インドのミサイル防衛に関する記事

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2024.07.25 Janes India advances Phase Ⅱ BMD intercepto <2408-072519>
 インド
DRDOが、7月24日に飛行試験を実施した開発を進めているPhase Ⅱ迎撃機は、大気圏低部から上層部でBMを無力化することを目的とした2段推進固体燃料ミサイルであると説明している。 国防省は、AD-1は射程5,000kmのBMを迎撃できると述べている。
 インド国防省は、AD-1としても知られる大気圏内迎撃機は、インドの東海岸にあるオリッサ州チャンディプールにあるDRDOの統合試験場(ITR)から発射されたと述べた。 AD-1の初めての試験は2022年後半に実施された。
 国防省によると、今回の試験ではチャンディプールの南70kmにあるアブドゥルカラム島から16:20は標的ミサイルを発射し、迎撃弾は4分後に発射された。
 国防省は、この試験では長距離センサー、低遅延通信システム、ミッションコントロールセンター、迎撃ミサイルが、完全なネットワーク中心のシステムが検証されたと述べた。このシステムには、含まれていたという。
2023.05.03 Jane's Defence Weekly India trials ship-based ballistic missile defence interceptor <2307-050304>
 インド
DRDOが4月21日に初めて、艦載大気圏上層迎撃弾の発射試験を行った。 迎撃弾は試験艦Anveshから発射された。
 開発はPase Ⅰ/Ⅱの2段階で行われ、それぞれ射程が2,000km及び3,000kmのBM高度15~30kmで迎撃する。
2022.11.16 Jane's Defence Weekly India test-flies indigenous AD-1 missile <2302-111602>
 インド
DRDOが11月2日、AD-1と呼ばれるPhase-Ⅱ BMD迎撃弾初めての発射試験を行った。 Phase-Ⅰ BMD射程が2,000kmのBM迎撃を目指しているのに対し、全長6m、胴径250mm、発射重量500~600kgPhase-Ⅱ BMD5,000km級の迎撃を大気圏上層部から大気圏外下層部で行う。
 DRDOは中国のDF-16、DF-17、DF-21の他、長距離での航空機撃墜も狙っている。
2018.12.19 NHK インド 防空システム整備で軍事衛星打ち上げ <1901-121906
 中国軍の動きを警戒して軍事力の強化を進めているインドは、防空システムを整備するための新たな軍事衛星を打ち上げ、ロシアから購入するSAMの運用に使われるとみられている。 現地のメディアによるとこの衛星は地上のレーダと結ぶ通信ネットワークを構成するものという。
 インドはことし10月にS-400の購入でロシアと合意していて、衛星はS-400や戦闘機を組み合わせた防空システムの整備に使われるとみられている。
2018.08.15 Jane's Defence Weekly India successfully tests local missile interceptor system <1810-081506
 インド
DRDOが8月2日にAAD迎撃弾による射程1,500km級MRBM標的の迎撃に成功した。 試験では複数の標的が発射され、AADとこの中の特定された標的を撃墜した。
 全長7.5mのAADは大気圏上層部での迎撃を目指す迎撃弾で、迎撃高度は15~25kmとされている。 また今回の試験では初めて国内開発されたIRシーカが使われた。
2018.02 International Defence Review India successfully tests Ashvin interceptor <1804-020012
 インドが2017年12月28日にAshvin
AAD迎撃試験に成功し た。 標的になったのはPrithvi Ⅱ SRBMを元にした標的弾で、IRBMを模擬した弾道飛翔をする。 Ashvinは 高度15kmで交戦した。 全長7.5m、胴経450mm、発射重量1,200kgのAshvinは固体燃料一段推進で、終末誘導はRFシーカ により行う。
 一方大気圏外迎撃を目指すPDVIIRシーカを搭載している。
2018.01.04 Jane's 360 India successfully tests Ashvin interceptor <1802-010405
 インド国防省と
DRDOがAshvin AAD発射試験に成功 したと発表した。 試験は12月28日に、Prithvi Ⅱ SRBMを元にした標的に対して行われた。
 Ashvin AADは全長7.5m、胴経450mmの単段式固体燃料弾で、発射重量は1,200kgである。
