2008年以降のロシアの爆撃機に関する記事

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2023.03.25
 14:53
CNN

(Yahoo)

ロシア、戦略爆撃機を増産か 国営企業が声明 <2304-032509>
 ロシア国営企業Rostecが24日、Kazan航空機製造工場がTu-160M爆撃機の近代化機を増産しているとの声明を発表した。
 声明では「Tu-160Mの生産再開の決定はロシア大統領が下した。 改良型機は戦闘能力が大幅に向上している」と説明し、同機のさらなる開発により、高度な兵器を含む新型兵器の使用が可能になるとの見通しを示した。
【註】
 40年以上前に開発されその後遅々として進まなかったTu-160の改良が、ここに来て漸く本格的に開始されるようである。
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 米空軍のB-1に対抗して作られたTu-160は1981年に初飛行し、2年に1機のペースで生産されてきた。
【関連記事:0808-070011 (IDR 2008.07)】
 その後15機を保有していたTu-160の改良が行われ、2008年に改良型のTu-160Mが配備された。
【関連記事:0807-060030 (IDR 2008.06)】
 2013年時点でロシア空軍は30機装備していたTu-160のうち1980年代に生産された16機が改良されることになっていたが、
【関連記事:1310-080708 (JDW 2013.07.08)】
予算化されなかったことから、改良は2019年以降に先送りされた。
【関連記事:1401-112002 (JDW 2013.11.20)】
 Tu-160の改良はTu-160M1、Tu-160M2と2段階で行われ、Tu-160M2の量産は2023年以降に開始されるとされていた。
【関連記事:1509-072905 (JDW 2015.07.29)】
 Tu-160M2の開発は2021年に完了し、2023年から年産3機のペースで量産する計画で、2018年に漸くTu-160M2最初の10機を発注した。
 当初暫定的にTu-160MをTu-160M2に改造し、その後Tu-160M2を新規製造するという。
2022.01.26 Jane's Defence Weekly Russia flies the first of its new buile Tupolev Tu-160M strategic bombers <2205-012606>
 Tu-160Mの1号機が1月12日に初飛行した。 Tu-160は1980年代末に初めて装備され1995年まで生産された。
 2015年には次世代爆撃機PAK-DAの計画遅れからプーチン大統領がTu-160Mの計画再開を命じた。
 ロシアは現有16機のTu-160改造すると共に、新たに50機のTu-160Mを生産する計画で、量産1号機は2023年に配備される。 生産は3機/年以上のペースで進められ、2023~2027年に10機が発注される。
 Tu-160Mへの改良はTu-160M1とTu-160M2の2段階で行われ、航法装置やオートパイロットを換装したTu-160M1は2014年末にoperationalになっている。 Tu-160M2ではエンジンとレーダが換装される。
2020.09.02 Jane's Defence Weekly Latest Russian Tu-95 variant prototype makes maiden flight day before show <2010-090221>
 ロシアUAC社がモスクワ近くのKubinkaで開かれたArmy 2020で8月23日、Tu-95の最新型Tu-95MSMが22日に初飛行したと発表した。
 Tu-95が初めて就役したのは1950年代で、その後改良が繰り返されて、Tu-95MSMでは最新のターボファンエンジンと新型プロペラが装備されて、航続距離が画期的に延伸すると共に振動が低減されたという。 またレーダも新型のNovella-NV1.021フェーズドアレイレーダに換装され、恐らくMeteor-NM2と見られる自衛用
ECM装置も装備された。
 公開された画像を見ると射程4,500kmのKh-101/Kh-102 CMを8発搭載できる翼下パイロンを装備している。
2021.09.01 Jane's Defence Weekly Russia to upgrade Tu-95MS, MiG-31 aircraft <2111-090108>
 ロシア
UACが8月24日、国防省からTu-95MSとMiG-31改良を受注したと発表した。
 Tu-95MSはミサイル搭載能力などが改良されTu-95MSMになる。 Tu-95MSMの画像では翼下に8発のKh-101/Kh-102 CMを搭載している。
 MiG-31ではMiG-31Kが10目標の追随と8目標との同時ミサイル戦闘が可能で目標捕捉距離320km、交戦可能距離280kmのMiG-31BMになる。
2020.05.27 AFP=時事

