2008年以降のその他欧州の巡航ミサイルに関する記事

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2023.11.28 Janes Norway, Germany to pursue joint development of supersonic strike missile <2312-112806>
 ノルウェーがドイツと長距離高速攻撃兵器を共同開発する計画を明らかにした。
 ノルウェーのグラム国防相が11月24日、北欧神話の魔法の剣であるTyrfingと名付けられた超音速攻撃ミサイル (
3SM) は開発の予備段階にあり、2024年本格開発に入いると述べた。
 かつてFuture Naval Strike Missérとして知られていたTyrfing 3SMは固体燃料ラムジェット推進で、開発を主導するのはNSMの開発実績を持つKongsberg社で、2035年の納入開始を目指している。
2021.11.09 Breaking Defense UK, French officials gather to decide future of missile technologies <2112-110911>
 英国フランス次世代後を視野に入れたミサイル開発官民で検討する会合が10月27日と28日に開かれた。 2007年に始まった
MCM ITPでは今までに180件の計画で成功を収めている。
 今回の計画はCW-ITPと呼ばれ、既に計画は動き出しているという。 メンバには両国政府機関のほか、MBDAThalesLeonardoなどの各社が参加している。
2021.02.22 Aviation Week ST European cruise missile plans are challenged by divergent views <2104-022203>
= 欧州における CM の現状と将来に関する記事 =
 英仏はStorm Shadow/Scalp及びSea Venom対艦ミサイルの後継として2030年代前半装備化を目指し
FC/ASWの開発を行っている。
2021.02.22 Aviation Week ST Opening salvo <2104-022201>
= CM の拡散に関する3頁の記事 =
 TomahawkやAGM-86がバクダッド上空を飛翔した湾岸戦争から30年経った今日、世界で20ヵ国近くが空中発射CM (
ALCM) を装備している。
 フランスのラムジェット推進核弾頭CMであるASMP-Aの後継として2030年代に装備されるASN4Gスクラムジェット推進と見られる。
2020.02.26 Jane's Defence Weekly Three firms to lead Spain's UAV contribution to FCAS <2004-022608>
 独仏共同の将来戦闘機開発計画
FCAS/SCAFを含む次世代ウェポンシステムNGWSに、スペインの3企業UAVで参画することになり、2月17日にスペイン国防省と同意文書に署名した。
 参加するのはGMV、SENER、Oesiaグループで、現在Airbus社が主導している"loyal wingman"とも呼ばれているRemote Carriers (RC) UAV計画に参画する。
2019.06 International Defence Review Ukrain's Neptune cruise missile ready for service <1908-060008>
 ウクライナが開発しているNeptune沿岸防衛用陸上発射型
ASCMの発射試験が完了した。 ポロシェンコ大統領は4月にNeptuneが間もなく陸海軍に配備されると述べている。
 Neptuneは発射重量670kg、弾頭重量145kgで、排水量5,000t以下の艦船を沈めることができ、射程は280kmという。
2018.08.29 Defense News Ukraine tests cruise missile — can it hit Moscow? <1809-082907>
 ウクライナ国営Ukroboronprom社が、8月17日にNeptun
ASCMの発射試験を行い、100km離れた洋上の標的に命中したと発表した。
 Neptunは射程が280~300kmのASCMで、破片効果弾頭を搭載して海面上10~30mを巡航する。 ウクライナ当局によるとNeptunは港湾や黒海、アゾフ海沿岸の艦船を攻撃できる。
2018.04 International Defence Review MBDA studies Sea Venom for surface-launched coastal defence role <1806-040003>
 MBDA社がSea Venom/ANL空中発射式
ASCM陸上発射沿岸防備型の社内検討を開始した。  Sea Venom/ANLは発射重量100kg、弾頭重量30kg、射程20km以上の/SAL誘導の高亜音 速ASCMで、陸上発射にするためにはハードウェアに若干の改造が必要になる。
 同社は陸上発射Sea Venom/ANLを射程200kmのExocet MM40 Block 3と100kmのMarte ERと合わせて多層防御を構成する構想 を示している。
2018.02 International Defence Review Russian bombers to be armed with new Kh-50 theatre-level cruise missile <1804-020007>
 ロシアが2017年12月、Kh-101より1.5m短い全長6mのKh-50戦域CMを公表した。 亜音速のKh-50はAGM-158 JASSMと 似たステルス形状で重量は1,600kg、射程は1,500kmで、最大速度950km/h、巡航速度700km/hで飛行する。  弾頭は侵徹型のBS-715P及びクラスタ型のBS-715Kを搭載する。
 Kh-50を搭載するのは爆撃機で、Tu-22M3Mは機内の回転弾倉に6発とパイロンに2発、Tu-95MSMは機内に6発を含む14発、Tu-160M/M2は機内2箇 所の弾庫に12発を搭載できる。
 対空網を突破するため超低空を飛翔し、自己防護のため小型のECM装置や牽引式のデコイも装備している。
2017.05 International Defence Review UK, France sign off FC/ASW concept phase <1707-050004>