【註】
 インドは高度110~150kmで迎撃するPDVと、50kmのPAD、低高度用のAADによる三層のBMD網を構築している。
 Ashvin AADは2016年5月にもPrithvi TBMを艦載にしたDhanushの迎撃に成功している。
2017.05.18 Defense News India's MoD demands early induction of ballistic missile defense system <1706-051801
 インド国防省が同国
DRDOに対し、国産BMDSの最終的な導入戦 略と時程を速やかに報告するよう要求した。 インドは国産BMDSの計画遅延から、昨年S-400を$5Bで 導入することを決めている
 DRDOはかつて、射程2,000kmのBMに対抗する第一段階を2012年か2013年に、5,000kmのBMに対抗する第二段階を2016年までに完成するとしていた。
 DRDOは今年2月に、PDV高度97kmの大気圏外で標的を迎撃したと発表している。  PDVの迎撃高度は50~150kmで、迎撃高度80kmのPAVに代わる迎撃弾であるという。
2016.05.25 Jane's Defence Weely India successfully tests BMD system <1607-052504>
 インド
DRDOが5月15日、Ashvin AADにより Prithvi TBMを艦載にしたDhanush迎撃に成功した。 全長7.5mのAshvin AADは移 動式発射機から発射され、高度20~40kmの大気圏上層部で標的の迎撃に成功した。 今回の試験は11回目で、そのうち 9回で迎撃に成功しいる。
 インドは高度20~40kmの大気圏内をAshvin AAD、85km以上の大気圏外をPADが担う多層 BMDSを構築しようとしている。
2015.04.15 Jane's Defence Weekly India BMD system misses target <1506-041502>
 インドが国内開発している
AAD迎撃試験が4月6日に行われたが、迎撃 に失敗した。 今回 AAD では新型のロケットモータが採用され、初めてキャニスタ式の発射機から発射された。
 インドの BMD 迎撃試験は2006年以来10回行われ、8回が迎撃に成功している。
2017.04 International Defence Review India tests exo-atmospheric interceptor <1707-040006
 インドが2月中旬に
PDVを用いたBM標的の迎撃試験に成功した。
 PDVは高度50kmの大気圏外で迎撃を行う。
2014.06 Inrternational Defence Review India tests solid-propellant Prithvi interceptor <1408-060004>
 インド
DRDO が4月下旬、固体燃料推進の迎撃弾 PDV の迎撃試験に成功した。 PDV は 2,000km以上遠方から発射された標的弾を撃墜した。 射程2,000kmの BM とは、パキスタンの Shaheen Ⅱ (Hatf-6)、イラ ンの Shahab 3 及び Sejil に相当する。
 PDV は迎撃高度は120kmと、液体燃料の PAD50kmを凌ぎ、これでインドは低高度用の AAD、PAD、PDV と、三層の BMD 網を確保したことになる。
2014.05.07 Jane's Defence Weekly India test-fires PDV missile interceptor <1406-050711>
 インドが4月27日、IRBM 迎撃用
PDV の初めての迎撃試験に成功した。 PDV は液体燃料の Prithvi を元にした二段推進固体燃料迎撃ミサイルで、高度110~150kmで迎撃する。 今までの PAD の迎撃高度は 50km以上であった。
 インドは今まで、高度50km以下の大気圏内と、50~80kmの大気圏外での迎撃に6回成功してい る。
2014.05.05 Aviation Week & ST Missile intecept succeeds <1406-050505>
 インド
DRDO が4月27日、PDV による初の迎撃試験に成功した。
 敵の弾道弾を想定した標的は2,000km以上遠方から発射され、PDV はこれを高度120kmで迎撃した。
【関連記事:1307-061806 (Defense News 2013.06.18)】
【註】
 インドの迎撃ミサイルとしては、今まで PADAAD が報じられてきたが、PDV という迎撃ミサイルが報じられる のは初めてである。
2014.04.27 Defense News India test-fires anti-ballistic missile <1405-042702>
