) の四分の一となる。
2006.02.08 Jane's Defence Weekly India issues request for MiG-29 fleet upgrade <0605-020809>
 インド空軍は保有する67機の MiG-29 を$888Mかけて改良する事業の RfP を MiG社に発簡した。 改良では N019 パルスドップラレーダを Zhuk-M に換装し、新型のアビオニクス装置を搭載すると共に、 空中給油能力を付与する。 改良は2006~2007会計年度に行われる 計画で、この改良によりインド空軍は MiG-29 を今後10~15年間保有する計画である。
( Zhuk-M に関する記事 JDW 2005.02.02)
 またこれに合わせて125機の MiG-21 bis 及び40機の MiG-27ML の改良も行われる。 インド空軍は200~250機の MiG-21 を保有して いるが2010年までに殆どが除籍される。
2006.02.01 Jane's Defence Weekly AESA low marks in Pentagon evaluation <0604-020107>
 F/A-18E/F Super Hornet の APG-73 と換装される予定の Raytheon社製 APG-79 AESA レーダは、ソフトウェアの不備 から開発が遅れていることが、1月26日に行われた DoD の試験評価責任者の年次報告で明らかになった。
 APG-79 は2006年中頃に運用評価に入り、搭載機が2007年中頃に配備になる予定になっている。
(関連記事 IN 2005.12.12)
2006.02 International Defense Review Selex unveils new range of AESA fighter radars <0604-020004>
 Selex社が Vixen 500E AESA AFCS レーダを公表した。 Vixen 500E は小型軽量で比較的安価なため、韓国 の A-50 への搭載を売り込んでいる。 但し Vixen 500E の RF モジュールは英国の Filtronic社から購入 している。
 名称の由来は500個のモジュールからなることによるが、750個型や1,000個型も計画されている。
2006.01.30 Defense News Pentagon sees F-15 as model for sensor-centric path <0605-013004>
 DoD は F-15 に AESA レーダと ISR ポッドを搭載し、戦闘力の向上を図ると共にセンサーネットワークのモ デル機とする意向である。
 2006 QDR では航空機や艦船の各種センサー情報のネットワーク化と迅速な伝達を 'Sensor-Centric' と表現 しており、センサの共通化に向けた開発をめざすとしている。
2006.01.18 Jane's Defence Weekly US team achieves breakthough with AESA radar <0603-011805>
 L-3、Lockheed Martin、Northrop Grumman の三社が、AESA レーダを用いた空対空、空対地広帯域通信の実験 に成功したと1月11日に発表した。 この結果従来使用していた L-3 社製モデムのデータレート274Mbit/sの二倍及び四 倍の速度でデータを伝送し、SAR イメージの伝送が非圧縮で可能になる。
 試験は F-22 に搭載する AN/APG-77 を用いて行われたが、この技術は将来 F-35 JSF 搭載の AN/APG-81 などにも応用できる。
2005.12.12 Inside the Navy AESA APG-79 radar to undergo operational evaluation in spring 2006 <0603-121206>
 APG-79 AESA レーダが7機の F/A-18E/F に搭載され性能確認が行われている。
 運用評価試験は2006年初めから行われる計画で、IOC は2006年末に予定されている。
2005.12.12 Aviation Week & ST Talking radas <0524-121206>
 Northrop Grumman社と L-3 Communication社が、F/A-22 搭載 APG-77 AESA レーダを連接する 大容量データリンクの社内試験を行っている。
 試験は情報収集、偵察、攻撃任務に必要な先進型通信装置とレーダのチューニングを行うもので、72Mbites の SAR 画像をデータレート274Mbpsで3.5秒以内に送信する。 現有の Link 16 では48分 を要している。
 両社はデータレートを、送信で548Mbps、受信で1 Gbpsを最終目標としており、航空機搭載による飛行試験を 12ヶ月以内に行う計画である。
2005.11.07 Aviation Week & ST Radical radars <0523-110707>
 米空軍 ACC (Air Combat Command) は AESA レーダを電子攻撃兵器として活用する検討を開始した。 AESA レーダの全てのモジュールを1箇所に向け放射電波すれば、破壊的な効果を得ることができる。 空軍は現在、ACC、AFRL 及び AAC から 技術者等を集め検討作業を行っている。
 AESA レーダは F-15C 及び F/A-18E/F に搭載され、F-15E、EA-18G、F/A-22、F-35 及び B-52 にも搭載が予定されている。
2005.11.07 Aviation Week & ST Radar reasoning <0523-110702>
 米政府はインドに APG-79 AESA レーダを提供するか否かを11月22日までに決定する。
 インドは126機の中距離戦闘機を導入する計画だが、米国の戦闘機売り込みでは AESA レーダの提供は保留さ れていた。 もし提供されれば、インドが APG-79 の初輸出国となる。
2005.11 International Defense Review More F-15s proposed for USAF, but interest still shown in STOVL JSF <0523-110001>
