IRCM に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2019.12 International Defence Review Scaling up survivability: Defensive aids solutions evolve for large aircraft <2001-1200219>
= 大型航空機防護システムに関する6頁の記事 =
 ・Large aircraft DIRCM
 ・RAAF C-130J upgrade
 ・J-MUSIC in Europe
 ・CP-140 upgrade
 ・Danich solutions
 ・InShield for A400M
 ・BriteCloud 55-T expendable active decoy aimed at large aircraft self protection
2018.02 International Defence Review BAE Systems wins Limited Inteim Missile Warning Systems QRC contract <1804-020003>
 米陸軍がBAE Systems社にミサイル警報暫定システムLIMWSを$24.4Mの緊急調達 (QRC ) で発注した。 LIMWSはUH-60Mに搭載する中赤外線の警報装置で、現有のAAR-57 CMWSと陸軍の次世代警報装置 Program of Recordへの中継ぎをするシステムである。
2017.10.04 Jane's Defence Weekly South Korea tests indigenous DIRCM <1711-100406>
 韓国が、特殊部隊を敵地に空輸するC-130Hなどに装備する国産の IR欺騙妨害(DIRCM)装置試験に成功した。
2017.09.06 Jane's Defence Weekly EDA to launch study into diode-based laser for UAVs <1711-090608>
 欧州防衛庁(EDA)がUAVに搭載するレーザ兵器の事前フィジビリティ検証契約の相 手先を9月19日に決める。 この契約は€150,000 ($180,000)、期間は1年間で、7月15日に申し込みの募集が行われていた。
 EDAが目指しているのはIR欺騙(DIRCM)のダイオード励起式レーザで、波長は2μm である。
2014.05 International Defence Review Miysis DIRCM undertakes NATO syrvivability trial <1406-050003>
 Selex ES社が Miysis
DIRCM 装置の試験に成功した。
 Miysis は小型機やヘリに搭載する小型の DIRCM 装置で、同社生の ECLIOSE 軽量追随機と Type 160 高出力ファイバレーザ 装置を組み合わせたものである。
2014.03.05 Jane's Defence Weekly Israel tests SkyShield/C-MUSIC against live threats <1404-030513>
 Elbit社が2月26日、イスラエル政府が民間機を
MANPADS の攻撃から護る、民航機対ミサイル防護 装置 (C-MUSIC) SkyShield の一連の試験を完了したことを明らかにした。
 SkyShild の試験は Boeing 737 機に搭載して行われた。
2013.10.14 Aviation Week & ST Fast-jet shield <1311-101407>
 IR 誘導の AAM や SAM に対抗する
DIRCM 装置は広く装備されているが、戦闘機への搭載はそのサイズが大きすぎて なされていなかった。 これに対し Northrop Grumman社は自社経費で F-35 への搭載が可能な ThNDR を開発していて、年内に実験室での試験を開始 する。
 ThNDR はレーザを用いた DIRCM で、同社製で F-35 に6基が分散配置されている IR センサ DAS に組み込まれるため、F-35 のステルス性に影 響を与えない。
 F-35 への DIRCM 搭載要求は現在開発中の Block 3 には記載されていないが、2020年代初期に予定されている Block 5 の素稿には記載されているという。
2013.09.16 Aviation Week & ST F-35 missile jammer eyed <1311-091602>
 Northrop Grumman社が、F-35 などの高速機に搭載し IR 誘導の AAM や SAM を回避する指向性 IR 妨害機 (DIRCM) を自社開発している。
2011.09.12 Aviation Week & ST Missile warning <1110-091206>
 Elbit社が民航機の胴体下に取り付ける MANPADS 防護装置 C-Music を開発しており、開発は 最終段階にある。 C-Music は全長270cm、重量160kgで価格は$1.5Mである。 装置は IR パッシブセンサで目標の飛来を検知し、FLIR で捕捉追随し、多スペクトラムのファイバレーザを相手の IR シーカに照射する。
 イスラエルは特に、エジプトから4哩しか離れていない Eilat 空港に発着する民航機に対するエジプト側からの MANPADS 攻撃を警戒している。 Eilat には年間2万機が離着陸し、130万人を輸送している。
2010.12.01 Jane's Defence Weekly Solving the SAM threat <1101-120111>

= MANPADS 対策を特集した4頁の記事 =
 
2010.02.17 Jane's Defence Weekly Northrop Gruman begins full-rate production of LAIRCM <1004-021703>
 Northrop Grumman社が2月10日、米海軍の CH-53E に装備する LAIRCMfull-rate 量産に入ったと発表した。  CH-53E に搭載した LAIRCM は2009年1月に operational になっている。
2010.01.18 Aviation Week & ST Defeating IR missiles <1003-011808>