(Yahoo)

ロシア初のステルス爆撃機、試作機製造開始 報道 <2006-052702>
 ロシア国営のTASS通信が防衛産業の情報筋の話として26日、ロシアが同国初のステルス戦略爆撃機PAK DA試作を開始したと報じた。 この情報筋は報道の中で、機体の最終組み立て2021年に完了するとの見通しを示した。
 それによると統一航空機製造会社 (UAC) が製造計画の監督に当たり、操縦室部分の作業を開始した。
2020.02.07 Jane's 360 Maiden flight for upgraded Tu-160M bomber <2003-020703>
 ロシアUAC社が2月2日、改良型 Tu-160 Blackjackが初飛行したと発表した。 初飛行は34分間にわたり行われ、高度5,000ftまでを飛行した。
 Kh-555 (AS-15) 通常弾頭CMを12発搭載するTu-160の改良は二段階で行われ、最初のTu-160M1では航法装置とオートパイロットの換装が、続くTu-160M2ではレーダの換装とエンジンの改良が行われる。
2019.08.19 Aviation Week & ST Turbulent times <1910-081907>
 ロシア
UAC社は2014年固定翼機を158機生産したのをピークに、石油価格の低迷と西側諸国による制裁の影響で軍民の航空機生産が縮小している。
 こうしたなかでSu-5776機発注されたのが光っている。 Su-57は2027年までに納入される。 また次世代爆撃機PAK DAの開発も続けられている。
2019.02.06 Jane's Defence Weekly Russia to roll out upgraded Tu-160M/M2s from 2021 <1903-020605>
 ロシア国防省が1月30日、2021年に空軍がTu-160の改良型であるTu-160M/M2を受領することを明らかにした。
 Tu-160の改良は二段階で行われ、航法装置やオートパイロットを更新した第一段階改良のTu-160M1は2014年末にoperationalになっている。
 レーダ、エンジンの更新やグラスコックピットを採用する第二段階のTu-160M/M2は50機が新規に調達されると共に、現有の16機が改修される。
2019.01.31 Jane's 360 Russia to roll out upgraded Tu-160M/M2 bombers from 2021 <1902-013104>
 ロシア政府が1月30日、Tu-160M(別名Tu-160M2)の空軍への納入が2021年に開始されることを明らかにした。
 1980年代末に装備化されたTu-160はその後幾多の改良が行われ、2000年代初期には搭載武器に核兵器に加えて通常弾頭のKh-555 (AS-15) CM 12発の搭載能力が付与されている。
2019.01.09 Jane's Defence Weekly Upgraded Russian Tupolev 'Backfire-C' long-range bomber makes maiden flight <1902-010913>
 Tu-22M3 Bakfire-Cの最新型Tu-22M3Mが、2018年12月28日に初飛行した。 初飛行では高度1,500mを37分間飛行した。
 改良はアビオニクスが中心で、80%が更新されている。
2018.05.23 Jane's Defence Weekly Tu-22M3M to make maiden flight in third quarter of 2018 <1807-052308>
 昨年11月に開発を完了したTu-22M3M初飛行が3Q2018、恐らく8月に行われる。 Tu-22M3Mでは搭載電子機器が更 新されコックピットが一新され、SVP-24-22照準/航法装置が装備されるほか、Kh-32 CMも搭載できるようになる。  SVP-24-22は既にシリアでTu-22Mが使用250回以上の爆撃を行っている。
 ロシア軍はTu-22M3 30機をTu-22M3Mに改良する計画である。
2018.02.07 Jane's Defense Weekly Russia orders first 10 Tu-160M2s <1804-020705>
 ロシア国防省が1月25日、Tu-160M2最初の10機をRUB160B ($2.7B) で
UAC社に発注したと 発表した。 露空軍は当初暫定的にTu-160MをTu-160M2に改造し、その後Tu-160M2を新規製造するという。
 国防省の公式紙によると開発は2021年に完了し、2023年から年産3機のペースで量産するという。
2018.01.30 Jane's 360 Russia orders first 10 Tu-160M2 bombers <1802-013004>
 ロシア国防省が25日、Tu-160M2 10機をRUB160B ($2.7B) で
UAC社に発注した。 発注 の式典はプーチン大統領も参加してTupolev社で行われた。