 Boeing社が米空軍に、更に100~150機の F-15E を売り込もうとしている。 売り込もうとしているのは APG-63(V)3 AESA レーダを搭載するシンガポール向け F-15T を基礎にした F-15E Plus で、搭載レーダの候補には APG-63(V)3 を強化した APG-63(V)4 のほか、F/A-22 搭載の APG-77 及び Super Honet 搭載の APG-79 などがあがっている。
 Boeing社は、韓国向けに40機計画されている F-15K の一番機を10月に引き渡す予定で、その後も F-15K の生 産ラインは2008年まで稼働する。 またシンガポールが F-15T の採用を決め、更に20機以上の受注が見込まれ るため、2010年頃に韓国が F-15K の追加発注を決めるまでのギャップを埋めることができる。
2005.10.03 Aviation Week & ST Cracking the nets <0520-100312>
 テロリストの通信コンピュータネットワーク探索とその攻撃に、AESA レーダを搭載 する F/A-22、F-35、F-15 及び F/A-18E を使用する方策が検討されている。
 現在通信ネットワークや携帯電話の情報は RC-135U Combat Sent が行っているが、これを F/A-22 等に実施させるための新たな装置を 開発し、マイクロウェーブ通信リンクで地上施設と連接する。
 ステルス機を使用することにより敵地深く進入しての敵情解明とネットワークの無効化が期待される。
2005.10.03 Aviation Week & ST Wonder and worry <0520-100311>
 AESA レーダを装備する F/A-22 と F-35 には電子攻撃能力を有するが、照射出力と アンテナの大きさから、その程度や効果は未知数であり、関係者の間には電子攻撃任務を疑問 視する意見もでている。
 空軍は既に防空システムに対する電子攻撃試験 Suter を行っており、DoD も研究開発に予算を充当しているほか、シンガポールと F-15E に APG-63(V)3 AESA レーダと電子戦能力付加について協議を進めている。
2005.09.05 Aviation Week & ST Unmanned energy <0518-090508>
 DoD は航空攻撃における搭乗員の損害を減らすため、DEW を搭載する UAV の研究開発を極秘裏に推進してい る。
 空軍の DEW ロードマップは秘事項とされ内容は不明だが、陸軍の全般計画では敵の指揮通信ネットワークへの電子攻撃を最終目標とし ている。
 現在の短距離 DEW システムでは効果的攻撃のため1km以内に接近する必要があるが、AESA や HPM による基礎 試験は既に行われている。
 DoD は2010年頃から段階的な試作を開始する意向だが、実用化は早くとも2015年~2020年頃となるとみられる 。
2005.09.05 Aviation Week & ST Zap, it's here <0518-090507>
 米空軍参謀長が AESA レーダや HPM を使用する電子攻撃兵器の開発装備化に向けた 試験を行っていることを明らかにした。
 開発の細部は明らかにされていないが、これらの兵器は火力によらず敵のミサイルやレーダ、通信ネットワークを電子的に破壊するも ので、レーダ兵器は目標を捜索追随した後その回路を破壊する。
 図は Raytheon社が提案する HPM を用いた携行 SAM 対処用の空港防護システム Vigilant
2005.09.05 Aviation Week & ST Radar becomes a weapon <0518-090506>
 AESA レーダの開発実用化が進み、DoD は電子攻撃兵器としての活用に注目している。
 地上型もしくは艦船搭載の大型 AESA は、弾道弾の弾頭超音速超低空ミサイル等 に対処する機能を持ち、航空機搭載型は SAM、CM 及び AAM の電子回路を破壊することが可能とされる。
 現在、 F-15C 及び F/A-18E/F には APG-63(V)2 レーダが搭載され、B-2、F/A-22 及び F-35 への搭載も計画 されている。 また、4×21ftの MP-RTIP AESA レーダが E-10 及び英国の ASTOR に装備される。
2005.09.05 Aviation Week & ST About the cover <0518-090502>
 右図は、アラスカ州 Elmendorf AFB の第3航空団で公表された F-15C に装備された APG-63(V)2 AESA レーダである。 モジュール数を秘匿するため、アレイ面は隠されている。
 レーダは小型ステルス目標の捕捉だけでなく、敵の電子システムへの妨害が可能である。
2005.08.03 Jane's Defence Weekly China develops upgraded JH-7A fighter aircraft <0516-080301>
 若干数の改良型 JH-7A 戦闘爆撃機が、浙江省杭州に駐屯する空軍第28航 空師団に配備された。
 JH-7A はエンジンを中国製の WS9 ターボファンに換装し、FCS レーダにやはり中国製の JL-10A パルスドップラレーダを搭載する。 JL-10A は look-up で80km、look-down で54kmの捕捉距離を持ち、 40km/32km以内の4目標を追随する能力を持つ。 更に Blue-Sky ナビゲーションポッドを搭載すれば高度60mを 900km/hで飛行できる。
 ハードポイントは7ヶ所から11ヶ所に増え、各種レーザ誘導爆弾、中国製の YJ-91Kh-31P ARM、Kh-29T TV 誘導 ASM、PL-8 AAM などを搭載できる。
 JH-7A の輸出仕様機である FBC-1 もハードポイントを11ヶ所に増やし、搭載能力が6.5tから11tに増えている。
( FBC-1M に関する記事 JDW 2003.10.01 )
 XAC社は JH-7A を更に改良した JH-7B を検討している。
2005.07.25 Aviation Week & ST Building blocks <0516-072504>
