その他中東諸国の弾道弾に関する記事

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2023.10.26
 11:18
ロイタ通信

(Yahoo)

ハマス軍事部門、220キロ離れたイスラエル都市へロケット発射か 映像公開 <2311-102607>
 ハマスが25日にガザ地区から220km離れたイスラエル南部のエイラトに向けてロケット弾を打ち込んだとして映像を公開した。 一連の戦闘でハマス側が行った攻撃としては最長距離とみられる。 この攻撃による死傷者の有無は明らかになっていない。
 ハマスの軍事部門であるal-Qassam旅団は25日、エイラトへ向けて発射されたAyyash 250だとする映像をTelegram上で公開した。
 ロイタは、映像の撮影場所や日時を独自に確認することはできなかった。
2021.05.19 Jane's Defence Weekly Hamas intensifies rocket barrages <2107-051901>
 5月10日に始まったイスラエルとハマスの戦いは最初の38時間だけで1,050発のロケット弾が発射され、13日早くには1,500発を越えた。
 2014年の7~8月の戦いでは最初の3日間に発射されたのは365発で、2014年の戦いで1日の発射数が200発を超えることはなかった。 これに対し今回ハマスの武装部門であるal-Qassam旅団は5月11日13:00前後の5分間でAshdodとAshkelonに対し137発を発射している。 Al-Qassam旅団は埋設した発射機にロケット弾を配置したり、A120を8名で運搬している画像を公開している。
 Al-Qassam旅団はまた11日20:44テルアビブとBen Gurion空港に射程120kmのA120ロケット130発を、12日03:00に110発の重ロケットを発射したとしている。 更に13日には射程が250kmのAyyash 250を配備したと発表している。
2019.08.07 Jane's Defence Weekly Yemeni rebels claim ballistic missile attack against eastan Saudi Coast <1909-080710>
 イエメンの反政府勢力フーシ派が8月1日、サウジアラビア東部のDammanに今まで最遠距離のBM攻撃を行ったと発表した。
Damman の位置 (Google Map)】
 使用したのは射程1,200kmのBurkan-3で、サウジアラビアの殆どの軍事基地がその射程内に入るという。
2018.11.07 Jane's Defence Weekly Yemeni rebels unveil new Badr-1P missile <1901-110712>
 イエメンのフーシ派が10月28日、Badr-1ロケット弾誘導型であるBadr-1Pを公表した。 射程は130km以上で、精度は3m以内という。
 Badr-1Pは3月に公表された胴径300~350mmのBadr-1と異なり、軌条発射方式で飛行安定のためのスピンは行わない。
2018.10.30 Jane's 360 Yemeni rebels unveil new missile <1811-103001>
 イエメンのフーシ派が28日、Badr-1ロケット弾の誘導弾型であるBadr-1Pを公表した。
 Badr-1Pの射程は150kmで精度は3m以内という。
2018.07.04 Jane's Defence Weekly More Burkan-2H attacks on Saudi Arabia reveals <1808-070421>
 イエメンのフーシ派がサウジアラビアに向けて発射したBurkan-2Hの弾数について、サウジアラビアは 14発とし、その内12発を撃墜したが2発は目標に届かなかったと発表している。  迎撃はPAC-2で行われたという。
 サウジはPAC-3も購入しているが、PAC-3が配備されたかは確認されていない。
┏━━━━━┳━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
┃     ┃目 標┃サウジ発表弾数┃フーシ発表弾数┃
┣━━━━━╋━━━╋━━━━━━━╋━━━━━━━┫
┃2017.07.22┃Yanbu ┃   1    ┃   1    ┃
┃2017.11.04┃Riyadh┃   1    ┃   1    ┃
┃2017.12.19┃Riyadh┃   1    ┃   1    ┃
┃2018.01.05┃不 明┃   1    ┃  発表なし  ┃
┃2017.02.30┃Riyadh┃   1    ┃   1    ┃
┃2018.03.25┃Riyadh┃   3    ┃   1    ┃
┃2018.04.11┃Riyadh┃   1    ┃   1    ┃
┃2018.05.09┃Riyadh┃   2    ┃  特定せず  ┃
┃2018.06.05┃Yanbu ┃   1    ┃  発表なし  ┃
┃2018.06.24┃Riyadh┃   2    ┃  特定せず  ┃
┣━━━━━╋━━━╋━━━━━━━╋━━━━━━━┫
┃ 合 計 ┃   ┃   14    ┃   8+   ┃
┗━━━━━┻━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┛
2018.05.16 Jane's Defence Weekly Yemeni rebels launch multiple ballistic missiles at Riyadh <1807-051611>
 サウジアラビア防空軍が5月9日、イランが支援するAnsar Allah (Houthis) が北イエメンのAmranから リヤドに向け発射したBMを撃墜したと発表した。
Amran の位置 (Google Map)】
 二発目も捕捉されたがリヤド南方100kmに広がる無人の砂漠に落下したという。
 これについてAnsar Allahは、リヤドに向け複数のBurkan-2Hを発射し目標に命中したと発表している。 国連の専門家会議はイエメンのBurkan-2H についてイラン製Qiamの長距離型と見ている。
2018.04.24 時事通信

(Yahoo)

対サウジ、ミサイル発射激化=幹部殺害で報復も―イエメン武装組織 <1805-042401>
 イエメン内戦に軍事介入しているサウジアラビアに対し、イエメンのシーア派系武装組織フーシ派がBM攻撃を強めている。
 22日はサウジ南部ナジュラン、23日も南西部ジザンを狙って連日発射し、いずれもサウジ軍が迎撃した。 対立は激化 の一途で、サウジは防空態勢強化を余儀なくされている。
2018.04.12 ロイタ通信

(Yahoo)

サウジ、フーシ派のミサイル迎撃 首都上空などで <1805-041201>
 サウジアラビア空軍が11日、イエメンで活動する武装組織フーシ派が首都リヤドなどに向け発射した BM 3発を迎撃した。 国営メディアやサウジ主導の連合軍によると、ミサイルは首都や南部2都市の上空で迎撃された。
 フーシ派は、リヤドの国防省のほか、ナジュラーンにある国営石油会社、サウジアラムコの物流施設を狙ったと明らかにした。
2018.04.04 Jane's Defence Weekly Saudi Patrionts mitigated ballistic missile barrage, says CENTCOM chif <1806-040401>
 米中央軍司令官が、サウジアラビア防空軍が3月25日遅くにイエメンから発射されたBMを撃墜 したと発表した。 サウジが主導する有志連合軍報道官はリヤドに向けBM 7発が発射されたが全て撃墜したと発表した。
 一方イエメンのフーシ派は、リヤドのハリド国王国際空港にBrkan-2H BMを1発、Asir県のAbha空港にQaher-2M SRBM 1発、Najran及びJizan県にBadr-1複数発を撃ち込んだと発表した。
2018.03.31 時事通信

(Yahoo)

