米国の爆撃機に関する記事

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2023.11.16
 06:16
Defense News Pratt wins engine-work contract to keep aging B-52, AWACS flying <2312-111604>
 米国防総省が11月14日、B-52とE-3が冷戦時代以来搭載しているTF33エンジンの換装に、P&W社を指名したと発表した。
【註】
 翼下4ヵ所に2基ずつ8基搭載したB-52のエンジンを1基ずつ4基にする計画はかねてから検討されてきたが、経費等の問題から民航機用エンジンに換装するB-52 Commercial Engine Replacement Programに切り替えられた。
【関連記事:1703-020601 (DN 2017.02.06)】
 2020年5月にGE、RR、P&Wの3社にRfPが発簡され、同年7月までに最終提案を行い、契約はFY21に行われることになっていた。
【関連記事:2006-052008 (DN 2020.05.20)】
2021.02.19 Jane's 360 USAF begins B-1B retirements <2103-021908>
 最初に退役する米空軍B-1B 17機の1番機が2月17日に基地となっていたサウスダコタ州のEllsworth AFBを離れた。
 空軍が65機保有しているB-1BはB-21受け入れのため17機が退役して45機になる。
【註】
 2020年2月にトランプ政権が議会に提出していたFY21予算教書で、B-1B 17機の退役が挙げられていた。
【関連記事:2003-021008 (DN 2020.02.10)】
2020.11.26 AirForce Times The Bone just got badder: Air Force flies external cruise missile on B-1 <2012-112609>
 米空軍が11月24日、20日にEdwqard AFBで、B-1BにJASSMの擬製弾を機外搭載した飛行試験を行ったと発表した。 これによりB-1Bが超高速ミサイルを機外搭載することに一歩近づいたという。 これについて空軍Global Strike Command司令官のレイ大将は、B-1のうち状態の良い一部の機体超高速ミサイルを装備することになると述べている。  B-1Bには近年、整備上の問題が生起し、2018年と2019年にそれぞれ飛行停止になっていて、2019年8月には統合参謀会議副議長のハイテン大将が、62機保有するB-1Bのうち飛行可能なのはたったの6機しかないと述べていた。 また空軍は議会に対し、2021年にB-1 17機の退役を要求している。
【註】
 この記事の画像と同じ画像を掲載した11月26日付の東亞日報記事 (2012-112602) では「B-1B が AGM-183 ARRW を搭載」としているが、B-1Bが搭載したのはJARRWではなくASSMのようである。
2020.05.20 Defense News US Air Force launches contest to replace the B-52 bomber's engine <2006-052008>
 米空軍が5月19日、B-52 76機に8基ずつ搭載しているTF33エンジン民航機用エンジンに換装するB-52 Commercial Engine Replacement ProgramのRfPを、GE、RR、P&Wの3社に向け発簡した。
 3社には今までにCGなどによる提案は行っているため7月22日までに最終提案を行う。 契約はFY21に行われる。
2019.09.25 Jane's Defence Weekly US Air Force considering divesting B-1Bs in favour of B-21s, other improvements <1911-092504>
 米空軍がB-1Bの予算をB-21に振り向けようとしている。 米空軍はB-21 100機を要求してきたが、各種検討の結果空軍は100機以上に修正することになるという。
 米空軍参謀長のゴールドフェイン大将が6月17日に空軍協会 (
AFA) の年次総会で、B-1Bには機体に重大な問題があると指摘した。 B-1Bは低空を高速で飛行するよう設計されているが、実際には中高度を極めて低速で飛行しているためB-1Bは適さないという。
2019.09.16 Aviation Week & ST U.S. Air Force B-52 upgrade kick off with focus on strong early start <1911-091607>
=B-52 近代化改修に関する記事=
 B-52近代化改修2060年までの運用が考えられており、Boeing社は7月にAPQ-166に代わるAESAレーダの開発をRaytheon社に決め、エンジン換装についても年内に機種が選定される。
 空軍は超高速ミサイルAGM-183A
ARRWの搭載と核弾頭CM LRSOの搭載も考えている。 また改修では搭乗員の削減も検討されている。
2019.09 International Defense Review Raytheon selected for B-52 radar replacement <1911-090002>
 Boeing社が7月11日、B-52H 77機の搭載レーダ更新計画にRaytheon社を選定したと発表した。
 Raytheon社は空軍が2050年まで保有するとしているB-52Hに、現在搭載しているNorthrop Grumman社製AN/APQ-166に代わるレーダの
LRIPを2024年に開始する。
 米空軍は後継レーダにAN/APG-83 AESAレーダも選択肢に考えていた。
2019.05.20 Aviation Week & ST As retirement nears, USAF B-1Bs gain new roles <1907-052008>
 米空軍のB-1Bは現在、精密誘導爆弾や長距離CMなどの非核兵器しか搭載していないが、米空軍は核兵器の発射即回避という新たな任務を遂行できるような改造を行い2040年まで運用を開始する方針である。
2019.05.16 Stars & Stripes B-52 bomber removed from 'boneyard' to return to service <1906-051604>
 ツーソンにある軍用機機の墓場にあったB-52H 1機が現役復帰のためルイジアナ州のBarksdale AFBに飛来した。 今後数ヶ月かけて再使用可能にされ、2016年にグアムで火災のため焼失した1機の代わりになる。
 退役したB-52Hの現役復役は2機目で、1960年代初期に製造された当機は2008年以来初めて飛行した。
2019.03.06 Jane's Defence Weekly Rolls-Royce to offer its F130 propulsion system for USAF's B-52 re-engine effort <1905-030606>
 現在P&W社製TF33ターボファンエンジンを8基搭載しているB-52のエンジンを、新たなエンジン8基と換装する計画にはRolls-Royce、P&W、GEの3社が名乗りを上げており、空軍広報官が2月25日に今年後半には
RfPを発簡すると述べた。 計画5年間で$1Bかけて650基を生産し2024年までに換装するという。
 この計画にRolls-Royce社はF130エンジンを提案する。
【註】
 B-52のエンジン更新は当初8基あるエンジンを大型エンジン4基に換装する計画であったが挫折し、よりリスクの少ない8基に換装することになった。
【関連記事:1703-020601 (DN 2017.02.06)】
 F130は民間型BR725の軍用名で、BR725はGulfstream G650ビジネスジェットが搭載している。
2018.09.17 Aviation Week & ST B-52 readied for intense hypersonic weapons test and depooyment role <1811-091707>
 現在米空軍が進めているAGM-183A
ARRWHCSWなどの超高速飛翔体の開発や2019~2020年に開始される試験で、大きな翼面や機内搭載能力を持つB-52Hが重要な働きをすると共に、第一世代の空投式超高速兵器ではB-52Hが役割を担いそうでである。  B-52Hは今進められているエンジンの換装計画で2050年までは維持されることになりそうである。
2018.09.17 Aviation Week & ST Better buffs <1811-091706>

= B-52 改良計画に関する3頁の記事 =
 
2018.08.29 Jane's Defence Weekly Big money for big returns <1810-082915>
= 米空軍爆撃機の再生に関する5頁の記事 =
 ・Current USAF bomber recapitalisaion
 ・Follow the Money
 ・Tmorrow's fleet: B-52s live on
2018.02.26 Aviation Week & ST Eight for eight <1804-022601>
 米空軍がFY19予算にB-52のエンジン換装として$1B以上を計上した。 B-52Hは1960年に装備されて以来P&W社製TF33-103 エンジンを8基搭載しているが、これを4基に換装するのではなく今まで同様に新しいエンジン8基に交換する。 これによりB-52 は2050年頃まで使用可能になる。
2018.02.21 Jane's Defense Weekly US Air Force plans to retire B-2, B-1 strategic bombers when B-21 fielded <1804-022110>
 米空軍がB-21 Raiderの就役するのに合わせて、古いB-52ではなくB-1とB-2を退役させることを決めた。
 このためB-52のエンジン換装と、B-21就役まで保持するB-1の近代化計画を推進する。
2018.02.14 時事通信

(Yahoo)

B1、B2 爆撃機退役へ=20年代後半から―米空軍 <1803-021401>
 ウィルソン米空軍長官が13日、2020年代後半からB-21が就役するとのに伴い、B-1とB-2を順次退役 させると表明した。 ICBMとSLBMと並び、米核戦力の3本柱の一角を担う戦略爆撃機の編成が大きく変わることになる。 将来はB-21を100機以 上調達し、戦略爆撃機を175機以上の態勢にするという。
 ウィルソン長官はB-21の開発は予定通り進んでいると強調したうえで、B-21就役すれば戦略爆撃機をB-21とB-52の2機種に統合する方針を示し た。
2018.02 International Defence Review USAF tests M-Code integration aboard B-2 <1804-020004>
 米空軍がRaytheon社が試作したGPSの軍用コード (M-Code) を使用可能な航空機搭載小型GPS受信機 MAGR-2K-MB-2搭載試験を完了した。
 MAGR-2K-MはオープンアーキテクチャーのGBPコンピュータカードで、12/24チャネルを
SAASM使用している。
2018.01 International Defence Review B-52 bomb-bay upgrade declared ready for combat <1802-010002>
 B-52Hは機外のパイロンに
JASSMJDAMを12発搭載で きたが、機内弾庫には非誘導の爆弾しか搭載できなかった。 このため米空軍は2016年4月に通常爆弾用回転弾倉CRLを16 基発注し、その後38基が追加発注された。
 米空軍は10月、最初のCRLがカタールのAl Udeid航空基地に空輸されたと発表した。
2017.11.27 Aviation Week & ST B-52 reloaded <1801-112707>

= 改良された B-52 を紹介した2頁の記事 =
 
2017.10 International Defence Review Lancer Renaissance: B-1B bomber set to continue power projection <1712-100012>
= B-1B を解説した5頁の記事 =
The future
New weapons
2017.08.12 Military Times Less than half of the US bomber fleet is ready to 'fight tonight' <1709-081203>
 米空軍の最新資料によると、現在米空軍即使用可能な爆撃機数は、保有機数の半分以下 である。 これは今に限ったことではない。
 それによると75機保有するB-52で使用可能なのは33機、62機あるB-1は25機、20機の B-2で飛行可能なのは7~8機であるのが実情である。
【註】
 半数しか可動でないと言うことは逆に、半数は即戦闘可能であることを意味する。 即ち、今北朝鮮との戦闘が開始された場合には、B-52 33機、B-1 25機、B-2 7 ~8機が投入できると言うことである。
2017.03.20 Aviation Week & ST Wheezy warrior <1705-032004>
= B-52H のエンジン換装に関する記事 =
 
