対艦弾道弾に関する記事

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2022.09.26 Defense Update Houthi's new naval weapons extend their reach 200 nm into the Gulf of Aden <2210-092618>
 イエメンのフーシ派が9月21日、首都サナアを制圧した9周年を祝う閲兵式を挙行した。
 式典ではアデン湾、紅海、バブエブマンデブ海峡を制する各種兵器が登場した。  Aasifは射程200nm以上
ASBMという。
2021.10.27 Inside Defense Army, Lockheed working to start work on anti-ship variant of PrSM by December <2111-102707>
 米陸軍とLockheed Martin社が年内に、中国に対抗するため
PrSM水上艦を攻撃するマルチモードシーカの取り付けを開始する計画である。
2021.06.16 Jane's Defence Weekly PLAGF engages targets at sea using MRLs, ATGMs <2108-061607>
 中国CCTVが5月29日、
PLA陸軍が長距離砲やATGMによる実射訓練を実施した映像を公開した。 陸連を実施したのは第80軍集団隷下の旅団で、PHL-03 MRL数両UAVによる偵察照準飛行を受けて渤海湾の洋上目標に向けて射撃を行った。
 CCTVは2020年10月にチベット軍PHL-03 MRLの配備を開始したと報じていた。 CCTVによるとPHL-03の射程は従来より30km伸びているという。 PHL-03は無誘導のBRC4弾、BRE2弾と射程130kmの300mm誘導ロケット弾Fire Dradon 140A弾を発射するとされてきたが、CCTVの報道からすると射程が160kmになったことになる。
2021.01.27 Jane's Defence Weekly Iran's IRGC claims to have launched longer-range anti-ship ballistic missiles 2103-012705>
 イラン革命防衛軍 (
IRGC) がGreat Propher 15演習で1月16日に、1,800km遠方の洋上目標に向けBMを発射したと発表した。
 IRGCが公表した画像には6基のMRBMが写っており、そのうち液体燃料のGhadrEmadの機動RV型、固体燃料のSejilなど少なくとも3基が発射された模様である。
2021.01.20 Defense News Army preps for key tests of seeker capable of attacking maritime targets <2102-012002>
 米陸軍で
PrSM開発の責任者であるラファティ准将が1月14日、FY21予算でPrSMに対艦能力を付与するための多モードシーカ開発予算が不十分なことから、地対艦ミサイルLBASMの開発は2023年のPrSM装備化時点では間に合わず、後年度になるとの見通しを示した。
2021.01.16 Stars & Stripes Iranian Guard holds anti-warship ballistic missile drill <2102-011605>
 イラン国営TVが、革命防衛軍が1月16日にインド洋上の標的に対し
ASBMを発射し命中させたと報じた。
 国営TVが報じた映像では2発のASBMが1,800km離れた標的船に向け発射された。
2021.01.13 読売新聞

(Yahoo)

中国の「空母キラー」ミサイル、航行中の船へ発射実験…2発が命中か <2102-011302>
 中国軍筋が、南シナ海で2020年8月26日に行った
ASBMの発射試験で、航行中の船を標的にしていたことを明らかにした。 米軍高官もこの事実を認めている。 2発が標的船に命中したとの複数の証言もあり、事実とすれば、中国周辺に空母を展開する米軍の脅威となる。
 試験では無人標的船に対し内陸部の青海省から射程4,000kmのDF-26B 1発を先に発射し、数分後に東部の浙江省から射程1,500kmのDF-21D 1発を発射した。 2発はほぼ同時に標的船に命中して沈没させ、海域周辺に展開していた米軍の偵察機やイージス艦に中国軍のミサイル能力を誇示したという。
2020.10.19 Defense News Video reveals Chinese H-6N bomber carrying suspected hypersonic weapon <2011-101908>
 週末(註:10/17~10/18)のネット上に、中国空軍H-6Nが胴体下に
ALBM搭載している映像が流れた。 このミサイルは陸上発射のDF-17に良く似ている。 DF-17はDF-16 MRBMのブースタにDZ-ZF HGVを搭載した地上発射の超高速BMである。
 米国防総省は中国の軍事力に関する年次報告で2018年にCH-AS-X-13と名付けたALBMを紹介しているが、今回撮影されたALBMがこれかどうかは分からない。
2020.10.07 Jane's Defence Weekly IRGC exhibits linger-range anti-ship ballistic missile <2012-100711>
 イラン革命防衛軍がテヘランに国立宇宙航空公園を開設し、新たに開発したZolfaghar Basir ASBMを展示した。 Zolfaghar Basirの弾頭後部には小さな透明のドームがあることからEO誘導であると推測される。
 Fateh-110シリーズTBMでは2011年に射程300kmのKhalij Fars ASBMが公開されているがZolfaghar Basirの射程は700kmであるという。 Khalij FarsはEOシーカを搭載していたがレーダ誘導型のHormuzもあった。
 Zolfaghar Basir公表の直前にはイラン海軍が射程1,000km以上の対艦ミサイルShahed Abu Mahdiを発表している。
2020.09.29 Jane's 360 IRGC announces longer-range anti-ship ballistic missile <2010-092906>
 イラン革命防衛軍がテヘランに国立宇宙航空公園を開設し、新たに開発したZolfaghar Basir
ASBMを展示した。 Zolfaghar Basirの弾頭後部には小さな透明のドームがあることからEO誘導であると推測される。
 Fateh-110シリーズTBMでは2011年に射程300kmのKhalij Fars ASBMが公開されているがZolfaghar Basirの射程は700kmであるという。 Khalij FarsはEOシーカを搭載していたがレーダ誘導型のHormuzもあった。
 