サウジへ再びミサイル、1人負傷=イエメンから発射 <4-033103>
 サウジアラビア軍が国営通信を通じて31日、イエメンのフーシ派がサウジ南部ナジュランに向けて発射した BMを迎撃したと発表した。 住宅地に落ちた破片でインド国籍の1人が負傷したという。
 25日には首都リヤドの上空で同様のミサイルが迎撃され、破片でエジプト人1人が死亡、2人が負傷していた。
2018.03.27 Defense News Videos raise questions over Saudi missile intercept claims <1804-032703>
 イエメンの武装勢力がサウジアラビアに向けてBMを発射したのに対し、サウジは7発全てを撃墜したと発表しているが、 ネット上の映像を見るとこの発表は疑わしい。 25日夜の映像では、発射されたPatriot 1発が突然コースを変えてリヤド近郊に 墜落爆発している。 その他もリヤドで発射直後に破裂している。
 専門家によるとサウジは1980年代後半に開発されたPAC-2に大きく依存しているという。
【註】
 PAC-3弾はPAC-2弾のようなHE弾頭は搭載していないことから、地上に落下して、あるいは空中で破裂したとなるとPA-2弾の可能性が高い。
2018.03.26 時事通信

(Yahoo)

サウジ、首都上空でミサイル迎撃=イエメン武装組織が発射 <1804-032601>
 中東のTV局アルアラビーヤなどが、25日にサウジアラビアの首都リヤドの北東上空でBMが迎撃されたと報じた。
 イエメンのシーア派系武装組織フーシ派のメディアは、指導者の公約を果たすためサウジの標的へミサイルを発射したと報じた。
2018.01.31 Jane's Defence Weekly Third Burkan-2H missile shows no sigh of Saudi intercept <1803-013112>
 サウジアラビアが主導する多国籍軍が、2017年12月19日にイエメンから発射されたBurkan-2Hをリヤド南方15哩で サウジ軍のPatriotが撃墜したと発表しているが、1月17日にサウジ軍の基地を取材したCNN TVの取材班は、それを 裏付ける証拠は全く見つけられなかったと報じている。
2018.01.26 Jane's 360 Third Burkan-2H missile shows no sign of Saudi intercept <1802-012606>
 サウジアラビア連合軍は2017年12月19日と12月4日にイエメンからリヤドに向けて発射されたBurkan-2HをPatriotで撃墜 したと発表しているが、証拠がない
 11月4日の場合には弾頭の破片も展示されたが、弾頭が空中で破裂した場合には破片の回収が困難であることから、地上に着弾したのち爆発した可能性が高い。
2018.01.03 Jane's Defence Weekly Video reveals Iran has supplied ballistic missiles to Ansar Allah <1802-010318>
 イエメンのAnsar Allah (Houthis) が12月19日、Burkan-2H TBMでリヤドのAl Yamamah攻撃する映像を公開した。  サウジアラビアのSPA通信はこの攻撃を確信した上で、Burkan-2Hはリヤド南方でPatriotにより撃墜されたと発表した。
 公開された映像からするとBurkan-2Hは弾尾に安定翼を持たない独特の形状で、これは2011年にイランが公開したQiamと同 じである。
 米国防総省は12月14日に、11月4日にリヤドに向け発射されたBurkan-2Hの残骸を公表した。
2017.12.20 Jane's Defence Weekly US displays evidence of Iranian weapon smuggling to Yemen <1802-122001>
 米国連大使が12月14日の記者会見で、イランがイエメンのフーシ派に武器を供給している証拠を展示した。 一方 11月4日の記者会見で米国はミサイルの残骸を展示し、Burkan-2Hとアラビア語で書かれた緑色の塗装を剥がすとQiams と書かれたカーキ色の塗装が現れた。
 サウジアラビアは7月22日と11月4日にイエメンから撃ち込まれたBM Burkan-2Hはイラン製のQiamsであると主張していた。
2017.12.19 Yahoo AFP=時事記事

「サウジ、首都上空でミサイル迎撃 フーシ派が王宮を標的に」

<1801-121903>
 サウジアラビア国営メディアが19日、イエメンのイスラム教シーア派系反政府武装組織「フーシ派(Huthi)」が発 射したBMを、首都リヤドの上空で迎撃したと発表した。
 フーシ派側もまた、BM攻撃の目標はリヤドにあるサルマン国王の公邸だったと表明した。
2017.12.01 Defense News Saudi Arabia reportedly shoots down another Houthi ballistic missile <1801-120105>
 11月30日に再び、サウジアラビアに向けてイエメンからBMが撃ち込まれたが、途中のKhamis Mushait市付近で 撃墜された。
Khamis Mushait の位置 (Google Map)】
2017.11.22 Jane's Defence Weekly Coalition dossier shows 'Irqnian' missile that launched in Sausi Arabia <1801-112201>
 サウジが主導する連合軍Joint Forces Command of the Arab Coalitionが11月6日に、前日にイエメン武装勢力リヤド近郊にあるハリド国王国際空港をBM攻撃した件の報告文書を公表した。 それによるとサウジが撃墜 したイエメンがBurkan-2Hと称するBMはイラン製のQiamであるという。
 報告書では撃墜したBMの一部とイランが2010年に公開したQiamの写真が並べて掲載され、両者のマーキング等が同一であることが示されている。
2017.11.15 Jane's Defence Weekly Saudi Arabia says Iranian ballistic missiles launched from Yemen <1801-111501>
 サウジアラビアによると、射程900kmのイラン製BMがイエメンからリヤドに向け発射されたが、 着弾前に迎撃されたと発表した。サウジ報道局(SPA)によるとフーシ派が人口密集地帯近くにBMを撃ち込んだのは初めてであるという。
 イエメン反政府勢力によるとリヤド北方のハリド国王国際空港に向けBurkan-2H 1発を発射し、目標に命中したという。
 イエメンからは7月22日にもサウジにBMが撃ち込まれていたが、同国はこれを確認していなかった。 イエメン武装勢力は国境から880kmの位置にあるYanbu油田を 初めてBurkan-2Hで攻撃したと発表していた。
2017.11.14 Defense News Raytheon: Saudi-based Patriots intercepted over 100 tactical ballistic missiles since 2015 <1712-111403>
 Raytheon社首脳がドバイ航空展で、サウジアラビアがイエメンとの紛争が始まった2015年以来Patriotで 100発以上の
TBMを撃墜し、そのうち90発以上はPAC-2 GEM-T 弾によるものであったと述べた。 イエメンからサウジに対するBM攻撃について米シンクタンクのCSISは、 18発が着弾し40発を迎撃したとしており、イエメンの報道では93発が発射されたとしている。
 米国は2015年7月にサウジにPAC-3弾600発を$5.4Bで売却し、今年10月にはTHAAD 360発と発射機44基を$15Bで売 却する決定をしている。
2017.11.05 Defense News Saudi Arabia intercepts missile targeting main airport <1712-110504>
 サウジアラビア軍がイエメンのフーシ派リヤド国際空港に向けて発射したBMを撃墜 した。 この際、撃墜したミサイルの破片がリヤド北方に落下したが居住地域ではなかったので被害はなかった。 また民航当局によると空港への被害はなく運航 に支障も出ていない。
 サウジアラビアは2015年3月以来、フーシ派が発射したBMを度々迎撃しているが、今回のBM攻撃は人口密集地帯の近くに向け発射された のは初めてで、イエメンとの国境から620哩(1,000km)と、今まで一番長距離の攻撃である。
2017.11.05 東京新聞