 英仏が3月28日、Storm Shadow/SCALP EG、AGM/RGM-84 Harpoon、Exocet MM40 などの艦載、空投ミサイルに代わる将 来巡航/対艦兵器
FC/ASW開発の、3年間にわたる構想段階で合意した。
 開発はMBDA社が行っており、両国はそれぞれ€50Mを分担する。
2017.04.05 Jane's Defence Weekly UK, France collaborating on long-range weapons <1706-040506>
 英仏が3月28日にMBDA社に、
FC/ASW開発を発注した。 FC/ASWは今後10年間 かけて開発し、2030年代に英仏が装備しているStorm Shadow/Scalp、Harpoon、Exocetなどの CMや対艦ミサイルに代わるミサイルになる。
 両国は3年間のスタディとして€50M ($54M)を分担する。
2017.04.03 Aviation Week & ST The UK and France have signed a deak for the concept phase <1706-040301>

 英仏が、2030年代にStorm Shadow/Scalp、Harpoon、Exocetなどの対艦ミサイルに代わる Future Cruise/Anti-Ship Weaponの共同開発を開始する。
 両国は3年間のスタディとして€50M ($54M)を分担する。

2016.11 Internstional Defence Review ITWL unveils Pirania'cruise missile' <1612-110010>
 ポーランド空軍の研究開発機関ITWLが、車載の長距離
LACM Piraniaを公表した。  Piraniaは全長220cm、胴径200mm、発射重量80kgで、飛行速度500km/h、射程300kmの性能を持ち、高度65~9,842ft を飛行する。
 誘導はGPS/INSと5kgの/MTIで行われるが、IIR及びUVシーカの搭載も検討 しているという。
2015.12 International Defence Review UK, France to study next-gen cruise and anti-ship missile <1601-120005>
 英仏が2016年の Q3/Q4 に、AGM/RGM-84 Harpoon、Exocet MM40、Storm Shadow/SCALP の後継となる高速 CM/ASCM の開発をMBDA社に発注する計画 である。 計画は英国では
FCASW、フランスでは FMAN/FMC と呼ばれる。
 MBDA社は2011年12月に Economica と呼ばれる二件の将来 CM/ASCM 構想を打ち出している。
2015.07 International Defence Review MBDA unveils FlexiS fully modular missile concept <1508-070006>
 MBDA社がパリ航空ショーで、CVW102 FlexiS 完全モジュラ式空中発射ミサイルを公表した。 FlexiS には胴径が180mm、350mm、450mmの 3タイプがある。
 180mm型には全長1.8m型3m型があり、5機種がある。 1.8m型は AAM 及び
ATM などの ASM、3m型には長距離 AAM などがある。
2015.06.24 Jane's Defence Weekly MBDA unveils CVW102 FlexiS missile concept <1508-062402>
 MBDA社が6月15日にパリ航空ショーで、CVW102 FlexiS ASM を公表した。 FlexiS には胴径180mm、350m、450mと異なる胴 径の三種類があり、全長は180mmが1.8mまたは3m、350mmが3.5m、450mmが5.5mになっている。
2014.11.29 Defense News France studies nuclear missile replacement <1412-112903>
 フランスは現在、Mirage 2000N と Rafale F3 搭載の核ミサイルとして ASMP-A を保有している が、仏国防相が20日、その後継機 ASN4G を開発中であることを明らかにした。
 ASMP-A の後継機について空軍参謀長は4月に、ステルス型で Mach 7~8 の超高速ミサイルになることを示唆しているが、Mach 7 となると 全長が20mになり Rafale などの戦闘機には搭載できず、A400M 輸送機から発射されることになる。
2013.11 Jane's Missiles & Rockets SOM-J development now under contract <1312-110010>
 トルコの Roketsan社が、F-35 の機内弾庫から発射する
SOM の新型 SOM-J の開発を受注したと発表した。 SOM-J は機内弾庫収納のため外観が若干変更される。
 SOM には INS/GPS 誘導の SOM-A、IIR シーカを付加した SOM-B1、同じシーカを持ちながら侵徹型の SOM -B2 があり、SOM-A と -B1 は610kg、-B2 は660kgである。
2014.10.27 Aviation Week & ST F-35 missile in development <1501-102701>
 Lockheed Martin社がトルコの Rocketsan社と、F-35 の機内弾庫に搭載可能
SOM CM である SOM-J を開発する。
 SOM-J は1,000-lbと SOJ より小型で、射程は100nm以上になる。
2013.08 Jane's Missiles & Rockets Hoplite shows MBDA's concept for future indirect-fire support <1309-080013>
 MBDA社がパリ航空展で、2035年頃の戦闘を見据えた Concept Vision 計画を公表した。 同社が提案したシステムは射撃統制システム (MCS) と Hoplite-S、Hoplite-L の二種類のミサイルからなる。 Hoplite-S/-L はいずれも胴径が180mmで、空対空/地対空両用ミサイル CAMM のキャニスタ発射機から発射でき、いずれも噴射ノズルに付けられたタブによるスラスト制御で操舵する。