 インド
DRDO が27日、新型 ABM の発射試験を行った。 この ABM は大気圏外での迎撃を目指している。
【関連記事:1307-061806 (Defense News 2013.06.18)】
2014.02.06 Defense News India, Israel to build anti-missile system <1403-020604>
 インドが中国の弾道弾に対処するため、イスラエルと共同
BMDS を構築する。 インドが 来年配備する PAD もこのシステムに組み込まれる。
 計画の名称はまだ明らかではないが、イスラエルからは Rafael社と IAI社、インドからは DRDO と国営の BDL社と BEL社が参画する。
【関連記事:1010-090024 (JMR 2010.09)】
2013.09 Jane's Missiles & Rockets India's Prahaar missile to be tested by DRDO <1310-090003>
 インド DRDOPrahaar TBM を、発射試験のため試験場に搬入した。 Prahaar は射程 45kmの Pinaka 及び60kmの Pinaka Ⅱ と射程250kmの Prithvi の間隙を埋める射程 150kmのミサイルで、車載発射機に6発を搭載する。
 Prahaar の外観は迎撃ミサイル AAD によく似ていることから、AAD の派生型と見られる。
2013.06.18 Defense News India to extend range of missile interceptor to 5,000 km <1307-061806>
 インド国防省当局者がインドの BMDS について、射程2,000kmまでの弾道弾に対処する 第一段階の開発を完了し、射程5,000kmにまで対処する第二段階の発射試験を年 内に開始することを明らかにした。
 改良型には国産のレーダや誘導装置が導入され、第一段階のシステムに追加される。
【インドの BMDS 発展計画関連記事:1010-090024 (JMR 2010.09)】
【註】
 インドの BMDS は、パキスタン対処であれば2,000km脅威対処能力で十分であり、5,000km対処は中国対策であることは明確である。
2013.02.07 Defense News Air chief: India will not buy Iron Dome <1303-020703>
 インド空軍司令官が Aero India 2013 航空展で、Iron Dome はインド軍に不向きであると発言した。 インドとイスラエルは2年以上にわたっ て Iron Dome と David's Sling の導入交渉を行ってきた。
 印国防省筋によると、David's Sling の導入も難しい状況である。
2013.01 Jane's Missiles & Rockets AAD tested against a two-missile threat <1302-010012>
 インドが11月23日、大気圏内迎撃システム AAD による迎撃試験に成功した。 今回で AAD の迎撃 成功は3回目で、標的には Prithvi TBM が使用された。 AAD は高度15kmRF 近接信管が作動して標的を破壊した。
 また今回の試験は、2目標に対する初めての試験で、AAD 発射直後に射程1,500kmの疑似目標を発生させ、これを疑似迎 撃弾が高度120kmで疑似破壊した。 疑似迎撃弾は大気圏外迎撃を目指す PAD を模擬したとみられる。
2012.12.03 Aviation Week & ST Indian BMD <1301-120304>
 インド DRDO が11月23日、ADD による迎撃試験に成功した。
 この試験成功でインドは、2014年に最初の ADD を配備する。
2012.08.13 Aviation Week & ST Partnering possibility <1209-081307>
 米国防総省がインドの BMD 開発と共同する模様である。 インドは2006年3月から今までに7回の迎撃試験を行い、 6回の成功を収めている。
 インドの BMD は現在、射程2,000kmまでの BM にしか対処できないが、DRDO2016年までに5,000km の ICBM に対処する二種類の迎撃弾を開発するという。
【関連記事:1203-021001 (DN 2012.02.10)】
2012.07 Jane's Missiles & Rockets India plans for anti-missile use <1208-070014>
 インド DRDO 長官が5月上旬、インドが既に二都市を防護できる BMD システムを装備して いることを明らかにした。