2017.02.06 Defense News US Air Force glides toward B-52 engine replacement plan <1703-020601>
 就役以来何十年も経つB-52Hのエンジンを換装する計画は何年も議論されているが、漸く実現に近づきつつある。  米空軍はエンジンの更新により整備や燃料の経費が低減できるとして、空軍が作成したFY16予算に盛り込めなかった項目リストではB-52のリスク低減活動として $10Mが計上していた。
 空軍の計画では現在8基あるTF33エンジンを、寸法、重量、推力が似た近距離旅客機用のエンジン8基と換装することにより、主翼の改造を最小限にしようとする もので、Rolls Royce社はGulfstream 550や650で使用しているBR700ファミリー、P&W社はTF33の改良型のほかPW800やPW1000G、GE社はTF34を提案している。
【註】
 TF33は、P&W社がBoeing 707のターボジェットエンジンを換装するため開発した最も初期のターボファンエンジンJT3Dの軍用型で、B-52では1960年に初飛行した B-52Hが搭載している。
 その後8基あるTF33をより大型のエンジン4基に換装する提案もあったが、経費が掛かりすぎることから実現していない。
2016.10 International Defence Review USAF demonstrates JASSM launch from B-52 internal weapon bay <1611-100004>
 米空軍がB-52機内の通常爆弾用回転弾倉発射機(
CRL)からJASSM 発射する試験に成功した。
 B-52は翼下に12発のJASSMを搭載できるが、CRLに8発を搭載することにより、搭載能力が60%向上した。
2016.05.02 Military Times Bombing ISIS: US official shares lessons from 6 months of Airstrikes <1606-050203>
= 元カタール駐留 B-1 飛行隊長の話 =
 昨年7月から1月までカタール駐留の第37爆撃飛行隊長であったJoe中佐によると、この6ヶ月間におけるB-1Bの出撃は490ソティ ーで、5,000発を投弾している。
 この間B-1は特に、イラク北部及びアフガンで近接航空支援(
CAS)に活用され、2,000-lb JDAMの投下やJASSMの発射を行った。
【註】
 B-1Bが近接航空支援(CAS)を行ったということは意外である。 またCASで2,000-lb JDAMやJASSM CMが使われたとは考えにくい。
2016.04 International Defence Review USAF seeks new radar for B-52H <1605-040001>
 米空軍が$491MをかけてB-52H 76機全ての搭載レーダの換装を行う。
 計画はB-52
RMPと呼ばれ、信頼性の低い機械走査式のAN/APQ-166レーダを換装する。
2015.09.30 Jane's Defence Weekly USAF begins removing nuclear role from some B-52 bombers <1511-093006>
 米空軍が、2010年4月にロシアと締結した新
START 条約に基づき、保有する B-52H 76機の半数近い 30機を、非核仕様に改造する作業を開始し、既に1号機の改修を完了した。 また operational の76機のほか、アリゾナ州 Davis-Mountain AFB の廃機置き場にある12機の B-52H も改修される。
 これに伴い廃機置き場にある94機の B-52G は破棄される。
2015.07 International Defence Review Northrop scales up SABR for US B-1 bomber <1508-070009>
 Northrop Grumman社が、F-16 用の
AESA レーダである AN/APG-83 SABR を大型化して B-1 爆撃機に搭載する SABR-GS を開発した。
 SABR-GS は SABR と同じ T/R モジュールを使用するが、B-1 のレドームの方が大きいためアンテナのサイズを70%増加 できるという。
2015.06 International Defence Review Northrop Grumman reveals AESA radar for B-1B <1507-060009>
 Northrop Grumman社が B-1B Lancer の AN/APQ-164 と換装する新型の
AESA レーダを公表した。 このレーダは F-16 搭載を目指している APG-83 SABR を元にしたもので、SABR-GS (Global Strike) と呼ばれる。 同社は2011年 に SABR-GS の開発を$21Mで受注していた。
2015.04.21 Inside Defense Air Force to make RfP decisions this summer for B-52 radar, engine upgrades <1505-042105>
 米空軍は、製造後60年経過している B-52 のエンジンとレーダの換装を検討しており、
RfP を発簡するか否かの 決定をこの夏に行う。
2013.05 Jane's Missiles & Rockets B-52 uses Sniper pod to deliver live ordnance <1306-050009>
 米空軍第2爆撃航空団の B-52H が、Lockheed Martin社製 AN/AAQ-33 Sniper ATP ポッドを 搭載している。 AN/AAQ-33 は、米空軍が2003年1月から F-16 に搭載している目標捕捉、爆撃照準用 EO/IR ポッドで、FLIR、TV カメラ、二 モードレーザ装置を搭載している。
 これにより B-52Hレーザ誘導爆弾の投下が可能になった。
2012.10.10 Jane's Defense Weekly Northrop Grumman finishes radar upgrade of in-service B-2s <1211-101007>
 Northrop Grumman社が9月24日、B-2 15機レーダ換装をオンサイトで完了したと発表した。 B-2 に搭載されていた AN/APQ-181 は AESA レーダに換装された。
2012.08 Jane's Missiles & Rockets B-1B upgraded for remote ordenance <1209-080020>
 米空軍が B-1 の保守事業 Block 16 で、Link 16 との連接を可能にする MIDS VT-1 通 信装置の搭載を行う。
 これにより B-1 搭載武器に対し、地上から直接目標諸元を送ることが可能になる。
2011.08 International Defence Review USAF awarded B-1 upgrade <1110-080022>
 米空軍が Boeing社に、三件の B-1 改良計画を$99.5Mで発注した。 この改良は部品キットの納入として行われ、2013年~2019年にかけて納入 される。
 改良点は垂直状況表示ユニット、全統合データリンク、中央統合テスト装置などの追加である。
2011.06 Jane's Misilles & Rockets Upgrade tiples B-1B munitions load <1107-060017>
 米空軍が B-1B に搭載した MER の評価試験を開始した。 B-1B が現在装備している 回転弾倉は15発の爆弾等を搭載できるが、MER は AGM-158 JASSM、GBU-31 2,000-lb JDAM、GBU-32 ,,000-lb JDAM、GBU-38 500-lb JDAM など 、各種弾種の搭載が可能で、500-lb JDAM であれば48発を搭載できる。
2010.05.03 Aviation Weekb & ST B-1B flies with better radar <1006-050301>
 RMIP 計画により、搭載している APQ-164 レーダの送受信装置及び信号処理装置を F-16 搭載の APG-68(V)9 のものと換装した B-1B の飛行試験が開始された。 RMIP ではソフトの言語も Ada から C++ に書き換え られる。
 Boeing社は67機分の改造キットを$180Mで受注しており、2011年~2014年に納入される。
2010.04.21 Jane's Defence Weekly Northrop Grumman completes SDD phase of B-2 radar upgrade <1006-042103>
 Northrop grumman社が4月13日、B-2 のレーダを更新する RMP 計画の SDD を完了した と発表した。
 RPM 計画は民生用周波数と競合する Ku-band を使用している B-2 搭載の AN/APQ-181 レーダを、同じ Ku-band でも競合しない帯域に変更した 新型レーダに換装するもので、2008年12月に LRIP を開始し、2009年11月に FRP も開始されている。
2009.12 International Defence Review Boeing to convert B-1s Battlestation Airplane standard <1002-120035>
 米空軍が Boeing社に B-1 のソフトウェア改修を$84Mで発注した。
 更新されるのは FIDL、を含む3本のソフトで、2013年から66機全てに搭載され、B-1 は 'Battlestation' 機になる。
2009.10.28 Jane's Defence Weekly US Air Force commits to new AESA radar for B-2s <0912-102804>
 民間と干渉している B-2 搭載 AN/APQ-181 Ku-band レーダを、Ku-band 内でも干渉しない帯域に移した AESA にする B-2 レーダ近代化計画 (RMP) は、年内に量産移行が決まり、2012年中頃 までに20機全部のレーダが換装されることになった。
2009.10 International Defence Review B-1B test aircraft undertakes first flight with FIDL <0911-100040>
 FIDL データリンクを搭載するなどの改良を行った B-1B が初飛行した。 試験は2010年まで続けられる。 デー タリンク搭載により任務変更などの際の搭乗員の負担が軽減される。
 このほかに、尾部のワークステーション、オープンアーキテクチャー化、Ethernet の採用などの改良が施される。
2009.09.30 Jane's Defence Weekly US B-2 fleet to receive further modernisation <0911-093001>
 Northrop Grumman社が、B-2 20機の近代化改修を$3.44Bで受注した。 B-2 近代化改修では SDB ⅡMOP の搭載が行われるほか、再設計されたレーダへの換装も行われる。
2009.09 Jane's Missiles & Rockets MOP guided bomb test-fit confirms B-2 compatibility <0910-090019>
 米空軍と Northrop Grumman、Boeing の各社が4月28日、B-2 へ MOP を搭載する試験を行った。 試験は Whiteman AFB で B-2 の武器搭載訓練装置と MOP のモックアップを用いて行われた。
 MOP は30,000-lbの超大型爆弾で、鋼鉄製の弾体に2,400kgの炸薬が入っている。 B-2 には2箇所の弾庫に1発ずつ搭 載できる。
2009.08.26 Jane's Defence Weekly Datalink-upgraded Lancer completes its first flight <0910-082606>
 FIDL データリンクを搭載した B-1B が初飛行した。 FIDL は観目線外の通信が可能なデータリ ンクで、目標変換に際して武器データの入れ替えなどの搭乗員の負担を軽減する。
 FIDL の試験は2010年まで続けられて2010年11月に契約が行われ、65機の B-1B に搭載される。
2009.08.04 Yahoo 産経新聞記事

