GMLRS に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2021.05.12 Breaking Defense Army discloses hypersonic LRHW range of 1,725 miles; watch out China <2106-051210>
 米陸軍当局者がBreaking Defenseに、陸軍が開発している長距離超高速兵器
LRHW射程は2,775km (1,725哩) 以上になると述べた。 海軍が開発しているCPSの射程も同じ程度と言う。
 射程が2,775km以上であればグアムから発射した場合、台湾を取り囲む中国PLA部隊を射程内に収めることになる。 更に台湾、日本、韓国から発射すれば中国内陸の千哩以上を射程内に入れることになる。
 米陸軍の長距離火力と射程は以下の通りである。
 ・Paladin SPH:  25哩 (  40km)
 ・ERCA    :  43哩 (  70km)
 ・GMLRS   :  43哩 (  70km)
 ・GMLRS-ER  :  93哩 ( 150km)
 ・ATACMS   :  186哩 ( 300km)
 ・PrSM    :  310哩 ( 500km)
 ・MRC    : 1,118哩 (1,800km)
 ・LRHW    : 1,725哩 (2,775km)
【註】
 米陸軍はMDTFの中心に、HIMARS中隊、MRC中隊、LRHW中隊からなる戦略砲兵大隊を据えているが、HIMARS中隊が発射するGMLR-ERの射程は150kmであることから、GMLRS-ERが中国本土に届くためにはMDTFを台湾に展開する必要がある。
【関連記事:2106-051010 (BD 2021.05.10)】
2021.05.10 Breaking Defense Army plans to grow Artillery EXCLUSIVE <2106-051010>
 米陸軍が新兵器の導入と新部隊の創設により野戦砲兵の改革を行おうとしている。
機甲旅団の砲兵大隊は従来のM109 Paladin 155mm
SPHを装備するがM109A6をM109A7に更新する。 また射程が25哩に延びた新型RAPであるXM1113弾を発射する。
機甲師団の砲兵大隊はXM1113 RAP弾を使用れば射程が40哩以上になるM1299 ERCAを装備する。 M1299はM109の車体に砲身長を39口径から58口径に伸ばした砲身を搭載し、将来はラムジェット推進弾も発射する。
軍団は砲とミサイルを装備していた砲兵旅団を、HIMARSMLRS装備部隊に改編し、射程を90哩以上に伸ばした長射程型GMLRSと、射程が300哩以上になるPrSMを発射する。
戦域軍には、既に5個編成されているMDTFが入る。 MDTFは太平洋戦域に2個欧州に1個北極圏に1個が配置され、残りの1個は戦略予備になる。
 MDTFは長射程ミサイル部隊を2個中隊持ち、射程1,100哩の中距離を担当する中隊が装備するMRCは海軍が装備している亜音速のTomahawk及び超音速のSM-6を装備する。 長距離を担当する中隊は海軍と共同開発している射程が数千哩と推定されるLRHWを装備する。
【註】
 この記事に掲載された図によると、MDTFの編成は以下のようになる。
 I2CEWS (Intelligence, Information, Cyber, EW and Space)大隊
  情報中隊×2
  通信中隊
  長距離センシング中隊
  情報保全中隊。
 戦略火力大隊
  HIMARS中隊
  RMC中隊
  LRHW中隊
 防空砲兵大隊
 旅団支援大隊
2021.05 International Defence Review ER GMLRS reaches 80 km distance, experiences warhead 'a nomaly' <2107-050005>
 Lockheed Martin社が3月4日に
WSMRGMLRSの長射程型であるER GMLRSの発射試験を行い80kmの飛翔には成功したが曳火射撃弾頭が過早破裂し2つ目の目標は達成できなかった。 同社は4月と5月にも4回目と5回目の発射試験を計画しており、150kmの射撃を行うという。
 ER GMLRSは開発段階での4回の発射試験に続き品質評価試験に入り、7回の発射試験に続いて2回の運用試験を行う計画で、陸軍は2023年にもLRIP入りの決定(註:Milestone C)を行うという。
2021.03.30 Defense News Lockheed scores $1.1B contract to build US Army’s guided rocket on heels of extended-range test <2104-033006>
 Lockheed Martin社が3月30日に陸軍から訓練用縮射弾2,000発を含む11,000発の
GMLRSを$1.Bで受注した。 同社は今までに50,000発のGMLRSを受注している。
 その数日前の3月25日に同社はWSMRで、射程延伸型GMLRSであるER-GMLRSによる射距離135km以上の試験に成功している。 陸軍はER-GMLRSの最大射程を150kmとしている。
2021.03.05 Defense News US Army's extended-range guided rocket sees successful 80-kilometer test shot <2104-030514>
 Lockheed Martin社が3月4日、
WSMRで同日に長射程型GMLRSGMLRS (ER GMLRS) の射撃に成功したと発表した。 射距離は80kmであった。 ER GMLRS最初の発射試験は2020年11月に行われたが発射後に不具合が発生していた。 ER GMLRSの調達はFY23に開始される。
 同社は今までに50,000発以上のGMLRS9,000発の単弾頭型GMLRSと、短射程安価訓練用GMLRSを1,800発受注している。
【註】
 ER GMLRSは70kmである今までのGMLRSの射程を150kmまで伸ばすもので、ロケットモータのサイズを長さ、胴径共に大きくするが、今までと同様にポッドに6発を装填でき、M142 HIMARSやM270A1 MLRSから発射できるという。
【関連記事:1812-101702 (JDW 2018.10.17)】
2019.03.18 Inside Defense Army starting $50M project to integrate advanced seeker into GMLRS <1904-031810>
 米陸軍が
GMLRSに搭載する新型シーカの開発を3年かけて開発する計画でFY20に$138.6Mを要求した。
 この計画はGMLRS Alternative Warheadsと射程を延伸するGuided MLRSの2件からなる。
2018.10.29 Aviation Week & ST Long shot <1901-102901>
 米陸軍のExcalibur、GMLRS、ATACMSはいずれもロシアの脅威に対して射程が足りないため、各種長距離火器を開発している。
Extended-range cannon Artillery