Hoplite-S
 全長3.2m、重量120kgの無翼機で射程は160km。 レーザレーダで誘導
Hoplite-L
 全長3.75m、重量135kgの有翼機で射程は140km。 三モードシーカによる 3D 画像誘導。
2013.07 Jane's Missiles & Rockets Turkey working on a turbojet for cruise missiles <1308-070013>
 トルコ Kale グループの Kale Aero社が、IDEF 2013 防衛展に Kale 3500 エンジンを出品し た。
 Kale 3500 は、現在仏製の Microturbo TRI-40 エンジンを使用しているトルコ製 CM の SOM に搭載するもので、8月に地上試験から開始される 試験結果を見て、2016年中頃にも SOM に搭載される。
2013.06.10 Aviation Week & ST Constraned determination <1307-1308-061006>
= トルコの航空軍事 (A&D) 産業に関する記事 =
= ミサイル =
SOM CM
 SOM は重量600kg、射程180kmの CM で、開発はほぼ完了している。 当初は F-4E に搭載 するが、F-16 との整合試験も来月に開始され、F-35 へも UAI を介して搭載する計画である。
 対艦用のレーダ誘導方式も検討されており、Kongsberg社の NSM の代替になる。
【 SOM 関連記事:1306-051505 (JDW 2013.05.15)】
HGK GB 誘導キット
SAM
 PAC-3、SAMP/T、S-300、HQ-9 が候補に挙がっている T-LORAMIDS の機種決定は今月中に行われるが、Rocketsan社と Aselsan社は、 射程10kmと16kmの SAM を提案している。
MRBM
 トルコ政府は2012年に射程2,500kmのミサイル開発を発表している。 これが実現すればトルコは、衛星打ち上げ能力も 持つことになる。
2012.11 Jane's Missiles & Rockets Turkish SOM cruise missile ready for mass production <1211-110002>
 トルコの技術産業相が9月14日、トルコが開発した SOM CM が量産可能な状態にあることを明らかにした。
 SOM は230kgの弾頭を搭載する600kgのミサイルで、画像を利用した中間誘導をするため、GPS が使用できない状況でも使用できる。 射程は200km であるが、トルコは射程を500kmにする開発も進めている。
2012.04 Jane' Missiles & Rockets France and UK kick off joint studies for next-generation anti-ship/cruise weapon <1207-040022>
 英仏が2月17日、共同出資した次世代 ASCM/LACM (FC ASW) の開発が MBDA社で開始され ると発表した。 これは2010年11月に両国が合意した協力宣言に基づくもので、第一段階では2年間かけてシステム案の列挙と評価を行う。
 MBDA社は昨年、次世代 ASCM/LACM として Perseus を発表している。
【 Perseus 関連記事:1110-080019 (IDR 2011.08)】
2011.11 Jane's Missiles & Rockets Turkish SOM makes successful first test flihgt <1112-110014>
 トルコ Tubitak社が開発した SOM が、8月に黒海で初飛行した。 SOM は重量 590kg、弾頭重量230khで、Microturbo社製エンジン以外は全てトルコ製である。
 初飛行は GPS/INS で行われたが、最終的には IIR による終末誘導が行われる。 トルコは SOM を F-4E 2020 に搭載 する計画である。
2011.11 Jane's Missiles & Rockets Germany unveils RBS15 Mk 3 cruise missile <1112-110012>
 ドイツ海軍が9月22日に行われた式典で、量産型 RBS15 Mk 3 対艦/対地 CM が3月上旬に K130 コルベット艦に装備されたことを公式に認めた。  RBS15 Mk 3 は全長4.35m、ブースタを含む発射重量800kg、本体重量630kgで、Microturbo社製 TRI-60 エンジンで200km 以上飛行する。
 誘導は中期を GPS で、終末を Ku-band レーダで行い、波高対応型電波高度計を搭載している。
 Saab社は P3I 計画として Mk 4 型(かつて Mk 3+ と呼んでいた)の開発を開始している。
2011.09.21 Jane's Defence Weekly Turkey's Stand-Off Missile revealed <1111-092101>
 トルコの SAGE社が DSEi で、開発中の SOM を公表した。 SOM は1,300-lbで500-lbの弾頭 を搭載し、射程は100nm以上である。 GPS/INS で誘導し、終末には IIR 誘導を行う。
 初飛行試験は8月9日に黒海で行われた。
2011.09.19 Aviation Week & ST SOM strides <1110-091909>
 トルコF-35 の機内弾庫に搭載する発射重量1,300-lb、弾頭重量500-lb、射程100nm以上の CM SOM シリーズを開発している。
 ・SOM-AGPS/INS 誘導、先月最初の飛行試験を実施
 ・SOM-B1IR シーカ付き、2012年に飛行試験
 ・SOM-B2:前置弾頭を持つ二重弾頭、2013年に飛行試験
2011.08 International Defence Review MBDA unveils innovative long-range naval strike concept <1110-080019>
 MBDA社がバリ航空展で、水上艦及び潜水艦から発射する対艦/対沿岸超音速ミサイル CVS 401 Perseus 構想を発表した。
