その他誘導爆弾に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2024.09.22
 08:02
Reuters 通信

(Yahoo)

焦点:米軍、対中抑止へインド太平洋で「量産型対艦兵器」増強 <2410-092201>
 米国がインド太平洋地域で中国に対する軍事的抑止力を高め、この地域に駐留する米軍を強化する取り組みの一環として、大量かつ容易に製造できる対艦兵器の保有数を増やしている。
 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、米国では軍事戦略として比較的安価な兵器を大量に常備するAffordable Massという新たな考え方が台頭してきた。
 米国が力を注ぐのは、安価で大量生産が可能でありながら強力な破壊力を持つ対艦誘導爆弾Quick Sinkの試験で、Quick Sinkは低コストのGPS誘導装置と、移動目標を追尾できるシーカーを備えている。
 米空軍は8月にメキシコ湾でB-2から標的艦に向けてQuick Sinkを投下する試験を行った。
 Quick Sinkはまだ開発途上で、本体はBoeinfg社が、シーカーはBAE Systems社が製造を請け負っている。米国や同盟国に配備し、誘導装置のない通常型爆弾を誘導兵器に変える低コストのJDAMと組み合わせた使用が想定されている。
 専門家によると、中国は依然として対艦ミサイル保有数の面でかなり優位に立っているが、米国がクイックシンクの生産を増やすことで、将来有事が起きた際に、中国が保有する370隻余りの艦船を脅かして戦力差を縮小することが可能になる。
AFRL'S Qicksink demo (AFRL)】
2022.02.16 Defense News New GPS simulator will support US Air Force swarming munitions testing <2203-021617>
 米空軍がGolden Horde爆弾群計画を進めるためフロリダ州Eglin AFBのGuided Weapons Evaliation Facilityに設置する新GPSシミュレータBroadSim WavefrontをOrolia社に発注した。
 Golden Hordeは空軍研究所 (
AFRL) がVanguard計画に掲げる4件の開発計画の1つで、初の投下試験が2020年12月に行われた。 試験では2発のCSDBがF-16から投下されたが搭載されたプロセッサのソフトの不具合から、最優先に設定された目標に向かえず別の目標が再指定された。
2019.08.14 Jane's Defence Weekly Iran holds unveiling event for precision-guided bombs <1909-081415>
 イランが8月6日、数種類の誘導爆弾 (GB) を公表した。 一部は既に公表されたものであったが、初公開されたものの一つであるBalabanは拡張翼式の滑空弾で50km飛翔すると言う。 Balabanはジェット推進UAVのKarrarに搭載できるという。
 小型のGhaemは2018年2月にMohajer-6 UAVが公開された際に公開されているが、8月6日に公開されたGhaem-1はMohajer-6搭載用で、そのほかに大型のGhaem-5Ghaem-9も公開された。
 Yasinは汎用爆弾に装着する誘導キットである。
2017.04 International Defence Review Lockheed Martin announces Paragon direct attack munition <1707-040011>
 Lockheed Martin社が今までDual Mode Plusと呼んでいた誘導キットをParagonと改称した。
 ParagonはGPS/INS誘導と
SAL誘導を組み合わせた500-lb、1,000-lb、2,000-lb爆弾用誘導キットで、CEP 4m以下の精度を持つ。
2016.08.17 Chinese Military Review Chinese J-16 long range strike fighter jet dropping precision guided munition <1609-081706>
 (画像のみで記事なし)
【註】
 投下されている爆弾には、ドーサルフィンと尾部に誘導翼とみられる十字翼が見られることから、中国版JDAMのFT-5と見られる。
【関連記事:1101-112201a (AW&ST 2010.11.22)】
2014.08 International Defense Review NORINCO offers dual-mode guided bomb <1410-080009>
 中国
NORINCO社が、移動目標も攻撃できる SAL/GPG 誘導250kg GB である GB3 を開発した。
 GB3 は高度500m~12,000mで投下し、投弾距離は最大20kmになる。 弾着精度は GPS/INS だけで15m、SAL では 3mになる。
2013.01 Jane's Missiles & Rockets Small weapons abound for China's UAVs <1302-010019>
= 珠海で開かれた航空展に展示された兵器に関する記事 =
= UAV 搭載の小型 ASM/GB =
HJ-10 ASM (KD-10、輸出名称は Blue Arrow 7)
LS-6-50 SAL 誘導50kg
LS-6-100 SAL 誘導100kg
YZ-200 GB
CM-502KG ASM、弾頭11kg、射程25km
2012.07 Jane's Missiles & Rockets Adron brgins drop tests of new BAU-01K guidance module <1208-070018>
 ウクライナの Adron社が爆弾用誘導装置 BAU-01K の投下試験を行っている。 BAU-01K は15kg以下で INS/GPS 誘導を行い、ソ連式の100kg、250kg、500kg爆弾に装着する。
2011.12 International Defence Review Textron looks to explore UAV role for G-CLAW warhead <1201-120027>
 Textron社が UAV 搭載武器として G-CLAW (Guided-CLAW) を開発している。 G-CLAW は 現在設計段階であるが、CLAW の破片効果弾頭に代えて、BLU-108 SFW を使用する。 CLAW がパラシュー トに下げられるのに対し、G-CLAW は爆弾の弾殻に収納された100-lb級で、飛び出し翼と GPS 誘導が使用される。
 米陸軍は2007年に BLU-108 の調達を停止している。
2011.12 International Defence Review France deploys IR AASM <1201-120017>
 フランス空軍が11月中旬、IR 誘導型の SBU-54 Hammer AASM を既に装備していることを確認した。
2011.12 Jane's Missiles & Rockets French deploy infrared AASM <1201-120013>
 Hammer AASM ファミリの IR 誘導型である SBU-54 Hammer IR AASM が、2011年7月から仏空軍と海軍航空隊に配備され ている。
 GPS/INS 誘導の Hammer AASM は2008年に配備が開始されているが、Hammer IR AASM はその先端に IR シーカが取り付けられている。
2011.08 Jane's Missiles & Rockets IAI develops LGB for light attack aircraft <1110-080018>
 IAI社がパリ航空展に、Super Tucano のような軽攻撃機への装備を考えた MLGB 誘導爆弾を出展した。 MLGB は GPS 及び SAL の複合誘導で、重量は115kg、弾頭重量は90kgである。
 MLGB の投弾距離は、母機が目標照射をする場合で10km、GPS 誘導を併用する場合で20kmであるが、25kmの投弾も可能 である。 軽攻撃機のほか UAV への搭載も可能である。