 射程が30~35kmのPaladin 155mm砲39口径を58口径にして射程を70kmにまで伸ばす。
GMLRS-ER
 Lockheed Martin社が開発中で、胴径はやや太くなるが従来のM270A1に6発パックを搭載できる。
PRSM
 
PRSMの射程はINF条約の縛りから400kmを必成としているが、望ましくは499kmとしている。 ただ現在の設計では陸軍が要求すれば499km超えにできると言う。 ATACMS同様M270A1に2発を搭載する。
 FY27装備の当初計画を早めて、FY23でのEOCを追求している。
2018.10.17 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin plans ER GMLRS flight for mid-2019 <1812-101702>
 Lockheed Martind社が米陸軍協会の10月10日の年次コンファレンスで、長射程型
GMLRSであるER MLRSの初めての試射を2019年中頃に行うと発表した。
 ER GMLRSは70kmである今までのGMLRSの射程を150kmまで伸ばすもので、ロケットモータのサイズを長さ、胴径共に大きくするが、今までと同様にポッドに6発を装填でき、M142 HIMARSやM270A1 MLRSから発射できるという。
 ER GMLRSは2020年に性能確認試験を行い、2021年に量産に入る計画であるという。
2018.01.10 Jane's Defence Weekly Officials request relief for minitions programmes <1803-011009>
 米議会が12月21日に、1月19日まで有効な 継続予算決議案 (
CR) を可決した。 CRで は新規事業の開始や生産レートの変更は認められていないが、国防総省は特例を要求し議会が認めた。
 その特例にはGBU-53/B SDB Ⅱ 90発、Harpoon Block Ⅱ、B61-12核爆弾用テールキットATACMSの改良キットなどの新規調達と、GMLRS生産レート を2,954発から6,000発へ、AGM-158C LRASMの生産レートを10発から25発に引き上げることなどが含まれ ている。
2017.09 International Defence Review 'Outgunned': The US looks to advance its artillery to meet peer threats <1710-090014>
=米陸軍の野戦砲兵火力の将来に関する6頁 の記事 =
 米陸軍の
LRPFATACMSの後継になるのかGMLRSの改良型になるのか 定かではないが、海兵隊は海軍研究本部(ONR)と共同で移動目標射撃用の砲弾 MTARの開発を行おうとしている。
 現在の155mm砲の射程はRAP弾でも30kmであるが、MTARは70kmを目指しているという。
2014.09 International Defense Review US advaces DPICM replacement <1410-090003>
 米陸軍が
DPICM に代わり GMLRS に搭載する代替弾頭 AWIOT&E を10月に開始する。 AW の炸薬は PBXN-110 で、そのまわりに180,000本のタングステン侵徹弾が配置され ている。
 AW 搭載型である GMLRS AW(Increment Ⅲ)は単弾頭型 GMLRS(Increment Ⅱ)と同じ弾体を試用しており、米陸軍は単弾頭型と AW 型の GMLRS を43,560 発装備する計画である。
2014.03 International Defence Review GMLRS Altenative Warhead completes test <1404-030008>
 Lockheed Martin社が、ATK社製の GMLRS 代替弾頭を搭載した GMLRS 4発の試射に成功した。 この弾頭の
DT/OT は今年中頃、IOT&E は10~11月に実施される。
 不発弾の発生を1%程度に抑えたとは言え代替弾頭もクラスタ弾で、米国は2018年以降もクラスタ弾を保有 する唯一の国になる。 米国は2008年のクラスタ弾に関する条約には参加していない。
2012.12 International Defence Review Boeing's second-hand rocket rivals GMLRS <1301-120005>
 Boeing社が、散布子弾弾頭 DPICM を搭載している MLRS 弾を、GBU-39 SDB-1 を弾頭とするミサイル GLSDB に改造する案を発表した。 これにより射程が32kmであった DPICM 弾頭 MLRS は、射程が 150km、更にロケットモータの推薬を更新すれば200kmにまで延ばすことができる。
 GLSDB は、高度40,000ft、射距離17kmまで打ち上げられたのちにフェアリングが外され滑空する。 GLSDB の単価は $50,000GMLRS半値であるという。
 一方 Lockheed Martin社は射程を250kmにまで延ばす Increament 4 GMLRS を提案しているが、ロケットモータの 胴径が大きくなることから、1パックの弾数が6発から2又は3発に減るという。
2012.08 International Defence Review ATK expores wider GMLRS AWP applications <1209-080026>
 DPICM クラスタ弾に代わる GMLRS 用代替弾 (AWP) を受注した ATK社が、同弾 で使用する LEO 技術を他の弾薬にも応用させようとしており、既に60mm迫撃砲弾では実現 している。
 同社が目指しているのは非誘導 MLRS の M26/M26A2 弾やクラスタ砲弾、SDBHydra 70 ロケット弾などである。
2012.08 International Defence Review Exportable mensuration for GMLRS <1209-080024>
 GMLRS や Excalibur が、弾着誤差5m以下を実現するためには Lockheed Martin社が提供している PSS-SOF 測量装置が必要であるが、この装置のソフトは米英加豪とニュージーランドの5ヶ国にしか提供しないため、その他の国は BAE Systems社の SOCET-GXP か Northrop Grumman社の RainStorm を使用している。 また独仏は Saab社の Rapid 3-D Mapping 装置を使用している。
 これに対し Lockheed Martin社は TacScape 装置を海外市場への売り込みを開始している。
2012.04 Jane' Missiles & Rockets US Army seeks improved Rocket for GMLRS <1207-040006>
 米陸軍が、改良型ロケットモータを採用した GMLRS の改良を計画している。 改良型 GMLRS は単 弾頭で、現在単弾頭型 GMLRS の射程が70kmであるのに対し、250kmの射程を有する。 現在の MLRS 用単弾頭が50~250-lbであるのに対し 、可変効果技術を用いた改良型は13~65-lbである。
 米陸軍は MLRS を2050年まで装備する計画である。