 Perseus は Exocet とほぼ同じ大きさで Mach 3 で飛翔し、射程は300kmである。 誘導は SAR 及び DBS 機能を持つレーダ、レーザレーダ (LADAR)、及び SAL の組み合わ せである。
2011.08 Jane's Missiles & Rockets Perseus shows MBDA concept for multirole cruise missile at Paris <1110-080001>
 MBDA社がパリ航空展で、超音速 CM Perseus を公表した。 Perseus は全長5m、発射重量800kg 以下で、垂直に発射されたのたラムジェット推進により Mach 3 で飛行し、シースキミング飛行でも Mach 2+ で突入す る。
 弾頭部は200kgで、弾頭のほか40kgの effector 2発を搭載する。 HE が充填され INS で 誘導される Effector は着弾直前に放出され、目標(註:目標は艦船)の三ヵ所で同時に破裂するため、相手の応急処置班の対応を困難にする。  ただし、目標が点目標(註:艦船以外の目標か)である場合には effector は放出されずに弾頭と共に破裂する。
 同社は2020年以降の技術を用いて開発し、2025~2030年頃の装備化を念頭に置いている。
2011.07.04 Aviation Week & ST Next-Gen strike <1108-070411>
 MBDA社が Exocet の後継となり得る対艦対地両用ミサイル Perseus 構想を進めている。  Perseus は全長5m、発射重量800kgで、基本的には艦載用であるが、Exocet や Harpoon を搭載できるプラットフォームであれば搭載できる。  弾頭としては最大200kgの搭載が可能で、炸薬付きで40kgの非推進弾 (effector) 2発を投 下できる。
 運用シナリオの一つは300kmを7分以内に飛行するもので、高々度攻撃では Mach 3 以上で艦船に垂直に突入する。  シースキミング攻撃では Mach 2 以上で飛行する。
2010.09.20 Aviation Week & ST Pas de deux <1011-092006>
 フランスが英国に対し、新型ミサイル、UAV、衛星通信などの軍事生産で協力関係強化を働きかけようとしている。
 協力の候補には対艦ミサイルや SCALP/Storm Shadow を元にした新型巡航ミサイルがあがっている。
2010.07.14 Jane's Defence Weekly French ASMP-A missile enters service <1008-071406>
 仏空軍が7月1日に、Rafale 戦闘機搭載した核弾頭 ASM ASMP-A の運用開始を宣言した。 ASMP-A のMirage 2000NK3 搭載は2009年10月1日に運 用を開始している。
【関連記事:1002-120014 (JMR 2009.12)】
 ASMP-A は ASMP の改良型で、ラムジェツト推進 Mach 3、射程500kmである。 改良点はエン ジンの性能向上とステルス機体の採用で、300kTの核弾頭を搭載する。
2009.12 Jane's Missiles & Rockets ASMP-A enters French Air Force service <1002-120014>
 フランス空軍が10月1日、ASMP-A 中距離 ASM が 'operational' になったと発表した。 ASMP-A の開発は1986年に ASMP の配備が開始されると 同時に開始された。
 ASMP-A は ASMP より全長、重量共に大きく、インテグラルブースタ付きのラムジェットで推進する。 エンジンはフランスの VESTA 計画で開発された。
【 VESTA 関連記事:JMR 2002.08
2009.01 Jane's Missiles & Rockets Test-firing qualifies RBS 15 Mk 3 anti-ship cruise missile <0903-010009>
 Saab Bofors社と Diehl BGT社が、RBS 15 Mk 2 の改良型である RBS 15 Mk 3 ASCM の試験を完了した。 試験で Mk 3 は25箇所の既定通過点を経て165kmを飛行した。
 Mk 3 は Mk 2 と同じ誘導装置とソフトウェアを使い、200kgの弾頭も同じであるが、射程が200km 以上と飛躍的に向上している。
2008.05 Jane's Missiles & Rockets Latest RBS 15 Mk 3 missile destroys land-target <0806-050001>
 Saab社と Diehl BGT社が3月15日に RBS 15 Mk 3 LACM の発射試験に成功した。 発射機は、従来 RBS-15KA (Coastal Artillery) の発射機を搭 載していた Scania トラックに搭載されているが、RBS-15KA が4発搭載であったのに対し RBS 15 Mk 3 は1発搭載である。
2008.04.09 Jane's Defence Weekly RBS-15 SSM engages land target in Sweden <0806-040905>
 Saab Bofors社が3月15日に、RBS-15 Mk 3 LACM の発射試験に成功した。 RBS-15 Mk 3 は同社がドイツの Diehl BGT社と共同で開発した 射程200km以上のミサイルで、目標直前でポップアップしハイダイブで攻撃する。 機体には各種シーカと弾頭を搭載す ることができる。
 対艦型は既にスウェーデン海軍とドイツ海軍のコルベット艦などに装備されているほか、2006年10月にはポーランド海軍から3隻の高速ミサイル 艇用に受注している。
2008.04.07 Aviation Week & ST First land-attack live firing of latest RBS 15 missile <0805-040705>
 3月15日に、スウェーデンの Saab Bofors社とドイツの Diehl BGT社が協同で開発している RBS 15 Mk 3 LACM の発射試験が行われた。 RBS 15 Mk 3 は RBS 15 対艦ミサイルに GPS 誘導装置を搭載した LACM で、車載発射機から発射された。