 現在装備しているのは射程2,000km以内の弾道弾に対処できる Phase1 であるが、2016年まで に完成する Phase 2 では5,000kmの弾道弾にまで対処できるようになるという。
2012.04 Jane' Missiles & Rockets Control centres linked for India's latest ABM trial <1207-040010>

= インドの ABM 発射試験における MCC の果たす役割に関する記事 =
 インドの ABM 発射試験では、DRDO 隷下の統制センタ MCC が大きな役割を果たしている。
 図は2012年2月に行われた ADD-05 発射試験。
【 ADD-05 関連記事:1203-021001 (DN 2012.01.10)】
2012.02.10 Defense News India successfully tests anti-missile system</td> <1203-021001>
 インドが2月10日、PAD による弾道弾迎撃に成功した。 迎撃高度は 15kmであったが、システムはすでに75kmでの迎撃に成功している。
 今回の試験は7回目で、大気圏上層(50km以下)における5回目の成功になる。
【註】
 インドは現在、
  ・要撃高度80kmPAD
  ・要撃高度30kmAAD
の二層防護 BMDS を開発しており【1104-030012 (JMR 2011.03)】、迎撃高度から見て今回試験が行われたのは PAD ではなく AAD と思われる。 ADD は2010年7月に4回目の迎撃に成功しており【1010-090024 (JMR 2010.09)】、 今回が5回目とする記述とも符合する。
2011.09.13 Yahoo Searchina
「インドが NATO ミサイル防衛システム配備か、中国の軍事脅威に対抗―露メディア」
<1110-091301>
 12日付けの環球時報がロシアの軍需産業専門メディアの報道として、インドが NATO の BMDS 配備を認める可能性が高いとロシアの軍事専門家 が見ていると報じた。 欧米の協力を得て、中国やパキスタンの軍事的脅威に対抗しようとしているという。
2011.03 Jane's Missiles & Rockets India to test new exoatmospheric interceptor in 2011 <1104-030012>
 インド DRDO が1月4日、高度300kmでの迎撃を目指す迎撃システムの最初の試験を計画 していることを明らかにした。 最初の試験では高度150~170kmでの迎撃が行われる。
 インドは現在、要撃高度80kmPAD と、30kmAAD を開 発しており、2月10日には AAD、そののち PAD の迎撃試験が予定されている。
2010.09 Jane's Missiles & Rockets AAD kills second endoatmospheric target <1010-090024>
 インド DRDO が7月26日に、AAD を用いて4回目の迎撃試験に成功した。 試験では Prithvi を改造した標的が使用され、標的の発射5分後に AAD が、標的発射地点から70km離れた地点から発射され、高度15km で迎撃した。
 過去の迎撃成功は以下の通りである。
 ・2006年11月27日 PAD
 ・2007年12月 6日 AAD
 ・2009年 3月 6日 PAD
 インドの BMD は二段階からなり、
Phase 1
 2012年実用化、2,000km以下の弾道弾対処、AAD 及び PAD からなる。
Phase 2
 2016年実用化、5,000km以下の弾道弾対処、AD-1 及び AD-2 からなる。
【関連記事:0811-100017 (JMR 2008.10)】
2001.08.04 Jane's Defence Weekly India's AAD missile interceptor completes test <1009-080408>
 インド DRDO が7月26日、AAD の迎撃試験に成功した。 Prithvi を改造した標的は70km遠方 から発射され、高度100kmから下降して高度15kmで撃墜された。 AAD の迎撃試験は5回目で、そのうち4回成功している。
 ・第1回 2006年11月:高度48~80kmで迎撃
 ・第2回 2007年12月:高度48~80kmで迎撃
 ・第3回 2009年 3月:高度15kmで迎撃
 ・第4回 2010年 3月:標的弾がコースを外れ失敗
 インドは二層 BMD二段階で整備する計画で、第一段階は2012年までに配備する。  発展型は2016年に完成する計画で、50~80kmでの大気圏外迎撃と、30km以下の大気圏内迎撃 の二層で構成される。