「米大型貫通爆弾、来夏にも配備可能に」

<0909-080402>
 ロイタ通信によると、米空軍当局者が新型大型爆弾 MOP が、来年7月にも B-2 へ搭載可能になるとの見通しを示し た。 ただしその前提として、予算獲得が順調に進むことを挙げている。 国防予算をめぐっては政権と議会の駆け引きが続いており、空軍は北 朝鮮、イランの脅威排除をアピールすることで、予算措置を確保したい思惑とみられる。
 MOP の総重量は13.6tで炸薬量は2.4t以上あり、BLU-109 の10倍以上の破壊力を持つという。
2009.08.03 Aviation Week & ST Born-again bomber <0909-080312>
 2018年完成予定であった次世代爆撃機計画が4月にゲーツ国防長官により中止されたため、米空軍は B-2 20機を改良して2050年以降まで就役させる検討を行っている。
 改良の柱となるのがレーダの換装 (RMP) で、現在の Raytheon社製機械走査式 APQ-181 Ku-band レーダを AESA レーダに代える。 計画は2004年に$382Mで Northrop Grumman社に SDD が発注され、 年内に5機が飛行する。
 武器搭載能力の改良も焦点で、250-lb SDB-Ⅱ と、28,900-lb MOP が搭載できるよう になる。 全長20.5ftの MOPは2発が搭載される。
2009.07.29 Jane's Defence Weekly B-2 passes modernisation milestone <0909-072904>
 B-2 RMP 計画は VCR-1 及び VCR-2 をそれぞれ2月と6月中旬に通過し、最初の6機が2010年 に IOC 2011年に FOC になることになった。 RMP では、搭載してる Raytheon社製 AN/APQ-181AESA に改良される。
 B-2 RMP は2006年4月に飛行試験が開始されたがこの年の末に不具合が生じ、不具合改修後の2008年に評価試験に合格した。
 B-2 には RMP と合わせて MOP 13t爆弾を機内弾庫に搭載する改修も行われる。
2009.02.09 Aviation Week & ST B-1B upgrades <0903-020903>
 Boeing社が、2003年に$45Mで開始された B-1 維持計画 Block 15 で、アビオニクス用ソフトの更新を行う。 この改 良は66機ある B-1 の全てに実施される。
2009.01.14 Jane's Defence Weekly New B-2 radar goes into production <0902-011407>
 Northrop Grumman社が一連の不具合を解決して B-2 用新型レーダの生産を開始した。
 B-2 は Ku-band の AN/APQ-181 レーダを装備しているが民間と干渉を起こすため、異なる周波数域の Ku-band AESA レーダに換装する。
2008.11 Jane's Missiles & Rockets Sniper pods sharpen aim of USAF bombers <0901-110012>
 8月4日にアフガンで、AN/AAQ-33 Sniper 照準ポッドを機外に装備した米空軍の B-1BGBU-38 JDAM の投下を行った。 Sniper の制御は現在装備されている機上ノート型パソコンで行われる。
 Sniper は既に B-52H には装備されているが、米空軍は9月24日に、その改良を$5Mで Boeing社に発注した。 この改良により Sniper の映像は B-52H の多機能カラー指示器に表示され、ハンドコントローラで制御されるようになる。 改良型の試験は2009年に開始され、2010年に全部隊の 改良が予定されている。/td>
2008.10 International Defence Review B-2A 'glass cockpit' unveiled <0811-100032>
 20機ある米空軍の B-2 のコックピット表示装置は現在アナログ式になっているが、これを Rockwell-Collins社製で F-15 やF-35 用に開発さ れた多機能指示装置 Brassboard に換装する MDU-R の展示が行われた。
2008.08.20 Jane's Defence Weekly Sniper pod makes its debut on B-1B in Afghanistan <0810-082011>
 Lockheed Martin社製 Sniper ATP 照準ポッドを装備した B-1B が、アフガンで 実戦デビューした。 8月4日に B-1B が Sniper を用いて GBU-38 JDAM 1発を投下した。
 Sniper は2001年以来米空軍で、F-15E、F-16 Block 30/40/50、A-10 などに搭載されている。
2008.08.18 Aviation Week & ST DARPA at 50: Guided by the light <0810-081318>
= 特集「 DARPA 50年の歩み」 =
= 高出力レーザに関する3頁にわたる記事 =
 HELLADS は B-1 の3ヵ所の弾庫に搭載する出力150kWの液体レーザで、重量は5kg/kW以下、容積は3立米以下が 要求されている。 システムは飛翔中の SA-10 級 SAM を同時に2発撃墜することが求められており、リスク低減試験が2009年が行われ、 2012年に航空機に搭載しての試験が行われる。
= 1990年~2005年の DARPA 史年表 =
2008.08.18 Aviation Week & ST New B-2 cockpit <0810-081306>
 B-2 爆撃機のディジタル化された新しいコックピットが、Northrop Grumman社と Rockwell Collins社で試作されている。
 ねらいは、パイロットへの負担を軽減し、防空システムからの生存性を維持しつつ、ミッションの効果を高めることにある。
2008.08.18 Aviation Week & ST Sniper fire <0810-081305>
 Sniper 照準ポッドを装備した米空軍の B-1B が初めて、アフガンで GBU-38 の投下を行った。  B-1B は4月に、パイロンに440-lbのポッドを下げられる初号機の改修を完了した。
【関連記事:0518-090510 (AW&ST 2005.09.05)】
2008.08.06 Jane's Defence Weekly USAF retires first B-52H Stratofortress <0809-080617>
 米空軍が老朽化した B-52H 1機を7月24日に初めて除籍した。 この機体は1961年製で47年間就役 していた。
 空軍は94機保有する B-52H のうち18機を、今後2週間に1機の割合で除籍する。
2008.08 International Defence Review USAF revisits B-52 for standoff electronic attack capability <0809-080007>
 米空軍は3年近く前に、総合的な経費削減から B-2 を SOJ (CCJ) にする計画を中止し たが、この計画を再開することになり、Boeing社と$14.9Mの契約を行った。 またこれとは別に Northrop Grumman社と妨害装置の開発に関する $20.8Mの契約も行っている。 Boeing社は、今回の3年間の契約に続いて、2011~2012年に B-2 を用いた SOJ の試験を計画している。
 CCJ の配備時期は、3年間の計画中断の影響で4年間遅れ、2018年になる模様である。
2008.06.30 Aviation Week & ST Jam tomorrow <0808-063002>
 Boeing社をはじめとする数社が米空軍研究所 (AFRL) から、B-52H に搭載する ECM ポッドの要素研究を 3年契約で受注した。 Boeing社はポッドと機体の整合性、他社は送信機、受信機、フェーズドアレイアンテナの開発を行う。
 その後2年間に$300~350Mかけて2基のポッドを試作し、B-52H による飛行試験を2012年に行い たいとしている。
2008.06.16 Aviation Week & ST More B-2 mysteries <0808-061604>
 Guam で起きた B-2 の墜落事故について、事故調査が完了したのにかかわらず、結果が明らかにされない。 離陸時の車輪速度は60ktに達しており、離陸速度は失速を 起こさない十分な速度に達していたはずである。
2008.06.11 Jane's Defence Weekly Wet sensors to blame for B-2 crash, USAF finds <0808-061117>
 2月23日にグアムの Anderson AFB で起きた B-2 の墜落事故は、機首にあるセンサが濡れていて正確なデータをコンピ ュータに送らなかったことが原因と判明した。
2008.04.30 Jane's Defence Weekly B-2 Spirit returns to the skies after a 'safty pause' <0806-043010>
 米空軍は2月23日にグァムの Anderson AFB で起きた墜落事故を受け B-2 を飛行停止にしてきたが、4月15日に53日ぶりに飛行 を再開した。
2008.04.07 Aviation Week & ST B-2 center of gravity a concern <0805-040702>
 米空軍 ACC (Air Combat Command) 指令官が先週、B-2 墜落事故の原因は重心の問題の可能性があると述べた。 事故 はこの問題のため操縦桿を引きすぎたことにより起こったと見られる。
 B-2 はフェリー飛行の場合大量の燃料を搭載するため、通常の任務及び訓練飛行と異なり重心の問題を引き起こすこと は、従来から知られていた。
2008.04 Jane's Missiles & Rockets B-2 Spirit modifications take off <0805-040013>
 B-2 に移動目標攻撃能力を付与する MTK (Moving Target Kill) 計画の元に、Northrop Grumman社が SDB Ⅱ などを装備できるように指示器やインターフェスの改良を開始している。 指示器は従来のアナログ式をディジタル式にかえ、インターフェスは plug-and-play 式の UAI (Universal Armanent Interface) に換装する。
 MTK 計画ではこのほかに、レーダを各種解像度の SAR モードを持つ Raytheon社製 AN/APQ-181 Ku-band マルチモード レーダに替える。
2008.03.24 Aviation Week & ST Fuel blend power B-1B <0805-032403>
 米空軍の B-1B が3月19日に、代替燃料を50%混合した燃料で超音速飛行の実験を WSMR 上空で行った。 パイロットによると、飛行性能は JP-8 100%の場合と変わらなかった。
 米空軍は2011年までに B-1B の燃料を50%:50%の混合燃料にする。
2008.03.17 Aviation Week & ST B-2 stayed mostly intact <0804-031703>
 民航機の乗客が上空から撮影した写真では、2月23日にグアムの Andersen AFB で墜落した B-2 は、墜落後の火災にもかかわらず原形をとどめている。
 この事故で B-2 の保有数は21機から20機に作戦任務にある機数は16から15機に減ってしまった。
2008.03.12 Jane's Defence Weekly USAF B-2 fleet remains gounded after crash <0804-031203>
 米空軍は、2月23日に起きた B-2 の墜落事故以来、未だに20機全機が飛行を再開していない。 当初は2月25日にも飛 行を再開するとしていた。
 事故はグアムの Andersen AFB で離陸直後に起き、機体は大破した。
2008.03.05 Jane's Defence Wekly USAF degests impact of B-2 crash <0804-030515>
 2月23日に Guam で起きた B-2 の墜落事故を受け、25日から一時的に B-2 の飛行を停止していたが、事故原 因が機体にあるのではないことが判明したため、現在は飛行を再開している。 B-2 の墜落事故は1993年に運用 が開始されて以来初である。
 米空軍はかねてから B-2 が21機しかないことを懸念していたが、この事故で20機に減ってしまった。 この ため2018年に予定されている次期長距離爆撃機計画の優先度が高まることになる。 しかしながら米空軍 ACC (Air Combat Command) 司令官は、2018年とされた長距離爆撃機装備化の期限達成は極めて難しいとしている。
2008.01 Jane's Missiles & Rockets Sled testing demonstrates release of M2.0 weapon <0802-010012>
 Boeing社と米空軍が、超音速で飛行する航空機の弾庫から JDAM を放出することを検証するスレッ ド試験を行い成功した。 試験ではスレッド上に乗せ Mach 2 に達した B-1 の弾庫と同寸の弾庫から Mk 82 JDAM を放出した。
2007.12.05 Jane's Defence Weekly New B-2 radar continues to be flight tested <0802-120501>
 Northrop Grumman社が B-2 搭載の AN/APQ-181 レーダを Raytheon社製 AESA レーダに換装した飛行試験を続けて いる。 B-2 には2基の新型アンテナが搭載され、2008年始めまで試験が続けられる。
 新型レーダは Ku-band であるため、小型軽量化されていると共に、民間電波の影響を受けない。
【関連記事:0724-111202 (AW&ST 2007.11.12)】
2007.11.12 Aviation Week & ST New radars for bombers <0724-111202>
 米空軍は爆撃機に新型の AESA レーダを搭載する。 レーダはこれまでの探知距離が三倍 で、ステルス及び小型目標の探知が可能である。
 AESA レーダは既に F-22、F/A-18F/F に搭載され、F-35 及び F-15C 及び F-16 への搭載が決まっている。
2007.10.12 朝鮮日報