2020.06.04 Breaking Defense Army tests PrSM seeker to hunt ships & SAMs <2007-060406>
 米陸軍が6月3日、2023年に配備するPrSM改良型Spiral Oneに搭載するマルチモードシーカの試験を開始した。 Spiral Oneは2025年の配備を目指している。
 このシーカはレーダ等に対しホーミングし敵の防空組織破壊を目指すもので、対艦攻撃も目指している。 米陸軍は2015年から地上発射対艦ミサイル (LBASM) 計画を進めている。
2016.04 International Defence Review USN demonstrates SM-6 ASuW capability <1605-040006>
 米海軍が3月7日、
SM-6対艦(ASuW)性能確認試験FTR-31を実施したと発表した。 この試験でDDG 53 John Paul JonesのMk 41 VLSから発射されたSM-6が、退役したフリゲート艦を直撃した。
 FTR-31ではMk 7 AWSCECNIFC-CAを組み合わせたSM-6の OTH能力が確認された。
2016.03.09 Inside Defense Navy to deploy modified SM-6 with anti-ship capability this fall <1604-030911>
 米海軍が今秋にも対艦攻撃能力を持つ
SM-6配備を開始する。
【関連記事:1603-022303 (DN 2016.02.23)】
2016.02.23 Defense News Pacific Command chief urges new capabilities as tensions mount with China <1603-022303>
 米太平洋軍司令官のハリス海軍大将が23日に議会上院軍事委員会で、中国に立ち向かうためとして次世代対艦ミサイルの必要 性を訴えた。
 その上で、具体例として
SM-6の対艦型や、空中発射のLRASMを挙げた。
【関連記事:1603-020402 (ID 2016.02.04)】
2016.02.10 Defense Update Rocket systems for coastal defense <1603-021005>
 沿岸及び島嶼防衛システム(
CIDS)としては、従来CMや砲熕兵器が用いられてきたが、最 近では中国のDF-21DやイランのKhalij Farsのような弾道ミサイルも出現している。
 イスラエルのIMI社がDF-21DやKhalij Farsと同様の構想で、より柔軟性があり安価なCIDSを提案しており、既に ベトナムがKillerシステムとして採用している。 KillerはACCULARファミリの誘導ロケット弾と Orbiter 2 mini UAVを組み合わせたシステムで、80nmの射程と精度10m以内を実現しているという。
【ACCULAR関連記事:1109-072710 (JDW 2011.07.27)】
2015.09.09 Jane's Defence Weekly DF-26 IRBM may have ASM variant, China reveals <1511-090902>
 中国が9月3日に行ったパレードで意外であったのは、DF-26 IRBM に
ASBMがあるとのアナウンスであった。
 DF-26 の射程は3,000~4,000kmで、アナウンスでは中型艦を攻撃できるとしていた。 このことは、空母だけでなく 駆逐艦までも攻撃できる精度を有するとのアピールを意味する。
2015.08.04 東亞日報 中国、アジア最大の駆逐艦を建造 <1509-080404>
 人民日報系の環球時報が3日、中国軍がアジア最大規模の次世代駆逐艦に
DF-21D ASBM を装備する可能性があると報じた。
 米 The National Interst誌も、衛星写真の映像を分析した結果、中国が2017年頃に就役すると見られる全長160~180m、排水量 12,000~14,000tType 055 駆逐艦の試験を準備していると報じた。
 同艦には112~128発VLS を搭載しており、中国海軍は少なくとも6隻前後を建造するとさ れている。
【註】
 Type 055 から DF-21D を発射するとすると、DF-21D を寝かせた状態で搭載し発射時に起立させて発射させるか、艦の上部構造を貫く巨大な VLS が必要になり、汎用駆逐艦 というより DF-21D の母艦になってしまう可能性があり、この記事の記述内容には疑義がある。
 因みに米海軍が駆逐艦や巡洋艦に装備している Mk 41 VLS の場合、最大のモジュールは全長6.25mの Tomahawk 発射用の7.6mで、DF-21 の全長は10.7mである。 また Mk 41 が発射する最大胴径のミサイルが21吋 (53cm) の SM-3 Block Ⅱ であるのに対し、DF-21 の胴径は1.4mもある。
2015.07.31 Searchina 「DF-21D」ミサイルで米空母撃沈は無理!=中国メディア <1508-073104>
 中国のポータルサイト新浪網が、多少の科学知識を持つ人なら DF-21D が空母キラーにならないことは分かっていると論 じた。 記事は、DF-21D で空母を攻撃する場合、空母の精確な位置を特定しなければ攻撃は成立しないと説明している。
 新浪網は、中国の海岸地帯に配備されている一般的なレーダでは、70km程度までしか探知できず、米空母が中国海岸によほど近づかない限り、位置の特定は不可能と指摘 し、
OTH レーダは3,000km以上の対象を探知できるが、精度は極めて低いとしている。
2015.03.04 Jane's Defence Weekly IRGC attacks replica carrier in latest exercise <1504-030425>
 イラン革命防衛隊 (
IRGC) が実施した Great Prophet 9 演習で2月25日、対艦ミサイルで模擬空母 を攻撃した。 衛星画像では、この模擬空母は全長200m、幅40mで、2014年から建設されていた。
 イランの報道では、この演習では ASBM Khalij Fars 2発も発射されたと言うが、映像は公開されていない。
2015.01.24 Yahoo Record China 記事