2010.08.02 Aviation Week & ST Expanding umbrella <1009-080201>
 インドが7月26日に、標的弾の不具合で3月に中止された AAD迎撃試験に成功した。 インド DRDO は、高度50~80kmの大気圏外迎撃を目指す PAD (Pradyumna) と、 30km以下の大気圏内迎撃用の AAD (Ashwin) からなる BMD Phase 1 を2013年初期までに戦列化したいとしている。
 注目されるのは、インドが射程5,000km以上の弾道弾迎撃を目指そうとしていることで、AD-1AD-2 と呼ばれる二種類の迎撃弾からなる Phase 2 では海外技術の導入を考えている。 有力な相 手先はイスラエルと見られ、DRDO は Arrow-2 の購入も検討している模様である。
2010.05 Jane's Missiles & Rockets Indian AAD missile-defence trial aborted <1006-050019>
 インドが3月15日、AAD 迎撃弾による大気圏上層部に於ける迎撃試験を試みたが、 標的となった Prithvi Ⅱ が発射約20秒後に搭載システムの故障により予定されていた弾道を外れたため 失敗した。
 現地報道によると、この試験では高度15~20kmでの迎撃が計画されていた。
2009.12 Jane's Missiles & Rockets India plans more missile-defence trials <1002-120010>
 インドが、一連のミサイル迎撃試験を計画している。
ADD (Advanced Air Defence)
 大気圏上層部迎撃弾で、2007年12月6日に高度15kmでの迎撃に成功した。
【関連記事:0802-010007 (JMR 2008.01)】
 次回の試験では30kmでの迎撃を目指す。
PAD (Prithvi Air Defence)
 大気圏外迎撃弾で、2006年11月27に高度48km、2009年3月6日に75kmでの迎撃に成功している。
【関連記事:0623-112702 (時事通信 2006.11.27)】
【関連記事:0907-050004 (JMR 2009.05)】
PDV
 高度150km以上での迎撃を目指す Prithvi 改良迎撃弾で、2010年初期に最初の試験が計画されている。
2009.05 Jane's Missiles & Rockets India reveals two-stage Prithvi Air Defence configration <0907-050004>
 インドが3月6日に PAD 迎撃ミサイルによる Danush 標的の迎撃に成功した。 PAD は二段推進で、Prithvi の 1,000kg弾頭部に固体燃料と見られる第二段ロケット、シーカ、弾頭を搭載している。
 Danush が最高点120kmを通過して降下したのち PAD が発射され、高度75kmで迎撃した。 現地報道によるとシーカは25kmで目 標を捕捉し、ジンバル式の指向性弾頭がレーダ近接信管で作動した。
 今回でインドの迎撃成功は三回目になるが、今回が最も高々度での迎撃になった。
 PAD による最初の迎撃成功は2006年11月27日で、射距離は48kmであった。
【関連記事:0701-120604 (JDW 2007.12.06)】
 2007年12月6日の二度目の迎撃成功は AAD によるもので、迎撃高度は15kmであった。
【関連記事:0803-020001 (JMR 2008.02)】
2018.12.19 NHK インド 防空システム整備で軍事衛星打ち上げ <1901-121906
 中国軍の動きを警戒して軍事力の強化を進めているインドは、防空システムを整備するための新たな軍事衛星を打ち上げ、ロシアから購入するSAMの運用に使われるとみられている。 現地のメディアによるとこの衛星は地上のレーダと結ぶ通信ネットワークを構成するものという。
 インドはことし10月にS-400の購入でロシアと合意していて、衛星はS-400や戦闘機を組み合わせた防空システムの整備に使われるとみられている。
2018.08.15 Jane's Defence Weekly India successfully tests local missile interceptor system <1810-081506
 インド
DRDOが8月2日にAAD迎撃弾による射程1,500km級MRBM標的の迎撃に成功した。 試験では複数の標的が発射され、AADとこの中の特定された標的を撃墜した。
 全長7.5mのAADは大気圏上層部での迎撃を目指す迎撃弾で、迎撃高度は15~25kmとされている。 また今回の試験では初めて国内開発されたIRシーカが使われた。