2012.04 Jane' Missiles & Rockets ATK selected to provide GMLRS warhead <1207-040005>
 ATK社が2月20日、現在 M30 GMLRS に搭載している DPICM クラスタ弾頭に代わる代替弾頭 (AWP) は ATK社が GD社に勝って受注し、開発が進められていると発表した。
 DPICM 弾頭は404発の子弾を搭載しているが、その2%~4%が不発弾になると言う。
 AWP は低感度弾薬 (IM) 技術を採用し、小火器弾や高速の破片により誘爆しないようになっている。
2012.02 Jane's Missiles & Rockets GMLRS+ flight shows scalable effects warhead <1203-020018>
 Aerojet社が開発した可変効果弾頭 (Scalable Effects Warhead) を搭載した GMLRS+ の発射試験が行われ成功 した。 GMLRS+ の発射試験は二度目で、2011年8月9日に行われた試験では、Aerojet社製の改良型ロケットモータを搭載して、従来より50km長い 120kmを飛翔した。
 可変効果弾頭は目標に応じて弾頭の破裂距離を選択できるようになっている。
2012.01.18 Jane's Defence Weekly RN Libya report calls for new land-attack options <1203-011801>
 英海軍はリビアでの戦訓から対地精密打撃能力の不足を感じ、艦載型 GMLRS の様な火力の必要性を報告してい る。 2000年代中頃にドイツは M-270 MLRS を元にした MARS の艦載型を明らかにしたが、この計画は棚上げされている。
 また戦訓では艦載型 UAV による ISR の必要性も強調されている。
2011.11 International Defence Review ATK to supply GMLRS altenative warhead <1112-110020>
 米陸軍が進めている DPICM に代わる GMLRS 用弾頭 (GMLRS AW) 計画は、 2010年後半に行われた実射試験の結果、7月25日に ATK社が選定された。 今後FY12の1/四半期に行われる Milestone B を通過すれば、2012年末 に EMD が発注される。
 ATK社の GMLRS AW は基本的に単弾頭で、タングステン弾片と爆発形成侵徹弾が組み合わされたものになる。
2010.12.22 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin tests GMLRS+ <1102-122207>
 Lockheed Martin社が11月31日、自社開発している GMLRS Plus (GMLRS+) の発射試験 に成功した。 GMLRS+ は SAL 誘導の GMLRS で、射程も70kmから100kmへと伸びる。
 今回の試験で GMLRS+ は陸軍の HIMARS から発射され約40km離隔したレーザ照射点から150m 離れて着弾した。 試験は2011年にも続けられ、次回の試験では遠距離の射撃が行われる。
2010.10.27 Jane's Defence Weekly Aerojet declares AWP testing demo success <1012-102706>
 Aerojet社が10月19日、AWP 弾頭の試験に成功したと発表した。 AWP は米陸軍が GMLRS に搭載している DPICM に代える弾頭で、不発弾発生が1%以下になることが求められている。
 開発は2009年9月に Aerojet、GD、ATK の三社が選定され競争を行っており、FY11後半に一社が指名されて36ヶ月間 の SDD に入る。 量産はFY14に開始される。
2010.01 Jane's Missiles & Rockets ATK selected to develop alternative GMLRS warhead <1002-010027>
 ATK社が、米陸軍が DPICML に代わる GMLRS 用弾頭開発の I&D 段階を担当する三社に選定され、$4Mを受注したことを明らかにした。 契約期間は17ヶ月で、最後に WSMR で実射試験を行ったのち一社が選定され EMDD 段階に移行する。
 かねてより代替弾頭の自社開発を進めていた ATK社は、2008年に二種類の弾頭の試験を実施している。
2010.01 Jane's Missiles & Rockets GMLRS sets new distance record <1002-010021>
 米陸軍 5-3rdFA 大隊が行った射撃で、GMLRS92kmの射距離記録を樹立した。
 GMLRS は米陸軍、海兵隊と英陸軍がアフガン及びイラクで、既に1,200発以上を発射している。
2009.12 Jane's Missiles & Rockets Aerojet set to replace GMLRS submunitions <1002-120020>
 米陸軍が M30 GMLRS に搭載している DPICM に代わる弾頭の開発に、Aerojet社を選定した。
 GMLRS AWP 計画では17ヶ月間かけ三種類の技術が検証されるが、この中で IM については試作段階を経ないで 行われる。
2009.09.30 Jane's Defence Weekly US kicks off contest for safer cluster munitions <0911-093003>
 米陸軍が MLRS の弾頭に使用している DPICM クラスタ弾頭に代わる低不発弾クラスタ弾頭 AWP の研究開発に、GD、Aerojet、ATK の三社を選定した。 三社の試作品を比較してFY11に SDD を担当する一社を選定する。
 SDD は36ヶ月間で、FY14には量産を開始する。
2009.07 International Defence Review US Army makes plans to prolong precision fire missile capability <0908-070002>
 米陸軍は、現在 M270A1 MLRS と、M142 HIMARS で構成されている精密誘導ロケット/ミサイルシステム ( PFRMS) のロードマップを再構築しようとしている。 MLRS と HIMARS の射統装置、指揮統制装置、補助動力装置などを更新した M270A1V1 を2015年 に開発し、M142A1 を2020年に配備する。
 また M30 DPICM 弾頭を搭載する GMLRS に搭載する AWP 弾頭の開発も 進められており、現在二種類考えられている候補のいずれかが選択される。
 更に、現在 HMMWV 車に搭載されている SLAMRAAM を HIMARS に搭載する計画も進められていて、 HIMARS には6発を装填したパックが搭載される。
2009.06 Jane's Missiles & Rockets US indicates long-term GMLRS production plan <0907-060028>