「『中国が日本射程の核ミサイル配備』は韓国紙の粗雑すぎる誤報―米メディア」

<1502-012401>
 環球網が23日、『“中国が弾道ミサイルを長白山に配置”は韓国メディアの誤報か』とする記事を掲載した。
 韓国メディアの報道について、米国の北朝鮮問題専門の情報サイト 38 North誤報の可能性が高いと指摘している。  根拠となった中国メディアの報道だが、吉林省での定期訓練を報じただけの可能性が高いという。 第一に弾道ミサイルを配備したならばその存在は極秘にされるのが普 通なうえ、中国メディアが公開した写真に写っている樹木は、長白山のような高い海抜の植生ではないのが理由という。
【関連記事:1502-011901 (朝鮮日報 2015.01.19)】
2015.01.19 Yahoo 朝鮮日報記事

日本を狙う東風21号ミサイル、中国が白頭山に配備

<1502-011901>
 中国紙の国際先駆導報が、最近中国軍が北朝鮮との国境にある白頭山(中国名・長白山)一帯に DF-21 を配備したもよ うだと報じた。 
DF-21 は射程が1,700~2,100kmの地対地弾道弾であったが、最新型の DF-21D は射程が3,000kmに達する ASBM へと改良されている。
 DF-21D白頭山配備されたとすれば、日本海はもちろんグアム周辺 まで米空母の攻撃が可能になる。 これまで日本海は米海軍が掌握していたが、中国はそれを牽制することになる。
2014.11.15 Chinesew Military Review Chinese B-611M short-range guided ballistic missile (SRBM) weapons <1412-111502>
 中国が珠海航空展に、海外市場を見据えて B-611M
SRBM を出展した。
【 B-611 関連記事:0503-120001 (JMR 2004.12)】