2011.06 International Defence Review AASM tested against high-speed target <1107-060020>
 Sagem社が、SAL シーカ装備の AASM が4月下旬に高速移動目標に命中したと発表した。  試験で AASM は Rafale から、機軸と90゚離れた15km遠方を80km/hで走行する標的に対し 投下され、照準点から1mに着弾した。
 AASM は投弾距離延伸キットを装着して30nmのスタンドオフ投弾と CEP<5m の誘導精度を 実現した500-lb GB で、本来の GPS/INS 誘導葉2008年に operational になったが、引き続き IIR と SAL 誘導式も開 発され、それぞれ2011年と2012年の IOC が予定されている。
2011.05.09 Aviation Week & ST AASM proves itself <1106-050904>
 高速移動目標に対するレーザ誘導型 AASM の投下試験が行われ、機軸から90゚ずれた方向を80km/h で走行する15km遠方の目標に対し、1mの誤差で命中した。
2011.02 International Defence Review AASM scores nocturnal success <1103-020026>
 Sagem社製 250kg AASM夜間投下試験が2010年9月に行われ、50km遠方かで投下された AASM が標的の1m以内に着弾した。
 Sagem社は Mk 81 125kg爆弾及び Mk 82 250kg爆弾に装着する AASM キット3,400セットを受注している。
2010.12.01 Jane's Defence Weekly Airborne weapons array gets an airing at home show <1101-120103>
 中国航空博2010で、大型スタンドオフ及び小型精密誘導空投武器が注目された。
FT-1
 500kg GPS/INS GB で、有翼型は FT-2
で投弾距離は90kmになる。
FT-3
 250kg GPS/INS GB で、有翼型は FT-6
で投弾距離は90kmになる。
FT-5
 55~75kgで GPS/INS だけの場合 CEP=10~20m であるが、シーカを取り付けると CEP=5m になる。 FT-5 は CH-3 UAV に搭載される。
LS-6(50)、LS-6(100)
 LS-6(50) は50kg、LS-6(100) は100kgで、いずれもシーカと LS-6(250) 及び LS-6(500) と同じ GPS/INS 誘導装置が取り付けられている。
2010.11.22 Aviation Week & ST Armed and dangerous <1101-112201a>
 中国が武装 UAV と、それに搭載する小型空投武器の開発に力を入れている。
CH-3 UAV
 上昇限度16,500ft、戦闘行動半径200km、滞空能力12時間の性能を持つ。
Prerodactyl UAV
 AVIC Defense社が開発している全長9.05m、翼端長14m、最大離陸重量1,100kgの Predator に似た武装 UAV で、搭載能力200kg、滞空能力20時間、上昇限度16,500ft、 航続距離4,000km、最大速度280km/hの性能を持つ。
WJ-600 UAV
 CASIC社が開発している武装 UAV で、上昇限度10,000m、滞空能力3.5~5時間、最大速度850km/h、巡航速度500~700km/hの性能を持つ。
FT-5 GB
 CASTC社が開発した CH-3 搭載用55~75kg GB で、投弾距離は40kmであるが、翼を取り付けると60km飛行する。
 同社の GPS/INS 誘導 GB には、500kgの FT-1(翼を付けると FT-2)や250kgの FT-3(翼を付けると FT-6)がある。
AR-1 ASM
 CH-3 搭載用で全長1.5m、重量45kg、射程8kmの ASM で対装甲成形爆薬弾頭を搭載する。
LS-6 GB
 AVIC Defense社が開発したレーザ誘導 GB で、50kg型と100kg型がある。
KD-2
 WJ-600 搭載用の小型 ASM
ZD1
 WJ-600 搭載用の LGB
TB1
 WJ-600 搭載用で mini-JSOW のような滑空爆弾
<1101-112201b>
 中国 CASIC社が、C-802A ASCMLACM 型である CM-802AKG を開発した。
 CM-802AKG は重量700kg以下で300kgを僅かに下回る弾頭を搭載し、C-802A の180kmより長い200kmの射程を有する。 終末誘導は IR 又は TV により行われる。
2010.10 International Defence Review Small missiles line up for US UAV integration <1011-100026>
= Raytheon社が開発中の UAV に搭載可能な武器 =
Griffin B
 GPS/INS 及び SAL 併用誘導の33-lbのミサイルで、触発、遅延、曳火 (HOB) 信管 を持つ弾頭重量は13-lbである。
【関連記事:1010-090104 (JDW 2010.09.01)】
STM (Small Tactical Munition)
 発射重量13-lb弾頭重量5-lbの GPS/INS、SAL 併用誘導非推進のミサイルで、対人及び 対非装甲車両用である。 Raytheon社は F-35 の機内弾庫に装着する垂直発射式の発射筒を提案している。
Monsoon
 弾頭重量40-lb、全備重量100-lbmini-Paveway で、開発はまだ初期段階である。
Talon
【関連記事:1006-042101 (JDW 2010.04.21)】
2010.08 Jane's Missiles & Rockets France's Sagem plans AASM improvements <1009-080019>
 仏 Sagem社が、3年以内に AASM 誘導爆弾に耐妨害 GPS 受信機の採用や Yhales社製 FBM21 信管による 曳火破裂能力付与などの改良を行う計画である。
 AASM は GPS/INS 誘導で10~15mの弾着精度を持つほか、2009年には GPS 無しでも1mの精度が得られる IIR シーカ付きの配備も開始している。  仏政府は2009年12月に250kg型である AASM 250 キットを680セット調達したが、AASM には500kg型の AASM 500 や 125kg型の AASM 125 もある。
2010.05 Jane's Missiles & Rockets Iran to test longer-range version of Qassed 'smart' bomb <1006-050012>
 イランが間もなく Qassed GB の長距離型である Qassed-2 の試験 を開始する。
 GBU-78/A Qassed は米国の GBU-15(V)-1/B と同じ原理の2,000-lb級 GB で、2007年8月に量産が開始されている。 GBU-15(V)-1/B は AGM-65B Maveric の DSU-27A/B TV シーカを使用した GB である。
2010.04 Jane's Missiles & Rockets Sagem wins major AASM contract from French Air Force <1005-040018>
 仏政府が Sagem社と、AASM 3,400発の長期契約を行った。 この契約には GPS 誘導680発 の確定契約と、GPS/SAL 誘導の品質確認及び量産分が含まれている。
 AASM は250kgで投弾距離50km以上の誘導爆弾で、GPS/INS 誘導と GPS/INS/SAL 誘導の二種類が既に装備化されている。
2010.01 Jane's Missiles & Rockets Boeing to study next-generation arms for UAVs <1002-010031>
 Boeing社が9月30日に、米空軍研究所 (AFRL) から$0.5Mで、UAV 搭載用の小型武器開発の9ヶ月間の第一段階を受 注した。
 同社は JDAMSDB の開発実績があり、シーカ、搭載電子機器、誘導制御などの検討を行う。