 米陸軍 AMC が、FY10~14の GMLRS の単弾頭弾及び縮射訓練弾 (RRPR) の 調達見積もりを行った。 それによると単弾頭弾は4,000発、RRPR 弾は3,000発になる。
2008.09 Jane's Missiles & Rockets Lockheed Martin GMLRS rocket filies record range <0810-090030>
 単弾頭型 GMLRSWSMR で行われた量産確認試験で85kmの最大射距離を記録し た。
 従来 GMLRS の最大射程は70kmであったが、実戦で750発以上使用した実績から、85kmでも精度、安全性、効果に変わりがないと見て試験を行 った。
2008.07 Jane's Missiles & Rockets GMLRS unitary warhead looks towards 2009 full production <0808-070018>
 2006年以来 LRIP で生産され実戦でも使用されている単弾頭型 GMLRS は、 2008年4月に行われた実用試験での成功を受け2009年に本格生産が開始される。
 一方、射程を延伸する新ロケットモータDPICM に代わる散布子弾である AWP の 開発も行われてお、2005年以来続けられている AWP では何種類かの検討が行われているが、最も先進的なのは9,600発の矢弾を搭載するもので、 2006年12月に WSMR で試験が行われている。
2008.06.04 Jane's Defence Weekly Cluster munitions treaty poses tough quwstions for MLRS users <0807-060403>
 5月30日にクラスタ弾の禁止がダブリンで合意されたことから、M270 MLRS が今後 M26 弾頭を使用でなくなり、 8年以内に破棄することが求められた。 M26 弾頭は M77 散布子弾を644個搭載している。
 この結果 MLRS は単弾頭型 GMLRS のみが使用可能になるが、単弾頭型 GMLRS を発射するには M270A1 に改良する必要があり、FCS も UFCS に改良する必要がある。 現在単弾頭型 GMLRS を発射できるのは米 陸軍と英陸軍だけである。
2008.03 International Defence Review US Army considers development of alternative GMLRS warhead <0805-030003>
 米陸軍が GMLRS 用の新型弾頭を開発しようとしている。 GMLRS には90kgの単弾頭を搭載する M31 Unitary と、404個の子弾を搭載する M30 DPICM があるが、DPICM の信頼度を99%以上にせよとの要求を満たすのは 困難である。
 新型弾頭は、当初19~20件の提案が絞り込まれて4案になり、最終的に Kinetic Energy Rods 案になった。 この弾頭は9,500本 の釘状綱製のロッドでできており、目標上空に達すると GMLRS は外皮を剥奪してスピンしながらロッドを放出する。 各種の目標に対応可能なように、異なるサイ ズのロッドを混装する案も検討されているル
2008.03 Jane's Missiles & Rockets US Army researches alternate GMLRS rocket <0804-030013>
 米陸軍が、GMLRS 用の新型弾頭を開発しようとしている。 GMLRS には現在200-lb弾頭を搭載する GMLRS Unitary 型と、404個の DPICM (Dual Purpose Improved Conventional Munition) 弾頭搭載型があるが、DPICM の信頼性は99%になったとはいえ、100%にするのは不可能である。
 新型弾頭には19~20件の提案があり現在4件に絞り込まれているが、もっとも有力なのは9,500本の羽付ロッドを搭載する方式である。 現在考 えられているのは10.4gのロッドであるが、実際には大小のロッドが組み合わされることになる。
 陸軍は2010~2011年に新型弾頭の生産を開始する計画である。
2008.01 Jane's Missiles & Rockets GMLRS Unitary passes GPS jamming test <0802-010024>
 単弾頭型 GMLRS の第二次製品確認試験が、GPS 妨害の環境下で行われ、発射され た2発は妨害の影響を受けず、試験は成功した。
 試験では一発目が垂直着弾弾道ソフトで発射され、二発目が通常着弾弾道で発射された。
2007.12 Jane's Missile & Rockets Tests cofirm CORECT effectiveness <0802-120009>
 ドイツ政府の出資で Rheinmetall社が開発している CORECT (Contraves Rheinmetall Enhanced Correction of Trajectories) 誘導装置を搭載 する MLRS 227mm弾の発射試験が9月に行われ成功した。
 GPS を用いた CORECT の誘導制御部は、MLRS 弾先端にある信管の直後となるオジャイブ形状内に配置され、そのうしろに60個 のスラスタが10個ずつ6段に配置されている。 CORECT が弾頭の一部に代わって配置されることによりロケットの総重量は310kgから275kgに軽量 化されたため、射程は38kmに延伸される。 誘導精度は、従来型が最大射程で CUP≦580mであるのに対し、CEP≦50m になる。
【註】
 M270 MLRS の最大射程は31.8kmで、M30 GMLRS の最大射程は70km、欧州仕様の GMLRS の最大射程は100km【関連記事: 0421-090007 (JMR 2004.09)】である。
2007.10.25 Inside the Pentagon Army to sign GMLRS pact <0723-102504>
 米陸軍は、GMLRS の第三次 FRP の年内契約を目標に準備を進めている。 今回の調達数は 43,000発で、単弾頭型が38,000発、DPICM 散布子弾型が5,000発である。
 単弾頭は200-lbの HE、DPICM は644個の子弾からなり、子弾は半径100mの範囲に散布され破裂する。
2007.10 Jane's Missiles & Rockets Lockheed Martin targets FY09 for FRP of GMLRS Objective-Unitary <0721-100010>
 現在 LRIP 中の XM31E1 本格単弾頭型 GMLRS が、 2009年に FRP に入る。 本格単弾頭型 GMLRS はソフトウェアが改良され垂直弾着ができるほか、曳火 、着発、遅延の三モード起爆が可能な信管が取り付けられている。 弾着精度はCEP≦5m である。 FRP では最初の3年間で38,000発が DPICM (Dual Purpose Improved Conventional Munition) 5,500発と共に生産さ れる。
 一方初期型単弾頭 GMLRS はイラクで163発が使用されたが、不 具合弾は3発だけであった。 163発中121発は米海兵隊が使用した。