= 航空機搭載 IRCM に関する3頁にわたる記事 =
 
2009.03 Jane's Missiles & Rockets US Air Force picks NextGen MWS sensors for LAIRCM <0904-030021>
 米空軍は LAIRCM の最新更新に Northrop Grumman社の NextGen MWS を選定した。  LAIRCM は大型機や重要な航空機を IR 誘導 MANPADS の攻撃から防護するシステムで、NextGen MWS は初の二色 IR 誘 導 SAM 対処システムになる。
2008.09 Jane's Missiles & Rockets MANTA team plans flight tests for late 2008 <0810-090025>
 ロシアの ROE社とスペインの Indra社が共同で開発している MANTAMANPADS システムの飛行試験が今年後半に、ロシアとスペインの軍用機を用いて行われる。
 MAMTA はスペイン国防省との契約で2007年から開発されているレーザを用いた DIRCM 装置で、筒状のレーザ装 置とガラス製ドームの光学装置(右図)でできている。 MANTA へは、1kmの至近距離から同時に発射された2発の MANPADS を優先順位の高い方から2発ともに対処できることが求められている。
2008.07.21 Aviation Week & ST JetEye infrared-eye <0808-072105>
 BAE Systems社が、JetEye IRCM 装置を New York ~ Los Angeles 間を定期運行する民航機に取 り付けた試験を開始する。
 JetEye はレーザを中心にしたシステムで、試験は2009年末まで続けられる。
2008.06.30 Aviation Week & ST Self-protection sale <0808-063004>
 Saab社が Camps-100 民航機防護装置を、国連の業務を行っている南アの Natyrelink社と、他の NGO から初めて受 注した。
 Camps-100 は MAW-300 UV ミサイル警報センサ4基と、BOA ディスペンサ2基からなり、 MAW-300 UV は同時に8目標の追随が可能である。
2008.01.21 Aviation Week & ST Sensing what's next <0803-012108>
 EADS社が二種類の自己防護用電子戦装置の試験を行っている。 一つは A-400 に搭載する MIRAS (Multicolor IR Alerting Sensor) で 180゚x140゚の視野を持つ。
 戦闘機に搭載されるのは AAR-60 Milds の発展型である AAR-60(V)2 Milds-Fである。 デンマーク空軍の F-16 に初めて採用された Milds-F は6個のセンサで構成されている。
2008.01 Jane's Missiles & Rockets MILDS F missile warner passes initial flight tests <0802-010019>
 EADS社製 AN/AAR-60(V)2 MILDS-F (Missile Launch Detection System-Fighter) をデンマーク空軍の F-16 に搭載した試験が開始された。 こ の試験にはノルウェー空軍の要員も参加している。 MILDS-F は、輸送機やヘリに搭載している MILDS を改良してシステムで、MANPADS を含むミサイルが発する UV を検知し発見する。
 MILDS-F は Terma社が開発した PIDS+ (Pylon Integrated Dispensing System+) や ECIPS (Electronic Countermeasures Integrated Pylon Systems) に組み込まれる。
2007.12.17 Aviation Week & ST Missile suspense <0802-121705>
 米国家安全保障省が2008年に、テロリストのミサイル攻撃から民航機を防護するレーザ jamming 装置の試験を行う。 この計画は同省が$29Mで BAE Systes社と American Airline に発注したもので、JetEye と呼ばれる IRCM が使用される。
 この計画に対しては、MANPADS の拡散を疑問視する声や、軍用起用に開発された高価な装置を民航機に取り付ける必要性に疑問を呈する者も多いが、米国務省や ICAO (International Civil Aviation Organization) は、MANPADS は世界20ヶ国以上で生産されており、1970年代以降40件のミサイル攻撃により 25機が墜落400名が死亡していると、必要性を強調している。
【関連記事:0619-091806 (AW&ST 2006.09.18)】
2007.10.15 Aviation Week & ST Manpad threat <0721-101508>
 ICAO (International Civil Aviation Organization) によると、過去30年間に民間機が MANPAD による攻撃 を受けた回数は40回にのぼる。 現在50,000発以上の MANPAD が非合法に流通して おり、そのほとんどがソ連製の SA-7 のような初期型である。 初期は目標を狙う場合の視野角と熱感知の幅が狭く、撃墜には熟練し た技術を要する。 また、フレアーで容易に対処が可能である。
 米国家安全省の民航機防護計画は最終段階に入っており、10月22日に Northrop Grumman社及び BAE社の DIRCM システムの試験を 行う。 Northrop Grumman社は Gurdian システムポッドを開発中で、9機の FedEx MD-11 に搭載して、約 11,000時間の社内試験を行っている。 BAE社は試作中の DIRCM を Boeing 767 に搭載している。
2007.10.15 Aviation Week & ST Israel plans to install <0721-101504>
 イスラエルは2008年に国内の旅客機に、Elbit社が開発した MANPAD 対処用の DIRCM 装置である Music (Multi Spectral Infrared Countermeasure) システムの組み込みを開始する。
2007.08 Jane's Missiles & Rockets Russian company develops IR countermeasure for airliners <0717-080009>
 ロシアの Aviaconversiya社が、かつてアフガンで戦闘機が MANPADS の攻撃を解するのに使用した方式の民航機用 IRCM を提案している。
 これは機体後方に少量の燃料を放出し、これをレーザ点火装置で点火して発生した 火球によって MANPADS の誘導を妨害しようとするものである。
2007.03.05 Aviation Week & ST Serring up camps <0707-030508>
 Saab 南ア支社と英国 Chemring社は今月、民航機の対 MANPADS システムである Camps (Civil Aircraft Missile Protection System) の飛行試験を南アの軍試験場で予定している。 Camps は MAW-300 紫外線ミサイル警報センサ4基、妨害フレア射出装置2基、自然発火性フレア及び信号プロセッサからなり、 試験では Embrare EMB-120 に搭載してミサイルを模擬した紫外線を地上からの放射し性能を確認する。 MAW-300 は開発中のため、 既存の MAW-200 で代用する。
 システム単価の目標は$500,000以下で、開発は約1年で終了する。
2007.02 International Defence Review USAF plans LAIRCM fit for C-40B jets <0705-020010>
 米空軍は3機の C-40B BBJ (Boeing Business Jet) に AN/AAQ-24(V) LAIRCM (Large Aircraft IRCM) を搭 載する。
 BBJ は 737-700 の翼を強化し 737-800 の主脚を取り付けた機体で、2005年に4機調達された。
2007.01.22 Aviation Week & ST Northrop Grumman's Guardian ・・・ <0704-012201>
 米国土安全省が行っている民航機の対 MANPADS 計画は第三段階に入り、Northrop Grumman社はレーザを用い た Guardian 妨害装置を FedEx社の MD-10 輸送機の機体下部に取り付け、運用評価試験を開始した。 同社 は9機に妨害装置を装着し、2008年3月まで各種試験を行う。
 一方、BAE社もレーザ妨害技術を用いた JetEye を Boeing 767-200F に搭載し運用試験評価を近日中に開始 する。
2006.10.23 Defense News US military orders decoys <0624-102307>
 Alloy Surfaces社は、米軍から最新の MANPAD に対処できる航空機、ヘリ用 IRCM 装置 を受注した。
 陸軍から M211 Decoy を$57Mで、海軍から MJU-49/B 及び MJU55/B を$20.1Mで、空軍からは MJU-50/B を$9.3Mで受注し、2007年8月から2008年8月の間にそれぞれ納入する。
2006.09.18 Aviation Week & ST Practical application <0619-091806>
 Northrop Grumman社が開発した Guardian 民航機用対 MANPADS の空中試験が FedEx社の MD-10 輸送機を用いて近日中に行われる。 Guardian は DIRCM 技術を用いたレーザ妨害装置であ る。
 一方の BAE Systaems社は ATIRCM 技術を用いた JetEye を開発中で、AA社の Boeing 767 による試験を計画 中であるが、飛行試験時期は未定である。
 Guardian をベースとする軍用の Nemesis が既にイラクやアフガンで実戦状況下で試験を行っており、JetEye の主要サブシステムも同様に使用されている。
2006.07 International Defence Review Northrop Grumman wins USAF deal to fit more LAIRCMs <0614-070014>