 B-611MRパッシブレーダホーミングシーカを搭載し、非弾道飛行をする弾道弾で、各種 弾頭を搭載し、レーダなどを攻撃できる。
【註】
 パッシブレーダホーミングシーカを搭載していると言うことは、対艦船攻撃能力を有することを意味し、B-611MR は一種の ASBM であると見ることができる。
2014.06.02 Defense News Report: Chinese cruise missiles could pose biggest threat to US carriers <1407-060201>
 米国防大学の中国問題研究センタが、米空母打撃群 (
CSG) に取って最大の脅威は、 対艦巡航ミサイル (ASCM) による飽和攻撃であるとの報告を行った。
2014.05.26 Aviation Week & ST Missile look <1407-052603>
 米海軍は2010年代後半に就役する空母 CVN 78 Gerald R. Ford は、中国の
ASBM DF-21D に対抗できると自信を深めている。
 ASBM に対しては護衛する艦船が防護するほか、空母自身も RAM や Mk 57 NATO SeaSparrow に加えて、SEWIP 電子戦装置や DDG 1000 Zumwalt 用に開発した S-/X-band DBR レーダを装備している。
2013.10.12 Yahoo 朝鮮日報記事

「中国、射程3000キロの対艦弾道ミサイルを実戦配備」

<1311-101203>
 中国系オンラインメディア『中国評論通信』が11日、中国軍第2砲兵が最近、華南地方2ヵ所に新型 IRBM を配置した が、この新設部隊には新型の DF-21C または DF-21D
ASBM が配備されたと報じた。
 DF-21Dは、射程2,700~3,000kmで、華南地方に配備されると在日米軍横須賀基地が射程内に入る。
2013.04.05 Defense News CRS: breaking China's ASBM kill chain <1305-040503>
 米国会図書館 (CRS) が、中国の対艦弾道弾 (ASBM) は、アクティブ手段とパッシブ手 段の組み合わせで対処可能との報告をまとめた。
 それによると、SM-3 特に SM-3 Block ⅡA 及び調達が進められている艦載終末迎撃 (SBT) システム SM-2 Block Ⅳ は ASBM に対し有効であ るとすると共に、SPY-1 に代わる12~14ft径のアンテナを持つ AMDR を装備する Flight Ⅲ DDG-51 の必要性に疑問 を呈している。
2013.01.01 産経新聞

インターネット

イラン、ミサイル試射成功 ホルムズ海峡の演習 <1302-010101>
 イランのメディアが、ホルムズ海峡の周辺で軍事演習を行っているイラン海軍が31日、国産ミサイルの発 射試験に成功したと報じた。
 AP 通信によると、発射されたのは短距離 SSM中距離 SAM で、SAM は射程50km、射高 22,000mの性能を持ち、既に艦船に装備されているという。 SSM は3,000t級の舶船を破壊する能力があるという。
2012.09.24 Yahoo 朝鮮日報記事

「尖閣射程のミサイル配備、中国が波状攻勢」

<1210-092401>
 新華社によると、中国国家海洋局が領土紛争地域の監視観測に、人工衛星と共に UAV の活用を近く本格化する。
 台湾の中国時報は22日にロシアの報道を引用し、尖閣諸島に近い福建省の内陸地帯に DF-21C ASBM が配備されたこと が民間の衛星写真で確認されたと報じた。 DF-21C の距離は3,200kmに達し、尖閣諸島を射程圏内に入れている。
2012.07 Jane's Missiles & Rockets China's JL-2 SLBM faces more delays, says Pentagon report <1208-070010>
= 「中国の軍事力 2012」にみる長距離弾道弾 =
JL-2 (CSS-NX-4)
 射程7,400kmの JL-2 SLBM を搭載する晋級 (Jin-class) SSBN は最初の2隻が就役しているが、JL-2 の 開発は遅れていて、まだ発射試験が行われている。
DF-31A (CSS-10 Mod 2)
 移動型発射機発射式の ICBM である DF-31A は2015年には開発を完了する。
DF-5 (CSS-4)
 1981年に配備が開始された、射程12,000km、弾頭重量3,900kgのサイロ発射式 ICBM。
DF-5A
 1986年に配備された射程13,000kmの ICBM。
DF-5A Mod 2
 4~6発の MIRV 弾頭を搭載。
DF-21D (CSS-5 Mod 5)
 射程1,500km以上の ASBM で、限定運用開始の段階にある。
2011.08.29 Aviation Week & ST Paciffic projections <1110-082920>
= 特集、21世紀の航空機による ISR =
= DF-21D の射撃に必要な中国の ISR =
 DF-21D を発射するための ISR 活動は、ELINT 衛星、OTH レーダ、潜水艦、艦船、航空機により行われると見られる。
 ・KJ-200/b> AEW&C
 ・KJ-2000 AEW&C
 ・WJ-600 UAV
 ・Yaogan-9A/-B/-C 衛星
2011.07.20 Jane's Defence Weekly China confirms 'carrier killer' <1109-072002>
 中国人民解放軍参謀長が7月11日、初めて DF-21D ASBM <の存在を認める発言をした。 但し、DF-21D はまだ開発中で配備はされていないともした。
 同参謀長は DF-21D の射程については述べなかったが、同日付の人民日報は射程を2,700kmと報じた。 昨年、米海軍情報本部は 1,500kmと分析していた。
2011.07.19 Yahoo 毎日新聞記事