2007.09 International Defence Review PGM accuracy transforms operational tactics <0719-090004>
 PGM の精度が飛躍的に向上したため、米地上部隊の戦法に変化が起きている。 イラク戦場で最初に使用さ れた PGM は2005年に展開した GMLRS で、2007年6月までに180発が使用さ れている。 更に2007年7月からは Excalibur 155mm誘導砲弾が使用されている。
 戦法の変化の一例として、従来ロケット弾やミサイルは味方部隊の2,000m以内には使用しなかったのが、PGM により 味方の近傍にも使用可能になり、更に市街戦でも使用できるようになった。
2007.08.06 Inside the Army Guided MLRS program slated to begin full-rate production next year <0718-080605>
 米陸軍は GMLRS FRP 入りを決め、FY-09~FY-12に 43,000発以上を発注する。 内訳は単弾頭型が38,000発DPICM (Dual-Purpos Improved Convention Munition) 弾頭型が5,000発となっている。
 単弾頭の重量は200lb、DPICM 弾頭は644個の子弾からなり、不発弾が2~4%生じる ため、現在作戦中の戦域では使用せず、備蓄する方針である。 Lockheed Martin社は2005年6月に LRIP 72発を納入、イラクでの作戦 に使用中である。
2007.07 Jane's Missiles & Rockets US artillery sees shift toward GMLRS Unitary <0716-070004>
 米陸軍砲兵はイラクでの戦いの経験から、DPICM (Dual-Purpose Inproved Conventional Munition) 弾頭の GMLRS を、91kgの侵撤弾頭を搭載する GMLRS Unitary に替えようとしている。
 従来、米陸軍 GMLRS の DPICM と Unitary の弾数比率は 3:1 であったが、見直しにより 1:4 になる。
2007.06.25 Inside the Army Army launches Low-rate production of smart rocket variant <0716-062502>
 米陸軍は GMLRS-Unitary の LRP (Low-Rate Production) を$124.9Mで Lockheed Martin社に発注した。
 軍は当初、DPICM (Dual-Purpos Improved Conventional Munition) 型とより高価な Unitary 型を、一対三の割合で4年間購入する方針 であったが、644個の子弾からなる DPICM の不発率が2~5%と高く二次被害も大きいことから、議会の反対によ り計画を見直した。
 Unitary 型は200lbの弾頭を搭載し、射程は70km以上で正確な着弾により目標を破壊する。 2005年6月以降これまでに486発が納入され ている、
2007.06 Jane's Missiles & Rockets GMLRS completes PQT Phase Ⅱ flight tests <0713-060025>
 Lockheed Martin社が GMLRS Phase Ⅱ の EDT (Engineering Development Test) 兼 PQT (Production Qualification Test) を成功裏に完了した。
 GMLRS Phase Ⅱ は近接信管と触発信管の弾頭を持ち、遅延モードでは目標を貫通 したのちに起爆する。
2007.06 Jane's Missiles & Rockets UK says GMLRS ready for operational service <0713-060009>
 英陸軍が GMLRS 運用可能状態になったと宣言した。 英国防省は数量 非公開の GMLRS を2005年8月に$55Mで発注していた。
 英陸軍は当初、現有の M270 MLRS 12両を M270B1 に改造し、引き続き15両を改造 する。 また LIMAWS(R) (Light Mobile Artillery Weapon System (Rocket)) にも GMLRS を搭載する。 英陸 軍は24両の LIMAWS(R) を既に発注している。
2007.05.16 Jane's Defence Weekly US artullery sees shift toward GMLRS Unitary <0711-051610>
 米陸軍はイラクでの戦訓から精密攻撃ロケット砲兵の戦い方を変更し、弾頭として従来 DPICM (Dual-Purpose Improved Conventional Munition) 散布子弾を搭載していた GMLRS を、91kgの単 弾頭搭載に切り替えることになった。 今までは単弾頭型1発に対して DPICM 型3発の割合で使用していた。
 また今回の検討では、従来1,100両必要としていた発射機について600両で十分との 結論も得た。
2007.02 Jane's Missiles & Rockets Lockheed Martin plans Enhanced Blast Warhead <0708-020018>
 Lockheed Martin社が Aerojet社及び MBDA社と共同で、サーモバリック式の EBW (Enhanced Blast Warhead) を GMLRS 用に開発している。 2006年7月には自社資金による 試験が WSMR で行われている。
 EBW は現在の XM31 単弾頭榴弾に代わるもので、発射前に起爆位置をセットすることで単弾頭型の点目標攻 撃と同じ効果か、DPICM (Dual-Purpose Improved Convenntional Munition) 散布子弾の効果を切り替えられる。
2006.11.30 Inside the Pentagon Lockheed testing 'Enhanced Blast Warhead' for GMLRS munitions <0702-113001>
 Lockheed Martin社は新型の GMLRS 用弾頭である EBW (Enhanced Blast Warhead) の開発を進めている。
 現有装備では Unitary 又は DPICM (Dual Purpose Improved Conventional Munition) のいずれかを選定するが EBW は両用で、プログラムにより発射前にどちらかの機能をあらかじめセットすることができ、2弾種を装備する必要がなくなる。
 現有の Unitary 弾頭は196-lbの単一榴弾で、DPICM は404個の対人対物小型擲弾からなる。
2006.10.02 Inside the Navy Marines awaiting Army approval to Unitary GMLRS rockets <0622-100204>