2009.09 International Defence Review Small but prefectly formed: mini munitions offer precision impact <0910-090007>
= 小型誘導爆弾に関する4頁の特集記事 =
SDBSDB 250-lb)
AASM(125kgの GB:フランス)
FLMFLM 二次被害低減爆弾)
誘導70mmロケット弾APKWSDAGR、GATR-L、 )
空投誘導迫弾ADGM
LMMLMM
AR-1(中国製で45kg、弾頭重量10kg、UAV 搭載用)
FT-5(中国製 SDB
その他多数
2009.06.08 Aviation Week & ST Guided bomb boost <0907-060802>
 フランスが AASM-250 1,200発の追加調達を行う。 最終納期は2014年である。
 AASM を取り付ける Mk 82 550-lb爆弾は2009年~2010年に$12Mで SAMP社に発注される。
2009.06 International Defence Review Turkey's TUBITAK-SAGE unveils its new ordnance-guidance system in IDEF exhibition <0907-060041>
 トルコの TUBITAK-SAGE社がイスタンブールで開かれた国際防衛博に、Mk 84 2,000-lb爆弾に装着する GPS/INS 誘導キット HGK を出品した。 HGK は JDAM によく似たシステムであるが、現在はトルコ空軍の F-4E にしか搭載できない。
 性能等は JDAM とほぼ同じで、投弾精度は INS だけで25mGPS 併用で10mである。
2009.04 Jane's Missiles & Rockets Sagem's lightweight AASM undergoes successful firing tests at CELM range <0905-040015>
 Sagem社が1月27日に、AASM の125kg型である AASM-125 の投下試験に成功した。 AASM-125 は標的から 数十㌔離れた地点から20゚違う方向に投下されたが、標的に命中した。 250kg型である AASM-250 は仏空軍が既 に使用している。
【 AASM-250 関連記事:0806-050501 (AW&ST 2008.05.05)】
 AASM-125 は Mk 81 爆弾に取り付けるもので、頭部に取り付ける誘導キットと尾部に取り付ける飛距離延伸キットから なる。 飛距離延伸キットは拡張翼とブースタロケットで構成される。 誘導は GPS/INS 又は GPS/INS/IR で行われる。
 フランスは AASM 用1,000kg弾頭として CMP-1000 を開発したが、CMP-1000 は単独で通常爆弾としても使用できる。
【 CMP-1000 関連記事:0904-021110 (JDW 2009.02.11)】
2008.11.17 Chinese Defence Today Military aspects of the Air Show China 2008 <0812-111701>

 珠海航空展に展示された各種 GB で、LT-2 500kg LGB、LT-3 GPS/INS/LGB、下の2枚は FeiTeng シリーズの GB である。

2008.08 Jane's Missiles & Rockets France conducts second successful AASM flight <0809-080014>
 フランスが6月12日に、Sagem社が開発している IR 誘導の '1m 型' AASM 誘導爆弾の二度 目の投下試験を行い成功した。 試験では GPS を使用せずに INS だけで25km飛翔し、終末の数秒間 IR シーカを使用した。 4月23日に行われた前回の試験では50km以上飛行した。
 '10m 型' の AASM は、仏空軍が既にアフガンで数回使用している。
2008.07 Jane's Missiles & Rockets MBDA France, Sagem sign AASM agreement <0808-070022>
 MBDA France社と Sagem社が AASM の開発と販売で提携した。 AASM は通常爆弾に誘導キットと距離延伸キットを取り付けた誘導爆弾で、 Sagem社が精度10mと主張する GPS 誘導型は、高々度投下で60km、低高度投下で15km飛翔する。
 10も精度型は既に仏空軍に装備されており、更に IR シーカを取り付け精度を1mとした型も現在評価試験中である。 仏空軍は両方の型を既に 700発発注している。
2008.07 Jane's Missiles & Rockets US Navy's VX-31 releases SCALPEL <0808-070019>
 米海軍が2機の AV-8B Harrier による3発の SCALPEL の投下試験を行った。 SCALPEL は Enhanced Paveway 訓練弾を元にしてスパイラル開発される SAL 誘導の ASM である。
 Lockheed Martin社は、既に次の段階の開発に移行している。
2008.06.30 Aviation Week & ST Second firing for AASM <0808-063005>
 フランスが二度目となる AASMIR シーカモードによる投下試験に成功した。 この試験で AASM は、 GPS を切った状態で INS だけで25kmを飛翔し、IR による終末誘導を行った。
2008.05.05 Aviation Week & ST Combat debut <0806-050501>
 フランス空軍が4月2日にアフガンで AASM を初めて実戦使用した。 この日、2発の AASM GPS GB を搭載した Rafale が Mirage 2000D と哨戒 飛行中にカナダ軍から火力制圧の要請を受け、曇天で LGB の使用が不可能なことから1発目の AASM を投下した。
 その後視界が晴れて Mirage 2000D が GBU-12 LGB の投下が可能になったが、最初の AASM 投下の30分後に同じ機が2発目の AASM を投下した。
2008.04 Jane's Missiles & Rockets IR-guided AASM variant passes validation round <0805-040004>
 IIR シーカ付き AASM の社内試験が2月5日に行われた。 これは本来の GPS/INS に加えて IIR シーカを取り付けたもので、試験では GPS 情報 を標的位置から数百㍍ずらして付与し、IIR が正しい位置に誘導することが確認された。
 AASM は Mk82 などの250kg爆弾に、誘導部キット、射程延伸キットを装着したもので、射程延伸キットは弾尾安定翼と固体燃料 ロケットからなる。 AASM の投弾距離は、高々度投下で50km、低空投下で15kmである。
【 AASM の写真:0803-020609 (JDW 2008.02.06)】
2008.02.06 Jane's Defence Weekly Introducing the AASM Controlled Impact Munition <0803-020609>

= Sagem社の誌上広告における AASM の画像 =
 
2008.01 Jane's Missiles & Rockets French AASM on track for deployment <0802-010022>
 既報記事 0801-112805 (JDW 2007.11.28) と同文の記事
2007.11.28 Jane's Defence Weekly AASM on course for deployment aboard Rafale <0801-112805>
 計画が遅延していたフランスの AASM (Armament Air Sol Modulaire) 誘導爆弾が10月22日に最終品質確認試 験を終了し、2008年3月にアフガンで Rafale 戦闘機に搭載されることになった。 フランスは2000年に750発を 発注しており、最終的に3,000発が装備される。
