Affordable Weapon System に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2009.01 Jane's Missiles & Rockets US Navy awards AWS Phase Ⅱ contracts <0903-010012>
 米海軍が AWS 計画の Phase 2 を、2007年に開始された Phase 1 同様に L3 Titan、McDonnell Douglas、MBDA、Raytheon の 4社に発注した。 各社は$4.5M~$8.6Mで受注した。
 AWS は艦載及び将来は艦載機への搭載も目指している安価な巡航ミサイルで、海軍は従来の10%程度の価格を目指している。
2007.07.16 Inside the Navy Navy looking to develop new Affordable Weapon System for ships <0717-071614>
 米海軍は6月3日の公報で、艦載及び航空機に搭載する安価で高性能の新たな AWS (Affordable Weapon System) の提案を各企業に求めている。 AWS は$250,000以下の価格で、様々な地上目標を攻撃できるミサイルで、 海軍の構想では、2016年に装備化し15年間で1,200発の調達する。
 海軍は L-3 Communication社が試作した AWS Spiral 1を意識しない提案を、8月22日を期限に求めている。  L-3社が受注していた AWS は Spiral 1で終了し、FY-08要求に予算計上されていない。
2007.06.04 Inside the Army L-3 Communications 'Affordable Weapon' demo project nearing end <0714-060407>
 L-3 Communications社が受注している AWS Spiral-1 計画は、試験結果報告を 含め全て終了する。 米海軍はこれを機会に計画の見直しを行う方針で、同社との開発計画 は白紙にもどされ、新たな受注競争が計画される。 Spiral-1 は昨年の夏に行われた試験で充分な成果をあげ ておらず、海軍の要求を満足していない。
 海軍は、Spiral-1 を意識しない安価で高性能な対地攻撃用兵器の提案を求める意向を明らかにした。
2007.05 International Defence Review Loitering with intent: armed aerial vehicles provide fire on demand <0711-050008>
= 遊弋索敵型ミサイルの現状に関する6頁にわたる特集記事 =
 初期の遊弋索敵型 SEAD 兵器は弾頭搭載 RPV (UAV) で、Toucan、Pave Tiger/BRAVE 、Marula、Kentron、Harpy などがある。
Kentron ARD (Anti-Radar Drone)
 巡航速度200km/h、突入速度600km/h、巡航高度5,000m、遊弋距離400km、滞空時間2.5時間
Harpy
 発射重量135kg、弾頭重量32kg、遊弋距離500km
LMCD (Loitering Munition Capability Demonstration)
 装備化を前提としない研究開発。
LCLC (Low-Cost Loitering Carrier)
 2007年2月に初飛行した。
Marula
 弾頭重量35kg、遊弋距離900km、巡航速度280km/h
SMACM (Surveillance Miniature Attack Cruise Missile)
 全長178cm、胴径19cm、発射重量65kgで、250nmの航続距離と1時間の滞空能力を持つ。
Steel Rain Plus
 英国の LCLC 技術と米国のレーザ誘導技術及びレーザ誘導子弾技術を複合する構想で、4.5kgの弾頭を搭載するレーザ誘導子弾を8~10 発搭載するため'空中弾倉'とも呼ばれる。 MLRS や HIMARS 発射機に6発ずつ装填する。
NetFires LAM
P-44
 遊弋策敵はしない。
AWS (Affordable Weapon System)
 Block 1 は LRIP 開始可能な状態にあり、目下 Block 2 が進められている。 構想は、ISO 標準コンテナを改造した中に、20発 の AWS と簡単な射撃統制装置を組み込んで使用する。 弾頭を除いた量産単価が$60,000と見積もられている。
2006.08.07 Inside the Navy Etter continues 'Affordable Weapon' project,but notes concerns <0618-080702>
 米海軍は AWS のFY-06開発経費に$18Mを充当することを決めた。 これは7月14日に行わ れた発射試験の成功が影響しているが、海軍は計画当局に着実な開発の進展を求めている。
2006.07.24 Inside the Navy Titan's 'Affordable Weapon' flies for over two hours in flight test <0618-072402>
 米海軍が開発中の AWS の発射試験が7月14日に行われ、計画より30分短い2時間半の飛行に成功した。 計 画では指令信号により数ヶ所の指定された地点を通過しつつ飛行したが、最終段階でパラシュート回収システムの故障により固定標的へ の降下には失敗した。