 米海兵隊はFY-06に調達予定であった GMLRS DPICM (Dual Purpose Improvised Munition) を初期型である単弾頭型に変更することを陸軍に求めており、要求から2ヶ月を経過し たが、陸軍は未だ回答を示していない。
 DPICM 弾頭は440個の子弾からなるのに対して、単弾頭型は196-lbの HE 弾頭を装備 する。 海兵隊は当初 DPICM 弾頭型708発の調達を予定したが、同じ予算で単弾頭型にすれば636発になる。
 陸軍は9月までにイラクで114発を使用しており、今年の夏に1,486発の単弾頭型の増加調達を決めた。
2006.09.06 Jane's Defence Weekly Germany sets sights on F125 fire support solution <0619-090607>
 4隻が計画され、一番艦が2013年に就役する予定の、ドイツの6,000tフリゲート艦 F125 は、その任務の大き な柱である火力支援に陸軍の兵器の転用を考えている。
 搭載する MONARC (Modular Naval Artillery) 155mm砲は、陸軍の PzH 2000 SP 砲を艦載用にしたもので、ミ サイルには艦載型の GMLRS が考えられている。  MONARC 用には陸軍と共同で、長距離精密射撃弾が開発されることになる。 右図で砲の後方にあるハンガー が GMLRS である。
2006.08.07 Aviation Week & ST Rocket rooters <0617-080701>
 米陸軍はイラクで多大な効果を発揮している、単弾頭型 GMLRS の追加調達を計画中であり、Lockheed Martin社は2006年末から2007年の間に納入を予定している。
 GMLRS は射程70kmで、196-lbの弾頭を搭載する。 2004年4月に LRIP として$108Mの契約を締結している。
2006.05 Jane's Missiles & Rockets GMLRS Unitary rocket completes first phase of PQT tests <0611-050010>
 単弾頭型 GMLRS の量産品質確認試験 (PQT: Production Qualification Testing) が行われ、近 距離及び遠距離での触発/近接信管モードの性能が確認された。
 単弾頭型 GMLRS は GMLRS に81.6kgの単弾頭を搭載し、射程70kmのミサイルで、 既にイラクで使用され成果を収めている。
2006.03 Jane's Missiles & Rockets Three launches demonstrate GMLRS Unitary fuzing <0608-030022>
 Lockheed Martin社が3発の単弾頭型 GMLRS の発射試験を行い成功した。 この試験は量産確認試験 (PQT: Production Qualification Test) の一環として行われ、信管の触発、遅延、近接の各モードが確認された。
 単弾頭型 GMLRS の SDD は2003年10月に Lockheed Martin社に$119Mで発注され2007年まで行われる。 この間2005年初頭に$12.5Mで 開発促進契約が行われ、開発期間が当初計画より21ヶ月短縮された。 既発注数は498発で、最初の72発は 2005年6月に納入された。
 一方フィンランドがオランダから、完全2個中隊分の MLRS を$36Mで購入した。 オランダは欧州で先んじて MLRS を装備したが、2004 年中頃にこれを除籍していた。
2005.12 International Defense Review M30 GMLRS makes its operational debut as US Army ramps up full-rate production <0601-120004>
 M30 GMLRS は、6月に FRP が承認されたのに続き12月に は1,026発の契約が結ばれる。 GMLRS は2003年に LRIP が承認されてから LRIP 1 で822発、LRIP 2 で 散布子弾型141発と UMR (Unitary Urgent Material Release) 型498発、LRIP 3 で954発が調達されている。 米陸軍は 10万発以上の調達を予定している。
 単弾頭型の XM31 GMLRS UMR は現在 SDD 中であるが、英国は8月に M30 の最初の引き渡しを受けた2週間後に 、調達を M31 に切り替えた。
2005.12 Defense News Smart Weapons <0601-120001>
 米陸海軍、海兵隊はイラクでの戦訓から市街地戦での非戦闘員、民間施設の被害極限を目的に、精密誘導砲弾 の実用化を促進している。
Excalibur
 XM-982 Excalibur は155mm砲用誘導砲弾で、既存の砲及び FCS NLOS-Cannon から発射する。  9月に行われた実射試験では15kmの距離から7m以内に着弾し、標的を破壊した。 12月から165発の製造を開始、2006年はじめの装備化 を予定する。
Viper Strike
 Viper Strike は命中精度は1m以内とされ、弾頭重量が2.8-lbであるため破壊効果が半径16m以内と、 市街戦に適している。
 陸軍は2003年に Hunter UAV からの発射試験を行い9発中7発を直撃させており、12月に Little Bird ヘリからの発射を予定するほか、 Predator等への搭載も検討している。 SOCOM は8月にAC-130搭載用として研究を開始した。
GMLRS
 8月に単弾頭 GMLRS の実戦環境下での試験がイラクで行われ成功した。 弾頭重量は196-lb、射程 は70kmで、信管は開豁地人員、軽掩蓋、軽装甲車両の三モードの設定ができる。 陸軍は2月に1,014発の LRIPを発注している。
TACPS-P (Tactical Missile System-Penetrator)
 ATACMS の侵徹型で、8月の実射試験では130kmの距離から標的をほぼ垂直に直撃した。 ATACMS は湾岸戦争で 32発使用されたが、イラク戦争では456発が使用された。
MRM (Mid-Range Munition)
 FCS の MCS 用に開発中の120mm 'Fire and Forget' 誘導砲弾で、射程は8km以上が要求される。 2004年に行われた Alliant社の試験 では距離3哩で KE 弾で T-72 戦車の直撃している。 2007年に1社を指名し2013年に IOC を予定している。
 MRM は現在イラクで実戦試験を行っている。
HIMARS
 HIMARS は陸軍と海兵隊が共同開発したシステムで、C-130による輸送が可能である。 海兵隊は 2002年に最初の2両を受領、陸軍は2005年6月から部隊配備を開始した。 両軍は900両以上を装備予定で、海兵隊は現在強襲艦への搭載を 検討中である。
ERGM
 ERGM は海軍艦艇の5吋砲用誘導砲弾で、2004年、Alliant Tech社が射程54nm以上の BTERM (Ballistic Trajectry Extended Range Munition) の開発を受注、2005年2月には Raytheon社が2発の ERGM による地上発射試験を行い、40nm以上離 れた標的に命中させている。