 ミサイルは複数の通過過点を経て目標に至り、高 G でポップアップしてハイダイブ突入を行った。
2008.01 International Defnce Review Firing marks completion of Teseo Mk 2/A qualification trials <0803-010013>
 MBDA Italy社が2007年11月19日に行われた実艦による発射試験をもって Teseo Mk 2/A の最終性能確認を完了した。 輸出名称を Otomat Mk 2 Block Ⅳ という Teseo Mk 2/A は Teseo Mk 2 の改良型の ARH 対艦ミサイルであるが、GPS/INS により沿岸の固定目標も 攻撃できる。 更に飛行間に目標データ更新信号を受信する能力も持っている。
 最終試験では120kmを6分55秒で飛行して標的を直撃した。 この間に180゚近い方向変換2回を含む4回の方向変換と、 飛行間の目標データ変更を行った。 伊海軍は既存の駆逐艦のほか、2隻の Horizon級駆逐艦と FREMM フリゲート艦にも装備する計画である。
【関連記事 0618-090012 (JMR 2006.09)】
2007.05 International Defence Review Loitering with intent: armed aerial vehicles provide fire on demand <0711-050008>
= 遊弋索敵型ミサイルの現状に関する6頁にわたる特集記事 =
 初期の遊弋索敵型 SEAD 兵器は弾頭搭載 RPV (UAV) で、Toucan、Pave Tiger/BRAVE 、Marula、Kentron、Harpy などがある。
Kentron ARD (Anti-Radar Drone)
 巡航速度200km/h、突入速度600km/h、巡航高度5,000m、遊弋距離400km、滞空時間2.5時間
Harpy
 発射重量135kg、弾頭重量32kg、遊弋距離500km
LMCD (Loitering Munition Capability Demonstration)
 装備化を前提としない研究開発。
LCLC (Low-Cost Loitering Carrier)
 2007年2月に初飛行した。
Marula
 弾頭重量35kg、遊弋距離900km、巡航速度280km/h
SMACM (Surveillance Miniature Attack Cruise Missile)
 全長178cm、胴径19cm、発射重量65kgで、250nmの航続距離と1時間の滞空能力を持つ。
Steel Rain Plus
 英国の LCLC 技術と米国のレーザ誘導技術及びレーザ誘導子弾技術を複合する構想で、4.5kgの弾頭を搭載するレーザ誘導子弾を8~10 発搭載するため'空中弾倉'とも呼ばれる。 MLRS や HIMARS 発射機に6発ずつ装填する。
NetFires LAM
P-44
 遊弋策敵はしない。
AWS (Affordable Weapon System)
 Block 1 は LRIP 開始可能な状態にあり、目下 Block 2 が進められている。 構想は、ISO 標準コンテナを改造した中に、20発 の AWS と簡単な射撃統制装置を組み込んで使用する。 弾頭を除いた量産単価が$60,000と見積もられている。
2007.04 Jane's Missiles & Rockets Kongsberg awaits NSM production go-ahead <0710-040019>
 Kongsberg社はノルウェー政府と2007年前半に、NSN の量産契約を結ぶ予定である。
 NSN は今年はじめに試験を終了した射程200kmの対艦ミサイルで、Nansen 級フリ ゲート艦の4番艦に装備される計画になっている。
(関連記事 JDW 2007.02.21)
2007.04 Jane's Missiles & Rockets Ukraine grants TBM system approval <0710-040017>
 ウクライナ国防省が2月14日に TBM の要求性能をまとめたことを明らかにした。 同国は数年来 射程280kmの巡航ミ サイル Korshun と、旧ソ連の R-12 (SS-4) を元にした SRBM である Grom の開発を行ってきた。 Grom は射程500km以下とする INF の制限を考慮して 射程を300kmに押さえている。
 Grom の主要諸元は以下の通りである。
 ・全  長: 7.2m(コンテナ長)
 ・胴  径: 0.8m(ミサイル径)
 ・発射重量: 2.500kg
 ・弾頭重量: 480kg
 ・射  程: 50~280km
 ・弾着精度: 2~200m
2007.03.07 Jane's Defence Weekly Ukraine back in the ballistic missile game <0708-030701>
 ウクライナの国防相が2006年2月に、R-12 (SS-4) を元にした 射程300kmの TBM を保有すると述べ、同国は TBM の開発と生産を再開した。
 国営 Yuzhnoye 設計局は2005年中頃まで、射程280kmKorshun 巡航ミサ イル、及び Grom TBM の開発を行ってきた。 Grom は装輪車搭載発射機から垂直発射される固体燃料 単段ロケットで、弾頭には榴弾、侵撤榴弾、散布子弾が搭載できる。 散布子弾は10,000㎡の地域を制圧できる。
2006.12 Jane's Missiles & Rockets M51 tests set to begin on schedule <0703-120014>
 フランスの SLBM である M51 の発射試験は2006年に開始され、模擬弾頭を搭載した発射試験は2007年、模 擬水中発射試験は2008年、実艦による水中発射試験は2010年に計画されている。 仏海軍は 2015年までに4隻保有する SSBN 全てに M51 を搭載する。
 M51 の性能は公表されていないが、報道によると6個の弾頭を搭載し射程は7~10,000km 、発射重量は54~56tである。
 一方フランスのもう一つの核運搬手段である ASMP-A 2008年12月に Mirage 2000N に装備され実戦配備される。 ASMP-A の射程は高々度発射で350+km、低高度発射で 90+kmと報じられている。