インターネット

サウジがミサイル迎撃 首都北東、イエメンから <1712-110503>
 イエメンのシーア派系武装組織フーシ派が4日、サウジアラビアの首都リヤドの国際空港に向けてBMを発射した と表明した。 これに対してサウジ国営メディアによると、サウジ国軍はリヤド北東でBMを迎撃し、被害や負傷 者はなかったと報じた。
 英BBC放送は、空港付近で大きな爆発音がしたと報じ、衛星TVアルジャジーラは目撃情報として、サウジなどがフーシ派が掌握するイエメン首都サヌアの拠点に 対して、BM攻撃に対する報復とみられる空爆を実施したと報じた。
【註】
 リヤドの国際空港はイエメンとの国境から700kmの位置にあり、PAC-3と思われるサウジアラビアのBMDSは、射程700km以上のBMを迎撃したことになる。
リヤドの国際空港の位置 (Google Map)】
 因みに今まで報じられていた米国内でのPAC-3迎撃試験では、MSE弾ですらWSMRから最大でも350km程度しか離れていないニューメキシコ州Ft. Wingateから発射 された標的弾を迎撃したものであった。
Ft. Wingate の位置 (Google Map)】
2017.10.04 Jane's Defence Weekly Saudis intercept Yemen missile
 サウジアラビアのSPA通信が9月24日、同国防空軍が23日にイエメンから飛来したBMKhamis Mushaytの南方で迎撃したと報じた。
 一方イエメン武装勢力派のSaba通信は、Qzher-M2 BMでKhamis MushayにあるKing Khalid空軍 基地の攻撃に成功したと報じた。 Qzher-M2とはS-75 SAM(註:SA-2)をBMに転用したものである。
Khamis Mushayt の位置 (Google Map)】
2017.05.31 Jane's Defence Weekly Saudi Arabia confirms Yemeni ballistic missile attack <1708-053111>
 サウジアラビア報道局が、イエメンの武装勢力Al-Raynに向け発射した BMをサウジ防空部隊が5月19日20:45に撃墜したと報じた。
Al-Rayn の位置 (Google Map)】
 イエメン武装勢力派のAl-Masirah TVも、19日遅くにリヤドに向けBurkan-2を発射したと報じた。 Burkan-2とは射程 800kmで、2016年にJiddahとAl-Taifのサウジ空軍基地に打ち込まれたBurkanの改良型という。
2017.05.20 Yahoo 時事通信記事

「サウジ、首都狙うミサイル迎撃=イエメンのシーア派組織が発射」

<1706-052002>
 イエメンからの報道によると、同国のシーア派系武装組織Houthi派が19日に、トランプ米大統領は20日に訪問する予定のサウジアラビア の首都リヤドに向けてBM 1発を発射したが迎撃された。 サウジのメディアによると、リヤドの西200kmでの砂漠地帯で 迎撃され、人的被害はなかったという。
 ロイタ通信はHouthi派系メディアの情報として、発射されたBMはBurkanだと報じた。
2017.02.15 Jane's Defence Weekly Iran unveils guided 333 mm artillery rocket <1704-021512>
 イラン国防省が2月6日、今までヒズボラやハマスが使用してきた333mmロケット弾Fajr-5の誘導型である Fajr-5Cを公表した。 新型弾の先端には翼が取り付けられている。
 Fajr-5Cの登場でイスラエルは領内75kmまでで精密打撃を受けることになる。
2017.02.15 Jane's Defence Weekly New Yemen ballistic missile hint at Iranian assistance <1704-021511>
 イエメンの武装勢力Ansar Allah (Houthi)が2月6日に弾道弾Burkan-2 を公表したことで、イランがHouthiへの技術支援を行っているとの疑念が高まっている。
 Houthiが2016年9月にScud型の射程を延伸し800kmとしたBurkan-1を公表し、10月9日には国境から525km離れたサ ウジのKing Fahd航空基地、10月27日には630km離れたJeddah国際空港を攻撃したが、Houthiは2月5日にはさらに射程の長い弾道弾で国境から780km 入ったAl-Muzahuimiyah基地を攻撃したと発表した。
 Al-Muzahuimiyah攻撃の翌日にHouthiは、攻撃に使用した弾道弾をBurkan-2とした上で5発の画像を公開した。
2017.02.15 Jane's Defence Weekly Turky reveals 'Bora' ballistic missile <1704-021505>
 トルコが公式に、長距離SSM 'Bora'の開発を進めていることを認めた。 トルコ政府は2009年11月にRoketsan社 に設計から量産までを発注していたことも明らかにした。
 政府寄りの通信社であるIHA社は2月7日、業界関係筋の話としてBoraの射程は1,000kmであると報じた。
2016.11.09 Jane's Defence Weekly Longer-range ballistic missile attack backfires on Yemeni rebels <1701-110913>
 イエメンの武装勢力Ansar Allah (Houthi)が9月2日に、Scud系列で射程が800kmのBurkan-1 を保有していることを明らかにしたが、射程500km以上のBMを保有していることが明らかになった。
 Houthiは2015年6月以来サウジアラビアへのBM攻撃を続けているが、10月9日には国境から525km離れたAl-Taifにあ るKing Fahd航空基地に対しBM攻撃を行い、更に10月27日には国境から630km離れたJiddahにあるAbdulaziz国際空港をBM攻撃している。 サウ ジ国営通信SPAによると、いずれも迎撃されたという。
 Houthiが保有しているとされる北朝鮮製Scud-Cの射程は500~550kmで、Burkan-1はイエメンでこれを改良したものという。
2016.09.14 Jane's Defence Weekly Yemenis unveils 'new' Burkan-1 missile <1610-091415>
 サウジアラビアと戦っているイエメンが、射程800km以上ジッダも攻撃できると称するBM Burkan-1を公表した。
 イエメンのSABA通信によるとBurkan-1はScudの改良型で、胴径88cm、全長12.5m、発射重量8,000kg、弾頭重量500kgで、R-17 (Scud B SS-1C)と 胴径は同じだが、全長は1.5mのScudより長く、重量も2,000kg多くなっている。
2016.06.22 Jane's Defence Weekly Syria has resumed weapons production for Hizbullah, says Israeli general <1608-062207>
 イスラエルの軍事情報組織のトップが6月15日、シリアヒズボラ向け武器量産を再開し たと述べた。 生産されている武器の種類は明らかにしなかったが、IHS Jane'sはM-600とも呼ばれているTishrinと見 ている。
 Tishrinはイラン製Fateh-110のシリア型で、最新型のFateh-110は300kmの射程を有する。
2016.02.17 Jane's Defence Weekly Saudi Arabia announces sixth ballistic missile intercept <1603-021728>
 サウジアラビアPAC-2が2月9日に、6回目のBM撃墜を行った。
 撃墜したのはイエメンの武装組織Ansat Allahが発射したQahir-1で、Qahir-1はS-75 (SA-2)を地対地 型にしたものである。
2016.02.14 Defense News Saudi Says it intercepted Scud missile from Yemen <1603-021406>
 サウジアラビアの通信社が、サウジ防空部隊が13日に、イランが支援するイエメンの武装勢力が発射した Scudを、国境から100kmの地点で撃墜したと報じた。
2015.12.22 Yahoo ロイタ通信記事