 Northrop Grumman社が米空軍から、MANPADS から大型機を防護する LAIRCM (Large Aircraft IRCM) を、 $49.5Mで受注した。
 LAIRCM は AN/AAQ-24(V) Nemesis を部分利用している。
2006.06.05 Aviation Week & ST Change of heart <0612-060504>
 米国土安全省 (HSD) は、SA-7 や SA-18 等の MANPAD に対する民航機防護の研究範囲 IRCM 以外に拡げ、Raytheon社が自社研究を進 めている Vigilant Eagle の様な提案を求めている。 Vigilant Eagle は HPM を用いミサイルの電子回路を 破壊するシステムで、空港から65哩、高度18,000呎の全周で対処が可能とされ、価格も一式$25M以下を目標と する。
( Vigilanr 関連記事 AW&ST 2005.09.05)
 DoD は現在20ヶ国以上が MANPAD を製造しており100万発以上が現存するとみてお り、1970年代以降40機の民航機が MANPAD 攻撃を受け、25機が墜落、400人が死亡している。
2006.02.27 Inside the Army Production decision accerated for Common Missile Warning System <0608-022701>
 米陸軍は遅れていた航空機搭載用の新型 CMWS (Common Missile Warning System) の FRP 移行決定を近日中 に行う。 CMWS は4~6個のセンサからなる IR 追尾ミサイル警報装置で、フレアー射 出装置及び IRCM システムと連動して使用する。
 陸軍は2004年に ATIRCM (Advanced Threat IRCM) と一緒に484個システムを LRIP で装備したが、昨年 FRP を2年間延期した。 今回 は ATIRCM と切り離して CMWS のみを FRP とするもので2,000セットを調達する。
2005.11.17 Inside the Pentagon Air Center seeks Direct Enargy system to destroy MANPADS <0602-111704>
 米空軍は10月25日、MANPADS 対処に必要な MDT (Missile Detection and Tracking) サブシステム技術に関する提案を企業に求めた。
 空軍は来年3月にネバダ州 Tonopha 試験場で各種 MANPADS の試験発射を予定しており、MDT 性能の向上を目的にリスク低減と COTS 技 術の提案を求めている。
2005.11.14 Aviation Week & ST Cost of protection <0523-111405>
 米国の民航機防護システム開発計画 C-Manpads (Counter Man-Portable Air Defense System) の飛行試験が 11月上旬から開始された。
 C-Manpads 計画の Phase 2 は昨年4月に BAE/American Airline と Northrop Grumman/FedEx の2チームが18ヶ月に$45Mで受注し、中国 製 QW-2 を対象脅威とした試験を行っている。
 BAE チームの試作品 'Jeteye' は軍用の ATIRCM AN/ALQ-212 を活用しているのに対し、Northrop Grumman チ ームの 'Guardian' は DIRCM AN/AAQ-24(V) をベースとしており、重量は500-lb以下、燃料消費量増加 を1%以下に抑える計画である。
 Phase 2 は2006年初めに終了し、Phase 3 は同年冬に開始される。
2005.10.05 Jane's Defence Weekly Directed-energy protection system unveiled by Raython <0520-100504>
 Raytheon社が二種類の対 MANPAD DEW システムを開発している。
Scorpion
 従来の IRCM はヘリ搭載に大きすぎるため、ヘリ搭載用に AIM-9X AAM のコンポーネントを利用した小型軽量のレー ザ IRCM である。 8月に行われた試験では単波長の可視光レーザが使用された。
 試作機の試験は2006年末に予定されており、F/A-18 などへの搭載も検討されている。
Vigilant Eagle
 空港全域を防護するもので、システムは複数の塔上に設置された早期警戒用 IR カメラ、指揮装置、広告板サイズの HPM で構成される。
 Raytheon社によると、実験ではあらゆる MANPAD に対し有効であり、1個システムは1機の C-17 で空輸可能 である。
( Vigilant Eagle に関する記事 AW&ST 2005.06.13)
2005.09.28 Jane's Defence Weekly EADS to supply A400M missile sensor <0520-092801>
 EADS社の Airbus Militaty 事業部が、A400M 輸送機にミサイル警報装置を取り付ける DASS (Defensive Aids Sub System) の Step 1 を完了した。 この計画では A400M の機種両側と機尾に MIRAS (Multicolor IR Missile Approach Sensor) を取り付けるもので、180機の A400M のうち85機に取り付けられる。
 MIRAS は focal-plane array 式の半導体を用いた IR センサで、二色の IR を検知する。
2005.08.22 Aviation Week & ST Civilizing countermeasures <0517-082209>
 米国土安全省の民航機防護用対 MANPAD システム開発計画は順調に進展しており、SDD PhaseⅡ を受注した Northrop Grumman、BAE両社はプロトタイプを搭載した飛行試験を今月に開始する。
 両社とも軍用の DIRCM を使用し、発射ミサイルのシーカにレーザビームを照射し誘 導を妨害する。 システム単価は政府要求のシステム$1M以下となる。
 Northrop Grumman社は今月から Northwest 航空の Boeing 747 を使用して Mojave 砂漠飛行実験場で試験を開始し、年内に試験を終了 する計画で、BAE社も9月から American Airlines の Boeing 767 を使用して試験を開始する。
2005.06.06 Aviation Week & ST Check six <0512-060604>
 NATO は保有する全ての E-3 AWACS に携帯 SAM 防護用として DIRCM システムを装備する計画である。
 NATO の E-3 AWACS 機はドイツの Gelsenkirchen 基地に配置されている。
2005.06.01 Jane's Defence Weekly USAF buys self-protection kits <0512-060105>
 米空軍は Northrop Grumman社に軍用機用に21セット、政府保有の非軍用機用に4セットの LAIRCM (Large Aircraft IRCM) を$69Mで発注した。
 この中には C-5B Galaxy 搭載用の1セットが含まれており、これは1基で同時に3発のミサイルをレーザで無力化できる。
2005.04.21 Inside the Pentagon Army to wait on production decision for Common Missile Warning System <0512-042105>
 米陸軍はイラクとアフガンの航空部隊に装備予定のミサイル警報システム CMWS (Common Missile Warning System) の FRP を2年延期することを決めた。 CMWS は2003年11月にイラクでのヘリ撃墜の増加により急遽開 発を進めたもので、2005年6月に FRP 決定が予定されていた。
 遅れの理由は現在開発中の ATIRCM (Advanced Threat Infrared Countermeasures) システムとの連接試験が 必要となったためで、両システムを併せてFY-07から FRP を予定する。
2005.03 International Defense Review Guardian protection <0506-030005>
 Northrop Grumman社が今年中に、Guardian 民航機防護システムを Boeing 747 機及び MD-11 機に取り付けて 、飛行試験を開始する。
 Guardian はレーザを使用した軍用 DIRCM (Directional IRCM) を民航機用に改良したシステムで、価格は従来報じら れていた値の半分に収まっている。
2005.02.02 Jane's Defence Weekly Civil market for missile jammers nearing reality <0504-020212>
 米国の非営利組織 Rand Corporation が、民航機にミサイル防衛システムを取り付けるのは費用がかかり過ぎるとの 報告を行ったが、これに対してメーカ各社が反論している。
 Northrop Grumman社の IRCM 開発責任者は、高価としたデータは2003年6月に我々から聴取したもので、DHS (Department of Homeland Security) の開発計画が始まる前のものである。 6,800機の民航機の取り付け費用を$40Bとしているが、現在では$25Bにまで下がって いるとしている。
 Northrop Grumman社はレーザ妨害機 Guaedian を Boeing 747 及び MD-11 に取り付けることで FAA の承認を得ている。
2005.01.31 Defense News Laser Jammer for airliners <0505-013104>
 米のシンクタンク RAND は、民航機のミサイル防護に要する費用は6,800機にレーザ妨害装置を装備した場合$11Bを要し、維持に年間 $2.1Bが必要との分析結果を公表した。
 一方、Northrop Grumman社は同社の開発した装置の費用は1機あたり$1M以下で、全ての民航機に取り付けても$6.8B以下であると反論し ている。
 同社の妨害装置は携帯 SAM 対処用に軍用 IRCM 装置を改修したもので、今年中に Boeing 747 と MD-11 に搭載する計画である。
2005.01.27 Yahoo 産経新聞記事