インターネット

米空軍ステルス B‐2、中朝を・・・ <0720-101201>
 米国空軍は9日、太平洋地域における戦略爆撃能力の維持に向け、ミズーリ州のホワイトマン空軍基地にあった B-2 4機を、今月7日にグアムのアンダーソン空軍基地へ移動したこと明らかにした。 B-2 と共に KC-135 も移動した。
 B-2 の戦闘行動半径は9,600km(空中給油を受ける場合は16,000km)で、アンダーソン基地に配備されれば、 北朝鮮と中国の全域がこの範囲内に収まる。 同基地から北京までが4,500km、平壌までが3,800kmである。
2007.09.24 Aviation Week & ST Fighting from home <0720-092407>
 米国では予備役と州兵の役割を大幅に見直しており、新たに創設するサイバー司令部 、イランやアフガンで活動中の UAV 部隊のほか、F-22 や B-2 部隊までに任務の範 囲を拡大する構想である。 サイバー部隊は、予備役や州兵の中から IT 技術者を選択して編成することが可能であり、UAV 部隊は米本 土から制御運用が可能で戦地に赴任することなく作戦に参加できる。
 F-22 飛行隊は国外配置の計画はなく、最初の空軍州兵による司令部はハワイに設置される。 B-2 飛行隊は2018年までに装備化する LRS までの中継ぎとして空軍予備役及び州兵により維持運用を行う。
2007.09.06 Yahoo 毎日新聞記事

「B52、核弾頭装着し飛行・・・」

<0718-090601>
 米空軍の B-52 が巡航ミサイルに誤って核弾頭を装着したまま3時間以上も米本土上空を飛行していたことが 5日に明るみに出た。 廃棄予定のミサイルからいたために起きた異例の事態であった。
 B-52 は先月30日、ノースダコタ州のミノー空軍基地からルイジアナ州のバークスデール空軍基地へ廃棄予定の巡航ミサイルを運ぶた め飛行したが、ミサイルから核弾頭を取り外すのを忘れていて、6個が装着されたままだった。
2007.09 Jane's Missiles & Rockets Work begins on Spirit MOP <0719-090014>
 米空軍が B-2 爆撃機に30,000-lb侵撤爆弾である MOP を搭載しようとしている。  米空軍は MOP を限定運用とするか、更に発展的な開発を開始するかの決定を年内に行う。
 GPS 誘導の MOP は2.400kg の炸薬を、6.25mの強力鋼製弾殻に充填したもので 、B-2 の2ヶ所の弾庫に1発ずつ搭載して高々度から投下される。
2007.08.29 Inside Missile Defense Four major weapon system programs face significant delays <0720-082902>
 DoD が議会報告で、4件の兵器開発が少なくとも6ヶ月以上遅延することを明ら かにした。
 遅延が予測されるのは、海軍の Cobra Judy 更新計画が2011年から1年、LHA 更新 計画が6ヶ月の遅れで、空軍の B-2 搭載レーダの改善と海兵隊の EFV も遅延と経費高騰が見込まれる。 遅延 の理由はいずれも技術課題が解決されていないことにある。
2007.07.23 Aviation Week & ST Northrop Grumman has begun ・・・ <0716-072303>
 Northrop Grumman社は B-2 に MOP (Massive Ordinance Penetrator) 大型侵徹爆弾を搭載するための改造を 行っている。
 MOP は全長20.5呎、重量30,000-lb、炸薬量5,300-lbで、改造により2ヶ所の弾倉に各1発の計2発を搭載する。  また投下には新たに搭載する AESA レーダが用いられ命中精度が向上する。
2007.06.11 Defense News Boeing to upgrade B-52s <0713-061117>
 Boeing社は米空軍から B-2 搭載の武器管制装置を改善する IWIUs (Integrated Weapons Interface Units)への改修を$30Mで受注した。
 2011年末までに全機について、3つに分かれている管制インターフェースユニットを1つの IWIU に交換する。
2006.12.20 Jane's Defence Weekly USAF considers upgrade for B-52 targeting pods/td> <0702-122008>
 米空軍は B-52 に装備している Northrop Grumman/Rafael社製 AAQ-28(V) Litening AT 照準ポッドの換装または改良 を計画している。
 Litening AT は、Raytheon社製 Sniper XR や Lockheed Martin社製 ATFLIR と共に 、2002年以来第三世代の照準ポッドとして米軍が採用している。

(関連記事 JDW 2004.05.05)
2006.12.07 Inside the Pentagon Northrop Grumman explores expanded missions for B-2 bomber <0704-120702>
 Northrop Grumman社は B-2 への ISR 及び EW 能力の付加について研究を行っており、空軍に B-2 の新た な運用を提案している。 2006.12.06 Jane's Defence Weekly Northrop Grumman in bid to expand role of B-2 <0701-120603>
 Northrop Grumman社が B-2 を ISR 機として使用する提案を行っている。 2018年の LRS 出現で B-2 の影が薄くなることへの対策と見られる。
 同社は LRS に新型爆撃機と B-2 の各種改良型を提案しているが、ISR 型もその一つである。 B-2 ISR はステルス性を生かして、従 来 KC-135 Rivet Joint が進出できなかった空域を飛行できる。 B-2 には現在でも各種センサが搭載されているが、更にセンサを追加 すれば Rivet Joint が行っている SIGINT 任務も遂行できるようになる。 2006.12.04 Defense News A new bomber? <0703-120403>
 Northrop Grumman社は B-2 を逐次改良して、更に40年以上運用することを空軍に提案している。 同社は ステルス塗料による RCS の削減、Link-16 の搭載を既に提案しており、SDB や大型バンカーバスター等各種爆弾等の搭載を可能にする としている。
 空軍は LRS 計画にFY-07予算として$25.6Mの研究開発費を計上しており、新機種の開発を否定していないが、F-22、F-35 及び空中給 油機の調達には多大の予算が必要であり、優先順位は未確定である。 2006.11.15 Jane's Defence Weekly STRATCOM sees role change for bombers <0623-111505>
 米 STRATCOM 司令官が11月6日に、米国核戦力における爆撃機の価値は減少しており、代わって JDAM や JASSM を搭載する非核の役割が増大していると述べた。 実際に B-1 は既に核戦力から外 れており、B-2 や B-52 の通常戦力としての役割も大きくなっている。
 また空軍は B-52 や B-1 の後継の検討を進めており、2018年には LRS (Long Range Strike) として就役する。 2006.11 International Defence Review US B-1B Lancers receive Block E enhancement <0622-110008>
 B-1B を核爆弾搭載機から通常戦兵器に改修する CMUP 計画 (Conventional Mission Upgrade Program) は 1993年に開始されたが、その一環としてコンピュータのハード/ソフトを更新し、WCMDAGM-154 JSOWAGM-158 JASSM などの武器を搭載できる Block E への改良工事は9月末に最終機を終了し5年間の計画を完了した。
 これにより米空軍は B-1B を今後少なくとも40年以上保有する。 2006.10.16 Aviation Week & ST Synthetic solution <0621-101613>
 IATA は航空燃料の高騰が極めて経営を悪化させるとして、合成燃料の使用を検討し ている。 Boeing社は 747 への液体水素の使用を、Lockheed 社は L-1011 Trystar への合成 燃料の使用をそれぞれ検討している。
 米空軍は B-52 の合成燃料による飛行試験を行ったが、エンジンを特に改修せずに、8基のエンジンのうち2基 に JP-8 と合成燃料を50/50で混合し使用した。 空軍は2016年までに50%を合成燃料 にする計画である。
(関連記事 JDW 2006.09.27) 2006.09.27 Jane's Defence Weekly US DoD launches quest for energy self-fufficiency <0621-092701>
 米国防総省がエネルギの国内自給を目指し代替燃料の研究を行っている。
 9月19日には B-52H の8基のエンジンのうち2基を、天然ガスを元にした代替燃料で飛行させる実験を試みた が、主脚の故障で試験は中断された。 今回の試験は Fischer-Trope 法を用いて合成した JP-8 代替燃料を確 認するもので、2007年1月まで続けられる。
 米軍の年間石油消費量は33万バレルに上る。 【註:】
 Fischer-Trope 法とは、一酸化炭素と水素を化合させて各種の炭化水素液体燃料を合成する方法で、代表的な触媒としては鉄やコバル トが用いられる。
(Wikipedia の Fischer-Tropsch process のページ)
2006.08.21 Aviation Week & ST The B-2 fleet has exceeded ・・・・・ <0618-082102>
 米空軍によると、最近 B-2 航空団の FMC (Full Mission-Capable) 率が標準より50%以上向上している。
 FMC 率はステルス爆撃機がレーダに探知されずに攻撃を行う割合を示すもので、航空団は1年半前から新型電波吸収 材を用いた4機の B-2 を運用している。 2006.07.17 Defense News B-52H to get new weapons <0617-071708>
 Boeing社は総額$150Mで、 B-52H を改修する Smart Weapons Integration Next Generation 計画を受注する。
 計画は20220年までの期間に、各種最新誘導兵器等の搭載を可能とするもので JASSM-ER、WCMD、JDAM 等が含 まれる。 2006.06.21 Jane's Defence Weekly Raytheon radar antenna undergoes B-2 tests <0613-062108>
 B-2 に AESA レーダを取り付けた第一段階の試験が終了したのを受け、DoD 内では信 号処理装置も改良すべきかの議論が行われている。
 B-2 には、機首の両面に Raytheon社製 APQ-181 Ku-band AESA レーダのアンテナ パネルが一枚ずつ取り付けられたが、信号処理部がそのままのためコックピットの表示は従来と変わっていな い。 2006.06.12 Aviation Week & ST Next-gen strike <0613-061203>
 2018年 IOC をめざす米空軍の次世代長距離打撃構想 LRS (Long Range Strike) の Phase 2 研究が秋までに終了する。 これと併行して2020年代中頃に装備化する Mach 2+ の有人爆撃機 を含む Phase 3 の研究が進められている。 Phase 1 は現有 B-52、B-1、B-2 の近代化、Phase 2 は次世代爆撃機の開発、Phase 3 は 次次世代 LRS 機の研究を目的としている。
 空軍は2025年までに長距離打撃能力を50%増強する意向である。 2006.05.24 Jane's Defence Weekly Maritime attack role eyed for B-1B <0611-052409>
 群れをなして攻撃してくる小型舟艇に対して、B-1B から大量の精密誘導爆弾を投下 して対処する計画が進められている。 B-1B は現在でも24発の JDAM を搭載できるが、SDB であれば 96発の搭載が可能である。
 このため B-1B 搭載レーダの改修が計画されている。 計画ではレーダ本体は変えずに1970年代に作られた2基のプ ロセッサを更新し、レーダの解像度を30cm程度に高める。 2006.03.27 Aviation Week & ST B-2 lore <0608-032707>
= 戦略爆撃機 B-2 の開発に関する特集記事(3) =
 B-2 の開発には多くの技術者が参画しており、その経緯や手法を今後の参考とするには単に技術データや設計図を参照するのでは充分 とはいえない。
 以下、当時開発を担当していた ALbert Mayers 現 Northrop Grumman副社長の体験秘話インタビュー記事(略) 2006.03.27 Aviation Week & ST Wing redesign <0608-032706>
=戦略爆撃機 B-2 の開発に関する特集記事(2)=
 B-2 の開発開始から2年後、Northrop Grumman社は空軍の要求性能変更に基づき機体形状の再設計を行った。
 空軍は当初の高速高々度能力に加え、高速低高度飛行能力を要求した。 初期設計では機体尾部は V 型であ ったが、この形状では低高度飛行での突風で生じる乱気流に極めて不安定となるため、機体尾部を鋸歯状に変更 すると共に、飛行制御システムで気流の状態を感知、即座に修正できるようにして飛行間の安定性を確保した。 2006.03.27 Aviation Week & ST Stealthy genesis <0608-032705>
= 戦略爆撃機 B-2 の開発に関する特集記事(1) =
 B-2 Spirit は冷戦下の1970年代後半に ASPA (Advanced Strategic Penetrating Aircraft) の開発構想が 承認されて研究を始め、1981年から開発に移行した。 開発はステルス型で搭載能力が大きい長距離爆撃機として、通常爆弾及び核爆弾 を高々度から投下する機種を目標として予算を度外視した設計が進められた。
 B-2 の開発で得られた機体設計技術や開発手法は現在も JUCAS X-47 や F/A-18E/F 及び Boeing 777 等の開発にも活用されている。(以下略) 2006.01.09 Defense News EW groups decry reports of B-52 cut <0603-010902>
 米空軍がFY-07要求で B-52 の SOJ 機への改善計画を中止する意向を示したことについて、議会及び専門家の 間から多くの疑問の声があがっている。
 計画では2008年以降、二段階に分けて2014年頃までに新たな妨害システムを装備する予定であった。 2006.01.04 Jane's Defence Weekly Targeting pods to be integrated on bomber aircraft <0602-010410>
 米空軍が2010年までに B-1B と B-52H に targeting pod を搭載する計画で、Lockheed Martin社の AN/AAQ-33 Sniper XR と Northrop Grumman社の AN/AAQ-28(V)4 Litening AT のいず れもが搭載できるようにする。
 取り付けの目的は目標の状況を視認すると共に、データリンクを介して僚機や指揮官と情報 を共有でき、戦果確認も容易になる。 更に GPS 爆弾等の使用が可能になる。 2006.01.04 Jane's Defence Weekly US Air Force mulls fix for B-2A cracks <0602-010409>
 B-2A の後部胴体のチタニウム構造体に亀裂が生じ、現状では問題がないものの、もしこれが 拡大すればステルス性が低下する恐れがあるため、米空軍はその対策としてチタニウム板で補強するこ とを検討している。 2006.01 National Defense B-52 flies in face of critics <0603-010003>
 米空軍は現在 B-52H を94機保有しており、2040年まで運用する計画で、その役割は 当初の核搭載戦略爆撃から変更され CAS、SOJ 等多岐にわたり、各種改善が逐次行われている。
 B-52 は1962年の初飛行から40年以上運用され、空軍計画では78年間も維持することとなうことから、早急に 次世代爆撃機を開発する方が得策との意見が各方面からあがっている。 2005.11.07 Defense News Companies create new options with old aircraft <0601-110701>
 米空軍は JSF 等次世代戦闘機の開発に併行して、最新技術を既存機種に採用し、その性能向上と耐用命数延長 を図っている。
F-15 Eagle
 AESA レーダ及び ISR 用ポッドを搭載する他、高速周波数ホッピング機能を有するネットワーク装置 FAST の装備化が進められており 、FAST の試験は来年2月から開始される。
   改善により、電子攻撃を含む攻撃能力の向上、情報収集及び迅速な伝達が可能となる。
B-2 Sprit
 大型の AESA レーダ及び SAR センサの搭載及び通信システムの改善を計画しており、移動目標を含む正確な探知と攻撃が可能となる。
A/AO-10 Warthog
 スタンドオフ攻撃機能の強化をねらいに、JDAM や SDB を搭載し、自動標的指向システムによる正確な爆撃が可能となる。 また、通 信システムの改善が図られ2028年まで耐用命数は延長される。 2005.09.05 Aviation Week & ST Better 'bomb truck' <0518-090510>
 米空軍 ASC (Aeronautical Systems Command) は、B-1B の CAS 機能強化を目的とする運用試験を、来年夏に 予定し事前準備を進めている。
 地上目標識別能力向上のため、現在 Sniper XR Targeting pod を B-1B に取り付け (右図)事前試験を実施 中であり、来年夏に6~9ソーティの飛行試験を予定する。
 現在進められている Block E 改良計画により B-1B は、GBU-31 2000-lb JDAM 、 WCMD (28発) 及び GBU-36 500-lb JDAM (6発) の三弾種を搭載可能にするため、三種類の投下装置を装 備する。 2005.03.28 Aviation Week & ST B-2 toughens up <0508-032809>
 General Electric社は B-2 のエンジンの破損防止のため、3年間にわたり F-118 エンジンのファンブレード 改善強化研究を行っており、年末までに自社試験を予定している。
 B-2 の空気吸入口はステルス性を保持するため、S 字型の形状となっており氷や小石等を吸い込み易く、改善の必要性に迫られていた 。 現在のところ空軍は改善時期を明らかにしていないが、GE社は損害防止が経費削減につながるとして早期の改善を提案している。
 B-2 は現在10基のエンジンオーバーホールを開始しており、全機のオーバーホールが2011年までに行われる計画である。 2005.03.28 Aviation Week & ST B-52H/J enhancements <0508-032802>
 ITT社は米空軍の B-52H/J に搭載する電子戦装備 ALQ-172(V)2 の改善を $48Mで受 注した。
 ALQ-172(V)2 は新たな電子攻撃任務に対応するため、状況把握、メモリー及び機材の信頼性等に機能強化が図られる。 2005.02.16 Jane's Defence Weekly FB-22 design details emerge <0505-021609>