【関連記事:1801-112701 (AW&ST 2017.11.27)】
2017.11.27 Aviation Week & ST Russia's United Aircraft Corp. rolled out a new-build Tupolev Tu-160 <1801-112701>
 2008年に終了したTu-160の新型機が11月16日にロールアウトした。
 新型機はエンジン、コックピット、電子機器が一新されており、Tu-160M2の試作機と見られ。
2016.04.20 Jane's Defence Weekly Modernised Russian strategic bombers to debut in Moscow Victory Day parade <1606-042005>
 ロシア空軍が5月9日に行われる戦勝記念日行事に、改良型爆撃機を参加させる計画で、4月13日に行われた予行では、改良型Tu-160M1 1機と、機 外に
Kh-101/102を装備した改良型Tu-95MS 3機が飛行した。
 それぞれの改良型Tu-95MSは、7.5mのKh-101/102を搭載できるようにした機内弾庫に8発翼下に4発を搭載する。
2015.08.17 Aviation Week & ST Slow going <1510-081703>
 ロシア経済の後退が、ロシアの軍備増強計画に大きな影響を及ぼしている。 ロシアは2011~2020 年にRUB20T ($311B) を投入する軍備増強計画を進めており、政府は計画に変更はないとしているが、遅れることは必至の情勢にある。 ロシアは2015 年の軍事費を33%増の$52.29Bとしていたが、ルーブルの価値は半分にまで低下している。
 ボリゾフ国防次官は7月、
T-50 PAK FA調達計画見直しを明らかにしている。 最初の飛行隊を2016~2017年に 発足させる計画に変更はないものの、その後の調達機数は削減するとしている。 また第四++世代戦闘機とされる Su-35S についても現有36機のほか年内に納入される12で配備を終わると言う。
 次世代爆撃機 PAK DA も遅れるうえ、その繋ぎとして2021年に装備する Tu-160 の最新型 Tu-160M2 も2023年に 延期される模様である。
2015.07.29 Jane's Defence Weekly Russia's PAK DA bomber to be delayed Tu-160M2 production <1509-072905>
 ロシアのボリゾフ国防次官が7月17日、次世代爆撃機 PAK DA 計画は、Tu-160 の最新型である Tu-160M2 の量産2023年に開始されることから、2023年以降にずれ込むとの見通しを明らかにした。
2015.07.22 Jane's Defence Weekly Russia's PAK DA bomber to get new comms suite <1509-072207>
 ロシア UIMC社が PAK DA 搭載の新型通信装置の開発を開始した。 新型通信機はソフトウェア無線機で、 ロシア製部品だけで作られるという。 またシステムはモジュラ式で、
PAK FA 搭載品と似ているという。
2015.06.17 Jane's Defence Weekly Russia's bomber production plans 'not feasible' <1508-061703>
 ロシアの国防次官が6月4日に Tu-160M2 として Tu-160 の生産を再開すると発表したことに対し、専門 家は疑問視している。 ロシアの航空機航空機工業は複数の大規模な生産を並行して進めるには、熟練技術者が足りないというのがその理由 である。
 ロシアは MiG-31 130機を MiG-31BM に改良するほか、Su-30MK、Su-35、T-50/PFI、MiG-35 などの生産計画も進めている。
2015.06.03 Jane's Defence Weekly Russia to build more 'Blackjack' bombers <1508-060302>
 ロシア空軍司令官が5月28日、現在16機保有している Tu-160 Blackjack50機三倍以上に増強し、2023年就役が計画されている次世代爆撃機 PAK-DA までのつなぎとすることを 明らかにした。
2014.11.26 Jane's Defence Weekly Russia first radar and avionics-upgraded Tu-160 bomber <1501-112606>
 TASS通信が11月16日、改良型 Tu-160 が初飛行したと報じた。 改良型ではレーダと搭載電子機器が更新されていると いう。
 ロシア空軍は1980年代の機体である Tu-160 を16機保有しており、核兵器だけでなく
Kh-555 (AS-15) 通常弾頭 CM や誘導爆弾も搭載でき、2030年代に次世代爆撃機 PAK-DA が就役するまで引き続き使用される。
