2010年の米国のミサイル防衛全般に関する報道

年 月 日
出   典
標     題
要         旨
2010.08.23 Aviation Week & ST The sky is falling <1010-082306>
 BMD について、イスラエル、中国、米国は異なる方向に努力を傾注している。
米 国
 米国はレーザ兵器や AAM を用いたブースト段階迎撃に力を入れている。 しかしながら ALTP による迎撃試験 は50哩で行われ、目下この距離を100哩にまで伸ばす努力中である。 いずれにせよ迎撃には敵領内の500〜1,000哩まで進入 する必要がある。
 米 MDA は SM-3 Block UB であれば、発射地点の500〜1,000哩遠方から発射してブースト段階迎撃が可能と見ている。
中 国
 間もなく世界一の SAM 保有国になる中国は SAM による BMD を追求している。 しかしながらロシア製 S-300 シリーズの最新鋭である SA-20PMU2(註:S-300PMU2 = SA-20B)でも対抗できるのは射程1,000km、速度2,800m/sの弾道弾までで、HQ-9 は射程500km以下の弾道弾に対する拠点防空能力しかない。
 米国防総省によると、このため中国は高度50哩以上の大気圏外で迎撃できるシステムの研究開発を行っている。
イスラエル
 隣国との距離が近いイスラエルはブースト段階迎撃は考えておらず、Iron Dome のような独特のシステムに指向している。
2010.08.23 Aviation Week & ST Opportunities and Knocks <1010-082303>
 米 MDA は今までに、試験用の2発を含む50発の THAAD を発注しているが、第3、第4中隊分48発 の発注を6月に判明した品質管理上の問題を理由に保留している。 MDA 長官は、品質管理に 許容誤差はないとしている。 また品質の問題が Moog社製の部品にあっても、主契約社である Lockhhed Martin社の責任であるとしている。
 早期警戒衛星 STSS は監視用の短波長 IR センサと、追跡用の短、中、長波長の IR センサを搭載している。  MDA はまた、UAV 搭載の BMD センサである ABIR の開発も進めている。 ABIR は Raper に Raytheon社製 MTB -B を搭載するもので、ブースト段階の弾道弾を1,000kmで捕捉する。
 MDA は SM-3 Block UB を ICBM 迎撃用に考えている。 Block UB を艦船に装備するものの Mk 41 のモジュールに制約されなくても良いと していて、大型化すれば搭載数は 8セルより少なくなる可能性がある。
2010.04 Jane's Missiles & Rockets US sees growing ballistic missile threat <1005-040020>

= 米 DoD 報告書 'Ballistic Missile Review' の解説記事 =
 
2010.04 Jane's Missiles & Rockets Reaper unmanned aerial vehicles used to monitor US missile-defence test <1005-040009>
 米 MDA が2月1日の記者会見で、2009年中頃以来実施した全ての発射試験に MQ-9 Reaper を参加させ、 IR センサでモニタさせていたことを明らかにした。 米国は2020年までに space-based センサを実用化するが、その以前の2012年には UAV 搭載 センサの試験を開始する。
【註】
 米 DoD は、報告書 'Ballistic Missile Review' の中で、2015年までに IR センサを搭載した UAV を用いて、多数の弾道弾を同時に 捕捉追随できる能力を開発するとしている。
2010.02.24 Jane's Defence Weekly US turns attention to regional BMD threats <1004-022408>

= 米 DoD 報告書 'Ballistic Missile Review' の解説記事 =
 
2010.02.02 Yahoo 韓国聯合ニュース記事

「北10年内に核弾頭搭載 ICBM 開発可能、米国防総省」

<1003-020204>
 米国防総省が1日、Ballistic Missile Defense Review を公表したが、その中で Taepo Dong-2 の発射試験は2006年と2009年に失敗 したが、いずれ発射実験に成功すると想定しなければならないとし、更に北朝鮮が主張する人工衛星の打ち上げは失敗したが、ICBM 開発に向けた多くの技術には成功して いるとしている。
 その上で、北朝鮮が今後10年以内に国家安保戦略を根本から変えなければ、性能が立証されたミサイルシステムに核弾頭を搭 載することができるだろうと分析している。
2010.02.02 Yahoo 時事通信記事

「ミサイル防衛費増加=米予算」

<1003-020203>
 オバマ米大統領が1日、議会に提出した2010年10月〜2011年9月間のFY11予算教書で、MDA の予算は 7%増の$8.4Bが計上された。
 新たに欧州で BMD 体制を構築する費用が加わったのが増加の主な理由で、海上配備型、地上発射型の迎撃ミサイルやレーダの整備などを行う。
2010.02.02 Yahoo 時事通信記事

「米、中ロとの協力模索=北朝鮮、イランの脅威に対処−初の MD 報告」

<1003-020202>
 米国防総省が1日、初の『弾道ミサイル防衛見直し報告書 (Ballistic Missile Defense Review)』を公表し た。
 報告書は、弾道ミサイル攻撃の脅威が質的にも量的にも拡大し、今後10年間はその傾向が続くと分析し、北朝鮮とイランについて、開発中の長距離ミサイルが米本土や 世界各地に展開する米軍、同盟国を脅かすと指摘した。
2010.02.01 MDA HP Ballistic Missile Defense Review <1003-020105>
Ballistic Missile Defense Review 全文 (pdf)」

・陸上発射型 SM-3 (Aegis Ashore) 開発の促進
・欧州への新規センサ配備
・早期迎撃弾 (Early-Intercept Kill Systems) の開発
二段推進新型迎撃弾の開発
 欧州へ BMDS を段階的に配備する計画 (PAA) は以下の四段階で行う。
Phase 1 (2011〜2014)
 SM-3 Block TA など現存システムで SRBM/MRBM に対処
Phase 2 (2015〜2017)
 SM-3 Block TB
Phase 3 (2018〜2018)
 SM-3 Block UA、陸上型 SM-3 で、IRBM 対処
Phase 4 (2020〜  ):
 SM-3 Block UB で ICBM 対処
2010.01 Jane's Missiles & Rockets Hardware-in-the-loop test demonstrates missile defence <1002-010037>
 米 MDA が11月16日に、BMDS の新たな能力を検証する HWIL 試験を実施した。  この試験には Arrow Test Bed も参加した。