 AASM は250kg爆弾に取り付けられる GPS/INS 誘導キットで、試験では高度10,000ft以上から投下され 60km離れた標的に命中した。 弾着精度は10mである。 IR シーカ 付きで精度を1mに上げる改良型の開発が引き続き行われている。
2007.11 Jane's Missiles & Rockets USN works on dual-mode bomb kit <0724-110010>
 米海軍が LGB と GPS GB を組み合わせた500-lb GB を開発している。 500-lb 爆弾には BLU-111 及び BLU-126 が使用される。
 この LGB/GPS GB 爆弾は、国防総省が70mphで移動中の目標撃破を目指す DAMTC (Direct Attack Moving Target Capability) 計画の一環で、国防総省は17,720発の DAMTC を調達する計画で ある。
2007.10.03 Jane's Defence Weekly Israel bolsters munitions arsenal with Liazard 3 LGB <0721-100308>
 イスラエル空軍が、Elbit社製 Lizard 3 レーザ誘導爆弾の調達を開始した。 Lizard 3 は Mk 82/83/84 に装着でき、CEP=1mで150km/hまでの移動目標にも対処できる。 調達数は数百 セットで$15Mになる。 前身である Lizard 2 はイタリア、ペルー、ルーマニア、エクアドル、インド、ト ルコなどの空軍で採用されているが、イスラエル空軍は装備していない
 この他にイスラエル空軍は2007年初めに、Rafael社製 SPICE GB 及び拡張翼キット数百発を$50Mで購入し ている。 また2006年のレバノン侵攻以降、数千発の JDAM を$100Mで購入している。
( SPICE 関連記事 JDW 2007.02.07)
2007.10 Jane's Missiles & Rockets Iran declare its Qassed 2,000 lb 'smart' bomb ready for production <0721-100017>
 イランが2,000-lb誘導爆弾である GBU-78/A Qassed の量産を行っている。  Qassed はイランの F-4 及び F-5 に装備される。
 公開された映像によると Qassed は米国が1982年に装備化した GBU-15(V)-1/B と同じ方式と見られる。  GBU-15 には AGM-65B Maveric の DSU-27A/B TV シーカを使用した GBU-15(V)-1/B と、AGM-65D の IIR シーカを用いた GBU-15(V)-2/B があるが、Qassed のシーカは先端窓にある赤い環状の塗装や、'Do not touch window' の表示から DSU-27A/B であ る。 イランは1979年以前の帝政時代に多数の Maveric を購入していた。
2007.09.17 Defense News On target: French hope AASM hits the spot <0720-091712>
 仏国防省 DGAは6月12日に CEP=1m 型 AASM の投下試験を Mirage 2000N を使用して行い成功した。 AASM は2000年に開発を開始した誘導爆弾キットで、GPS/INS を用いた CEP=10m 型は、計画より2年遅れで今年か ら装備化を開始している。 CEP=1m 型は GPS/INS とIIR を使用しており、2009年から空軍と海軍に装備する。
 AASM は Mk-82 及び BLU-111 に装着し、50km以上の距離から正確に目標をトップアタックする。 国防省は現在、CEP=10m 型 と CEP=1m 型を各1,500発、計3,000発を装備する計画で、今後は500kgや1,000kg爆弾にも装着され、 市街地攻撃用に125kg爆弾用も提案されている。
2007.09.03 Aviation Week & ST Sagem Defence securite confirmed ・・・ <0719-090306>
 Sagem社が6月12日に IR 誘導型 AASM の発射試験を Mirage 2000 により行い成功した。 AASM は仏空軍 及び海軍の Rafale に今年中に配備される。
 AASM 射程延伸キットは GPS と IIR シーカを搭載する全天候スタンドオフ精密誘導兵器で、弾着精度は1m以内 で既存の爆弾にも装着が可能であり、射程を50kmに延伸できる。
2007.06.04 Aviation Week & ST First AASM firing for Rafale <0712-060401>
 フランス兵器局 DGA は、4月23日に Rafale 機による初めての Segem社製 AASM の投下試験を行い、 90度オフボアサイト投下及び3連投を含む全ての試験で標的を直撃した。 離隔距離は公表されていない が、前回 Mirage 2000 による性能確認試験では距離50km、高度15kmで投下している。
 次回試験は年末までに空軍が3回、海軍が1回予定し、年末までに戦闘機による性能確認試験を終える計画である。
2007.02 Jane's Missiles & Rockets China displays range of PGMs at air show <0708-020011>
 11月に珠海で開かれた中国の航空展では各種誘導爆弾が展示された。 中国では数社がこの分野で競争している。
 AAM で有名な LOEC社は LS-6 滑空爆弾及び LT-2 レーザ誘導爆弾を展示した。 440kgの LS-6 は GPS 又は GLONASS で誘導され、高度11,000mで 投下すると60kmを滑空し、CEP=15mの精度を持つ。
 CASTC社及び CALT (China Academy of Launch Vehicle Technology) は、GBU-31/32 JDAM と良く似た 1,000-lb級の FT-1と、250kg級の FT-3を展示した。 ただし FT-3 は FT-1 と異なり着脱式キットににはなっていないようである。
2006.12.20 Jane's Defence Weekly China releases details of PGMs <0702-122009>
 11月に珠海で開かれた中国の航空展では各種誘導爆弾が展示された。 中国では数社が誘導爆弾の開発を行っ ており、中にはその性能が競合している機種もあり、各社が競い合っている。
 AAM で知られている LOEC社は LS-6 と LT-2 の二機種を展示していた。
LS-6
 展示されていたのは440kg爆弾型で、高度11,000mから投下すると60kmの投弾距離を持ち、投弾精度は CEP=15m である。 誘導には GPS のほかロシアの GLONASS も使用可能である。
 MOL-STD-1553B データバスに準拠しているため西側航空機に搭載でき、翼及びテールキットは Mk 83 や Mk 84 にも取り付け可能である。
LT-2
 中国空軍が現有する第一世代の LGB で、爆弾に取り付けて496kgで、レーザシーカは4kmの捕捉能力がある。  汎用とは言いながら円筒型弾体に特化したシステムの様である。
2006.11.06 Aviation Week & ST Power play <0622-110604>
= 広東省珠海で開催された航空ショーに関する記事 =
 10月31日~11月5日に広東省珠海で開催された航空ショーには多数の中国空軍装備の他、中国企業が研究開発中の航空機、精密誘導兵器 等が展示され、中国の軍事開発技術への積極的な取り組みが目立った。
J-11B
 J-11B は J-11 (Su-27) を元に開発を進めている戦闘機で、エンジン、レーダー及び 搭載兵器を全て国産にする。 現在は飛行試験の中間段階にある。
PL-12
 J-11B に搭載予定の ARH 誘導 AAM で、試験発射は既に終了し製造段階に移行する直前とみられる。  J-10 への搭載も予定されている。
LT-2
 ロシアの KAB 系列に類似した500kg級レーザ誘導爆弾で、射程は約20km、命中精度は2m以内 で装備化まで2~3年を要する。
LS-6
 500kg、1,000kgの精密誘導滑空爆弾キットで、2003年から開発を開始し、試験機からの投下試験を6回以上実施した。 誘導には、GPS 、Glonass (露) 及び中国独自の Beidou システムのいずれも使用可能である。