2014.11.19 Jane's Defence Weekly PAK-DA engine completes first successful test <1501-111904>
 ロシアの Rostec社(旧 Russian Technologies社)の子会社である ODK社が、次世代爆撃機 PAK-DA 用試作エンジンの最初の試験運転に成功し た。
 PAK-DA は2019年の初飛行が計画されている。
2014.09.15 Aviation Week & ST Long-range plans <1411-091503>
= 中露の長距離爆撃機に関する記事 =
ロシア
 次世代長距離爆撃機 PAK-DA は、超音速や超高速を含む数十の案が最終的に亜音速無尾翼型機の4案に絞られており、 B-2 と似たものになりそうである。 2019年に初飛行、2023年に領収試験が行われ、2023~2025年に就役する見込みである。
 ロシアは現在、Tu-160 を13機、Tu-95MS を63機と、機数不明の Tu-22M3 を保有しているが、Tu-160 は2020年までに Tu-160M に改良される。
中 国
 アジアのある政府筋が4月、中国が2025年までに次世代爆撃機 H-20 を開発すると述べた。 H-20 は亜音速、ステルス、無尾翼型 とみられている。
 2013年5月上旬に、利剣 (Lijian :Sharp Sword) UCAV の次とみられるステルス型双発爆撃機の画像が流れている。 この全長は20~30mと推測される。
【関連記事:1307-061502 (Searchina 2013.06.15)】
2014.06.18 Jane's Defence Weekly Russian defence chief inspects Tu-22M3 'Backfire' upgrades <1407-061812>
 露国防相が6月4日、Tu-22M3 10機を2014年、12機を2015年と2016年に近代化改修すると述べた。
 この改良により Tu-22M3 はエンジン、航法装置を換装すると共に、
FCS精密誘導通常兵器に対応できるように改装し て Tu-22M3M になる。
2014.05.28 Jane's Defence Weekly Russia plans to fly PAK-DA in 2019 <1407-052804>
 ロシア空軍が5月22日、次世代爆撃機 PAK-DA の初飛行が2019年に行われることを明らかにした。 その後 2023年には試験を完了し、装備化されるという。
 PAK-DA の機体については、無尾翼型になるか従来型になるかは明らかにされていない。
2014.04.16 Jane's Defence Weekly Russia finalises PAK-DA bomber design <1406-0401605>
 ロシア
UAC 首脳が、次世代爆撃機 PAK-DA の設計が完了し、現在は設計と試作の中間の段階に あることを明らかにした。 PAK-DA は無尾翼機 (flying wing) になる模様である。
 一方次世代戦闘機である T-50 PAK-FA は、年内に1機、2015年に2機が飛行試験に加入し、2016年には部隊への 初期配備が開始される見込みである。 しかしながら配備のペースが遅いことから、露空軍は Su-35S を基幹装備に据えようとしている模様である。
2013.11.20 Jane's Defence Weekly Upgrade of Russia's Tu-160 facing delays <1401-112002>
 ロシアが2017年までに Tu-160 16機近代化改修を行うとしていたが、まだ予算化されていないことから、改修は 2019年以降になる模様である。
2013.11 Jane's Missiles & Rockets Russia to arm new bomber with hypersonic ASM <1312-110015>
 ロシアの High-Precision Systems社が、2020年代初期に配備される次世代亜音速爆撃機 PAK-DA が、超高速 ASM を装備 することを明らかにした。 同社によると、この ASM は大気圏内超高速長時間飛行するもの で、現在 Mach 4.5 での飛行試験が行われているという。
2013.08.19 Aviation Week & ST Flightpath to recovery <1310-081905>
= ロシア航空産業の現状に関する特集 =
 2012年にロシア航空産業は受注のピークを迎えた。 内訳は以下の通りである。
  Su-34 ×92
  Su-30SM×60
  Su-30M2×12
  MiG-29K×24
  Il-76MD-90A×39
 また Sukhoi T-50 PAK FA と並ぶ規模の開発計画である次期爆撃 PAK DA は、 2020年量産開始を目指して進められており、亜音速ステルス機の設計が3月に承認されたと報じられている。