「巨費必要、民間機テロで米・・・」

<0503-012702>
 米国防総省に近い有力シンクタンク「ランド研究所」が25日、携行 SAM による民間航空機へのテロ攻撃に関 する報告書を発表し、ミサイル防御装置を完備するには総額110億ドルに加え、年間21億ドル の稼働費が必要となるとして、対策は巨額な費用の問題に直面することを明らかにした。
 携行 SAM は、1970年代から70万発以上が製造され、中東や中央アジアの兵器の闇市場では、 最低$5,000ほどで購入することができるという。
2005.01.13 Yahoo Wired 記事

「安価で強力なレーザーが航・・・」

<0502-011401>
 米国ではここ数週間で着陸しようとする航空機の操縦席に向けてレーザーが照射されたとの報告が少なくとも 8件寄せられ、航空産業は困難な問題に直面する可能性がある。
 米海軍は航空機にレーザー警報装置を装備する予定で、この装置は航空機がレーザーで追跡されている場合に乗員に警告を行なうと共 にレーザー光線の強さを測定し、乗員の目に害を及ぼす可能性があるかどうかを算定し、操縦士に対して保護用ゴーグルなどを装着する か、回避措置を取るよう警告する。 またレーザー光線に対処できる保護用ゴーグルも開発したという。
2005.01 Jane's Missiles & Rockets El Al to fit anti-SAM system <0504-010004>
 イスラエル国営 El Al 航空が、世界で初めてミサイル防御システムを全保有機30機に搭載する。 搭載され るのは IMI社、IAI社共同開発の Flight Guard システムで、航空機搭載レーダがミサイルの発射を探知すると 'dark flares' を発射し、航空機を偽偏する。
 ただし Flight Guard は、将来より高度な DIR やレーザシステムができるまでの当座の処置である。
 Flight Guard は1個セット$1Mで、危険度の高いアジア、アフリカ路線から取り付けられる。
2004.11 International Defense Review Counter-MANPADS moves to Phase Ⅱ system development <0421-110012>
 米政府が、18ヶ月間に及ぶ民航機の MANPAD 対抗システム開発の SDD Phase Ⅱ を、Northrop Grumman社と BAE社に決め、それぞれ$45Mでで契約される。 この計画には FederalExpress 及び Northwest航空も参画していた。
 SDD Phase Ⅱ ではプロトタイプを試作し、B-747 及び MD-11 に搭載して試験が行われる。
2001.10.25 Aviation Week & ST Airline defense <0421-102502>