「サウジアラビア、石油設備狙ったイエメンのミサイルを撃墜」

<1601-122203>
 国営サウジ通信が、サウジアラビアの防空システムが、イエメンから発射された弾道弾を撃墜 したと報じた。
 イエメン軍の報道官は、イエメン軍がサウジアラビア国営石油会社サウジアラムコの施設に対してミサイルを発射し目標に命中したと述べている。
2015.06.17 Jane's Defence Weekly Yemeni 'Scud' attack raises Saudi targeting questions <1508-061712>
 サウジアラビアが6月6日、イエメンから飛来した Scud Patriot PAC-2 弾 2発で撃墜したが、サウジ軍広報官によるとイエメンには Scud 級ミサイルが300発は存在 する。
2015.06.07 Defense News Saudi intercepts Scud missile fired from Yemen <1507-060702>
 サウジアラビア空軍が6日、イエメンのシーア派系武装組織フーシ派が発射した Scud 1発を、Patriot 1発で撃墜した。
2015.06.06 Yahoo 時事通信記事

「サウジがミサイル撃墜=イエメン武装組織が発射」

<1507-060602>
 サウジアラビア軍主導の連合軍が6日、イエメンのシーア派系武装組織「フーシ派」などが発射した弾道弾1発サウジの防空システムが6日未明に迎撃したことを、国営サウジ通信が伝えた。
 フーシ派は2月の事実上のクーデターで権力を掌握したため、サウジ軍などは3月下旬に始まった空爆作戦で、フーシ派や、フーシ派を支持するサレハ前大統領に忠誠を誓う 部隊が所持する弾道弾などの兵器の破壊を重点的に進めていた。
2015.04.01 Jane's Defence Weekly Analysis: Iraq's Shia militantias roll out heavy rockets for IS offensive <1505-040115>
 イランの支援を受けているイラクのシーア派民兵が、イランのものとは別のロケット弾を使用している。 これらはズン グリとした形状で、射程よりも弾頭の大きさを重視していると見られる。
Al-Qahr
 明らかに高圧油送管と見られる弾体で、弾頭先端は平らでそこから信管が突出している。 全長は3m以下のようで射程は5km、弾頭重量は250kgという。
Abanil
 Al-Qahr と同様のロケット弾で、全長は更に短く、先端は円錐形をしている。
2015.03.11 Jane's Defence Weekly IDF corroborates Hizbullah 'Scud-D' claims....and develops tactical firepower app <1504-031114>
 イスラエル国防省が3月2日、ヒズボラが Scud-D を保有しているとした図を公表した。 シリアがヒズボラに Scud-D を供与したことは2010年4月 に報じられている。
 Scud-D は別名 Hwasong 7 で、北朝鮮がソ連製 R-17 (Scud-B) を元に開発したもので、Hwasong 6 (註:=Scud-B)の弾頭重量を500kgと小型化して射程を700kmに延伸している。
 イスラエルによるとヒズボラは、弾頭重量60kgから1tの弾道弾を11,000発以上保有していると見ている。
2015.01.07 Jane's Defence Weekly Hamas displays long-range rockets <1502-010707>
 ハマスが12月14日に行ったパレードで、J-90R-160 及びイランの Fajr-5 333mmロケット弾と 見られる M-75 など各種長距離ロケット弾を公開した。 ハマスは2014年7月に J-90 及び R-160 の存在を公表している。 R-160 の射程は160kmで、シリアの M-302 に似ている。
 この日更に注目されたのは 'Quassam??' と表示された R-160 より大型のロケット弾で、画像から見ると全長6.6m、胴径425mm と R-160 よりかなり大型で、射程は160kmを超えると見られる。
2014.07.16 Jane's Defence Weekly Gaza militants unveil longer-range rockets <1408-071610>
 ハマスの軍事部門とパレスチナイスラム聖戦 (
PIJ) が、ロケット弾の長射程化を進めている。 2012年11月にハマスは 射程80kmの200mmロケット弾 M75 2発をエルサレムに打ち込んだが、イスラエル軍 (IDF) は7月10日現在でハマスが 400発、PIJ が100発を保有しているとみている。 これに加えて、射程20kmの Grads と、射程45kmの改良型 Grads は 数百発保有しているという。
 IDF は更に、ハマスが射程100~200kmのロケット弾を数十発保有しているとみている。 7月8日には、ガザから116km離れた 地点にロケット弾が着弾したが、IDF はこれをシリア製302mm弾の M302 であるとしている。
2012.11.28 Jane's Defence Weekly Iron Dome raises game for 'Pillar of Defence' <1301-112801>
 イスラエル軍が、11月14日から8日間続いた 'Operation Pillar of Defence' で、ハマスの発射した約1,500発のロケット弾のうち 426発を Iron Dome で撃墜し、81発の撃墜に失敗したことを明らかにした。 撃墜率は 84%で、これに対してハマスのロケット弾が人口密集地へ飛来した確率は7%以下であった。
 イスラエルによると、ハマスは240mmの Fajr-3 と333mmの Fajr-5 を合わせて24発保有していたが、18発は地上で破壊 され、6発がイスラエルに向け発射された。 ハマスはまた Fajr-5 に似た射程75kmM-75 と称するロケット弾を自身で 製造し発射していた。
2012.09 Jane's Missiles & Rockets Syria flaunts its artillery rockets <1209-090006>
 シリアが砲兵ロケット弾を誇示している。 TV では7月12日まで行われた演習の模様を報じ、イランの Fateh A-110 のシ リア型である M-600 や、無誘導ロケット弾の映像を流していた。
2012.02.13 Aviation Week & ST Turkish IRBM <1204-021302>
 トルコ2年以内に射程2.500kmの IRBM を開発する決定をした。 射程1,500km の弾道弾の発射試験は年内に行われる。
 トルコが IRBM を保有する必要性については明らかにされていない。
【註】
 トルコから2,500km圏には、英国とスカンジナビア半島を除く欧州のほぼ全土と、アラビア半島ほぼ全域、イラン全土が含まれる。
2011.12.12 Aviation Week & ST Syria showcases surface missiles <1202-121204>
 シリアは過去30年にわたり SSM の開発を行ってきたが、公式にはこれを認めてこなかった。
 しかし12月3日、600mmと302mmロケット発射の様子を TV で放映した。 ロケット弾は Palmyra(右図)から、イラクとの国境に近い北東に向 け発射された。
 これはイスラエルはもとより、トルコや国際社会に対するアピールと見られる。
2010.05.17 Aviation Week & ST Bracing for a barrage <1007-051701>
 イスラエルはシリアがヒズボラに M-600 ミサイルを供与していることに警戒を強めている。 ヒズボラは既に200発 程度の M-600 を保有していると見られている。 M-600 に対抗しうる David's Sling はまだ開発中である。