「台湾、中国が対艦弾道ミサイル配備と指摘 国防報告書」

<1108-071901>
 台湾国防部が19日に国防報告書を発表し、中国が ASBM DF-21D昨年中に少数製造し配備したことを明らかにした。 米国は DF-21D の配備にはまだ10年かかるとみている。
 国防報告書は隔年刊で、今回は中台の軍事力の比較が初めて載せられ、中国の総兵力は台湾の10倍 国防予算は最高21倍と分析し、弾道ミサイルや潜水艦では中国共産党軍が絶対的に優勢だと説明している。
2011.07.18 Aviation Week & ST Imbalance of power <1110-071801>
= DF-21D ASBM に関する記事 =
 DF-21D の射程について米国は1,500km以上としているが、(註:中国の英字新聞である)中国日報は2,700kmであると 報じている。
【註】
 DF-21 は SLBM である JL-1 を元にした IRBM で、初期の DF-21A は TEL も潜水艦の発射管そのまま の様な形状をしていた。
 このことから ASBM である DF-21D も SLBM として潜水艦から発射できる、あるいは潜水艦発射型も存在する可能性も考えられ、たとえ射程が1,500kmであっても、効 力範囲が沿岸1,500km以内とは言えないことになる。
2011.05.02 Aviation Week & ST China sydrome <1106-050206>
= 中国の ASBM を危惧する論調を伝える記事 =
 
2011.04 Jane's Missiles & Rockets Iran reveals anti-ship missile <1106-050005>
 イラン革命防衛隊 (IRGC) 司令官が2月7日、最大射程300kmの対艦弾道弾 Kajil Fars量産を 開始したと発表した。 Kajil Fars(ペルシャ湾)は Fateh A-110 の新型と見られる。 発射機は Fateh A-110 で既に使用されている S-75 Volga (SA-2) 発射機の車載型と見られる。 非誘導の Zelzal から発展した Fateh A-110 は GPS/INS 誘導が採用されており、長射程型の A-110B (Fateh 3) は500kgの弾頭を搭載し300kmの射程を有す る。
 Fateh A-110 の先端は尖っているのに対し Kajil Fars の先端が丸いことから、EO シーカが搭載されていると見られ 、恐らく SAL または IR TV 誘導が用いられていると見られる。
2011.02.28 Aviation Week & ST Tit for tat <1104-022801>
 イスラエルが2月22日、Arrow の迎撃試験に成功した。 この結果 Arrow は過去18回行われた迎撃試験で 15回成功したことになる。 試験には米 MDA が開発した標的が使用された。 この標的はデコイ を放出しながら機動できる IRBM を模擬したものと見られる。 Arrow は新たな脅威に対応するためソフトが 改善された Block 4 で、発射機と Green Pine レーダは60哩離隔して配置された。
 また、Arrow-2 より高々度、遠距離で迎撃できる Arrow-3 の発射試験は、今年後半に開始される。
 一方 Iron Dome の最終試験は2月15~17日に行われて完了し、間もなく operational になる。
 これに対するイランは、対艦型 Ftech-110 を開発し、ペルシャ湾で行われた試験の模様を TV で公開した。 先端が 丸い対艦型 Fatech-110 は、標的船に直撃した。
2011.02.16 Jane's Defence Weekly Doubts raised over Iranian 'anti-shi ballistic missile' <1103-021602>
 イラン革命防衛隊 (IRGC) 司令官が2月7日、同国が射程300kmの ASBM の量産を開 始したと発表した。 しかしこれを報じた同国の新聞が当該 ASBM の写真として掲載したのは Fateh A-110 の写真であった。
 Fateh A-110 は1990年代にイランが開発した Zelzal 2 の改良型で、CEP が50~100mもあり、この発表はイラン一流のハッタリと見られる。
2011.02.16 Jane's Defence Weekly China's ASBM project: keep calm and carry on <1103-021610>
 中国の ASBM は、アジア地域の戦略状況を大きく代えるものではない。
 ASBM が1,500~2,000km飛翔するのには10~13秒かかる。 終末弾道では20~30秒の間に軌道を修正する必要があるが、 この間に空母は300~350m移動する。 ASBM は SM-3 で迎撃可能で、更に護衛にあたる艦船は ECM、デコイ、チャフなどを装備している。
2011.02 Jane's Missiles & Rockets China's anti-ship ballistic missile nearly operational, says US Admiral <1103-020010>
 米太平洋軍司令官が朝日新聞のインタビューで、中国の対艦弾道弾 (ASBM) が米国で言う IOC 段階にある と述べた。 中国の, ASBM を米国防総省は DF-21C あるいは DF-21D としているが、DF-25 で あるとの見方もある。
 この ASBM は ARH 誘導で CEP≦10m の精度を持つという。 米国防総省の報告によると中国は画像衛星や、 空間波及び地表波 OTH を用いた OTH 監視能力を高めているという。
2011.01.09 Yahoo 時事通信記事