 米海軍は F/A-18E/F を NCW (Network Centric Warfare) に適応させる目的で、7段階にわたる長期改善に着 手した。 改善は攻撃能力の向上の他、情報授受、機体の劣化防止及び LCC の削減等多岐にわたり行われる。
Increment 1
 機上センサで捕捉した目標情報を DCS (Digital Communication System) または Link 16 を用いて地上 FACs (Forward Air Controllers) に伝達する機能の付加で、2005年4/四半期以降FY-07までに全機に装備する
Increment 2
 センサ画像をリアルタイムで AOC (Air Operations Center) に送る機能の付加で、主としてソフトウェアの改善を行う。 予算は承認 済み
Increment 3~5
 全天候性攻撃能力の付加と画像情報及び航法機能の強化
Increment 6
 MIDS-JTRS による広帯域通信機能の付加
Increment 7
 UCAV 及び UAV の制御に必要な通信機能の付加
 機上センサとなる APG-79 AESA レーダはFY-07以降、F/A-18E/F の Lot 30 から搭載を予定する。
2005.07.04 Aviation Week & ST Raytheon has won a multi-year... <0514-070405>
 Raytheon社は米海軍の F/A-18E/F 搭載用 APG-79 AESA レーダ190基の製造を5年間、$580Mで Boeing社から受 注した。
 レーダは長距離探知と高解像度の SAR 機能を持ち、超小型標的の探知能力にも優れている。
2005.07 International Defense Review JSF radar test <0514-070016>

 F-35 JSF 搭載用に Northrop Grumman社が開発中の AN/APG-81 AESA レーダが、自社施設で空中目標の捕捉に 成功し、重要なマイルストーンを通過したと、5月23日に Northrop Grumman社が発表した。

2005.06.20 Aviation Week & ST Radar integration <0513-062012>
 軍事レーダ部門の開発製造シェアーをめぐり、欧州と米関連企業の競争が白熱化している。
 英国の総合技術企業である Cobham社はこの5年で42社を買収し最近、米国 Remic社を買収した。 Remic社は F/A-22 のレーダや電子戦 装置の部品製造し Lockheed Martin社に納入しているほか、AFRL の X-band 及び Ku-band T/R モジュールの価格低減 対策を受注している。
 T/R モジュールの価格低減化は。今後発展が期待される次世代 AESA レーダの開発に不可欠であり、スウェーデンとイタリアの企業が Cobham社との技術提携を望んでいる。
2005.06 Jane's Missiles & Rockets Derby forms part of India's Sea Harrier fighter upgrade <0513-060013>
 インドが FRS Mk 51 Sea Harrier の能力向上を予定している。
 計画では機首に搭載している Blue Fox レーダを Elta社製 EL/M-2032 マルチモードレーダに換装すると共に 、Rafael社製 Derby SVRAAM を Matra社製 Magic IR AAM に加えて新たに搭載する。
 EL/M-2032 搭載により、捕捉距離、ルックダウン性能が向上すると共に、空対空に加えて空対地、空対海捜索能力 が付与される。
2005.05.30 Defense News JSF-Raptor radar can fry enemy sensors <0515-053006>
 F-35 JSF と F/A-22 Raptor は AESA レーダを装備するため、地上レーダの妨害巡航ミサ イルの誘導妨害が可能であることを、米空軍が非公式に明らかにした。
 AESA レーダは1,000個以上の送受信モジュールから構成され、同時多目標追随、地形照合及び妨害を同時に行 うことが可能である。
 Raptor は AN/APG-77、JSF は AN/APG-81、F-16 Block60 には AN/APG-80 を搭載する。 JSF 搭載用レーダの地上試験は5月23日に行われ、良好な成果を得ている。
2005.05.30 Aviation Week & ST See it, jam it, kill it <0512-053004>
 AESA レーダの開発により、巡航ミサイルやステルス機の捕捉追随、電子妨害、電子攻撃 同時に可能とする技術が具体化しつつある。
 AESA レーダに近い能力を持つのが、E-10 に搭載する MP-RTIP の開発で 、巡航ミサイル等を捕捉し、妨害する設計が秘密裏に行われている。
 これらと併行して開発を進めている対ミサイル用地上型 HPM システムも、その原理は AESA レーダと極めて 似通っており、周波数帯域は2~12GHz、妨害距離100miで、10数マイル以内の電子機器を破壊できる能力を持つ。
 MP-RTIP は AMTI モードの付加が予定され、空軍は CMD の重要な役割を持つとみているが、周波数帯域は8~10GHzで、HPM 同様電子攻 撃能力を持つが送信出力が技術課題となる。
2005.05.02 Aviation Week & ST Super Hornet vs. JSF <0510-050204>
 APG-79 AESA レーダを装備した F/A-18E/F Super Hornet が先日米海軍に納入されたが、海軍は F-35 計画の遅れを見越して追加発注を検討している。 また、Boeing社はスイス、日本及びインドが AESA レーダを装備する Super Hornet の導入に関心を示していることから、1機$53Mの輸出仕様機の売り込みを始めている。
 APG-79 AESA レーダは、これまでの APG-73 に比し探知距離は3倍、現有の SAR の5倍の解 像度を持っており、ステルス機や巡航ミサイルを遠距離から撃破することができる。