 M-600 はイランの Fateh-110 をシリアで改良した胴径600mmのミサイルで、500kgの弾頭を搭載し 300kmの射程を持つ。 更に GPS/INS 誘導により精度は CEP≦200m であるという。
 イスラエル軍の情報機関は、シリアがヒズボラに、射程700km、CEP=500m の Scud D も供与していると見ているが、射撃に際し Scud は燃料注 入に1時間程度を要するのに対し、固体燃料の M-600準備時間無しで発射できる。
2010.04 Jane's Missiles & Rockets Qassam rocket found in West Bank <1005-040005>
 Qassam ロケットがヨルダン川西岸で生産されているとの情報がパレスチナ治安当局からイスラエルに通知された。
 Qassam はイスラエル中心部へ向け発射されるところで、パレスチナ治安当局とイスラエル軍の連携が成功した。
2010.01 Jane's Missiles & Rockets Israel claims enemy missile capable of hitting Tel Aviv <1002-010019>
 イスラエル国軍参謀長が、レバノンのヒズボラが射程325kmのミサイルを入手してテルアビブを射程内に入れると共 に、ガザ地区のパレスチナ武装勢力もイラン製のロケット弾のでテルアビブを射程内に入れていると警告している。  同氏によると10月29日にパレスチナが行った発射試験で、ロケット弾は60kmを飛行した。
 イスラエルは、イランが北はレバノンから、南はガザから、更に Shahab-3 と Sejil-2 でイスラエルを狙っていると見ている。
2009.11.11 Jane's Defence Weekly Tel Aviv comes within range as Hamas tests new rocket <1001-111101>
 ハマスが10月29日に、ガザから地中海に向け射程60kmのロケット弾の試射を行った。 イスラエルのレーダが追跡した ところ、ロケット弾は50km以上を飛翔した。
 このロケット弾はイラン製で、240mm Fadjr-3 と、333mm Fadjr-5 の中間の大きさと見られ、情報筋は全長5m以上、重量500kg 以上と見ている。
 このロケット弾はテルアビブやイスラエル国際空港を射程に収める。
2009.03 Jane's Missiles & Rockets Take-apart Grad rockets used against Israel <0904-030002>
 イスラエルのガザ侵攻作戦間に撃ち込まれた Grad 122mmロケット弾のうち、かなりの数は、30~50cmずつの4つに分解できる 新型であった。 この Grad の全長は本来の2.7mより短い2mと推定され、射程も20kmと見られる。
 イスラエルの情報機関によると、この改造はおそらくイランで行われたようである。 この分解可能型 Grad の存在は2008年2月に確認されてい た。
【註】
 固体燃料ロケットでは一般に、燃料にクラックや隙間ができると燃焼面積が増大し内圧が急上昇して爆発する危険があるが、端面燃焼式であればこの危険を解消できるの ではないか。
2009.02 Jane's Missiles & Rockets Palestinian crews use longer range rockets against Israel <0903-020015>
 ハマスのロケット弾である Qassam の最大射程は今まで最大12kmであったが、更に長射程化 が進められると共に、射程40kmの長距離ロケット弾も保有している模様で、既にガザから35kmと38kmの2地点が1発ずつの攻撃を受けている。
 これらからイスラエルの80万人以上がロケット弾攻撃のきょういにさらされていることになる。
2008.10 Jane's Missiles & Rockets Palestinian militants show increased-range Nasser-4 <0811-100004>
 ガザ地区のパレスチナ武装組織 PRSs が8月14日、射程25kmと2004年に実用化した Nasser-3 の二倍の射程を持つ Nasser-4 を公表した。
 2001年にガザ地区からのロケット弾攻撃が本格化して以来最も長距離の攻撃は、1月に Ashkelon 市街がイラン製の Nur 122mmロケットで攻撃 されたもので、射距離は17kmであった。
2008.05 Jane's Missiles & Rockets Palestinian rocket attacks continue against Israel <0806-050012>
 ガザ地区からイスラエルに対し、2月~3月の5日間に180発のロケット弾攻撃が行われた。 特に3月1日には1日に56発の Qassam ロケットと8発の120mm Grad が打ち込まれた。 これらの中にはイラン製で射程が26kmある175mmロケッ ト弾も含まれていた。 これらロケット弾攻撃は最短で1,800mから行われるため、最小射程が4,000mである Iron Dome でも対処できず、発射地点に対し速やかに反撃する か、消極防御に頼るしかない。
 一方ヒズボラはイランから直接ロケット弾やミサイルを入手しており、トルコの領空を経由して空輸している模様である。 ヒズボラはイラン 製の Zelzal ロケットの誘導型を射程250kmの Al Fateh 110 と呼んでいる。 このミサイルは全長8m、胴径0.61m、発射重量3,450kgで、 500kgの弾頭を搭載して CEP が数十㍍であるという。
2008.04 Jane's Missiles & Rockets Syria boosts missile and rocket capability <0805-040016>
 イスラエルの報道によると、シリアが北朝鮮とイランの支援を受けてミサイル及びロケットの戦力を急速に高めてお り、その生産能力は過去2年間で二倍になっている。
 イスラエルが Scud D と呼んでいる北朝鮮が射程を延伸したミサイルは2001年からシリアが装備しているが、その射程が650~700kmより更に伸 び800kmになっている。 また、射程500kmの Scud C もその精度が向上しているという。
 シリアは更にイラン製で射程250kmの Zelzal ロケット弾に誘導装置を取り付け、弾頭を大型化している。
2008.02 Jane's Missiles & Rockets Katyusha rocket lands in northern Ashkelon <0803-020003>
 1月3日に Gaza 地区から発射された Katyusha 型の Grad 122mmロケット弾が Ashkelon 北方の空き地に着弾した。  Gaza 地区からの Katyusha 型ロケット弾攻撃はこれが始めてではなく、2006年3月に Ashukelon、2006年6月に Nativ Ha'asara に対して行われたが、今回は 飛翔距離が16.5kmと最長であった。
 従来 Ashkelon に対するロケット弾攻撃は Qassam で行われてきた。
2008.01.23 Jane's Defence Weekly Katyusha fired from Gaza lands further into Israel <0803-012307>
 イスラエルの都市 Ashkelon に対し、ガザ地区から Grad 級122mm Katyusha ロケット弾が打ち込まれた。 負傷者や損害はなかったが、射距 離は過去最長となる17.5kmであった。 今までのガザからのロケット弾攻撃は、射程10kmの Qassam に限られていた。
 イスラエルは2005年に、ガザのイスラム聖戦 (PIJ: Palestinian Islamic Jihad) がエジプトから20発の Grad を密輸入したと警告していた。
2007.09 Jane's Missiles & Rockets Al-Quds Brigade reveals extended-range rockest system <0720-090004>