「空母攻撃ミサイル開発が進展=中国のステルス機も警戒―米国防長官」

<1102-010901>
 ゲーツ米国防長官が9日、中国の ASBM 開発がかなり進展しているとの見方を明らかにすると共に、 第五世代ステルス戦闘機の開発が米情報機関の当初の予想より早く進んでいる可能性があると警戒感を示した。
2010.12.29 朝鮮日報

インターネット

中国軍、対艦弾道ミサイルの配備間近か <1101-122901>
 米太平洋艦隊司令官が27日、中国軍の DF-21D 対艦弾道弾(ASBM)が実戦配備直前の段階に入ったと語った。 同司 令官は、中国軍の ASBM が当初設計された飛行パターンは達成して IOC に到達したと語った。 軍事専門家らは、DF-21D は本格的に配備の段 階ではないが、数度の試射を経て実戦配備できると判断している。
 DDF-21D は450kgの弾頭を6個搭載でき、射程は1,300~2,000kmで、空母の外板を貫通して内部で爆発する。
2010.12.16 韓国中央日報
インターネット
米国が提案した『韓米日軍事訓練』の背景 (1) <1101-121601>
 中国は東北三省と海岸に沿って空軍とミサイル戦力を着実に増強してきた。 遼寧省瀋陽 にある第2砲兵51基地司令部隷下のミサイル旅団が、遼寧省錦州吉林省通化山東省莱蕪に 配備されている。
これら部隊の主装備は『東風 (DF) 』で、山東省莱蕪の第822旅団には射程600kmの DF-15 400基が配備され、烏山と群山の 米空軍基地を標的にしている。 DF-21C は射程が1,800kmで、朝鮮半島全域だけでなく沖縄米軍基地まで攻撃できる。 これらミ サイルは CEP が50mでと精密打撃が可能である。
 そのほか、グアムを射程距離とする DF-25 や ICBM DF-31A もある。 また中国は世界で初めて空母を攻撃する弾道 弾 (ASBM) DF-21D を開発しており、開発が完了すれば有事の際、米空母が黄海に入るのが難しくな る。
韓国中央日報
インターネット
米国が提案した『韓米日軍事訓練』の背景 (2)
韓国中央日報
インターネット
米国が提案した『韓米日軍事訓練』の背景 (3)
2010.08.14 朝鮮日報