2013.08.07 Jane's Defence Weekly Russia upgrades additional Tu-160 'Blackjack' bombers <1310-080708>
 ロシアの国営メディアが7月26日、国防省が Tu-160 3機の改良を$103Mで追加発注したと報じた。 改良されるのは1980年代に生産された16機のう ちの3機で、更に10機の改良も計画されている。
 露空軍は30機の Tu-160 を保有しており、次世代爆撃機 PAK-DA が就役する2030年頃まで、これを維持する計画である。
2012.09.05 Jane's Defence Weekly Russia wants new bomber to have hypersonic capability <1210-090502>
 RIA Novosti が8月27日、ロシアのロゴジン副首相が、Tu-160、Tu-22M3、Tu-95 の後継として2030年までに装備する次世代爆撃機 PAK-DA には、 米国の防空網を突破できる超高速性能が必要と述べたと報じた。
【関連記事:1208-061303 (JDW 2012.06.13)】
2012.06.13 Jane's Defence Weekly Future Russian strategic bomber questioned <1208-061303>
 ロシアのロゴジン副首相が、Izvestia紙とのインタビューで、露軍参謀総長は開発を継続するとしている次期戦略爆撃機 PAK-DA 開発の必要性に疑問を呈した。
 PAK-DA は、2009年12月に Jane が露戦略空軍司令官の話として2025年~2030年の装備化を報じており、2010年にはプーチン首相が開発 の推進を確認している。
2010.09.22 Jane's Defence Weekly Putin backs development of new bomber <1011-092201>
 プーチン首相が9月14日にメディアに対し、新型戦略爆撃機計画が進められていることを確認した。
 2009年12月には露戦略空軍司令官が、ステルス技術を取り入れた新型爆撃機が2025~2030年に就役することを明らか にしており、それまでは冷戦時代からの Tu-160、Tu-22M3、Tu-95 を改良しながら使用することになる。
2010.01.06 Jane's Defence Weekly Russia unveils development plans for its new strategic bomber <1002-010609>
 ロシア戦略空軍司令官が12月22日、Tu-160、Tu-22M3、Tu-95 に代わる ステルス爆撃機を、 2025~2030年に装備化す ることを明らかにした。
 また Tu-160 の改良について、2009年末までに2機を受領し、2015年までに全機の改修を終わると述べた。
【新型爆撃機関連記事:0909-081706 (AW&ST 2009.08.17)】
【改良型 Tu-160 関連記事:0807-060030 (IDR 2008.06)】
2009.08.17 Aviation Week & ST Red-star struck <0909-081706>
 ロシア空軍司令官によると、空軍は2020年までに従来の師団に代わり、防空、宇宙防衛、長距離輸送などの任務別司令部に再 編される。 その最初のステップとして今週中にも二桁の機数の戦闘機が Sukhoi社に発注される。 Sukhoi社からは Su-35 48機のほか、2012年までに Su-34 36機も納入される。 また予算措置は不確かであるが MiG-35 の調達数も増加する。 更に、地上試験用を含め3機が試作されている T-50 PAK FA は11月か12月に初飛行する。
 防空分野では S-400 (SA-21) の配備が開始された一方で、弾道弾及び高速目標をより遠方で撃墜できる S-500 の開 発も開始されている。
 Tu-160、Tu-95、Kh-55 (AS-15) などの核戦力としての戦略爆撃機はいずれも1970年代に作られたものであるため、新たに PAK-DA の検討が開始 されている。 また Kh-55 に代わる Kh-102 は、既に2010年度予算に計上さ れている。
2008.12 Jane's Missiles & Rockets Russian training exercises set to include live missile fire <0901-120003>
 (記事の大半が既報【0812-101505 (JDW 2008.10.15)】と同文)
 ロシア空軍は現在197機の戦略爆撃機を保有しており、その内訳は以下の通りである。
 ・Tu-160 × 16
 ・Tu-95MS× 40
 ・Tu-22M3×141
2008.11 International Defence Review Loss of 'Backfire' over Geogia highlights aircraft's deficiencies <0812-110005>