 イスラエルは2002年の SA-7 によるテロ攻撃以来、民航機搭載用の DIRCM の開発を進めており、現在飛行試 験を準備中で2006年初めのイスラエル航空の路線機への搭載を目指している。
 国防省は El-Op社と Rafael社をプライムに選定する意向で、DIRCM は軍用の IRCM システムを民航用に改修、価格は$1M~$2Mとみられ 外国航空社への売り込みも狙っている。

2004.10.18 Inside the Army Army awards BAE a five-year contract for Missile Warning Systems <0423-101802>
 米陸軍は、航空機搭載用の対ミサイル妨害/警報システム ATIRCM/CMWS (Advanced Threat IRCM/Common Missile Warning System) の LRIP を BAE社に発注した。 契約は5年間、総額$484Mで、最終的には484個シス テムを発注する。
 CMWS は4~6個の紫外線センサー、プロセッサー及びフレア発射機からなり、ミサイル発射を検知すると連動 してフレアを発射する。
 ATIRCM は機能的には CMWS と同様だが、フレアの代わりにミサイルのシーカーを妨害する IR ビームを照射 する。
2004.09.06 Aviation Week & ST Teaching lasers civility <0417-090607>
 米国土安全省は、民航機用 DIRCM システムの開発に Northrop Grumman と BAE System の2社を選定した。
 計画では2006年初めまでの18ヶ月にそれぞれ$45Mの予算でシステムを試作、飛行試験を行ったのち、システムを1機種に絞り込む。
 両社とも軍用の DIRCM を民航機用に活用するもので、レーザービームをミサイルの シーカーに照射し誘導を妨害する。 フレァー投下方式の United Airlines社提案は削除されている。
 開発課題は$1Mに達するとされる運用コストの削減と、IR 警報システムの低高度でのフォールスアラーム処理にあるとされる。
2004.09 International Defense Review Israeli counter-MANPADS tie-up <0417-090011>
 イスラエルの Rafael社と Elbit社が、民航機及び軍用機が MANPAD 攻撃からの防護システムの開発、生産、 販売で協調することになった。
 システムは Rafael社製の Britening DIRCD 装置と、Elbit社製の MUSIC (Multi- Spectrum IRCM) が組み合わされる。
2004.09 International Defense Review Fast Jet DIRCM delivered <0417-090010>
 BAE社が、英国の Fast Jet DIRCM 計画で発注されたハードウェアを納入した。 その中に DART (Defensive Avionics Receiver Transmitter) が含まれている。
 DART は目標の自動捕捉追随を単純な2軸の方式で行うもので、小型のヘリから双発以上の大型輸送機に搭載可能である。
2004.08.23 Aviation Week & ST The next step <0416-082306>
 米国土安全省は、民航機防護用対ミサイルシステム開発の第1段階を終え、第2段階として3社による18ヶ月の 競争試作を開始する。
 参加するのは BAE System、Northrop Grumman、United Airlines のそれぞれが主導する3チームで、SA-7 等の携行 SAM に対処する旅 客機用 IRCM とミサイル警報装置についてそれぞれ試作する。
 システム導入にあたり課題となっているのは価格、搭載重量、運用整備等で、特に価格は現段階で旅客1名あたり$3が上乗せされると見 積もられており、同省は価格を$1M以下に抑えることを要求している。
2004.08 Jane's Missiles and Rockets Elbit and Rafael form an anti-MANPADS team <0417-080007>
 Elbit社と Rafael社が共同で、イスラエルの Civil Aviation Protection Plan に基づき、MANPAD ミサイルに対する 防護装置の開発、生産、販売を行う。
 開発するシステムは Elbit社製の MUSIC センサで飛来するミサイルを捕捉し、Rafael社製のレーザ妨害装置 DIRCM でこれを撃破しようするもので、Rafael社が民航機用、Elbit社が軍用機用を担当する。
 これとは別に Rafael社は EADS社と共同でヘリ防護用の HeliStar を開発している。 これは EADS社の AN/AAR-60 MILDS MWS と、Rafael社の Aero-Gem DIRCM を組み合わせるもので、2004年末から飛行試験が行われる。
2004.08 International Defense Review USAF splits development of missile warning system <0415-080002>
 米空軍は NexGen MWS (Next Generation Missile Warning System) の SDD を、Northrop Grumman社と Lockheed Martin社に分け、それぞれ $32M、$27.7Mで契約した。
 NexGen MWS は LAIRCM (Large Aircraft IRCM) の能力向上を目指し、C-17、KC-135、KC-10、AC/MC-130など に搭載するもので、AN/AAQ-24(V) DIRCM (Directed IRCM) や LAIRCM と組み合わせて使用する。
 NexGen MWS は、強クラタ環境で敵のミサイルを発見するのに、従来システムが UV を使用していたのに対し て IR を使用する。
2004.07.07 Jane's Defence Weekly Missile warning system deals awarded <0413-070706>
 米空軍は Lockheed Martin社及び Northrop Grumman社とそれぞれ$28M、$32Mで、NGMWS (Next Generation Missile Warning System) の SDD 契約を行った。
 NGMWS は現在の LAIRCM (Large Aircraft IRCM) の能力向上を目指すもので、C-17 に取り付けられて、高ク ラタ環境で SAM 脅威の捕捉、識別を行う。
 計画は2006年12月に終了する。
2004.07.05 Aviation Week & ST Misille warning competition <0413-070503>
 米空軍は次世代 MWS (Missile Warning System) の開発装備化にあたり、2機種の IRシステムの開発を同時に行っている。
 現在空軍は紫外線を用いた MWS を使用しているが、探知距離を延伸するため Northrop Grumman社には 2波長 IRシステムの開発を、Lockheed Martin社には単波長 IRシステムの開発をそれぞ れ行わせている。
 製造機種の決定は2006年に予定され、約160機に装備する計画となっている。
2004.06 International Defense Review DIRCM development <0411-060003>
 米空軍研究所 (AFRL) が Lockheed Martin社と$6Mで、レーザを用いた安価な DIRCM (Directional IRCM) ポ ッド開発の契約を行った。 これは軍民両用を目指すもので、契約は2007年3月までとなっている。
 AFRL と LockMart社はかつて共同で LIFE (Laser Integrated Flyout Experiment) を行ったことがある。
2004.05.17 Aviation Week & ST Protection: Israeli style <0410-051703>
 米連邦航空管理局 (FAA) はイスラエルと、米民間航空機に搭載するミサイル防護システムの候補について協議を進めている。
 イスラエルでは2002年のケニアでの携帯SAMによる旅客機攻撃を以降、軍用システムを旅客機用に改造し既に搭載を開始している。
 候補機種は IAI社の Fright Guardシステムで、1機あたりの価格は$1M。 全周捜索のパルスドップラーレー ダーでミサイルを探知、フレアーを連続放出する。
 現在国土保全省が検討しているのはレーザー2機種とフレアー1機種の3タイプで、イスラエルは8月までに Fright Guard の有効性を米 に通知する。
 FAA は未だ Fright Guard の試験を決めていないが、導入の条件はフレアーの燃焼が地上に火災を生起しない こととされる。
2004.05 International Defense Review AAR-47 MAW upgrade <0409-050018>
 Alliant社が AN/AAR-47 MAW (Missile Approach Warning) システム用の光学センサコンバータを$21.5Mで1,864台受注した。 この改 造により AN/AAR-47 は (V)2 型になる。
 納入先は米海空軍のほか、台湾(276台)、イタリア(100台)、カナダ(8台)となっている。
2004.05 International Defense Review AAR-54 protests Transalls <0409-050010>
 ドイツの C-160 Transall輸送機に装備する紫外線ミサイル警報装置に、Northrop Grumman社の AN/AAR-54(V) が選定され、$6.2Mで21ユニットが納入されることになった。
2004.04 International Defense Review David versus Goliath <0408-040018>
= 民航機を PSAM から防護する技術に関する特集記事 =