2018.02 International Defence Review India successfully tests Ashvin interceptor <1804-020012
 インドが2017年12月28日にAshvin
AAD迎撃試験に成功し た。 標的になったのはPrithvi Ⅱ SRBMを元にした標的弾で、IRBMを模擬した弾道飛翔をする。 Ashvinは 高度15kmで交戦した。 全長7.5m、胴経450mm、発射重量1,200kgのAshvinは固体燃料一段推進で、終末誘導はRFシーカ により行う。
 一方大気圏外迎撃を目指すPDVIIRシーカを搭載している。
2018.01.04 Jane's 360 India successfully tests Ashvin interceptor <1802-010405
 インド国防省と
DRDOがAshvin AAD発射試験に成功 したと発表した。 試験は12月28日に、Prithvi Ⅱ SRBMを元にした標的に対して行われた。
 Ashvin AADは全長7.5m、胴経450mmの単段式固体燃料弾で、発射重量は1,200kgである。
【註】
 インドは高度110~150kmで迎撃するPDVと、50kmのPAD、低高度用のAADによる三層のBMD網を構築している。
 Ashvin AADは2016年5月にもPrithvi TBMを艦載にしたDhanushの迎撃に成功している。
2017.05.18 Defense News India's MoD demands early induction of ballistic missile defense system <1706-051801
 インド国防省が同国
DRDOに対し、国産BMDSの最終的な導入戦 略と時程を速やかに報告するよう要求した。 インドは国産BMDSの計画遅延から、昨年S-400を$5Bで 導入することを決めている
 DRDOはかつて、射程2,000kmのBMに対抗する第一段階を2012年か2013年に、5,000kmのBMに対抗する第二段階を2016年までに完成するとしていた。
 DRDOは今年2月に、PDV高度97kmの大気圏外で標的を迎撃したと発表している。  PDVの迎撃高度は50~150kmで、迎撃高度80kmのPAVに代わる迎撃弾であるという。
2016.05.25 Jane's Defence Weely India successfully tests BMD system <1607-052504>
 インド
DRDOが5月15日、Ashvin AADにより Prithvi TBMを艦載にしたDhanush迎撃に成功した。 全長7.5mのAshvin AADは移 動式発射機から発射され、高度20~40kmの大気圏上層部で標的の迎撃に成功した。 今回の試験は11回目で、そのうち 9回で迎撃に成功しいる。
 インドは高度20~40kmの大気圏内をAshvin AAD、85km以上の大気圏外をPADが担う多層 BMDSを構築しようとしている。
2015.04.15 Jane's Defence Weekly India BMD system misses target <1506-041502>
 インドが国内開発している
AAD迎撃試験が4月6日に行われたが、迎撃 に失敗した。 今回 AAD では新型のロケットモータが採用され、初めてキャニスタ式の発射機から発射された。
 インドの BMD 迎撃試験は2006年以来10回行われ、8回が迎撃に成功している。
2017.04 International Defence Review India tests exo-atmospheric interceptor <1707-040006
 インドが2月中旬に
PDVを用いたBM標的の迎撃試験に成功した。
 PDVは高度50kmの大気圏外で迎撃を行う。
2014.06 Inrternational Defence Review India tests solid-propellant Prithvi interceptor <1408-060004>
 インド
DRDO が4月下旬、固体燃料推進の迎撃弾 PDV の迎撃試験に成功した。 PDV は 2,000km以上遠方から発射された標的弾を撃墜した。 射程2,000kmの BM とは、パキスタンの Shaheen Ⅱ (Hatf-6)、イラ ンの Shahab 3 及び Sejil に相当する。
 PDV は迎撃高度は120kmと、液体燃料の PAD50kmを凌ぎ、これでインドは低高度用の AAD、PAD、PDV と、三層の BMD 網を確保したことになる。
2014.05.07 Jane's Defence Weekly India test-fires PDV missile interceptor <1406-050711>
 インドが4月27日、IRBM 迎撃用