 ロシア空軍は、Tu-22M3R が8月9日に、グルジアのゴリ近郊でグルジア軍のレーダ誘導 SAM により撃墜されたことによ り、その戦略に重大な影響を及ぼされた。
 Tu-22M は Tu-22 の改良型として1969年に公開され、1992年まで生産された。 渡洋長距離型の Tu-22M3 は1977年6月に初飛行し、1983年から配 備されているが、Tupolev社はかねてからその改良を強く求めていた。 その中には航法装置の更新、電子戦装置の更新、コックピットの改良、自己防護装置の装備、GPS 誘 導武器の搭載、空中給油能力の付与などが含まれていた。
 ロシアは財政上の理由から Tu-22M3 全ての退役を検討していたが、それでも尚いまだに124機が就役している。
2008.07 International Defence Review After bearing the strain the Russian Air Force looks towards a brighter future <0808-070011>
= ロシア空軍の現状に関する2頁にわたる記事 =
PakFa
 第五世代戦闘機 PakFa は2007年12月中旬に組み立てが開始された。 2014年には配備 が開始される模様である。
Su-35
 PakFa の開発が遅延した場合に備える Su-35 は、2010年に配備が開始される。
Su-27SM
 Su-27 を多目的戦闘機化する Su-27SM は、最初の24機が2005年に配備され、2020年までの200機が予算化されている模 様である。
Su-34
 Su-24 を改造して全天候化する Su-24M2 は逐次部隊に戻っているが、後継となる Su-34 の最初の6機 が2007年末に配備され、2015年までに70機整備され Su-24M2 と交代する。
Tu-160
 Tu-160 は過去2年間に1機と限定生産が続けられており、予算化されれば2~3年間に更に2機を生産できる。
Mi-28
 最初の2機が2008年1月に配備され、2015年までに67機が装備される。
An-124
 搭載能力120t、航続距離9,400kmの An-124 輸送機は、新型の D-18T Series 4 エンジンを搭載した An-124-100M-150 になり、搭載能力が150t、 航続距離が10,800kmへと性能向上した。
2008.06 International Defence Review Russia receives first Tu-160 <0807-060030>
 ロシアで、初の改良型 Tu-160 が戦列復帰した。 改良は搭載武器を中心に行われ、ペイロードが40,000kgに増えると 共に、12発の Kh-555 (AS-15) や LGB の搭載が可能になった。
 ロシアは、保有する15機の Tu-150 を、年3機のペースで改良する。
2008.05.14 Jane's Defence Weekly Russian Air Force receives first improved 'Bladkjack' <0806-051407>
 ロシア空軍改良型 Tu-160 の一番機が4月29日に納入された。 改良型 Tu-160 は核兵器のほか、12発の Kh-555 通常弾 頭 CM や最大40,000kgの LGB を搭載できる。
 ロシア空軍は15機の Tu-160 を保有しており、今後毎年3機の割合で改良型が装備される。
2008.01.07 Aviation Week & ST Raptor meets Bear <0802-010706>
 昨年の11月22日に、米空軍の F-22 がロシアの Tu-95MS Bear H 2機と接近遭遇した。 F-22 2機が、空中給油機及び 指揮統制機と共にこの任に当たった。 通常この任務は F-15C が担っているが、同機の飛行停止措置により F-22 が代わった実施した。
 ロシアは昨年夏以来徐々に、カナダ、アラスカ、英国の沿岸での Bear の飛行を再開している。
2007.08.29 Jane's Defence Weekly Russia reaffirms bomber power <0718-082916>
 8月17日にロシアの Tu-95 に対し英空軍の Typhoon F.2 が緊急発進した。 一方 、プーチン大統領はロシアが長距離偵察機による哨戒飛行を再開したことを明らかにした。
 長距離飛行再開は、折から行われていた SCO (Shanghai Co-operation Organisation) の演習の最後に行われたため、 NATO は SCO を軍事機構として見なさざるを得なくなった。
2007.08.18 Yahoo 時事通信記事

「戦略爆撃機の常時飛行を再・・・」

<0717-081801>
 タス通信によると、ロシアのプーチン大統領は17日、ウラル地方で行われた上海協力機構(SCO)の合同軍事演習を中国の胡錦濤国家 主席らと共に視察した後に、戦略爆撃機による常時パトロール飛行の再開を決定したと述べた。