( LS-6 関連記事 AW&ST 2006.10.16)
 Beido は5基の GEO 衛星と30基以上の非 GEO 衛星から構成されるとみられている。
FT-1/3
 250kg、500kgの衛星誘導兵器で射程は18km、2001年から開発を開始、形状は極めて米軍の JDAM に類似している。
2006.07.19 Jane's Defence Weekly Waning sales force Safran to rethink future <0616-071910>
 2004年に航空機エンジンメーカの Snecma社と防衛通信機メーカの Sagem社が合併して設立した Safran社は、 7月11日に売り上げが前年度同期10.8%増と発表したが、先行きは明るくない。
 グループが開発中の AASM (Armament Air Sol Modulaire) 誘導爆弾キットは2006年に納入されることになって いるが遅れているため、2007年運用開始は難しくなっている。
2005.08 Jane's Missiles & Rockets DMGB completes more test missions <0516-080022>
 Lockheed Martin社が DMGB (Dual Mode Guided Bomb) の追加投下試験を実施した。 DMGB は予定された航跡 を飛翔し標的に命中した。
 DRGB は GPS とレーザの二方式を持つもので、Mk80 シリーズの汎用爆弾に装着する 安価な誘導装置である。
2005.07 International Defense Review Dual-mode guided bomb <0514-070002>
 Lockheed Martin社が、新型誘導爆弾 DMGB (Dual-Mode GB) の投下試験を実施した。 DMGB は Mk82, Mk 83, Mk 84 などの汎用爆弾に装着する安価なキットで、レーザ又は GPS/INS で誘導される。
 この様な GB は従来は高価であったが、DMGB では安価を狙っている。
2005.06.13 Aviation Week & ST Lockheed Martin has completed <0513-061303>
 Lockheed Martin社は米海軍 DMGB (Dual-Mode Guided Bomb) の飛行試験を終了した。
 DMGB は Mk82、83、84に取り付ける誘導システムで、試作システムを装着した爆弾は航空機から投下され、計 画通り標的地点に誘導された。
2004.08.11 Jane's Defence Weekly Precision attack: necessity, not luxury <0415-081108>
= 米国及び列国の GB の現状に関する紹介記事 =
① GB の歴史
JDAM
 ・最新の米軍計画では23万発の JDAM を調達。
 ・B-2 が1パスで80発の JDAM を別々の目標に投下する実験が行われた。
 ・JDAM-ER計画(DiamondBack 拡張翼付)
 ・HART (Honet Autonomous Real-time Targeting: DAMASK IR シーカ付) ③ GBU-39 SDB
WCMD
Dual-mode 化傾向
 最近は LGB と GPS/INS の Dual-mode化傾向
⑥ 列国の GB
 ・フランス AASM: ロケット推進、250kg弾頭、2004年2月に投下試験開始。
 ・南ア KPGM
 ・イスラエル NG LGBSPICE
 ・ロシア KAB-500/1500 シリーズ
長射程化傾向
 ・LongShot 拡張翼
2004.08.09 Aviation Week & ST Internal affairs <0415-080902>
 イスラエル国防省が JSF機を導入する意向を示していることで、Rafael社は2010~2020年に装備化を予定する 次世代 AAM 及び開発中の500-lb/200-lb Spice 精密誘導爆弾キットの機内弾倉への収 納化を検討している。
 同社は次世代 AAM の概念設計を既に開始しているが、最近になって機内弾倉への収納を設計構想に加えてい る。
 また、現在 F-16 に搭載している2000-lb爆弾及び1000-lb爆弾用の Spiceキットの小型化と JSF の機内弾倉への収納も同時に検討を始 めている。
2004.03 Jane's Missiles & Rockets Thales to supply 'smart' fuze for Paveway Ⅳ <0409-030010>
 TME (Thales Missile Electronics)社が Raytheon Systems社から、Paveway Ⅳ 用の MEHTF (Multi Event Hard Target Fuze) を$38Mで受注した。
 MEFTF は曳火(空中破裂)、触発、遅延のいずれにも対応可能な信管で、飛行間の目標変更も可能である。  更に二次被害の低減も図られる模様である。
2004.01.28 Jane's Defence Weekly US plans future air-to-ground munitions <0403-012803>
 米陸海空軍が合同で、次世代空対地武器の調達を合同で実施するための、ロードマップ作成の作業を行っている。
2004.01.12 Aviation Week & ST Hard target <0401-011206>
 米空軍は GPS 装備の5,000-lbバンカーバスター、EGBU-28 B-2 に搭載し運用を年内にも開始するが、同時に更なる性能向上計画に着手する。
 空軍はレーザー誘導の GBU-28を補うため、全天候型の EGBU-28 を243発調達する計画で、昨年夏に全ての試 験が完了しているが、より堅固な目標に対処するため、弾頭効果の強化、侵徹能力向上に必要なノーズコーンの材質と形状等について既 に研究を開始している。
 空軍はF-15Eへの搭載も計画しているが予算上の制約から2008年以降となるとみられる。
2004.01.12 Aviation Week & ST The next revolution <0401-011205>
 GPS を用いた精密誘導兵器は最近の紛争でその効果を明らかにしているが、更に優れた破壊力の強い実用性の高い兵器の開発が進めら れている。
 米海軍では移動標的の攻撃精度を向上させる他、UCAV への搭載可能な比較的小型の誘導兵器の開発、Reactive 弾頭 の開発による破壊力向上等を、次期システムに反映すべく研究を行っている。
 また、GPS を用いずに精密誘導を行うことも検討しており、高精度の Fiber-optic gyros に着目し研究を行っている。
2003.10 Jane's Missiles & Rockets B-2 drops live GBU-28B/B bombs  8月14日に B-2 による GBU-28B/B 5,000-lb爆弾の投下試験が行われ 成功した。
 GBU-28B/B は B-2 搭載のため GBU-28A/B を改造したもので、試験は2003年3月から模擬爆弾を用いて続けら れていた。
2003.09 International Defense Review Israeli air-to-ground weapons reduce collateral damage risk  イスラエル IMI社が各種対地攻撃精密誘導兵器を開発している。
Delilah:
 射程250km、重量182kgの CM で、1時間の滞空能力があり、巡航速度 Mach 0.9(公 式には Mach 0.3~0.7)、巡航高度30,000ft(公式には28,000ft)で飛行する。
M-2000:
 2,000-lb誘導爆弾
I-1000:
 1,000-lb侵撤爆弾
2003.06.16 Aviation Week & ST War shapes new products
= イスラエルの新兵器に関する紹介記事 =
 イスラエルの軍需企業は軍の作戦環境の変化に対応する各種装備の導入を提案している。
Spice ASM キット
 1,000-lb及び2,000-lb爆弾に装着する精密誘導システムキットで、高度42,000ft、射程40miから GPS 妨害下で使用できる。