AN/ALQ-212(V) ATIRCM (Advanced Threat IRCM):BAE社
  AN/AAR-57(V) CMWS (Common Missile Warning System)
  ICMD (Improved Countermeasure Dispenser)
  laser DIRCM
AN/ALQ-204 Matador IRCM:BAE社
LAIRCM (Large Aircraft IRCM) : Northrop Grumman社
  AN/AAR-54(V) MWS (Missile Warning System)
  AN/AAQ-24(V) DIRCM
CAPS (Commercial Airliner Protection System) : United Airlines社
  AN/AAR-47(V)1 MWS 又は MWS-20 TA MWS
  AN/ALE-47 Countermeasure Dispenser
SICM (Spatial IrCM) : DARPA計画
EADS社計画
  MILDS (Missile Launch Warning System)
  FLASH DIRCM
イスラエル計画
  各 種
2004.03 Jane's Missiles & Rockets US airliner anti-MANPADS programme set to face challenges confirms GAO <0409-030008>
 民航機に対する MANPADS の攻撃を回避するシステムに GAO は疑問を呈している。
 現在考えられているシステムは概して DIRCM と MWS (Missile Warning System) の組み合わせであるが、軍用の MWS は誤警報確率が非常に高く、誤警報の度にシステムが反応するため、MTBF が短くなっている。 GAO は MTBF≧3,000hと、軍用機の10倍の信頼度を必要としている。
 またシステム取り付けによる空気抵抗の増大も問題視している。
2004.02.23 Aviation Week & ST To war, again <0405-022302>
 米海兵隊は、3月以降イラクに派遣する全ての航空機に SA-16 と SA-18 に対処する装備を搭載し、パイロットの訓練を行っている。  AH-1W と UH-1N には AAR-47(v)2 ミサイル警報装置と ALE-47 妨害装置が装備され ている。
 また、通信及び情報交換を強化するため、陸軍や NSA をはじめとする情報組織との連携を密にした他、偵察監視用 UAV の増強を図っ ている。
 この他にもゲリラの仕掛けた IED (Improvised Explosive Device) の発見と除去のため、陸軍は新たに Task Force IED を組織してい る。
2004.02.02 Aviation Week & ST Securing the edges <0403-020203>
 米国土安全省と民間空港代表者は、旅客機を携帯 SAM から防護する方策として、航空機搭載の自己防御装置を中心に検討していたが、 最近になって地上設置型装置による防護策が浮上している。
 地上設置型は現在開発中の THEL をベースとして重弗化レーザを使用する HORNET (Hazardous Ordinance Engagement Toolkit) システムで、旅客機への負担はなくなるが現実的にはや や先の導入となる。
 この他に、地上監視レーダーを飛行場に設置して、不審者や車両の進入を防ぐことが検討され、主要空港で試験が行われている。
 また、空軍も最近300基の3脚設置型監視レーダーを購入し飛行場周辺の警戒強化を図っている。
 国土安全省は2月、BAE System社、Northrop Grumman社、及び United Airlines社グループと契約し、レーザー及び航空機用使い捨て IR ジャマーの試験を計画している。
2004.02 Jane's Missiles & Rockets Three teams selected by DHS to develop self-protection for US airliners <0408-020014>