2006.10.30 Aviation Week & ST Marte looks to the stars <0622-103004>
 伊海軍のヘリ搭載用対艦ミサイル Marte Mk.2/S の最終機能確認試験が10月2日に行われ成功した。 発射母 機には EH101 が用いられ、2回の発射で約30km離れた固定目標をいずれも直撃した。
 Mk.2/S は発射重量324kg、弾頭重量74kg、全長3.8mで、速度は Mach 0.8~0.9、終 末段階での高度は3~5mである。
 伊海軍は8基の発射システムと33発を発注しており、MBDA社は2007年~2008年初頭の納入を予定している。 同社では GPS/INS、EO シ ーカ及び双方向データリンクの搭載等更なる改善を検討中である。
2006.09.25 Aviation Week & ST Missile gap <0620-092507>
 フランスの次世代 SLBM M51 は計画通り2010年7月の装備化を予定し、2009年に潜 水艦発射試験を行う。 M51 は現有のM45よりも大型で6個の核弾頭を搭載し、射程は6,000~8,000kmである。
 一方、核弾頭 ALCM の ASMPA 装備化は1年遅れて、2008年12月から Mirage 2000N 及び Rafale F3 部隊に配備される。
 ASMPA は300ktの核弾頭を搭載する現有 ASMP の改善型で、高々度飛行時の射程は350kmで速度は Mach 3、低高度では射程90kmで速度は Mach 2 である。 2001年に開発を開始、2005年に発射実験を行っている。
2006.09 Jane's Missiles & Rockets UK sets up industry team for future missile development <0618-090027>
 英国政府が7月19日に、今後のミサイル開発のため MBDA社を中心とする Team CW (Complex Weapons) を発足 させると発表した。
 英国のFY-06~FY-07のミサイル開発はGBP1B ($1.9B) 以上に上る。 主なものは以下の通りである。
Storm Shadow の改善
FASGW (Future Anti-Surface Guided Weapon)
FSCM (Future Surface Combat Missile)
LMCD (Loitering Munition Capability Demonstration)
 Loitering Munition 実証計画と、製造段階にある IFPA (Indirect Fire Precision Attack) 計画に代わる計画。
2006.09 Jane's Missiles & Rockets Teseo Mk 2/A flies a simulated littral warfare mission <0618-090012>
 MBDA社が Otomat 対艦ミサイルの改良型である Teseo Mk 2/A の試験を開始している。 Teseo Mk 2/A は発 射後2基のブースタで高度100~120mに達し、3.5秒後にブースタを切り放し海面上20mを飛行する。
 試験は沿岸海域を模した環境で行われ、Teseo Mk 2/A は対空火力などを避けるために10箇所の既定地点を通過 し、指令爆破されるまでに300秒、70kmを飛行した。
(関連記事 LDW 2006.08.09)
2005.06.13 Aviation Week & ST Guidance drift <0513-061308>
 MBDA などの欧州のミサイル業界は、以下のような精密誘導兵器の開発への各国政府の資金援助を求めている。
Storm Shadow/Scalp EG
 英仏が採用した欧州独自の精密攻撃兵器で、改善計画を検討中
SPEAR (Specific Precision Effects at Range)
 英国が研究中の全天候 AAM/ASM で、射程は50~200km、2012~2013年の装備化をめざす。
EMM (European Modular Munition)
 英、仏、スウェーデンが共同開発をめざし、MBDA が提案している全天候 AAM/ASM で射程は8~24km、 2017年の装備化をめざす。
LMCD (Loitaring Munition Capabilitu Demonstrator)
 英国が研究中の12~24時間索敵可能な滞空型攻撃兵器の実験機で、米国の Dominator と同様の構想を持つ。 現在、MBDA が White Hawk の名称で提案、この他、Boeing社が Dominator、Lockheed Martin社が LOCAAS の改良型、Segem社が Sperwer の改良型をそれぞれ提案している。  2007年後半の初飛行をめざす。
2005.05 International Defense Review Forces overcome the obstacles of new-generation cruise missieles <0510-050012>
= 各種最新巡航ミサイルの6ページにわたる特集記事 =
Storm Shadow
 イラク戦争で27発を使用した。 同一目標に異方向から2発を発射したところ、2発目が1発目の開けた穴に飛 び込んだ例があった。
 Broach 弾頭は目標を完全に破壊しても外観上小さな丸い穴を開けるだけなので、戦果評価がしにくい。
AGM-158 JASSM
 2009年以降生産分にはデータリンクを搭載するため ACTD を進めており、2008年に試験が予定されている。
AGM-158B JASSM-ER
 原型と同寸であるが多くの燃料を搭載し、エンジンも新型に変えることにより、射程を 1,100kmに延伸する。 量産機は2007年始めに発注される Lot 6 生産分からで、2008年には配備される。
 その他に大きさを爆撃機、戦闘機搭載の限界まで大型化し射程を1,850kmとする JASSM-XR や、F-35 JSF に搭載可能な小型 JASSM も検討されている。
AGM-84K SLAM-ER
 豪空軍が次期スタンドオフ兵器 FOSOW として検討しているほか、韓国が F-15K 搭載用に採用した。 米海軍 も F/A-18E/F 及び P-8A MMA 用に500発を追加発注した。
Taurus KEPD 350