PDV の初めての迎撃試験に成功した。 PDV は液体燃料の Prithvi を元にした二段推進固体燃料迎撃ミサイルで、高度110~150kmで迎撃する。 今までの PAD の迎撃高度は 50km以上であった。
 インドは今まで、高度50km以下の大気圏内と、50~80kmの大気圏外での迎撃に6回成功してい る。
2014.05.05 Aviation Week & ST Missile intecept succeeds <1406-050505>
 インド
DRDO が4月27日、PDV による初の迎撃試験に成功した。
 敵の弾道弾を想定した標的は2,000km以上遠方から発射され、PDV はこれを高度120kmで迎撃した。
【関連記事:1307-061806 (Defense News 2013.06.18)】
【註】
 インドの迎撃ミサイルとしては、今まで PADAAD が報じられてきたが、PDV という迎撃ミサイルが報じられる のは初めてである。
2014.04.27 Defense News India test-fires anti-ballistic missile <1405-042702>
 インド
DRDO が27日、新型 ABM の発射試験を行った。 この ABM は大気圏外での迎撃を目指している。
【関連記事:1307-061806 (Defense News 2013.06.18)】
2014.02.06 Defense News India, Israel to build anti-missile system <1403-020604>
 インドが中国の弾道弾に対処するため、イスラエルと共同
BMDS を構築する。 インドが 来年配備する PAD もこのシステムに組み込まれる。
 計画の名称はまだ明らかではないが、イスラエルからは Rafael社と IAI社、インドからは DRDO と国営の BDL社と BEL社が参画する。
【関連記事:1010-090024 (JMR 2010.09)】
2013.09 Jane's Missiles & Rockets India's Prahaar missile to be tested by DRDO <1310-090003>
 インド DRDOPrahaar TBM を、発射試験のため試験場に搬入した。 Prahaar は射程 45kmの Pinaka 及び60kmの Pinaka Ⅱ と射程250kmの Prithvi の間隙を埋める射程 150kmのミサイルで、車載発射機に6発を搭載する。
 Prahaar の外観は迎撃ミサイル AAD によく似ていることから、AAD の派生型と見られる。
2013.06.18 Defense News India to extend range of missile interceptor to 5,000 km <1307-061806>
 インド国防省当局者がインドの BMDS について、射程2,000kmまでの弾道弾に対処する 第一段階の開発を完了し、射程5,000kmにまで対処する第二段階の発射試験を年 内に開始することを明らかにした。
 改良型には国産のレーダや誘導装置が導入され、第一段階のシステムに追加される。
【インドの BMDS 発展計画関連記事:1010-090024 (JMR 2010.09)】
【註】
 インドの BMDS は、パキスタン対処であれば2,000km脅威対処能力で十分であり、5,000km対処は中国対策であることは明確である。
2013.02.07 Defense News Air chief: India will not buy Iron Dome <1303-020703>
 インド空軍司令官が Aero India 2013 航空展で、Iron Dome はインド軍に不向きであると発言した。 インドとイスラエルは2年以上にわたっ て Iron Dome と David's Sling の導入交渉を行ってきた。
 印国防省筋によると、David's Sling の導入も難しい状況である。
2013.01 Jane's Missiles & Rockets AAD tested against a two-missile threat <1302-010012>
 インドが11月23日、大気圏内迎撃システム AAD による迎撃試験に成功した。 今回で AAD の迎撃 成功は3回目で、標的には Prithvi TBM が使用された。 AAD は高度15kmRF 近接信管が作動して標的を破壊した。
 また今回の試験は、2目標に対する初めての試験で、AAD 発射直後に射程1,500kmの疑似目標を発生させ、これを疑似迎 撃弾が高度120kmで疑似破壊した。 疑似迎撃弾は大気圏外迎撃を目指す PAD を模擬したとみられる。
2007.12.06 Yahoo 時事通信記事

弾道弾迎撃実験が成功、新・・・」