 海軍は2008年までに135機の旧型 F/A-18E/F のレーダを全て APG-79 に改修し、将来的には EA-18G にも装備 する意向である。
2005.04 International Defense Review Radar control <0508-040005>
 Northrop Grumman社が、同社が開発した F-35 JSF に搭載される AN/APG-81 レーダを Lockheed Martin社に 納入したと3月3日に発表した。 今後 Lockheed Martin社においてレドームを付けての試験が行われる。
 AN/APG-81 はアクティブフェーズドアレイレーダで、空対空、空対地のほか、電子戦装置としても使用され る。
2005.03.07 Inside the Navy Northrop delivers first fire-control radar for JSF to Lockheed <0513-030704>
 Northrop Grumman社は先週、F-35 JSF 搭載用の AN/APG-81 AESA レーダ1基を Lockeed Martin社に納入した と発表した。
 レーダは Lockeed Martin社でレドームを付けての試験を行い、試験機による飛行試験は今年の後半に予定さ れている。
 AN/APG-81 は空対空、空対地の他、電子戦機能を有し、全天候下での目標捕捉と空対地自動標的キューイング を行うことができる。
2005.03 International Defense Review Flanker for India and beyond: a modern fighter case study <0506-030022>
= Su-30、Su-35 に関する9ページにわたる特集記事 =
・Su-30MKI はカナード翼と TVC により高い運動性能を持つ。
・エンジンの TVC 装置は機械的に二次元で動くが、等価的に三次元 TVC を実現している。
・中国に売却された Su-30MKK には、カナード翼、TVC、AESA レーダがなく、性能的にインドの Su-30MKI に劣る
・Su-30 シリーズで最も注目すべき武装は、射程115kmの Kh-59ME ASM である。
・中国の Su-30MKK は、2発のKh-59ME と2発の Kh-31 を搭載する。
Su-35 はエンジンナセルの間に1発の Yakhont ASM を搭載し、その他に2発 の Kh-31、2発の KS-172S-1 超長距離 AAM、2発の R-77 中距離 AAM、2発の R-73 短距離 AAM を同時に搭載できる。
・Su-35UB は Su-30MK3 のプロトタイプであるが、中国は Su-30MK3 に関心を示していない。
・NIIP Bars (N011M) AESA レーダの主よう諸元は以下の通りである。
  尖 頭 出 力:4~5kW
  同時追随目標数:15
  同時交戦目標数: 4
  戦闘機探知距離:120~140km
  鉄道橋探知距離:80~120km
  戦車群探知距離:40~50km
  駆逐艦探知距離:120~150km
2005.03 International Defense Review Early delivery for AESA radar <0506-030012>
 Raytheon社が1月に、F/A-18E/F に搭載する AN/APG-79 AESA レーダを、予定を早めて Boeing社に納入した。
 これは LRIP 分で、415基納入予定の1号機である。 AN/APG-79 AESA を装備する F/A-18E/F は、 2006年9月に運用が開始される。
2005.02.02 Jane's Defence Weekly Russia reveals lightweight version of NO11M Bars radar <0504-020210>
 ロシアの Tikhomirov NIIP設計局が、2月9~13日にバンガロールで開かれるインド航空展に、Su-30MKI に搭載してい る N011M Bars レーダを小型化した Bars-29 のモックアップを展示する。
 Bars-29 は、インドが現有の MiG-29 50機に替えて装備しようとしている126機の MiG-29M2 に装備するもの で、アンテナ径は Bars が96cmであるのに対して60cmになっている。
 RSK MiG社は今まで、MiG-29K 及び初期の MiG-29M2 に、やはり NIIP製の Zhuk-ME (Zhuk-M の輸出型) を搭載しており、2004年1月に インドが Admiral Gorshkov と共に購入を決めた16機の MiG-29K には Zhuk-ME が搭載される。
( Zhuk-M に関する記事 IDR 2004.12)
2005.01.19 Jane's Defence Weekly Russian Air Force receives first Su-27SM upgrade <0503-011711>
 ロシア空軍の Su-27S を改造した Su-27SM の最初の7機が引き渡され、第11極東空軍 の戦闘機連隊に配備された。 残りの17機は今年中に引き渡される。
 レーダは DBS によるマッピングが可能になり、陸上の大型目標で100km、水上の大 型目標で350km、水上小型目標で120kmの捕捉能力を持つ。 この結果 Su-27SM は多目的戦闘機となり、R-77 AAM、Kh-31A/P ASM、Kh-29T(TE) ASM、Kh-29L ASM、KAB-500Kr GB、KAB-1500Kr GB などが装備できる ようになった。
 Sukhoi社は2004年に45機を出荷しており、その内訳は次の通りとなる。
 ・Su-30MK2 × 24 中国向け ($1B)
 ・Su-30MK2V × 4 ベトナム向け ($110M)
 ・Su-30MKI × 10 インド向け ($350M)
 ・Su-27SM  × 7 ロシア空軍向け ($35M)
 この他に
 ・Su-30MKI × 4 インド向けライセンス生産分 ($120M)
があった。
2005.01.17 Aviation Week & ST Deep look <0503-011705>
 米海軍 F/A-18E/F に搭載する Raytheon社製 AESA レーダが Boeig社に予定より1週間早く納入された。