 AWS の昨年行われた4回の試験は全て失敗し計画の存続が危ぶまれていたが、海軍は計画を 継続する方針で、見送られていた Spiral 1 の事前設計審査は7月11日~12日に行われた。
2006.05.29 Inside the Navy 'Affordable Weapon' tests unsuccessful,but Hunter still supportive <0615-052909>
 米海軍が開発中の AWS は昨年行った4回の発射試験が全て失敗し、予定していた 80発の製造は今年の1月27日以降中断、事前設計審査及び一連の発射試験も延期されたままになっている。
 失敗の原因は調査中であるが、射程に関連する設計及び品質管理にあるとされる。 海軍は現時点では開発を継続す る方針で、下院もFY-07予算に$27Mの追加を承認している。
2006.01.16 Aviation Week & ST Missile sector evolving <0603-011604>
= 戦術ミサイル国際市場の展望 =
 国際軍需市場で戦術ミサイルは将来も堅実な伸びを示すと予測される。 2006年~2010年の戦術ミサイル市場 の売り上げは約$32Bと見込まれ、このうち$6.8Bを Raytheon社が、$3.94Bを MBDA社が占める。
対装甲ミサイル
 イラク、アフガンでの使用により米軍及び多国籍軍の需要が伸びており、2010年までに$3.5Bが見込まれ、Lockheed Martin、Raytheon の2社で$1.5Bを占める。
AAM
 欧米では今後10年で2,000機以上の戦闘機が製造されることから2010年までに25,000発以上の AAM が製造され るとみられ、その額は$6.8Bと見積もられる。 Raytheon社の AMRAAM と MBDA社の Meteor が主体を占め、 両社で45%以上のシェアが見込まれる。
対地、対艦巡航ミサイル
 対地、対艦両方の能力を持つミサイルの開発が始まっており、明確な区分がなくなりつつある。 また、低価 格性を追求した TacTom や AWS 等の開発が併行して行われている。
 イラク戦争では開戦当初に約20,000発の精密誘導兵器が使用されており、このうち802発が Tomahawk であった。 この他、AGM-86C/D CALCM×153、JSOW×253、SLAM-ER×3、AGM-130×4 が使用された。
 対艦ミサイルの2010年までの需要は$3.5B、対地攻撃ミサイルは$4.8Bが見込まれている。
SAM
 PAC-3 は台湾、韓国、日本が導入を決め、インドも関心を示している。また MEADS の共同開発は PAC-3 ミサイルの製造をさらに加速 する。
 2010年までの SAMの需要は$11.6Bと見積もられ、米欧ともに安定したシェアーを維持するとみられる。
ARM
 ARM の需要は最も低く、割合は全体の2%以下にすぎない。 今後5年間に製造される ARM は 約3,700発、$574.4Mと見込まれる。
【戦術ミサイル、精密誘導爆弾一覧表 ( 略 )】
2005.11 International Defense Review Sea fighter and high-speed design <0523-110012>
 LCS 1/2大の実験艦である Sea Fighter の洋上試験が9月に開始さ れた。 Sea Fighter 1,500tの双胴船で、Sea State 3 で50ktの性能を持つ 。
 推進装置は GE LM 2500 2MW ガスタービン2基と MTU 16V ディーゼル2基で、Rolls-Royce KaMeWa ウォータージェット4基を駆動する。 飛行甲板は60mx20mあり、11月に離着艦試験が予定されている。
 2006年中頃に Rimpac 演習に参加するが、それまでに NLOS-LS 試作品を搭載しての発射試験を 行う。 また一連の試験では Titan社製 AWS 低価格巡航ミサイルの試験も予定さ れている。
【註:】
 LM2500 は、わが国の こんごう 型 DDG や 16 DDH の主機と同じエンジンで、こんごう 及び 16 DDH は LM2500 を4基 搭載し、総出力は100,000馬力になる。
2005.08 Jane's Missiles & Rockets US Navy evaluates low-cost cruise missile <0516-080006>
 米海軍が Titan社と安価 CM である AWS の開発次段階として$32.4Mの契約を行った。 この契約では、約 85発のミサイルが試験評価用に生産され、合わせて発射機の設計と、艦船搭載の要領 も検討される。
2004.09 Jane's Missiles & Rockets AWS flight tests partially successful <0421-090017>
 Titan社が開発中の AWS (Affordable Weapon System) の試験が2004年4月~6月に行われ、 AWS datalink を含む一部が目標を達成した。 次回の試験は2004年8月~9月に開始され、前回の試験で欠陥 となったところの解決を図る。
 Titan社は2004年6月26日に Lockheed Martin社と合併する予定であったが、Taitan社側の手続き不備から合併計画はなくなった。
2004.06.28 Inside the Navy 'Affordable Weapon' only partially meets objectives in recent tests <0414-062804>