インターネット

中国、『空母キラー』対艦弾道ミサイルを試験発射へ <1009-081401>
 中国の中央人民ラジオが13日、中国航天科工集団 (CASIC) が近く国家の重大兵器プロジェクトの発射試験を行う と伝えた。 同局は重大兵器プロジェクトが何かを明かさなかったが、関連写真として DF-21D と同系列の DF-21C MRBM が米空母を攻撃する想像図などを掲載し、今回のプロジェクトが米空母を狙った DF-21D の発射試験であることを示唆した。
 DF-21D は、450kgの弾頭6個を搭載でき、射程は1,300~1,800kmとされる。
 欧米メディアは、中国が DF-21D の開発を完了し、年内に試験発射を行うと報道してきたが、中国政府はこれまで確認も否定もしていなかった。 北京の外交関係者の間 では、中国が DF-21D の試験発射計画を国営メディアを通じて明らかにしたのは、米空母の演習派遣に対する警告とみている。
2010.07.24 韓国中央日報

インターネット

『米空母も20分で沈没』…中国メディア‘3大武器’紹介 <1008-072402>
 中国国営新華社通信が発行する週刊誌である国際先駆導報が22日、対艦弾道ミサイル (ASBM) 、アジア最大の潜水 艦艦隊、海岸のミサイル網などを、空母を攻撃する三大武器と紹介し、米国の空母を撃沈させられると伝えた。 DF-21C が空母に命中すれば、甲板を突き抜けてに穴を開け、搭載された武器と船舶油が連鎖的に爆発して20分で沈没すると付 け加えた。
 2008年に開発され今後5隻を追加建造する晉級原潜は射程8,000kmの JL-2 SLBM が搭載されている。 また中国の東南 海岸に射程300~600km級の中短距離ミサイル網がきめ細かく構成され、敵艦隊に十字砲火を浴びせられると、同誌は分析した。
 射程1,800kmの巡航ミサイル DH-10 も配備し、遠海から敵艦を攻撃できると伝えている。
【註】
 DF-21C が甲板に穴を開けるとあるのは、弾頭に炸薬がないと言うことか。
 DH-10 が艦隊を攻撃とあるのは、DH-10 が ASCM であると言うことか。
2010.06.04 Sino Defence DongFeng 21 (CSS-5) medium-range ballistic missile <1007-060401>
開発の経緯
 一段式の DF-61 の開発を1965年に開始したが1967年に中止し、代わって二段式の JL-1 SLBM の開発に移った。 1970年代初期に JL-1 の陸上発射型 の開発が開始された。
DF-21 (CSS-5 Mod-1)
 射程1,700km、ペイロード600kg、CEP=300~400mであったが、装備化には至らなかった。
DF-21A (CSS-5 Mod-2)
 射程2,700kmCEP=100~300mで、60~80基が生産され、7個旅団が装備した。
DF-21C (CSS-5 Mod-3)
 DF-21A と異なり限定的ではあるが路外走行能力がある。 射程は1,700kmであるがペイロードは2,000kgCEP=30~40mの精度を持つ。
DF-21D (CSS-5 Mod-4)
 世界初の対艦弾道弾 (ASBM) で、射程は3,000kmMaRV 弾頭を搭載する。
 DF-21C も低速航行する空母機動艦隊の攻撃能力がある。
KT 1 SLV
 DF-21 を元にした四段推進の SLV で KT-1A と KT-1B がある。
SC-19 Kinetic Kill Vehicle Carrior
 2007年1月に行われた ASAT 実験に使用された。
2010.03 Jane's Missiles & Rockets China's new Jin-class SSBN is 'relatively noisy', according to US intelligence <1004-030011>
 米海軍情報本部 (ONI) が、2009年8月に発簡した中国海軍に関する報告書の中で、以下のよう な点を指摘している。
SSBN
 中国海軍最新の晋級 (Jin 級:Type 094) SSBM の騒音レベルは初期の夏級(Xia 級:Type 092)SSBN より格段に低くなったものの、30年以上前に建造されたロシアの Delta Ⅲ型より高い
 一方、晋級が装備する JL-2 SLBM の射程は4,000nmで、中国の近海から発射した場合米本土に到達するとしている。  国防総省が2009年に発簡した「中国の軍事力」ではハワイには届くが米本土までは届かないとしていた。
ASBM
 中国は1990年代から対艦弾道弾 (ASBM) の開発も進めている。 ASBM の再突入速度は Mach 10 ~12 に達する。
艦載 SAM
 ほんの10年前に中国艦船の装備する SAM で射程の最も長いのは Crotale を元にした HHQ-7 (CSA-4) で射程は7nmであったが、現在では Sovremenny Ⅰ/Ⅱ級と Luyang Ⅰ 級 (Type 052B) 駆逐艦が射程12~20nmの SA-N-7 を、Luzhou級 (Type 051C) 級が射程80nmの RIF-M (SA-N-20) を装備 し、更に Jiangkai級 (Type 054A) が射程20~40nmの HHQ-16、Luyang級が射程55nmの HHQ-9 を装備している。
ASCM
 更に対艦ミサイルの能力も向上し、Sovremenny Ⅰ/Ⅱ級が射程130nmの SS-N-22 超音速 ASCM 、Luyang Ⅱ級 (Type 052C) が新型で射程130nmの YJ-62、その他の艦船が射程65nmの YJ-8A を装備してい る。
2009.10.07 Jane's Defence Weekly Parade comfirms PLA's ongoing transformation <0911-100702>
= 中国の国慶節パレードに登場した装備を紹介した記事 =
 特筆するのは DH-10 LACMDF-31A ICBM 及び DF-21C (DF-25) 対艦弾道弾 (ASBM) の登場である。
 パレードではこのほかに KJ-2000 AEW&C ASN-207 UAV も初登場した。
【註】
 DF-21 の対艦型は DF-21D と報じられていた。
【当該記事:0907-050021 (JMR 2009.05)】
 また DF-25 は DF-21 の長射程型で、3RV 型と単弾頭型の二種類の弾頭搭載型があるとほうじられていた。
【当該記事:0718-081518 (JDW 2007.08.15)】
2009.09.07 China Defense Blog More photos from the rehearsal <0910-090701>
 中国人民解放軍創隊60周年記念軍事パレード予行に参加した各種兵器の写真。
  DF-15 (M-9) Mod
  DH-10 LACM
  DF-21C
  DF-41
2009.09.06 China Defense Blog PRC's 60th anniversary national day parade, a preview.
2009.06.13 Yahoo 産経新聞記事

