Airborne Tactical Laser に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2009.10.19 Aviation Week & ST ATL zaps moving target <0912-101901>
 米空軍と Boeing社が先週、ATL 化学レーザによる空中からの移動目標破壊試験を行い成功した。  ATL は C-130H に搭載され、標的は時速約30哩で移動していた。
  その3週間前には固定目標の破壊試験に成功している。
2009.09.09 Jane's Defence Weekly Advanced Tactical Laser aircraft makes first air-to-ground engagement <0911-090901>
 米空軍の ATL が、最初の空中発射試験の3ヶ月後となる8月30日に、地上目標への照射試験を行い成功した。 ATL は C-130H に搭載される高出力化学レーザで、試験では地上に置かれた車両を照射した。
 ATL-ACTD 計画は2003年に Boeing社に$200Mで発注され、2008年9月に評価試験として$30Mが追加されたが、9月17日に予定されている 次回の試験をもって完了する。
2009.06.24 Jane's Defence Weekly ATL hits target during airborne trials <0908-062416>
 米空軍と Boeing社が6月13日に、C-30H に搭載した ATL 初の空中照射試験に成功した。 Kirtland AFB を離陸した ATL 搭載 C-130H は WSMR の地上に設置された標的板に高出力レーザ を照射した。
 ATL ACTD は Boeing社が2003年に受注し、2003~2008年の初期段階に$200M、2008年9月に Extended User Evaluation 分として$30Mの契約 が行われた。
2008.06.09 Aviation Week & ST Pumping up <0807-060910>
 ATL全体試験が2~3週間以内に開始される。 ATL は Boeing社を中心に開発が進められている NC-130H 搭載 100kW級レーザ兵器で、対地精密攻撃を行う。 性能等は明らかにされていないが有効距離は6哩以上 で、少なくとも20目標と交戦できる燃料を搭載していると見られている。
 この用途から ATL は数MW級 、COIL の ABL と異なり低い高度で使用されるため、生成物を回収する 密閉式の CC-COIL を使用している。 しかしながら空軍は将来は COIL からの脱却を 目指しており、100kW級JHPSSL 計画を推進している。
 JHPSSL を受注した Northrop Grumman社は15kW SSL を8段にして100kWを実現しようとしており、今年は6段の結合を行う。
2008.05.26 Aviation Week & ST Laser lights up <0807-052601>
 Boeing社が5月13日、C-130H に搭載した ATL の、地上発振試験を行った。  飛行間に地上目標に向け照射する試験は今年後半に行われる。
2008.04.16 Jane's Defence Weekly Seeing the light <0806-041611>
= DEW に関する5頁にわたる特集記事 =
ABL
ATL(右図)
JHPSSL (Joint High Power SSL)
 100kW SSL を目指す計画。
HEL TD
 C-RAM 兵器として Technology Demonstration で開発されている HEL。
ADS 2
Zeus
 アフガンで不発弾処理に試用されている。
【 Zeus 関連記事:Zeus (JDW 2002.09.04)】
Glare MOUT
 小銃に取り付けるレーザ装置
2008.01.07 Aviation Week & ST Laser lessons <0802-010704>
 Boeing社が、ATL 計画の一環で、6tの化学レーザとビーム制御装置を C-130H に搭載した。 2008年に対地照射試験 が計画されている。
 これとは別に Northrop Grumman社が国防総省の主催する図上演習に HEL を装備する爆撃機を登場させた。
2007.12.19 Jane's Defence Weekly Laser fit on C-130H sets stage for ATL flight test <0802-121902>
 Boeing社が12月4日に、C-130H への ATL 搭載を完了した。 ATL は酸素沃素レーザとサブシステムとで 5,443kgあり、レーザは胴体下部に突き出た回転ターレットから照射される。
 ATL を搭載した C-130H は2008年1/四半期に初飛行すると共にレーザの地上発振試験を行い、2/四半期に空中発振照射試験を行う。
2007.08.20 Aviation Week & ST Boeing's Advanced Tactical Laser ・・・ <0718-082003>
 Boeing社は C-130 を用いた ATL 低出力照射試験を SSL (Solid State Laser) を代用して27回行い終了した。
 Chemical Laser を搭載した照射試験は来年から行う予定である。