<0724-120601>
 インドが6日、ベンガル湾沿岸で弾道弾撃墜試験を行い成功 した。 同種の実験は昨年11月にも実施され初成功を収めたが、今回は新開発の迎撃ミ サイルが使われた。
(昨年の試験関連記事 JDW 2006.12.06)
 PTI 通信によると、AAD 迎撃ミサイルが発射される2分40秒前に、約130km離れた別の実験場から Prithvi を 改良した標的が発射され、高度約15kmで AAD がこれに命中した。
2007.11.12 Defense News India plans Prithvi missile system tests <0724-111214>
 インド DRDO はイスラエルの援助で国産 ABMS システムである PAD-1 (Prithvi Air Defense) を開発中で あり、今月初めに大気圏外での迎撃試験に成功し、更に大気圏内迎撃試験を計画している。
 PAD-1 の迎撃高度は50km以上とされ、今年二度目の迎撃試験では25kmで迎撃する。 探知追随には Green Pine レーダを基本とした国産レーダを使用し、来年以降更に大気圏内外で各二回の迎撃試験を行う。
 インドは更に迎撃高度100km以上の PAD-2 を2015年を目標に開発しており、PAD-1 及び PAD-2 の開発に$1B 以上を投じるものとみられる。
2007.02 Jane's Missiles & Rockets India integrates Gree Pine in PADE <0708-020006>
 インドが2006年11月27日に PADE (Prithvi Air Defence Exercise) を実施し、AXO (Atmosphric Intercept System) の発射試験を行ったが、この試験には2001~2002年にイスラエルから購入した Green Pine ミサイル 防衛射統レーダが使用された。
 AXO は Prithvi Ⅱ を元にした全長10~12mのミサイルで、ARH で終末誘導を行い 、経路修正にはスラスタを用いる。 11月27日の試験で要撃は高度50kmで行われたと報じられたが、AXO は 高度80~30kmでの迎撃が可能である。 次回の試験は2007年の中頃に予定されている。
(関連記事 時事通信 2006.11.27)
2007.01.29 Defense News India plans 2nd ABM test in June <0705-012901>
 インドは昨年11月に引き続き、国産開発中の PAD (Prithvi Air Defense) システムによる 2度目の ABM 試験を6月に計画している。 PAD は PAC-3 を真似たシステムで、迎撃には高度50km以上の大気 圏外及び30km以下の大気圏内の二モードがあり、レーダはイスラエル製の Green Pine を使用する。
 開発は2009年の実用化をめざして2000年に開始し、11月の試験では高度50kmでの模擬標的による捕捉追随とミサイル発射を行った。  今後、各モード毎3回の発射試験を予定する。
2006.12.06 Jane's Defence Weekly Interceptor missile test a success, says India <0701-120604>
 インドが Pruthvi Ⅱ TBM を、国内で Pruthvi Ⅱ を元に開発した直撃型迎撃ミサイル で撃墜した。 迎撃ミサイルの名称はまだない。 迎撃ミサイルは標的となった Pruthvi Ⅱ の発射60秒後に発射され、 高度50kmで撃墜した。 開発した DRDO (Defence R&D Organization) によると、迎撃ミサイルは終末段階に アクティブシーカで誘導され、高い運動性を持つという。 但し実戦配備までには、まだ相当かかるとのこと である。
 インドは25年間続けてきた Trishul SAM の開発を最近中止したほか、Akash SAM も量産にはほど遠い段階にある。
2006.11.27 Yahoo 時事通信記事

ミサイル迎撃実験に成功、・・・」

<0623-112702>
 インドの PTI 通信によると、27日にインドが弾道弾撃墜実験に成功した。 実験では Prithvi-2 を発射し、約80km離れた別の実験場からほぼ1分後に発射された Prithvi-2 が、先に発射 された Prithvi-2 に命中した。
 Prithvi-2 は射程250kmの TBM である。
【註:】
 この報道が事実であれば、TBM で TBM を迎撃した初のケースとなる。
 ただ、米国の BMD でも、試験用の GBI は Minuteman Ⅱ ICBM をブースタとして使用しており、Prithvi-2 がインターセプタのブー スタとして使用されたのであれば納得できる。