2005.10 Jane's Missiles & Rockets UK is first international customer for GMLRS <0521-100026>
 英国が米陸軍と GMLRS を FMS で購入する契約を結んだ。 契約額は$55Mで、2007年3月まで納入 される。 この契約が GMLRS 初の輸出となる。
 Lockheed Martind社は既に3回の LRIP 契約で2,000発を受注している。
2005.10 Jane's Missiles & Rockets US launches GMLRS Unitary in Iraq <0521-100024>
 単弾頭型 GMLRS 7発が、6月にイラクで実戦使用された。 射撃は 3-13FA 大隊 B 中隊が 連射で実施し、65km遠方の目標を正確に打撃した。
 GMLRS は5月の72発を皮切りに、年内に400発がイラクへ送られる。
2005.09 Jane's Missiles & Rockets GMLRS technology demonstrator flies 100km in test <0518-090007>
 M30 GMLRS 射程を70kmから100kmに延伸しようとする MBDA社を主契約社 とした英国の計画 GMLRS-ER TDP (Technology Demonstrator Programme) の試験が7月21日に WSMR で行われ、 改良型 M30 GMLRS は M30 より高い高度をより高速で飛翔し、100kmに達した。 この結果飛翔経路の改善で射 程延伸が可能であることが実証された。
 この計画はに2004年4月に開始されたが、同社はこの他に BANG 単弾頭搭載型や、レーザ誘導型 GMLRS なども 提案している。
2005.08.24 Jane's Defence Weekly First export customer for US Army's rocket system <0518-082411>
 英国が Lockheed Martin社と$55Mの GMLRS 購入契約を行った。 GMLRS は米、仏、独 、伊、英が共同して経費を負担して開発されたが、英国が初の輸出国になった。 契約は2007年3月に完了する。
 これに伴い2005年始めに英国は米政府に$18Mの FMS 契約で15セットの FFCS (Future Fire Control System) を発注している。 英国は Insys社が開発した6×4装輪車に6発パックを1パック搭載する LIMAWS(R) (Lightweight Mobile Artillery Weapon System (Rocket)) にも GMLRS を搭載する計画で、このため更に24セットの FFCS を購入する計 画である。
 米陸軍は既に3回の LRIP で2,000発の GMLRS を発注している。
2005.08.22 Defense News U.K. places first export oder for Guided MLRS <0521-082202>
 英国防調達局 (DPA) は8月16日、米陸軍と単弾頭型 GMLRS を$55Mの FMS で購入することに合意した。 GMLRS は米、仏、伊、独、英の経費分担で開発されたが、英国が初の輸出国と なる。 英国は当初、ボムレット型の導入を予定していたが、信管の信頼性と自爆機能に問題があるとして単弾頭型の導入に踏み切った。
 米政府の契約認可時期は現在のところ未定で、英国は2007年3月までに納入を完了することを求めている。
2005.08 International Defense Review US Army fields Excalibur early <0516-080027>
= 開発中の精密誘導砲兵火器に関する記事 =
XM982 Excalibur
 2004年11月の試験では20kmの射距離で誤差3.4mを記録。 6月21日に$22.1Mで Raytheon社と量産契約が行われ 、2005年末から引き渡し。
GMLRS
 単弾頭型 GMLRS は2005年5月~9月に、月産72、100、102、106、106で生産。
CCF (Course Correcting Fuze)
 三種類のエアブレーキで二方向の制御を行う CCFは、6月に行われた試験で14.5km飛翔して50mの誤差と、従来の3倍の精度を 示した。
( CCF に関する記事 IDR 2005.07 )
2005.05.30 Inside the Army Army receives first batch of Guided Multiple Launch System Rockets <0515-053001>
 米陸軍は単弾頭型 GMLRS 最初のロット72発を Lockheed Martin社から 受領した。 陸軍は先ず400発を調達する計画で、同社は年内に全てを納入する意向である。
 単弾頭型 GMLRS は射程70km以上、全天候の精密誘導ロケットで、196-lbの HE 弾頭を搭載する。
2005.05 Jane's Missiles & Rockets Lockheed Martin fires GMLRS rocket salvo <0511-050014>
 GMLRS 3発による連射試験が WSMR で行われた。 GMLRS は今までに37回の 発射試験が行われ、計110発が発射された。 Operationak test は2004年12月に終了し た。
 合わせて$290Mの過去3回の LRIP で合わせて2,568発が発注され2006年までに納入されるが、調達は更に追加さ れ2020以降まで生産が継続すると見られる。
2005.04.13 Jane's Defence Weekly GMLRS Unitary tested successfully <0509-041306>
 単弾頭型 GMLRS の発射試験が行われ6度目の成功を収めた。 今回の試 験の目的は信管の遅延モード作動の確認であった。
2005.02.23 Jane's Defence Weekly Guided MLRS successfully tested <0506-022304>
 GMLRS に近接信管を装備し、予め決められた地上高で破裂させる(註:曳火射 撃という)試験が行われ成功した。
 米国は最近、GMLRS の配備時期を2006年に繰り上げる決定をした。
2005.02 Jane's Missiles & Rockets GMLRS trial tests improved guidance <0507-020010>
 Lockheed Martin社が単弾頭型 GMLRS の3回目の発射試験に成功した。
 単弾頭型 GMLRS は81kg (180-lb) の弾頭を搭載する射程70kmのミサイルで、信管は曳火(空中破裂)、触発 (地表面破裂)、遅延(地中破裂)の三モード信管で作動する。
2005.01.31 Inside the Army Fourth flight test of GMLRS Unitary rocket deemed successful <0505-013106>
 単弾頭型 GMLRS の4回目の発射試験が1月22日にで行われた。