 米国土安全省 (DHS: Depeartment of Homeland Security) が、MANPAD に対する民航機の防護システム開発に 、BAE、Northrop Grumman、United Airline の3チームを選定した。 2003年10月の提案要求には24社が応じ、 そのうち5社がブリーフィングを実施していた。
United Airline チーム
 AN/AAR-47 ミサイル警報装置と IR デコイ、IRCM ディスペンサの組み合わせ
BAE チーム: AN/ALQ-212(V) IRCM
 AN/AAR-57(V) CMWS (Common Missile Warning System) 、ATIRCM (Advanced Threat IRCM) レーザ妨害装置、フレア ディスペンサの組み合わせ
Northrop Grumman チーム
 AN/AAQ-24 Nemesis Directional IRCMレーザ妨害装置を中心としたシステム

2004.01.12 Aviation Week & ST Missile Measure <0401-011201>
 米国土安全保障省は6,500機にのぼる民航機を携行 SAM の脅威から防護するための研究を開始し、BAE Systems 、Northrop Grumman、United Airlinesの3社が参画している。
 BAE社は陸軍用に開発中のレーザ技術を用いた妨害システムを、Northrop社は現在英米で運用中の 指向性 IR 妨害レーザシステムを、United社はフレアをそれぞれ採用する方向で研究を進めている。
 開発は総額$122M、2年間の予定で、6月には1~2社に企業を絞り込み、実機用試作システムの開発に移行する予定となっている。
2004.01.07 Yahoo! News 共同通信記事

「民間機のミサイル防衛着手・・・」

<0401-010701>
 米国土安全保障省は6日、携行 SAM から民間機を守るシステムの実用化に向け、研究担当企業として Northrop Grumman、BAE と United 航空をそれぞれ中核とする3つの企業連合を選んだと発表した。
 3つの企業連合は実用化の第1段階はそれぞれが $2M の資金で、6ヶ月間かけて、既存の 軍用システムを転用する可能性を研究する。
 担当企業を絞り込んだ第2段階は、1年半をかけて試作システムの製造、試験を行い、実用化のめど を立てる。
2003.12.01 Defense News Defending Airliners from portable missiles  米国土安全省は年末までに5社程度を選定し、民航機防護用対ミサイルシステムの研究を約2年間、$100Mを投じて行う。
 開発は軍用システムを応用するもので新規ではないが、当初6ヶ月の研究後2社に絞り込み試作品の試験を18ヶ 月の予定で行う。
 同省によると過去10年間で200名以上の民間人が航空機へのミサイル攻撃で死亡しており、1978年以降アフリカ、南米、バルカン及びチ ェチェンで35回の民航機へのミサイル攻撃が行われている。 最近では11月にイスラエル機がケニアで SA-7 に より攻撃されている。
 現在全世界で50,000~100,000発の携帯 SAM が闇市場に出回っているとみられ、米国のほか、イスラエル、英 をはじめ各国が対策を検討している。
2003.12 National Defense Anti-missile program for airliners on a fast track  国土安全保障省は年末までに2社以上を選定し、民航機防護用対ミサイルシステムの研究を開始する。
 研究期間は6ヶ月の予定で、その後2社を再選定、18ヶ月で試作システムの開発試験を計画している。 民航機用システムは運用コスト を含め低価格性が求められているが、大きくはレーザータイプとフレアーを用いたデコイタイ プに区分され、性能的にはレーザー方式が優れるものの、後者の方が安価とされている。
2003.11.24 Aviation Week & ST Burden proof  独がこの数年進めてきた航空機搭載用 IR ミサイル警報装置 PIMAW (Passive IR Missile Approach Warning System) の開発は来年最終段階に移行する。
 IR 警報装置の技術課題である fales-alarm-rate と検知確率についても、1997年以来の開発第1段階で概ね解決し、現在装備化に向け 小型化が検討されている。
 装置は30×30度の視野角で、航空機全体をカバーするには2基の装置を必要とする。 最大の問題は価格が高いことにあり、BGT社は低 価格化に向けた作業を進めている。
2003.11 Jane's Missiles & Rockets US to develop self-protection system for airliners  米国土安全省が省内に Counter-MANPADS SPO (Special Program Office) を設置し、民航機の携帯 SAM 対策 を開始した。
 目指しているのは新規システム開発ではなく、DIRCM (Directed IR Countermeasures) などの軍用システムの民航機 への応用である。
 計画は2段階で行われ、6ヶ月間の Phse Ⅰ では可能な方式の検討を行い、続く18ヶ月の Phase Ⅱ で原型機の試作を行う。
 携帯 SAM 対策は各国で検討されているが、イスラエルだけが既にシステムの取り付けを決定しており、運輸 省が$1.4Mで IAI 社に Flight Guard システムを発注し CAA(米国の FAA に相当)が飛行試験を行っている。
 Flight Guard システムはフレアディスペンサと、パルスドップラレーダである EL/M-2160 MAWS (Missile Approach Warning System) で構成されている。
 9月には英国の BA社が英空軍が装備する AN/ALQ-157 IRCM か、陸空軍のヘリが装備している AN/AAQ-24(V) Nemesis DIRCMの 搭載を検討していることを明らかにした。
2003.10.27 Inside the Navy Navy needs $30 million more for Plowler than in FY-04 supplemental  米海軍は EA-6B Plowler のFY-04補正予算として、当初の$55Mから更に$30Mを追加要求する意向を明 らかにした。
 これは最近のアフガンやイラクでの EA-6B の運用が予想外に増加した結果で、機体特に翼の修理交換が緊急 に必要としている。
 Plowler は就役から20年以上を経過し、退役時期が近づいているものの、使用頻度はますます増加する傾向にある。
2003.09.29 Aviation Week & ST Aircraft protection  DoD は国土安全保障省及び政府当局と民間航空機の IRCM 自己防御システムについて協議を進めているが、 レーザーを使った妨害システムを選択するとみられる。 旅客機への IRCM 装備は米のみでなく NATO やイスラ エルでも検討されている。
 空軍は現在、C-17 輸送機に three-jam-head の LAIRCM の装備を進めているが、同時に発射されたミサイル を遠距離から探知できる新たなミサイル警報センサーの開発導入を検討しており、来年には2社を選定し開発プロジェクトを開始する。
2003.09.06 共同通信