 戦略爆撃機の常時パトロール飛行の再開は15年ぶりとなる。
2007.08.13 Aviation Week & ST Russian's booming economy ・・・ <0718-081302>
 ロシア空軍が北極海上空の飛行を再開した。 また、長距離空軍司令官が、Tu-95MS 2機が太平洋で15時間 の洋上飛行を行い、その間に8発の巡航ミサイルを試験発射したことを明らかにした。
2007.08.11 朝鮮日報

インターネット

冷戦後初、ロシアの爆撃機が・・・ <0716-081101>
 ロシアの戦略爆撃機が『軍事力アピール』のため、冷戦後初めて太平洋グアムの米軍基地まで飛行した。 ロシアのアンドロソフ空軍 少将は、冷戦時代海洋上で米戦闘機と遭遇したらパイロット同士があいさつを交わすのが慣例だったが、8日はこの慣例が復活したと述 べた。
 10日の外信各社によると、ロシア Tu-95 爆撃機2機がは8日、ロシア極東基地から発進し太平洋を13時間かけてグアムまで飛行したと いう。
2007.08.01 Jane's Defence Weekly UK, Norwegian aircraft probe Russian incursions <0717-080109>
 7月19日と20日の両日にわたり、ロシアの Tu-95 2機Tu-160 2機 イギリスに接近したため、英空軍の F.3 Tornado とノルウェー空軍の F-16 がスクランブルして監視に当たった。
 これについてロシアの Ekho Moskvy ラジオは、Tu-95 2機と Tu-160 2機が乗員の長距離飛行訓練のため、 Il-78 空中給油機と共に北極海と大西洋を飛行したと報じた。 しかしながらこの飛行は、英国が Litvinenko 氏殺害容疑で Lugovoy 氏の身柄引き渡しをロシアに求めたのに対し、ロシアがこれを拒否したことで両国間の緊張が高まる中に行わ れた。
2007.07.23 Aviation Week & ST For the first time ・・・ <0716-072301>
 先週、ロシア空軍の Tu-95 2機がおそらく初めて英国空域に接近行動をとり、空軍 は2機の Tornado 要撃戦闘機を緊急発進し、Tu-95 は進路を変え露方向に退去した。 Tu-95 は当初ノルウェー空域に接近し空軍の F-16 2機が追尾したが、反転せず英空域に異常接近した。
 専門家は毒殺事件に絡む露外交官の国外退去措置との関係を指摘したが、さながら冷戦下での状況を思わせた。
2007.07.19 朝雲新聞

インターネット

ロシア機2機が伊豆沖偵察飛・・・ <0715-071901>
 7月17日午前、ロシアの Tu-95 爆撃機2機が、北海道東部の北方領土から三陸沖の太平洋に抜けて南下、房 総半島沖を経て伊豆諸島、八丈島方面を周回し北上するルートを飛行した。
 統幕は同日夕、空自のスクランブル機が撮影したロシア機の写真と航跡を公開した。 統幕によると、ロシア機は日本の領空の間隙 を縫うように飛び、領空侵犯には至らなかった。 太平洋を房総沖まで南下するいわゆる『東京急行』と呼ば れる偵察ルートで、これまでは銚子沖で反転、北上して戻るパターンが多かったが、近年は伊豆諸島、八丈島付近まで 南下するコースが定着しつつあるという。
2007.07 Jane's Missiles & Rockets Russia envisages new long-range strategic bomber <0716-070017>
 ロシア長距離空軍の高官が、次世代爆撃機を開発中であることを明らかにした。 開発は既に予算化されて 進められており、他の航空機やミサイルの開発による予算の圧迫がない限り2017年には運用開始になる。 最 終設計は Tupolev設計局で行われる。
 次世代爆撃機は Tu-95MS6 の後継になると見られる。
2007.05.05 朝鮮日報

インターネット

露、新型次世代爆撃機を開発・・・ <0710-050501>
 プラウダが2日、ロシア軍高位関係者の話を引用し、ロシアが従来の戦略爆撃機 Tu‐160 の性能改良ととも に、まったく新たなタイプの爆撃機開発に取り組んでおり、10年以内に完成する予定 だと報じた。 ロシア空軍高官によれば、この次世代爆撃機は既に設計段階を終えて試作段階に入っており、 研究開発費は連邦予算を通じて確保したという。
 この新型爆撃機が未舗装や短距離の滑走路などから離着陸が可能なだけでなく、いかなる防空をも突破可能 な恐るべき威力を備えているいう。
2007.01.31 Jane's Defence Weekly Russia outlines air power developments <0704-013108>
 ロシアの空軍司令官が1月18日に、一連の軍用機能力向上計画を明らかにした。
Mi-28N
 ロシア空軍は7機を受領し順調に試験飛行を続けている。
Tu-160
 新造機2機を3年以内に受領するが、現有15機の攻撃、航法能力を向上する計画が進行中で、既に初号機は軍に引き渡されている。
MiG-31BM