JDW 2007.08.01 とほぼ同文の記事)
2007.08.01 Jane's Defence Weekly Al-Quds Brigades reveal extended-range rocket <0717-080113>
 パレスチナイスラム聖戦の軍事部門である Al-Quds 兵団が、射程延伸型 Quds 4 ロケット弾を開発したと 発表した。 試験は4月に開始されている。
 Quads 4 は全長3.2m、胴径25cm、発射重量40kgで、7~9kgの弾頭を搭載して18~22kmの射程を有する。 ロ ケットは二段推進で、発射後約30秒で9km飛翔したところで第一段の燃焼を終了して切り離す。
2007.08 Jane's Missiles & Rockets Qassam rockets fired with larger warhead against Israel targets <0717-080023>
 Qassam ロケットの弾頭が従来の二倍である6kgに増加し たことにより、イスラエルが$72.7Mかけて実施している建物の強化などのパッシブ防護策が見直しを迫られて いる。
2007.06 Jane's Missiles & Rockets Israel hit by renewed Qassam barrage <0713-060007>
 ガザ地区のパレスチナ武装勢力が、5ヶ月間の休戦期間切れとともに Qassan による攻撃を 再開した。 イスラエル軍情報機関によると、休戦期間に31tの爆発物やロケットがエジプトからトンネルを通じて持ち込まれた。
 Qassan の射程は15~20kmであるが、イスラム聖戦が4月15日に、射程18kmの二段推進ミサイル al-Quds 3 の試験を行っていると発表した。
2007.05 Jane's Missiles & Rockets Rocketsan reveals 300mm artillery rocket <0713-050022>
 トルコの Roketsan社が開発した T-300 300mm 4連装ロケットの詳細が公表された。 システムは MAN社製 10tオフロードトラックに搭載され、全備重量は23tになる。
 ミサイルは全長4.75m、発射重量530kg150kgの弾頭は80kgの炸薬と26,000個の鋼 球からなる。 最小射程は40kmで、最大射程はドラッグリングを取り付けた場合80km、取り付けないと100km である。
2007.01.03 Jane's Defence Weekly Iran replenishes Hizubullah's arms inventory <0704-010307>
 2006年7月12日のイスラエル軍レバノン侵攻に際し、Hizbullah は侵攻以前に12,000発のロケット弾を保有 していたと見られ、そのうち4,000発を射耗した模様であるが、その後イランやシリアからの補充が進み、現在では 20,000発を保有していると見られている。
 イスラエル軍の侵攻時には射程50kmの Fajr-3、70kmの Fajar-5、125kmの Zelzal-1、210kmの Zelzal-2 などのイラン製長距離ロケットや、シリア製の220mm 及び302mmロケットである RaadKhaibar-1Khaibar-2 などは使用されなかった。
2006.11.01 Yahoo 読売新聞記事

「ヒズボラ『戦力回復』宣言 ・・・」

<0622-110101>
 レバノンのヒズボラが31日テレビを通じて、ヒズボラがロケット弾33,000発を保有し、7月の対イスラエル紛 争開戦前の戦力を回復したと宣言した。 国連安保理停戦決議が目指す武装解除を断固拒む姿勢を改めて示した 。 ヒズボラは9月に20,000発以上のロケット弾を保有しているとしていた。
 ヒズボラの武器密輸を警戒するイスラエル軍は最近、ヒズボラ拠点上空への領空侵犯を繰り返し、圧力を再び強めている。
2006.09 Jane's Missiles & Rockets Israeli cities face extended range artillery rocket fire <0618-090014>
 イスラエルに対する Hizbullah のロケット弾攻撃は、当初は射程20kmのロシア製 Grad 級122mmロケット(いわゆる Katyushas )が 使われていたが、その後長射程化し、7月13日の Haifa、15日の Tiberias に対する攻撃では、少なくとも射程35km のロケットが使われた。
┏━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┓
┃    ┃ Grad ┃ Fajr-3 ┃ Fajr-5 ┃ BM-27 ┃
┣━━━━╋━━━━╋━━━━╋━━━━╋━━━━┫
┃生 産 国┃ 旧ソ連 ┃ イラン ┃ イラン ┃ シリア ┃
┃胴  径┃ 120mm ┃ 240mm ┃ 333mm ┃ 220mm ┃
┃発射重量┃    ┃ 407kg ┃    ┃    ┃
┃弾頭重量┃    ┃  90kg ┃ 100kb ┃ 175kg ┃
┃最大射程┃ 20km ┃ 43km ┃ 75km ┃ 35km ┃
┗━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┛
2006.08.16 Jane's Defence Weekly Iran 'supplied Zelzal-2 rockets to Hizbullah' <0617-081601>
 イランの高官が8月3日に、射程250kmで600kgの弾頭を搭載する Zelzal-2 が、既に Hizbullah に引き渡され ていることを明らかにした。
 Hizbullah はイラン製の Grad シリーズの122mmロケット弾を使用しているが、それに加えてシリア製で 射程45kmの Raad 220mmロケット弾や、同じくシリア製でイスラエルが C302 と呼んでいる射 程100kmの Khaibar-1 302mmロケット弾を使用している。
(関連記事 JDW 2006.08.09)
2006.08.14 Aviation Week & ST The Iranian connection <0617-081401>
 米軍及び IDF 情報当局は、イランが数百人規模の軍事支援要員をレバノンに派遣し 、ヒズボラの対艦、対戦車ミサイル、UAV の操作訓練や戦闘支援を行っているとみている。 具体的な証拠は確認されていないが、8月9日 の戦闘で、イラン革命防衛隊の兵士が死亡したとの文書が発見された。
 また、コルベット艦 Hanit が C-802 の攻撃を受け大破した事例、ヒズボラの記章を付けた UAV を F-16 が撃墜した事例などにイラン軍兵士が直接関わっているとみられる。 ヒズボラはテルアビブを直接攻撃できると発表したが、射 程210kmのイラン製 Zelzal-2 を使用する公算が高い。
 イスラエルにはこれまでに3,500発のロケット弾が打ち込まれたが、現在1万発以上、発射機 1,000台以上を保有していると見積もられている。 空軍は約300台の発射機を破壊している。
2006.08.14 Yahoo 時事通信記事

「きょう停戦決議発効、イスラ・・・」

<0616-081401>
 イスラエル政府は13日、ヒズボラとの戦闘停止を求めた国連安保理決議受け入れを決定した。 決議はグリニッジ標準時14日午前5時に 発効する。
 決議発効の直前にして現地では激しい戦闘が続き、ヒズボラのロケット弾攻撃では、この日だけで少なくとも250発の 着弾が確認された。
2006.08.09 Jane's Defence Weekly Iran answers Hizbullah call for SAM systems <0617-080904>
 ヒズボラがイランに対し、更に高性能ミサイルの提供を要求している。 イランはイラン製 C-802/YJ-2 である Noor や、中国製の QW-1 MANPADS を提供し ているが、ロシア製 Igla-1E (SA-16) などの SAM を提供しようとしている。
 ヒズボラは1日平均100発の 122mm Grad 級 Katyusha ロケット弾をイスラエルに撃ち込んでおり、8月3日には 230発を記録しているが、更に以下のようなロケット弾を入手する可能性がある。
 ・シリア製 220mm Raad:射程45km、弾頭50kg
 ・シリア製 302mm Khiabar-1:射程90~100km、弾頭100kg
 ・イラン製 240mm Fajr-3:射程50km
 ・イラン製 Fajr-5:射程70km
 ・イラン製 Zelzal-1:射程120km、弾頭600kg
 ・イラン製 Zelzal-2:射程200km、弾頭600kg
 ・イラン製 Zelzal-3:射程400km、弾頭600kg
【註:】
 2006.07.17 の Yahoo(読売)で、「ヒズボラがハイファを攻撃した際に、イラン製 Raad ミサイルを使った」との記事は、射程350kmのイラン製 ASCM 'Raad' と同名のシリア製 'Raad' であった模様である。
2006.08.06 Yahoo 産経新聞記事