2007.07.23 Aviation Week & ST Armed and low-observable <0716-072312>
 米空軍 AFSOC は、今後も CAS の運用要領を変更する意向はなく、有人の AC-130H/U 搭載兵器を逐次更新すると共に、将来は機体も LO (Low Obserbility) 技術を採用した新しいものに替える 方針である。
 AC-130 には105mm榴弾砲と25mm及び40mm機関砲を搭載しているが、現有する17機の機関砲を30mm Bushmaster 砲に更新 する計画で、将来は105mm榴弾砲を120mm迫撃砲に替え、3.7-lb精密誘導兵器を採用すると共に、ATL や HPM 等の DEW 兵器及び電子攻撃能力を持つ AESA レーダの装備化を研究中である。
2007.06.18 Aviation Week & ST Light show <0714-061820>
= 米国のレーザ兵器開発現況 =
 DoD の主要な戦術、戦略レーザ兵器開発は、具体的な実験段階に入ってきたが、作戦運用に関する指針が決まっていないこと、実際の 照射能力が明確でないことから議会及び軍事専門家から装備化への疑問があがっている。
ATL
 COIL レーザを使用する ATL は運用評価段階に移っている。 11~12月に C-130 による 照射試験を 予定しており、2010年までに導入計画 (POM) で装備化をねらう。
Skyguard
 THEL の技術を採用した8×20呎のコンテナ3台からなる移動式レーザシステ ムで、C-130 による移動が可能である。 価格は$150Mであるが、量産化すれば$30M以下を見積もっている。
対 Manpad レーザシステム;
 Boeing社が開発している40呎のトレーラに搭載するレーザシステムは出力が5~15kWで、2~5km以内の Stinger 級 MANPADS を2.5秒 以内に無力化する。 6~9ヶ月以内に野外迎撃試験を予定しており、1個システム$45M~$50Mを見積もっている。
ABL
 2009年8月に弾道ミサイルの迎撃試験を予定しているが、FY-08要求では議会が要求額から$200~$250Mを削減、法案が成立すれば迎撃 試験は2012年まで3年遅延する。
SSL 技術
 現状では25kWレベルの出力だが、5年以内に100kWのシステムが開発され、UAV や F-35 へのレーザポッド搭 載の検討が始まっている。
2006.10.25 Jane's Defence Weekly ATL advances to flight tests and 'first light' <0622-102501>
 Boeing社が10月13日に、HEL を除く ATL システムに100W級低出力レーザを組み合わ せた飛行試験を10月10日に開始し、今後2~3ヶ月続けると発表した。 但し100W級レーザの搭載はまだ行われていない。
 また9月21日には同社がキロワット級化学レーザの地上における発振に成功した。  HEL の地上試験は2006年3/四半期で終了し、その後 C-130 に搭載した試験を2007年に開始する。
2006.02.22 Jane's Defence Weekly Fact or fiction? <0606-022208>
= レーザ兵器の現状に関する5頁にわたる特集記事 =
 レーザには以下の種類がある
  ・固体レーザ
  ・液体レーザ
  ・化学レーザ
  ・自由電子レーザ
ABL
 ABL はブースト段階の液体燃料 TBM を600kmで撃墜することを目指している。  ABL は2002年に迎撃試験とした当初計画から既に6年遅れている。
中継ミラー
 衛星や気球/飛行船でレーザを反射させ到達距離を延伸させようとする計画
(ミラー衛星関連記事 AW&ST 2004.06.07)
(ミラー気球関連記事 AW&ST 2005.05.02)
ATL
 右図中は ATL の本体。
Hornet
 Northrop Grumman社が提案する THEL の車載型。 手前は破壊された標的。
( Hornet 関連記事 AW&ST 2004.02.02)
Talon
 Talon (Tactical Laser Operational Needs) は FCS-W ハイブリッド車に搭載される固体レーザ。
( Talon 関連記事 IDR 2005.05)
FEL
 FEL は本体及び電源が艦載に適している。
2006.02.13 Defense News Boeing to start flight tests of aerial laser <0606-021305>
 Boeing社は今年夏以降、対地攻撃用レーザ兵器 ATL 飛行試験を開始する計 画である。
 試作中の ATL は kW 級の化学レーザと所要のサブシステムから構成され、計画によると同社は1月に C-130H を空軍から受領し、システムの組み込みを開始、夏以降各種試験を開始する。 2006年の飛行試験では高出力レーザの放射は行わず、地 上標的に対する空中からの照射試験は2007年に予定している。
2005.11.07 Defense News EW: It's not just for jamming anymore <0601-110702>
 米議会の電子戦作業グループは、電子戦が SOJ そのものであると誤解されていると指摘している。
 電子戦はレーダ、通信の他、GPS、TV 放送から DE (Deirect Energy)、レーザvs 眼球等多岐にわたり、全てが潜在的な電子戦の対象と なる。
 イラクでは反政府主義者による活動に携帯電話が多用されており、これに対処するための電子戦器材の開発が急がれている。