 レーダは123機の F/A-18E/F に搭載するほか、新規製造機用と合わせ415基を製造する予定である。 納入は 2005年7月に8基、2006年に12基、2007年7月に22基、以降F/A-18E/Fの導入が完了するまで年間42基の割合で製造 を計画している。
 AESA レーダの運用試験は少数の F-15C 及び F-22 機搭載分を含め、2006年まで続けられ、正式運用開始は2006年末 を予定する。
 レーダの細部機能は明らかにされていないが、探知距離は現有の APG-73 の3倍とされ、今後も NCW 機能の追 加をはじめとする改善を逐次行う予定である。
2004.12.13 Aviation Week & ST Sun and gun <0501-121304>
 米空軍の戦技競技演習 William Tell が8年ぶりに行われ、F-15 に搭載した AESA レーダーと JHMCS (Joint Helmet-Mounted Cueing System) が極めて有効であることが確認された。
 William Tell は新装備を搭載する複数機による実戦的な空対空対抗戦技演習で、AESA レーダーは85mileで敵機を捕 捉し、有利な態勢から AMRAAM を発射してこれを撃墜、JHMCS もパイロットの未熟さとミスをカバーし有効な戦闘を可能とした。
 次回の演習は2007年に行われ、F/A-22 が新たに参加する他、戦技能力向上のため、空軍予備役、ANG が参加する。
 また、対地爆撃能力の向上と新たな戦法考案のため、Gunsmoke 2005が来年度に計画されている。
2004.12 International Defense Review Phased-array radar to be fitted to MiG-29 'Fulcrum' fighter <0423-120007>
 ロシアの Phazotron NIIR レーダ設計局が、試作 Zhuk-MFE パッシブフェーズドアレイレーダ(右図後方右) を今年中に MiG-29 に搭載すると発表した。 更に同社はアクティブ型も開発中で、2005年には MiG-29 に搭載 すると言う。
 Zhuk-MFE が搭載されるのは、現在 Zhuk-M スロッテッドアレイ(右図後方左)を搭載している MiG-29SMT で ある。
 Phazotron社は今まで、MiG-29 用に径624mm、最大捕捉距離120kmの Zhuk-M と、Su-27/Su-30 用に径980mm、最大捕捉距離180kmの Zhuk-MS を生産しており、目下パッシブフェーズドアレイの Zhuk-MSF(右図手前) の試験を実施中である。
 尚、Zhuk-MFE は Zhuk-MF の輸出型名称である。
2004.11 International Defense Review AESA enhances B-2 radar <0421-110027>
 Northrop Grumman社が B-2 の FCS レーダ更新計画を$388Mで進めている。 この計画は Raytheon社製で 2,000以上の2チャンネル素子を持つ新型の AESA レーダを搭載するもので、SDD 間に 6機が改修される。
 量産に移行すれば2011年までに$900Mの契約になると見られる。
2004.10.18 Aviation Week & ST William Tell redux <0421-101809>
 米空軍の戦闘機による戦技競技会 William Tell '04 が11月8日~19日にフロリダの Tyndall AFB で行われ、太平洋空軍からは第3航空 団 (アラスカ) の第19航空隊と沖縄の第12及び第90飛行隊が参加する。
   第19航空隊は F-15C の AESA レーダ装備機と通常レーダ装備機を派遣、AIM-9X と JHMCS を併用する戦法を用いて競技に参加し、2月 のインド空軍との演習での汚名を晴らすべく綿密な準備訓練を行っている。
2004.10.18 Aviation Week & ST AIM-9X up north <0421-101808>
 米第3航空団 (アラスカ) は AIM-9X と JHMCS (Joint Helmet-Mounted Cueing System) を併用する新しい戦法 を編み出している。
 第3航空団は F-15C による APG-63(V)2 AESA レーダの運用と同時に訓練を行っており、遠距離から目標を捕 捉し極めて有効な戦闘を行うことが可能となっている。
2004.10.18 Aviation Week & ST Northern fights <0421-101807>
 APG-63(V)2 AESAレーダは、現在18機の F-15C に搭載されているが、より軽量安価で操作性に優れる APG-63(V)3 が開発されるため、今後 (V)2 は製造されない。
 (V)2 は元来、巡航ミサイル規模の小型機を探知する空対空能力の向上を目的に設計され、161機の F-15C に 搭載する計画であったが、新装備導入に伴う予算制約で方針が変更され、F-15C に装備しない公算がでてきた。
 (V)3 は2008年以降 F/A-22、F-35 及び F-15E に優先して装備されるとみられる。
2004.10.04 Aviation Week & ST Future radar <0419-100412>
 APG-63(V)2 AESA レーダがアラスカの第3航空団の F-15C に配備され、パイロットの慣熟訓練が行われている 。
 APG-63(V2) は今後 F/A-22、F/A-18E/F、F-35、及び改善型 F-15E に装備する第一世代 AESA レーダで、X-band、3,600個の T/R モジ ュールを使用し、全長12~14ftの巡航ミサイルやステルス機を50miの距離から捕捉すると共に、複数の CM と発 射した AMRAAM を同時に追随制御することができる。
 APG-63(V)2 は全周捜索に制限され、冷却と電源が極めて重く適用技術も旧式のなりつつあることから、現在軽量で操作が容易な (V)3 の開発が進められている。
2004.10.04 Aviation Week & ST Imagery exploitation <0419-100411>