 2月2日に Lockheed Martin社が FB-22 の詳細を明らかにした。 それによると各翼下には 外付け弾庫(右図下)があってそれぞれ5,000-lbの搭載ができ、パイロンには巡航ミサイルの搭載ができる。
 胴体の主弾庫は扉が改良され、F/A-22 が1,000-lb爆弾しか搭載できないのに対して2,000-lb爆弾の搭載が可能 になる。
 エンジンは F/A-22 の F-119 を改良し、推力を10%向上させる。
 Lockheed Martin社は FB-22 を、2030年頃に運用が始まる次世代長距離打撃システムまでの繋ぎとして、2015年には 提供可能としているが、空軍はこの計画に全く資金を提供しておらず、Locheed Martin社の自社事業と なっている。

(関連記事 IDR 2002.06)
2005.01.19 Jane's Defence Weekly Lancer drops 550-lb JDAM <0503-011704>
 米空軍が B-1B による初の GBU-38 500-lb JDAM の投下試験に成功した。 当日は51ktの風があったのにかかわらず、模擬弾は標的の 1m以内に着弾した。
 GBU-38 は既にイラクで、F-16 により実戦使用されている。 2005.01 International Defense Review B-52H gets CONECTed to network centric operations <0503-010010>
 B-52H にシームレスなデータ共有や音声通信を提供し、今日の NCO (Network Centric Operation) に適合させよう ( interoperability) とする米空軍の計画 CONECT (COmbat NEtwork Communication Technology) 計画が、 まだ初期段階ではあるが Boeing社で進められている。
 B-52 は1954年以来744機が生産され、ベトナムやアフガンでは高度50,000ftから通常爆弾 を投下し、現在も94機の H 型が就役している。 2004.11.29 Aviation Week & ST Striking concepts <0423-112902>
 米空軍の次世代爆撃機構想に応じて Lockheed Martin社は中継ぎを含めて4機種の長距離爆撃機を検討してい る。
C-130J の改修型爆撃機:
 中継ぎ機種とし、JASSM、JASSM-ER、電子攻撃用 MALD 及び8~12発の巡航ミサイルを搭載する。 開発要素はほとんど無い。
FB-22
 F/A-22 をベースとする航続距離と武器搭載量を増加したステルス型の中継ぎ機種。
ICBM 派生型
 2015年~2018年頃の運用を目指す長距離打撃システムで、CAV (Common Air Vehicle) と SLV (Space Launch System) を使用する。
BMACK
 次世代多目的ステルス輸送機の爆撃機型で、大きさは C-130 規模、亜音速、離着陸距離の短縮 (1,000~2,000ft) が要求され、MOAB や5,000-lb侵徹爆弾 GBU-28 を含む大量の武器搭載が可能。 2025年頃の実用化を目指す。
   空軍は2035年時点での爆撃機構想を2010年までに決定、2015年に搭載量5~15t、航続距離1,500~2,000nmの中 継ぎ的な爆撃機の装備化を計画している。 2004.11 International Defense Review AESA enhances B-2 radar <0421-110027>
 Northrop Grumman社が B-2 の FCS レーダ更新計画を$388Mで進めている。 この計画は Raytheon社製で 2,000以上の2チャンネル素子を持つ新型の AESA レーダを搭載するもので、SDD 間に 6機が改修される。
 量産に移行すれば2011年までに$900Mの契約になると見られる。 2004.11 International Defense Review USAF lines up candidates to create jammer for B-52H <0421-110013>
 米空軍は B-52H SOJ 計画の LSI (Lead System Integrator) となりうる候補社を検討している。
 H-52H SOJ は B-52H の翼外側パイロンに12.2m以内の大きさの妨害ポッドを下げるもので、計画はスパイラル開発 を目指している。
 FY09~10に装備化する第一段階は Band 1~3 の限られた妨害を行い、第二段階の2012~2014 年にはより強固なシステムを目指す。
 B-52H SOJ は Airborne Electronic Warfare System of Systems の一部として、妨害機型の MALD 、強化型の通信妨害ポッドを搭載する EC-130H Compass Cal、電子走 査型機上 FCS により敵の射統レーダに電子攻撃を行う F/A-22 及び F-35、更には海軍の EA-6B、EA-18G と共同して電子戦を行 う。 2001.10.25 Aviation Week & ST Something old, something new <0421-102511>
 米空軍は懸案であった電子戦能力の再構築に向け、第一段階として2008年を目標に B-52 へ の新妨害システム搭載に着手する。
 空軍は現在、BAE社をはじめ国内主要企業に提案を求めているが、新システムには JSF や Raptor、ICAP等に用いられている最新技術を 活用し、SOJ に狭帯域高利得ビームを採用することにより出力の要求を60kw程度まで下げ 、システムの小型化と低価格化を狙っている。
 妨害システムは翼端に設置(右図円内)され、長距離から複数の標的に充分な出力で鋭敏な妨害を行うことができる。
 空軍は空軍は保有する B-52 全てに妨害システムを搭載する意向で、まず32セットを調達する計画である。 2004.07.21 Jane's Defence Weekly B-52's smart bomb load could double <0414-072108>
 Boeing社は2年契約で行っている、B-52H の機内弾庫からスマート爆弾を投下する計画が9ヶ月が過ぎている。  現在 B-52H は MIL STD 1760 インターフェスバスを介して、12発の GBU-31 2,000-lb JDAM や、16発の CBU-105 WCMD を翼下パイロンに搭載している。
 これらを機内弾庫に収納できるようにすることにより、搭載能力が66~100%増加する。 2004.06.16 Jane's Defence Weekly Modified B-1, B-2 top 'interim' strike options <0412-061602>
 2030年頃に次世代遠距離打撃システムが実用化するまでの繋ぎに、Boeing社は B-1B、Northrop Gruman社は B-2A の改良型を提案して いる。
 また両社は、通常弾頭 ICBM と、大型 UCAV の提案も行っている。  更に Boeing 社は Blended Wing Body機の爆撃機型(右図)も提案している。 この機体は最大265発の巡 航ミサイルを積んで遊弋し発射する。
B-1R
 局地戦用 B-1B である B-1R は、自衛用として機外に AIM-120 AMRAAM を搭載すると共に新型 ESA レーダや FLIR を搭載し、エンジン も F/A-22 と同じ F-119 に換装して速度が Mach 1.6 に向上
B-2A GSCI (Global Strike Capabilities Initiative)
 B-2A GSCI は SDB を含む各種兵装が可能。
Prompt Global Strike Missile
 Peacekeeper ICBM の弾頭を CAV にする構想で、Boeing社の提案。
(CAVに関する記事 IDR 2004.01)
Rapid Global Attack
 Northrop Grumman社が実施中の FALCON で CAV を打ち上げる計画。
(FALCONに関する記事 IDR 2003.08)
X-45D
 Boeing社が進める、X-45 搭載量を2,268kgとした大型 UCAV 計画。
Unmanned Regional Attack
 Northrop Grumman社が X-47B を元にして進めている計画。 2004.05.05 Jane's Defence Weekly US Air Force to upgrade bomber fleet <0409-050506>
 米空軍は2009年までに$3.2Bをかけて、爆撃機戦力の強化を計画している。
 B-1B は Fully Integrated Datalink 及び AN/ALQ-161 SPJ の装備、 WCMD 及び AGM-158 JASSM の投下能力の付与が計画されている。
 B-2A は Center Instrument Display/Link 16 の搭載及び、Radar Frequency Modification 計画に 基づく新アンテナ、送信機への換装、機体表面の整備性の工場が考えられている。
 B-52H 目標の追随から固定目標へのレーザ誘導爆弾の投 下、効果判定を行う AN/AAQ-28(V)3 Litening ER ポッド(右図)を装備しているが、更に高度な (V)4 Litening AT の装備化を 計画している。
 AN/AAQ-28(V)3 Litening は JDAM の様な GPS誘導爆弾の投下にも使用できる。 2004.05 Jane's Missiles & Rockets B-1B retargets an in-flight JASSM missile <0414-050012>
 B-1B から AGM-158 JASSM を発射する development test が、3月26日に行われた試験を最後に終了 した。 この日の試験で JASSM は200mileを飛行し、標的に命中した。
 今回の試験では、発射後の JASSM に指令を送り、飛行経路や目標を変換する試験にも成功している。 発射 後に目標変換をさせられるのは B-1B だけである。 2004.04.26 Aviation Week & ST Faster pit stops <0409-042601>
 B-2爆撃機への新レーダー吸収材 AHFM (Alternate High-Frequency Material) の塗装作業が Northrop Grumman社の Palmdale工場で行われている。
 同社が開発した AHFM は、これまで使用していた3,000ftに及ぶ特殊テープに代わるもので、塗装の自動化 により、整備期間はこれまでの数日から数時間に短縮される。 2004.04.05 Defense News Northrop pushes IT upgrades for B-2s <0410-04040507>
 米空軍は B-2 の近代化計画に搭載コンピューターの更新を計画しており、Northrop Grumman社はFY-05予 算に$400~$500Mを追加するよう議会に働きかけている。
 空軍が保有する21機の B-2 は70年代製の大型コンピューターを搭載しており、計算能力も劣ることから更新が検討されている。
 近代化は現在、第2段階に入り、搭載レーダー用電子スキャンアレーの開発は8月に SDD 段階を開始する。  また、通信装置や Link 16 等の新規装備と関連する飛行試験が4月から12月の予定で開始される。 近代化の最終的装置組み込みは 2005年~2007年に完了を予定している。 2004.02.25 Jane's Defence Weekly ....and conflict current challenges <0405-022503>
 FY-06 POM の一方で米空軍は当面の軍備再構築に取り組んでいる。
 米議会は空軍に対し、2002年に退役した32機の B-1B のうち23機を現役復帰させる よう求めているが、空軍は既に製造中止になっている部品もあり、現役復帰できるのは7~8機程度と見ている。
 一方 F-117 について空軍は、現有機の20%にあたる10機を退役させたいとして議会 の承認を求めている。 空軍は F-117 を2018年まで運用する計画で、そのため1個飛行中隊の機数を6~8機に縮小して経費の節減を図る 。 2004.02.25 Jane's Defence Weekly USAF leaders outline new initiatives.... <0405-022502>
 米空軍は、今年後半に予定されている POM (Programme Objective Memorandum) の2年ごとの見直し(FY-06~FY-11が対象)に長距離打 撃力や SOJ 能力の強化計画を織り込もうとしている。
 FY-06 POM にはこの他に、A-10 の部分改良、STOVL 型 F-35 JSF の調達、特殊部隊輸送用の ステルス輸送機の調達があがるほか、局地用爆撃機として F/A-22 の派 生型である FB-22 があがる模様である。
 FB-22 は30発 SDB を搭載して、1,600nmの航続距離を持つ。 
(関連記事 IDR 2002.06)
2004.02.09 Defense News B-1 upgrade puts new arms in bomb bays <0407-020902>
 米空軍 B-1 Lancer の性能向上を目的とした Block E への改修が Boeing社で行われており、現在7機が作業 を開始、合計60機が2005年9月までに改修される。
 Block E は投弾倉を改修し、JASSMJSOW WCMD 及び JDAM といった精密誘導兵器の搭載と、3種の同時投下が可能となる。
 また、搭載コンピューターとソフトウェアーを更新している。 2004.01.14 Jane's Defence Weekly B-2A declared fully operational <0401-011406>