 Storm Shadow と類似の CM であるが、中間誘導に IR 画像照合誘導が使用でき、GPS なしでも使用できる。  また搭載する Mephisto 弾頭は BROACH 同様の二段式であるが、実用弾として初めて PIMPF (Programmable Intelligent Multi-Purpose Fuze) を使用している。
Tactical Tomahawk
 双方向衛星利用データリンクを搭載するのが特徴で、1,650kmの全飛行経路で発射プラットフォームと連接さ れる。 目標空域を遊弋しての策敵が可能で、戦果判定のための画像送信もできる。
RATTLRS
 RATTLRS (Revolutionary Approach to Time-Critical Long Range Strike) はかつて IHPTET (Integrated High Performance Turbine Engine Technology) と呼ばれていた計画の延長にあり、タービンエンジンで Mach 4 以上を実現しようとする ものである。
 2007年3月から2008年3月までに、少なくとも3回以上の飛行試験が予定されている。
Scramjet 推進巡航ミサイル
 Scramjet 推進巡航ミサイルの実用化はまだかなり先である。
 HyFly は DARPA が Boeing社等と Mach 6 を目指し開発を進めている scramjet 巡航ミサイルである。
 Mach 6~7+ を目指す SED-WR (Scramjet Engine Demonstrator-WaveRider) の契約は2004年1月に P&W社と空軍で行われた。 最初の飛行試験は2008年12月に予定されている。
2005.04 Jane's Missiles & Rockets UK investigates potential of loitering missile concept <0511-040021>
 英国防省は IFPA (Indirect Fire Precision Attack) 計画の一環として LCLC (Low Cost Loitering Carrier) システムを検討しており、SD社と2年間$3.8Mの契約で概念計画を進めている。
 計画はまだ研究段階であるが、成功すれば陸上又は海上のプラットフォームから発射され、数百哩を飛行した のち敵上空で遊弋し、秘匿データリンクを用いて目標データを操縦者に送り攻撃する。
 国防省は、まず陸上発射型を望んでおり、できれば既存の発射プラットフォームの共用 を目指している。
 IFPA には米国で開発中の NLOS-LS も候補にあがっている。
2005.02.23 Jane's Defence Weekly UK to invest in loitering weapon <0506-022305>
 英国防省が SD社に、LCLC (Low Cost Loitering Carrier) の技術検討を$3.7Mで発注した。 この段階では LCLC の射程、滞空時間、搭載物などが検討される。
 LCLC は英陸軍の IFPA (Indirect Fire Precision Attack) 計画の一翼をなすもので、基本 的には弾頭を搭載するものの、偵察、通信中継などの各種用途が考えられている。 射程は数百マイル になると見られる。
 英国はまた NLOS-LS を長期的に見た IFPA の構成品として検討しており、米側から説明を受けて いる。
2004.12 International Defense Review NATO calls for cruise missiles <0423-120003>
 オランダ国防相が、NATO が参加国に、射程100km以上で1,130発装備する NATO 共通水上発 射 LACM の要求をまとめる会議を招集した。
 対象国は、加、独、伊、希、蘭、西、葡、諾、土、英となっている。
 また同相はオランダが30発の Tactical Tomahawk を購入しようとしていることを認めた。
2004.11.29 Defense News Loitering weapons may join UK arsenal <0502-112901>
 英国防省は数週間以内に遊弋攻撃兵器の研究用となる、LCLC (Loe-Cost Loitering Carrier) 実験機製作の企 業選定を行う。
 LCLC は陸軍の IFPA (Indirect Precision Attack) 計画の一環として行われ、2005年までに本試作の可否を 決定し、2008年に初期型 IFPA の装備化をめざし、2017年まで逐次改善する予定となっている。
 初期型には以下の機能が要求される。
 ・遊弋時間:4~6時間
 ・航続距離はデータリンクの見通し範囲により制限される
 ・25kgの単弾頭を搭載
 ・捜索追随機能及び損害評価機能を有する
 契約は MBDA、BAE System、Titan 及び QinetiQ の4社が競っている。
2004.11 Jane's Missiles & Rockets Land-attack version of RBS 15 Mk3 to be developed <0502-110015>
 Saab Bofors社が RBS 15 Mk 3 対艦ミサイルの対地攻撃型を開発している。 開発契約は2003年に行われ、 2007年に JAS 39 Gripen に搭載することを目指している。
 主な改良点は GPS 誘導の追加と、Ku-band アクティブレーダシーカをデュアルモードシーカに換装する点で ある。
 元となる RBS 15 Mk 3 は2004年に量産には入り、2005年にスウェーデンとドイツで運用が開始される。
【註:】
 RBS 15 Mk 3 は RBS 15 の射程延伸型で、主要性能諸元は以下の通りである。
 ・全  長: 4.4m
 ・胴  径: 50cm
 ・翼 端 長: 1.4m
 ・発射重量: 800kg
 ・最大射程: 200km
2004.07.28 Jane's Defence Weekly MBDA pins hopes on demonstration projects <0414-072807>
 MBDA社が、中長距離の打撃兵器の開発に、英国の計画とと他の欧州諸国が持つ計画の結合を視野に入れている。
SPEAR (Selectable Precision Efforts At Range)