 米海軍によると、最近2度にわたって行われた Affordable Weapon System の飛行試験は 部分的にしか目標を達成できなかった。
 試験は4月と6月に行われ、新たに設計した部品、飛行耐久性、飛行間のデータリンク作動について性能確認を行っているが、当局は細 部の説明を避けている。 次回の飛行試験は7月に予定している。
 海軍は3月に$22.5Mで5年間にわたる Affordable Weapon の試作と開発試験の実施を Titan社と契約、同社は20発のミサイルと発射機1 基を製作し試験を実施する。
2004.05.17 Inside the Navy Senate,House authorizers hold opposing views on Low-Cost missile <0412-051704>
 米海軍と Titan社が開発している AWS のFY-05予算を巡って上院と下院の間で賛否両論、意見がわかれて いる。
 海軍はFY-05の AWS 開発継続予算として$28.9Mを要求しているが、上院軍事委員会は海軍が正式に調達装備と しての決定を行っていないとして、FY-05の予算を全額削除する方針を固めた。
 一方下院軍事委員会は極めて安価で性能も高いことを理由に要求額より多い$52Mを計上 する提案を行っている。
2004.02 International Defense Review AWS contract <0404-020010>
 米海軍は Titan社と、Affordable Weapon 兵器しして開発する契約を計画して いる。
 開発は2004年第2四半期に開始され、5年間でミサイル、発射機の試作と Operational Test 用の試験器材の製作が行われる。
2003.11 Jane's Missiles & Rockets USN to receive up to 100 Titan Affordable Weapons by early 2004  米海軍は2004年始めに100発の Affordable Weapon を取得する。
 海軍による開発は10月1日に開始されたが、この100発は 'Spiral Zero' と位置付けられているため LRIP 以前の段階 にある。
 Affordable Weapon は目標地域に4時間滞空する能力があり、LOS または衛星を利用したデータリンクを搭載して FO の指示で目標に 向かわせることができる。
 Lockheed Martin社が Affordable Weapon を開発した Titan社を買収する模様である。
2003.10 International Defense Review Firing for effect - modern artillery strives to deliver
= 砲兵火力の現状及び将来に関する特集記事 =
各種野戦砲:
  AS90 39-cal 155mm SPH、105mm Light Gun
  XM777E1 155mm 超軽量砲、FCS Cannon、M109A6 Paladin
GMLRS:
NetFires:
 PAM の射程は225km+
Affordable Weapon:
LIMAWS: (Light Mobile Artillery Weapon System)
 英陸軍の計画で、射程165km+のロケット
2003.09.04 Inside the Pentagon Navy to recieve up to 100 low-cost cruise missile by spring 2004  米海軍は2004年春までに、新型の低価格巡航ミサイル AWS 100発以上調達する。
 AWS は1発約$45,000で、200-lbの弾頭を持ち、GPS 誘導により速度150~200ktで射程は400~600nmである。 ミサイルは 目標を飛行間に再指定することも可能で、艦船、潜水艦、航空機発射の他、車載も可能とされる。 
2003.07 Jane's Missiles & Rockets Affordable Weapon cruise missile flies with sensor payload  200-lb 弾頭に代えて、生物化学兵器探知用センサを搭載した Affordable Weapon の 飛行試験が、2003年4月17日に、16回目の飛行試験で実施され、Affordable Weapon が巡航ミサイルとしてだけでなく、UAV としても使用 可能であることが実証された。
 取得したデータはデーリンクを介して地上に送られた。
 イラク戦争には5機のセンサ搭載型 Affordable Weapon が、トレーラ搭載型発射機と共に派遣されたが、実際 には使用されなかった
2003.06.30 Defense News Britain to explore loitering weapons  英国防省は戦場を1時間以上滞空する安価な地対地精密誘導兵器の開発を検討中で、米の Titan社製 Affordable Weapon とイスラエルの IAI社製 Harpy anti-radiation drone に注目し水面下で協議を進めている。
 この計画は IFPA (Indirect Fire Precision Attack) 計画の一環で、射程150km以上の陸軍の地上攻撃兵器を 開発するものだが、当局は空軍機への装備化も視野にいれて検討を進めている模様。