 米空軍は B-2A 2003年12月17日に FOC (Full-Operational Capability) にな ったと発表した。 この結果 B-2 は開発の最終マイルストンを通過したことになった。
 B-2 は1999年のセルビアにおける "Operation Allied Force" で初めて実戦投入された。 2004.01.05 Aviation Week & ST A work in progress <0401-010504>
= B-2 の改善に関する記事 =
 米空軍は B-2 の改善強化を進める計画だが、イラク戦での戦訓を考慮し更に改善を加える必要が生じてい る。 主要改善内容は以下のとおり。
 ・搭載電子機器及びコンピュータの更新
 ・ステルス機体接合面の補修に用いる電波吸収テープをスプレー剤に変更
 ・AMSTE の採用による移動標的の攻撃能力を付与
 ・JDAM、JASSM、バンカーバスター等複数弾種の搭載と搭載量の増加
 ・BLOS (beyond-line-of-sight) UHF 通信の採用と MIDS を用いた LINK-16 能力の付与
 ・搭載レーダーに AESA を採用 2003.11 Jane's Missiles & Rockets B-2 Sprit releases 80 JDAMs in test  B-2 が1パスで80発の GBU-38 500-lb JDAM 80の別々 の目標に向け投下する試験が行われ成功した。 この試験では SBRA (Smart Bomb Rack Assembly) の機能が確認された。 従来 、B-2 の爆弾搭載数は16発までであった。
 B-2 の SBRA への改装は3期に分けて行われ、最初の改装は2004年8月までに行われて2004年末に IOC となる。 その後2006年1/四半 期までに45機の B-2 全てが SBRA に改装される。 2003.10.13 Defense News B-2 Bomber may get 'smarter'  米空軍と Northlop Grumman社は最近、B-2 用に開発した SBRA (Smart Bomb Rack Assembly) の運用試験を行い成功した。
 Utah 訓練試験射場で行われた試験で、B-2 は1回の爆撃に 500-lb JDAM 80発を別 々の80個の標的に投下することに成功した。 これはこれまでの16発収納に比べ5倍の能力となる。
 空軍は2004年末の装備化を目指しており、45機のB-2に取り付けられる。 2003.10.13 Aviation Week & ST Elevating Info War  米空軍は B-52H をスタンドオフ妨害機 EB-52 に改修する計画を進めており、Boeing社が主 導して検討を行っている。
 EB-52 は両翼に2個以上の大型妨害ポッドと6発の JASSM を搭載する他、弾倉に8発の巡航ミサイル と6基の MALD をを塔載することが要求されている。
 この他の電子戦装備として、Northlop Grumman社は空軍仕様の ICAP-3 を、BAE社は EC-130 への搭載 が中止となった Spear pod を、Raytheon社及び ITT社も ALR-69A(V) や ALQ-172 といった装置の導入を提案している。 2003.07.07 Aviation Week & ST Testing to mate standoff weapon with B-1B begins  B-1B Lancer からの JSOW JASSM の発射試験 が Edward 空軍基地周辺空域で始められた。
 試験は新しくロードした Block E1 航空機器ソフトと JSOW を投下した時の爆弾倉の振動と共振状況を確認する。
 次回試験は8月に予定されている。 2003.07 Jane's Missiles & Rockets B-52H to have enhanced PGM capability  イラク戦争で米空軍は B-52H に Predator からの映像受信装置を取り付け、PGM の投下を可能にした。 この成功を うけ空軍は更なる発展計画を検討している。
 Weapons Integration Next Generation 計画には、B-52H からの 200-lb SDB AGM-158 JASSM 、GPS/INS 誘導の WCMDMALD などの投下が含まれている。 2003.07 International Defense Review 'Smart' bomb rack upgrades for B-2 bombers  Northrop Grumman社は、B-2 80発の GPS 誘導爆弾を搭載する ラックを3期に分けて生産する。
 これは500-lb型の JDAM である GBU-38 を搭載するもので、従来のラックの 搭載可能数は16発であった。
 これとは別に、これと合わせて、観目線外にいる B-2 を、衛星経由の Link 16 で結ぶ改造もなされる。 2006.06.16 Defense News Bomber aircraft earn renewed respect  米空軍の大型爆撃機はアフガニスタンとイラクでの目覚しい活躍により、これまでの部隊縮小や機数削減から一転し 、新たな改善と更新が検討されている。
 イラク作戦での B-1、B-2 等重爆撃機の出撃は、3月19日から5月1日の間で約555出撃であった。 これは空軍の全出 撃数32,850の約1.7%にすぎないが投弾量は全体の37%を上回っている。
 また、爆弾の種類も通常爆弾から JDAM をはじめとする精密誘導爆弾が主体となり攻撃効果は飛躍的 に向上している。 2003.06.09 Aviation Week & ST New tactics  米空軍はイラク戦で衛星と精密誘導兵器を組み合わせ B-1B、B-2 及び B-52 による爆撃を効果的に行った。
 米軍の秘密衛星は常時イラクの戦略目標を捜索、情報は適時に爆撃機に通信衛星によりもたらされた。 また、GPS/JDAM による標的の 破壊は特定の建物の 4階から 7階といった極めて制限された標的の攻撃を可能にした。
 衛星での標的確認から爆撃機による攻撃までの所要時間は湾岸戦争時には概ね 1日を要した。 アフガニスタ ン戦ではこれが45分に短縮され、イラク戦では 11分であった。
 軍は今後 1分以内を目標に技術革新を図るとしている。 2003.06.02 Aviation Week & ST Jammer bomber  米空軍は 4~6年以内に電子戦構想を具体化する意向だが、B-52 のスタンドオフ電子戦機への改造 にはいくつかの問題が残されている。
 空軍は B-52 を電子戦専用機として運用する意向はなく、爆撃任務との併用を考えている。 搭載機器に関し ては現有の ESM 装置 AN/ALQ-20 の後継に SADI (Situational Awareness Defensive Improvement) を予定し ているが、研究段階にあり技術開発は遅れている。
 また、S-300 級の SAM に対する妨害装置にはポッド型を予定しているが、 細部は検討中であり、予算的制約からどの程度の B-52 を改善するかも決まっていない。
 なお、空軍ではこの他に MALD への妨害装置の搭載や電子戦用 UAV の開発 も逐次検討を進めている。 2003.05.14 Jane's Defence Weekly Northrop continues B-2A radar upgrade  Northrop Grumman社は$85.9Mで、昨年10月に開始された B-2A 搭載レーダの能力向上計 画の延長契約を受注した。
 この計画で B-2A は2010年代末までに、搭載している AN/APQ-181 レーダを、新型の Ku-band レーダに換装 する。
 (註:現有の AN/APQ-181 レーダは Raytheon社製の J-band SAR/MultiMode レーダ) 2003.05.12 Defense News B-2 to carry more smart bombs  米空軍は保有する B-2 Spirit ステルス爆撃機 21機全数の弾庫を精密 誘導爆弾用に改修する。
 改修は 2006年初めまでの予定で総額 $31.7Mを投じて行われ、現在の16発搭載から 500-lb JDAM をは じめとする GPS 誘導爆弾を80発搭載可能となり、攻撃能力は大きく向上する。 2003.04.30 Jane's Defence Weekly Fresh interest brews to re-engine B-52s  米空軍は B-52 のエンジン換装計画について、F/A-22 や 767空中給油機などとの予算の競合から否定的であったが、
関連記事 JDW 2002/03/27
DoD の DSB (Defnese Science Board) が、B-52 のエンジン換装を速やかに実施すべきとの報告書を全会一致で 提出した。
 B-52 のエンジン換装は、現在の TF-33 ターボファンエンジン8基を、民間で使用している高バイパス比エンジン4基に替えようという もので、燃料消費の低減から航続距離が46%伸び、空中給油の回数を減らすことができるようになる。 2003.04.28 Aviation Week & ST Litening strikes  米空軍は B-52 用 Targeting pod Litening-2 システムを初めてイラクで使用し、2発の GBU-12 レーザー誘導爆弾と WCMD を投下した。
 B-52 はこれまで 35,000-ft の高度から目標の捕捉ができなかったが、このシステムの開発により TV または前方監視 IR センサーに より高々度からの正確な捕捉が可能となった。
 システムは爆弾投下後の効果判定を至短時間に行うことができ、必要に応じ再攻撃を行うことができる。
 空軍は 6機の B-52 に搭載を予定すると同時に更に改善を進め、全ての B-52 に搭載する。 2003.04.16 Jane's Defence Weekly JDAM testing on B-2 bomber  米空軍は3月末から 500-lb JDAM B-2 との適合試験 を実施している。
 B-2 は4ヶ所ある誘導爆弾用ラックに、合計80発の 500-lb JDAM を搭載する。 試験は今年の中頃まで続けら れる。 2003.03.24 Defense News B-52 gets refits for new roles  米空軍はアフガニスタンでの教訓から B-52 爆撃機の役割を見直し、今後数十年にわたり運用することを目的に数10 億ドルを投じ各種改善を図る。
 B-52 は既に40年にわたり運用されているが、アフガンでは対地火力支援、戦術高々度精密爆撃等の運用が見直された。 このため、現 在巡航ミサイルや高精度爆撃に必要な機器システムと電子戦装置の改善が行われ、更に新型エンジン、LightningⅡ Targeting pod 及び ネットワーク通信システムの採用等が検討されている。 2003.03.12 Jane's Defence Weekly US hints again at FB-22  2月27日に米空軍長官が議会で、将来の爆撃機体系に FB-22 が必要であると証言した。
 それによると、将来必要となる爆撃機の種類と数は、
 FB-22 : 150
 B-2A : 21
 B-1B : 60
 F/A-22: 381
となる。 2003.01.15 Jane's Defence Weekly Beyond stealth?
= ステルスの限界と、その対抗策に関する記事 =
 バイスタティック/マルチスタティックレーダ、低周波レーダ、EO センサ、IR ディテクタ及び航空機が作る空気の渦を検知すること などにより、ステルス機が探知されるようになってきた。
 航空機は、これに対抗するため、超高空、超高速の領域で活動しようとしている。
 F/A-22 は高度50,000ftの成層圏下層部を、アフタバーナなしで Mach 1.7 で超音速巡航し、 SDB を8目標に投下することができる。
 ロシアの S-400 Triumf は120,000ftの最大射高を持つ。 これからは成層圏上層 から中間圏下層の高度60,000ft~200,000ftが焦点になる。
 高速の点では DARPA が開発中の QSP (Quiet Supersonic Platform) は Mach 4.0 で飛行し、 Hypersoar 高度100,000ft~210,000ftを Mach 10 でスキップ飛行する。 2003.01.15 Jane's Defence Weekly Freed USAF funds targeted on extended-range cruise missile  米空軍は2002年12月19日に、ALE-55 FOTD (Fibre-Optic Towed Decoy) や新 型 RWR (Radar Warning Receiver) を B-1B Lanser 爆撃機に搭載しようとした DSUP (Defnesive System Upgrade Program) の中止を決定した。
 この結果$600Mの経費が浮くが、真の狙いは B-1B 運用構想の変化にあり、自己防護システムに頼る 必要がなくなったことによると見られる。
 B-1B は通常爆弾や JDAM の投下に使われているが、今後は JASSM-ER を搭載してスタンドオフ攻撃を行おうとしている。
 JASSM-ER は AGM-158 JASSM の最大射程200nmの倍以上の射程を有し、B-1B に24発搭載可能であり、Lockheed Martin社によれば、空軍がFY-04 から開発を始めれば2006年には運用可能になる。 2002.11.25 Defense News Antenna may ease future B-2 upgrades  米空軍はこのほど、総額 $1.2B 規模の B-2 爆撃機 21機のレーダー改修に着手した 。
 これは空軍の レーダー近代化施策の一環で、新型のアクティブ電子スキャンアレーアンテナが用いられ、2007年までに改修を終了する 計画。 B-2 全機の改修には約10年を要する模様。 2002.11.01 毎日新聞