 米国の JCM 計画と類似の計画で、50km~150kmの射程で地上移動目標を攻撃する。 フランス及びスウ ェーデンの類似計画との統合を目指している。
・双方向データリンク付き Storm Shadow
 フランス主導で進められており、SPEAR と共に英国の中長距離打撃力の中核となる FOAS への採用が 考えられている。
2003.11 Jane's Missiles & Rockets ASMP-A to be integrated on Mirage 2000N  フランス国防省は7月28日に ASMP-A の開発第2段階移行発表に続いて、MDBA社と ASMP-A を Mirage 2000NK3 に搭載する契約を結んだ。
 ASMP-A は Mirage 2000N に搭載されている ASMP の後継で、従来は ASMP plus と呼ばれていた射程500kmの超音速戦 術核弾頭 ASM である。 飛翔速度は高空で Mach 3.0 、低空で Mach 2.0 を見込んでいる。
 Mirage 2000NK3 は Mirage 2000N の後継複座攻撃機である。
2003.09.17 Jane's Defence Weekly UK eyes family of modular missiles  英国防省が3軍の各種要求を統合した 'modular munition' 構想の初期段階検討中である。 European Technology Demonstration 計画に乗るか、米国の JCMP (Joint Common Missile Programme) と合流するかは、統合プロジェクトチームの発足後に決 定される。
 'modular munition' 構想への主な要求は以下の通りであるが、計画推進が決まればファミリの当初システムが2000年 代中にも出現することになる。
 ・陸軍の Future Rapid Effects System 装甲車両搭載
 ・Apache ヘリ搭載 AGM-114 Hellfire の後継
 ・英空軍固定翼機搭載 Brimstone 対戦車ミサイルの後継
 ・MLRS の補完又は後継
 ・英空軍の FASGW (Future Air-to Surface Guided Weapon) として
 ・英空軍の SPEAR (Selectable Precision Effects At Range) として
2003.06.30 Defense News Britain to explore loitering weapons  英国防省は戦場を1時間以上滞空する安価な地対地精密誘導兵器の開発を検討中で、米の Titan社製 Affordable Weapon とイスラエルの IAI社製 Harpy anti-radiation drone に注目し水面下で協議を進めている。
 この計画は IFPA (Indirect Fire Precision Attack) 計画の一環で、射程150km以上の陸軍の地上攻撃兵器を 開発するものだが、当局は空軍機への装備化も視野にいれて検討を進めている模様。
2002.08 Jane's Missiles & Rockets MBDA France to test supersonic, hypersonic powerplants
= フランスで開発中の超高速ミサイル用エンジンの概要紹介記事 =
Vesta
 戦略 ASM ASMP-A 用のインテグラルロケットラムジェット。 9月に初飛行予定。 Mach 3。
Rascal
 対レーダ、対地、対艦ミサイル用の液体燃料ラムジェット。 低空で Mach 2 ~ 2.5、高度20,000mで Mach 3.2 ~ 3.7。
ramjet/scrajet Rascal
 ASMP-A 後継戦略 ASM 用のエンジン。 scramjet モードで Mach 6 以上。 高々度超高速偵察用 UAV への応用も検討中。
PREPHA
 水素燃料デュアルモードスクラムジェット
Chamois
 Mach 6.5 のスクラムジェット。 地上試験を実施済み。
WRR (Wide-Range Ramjet)
 低速ではケロシン、高速では水素を燃料。 Mach 2 ~ 12。
Promethee
 Mach 2 ~ 8 の炭化水素燃料 fully-variable ラムジェット。 テスト機は全長 5m~6m。
MARS
 Mach 4 で飛行する空中発射ミサイル。 陸上発射 UAV としても検討中。 全長 5m~6m。
2002.07 International Defense Review From the sea to the land
= 艦対地兵器の現況についての記事 =

・以下の現有兵器について
 JDAM, JSOW, SLAM-ER, JASSM, TLAM Block ⅢC
Tactical Tomahawk
 TacTom はエンジンをターボジェット化してコストダウン。 衛星通信 UHF データリンクにより、飛行間の目標変換及び2~3時間の滞 空が可能。
 トライデント型 SSGN 4隻を2010年までに TacTom 発射艦に改造する。
 TacTom はトライデント発射管に7発ずつ、1隻合計154発搭載。
・その他の艦対地ミサイルシステム
  ・Scalp Naval: 高度30~40mを Mach 0.9 で飛行。
  ・3M10(露の核弾頭 SS-N-21 を改造した通常弾頭対艦対地ミサイル)
  ・Alfa (SS-N-27):  Mach 3.5 で飛行
  ・各種対艦ミサイルの発展型
LRLAP (Long Range Land Attack Projectile)
 155mm AGS 用。 発射衝撃は8,000gと ERGM より小。
 単価は $3万以下。
2001.02.19 Aviation Week & ST French Vesta tests aimed at new nuclear cruise missile  仏は次期巡航ミサイルの試作機 Vesta の地上試験を順調に実施し、2 年以内に飛行 試験を予定している。
 Vesta は核搭載超音速巡航ミサイル (ASMP-A) 開発用試作機で 1996年から研究が行われており、 2006年にミラージュ 2000N 及び Rafale 戦闘機に搭載する予定。
1996.01.22 Aviation Week & ST Luftwaffe tests Apsche cruise missiles on Tornado