 MiG-31 を改良して対地攻撃能力を付与し、多用途戦闘機にする計画で、搭載して いる N007 Zaslon レーダのアレイ配列を改良すると共にソフトの更新を行う。
2005.01.26 Jane's Defence Weekly Military exercises with China to promote Russian bomber potential <0504-012606>
 ロシアが2005年の後半に行われる中国との共同演習を通じて Tu-22M-3 と Tu-95 を中国への売り込みを図っ ている。
 これはロシアが Tu-22M-3 に替えて Su-34 (Su-27IB) を装備しようとしていることによるもので、Su-34 は 現在8機の量産先行型が製造されている。 ロシアは Su-34 を Tu-22M-3 及び Su-24M の後継に位置付けている 。
 Tu-22M-3 は1980年代から268機製造され、その半数が現在も運用されている。 Tupolev社は同機の寿命を35年間延長する計画を持っ ており、中国がここ数年以内に生産された同機を購入すれば2025年頃までは使用可能になる。
2005.01.10 Aviation Week & ST Strategic ambitions <0503-011002>
 ロシア空軍は戦略爆撃能力の維持強化の必要性を強く主張している。
 空軍は次世代長距離攻撃機の検討を行っているが、将来も Tu-160 Blackjack を戦略空軍の中核に位置付け、 Tu-95MS Bear-H 及び Tu-22M3 Backfire C と共に改善を進めている。
 Tu-160 は14機が運用中で、2005年に改善型2機が新たに追加される。
 これら爆撃機の搭載武器となる巡航ミサイルの開発も進められている。
 Kh-555 は Kh-55 (AS-15) の改善型で通常弾頭を装備し命中精度の向上が図られおり、2年以 内には試験発射を行う模様である。 また Kh-101/102 の新規開発も進められている。 Kh-102 は Kh-101 の核弾頭搭載型である。
2004.01.19 Defense News Russian AF receives updated fighters  ロシア空軍が昨年末に5機の Su-27 改善型の Su-27SM を受領した。 また 20機の Su-27 が改善のため工場に送られ、2004年中に納入を予定している。
 Su-27SM は第5世代戦闘機導入までの中継ぎとして改善がおこなわれ、航法装置の改善、対地攻撃能力の付与、全天候/夜間戦闘能力等 の向上が図られている。
 空軍はまた、8機の Su-37 (Su-27IB) を近いうちに受領する他、近代化を図った Mi-24PN へり6機を来年受領 する。
 これ以外にも Tu-160 及び Tu-95 爆撃機の近代化が進められているが、昨年9月に発生した Tu-160 の墜落事故により作業は中断して いる。 Tu-160 の作戦運用も現在停止され、再開に向けた飛行試験は年末になるとみられる。
2003.10.13 Aviation Week & ST Strategic target  ロシアが空軍の戦略核攻撃能力の強化を図っていることが、今月公表された軍の防衛ドクト リンで明らかになった。
 空軍は戦略爆撃機 Tu-160 Blackjack と老朽化した Tu-95 Bear-H を併せ80機程度を維持しているとみられ、500発程 度の核巡航ミサイルを搭載できると見積もられる。
 核戦略の強化により、軍は爆撃機の改善や更新を図るとともに、Kh-101(非核)/102(核) Kh-555 (非核) といった巡航ミサイルの備蓄量の増加を図るものとみられる。
 空軍はこれまで通常弾頭の巡航ミサイルの逐次配備を進めているとされたが、軍当局は弾種の言明を避けている。
2003.08.11 Aviation Week & ST Lo and behold
= ロシアのステルス技術の現状に関する紹介記事 =
 ソビエト時代の第2中央科学研究所はステルス研究を30年にわたり行っていたが、ロシアになってからは、TsNⅡ と名称を変え、低識別 (LO)/ステルス化技術の研究開発を行っている。
 ステルス戦闘機 PakFa の実用化は2015年以降とみられ、TsNⅡ はレーダ ー吸収材や機体形状といった従来の技術の他、プラズマによるアクティブステルス技術の研究を重視している。
 現在、開発の最終段階にある戦略巡航ミサイル Raduga Kh-101 をベースに LO/ステルス化する構想研究も並 行して行われている。
 TsNⅡ では PakFa や長距離巡航ミサイルの他、Tu-22M3 Backfire C の後継爆撃機の研究も同時に行われてい る。
1999.06 International Defense Review Can the classic bomber survive?  
1996.01.17 Jane's Defence Weekly Russian stealth bomber for service by 2010