 価格は$150,000~200,000
Spike-ER
 射程約5miの攻撃ヘリ搭載用の対戦車ミサイル
Seagull UAV
 6時間滞空、搭載重量12-lbの戦術偵察用手投げ式 UAV
Skylark UAV
 2時間滞空、重量12-lbの偵察用手投げ式UAV
Litening pod の能力向上
 前方監視IRセンサーとTarget range finder を装備し移動目標を探知追随すると共に妨害電波の位置評定を行う
SSB(Small Smart Bomb)
 射程30miの UCAV 及び JSF 用250-lb、500-lb小型滑空爆弾(開発中)
クラスター爆弾用自爆信管
 投下後10数秒で自爆。 試験結果では不発率0.06%以下
2003.05 Jane's Missiles & Rockets Coalition makes massive use of guided munitions
= イラク戦争で使用された各種 PGM の紹介 =
 イラク戦争で投下された PGM は、4月7日時点までで18,000発以上で全体の70%になる。 特に 開戦後の4日間では全体の90%が PGM であった。
 主として使用されたのは GBU-31, GBU-32 などの JDAM であったが、バグダッド地域の爆撃には、よ り精度の高いレーザ誘導爆弾が使用された。
 開戦初日の3月19日に F-117 が4発の EGBU-27 を投下したが、これが EGBU-27 の初めての実戦使用となった。
 3月28日には B-2 から2発の 4,700-lb EGBU-37 が初めて投下された。
 英空軍は Storm Shadow 巡航ミサイルを30発以上使用した。
 4月3日にバグダッド南の共和国防衛隊機甲部隊に対して B-52H が6発の CBU-105 WCMD を投下したが 、この WCMD は JDAM 並の GPS/INS 誘導にしたものであった。
 Tomahawk BlockⅢC 740発使用された結果、備蓄 は1,150~1,350発になってしまった。
 米軍はこの戦いに多数の UAV を投入したが、その中には Tactical Air-Launched Decoy や、開戦初日にバグダッドに チャフを散布した MGM-34 Firebee が含まれる。
 (註:EGBU-27 とは、 BLU-109 侵撤爆弾 Pave Way Ⅲ レーザ誘導装置を取り付けた GBU-24 を F-117 用に改造した GBU-27 に GPS 誘導装置を付加した Enhanced型。 EGBU-37 は、5,000-lb BLU-113 "Bunker Buster" に Enhanced Pave Way を取り付け F-15E 用に開発された GBU-28 を、 B-2 に搭載できるように改造した侵撤爆弾)
2003.04.01 時事通信

インターネット

共和国防衛隊への打撃強調=イラク開戦後、8,000発以上の精密弾  米統合参謀本部のマクリスタル作戦副部長は31、前日の空爆では、爆撃機などが延べ約千回出撃し、メディナ師団など 4個師団を攻撃するとともに、バグダッドやイラク北部の防空・通信施設などを空爆したことを明らかにした。
 同副部長によると、米英軍は開戦以来、700発以上のトマホークと8,000発以上の精密誘導弾をイラクに投下し たという。
2003.04 International Defense Review Australia seeks all-weather precision-guided bombs  オーストラリアは、スタンドオフ誘導爆弾計画 Air 5409計画を進めている。
 Air 5409 の候補には、JDAM-ER のほかに、イスラエル Rafael社製 SPICE (Smart, Precise Impact and Cost-Effective ) が挙がっている。
 SPICE は民間衛星が取得した1m精度の画像データを元にした scene-matching 方式のセンサを搭載し、42,000 ftから投下した場合で60km以上の射程を持つ。
2003.03.27 時事通信

インターネット

精密誘導弾4,300発を投下=イラク開戦以来、巡航ミサイルは600発  米統合参謀本部のマクリスタル作戦副部長は26日の記者会見で、イラク攻撃開始以来トマホーク600発 以上を撃ち込み、精密誘導弾4,300発以上を投下したことを明らかにした。
2003.02.24 Aviation Week & ST Battling to maintain  Raytheon 社は英空軍の PGM 計画用に PavewayⅣ を提案している。
 同社は米空軍の SDB 計画で Lockheed Martin と Boeing 社に敗れており、その巻き返しを図る。
 今回は MBDA との間で契約を競うこととなるが、最終的な企業選定は4月~5月に行われる模様である。
 提案では機体に GBU-12 を用い、GPS 誘導システムを内蔵、250~2,000-lb 級の爆弾に対応が可能とされる。 また、オプションとし てレーザー誘導及び射程延伸用の Longshot wing キットや DAMAS (Direct Attack Munition Affordable Seeker) の取付も可能である。
 英空軍の計画では Tornado、Harrier 及び Typhoon 用として2,000~3,000発を装備する。
2003.01 International Defense Review EGBU-28 enhancement  米空軍は BLU-113 の弾頭である EGBU-28 P3I に ついての、statement of objectives 及び要求性能の原案を発簡した。
2002.12.04 Jane's Defence Weekly China, Iran share missile know-how  イランと中国は、ミサイルの開発と生産で共同している。 イランで 'Project Noor' と呼ばれている計画は、中国 製で射程15kmの C-701 短距離対艦ミサイルと、同じく120kmの C-802 長距離対艦ミサイルの計画である。
 イラン海軍は中国製の FL-6 対艦ミサイルを既に装備している。
 これとは別にイラン空軍は2種類の EO誘導爆弾を公表した。
 Qadrは全天候性のない TV 誘導で20kmの射程を持つ。 原型は1980~1988年のイランイラク戦争で使用された。
 ロケット推進の Zoobin は340kgの弾頭を持ち、25kmの射程を有する。
2002.10.16 Jane's Defence Weekly Second-source JDAM production line moves closer  英国の PGB (Precision Guided Bomb) 計画の受注を目指している Boeing社は、PGB に 500-lb JDAM が採用されれば、MBDA社に建設する生産設備を、JDAM 生産のセカンドソースにするとして、受注戦術を強化している。
 一方 JDAM はアフガンで約7,000発が使用されたため、月産能力の拡大を行っているが生産が追いついていな い。
2002.10 Jane's Missiles & Rockets PC-based system will plan PGM missions  米空軍は Northrop Grumman社と、PGMPS (PGM Planning Software) の9年間契約を$49M で結んだ。
 PGMPS は米空軍の保有する全ての PGM の mission planning を、PC で行うシステムで、JMPS (Joint Mission Planning System) の一翼をなし、従来の AGM-130/GBU-15, JDAM, JSOW, WCMD, SDB, JASSM 及びその他の PGM 用の mission planning モジュールに置き換わるものである。
 Phase 1 は18ヶ月$4.1Mの計画で WCMD, AGM-130, JDAM, JSOW 用が対象となる。