 Eurofighter Typhoon の対地攻撃精度を向上すると共にパイロットの作業負担を軽減するため、EADS社は改善型 SAR と ATR (Automatic Target Recognition) を組み合わせた標的捕捉試験を行っている。
 ECR-90/Captor レーダの改善は Spotlight モードの採用が主体で、同社は距離80kmの戦車 と MLRS の捕捉に成功している。
 改善型 SAR は独、伊、英及びスペインが保有する236機の Typhoon 用として11月までに契約が行われる。
2004.10 International Defense Review USAF orders F-16 radar upgrade kits to enahance air-to-air detection range <0420-100024>

 Northrop Grumman社が、米空軍の F-16 C/D Block 50 280機が搭載している AN/APG-68(V)5 を (V)9 に改造 するキットを、$22Mで納入する2年間の契約を受注した。
 (V)9 は、既に6ヶ国に輸出されている新型の F-16 に搭載されている型で、空対空捕捉距離が33%向上してい るほか、SAR 機能を搭載して高精度のマッピングができるようになっている。

2004.08 International Defense Review Russia tests new helicopter radars <0415-080018>
 ロシアの Phazotron-NIIR設計局が、Ka-27 対潜ヘリの Ka-27M への改良計画で採用された Alba(輸出名は Kopyo-A)の飛行試験を 行っている。
 Kopyo-A は MiG-21 bis UPG に搭載された Kopyo I/J-band レーダのファミリーで、戦闘機なら70km、潜望鏡は30km、小型舟艇であれ ば130kmで捕捉でき、360゚の捜索能力を持つ。
2004.07.26 Aviation Week & ST Thales tallies <0414-072603>
 フランスは Rafale戦闘機に搭載する RBE2 レーダー用アクティブアレイアンテナの試作を$104.9Mで Thales 社と契約した。
 Rafale には現在、パッシブアレイ電子スキャンアンテナを搭載しており、軍は攻撃、監視及び空対空能力の向上を図るため改善を行う。
 Rafaleはシンガポール空軍への導入が決まっており、その納入時期に合わせ新型レーダーの IOC は2008年を 予定している。
 Thales社は英国の Watchkeeper UAV の受注も目指しており、米国の JTRS (Joint Tactical Radio System) Cluster 5 開発にも力を注 いでいる。
2004.05.31 Aviation Week & ST Advenced projects <0411-053107>
=Raytheon社の先進技術プロジェクトに関する記事=
 DoD の NTW (Network-Centric Warfare) 構想に沿って以下の社内研究開発を進めている。
SIXA (Structually Integrated X-band Antenna):
 10年以内の空軍機 (UAV/UCAVを含む) 搭載を目標に、X帯とKu帯の複合レーダーを開発する。 また20年以内には厚さ1in以内、重量 50-lb以下の EO/RF 複合アンテナの開発を目指している。
AACESA (Affordable Adaptive Conformal Electronically Scanned Aperture):
 AESA や複合周波数レーダーを有無人機の機体や主翼に設置する。
・非冷却 IR センサーを用いた地雷探知用 UAV (右図):
 小型軽量で強力な出力の IR センサーを UAV に搭載し、地雷探知を行う。 今年夏に有人機で試験を予定、年内にも UAV 搭載型をイ ラクに送る模様。
3次元データ解析技術:
 クラター環境や電子妨害に影響を受けた受信信号や画像をソフトウェアー処理により改善する。
2004.05.31 Aviation Week & ST New changes <0411-053105>
 米軍のネットワーク戦で中心的役割を果たす、航空機搭載用次世代センサー AESA (Active Electoronically Scanned Apature) レーダ ーを F/A-18E/F に搭載して新たな試験が、6月から開始される。
 AESAレーダーは少なくとも数千個の独立した T/Rモジュール (1個は0.5×0.5×0.25in) からなり、同時に目 標の探知、追随、識別若しくは電子妨害の実施が可能である。
 現在、AESA レーダーは F-15C と F/A-18E/F のほかに、F/A-22 及び F-35 に搭載を予定し、将来は SBR や UCAV への搭載も計画されている。
2004.05 International Defense Review SAR for USF F-16 radars <0409-050019>
 Northrop Grumman社が、F-16 Block 50/52 及び Block 40/42 合わせて280機に搭載している AN/APG-68(V)5 FCS レ ーダを、2007年~2012年にかけて (V)9 に更新する契約を受注した。
 この改良の中心となるのは SEAD に威力を発揮する SAR 機能の導入で、2005年~2008年に行われるソフトの 改修により、"Large SAR" モードと "Automatic Target Cueing" モードが付加される。
 尚この改良は2010年までに Lockheed Martin社が開発する M5+ 計画と並行して行われる。
2003.09.03 Jane's Defence Weekly Test success for Super Hornet radar  F/A-18E/F に Raytheon社製 AN/APG-79 AESA (Active Electronically Scanning Array) レ ーダを搭載した試験が7月30日から行われ完了した。 AN/APG-79 は現在 F/A-18E/F に装備している AN/APG-73 と換装されることになっ ている。