インターネット ステルス機特殊格納庫を英本土など2ヶ所に配備  AP通信が31日伝えたところによると、米空軍は B-2 のための特殊な格納庫を、インド洋 の英領ディエゴガルシアと英本土に既に配備した。
 格納庫は骨格がアルミニウム構造で、ディエゴガルシアに4棟、ロンドン西方のフェアフォード 英空軍基地に1棟が送られたという。
 これで計5機の常駐が可能になる。 2002.11 Jane's Missiles & Rockets WCMD completes B-1B integration tests  B-1B Block E 改良計画の一環として WCMD を搭載する計画は、6月に Developmental Test が終了したのを受け6月に Operational Test が開始され、成功裏に終了した。
 今後は AGM-154 JSOW 及び AGM-158 JASSM の搭載に移る。
 60機の B-1B に対する Block E 改良は、FY-05 に行われることになっている。 2002.10.31 ロイター
インターネット 米軍、対イラク作戦に向け B-2 重爆撃機を海外配備へ  米国防総省は、B-2 ディエゴガルシア島に配備する準備を進 めている。
 同機は、給油せずに9,600kmを飛行し、衛星誘導の900kb爆弾16発ないし2,250kgの強力バンカー・バスター8発の投下が可能という。 2002.10.21 Defense News US Air Force to chart bomber fleet changes  米空軍は2037年までの爆撃機の保持要領に関する全般計画を策定中で、早ければ11月にも企業に通知する模様。
 計画は現有爆撃機の維持、近代化に関するもので、計画の進め方、部隊の構成、近代化及び核作戦等について記述されている。
 これと併行して軍は現有装備の後継に関する検討を行っており、DoD も2012~2015年頃の次世代爆撃機への更 新計画の提出を求めている。 2002.10.14 Defense News B-1B to deliver unique weapon combination  B-1B による異弾種投下試験が年内に終了予定で、米空軍は世界にも例のない1回の攻撃で3弾種 を投下できる爆撃機を持つこととなる。
 現在、DoD が行っている運用評価試験では GPS 誘導の JDAMWCMD 及び無誘導爆弾の3弾種を1ソーティで投下している。
 改修は爆撃装置のほか、投下を制御するコンピューターとソフトウェアについて行われ、能力を付加した 3機が来年 3月には配備され 、量産開始を10月以降予定している。 2002.09.30 Inside the Navy Afghan war prompts Marine to rethink,accelarate V-22 gun plans  米海兵隊は、アフガンでの特殊部隊ヘリに対するアルカイダの攻撃が頻繁に繰り返されることを重視、2000年の墜落 事故以来遅れているチルトローターの武装 V-22 Osprey の導入を再検討し具体化する意向を明らかにした。
 搭載する3銃身口径50機関銃の検討は 7月から開始され、システムの試験を V-22 の運用評価試験が始まる 2004年以前に行う予定。 2002.08.14 Jane's Defence Weekly USAF in B-2A radar upgrade dilemma  B-2 爆撃機のレーダ周波数干渉が問題になっている。 AN/APQ-181 レーダは Ku-band で作動しているため、2007年末からは通信衛星と干渉することになる。
 この問題を解決するために、レーダを改造して周波数帯を変更する案と、現在使用しているパッシプアンテナを撤去してアクティブ アレイアンテナを取り付けハイブリッドレーダにする案が検討されている。
 ハイブリッド案はレーダ性能の40%工場が見込まれるがコストがかかる。 改造案はレーダ性能の低下をきたすと共に、結局2015年頃に 予定されている延命改修時にパッシブアンテナを撤去することになるためコストがかかる。