2002.09 Jane's Missiles & Rockets ・・・ and offers improved Enhanced Paveway to UK  英国の PGB (Precision Guided Bomb) 計画を巡って Raytheon社は Enhanced Paveway の改良型を、Boeing社は JDAM の改良型を提案し競っているが、英国では2000年末に Enhanced Paveway EO/INS/GPS 誘導爆弾を 発注し、2001年10月から運用している。 現在1,200キットを保有している。
 Enhanced Paveway は8目標のデータを事前に入力でき、投下後は GPS の誘導で目標に接近、レーザ反射を受信した場合にはレーザセミ アクティブ誘導に切り替わる。
 このため JDAM に比べて高価になるのが欠点で、EO 誘導だけの Paveway の単価は JDAM と同じでも、IMU 付きになると単価は2倍になる。
 ともあれ、 Paveway Ⅱ は、2002年末で月産900キットになる見込みで、2002年6月27日に通算125,000発目を 米海軍に納入している。
2002.09 International Defense Review UK moves towards Precision Guided Bomb selection  英国防省は12月に PGB (Precision Guided Bomb) 計画担当社を決定し、2003年3月に契約を行う。
 部隊配備は2006年に計画され、最終的には14,000発以上が調達される見込みである。
 計画には Boeing社と組み JDAM-ER を提案する MBDA社と、Enhanced Paveway Ⅱ (EP-Ⅱ) を提案する Raytheon社の2社が競争している。
 JDAM-ER は、MBDA社製の DiamondBack 有翼テールキットを用いたもので、GPS/IMU で誘導 される。
 EP-Ⅱ は、GPS/IMU を付加したレーザ誘導方式である。
2002.05.08 Jane's Defence Weekly MBDA studies UK JDAM production line  Boeing社と MBDA社は、英空軍が進めている全天候 PGB 計画 500-lb Mk 82 型の JDAM を提案している。 500-lb 型の JDAM は4月26日にフロリダで F-16 からの投下試験に成功 している。
 一方 Raytheon社は、フランスの Sagem社と提携して 'Enhanced Paveway' の改良型を提案している。  Enhanced Paveway は GPS/LGB 誘導で、2年前に英空軍に採用されている。
 英空軍は、全天候型で 3m の爆撃精度を持つ PGB を要求している。
2002.04 Interantional Defense Review The falling price of precision
= 空中発射型誘導兵器の現況と趨勢に関する記事 =
 アフガニスタンでの JDAM の有効性が実証されたことにより、多くの誘導兵器の開発が進められている。
JDAM
 現在600セット/月でフル生産中。価格も1992年当初の $40,000/発から $20,000に低減された。 今後、JSF や X-45 UCAV への搭載を計画 中。
JDAM-ER
 JDAM の胴体下に、Alenia Marconi社製 Diamond Back 取り付け翼を装着したもの。 米軍には翼取り付け計画はないが、海外ユーザが 関心を示している。
海軍用 JDAM
 海軍は DAMASK (Direct Attack Munition Affordable Seeker) 搭載の精密誘導型 JDAM の試験を2000年以 降実施している。
SDB
 空軍が F-22 搭載用として開発中、2006年に先ず F-15に搭載、その後 F-22 に搭載を予定。 JSF や X-45 UCAV への搭載も計画中。
 開発は 3段階に区分され、第2段階はFY-10 の装備化、第3段階は研究中で捜索範囲の拡張と自律目標捕捉を検討している。
 研究所レベルの関連計画には、空軍の PDAM (Precision Direct Attack Munition) と Boeing 社が独自に 研究中の SSBREX (Small Smart Bomb Range Extention) がある。
LOCCAS
 空軍が Predator B への搭載を検討しつつ開発中。 2005年にフルスケール開発試験、2008年の LRIP を目標 としている。
 また、これらの計画と併行して移動目標の攻撃精度向上のため、 AMSTE (Affordable Moving Surface Target Engagement) 計画がすす められている。
2002.03.25 Aviation Week & ST Funding pressures haunt UK projedts  英国防省は空軍と陸軍が計画中の各種精密誘導兵器の調達について、予算上の制約から厳しい見直しを迫られている。
 現在、陸軍では短距離対戦車ミサイル NLAW (Next-generation Light Anti-armor Weapon) 14,000~22,000発と LFATGW (Light Forces Anti-Tank Guided Weapon) 4,500~5,000発を、空軍が PGB (Precision Guided Bomb) 3,000発や Storm Shadow 巡航ミサイル 900発等の導入をそれぞれ計画しているが、いずれも削減する方向で検討が行 われている。 
2002.02.27 Jane's Defence Weekly London narrows precision-guided bomb contest  英国の精密誘導爆弾開発担当会社は、昨年末に6社中、JDAM の派生型を提案する MBDA/Boeingグループ、Enhanced Paveway を提案する英国 Raytheon、仏軍で既に採用している AASM (Armement Air-Sol Modulaire) を提案するフランスの Sagem社の3 社から回答があり、この3社に絞られた。 この内2社が5月から6ヶ月の分析段階に入る。
 一方、FOAS (Future Offensive Air System) の開発は、4月上旬に BAE社が18ヶ月の研究継続 契約を受けることになりそうである。
 FOAS は当初計画より18ヶ月遅れて2003年初めに開発が開始されそうで、2017年には Tornado GR4 に代わり導入 されることになりそうである。
2002.02.25 Defense News Israeli MoD opens markets for new Spice smart bomb  Rafael 社はこのほど、イスラエル国防省が、同社の開発した空軍用の新型スマート爆弾 Spice の輸出を承認する見通しを明らかにした。
 Spice は 2,000lb Mk84 通常爆弾に取り付け、射程 31マイル、INS/GPS の他、電子光学シーカーを装備し、イスラエル 版 JDAM とも言われる。 輸出用の名称は未定であるが、今後10年間に数10億ドルの輸出が見込まれる。 
2002.01.07 Inside the Navy Lockheed Martin competing with Raytheon for Laser-Guided Bombs  Lockheed Martin 社はこのほど、米海軍のレーザー誘導爆弾 (LGB) キットの製造を $80M で契約する。
 LGB はこれまで Raytheon 社の独占事業であったが、DoD は予算節減のため、Lockheed Martin 社との契約方式を指名競争とした。
 なお、予算額は緊急予算の中から充当される。
2001.12.03 Inside the Navy Navy proposes ramping up preduction of precision-guided munitions  米海軍は太平洋及び大西洋両艦隊の意向を反映する形で、FY-03 に精密誘導弾薬 (PGM) の取得予算増加を要求する。
 海軍の PGM は湾岸戦争以来その消費が膨大で、取得が追いつかず備蓄量が底をついており、今後 5年間に $5B 規模の予算が必要としている。
2001.12 Jane's Missiles & Rockets US PGMs target Afghan caves and bunkers  米軍はアフガニスタンにおいて、各種 HDBTD (Hard and Deeply-Buried Target Defeat) 弾を使用している。