2003.06 International Defense Rwview Affordable Weapon demonstrates potential to revolutionize stand-off operations  ERGM 誘導砲弾と、Tactical Tomahawk 間隙を埋める兵器として、Titan社が開発した Affordable Weapon 巡航ミサイルの 飛行試験が4月中旬に行われ成功した。
 開発は、期間を従来の1/2にし、量産コストを同種兵器の1/10とすることを目標に行われた。 その結果、弾 頭を除く単価は$45,000に抑えられた。
 ミサイルは軌条発射機から45゚の角度で発射され、発射直後は High-drag finで操舵される。 20 発入り箱型発射機により LCS (Littoral Combat Ship) に960発装備でき、またトレーラからの発射も可能であ る。
 主要諸元は以下の通りである。
  ・全  長: 3.65m
  ・翼 端 長: 3.65m
  ・胴  径: 33cm
  ・発射重量: 240kg
  ・ペイロード:90kg
  ・巡航速度: 150kt
  ・最大射程: 600~800nm
2003.04.30 Inside Missile Defense ONR test flies 'Affordable Weapon' armed with chem-bio sensors  米海軍 ONR は今月初め、開発中の低価格巡航ミサイル' Affordable Weapon ' に 生化学センサーを取り付けた状態での最初のフライトテストを実施した。
 Affordable Weapon の試験は16回目で、今回はセンサーの他、新しい移動型発射システムと改良ソフトウェア ーの試験も同時に行われている。 次回試験は 5月中に予定している。
2003.04 28 Inside the Navy Navy's 'affordable' Cruise missile faces skepticism,resistance  DoD と議会が導入を支持している ONR が開発した Affordable Weapon に、海軍首脳と Raytheon 社は懐疑的な態度を示している。
 海軍の調達当局は昨年12月からこのミサイルが TacTom に代わり得る充分な性能を持つか 否かを ONR を交えず検討を行っている。
 また、海軍首脳もこの巡航ミサイルに関し Tomahawk との充分な性能比較が行われておらず、低価格のみが強調されているとの懸念を 明らかにした。
 Affordable Weapon は弾頭と搭載機器を除き 1発 $45,000と見積もられ、弾頭価格は $10,000~$15,000 程度になる模様。
2003.04 Jane's Missiles & Rockets US Navy to prototype a low-cost land-attack cruise missile  米海軍は新型対地攻撃巡航ミサイル Affordable Weapon の試験を実施するため、 2003年9月までに100発のミサイルと80発の弾頭を購入する。
 開発にあたっている Titan Corporation社は2002年5月に、2004年4月までの間$25.6Mで海軍と契約した。
 Affordable Weapon は開発中止になった SM-2 の対地攻撃型 SM-4 に代わるもの で、 Tactical Tomahawk と競合するものではない。
2003.03.24 Inside the Navy Navy's new Affordable Cruise Missiles ready for use,if requested  米海軍 ONR が開発した低価格巡航ミサイルは、中央軍の要請があれば直 ちにイラク戦に投入する準備ができている。
 このミサイルは Affordable Weapon と呼ばれ、主契約社の Titan社 はまだ量産体制に入っていないが、軍の要請があれば直ちに体制 の強化が可能な状況にある。
 ミサイル価格は1発約$40,000とされるが、ONR は$30,000まで下げることも可能とみ ている。
2003.03.17 Inside the Navy Hunter calls for Navy to accelerate Affordable Cruise Missile  米下院の軍事装備委員会議長が、海軍が進めている低価格巡航ミサイル Affordable Weapon の開発導入を早めることを求めている。
 このミサイルは民生品を活用し、TacTom よりも射程や速度は劣るものの価格は $40,000 と TacTom の$569,000 と比較し極めて安価となる。
 海軍は9月までに100発を導入する計画だが、議員は数ヶ月は前倒し可能としている。
2003.02.03 Inside the Navy Navy's new 'Affordable Weapon' seen as potential 'Tomahawk-lite'  米海軍の ONR (Office of Naval Research) は価格が Tactical Tomahawk の 10分の1 の巡航ミサイルの新型ミサイル Affordable Weapon の導入を計画している。
 このミサイルは汎用技術を活用しGPS を使用、射程は 200nm と短いが、価格は Tac Tom の単価 $569,000 と比較し $40,000 を見積もっている。
 軍は Tac Tom との併用を狙い 9月までに 100発を製造する計画で、11月に運用評価を終え、 2004年春までに IOC、フル生産を 6月に計画している。
 なお、Raytheon 社が開発中の Tactical Tomahawk は、2004年の運用を目指し計画どおり進められている。