「米軍“空母破壊兵器” 中国が開発中 1年以内に実験も」

<0907-061303>
 米国防関係者が議会の政策諮問機関『米中経済安保調査委員会』で11日、中国が米海軍の空母撃破を狙った新型兵器 を開発中で、1年程度で実験段階に入る可能性があることを明らかにした。
 米国防総省によると、中国が開発中とされる新型兵器は洋上の大型艦船を標的にする対艦弾道弾 (ASBM) で、 DF-21 をベースに、終端段階で精密誘導を行う。
2009.05 Jane's Missiles & Rockets US details China's rising missile strength <0907-050021>
= 「中国の軍事力 2009」に掲載された弾道弾関連に関する記事 =
 図は「中国の軍事力 2009」に掲載された、2006年に中国の第二砲兵工科大学が発行した記事による、対空母用 DF-21D の弾道を説明する図。
・左側破線:発射時点の目標の位置
・右側破線:中期誘導で目標の現在位置に修正
・終末誘導:C点で終末誘導を開始し、目標の真の位置D点に至る。
2007.05.16 Yahoo 産経新聞記事

「中国、米空母攻撃ミサイル・・・」

<0711-051601>
 中国軍が、米空母攻撃用の対艦弾道弾の開発に着手するとともに、ロシアから超音速長距 離爆撃機も導入し、対米軍戦術を修正している。
 中国軍が改良に着手したのは、射程1,500~2,500kmの東風21で、赤外線センサ を取り付けることで米空母攻撃も可能となる。 東風21は100基近くが既に配 備されている。
(関連記事 JDW 2006.01.25)
 また、早ければ年内にロシアから10~20機の超音速長距離爆撃機 Tu-22M が売却ま たはライセンス生産契約される見通しだ。 Tu-22M は戦闘行動半径約4,000kmで、射程500kmの AS-4 を3基まで搭載できる。
2006.01.25 Jane's Defence Weekly China develops anti-ship missile <0604-012505>
 米政府とアジアの軍事筋は、中国が米海軍の空母を狙う対艦弾道弾を開発しており、2009年 には実用化すると見ている。
 この対艦弾道弾は、射程2,150km又は2,500km DF-21 (CSS-5) の弾頭 を MaRV (Manoeuvring RV) 化し、アクティブ及びパッシブレーダシーカを取り付けているもので、更に 衛星や OTH レーダを使って目標の捕捉能力を飛躍的に向上させようとしている。