 GBU-37 5,000-lb 爆弾は、GBU-28 5,000-lb レーザ誘導爆弾を、B-2 の弾庫に搭載できるように短くしたもので、 GPS/INS 誘導を行う。 GBU-37 は B-2 から、GBU-28 は F-15E から投下された。
 洞窟の攻撃には F-15E から投下された AGM-130 も使われた。
2001.12 International Defense Review Multimode GBU-28 for B-2A/F-15E  Raytheo社は $3.6Mの契約で、GBU-28B/B を B-2A 及び F-15E に搭載する。
 改良の主な点は、IMU (Inertial Measurement System) を取り付け GPS/IMU とし、レーザ照準モードと合わせて精度の向上を図る 他、B-2A 用に IMU 単独モードも考えられている。
2001.12 International Defense Review Lethal MALD derivative  Northrop Grumman Ryan社は、MAAWLR (Miniaure Autonomous Attack Weapon Long Range) の検討を進めている。
 MAAWLR は、MALD (Miniature Air Launched Decoy) の機体に BAT の弾頭とセンサを取り付けた物で、移動目標の攻撃用に考えている。
 MAAWLR はスタンドオフで発射されて目標地域に接近し、速度を落とした後に音響センサで目標の追随、識別を行い、最終段階では終 末センサで誘導される。
2001.10.31 Jane's Defence Weekly USAF enhancing capabilities of B-2  B-2 爆撃機の追加生産の是非が論じられている中、空軍は現存する21機の B-2A Block 30 の、戦 闘能力向上計画 (Block 40) を進めている。
 その1は、電波吸収体の改善 (AHFM: Advanced High Frequency Material) で、従来乗組員昇降口の様な アクセスパネルにステルス性確保に使用していたテープファスナの、約60%を取り除くことができる。
 AHFM により B-2 の整備性が通常の航空機並に改善される。
 その2は、弾薬搭載能力の改善で、B-2 が従来16発の 2,000-lb JDAM しか搭載できなかったのが、 80 発の 500-lb JDAM を搭載し、別々の目標に指向させることができる ようになる。
 EGBU-28 (Enhanced GBU-28) GBU-37 に代わり搭載が可能になる 4,700-lb 'bunker buster' で、既に Operation Enduring Freedom で使用されている。
 その3は、通信機能の改善で、Link-16 に加えて Ultra-High Frequency Extremely High Frequency SATCOM (satellite communication) 装置がが付加される。
2001.10.15 Aviation Week & ST US stalks Tariban with new air scheme  アフガニスタンでの航空作戦にあたり、DoD は目標識別から5分以内に移動目標を攻撃する新し い作戦計画を実施していることが明らかになった。
 計画のキイとなるのはアフガニスタン全域をカバーする陸海空及び CIA を統合した C4I リンクで E-3 AWACS、E-8 JointStars、 RC-135 RivetJoint、U-2 等の他、GlobalHawk や I-Gnat 無人機が総合的に運用されている。
 攻撃には F-15E や F-117 をはじめ攻撃ヘリが使われ、GBU-37 貫徹誘導爆弾、AGM-130 及び JDAM 等各種兵器が用いられている。
Enduring Freedom 作戦空爆で使用可能なASM, GB 等
Enduring Freedom 作戦空爆に使用した兵器
2001.09 International Defense Review US forces study sensor-equipped munitions  砲から発射し戦場偵察、戦果確認に使用する飛行体の開発計画が進んでいる。
 陸軍砲兵学校の要求に基づく QuickLook は、155mm榴弾砲から発射され、全長 99cm、重量36~41kgの弾で、発射時の加速度は2,000gに抑えられている。
 発射後 Mach 0.85 で高度1,000m、距離2kmに達し、主翼、後操舵翼及びプロペラを拡張してエンジンを始動 する。
 弾は10分間飛行する。 速度を225km/hに落とせば30分の飛行が可能で、発射地点から50kmの範囲の39k㎡を捜索 可能である。
 海兵隊は127mm砲から発射する FASM 計画を持っている。 FASM は 73kg で 80kt で3時間飛行可能であ る。
 この他陸軍では、砲から発射する WASP (Wide Area Surveillance Projectile) にも関心を持っている。  WASP は 3.9kg と小型で、155mm砲のカーゴシェルに詰められ 16,000gで発射された後に散布されパラシュートで減速し、100km/h で 30分間飛行する。
2001.05.28 Aviation Week & ST F-14 cleared to carry GPS-guided penetrating bomb  米海軍は F-14 Tomcat の地上攻撃能力向上のため、GPS 誘導の GBU-24 貫徹誘導爆弾 による投弾試験を行った。
 3月19日、海軍チャイナレイク射場で F-14D から速度 1.9M で GBU-24E/B の投弾を行いこれに成功、Tomcat での使用が可能なこと を確認した。
FAS の GBU-24 (Pave Way Ⅲ) のページ
 爆撃効果等の運用試験は次回以降の投弾試験で行われる。
2000.11 International Defense Review GBU-15 test filies Global Positioning System enhancement  米空軍は、GBU-15 の能力向上計画 Pase Ⅱ の試験に成功した。 この能力向上は GBU-15 に GPS を組み合 わせるもので、実験で GBU-15 は 28km 飛行して弾着した。
 GBU-15 の能力向上計画は、先にユーゴスラビアで行われた 'Allied Force' 作戦の経験を受けて、 空軍参謀長が1999年 8月に発した指令に基づき実施されている。
 計画は2段階に分かれており、投弾後の目標ロックオンモードの追加が含まれている。
 Raytheon社が受注した Pase I は、69日間で101システムの改修を実施している。
2000.09 Jane's Missiles & Rockets Enhanced GBU-15 completes first Phase Ⅱ drop test  Raytheon社は EGBU-15 (Enhanced GBU-15) Phase Ⅱの投下試験に成功した。
 1999年 8月29日、空軍参謀長が GBU-15 の全天候性を高める Quick-Reaction 計画を発令した。 計画は2段階に分けて実施され た。
 Phase Ⅰでは69ヶ月以内に101個システムの配備を完了した。
 Phase Ⅱは、GPS を使用すると共に、投弾後に目標にロックする事により全天候性を高めるものである。
2000.09 International Defense Review Kosovo spurs presision bomb programs  米国とヨーロッパ7ヶ国は、昨年の Kosovo における 'Operation Allied Forces' の結果から、新たな精密誘導 爆弾の整備を検討している。

 そのポイントは、GPS / INS の採用により、レーザ誘導爆弾の使用できない悪天候下で使用できることに より、味方の損害を軽減することにある。

 更なる運用上の利点として、投下可能空域の拡大、及び off-axis angles の拡大 が期待できる。

 米海空軍は 1,200発の Enhanced Paveway の調達を計画している。 これは Pavaway Ⅲ に GPS/INS を 付加したものである。