 DEW の開発には ABL、ATL のほか、以下の計画が進行中である。
ADS (Active Denial System)
 Humvee 搭載の非殺傷兵器で、高出力マイクロ波により人員を制圧する。
Zeus
 半導体レーザを用いた Humvee 搭載の地雷除去システムで、2003年にアフガニスタンで実際に使用された。
PhaSR
 空軍 AFRL が10月31日に公表した、開発中のレーザを用いた携帯型非殺傷兵器で、兵員を一時的に目眩ましに する。
LRIRCM (Large Aircraft Infraed Countermeasures)
 大型航空機に搭載するレーザシステムで、飛来するミサイルの誘導部を制御不能にする。
2005.05.02 Aviation Week & ST Over the horizon <0510-050209>
 Boeing社はレーザ兵器の射程を延伸するミラー中継システムの自社開発を進めている。 システムは弾道ミサ イル及び地上移動目標に対処する ABL ATL のレーザ照射を、気球、UAV 又は宇宙衛星に装備するミラーにより距離の大幅な延伸を行う。 因みに ABL の有効距離は200kmである。
 技術的課題は高出力レーザを反射するミラーコーティグと追随照射の継続性にあり、同社は初歩的なハードウ ェアー試験を今年、追随試験を来年に計画している。 試作システムによる試験計画は未だない。
 MDA は現在のところ公式には ABL 計画とリンクする意向はないが、類似システムの対衛星兵器である Space-based Direct Enargy 計画にはFY-06要求として$260Mを計上するとみられる。
2004.02.23 Aviation Week & ST Sharpening the sword <0405-022309>
 DoD は SOF (Special Operation Force) の装備改善を検討している。
 輸送手段として CV-22 や MH-47G を装備するほか、情報偵察用に UAV を採用する検討を進めている。 また、戦闘地域での多国籍軍 SOF との情報共有を強化するとともに友軍活動状況の把握能力を充実する。
 将来的には SOF の C-130 に ATL を搭載する計画があり、ATL 試作機の初飛行は2005 年頃、技術試験は2007年度に予定されている。
2002.06 International Defense Review ATL demonstration  Boeing社は、US Special Operation Command から向こう5年間に$250Mで、 ATL (Advanced Tactical Laser) の試作を受注した。
 ATL は V-22 等の航空機やヘリに搭載し、地上目標を攻撃するもので、Boeing社は既に 20 kw COIL (Chemical Oxygen Iodine Laser: 酸素沃素レーザ) を試作している。
2001.09 National Defense Direct-energy weapons promise 'low cost per kill'  DoD が行っているプロジェクトの中で注目されているのが地上型レーザー兵器の開発で、完成すれば陸軍は 将来戦闘車両に電子レーザー砲として搭載することとなる。
 陸軍はイスラエルと $200M を投じて THEL を開発中だが、機動性と C-130 への搭載性を追求して今月試験を開始する。
 最終的な目標はソリッドステート電子レーザーによる出力 100kw 級の高機動システムで、この技術が確立 されるまでのつなぎとして ATL (Advanced Tactical Laser) の名称で射程15km、 C-130 やヘリコプター搭載可能の 70kw 級化学レーザー2005年から開発する予定。
 ちなみに THEL ワンショットは $8,000 と見積もられ、PAC-3 の1発 $3.8M に比較して経済効果は大きいとされる。
2001.01.01 Aviation Week & ST Army advances tactical lasers  陸軍は THEL (Tactical High Enargy Laser) による目標迎撃試験の成功を基に新しい戦術レ ーザ ATL (Advanced Tactical Laser) の開発に動き出す。
 ATL は車載化を目指す THEL と異なり、空軍の ABL (Airbone Laser) と同様の技術を用い、CV-22、CH-47等のヘリコプターと CH-130 輸送機に搭載する。
 基本構想ではヨー化酸素化学レーザ (Coil) を用い、出力 50~75kw、射程は数km とされている。
2000.06.08 Inside the Pentagon BMDO, Boeing plan precision-strike demo of airborne tactical laser  BMDO は、ATL (Airborne Tactical Laser) 巡航ミサイル撃破に有効で あると考え、技術立証を行おうとしている。
 ATL は、地上目標を空中から攻撃するために計画されている 300kw級の密閉型酸化沃素レーザで、V-22、 CH-47、C-130 に RoRo 方式で積載する。
 DoD は FY-01 に、50~70kwのレーザを ACTD (Advanced Concept Technology Demostration) として計 上しようとしている。