AN/APQ-181 (Raytheon社のサイトから)
2002.08.12 Aviation Week & ST The Pentagon's planned B-1 bomber retirement and rebasing program appears ・・・・・・  米空軍の B-1 爆撃機 33機の退役と基地縮小が 2003年10月までに完了することが明らかに なった。
 B-1 は 2003年以降 60機を運用することとなり、基地は 5ヶ所から 3ヶ所に削減される。 33機のうち、8機 は基地展示用に、24機はアリゾナの AMRC (Aerospace Maintenance and Regeneration Center) に移管する。 この内 10機はそのまま保 管するが残りの 14機は実動機の部品取得に供される。 2002.06 Jane's Missiles & Rockets USAF demonstrates multitarget strikes from single-pass attacks  米空軍は5月2日に、B-1B の1通過爆撃により3ヶ所の目標に3種類の爆弾を投下する試験に成功した。
 使用されたのは Mk 84 2,000-lb 爆弾1発、Mk 82 500-lb 爆弾2発、CBU-89 1,000-lb クラスタ弾4発で、それぞれ3,000m離れた目標に 投下された。
 今回の試験は無誘導爆弾を使用したが、次回2003年に行われる試験では、JSOW 及び JASSM が使用されることになっている。
 この3日前には、F-15 が、5発の Mk 84 2,000-lb JDAM を5ヶ所の目標に向けて投下する試験を実施し た。 2002.05.15 Jane's Defence Weekly USAF shows new offensive capabilities of B-1B bomber  米空軍は5月2日に、B-1B の1パス爆撃で、3ヶ所の異なる目標に対し、3種類の爆弾を投下する試験に成功した。 試 験では、1発の Mk-84 2,000-lb爆弾、3発の Mk-82 500-lb爆弾、及び4発の CBU-89 クラスタ爆弾が、それぞれ10,000ft離れた3目標に命 中した。
 これは B-1B Conventional Mission Upgrade Program の一環として、1970年代の搭載コンピュータに代わって開発されている、Block E 攻撃電子システムによるもので、従来 B-1B の3ヶ所の弾庫に同種類の弾薬しか搭載できなかった。
 この他 Block E 搭載により、従来搭載可能であった JDAM のほかに JSOW, JASSM, WCMD の搭載も可能になる。 2002.03.27 Jane's Defence Weekly USAF sees no need to re-engine B-52 bombers  米空軍は B-52H を94機保有しており2040年まで使用する計画で あるが、そうなると2040年時点での機齢は80年になる。
 しかしながら空軍は TF-33 P-3/103 エンジンを更新するつもりはない。 過去に更新を検討したことはあったが、費用がかかりすぎる ため見送られた。
 TF-33 エンジンは、現在米空軍で C-141B 輸送機の他、Boeing 707 をベースにした E-3, E-8C, KC-135E などで広く使用されている。 2002.02.25 Defense News Radar is primary target of planned B-2 upgrades  米空軍は今後 $500M~$1.5B を投じて B-2 搭載のレーダー改善 又は交換を行う。
 2007年までに行う B-2 改善総経費は $2.64B に達すると見積もられ、2003年度のレーダー開発と関連近代化プログラムに $400M (内レーダー改善/開発に $67.6M) を要求している。
 この他にも、Link16 との連接、衛星通信用受信機 (EHF及びUHF) の搭載、JDAM 搭載用ラックの取付 け、及び 4,700lb 侵徹爆弾 EGBU-28 の搭載設備の付加等が計画されている。 2002.01.14 Aviation Week & ST Bombers attract renewed interest  アフガンやコソボでの活躍にも拘わらず、米空軍の爆撃機部隊の将来は厳しい状況にある。
 コソボ紛争の後、軍は新爆撃機導入の検討を再開したが、2000年に公表された空軍の検討結果は現有機の改善を継続する趣旨のもの であった。 また、9月11日のテロ攻撃以降 DoD は B-2 の増加調達を示唆したが、空軍はこれに反対した。
 代わりに空軍は、新中距離爆撃機の開発を 2008年以降開始し 2015年頃装備する意向を持っており、一方 で 2000年に終了した B-2 21機の Block 30 改修に続く Block 40 改修は計画がすすんでおらず、実際 FY-02 の B-2 予算は FY-01 より少なくなっている。 2001.12.05 International Defense Review USAF targets more capable B-1B fleet  米空軍は B-1B の 2010年退役までの間、攻撃能力、生存性の向上及び維持と作戦参加率 (2001年は60.2%) の増 加を目的に約 $834M を投じてその近代化を行っている。
 B-1B 飛行隊は 2003年から 2007年の間に 93機から 60機に機数を減らされるが、空軍は JDAM 搭載仕様への改造 、攻撃用コンピュータの更新及び自己防御能力の向上を 2005年頃までに B-1B 全機を対象に行う。 2001.11 Signal Aerial view sharpened by Data-Sharing System  米空軍は B-1B 戦略爆撃機の任務遂行能力を強化するため、戦闘データの表示及び検索システムの研究開発を進め ている。
 現状では B-1B のクルーはリアルタイムの戦闘データを見ることができず、交戦状況の記録も出来ないこと から、空軍では CEDDRS (Combat-Essential Data Display and Retrieval System) の開発を進めており、 2002年始めに最初の飛行試験を予定している。 2001.10.31 Jane's Defence Weekly USAF enhancing capabilities of B-2  B-2 爆撃機の追加生産の是非が論じられている中、空軍は現存する21機の B-2A Block 30 の、戦 闘能力向上計画 (Block 40) を進めている。
 その1は、電波吸収体の改善 (AHFM: Advanced High Frequency Material) で、従来乗組員昇降口の様な アクセスパネルにステルス性確保に使用していたテープファスナの、約60%を取り除くことができる。
 AHFM により B-2 の整備性が通常の航空機並に改善される。
 その2は、弾薬搭載能力の改善で、B-2 が従来16発の 2,000-lb JDAM しか搭載できなかったのが、 80 発の 500-lb JDAM を搭載し、別々の目標に指向させることができる ようになる。
 EGBU-28 (Enhanced GBU-28) GBU-37 に代わり搭載が可能になる 4,700-lb 'bunker buster' で、既に Operation Enduring Freedom で使用されている。
 その3は、通信機能の改善で、Link-16 に加えて Ultra-High Frequency Extremely High Frequency SATCOM (satellite communication) 装置がが付加される。 2001.10.10 Jane's Defence Weekly B-2 deployment shelters ordered  米空軍は $12M で B-2 爆撃機展開用シェルタを発注した。
 これにより B-2 は世界規模での展開が可能になる。 2001.09.19 Jane's Defence Weekly USAF seeks to establish B-2 forward deployment capability  米空軍は、現在ミズーリ州ホワイトマン空軍基地にしか配備していない B-2A を、グァム島アン ダーソン基地やインド洋ディエゴ・ガルシア島及び英国のフェアーフォード空軍基地に配備する準備をしている。
 このため空軍は、湿度、温度を一定に保つことができる B-2 Shelter System を調達中である。 2001.09.06 Inside the Pentagon Air Force floats contested B-1 consolidation plans on Capital Hill  米空軍は今週、議会の有力議員と関係者に B-1 爆撃機部隊の削減合併についての提案を行った。
 提案はジョージア州空軍の B-1 部隊を JSTARS 偵察機の飛行任務に移行するもので、同州は理解を示しているものの、カンザス州空 軍はこれに難色を示している。 2001.08.20 Aviation Week & ST Dryden gets ‘New’workhorse  NASA は Dryden Flight Research Center の試験用航空機として 1959年から使用していた B-52B を B-52H に交換 する。
 B-52H は空軍の現有装備の1機で、2002年までに所要のオーバーホール、計測器等の搭載及び飛行試験を行い、12月の X-38 投下テ ストベッドに使用する予定。 2001.08.08 Jane's Defnce Weekly B-1B upgrade contract extended  米空軍は Boeing社と B-1B 改良契約を $49.3M で結んだ。 納期は2003年 7月である。
 空軍は2002年までに B-1B を33機減らして60機にする予定で、残った B-1B は精密誘導 兵器のスタンドオフ発射母機として存続させる意向である。 2001.07.18 Jane's Defence Weekly No B-1B cuts befor 2002  米空軍長官は議会に対し、提案中の B-1B 廃止は少なくとも2002年まで実施しないと説明した。
 これにより Quadrennial Defense Review の一部となっている B-1B の廃止は、十分な時間をかけた検討 ができることになった。 2001.07.16 Aviation Week & ST B-1B Backers, USAF clash over bomber Ax  米空軍が B-1B の削減とこれに応ずる航空部隊の縮小再編成を提案したことに関して議会や B-1B 支援者から相 次いで反論が出されている。
 空軍はこのほど、次期会計年度で $165M を爆撃機の改善に充てるため機数を当初の 93機から 60機に削減する決定を行った。
 これにより5年間で $1.4B の経費削減が出来るとしている。 2000.11.20 Aviation Week & ST Secret spaces on B-2 may carry new jammer  B-2 機体表面電波吸収体の更新に伴い新たに2カ所の弾庫ができたが、ここにはデコイミサイル 、ミニチュアミサイル、ジャミングミサイルが搭載される。
 低周波早期警戒レーダは、対空火器の指向に十分な精度を得られないものの、ステルス 機をぼんやりと探知することができる。 1999年のコソボ紛争の間に F-117 が撃墜されたのも、こ の様な早期警戒レーダにより探知されたためと見られている。
 この様な戦いの初期においては EA-6B の使用も制限されるため、B-2 にジャミング能力の向上を求められている。
(註: B-2 の新しい弾庫に搭載しようとしている各種ミサイルは、MALD デコイとその ASM/ARM 型、Jammer 型のことか?)
2000.11.20 Aviation Week & ST New stealth coatings boost B-2 performance  Northrop Grumman 社は B-2 用の新しいステルスコーティング材のテストを完了したと発表した。新塗装材は、 機体処理にテープやパティを使用する必要がなく、性能的にはレーダ反射を半分以下に抑え、低周波数レーダに対する脆弱性を減少さ せている。 1999.08.25 Jane's Defence Weekly B-2 lobby pushes low-cost 'B-X'   1999.08.25 Jane's Defence Weekly Planning the future for US strategic bombers   1996.11.27 Jane's Defence Review USAF focuses on improvements for B-2 Stealth bomber   1996.03.27 Jane's Defence Weekly B-2 prototype to join USAF bomber fleet   1995.07.31 Aviation Week & ST B-2 drops first GPS-aided munition