「イスラエル、空爆36時間で ・・・」

<0616-080601>
 イスラエル軍は5日、レバノン各地での空爆を強め、前日からの36時間で空爆回数が160上にのぼった。 一方、ヒズボラも4日から5日に かけて、イスラエル北部一帯にロケット弾約260発を撃ち込むなど激しく応戦した。
 ヒズボラは4日、190発ものロケット弾をイスラエル北部に撃ち込み、うち1発は国境からこれまでで最も遠い約80km 先のハデラに着弾した。 5日には約70発をイスラエル北部一帯に発射するなど反撃を続けている。
2006.08.03 Yahoo 毎日新聞記事

「ヒズボラがロケット攻撃、最・・・」

<0616-080303>
 ヒズボラが2日、イスラエル北部に230発以上のロケット弾を撃ち込み、7月の戦闘開始以来1日当たり最多の発 射数を記録した。
 イスラエル軍部隊は1万人規模に膨れあがり、各地で激しい空爆が繰り返されたが、ヒズボラはなお一定の勢力を保ち、頑強に抵抗して いる。
2006.08 Jane's Missiles & Rockets Israel faces extended-range missile threat on three fronts <0617-080018>
= パレスチナ武装組織及びヒズボラのロケット攻撃能力に関する記事 =
2006.07.13 Yahoo 読売新聞記事