 新型レーダの特徴は、捕捉距離の延伸、捕捉確率の向上、整備所要の削減、MTBF の向上などである。
2003.08.20 Jane's Defence Weekly Raytheon wins Predaor contract  Raytheon社が、MQ-1 Predator 及び、海軍の SH-60 Seahawk に搭載する Multi-Spectral Targeting System を$70Mで受注した。
 この契約で、2005年12月までに52基のターレットと、40基の電子装置が納入される。
2003.08.18 Inside the Navy AESA radar developed for Super Hornet has first flight  米海軍 F/A-18 Super Hornet に搭載する APG-79 AESA レーダーの実機による初めての試験 が7月末に行われ、良好な成果を得た。
 試験は南カルフォルニアの沿岸空域で約2時間行われ、各種高度と距離の目標探知を行い、システム性能を試験した。
 装備化は2006年を予定している。
2003.06.18 Jane's Defence Weekly Walking up to the reality
= F-35 JSF 計画の進捗状況に関する解説記事 =
 10年以上に及ぶ F-35 JSF の SDD (System Development and Demonstration) も既に20 ヶ月以上が経過した。 しかしながら、計画は幾多の困難に直面している。
 米海空軍、海兵隊は予定調達数量を大幅に減らした。 代替エンジン計画は財政圧迫により挫折している。 最近行われた事前設計レ ビューで多くの技術的な問題点が提起された。
 JSF に搭載予定の Northrop Grumman社製 AESA レーダ(右図)は、30nmのスタンドオフ距離から SAR によるイメージングが可能である。
2003.05.14 Jane's Defence Weekly Northrop continues B-2A radar upgrade  Northrop Grumman社は$85.9Mで、昨年10月に開始された B-2A 搭載レーダの能力向上計 画の延長契約を受注した。
 この計画で B-2A は2010年代末までに、搭載している AN/APQ-181 レーダを、新型の Ku-band レーダに換装 する。
 (註:現有の AN/APQ-181 レーダは Raytheon社製の J-band SAR/MultiMode レーダ)
2002.12.23 Aviation Week & ST F/A-18E/F radar upgrade readied  米海軍と Raytheon 社は 2003年2月に F/A-18E/F 搭載用の APG-79 AESA レーダーの試験を 計画している。
 AESA システムは APG-73 の後継として 2000年から開発が進められ、来年2月から数週間の試験が計画されて いる。 LRIP の決定は6月を予定。
 海軍は AESA レーダーを 413基調達する計画で、217基は新規製造機に、136基を改修機用としている。 米海 軍以外にもシンガポールとマレーシアが導入に興味を示している。
 AESA システムは空対空モードで複数目標に対し同時に捜索追随が可能で、併せて高解像度の SAR としての空 対地能力を持つ他、高出力の X 帯域システムは狭帯域妨害能力を持っている。
2002.09 International Defense Review US Navy introduces new F/A-18 sensors  米海軍は F/A-18 用に2種類の新しいセンサを、574機の F/A-18E/F 及び F/A-18A/C/D に採用する。
 AN/ASQ-228 ATFLIR (Advanced Targeting FLIR) は、第3世代の EO/IR で、MWIR FLIR と CCD 可視 光 TV カメラを搭載する。 現在 LRIP 中で FRP の決定は2003年の中頃に予定されている。
 APG-79 (右図)は、非常に薄い(25¢コインの厚さ)送受信機モジュール の広帯域 AESA アンテナを持ち、F/A-18 に AMRAAM の最大射程での射撃を可能にする。
2002.08.14 Jane's Defence Weekly USAF in B-2A radar upgrade dilemma  B-2 爆撃機のレーダ周波数干渉が問題になっている。 AN/APQ-181 レーダは Ku-band で作動しているため、2007年末からは通信衛星と干渉することになる。
 この問題を解決するために、レーダを改造して周波数帯を変更する案と、現在使用しているパッシプアンテナを撤去してアクティブ アレイアンテナを取り付けハイブリッドレーダにする案が検討されている。
 ハイブリッド案はレーダ性能の40%工場が見込まれるがコストがかかる。 改造案はレーダ性能の低下をきたすと共に、結局2015年頃に 予定されている延命改修時にパッシブアンテナを撤去することになるためコストがかかる。
AN/APQ-181 (Raytheon社のサイトから)
2002.07.24 Jane's Defence Weekly Reconnaissance: the information war in the air    = 航空機搭載レーダ等の現状に関する
JDW 航空担当主幹 Craing Hoyle の論説記事 =
2002.07 International Defense Review Fighting for precedence
= F-22 とJSF の開発導入に関する展望記事 =
 F-22 とJSF はいずれも Lockheed Martin 社がプライムであり、基本的には競争はないとされるが、予算面では F-18E/F Super Hornet も含め、し烈な予算取得闘争が繰り広げられている。
 米軍内において空軍、海軍、海兵隊の意見主張はそれぞれの内部でも異なっており、いずれを優先するかで論争が高まっている。
 いずれにせよ、価格統制と計画の遅延防止が重要な要因となる。