  Yahoo

民間機もミサイル防衛 イスラエル導入、BA も  イスラエルが来年にも携行式ミサイル防御システムを民間機に本格導入するとイスラエル紙 が報じた。
 又ロイター通信も、英ブリティッシュ・エアウェイズ (BA) が導入を検討中と伝えており、民間機も軍用機並 みの装備が求められそうだ。
2003.08.18 Defense News Flight brews over Airliner Missile Defense  上院の Schumer議員は、6,800機にのぼる米の旅客用航空機をテロリストの携行 SAM から防護する措置を早急に進め るべきと主張している。
  国土安全保障省は8社からの提案から2社を選定、防護システムの評価を行っている段階で、同議員は対策が遅すぎるとしている。
 対処システムには IR/レーザー方式の妨害装置とフレァーが候補だが、IR 妨害装置は旅客機に装備した場合1 機あたり約$2M、フレァーで$300,000を要するため、低価格化と維持整備性が要求される。
 国土安全保障省はFY-04に研究開発経費として$60Mを要求し、議会は7月に承認している。
2003.08 International Defense Review Inexpensive missile detection for aircraft  米国の SBIR (Small Business Innovation Research) 計画の一環として DRA社が開発した安価ミサ イル警報装置の試験が行われ成功した。 試験では装置を搭載した航空機に SAM を模擬した12発の Smakey を発射したところ、 装置は正常なフォールスアラーム状態で12発全てを捕捉した。
 この装置は EO/IR センサで、移動目標捕捉処理により S/N の改善を図っている。
 システム価格は現在装備されている同種装置の1/10で、軍用以外に民航機での利用も期待できる。
2003.07.31 Inside the Pentagon Pentagon appeals House cut to man-portable air-defense program  DoDは上下院の予算評議員に、民間機の防空対策に関するFY-04研究費$25Mの完全復活を強く求めている。
 昨年11月にケニア空港で発生したテロリストによる民間旅客航空機に対する携行SAMでの攻撃事案について、DoD は米国内でも充分その 恐れがあると懸念しているが、下院はわずか$3Mを承認したにすぎない。
2003.07 International Defense Review US Air Force studies inexpensve missile protection  米空軍研究所の2004年研究の中に、軍用/民間機に取り付けるポッド式安価対ミサイルシステム である ALISS (Affordable Laser Infrared Survivability System) がある。
 ALISS は IR 式の SAM をレーザで無力化しようとするもので、従来の同種システムが$5Mするのに対して、最終的には $500,000を目指すシステムである。
 安価化の方策として、半導体レーザや 'micro-turret' fine-track/pointing サブシステムの採用がある。
2003.01.20 Aviation Week & ST Podded laser countermeasures seen for fighters,civil aircraft  DoD は増大する携帯型熱感知ミサイルの脅威に対処するため、ポッド型レーザー方式 IRCM の検討を始めている。
 開発計画は未定だが、空軍及び海軍もそれぞれ検討を開始しており、空軍は戦闘機だけでなく民間機への適用 も視野に入れている。
 海軍は現在、 TADIRCM (Tactical Aircraft Directional Infrared Countermeasures) の開発を進めているが、良好な成果を得ている にもかかわらず充分な予算裏付けがないことから低コスト化が期待できるポッド型に注目している。
 また空軍は今月から、イラク戦に備え C-17 輸送機 12機にレーザー方式の IR 自己防護装置を搭載する緊急改修に着手している。
2002.12.26 ロイター

インターネット

イスラエル、米国と民間航空機向けミサイル回避システム共同開発を希望  イスラエルは、民間の航空機をミサイル攻撃から守るシステムを米国と共同で開発したい意向であると、イスラエル 外交筋が、明らかにした。
 イスラエル政府が、ミサイル回避システムの共同開発プロジェクトを公式に米国政府に打診したかどうかや、システ ムに利用される具体的な技術は、現時点で不明である。
 イスラエルの国営エルアル航空の関係筋によると、同社の一部の航空機は、ミサイルの接近を探知できるセンサーを 搭載済みである。
2002.11.30 読売新聞

インターネット

難逃れたイスラエル機、ミサイル回避装置積んでいた  ケニアの連続テロ事件で、携帯型の地対空ミサイルで攻撃を受けたイスラエルのアルキア航空機は、搭載していた ミサイル回避装置が作動したために直撃を免れた可能性のあることが、30日までに分かった。 治安関係筋や専 門家が指摘した。
 イスラエルの空軍司令官も、回避装置が一部民間機に搭載されていることを認めた。
 事実とすれば、民間機が回避装置によってミサイル攻撃をかわした初のケースと見られる。