「北朝鮮から拡散懸念、NATO・・・」

<0614-071301>
 北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、NATO が北朝鮮から中東諸国へのミサイル拡散の脅威がさらに高まったとして、欧州全体を防衛で きるミサイル防衛システムの導入について検討を加速させたことが明らかになった。
 近く大使級理事会での協議を開始し、11月の首脳会議で導入の方向性が打ち出される見通しが出てきた。
2006.06 Jane's Missiles & Rockets Israel faces new Palestinian rocket threat <0615-060021>
 パレスチナイスラム聖戦 (PIJ) のロケット攻撃が激化しており、2005年9月にイスラエルがガザから撤退して以降、 500発の Qassam ロケット弾や迫撃砲弾が撃ち込まれている。
 PIJ は最近、イランからソ連製 BM-21 Grad シリーズの122mmロケット弾を入手した 模様で、3月28日と4月21日に撃ち込まれた。 PIJ は数十発の Grad を保有している模様で、ロケット弾攻撃距離が20km にまで伸びている。
 BM-21 Grad は、発射重量66~77.5kg、弾頭重量18~19kg、射程20~21kmであるが、イランで改良された Arash の遠距離型は26~29kmの射程を持つ。 イスラエルはQassam の射程が15kmに伸びると 予想している。
2006.04.05 Jane's Defence Weekly First 122mm rocket fired on Israel from Gaza Strip <0609-040502>
 3月28日に、パレスチナ紛争で始めてロシア製 BM-21 Grad 122mmロケット弾が、パ レスチナ製の Qassam ロケット弾と共に使用された。 幸い弾頭が破裂しなかったため損害はなかった。
 Grad は20,750mの射程を持ち、炸薬量6.3kgの弾頭を搭載しており、従来使われてきた Qassam の最大射程が 9kmであるのに対して画期的に火力が向上している。
2006.04 Jane's Missiles & Rockets Israelis see Qassams becoming a problem <0609-040031>
 イスラエルがガザから撤退した以降、ガザ北部からのロケット攻撃が懸念されている。 特に工業都市 Ashkelon とその近郊には石油化学基地やイスラエルの電力の半分を供給する発電所 がある。 特に1月25日にハマスが政権を取って以来毎日のように行われている。
 攻撃に使われているのはパレスチナ手製で精度の悪い Qassam であるが、Quassam は徐々に 射程と精度が向上してきている。 Aqsa-1 及び Aqsa-2 と呼ばれる恐らく旧ソ連製と見られる207mmロケット弾は射程16~18kmで、エジプトから 密輸されている模様である。 射程8kmの Arafat-1 及び Aaraft-2 はガザ北部から20発程度が発射されている。
2006.02.15 Jane's Defence Weekly PIJ attempted helo shootdown, say Isaelis <0605-021509>
 2月2日にガザ北部で、イスラエルのヘリを手製の兵器で攻撃しようとしたイスラム聖戦の兵士数名が、誤って 地上で破裂させ負傷した。 パレスチナ各派は数年来対空兵器をほしがっており、イスラエル情報筋によると既に少なくとも 10発の SA-7 Strella がガザ地区に持ち込まれているという。
 またイスラエル軍のガザ地区からの撤収後 Qassam ロケット弾による攻撃が盛んになっており、2月9日にはイ スラエルの主要な発電所が攻撃された。 パレスチナは Qassam の射程延伸や弾頭効力の増大を図ろうとしてお り、イスラエル軍の情報責任者は、数ヶ月中に射程延伸されると見ている。
2006.02 Jane's Missiles & Rockets Militant-fired missiles bracket Israel <0605-020011>
= イスラエルに対するロケット攻撃の最近の状況 =
 ハマス手製の Qassam-2 ロケット弾は射程が10km以上に伸び、弾頭効果も 高まっている。 イスラエル軍がガザから撤退して以降、ハマスは Qassam による hit-and-run 攻撃がしやすくなった。 このため Qassam による攻撃が2005年には377と前年の309を上回った。
( Qassam-2 関連記事 JMR 2005.02)
 またファタハの一派は独自に Jenin-1 ロケット弾を開発した。
 エジプトらガザへの武器密輸が増え、射程30kmの旧ソ連製 Grad ロケット砲弾や SA-7、更に305発 の ATM が密輸されている。
 レバノンのヒズボラも2005年11月21日に330発のロケット弾や迫撃砲弾で、2000年5月にイスラエル軍が南レバノンか ら撤退して以来最大の攻撃を行った。 ヒズボラはイランやシリアから射程100kmを含むロケットの供給を受けており、その保有 数は15,000発にのぼると見られる。 そのうち最も強力なのはイラン製で射程70km Fajr-3 及び Fajr-4 である。
2005.08 Jane's Missiles & Rockets Syrian 'Scud' breaks up over Turkey in 'technical mishap' <0516-080003>
 5月の末にシリアが3発の Scud の発射試験を行ったが、そのうちの1発が技術的不具合により トルコ領内に落下した。
 イスラエル情報筋によるとこの試験は、北朝鮮の技術を用いて化学剤の空中散布す る Scud の開発計画の一部であった。
 シリアは1998年に Scud B を用いて VX ガスの散布試験を行ったことがある。
2005.06.22 Janre's Defence Weekly Israel seeks US support to counter ballistic threat <0513-062209>
 イスラエルが、Zelzal や Fateh A-110の様な射程40~200kmの弾道弾に対処するシステムを開発する ため、米国の支援を求めている。 このため当初分として米議会にFY-06で$16Mを支出するよう働きかけている。
 イスラエル BMDO は、インタセプタの単価を Arrow 2 の1/10以下で考え ており、既に Rafael社と IAI社が別々に18ヶ月の RRP に入っていて、両者は以下の様な別々のアプローチを考 えている。
end game solution: Rafael
 センサを用いた直撃方式
swnsor-less approach: IAI
 ネットワーク情報を元にした近接撃破方式
2005.06.08 Jane's Defence Weekly Syrian 'Scud' breaks up over Turkey <0512-060803>
 シリアが5月27日に Scud の発射試験を行ったが、そのうちの1発がブースト段階にトルコ上空で空中分解を起 こした。 試験では射程300kmの Scud B 1発と、射程700kmの Scud D 2発が発射され た。
 Sucd B は210kmを飛行し、国内の砂漠を標的に南に向け発射された1発目の Scud D は390km飛行した。 2発目の Scud D は恐らく700km の射程を確認すべく地中海に向け西に発射されたが、ブースト段階にトルコ Hatay 地方上空で空中分解を起こし、破片が付近の村落に落 下した。
2005.02 Jane's Missiles & Rockets Qassam attack wounds 12 sodiers <0507-020008>
 1月5日にガザ地区北部でイスラエル軍の基地が Qassam ロケットの攻撃を受け12名が負傷した。 Qassam は 精度が悪いため従来都市攻撃に使用されていたが、今回は近い距離から発射されたことにより、拠点攻撃が可能になったと見られる。
 Qassam-2 は急造の弾頭と現地で作られた信管を搭載しているため弾頭効果はあまりないことから、今回使わ れたのは改良型の Nasser-3 ではないかとも見られている。
( Qassam 関連記事 JMR 2004.12)
2004.12 Jane's Missiles & Rockets Israelis continue to counter Qassam rockets <0503-120008>
 イスラエルがガザ地区からの Qassam ロケットの攻撃に対処するため、改良型対迫レーダを使用している。  このレーダは Raytheon社製 TPQ-37 をイスラエルの Elbit社が改良した物のようである。 レーダはロケッ ト攻撃の警報を発すると共に、発射位置を評定して速やかな反撃を行う。
( TPQ-37 に関する記事 JDW 2004.06.09)
 また合わせて IR センサと報じられている Ma'anim 実験システムも使用されている模様である。
【註:】
 Qassam はハマスがイラン、ヒズボラ、パレスチナ自治政府の支援を受けて独自に開発したロケット弾で、硝酸カリウムと砂糖の混合 物を燃料としている。
 Qassam には1型と2型があり、それぞれの諸元は以下の通りである。
┏━━━━┳━━━━━┳━━━━━┓
┃    ┃ Qassam 1 ┃ Qassam 2 ┃
┣━━━━╋━━━━━╋━━━━━┫
┃全  長┃  0.79m ┃  2.2m ┃
┃胴  径┃  6cm  ┃  17cm ┃
┃発射重量┃  0.5kg ┃  90kg ┃
┃最大射程┃  3km  ┃  9.5km ┃
┗━━━━┻━━━━━┻━━━━━┛
2004.12 Jane's Missiles & Rockets Iraq was developing upgraded guidance for its ballistic missiles <0503-120004>
= イラクがイラク戦争直前まで開発していた弾道弾に関する記事 =
 ・Al Samoud
 ・Al Samoud Ⅱ
 ・Al Fatah (Al Fat'h)
2004.11 Jane's Missiles & Rockets Iraq planned three long-range missiles <0502-110009>
= イラクが開発を計画していた弾道弾に関する記事 =
 国連決議687号で射程150km以上のミサイル保有を禁じられていたイラクが、射程400~1,000kmの3種類の弾道弾開発を計画していた。
 このうち2種類は液体燃料で、S-75 (SA-2) SAM のエンジンを使用する計画で380基のエンジンをポーランド、 ロシア、ベラルーシから輸入していた。
 Al Samoud 2 は射程500kmの4,000kg級弾道弾で、S-75 のエンジンを1基使用した。 このほかに S-75 のエン ジンを5基束ねた射程950~1,000kmで14,000kgの弾道弾も計画されていた。
2004.08.18 Jane's Defence Weekly Libya's missile programme secrets revealed <0415-081813>
 米英と IAEI が行った調査結果によると、リビア弾道弾計画は古くなった Scud-B の液体燃料の更新と、北朝鮮が提 供した工場での Scud-C の生産に留まり、しかも Scud-C は発射試験も行っていないことが分かった。
2003.04 Jane's Missiles & Rockets Libya may have upgraded its Scud missiles  英国の新聞がリビア筋の情報として、リビアが Scud B の射程を300kmから350kmに延伸したと報じた。
 50kmの射程延伸でも、Scud B がイタリアのパンテレリア島にとどくことになり、重大な意味を持つ。 1986年にリビアは同島に Scud を撃ち込もうとしたがとどかなかった。
 同筋はまた、リビアが Scud の射程を500kmに延ばそうとしていると伝えている。 しかしながらこれは北鮮の Scud C を購入すること の様である。
2003.02.24 読売新聞

インターネット

イラク、クウェート国境にミサイル配備  23日付ドイツ紙によると、ドイツ連邦軍諜報部と連邦情報局は、イラクが今月初旬にクウェート国 境付近にミサイルを配備した事実をつかみ、国連に通知した。 同地域への兵器配備は国連決議949で禁止 されている。
 同紙によると、配備されたミサイルは、移動式の「アバビル100」型で、射程は100~150kmと見られ、通常弾 頭だけでなく、化学・生兵器弾頭も搭載できるという。
 (註: Ababil-100 と Al-Samoud はいずれも SA-2 派生の液体燃料 TBM で、Ababil-100 100km、Al-Samoud は150kmの射程と言われ ている。)
Ababil-100/Al-Samoud に関する FAS のサイト
2002.09.14 読売新聞

インターネット

イラク、3年内に中距離ミサイル開発の可能性  米国防総省高官は13日、外国からの支援をさらに必要とするが、イラクは3年内にイスラエル、トルコ全域、ペルシ ャ湾岸諸国の大半を射程に収める射程1,500km程度の中距離弾道ミサイルの開発にこぎつける可能性があるとの 見通しを示した。
 91年の湾岸戦争を終結させた国連安保理恒久停戦決議では、イラクに射程150km以上のミサイルの開発を禁じているが、ミサイルの搭 載重量は制限していない。 同高官によると、イラクは重積載能力を持つミサイルに、軽い弾頭を装着するこ とで、射程を延ばそうとしている。