 以下現段階での F-22 とJSF の開発装備計画の進展状況と導入予定の概要を記述。(略)
2002.03.20 Jane's Defence Weekly Boeing to upgrade APG-63(V)1 radars  Boeing社は、F-15 用の改良型レーダ APG-63(V)1 34基を $134Mで受注した。 納期は2004 年12月になっている。
2002.02.11 Aviation Week & ST USAF begins upgrade of F-15 radars  米空軍はこのほど、F-15C 搭載レーダーの改善を開始、同時に F-15E レーダーの改善検討も併せて検討を始めた。
 改善は現在装備中の APG-63 及び APG-70 を APG-63(V)1 に交換するもので、165セットの予算化がおこなわれている。
 更に高性能のアクテイブ電子走査の APG-63(V)2 も既に 18セット導入されており、最終的には高能力の APG-63(V)3 AESA レーダー に改善する計画。
 なお、空軍の F-22 導入に伴い、F-15C/D はナショナルガードと対抗部隊用に転用される。
2002.01.14 Aviation Week & ST New German Flir also provides missile warning  独で最近、Flir (Forward Looking Infrared) タイプの航空機搭載センサーの試験評価が開始されたが、この Flir は監視機能の他、赤外線誘導のミサイル接近警報機能を持っている。
 独空軍ユーロファイターに装備するこのセンサーシステムの飛行試験は PIMAWS (Passive IR Missile Approach Warning System) と呼ばれ、約 2年間の予定でシステムアルゴリズムの最適化を図る。
2002.01 International Defense Review Active arrays come of age  米 DSB (Defense Science Board) によると戦闘機用 AESA (Active Electronically Scanned Array) 技術は完成し、AESA レーダーの大幅な軽量化と価格削減が可能となった。
 AESA は今後、JSF (約3,000機)、F-22 (295機)、F/A-18E/F (258機)、F-16 Block60 (80機)、F-15C (18機) に搭載を予定し、Joint STARS 及び Global Hawk への技術適用も検討している。
2002.01 International Defense Review Israel fighter sensor advances  イスラエルの航空機企業各社は戦闘機用のレーダーや電子戦装置等の先進センサー技術の売り込みに拍車をかけて いる。
 現在開発が進められているのは、米国から $4.5B で購入する120機の空軍 F-16I 用の装置 (ASPS: advanced integrated electronic warfare suite) で、Elisra 社が契約している。
 搭載する ASPS には自己防衛用警戒システム(SPS)、自己防衛用妨害システム(SPJ) 及び POWS 2 ミサイル警戒システムが組み合わさ れる。
 この他にも、EL/M-2032 パルスドップラーレーダーや Lafael Litening pod が海外向けに提案されている。
2002.01 International Defense Review Contributing to the common good
= 次世代戦闘機搭載用センサーの状況に関する記事 =
 初期の戦闘機はパイロットに飛行技術そのものを要求した。 F-15 や F-16 の世代ではレーダーや自己防御システム、データリンク 等を取り扱うシステムオペレーターとしての能力が要求された。
 各種センサーやシステム統合技術の飛躍的発展により、JSF、Rafale 及び Eurofighter といったこれからの新世代戦闘機の操縦はセ スナ機よりも易しく、搭載機器の管理はシステム自体が行う様になり、パイロットは戦域での戦闘に集中することができる。
2001.11.19 Aviation Week & ST F-14s add missions in anti-Taliban effort  アフガニスタンにおいて米海軍は F-14 に攻撃ミッションの他、搭載する Lantirn や Tarps ポッドを活用した他 、攻撃機の前方統制、情報収集及び救出任務を付与する。
  F-14 は退役間近ではあるが、海軍は更に悪天候下の運用のため合成開口レーダーの搭載も検討している。
2001.10.08 Aviation Week & ST New fighter,new radar  ロシアのレーダーメーカー Phazotron-NIIR 社は、次世代戦闘機用の AESA (Active Electronically Scanned Array) レーダーの独自開発を行っている。
 AESA レーダーは米国の F-22 や JSF にも搭載され、露では PHAA (Phased Array Antenna) 技術として試作品がモスクワエアーショ ウで試作品が初めて公開された。
 アレイの直径は 700mm で空冷式 1,000 個のモジュールから構成される。
 同社はレーダーのファミリィー化設計により各種戦闘機に搭載を可能とし、次世代戦闘機用は 2002年の試作機搭載飛行試験を要望し ている。 予算状況によるが、2003年に試作完成品を準備できる模様。
2001.08 International Defence Review Sweden scales fighter radar  スエーデンは Gripen 戦闘機 に Raytheon 社製の AESA (Active Electronically Scanned Array) レーダーアンテナの採用を計画している。
 Gripen は Saab/BAE Systems が開発し、装備化と海外輸出を逐次始めているが、搭載機器の改善は Ericsson 社が担当し、 NORA (Not Only Radar) 計画として継続中であり、AESA 導入はこの計画の一部となる。
 米国の最新軍事技術がスエーデンに輸出されるのはこれが初めて。