 今回の試験では、60km以上離隔した戦術掩蔽壕を標的に用い、寒冷環境下での誘導ソフト、弾頭信管の作動 状況及びシステムの遅延モードについて確認した。
 陸軍は2月のシステム評価に関する報告を待っており、FRP の決定を2006年中頃に予定している。
2005.01.26 Jane's Defence Weekly MBDA powers its way into field artillery <0504-012609>
 英国が、野戦砲兵遠距離火力の長距離化と精密化を図ろうとしている。 英陸軍は現在長距離砲兵火力として AS90 155mm/39口径自走 榴弾砲と MLRS を保有している。
Impaqt
 Impaqt は MBDA(仏、英)、QinetiQ(英)、Bofors、Giat(仏)の4社で共同開発している155mm砲用の誘導砲弾 で、計画は Mk Ⅰ 及び Mk Ⅱ からなる。
 Mk Ⅰは射程50~60kmで、Bonus SFM を2発搭載し CEP=10m の精度を持つ。  Mk Ⅱは射程が100kmになり、Bonus SFM を3発搭載できる 。
 Impaqt は射程を150kmまで伸ばす余力があり、データリンクを搭載して発射後の目 標変換が可能にすることもできる。
GMLRS
 GMLRS は、仏、独、伊、英、米の5ヶ国が進める共同開発で、米国では既に LRIP に入っている。
 開発経費は米国が50%、欧州諸国が12.5%ずつを負担している。
LCLC
 LCLC (Low Cost Loitering Carrier) は MBDA社が中心となって進めている計画で、試作品の試験は22ヶ月以内に開始される。
 LCLC には10~15時間の滞空能力が要求されている。
2005.01.26 Jane's Defence Weekly US in bid to speed up fielding of new guided rocket system <0504-012601>
 イラクの米陸軍から、対砲迫戦用に GMLRS 早期配備を求める要望がで ている。 これを受けて米国議会は GMLRS 開発のFY-05予算に$12.8Mの追加支出を認めている。 GMLRS は2006年の装 備化が可能である。
 GMLRS と並んで Excalibur 155mm誘導砲弾の開発促進も期待されて いる。 Excalibur の IOC は2008年に予定されているが、DoD と陸軍は2年程度早める 努力をしている。
 Excalibur は昨年暮れに M777 軽榴弾砲及び M109A6 Paladin 自走榴弾砲による試射が行われ、20km飛翔後、 前者では標的の3.4m、後者では6.9mに弾着した。
2004.12.22 Jane's Defence Weekly GMLRS completes test <0502-122208>
 Lockheed Martin社が12月9日に、3回目の GMLRS の発射試験を行った。 今回の試験では新しい ソフトの確認及び、飛行間の熱データの取得と冷却装置の確認が行われた。
 GMLRS の SDD 段階は2007年まで続けられる。
2004.09.13 Defense News U.K. to boost range for guided MLRS <0421-091301>
 英国防省は2005年中頃に、GMLRS の射程を100kmに延伸するための発射試験を WSMR で行う準備を行っている 。
 GMLRS 開発は米英仏伊独の5ヶ国共同で2003年から Lockheed Martin社をプライム、MBDA社をサブコンとして SDD 段階を開始しており 、射程70kmのボムレット弾頭型は2004年4月から米陸軍に、2007年からその他4ヶ国に納入を予定、 単弾頭型は2008年から納入する計画となっている。
 射程延伸は英国防省が昨年 MBDA社に試作実験を発注したもので、試験が成功した場合各国とも延伸型を採用する公算が高い。
 これ以外にも仏伊はレーザー誘導型 GMLRS の研究を行っている。
2004.09 Jane's Missiles & Rockets Second GMLRS Unitary round success <0421-090008>
 Lockheed Martin社が、単弾頭型 GMLRS の2度目の発射試験に成功した。 GMLRS は MLRS-ER に GPS/INS 誘導装置と小型のカナード翼をつけたもので、70kmの射程を有する。
 GMLRS の基本型は404発の M77 散布子弾を搭載するが、単弾頭型は 180-lb の弾頭を搭載し、触発及び遅延信 管で起爆する。 将来は曳火用信管も計画されている。
2004.09 Jane's Missiles & Rockets EUrope studies GMLRS concepts <0421-090007>
 ヨーロッパの GMLRS の弾頭は、当面ボムレット式になることになる。
・2005年運用開始
 ボムレット式弾頭。 ボムレットは MBDA社で125kg/250kg RANG を90kgにしたものを使用する。
・2007/2008年運用開始
 ヨーロッパ式侵撤単弾頭。 米国の GMLRS Unitary は射程が70kmであるのに対し、ヨーロッパのものは射程100km
・2010年運用開始
 レーザ誘導方式 GMLRS
2004.07.28 Jane's Defence Weekly GMLRS tested successfully <0414-072805>
 Lockheed Martin社が、単弾頭型 GMLRS の2度目の発射試験が6月30日に WSMR で行われ成功した。  この試験は SDD の一環として行われた。
2004.07.19 Inside the Army GMLRS Unitary rocket test successful, on schedule for 2006 review <0418-071901>
 単弾頭型 GMLRS の2回目の発射試験が先月行われ成功した。 これにより2006年 中頃に予定する FRP 移行決定に大きく近づいた。
 試験は来年当初まで16発を発射する計画で、単射、連射を様々な距離と各種天候下に実施する。
 弾頭は2003年10月に SDD を開始し、MLRS-ER の弾体に GPS 誘導装置と共に組み込まれ、射程は70km、正確な 命中精度と全天候性を持つ。
 陸軍は GMLRS 系列に加え、100,000発以上を装備する計画である。
2004.07 International Defense Review MLRS modes multiply to suit modern warfare <0413-070020>
= MLRS が発展している現状に関する特集記事 =
原 型
  M-26弾(射程32km)と、M-270 発射機で運用開始 (1983年)
改良型
  M-26A1/A2弾(射程45km)と、M-270A1/A2発射機
  弾頭(子弾数)を減らして射程を延伸 (1998年 LRIP開始)
EFCS
  FCS を M-270A1/A2 並にした欧州型 (2000年契約)
HIMARS
  全備重量13.7t、全高3.18m
RM-70
  スロバキア製122mmシステムが MLRS を発射
LIMAWS-R
  英国の計画、2両を C-130 に、1両を CH-47 で空輸可能
GMLRS
2004.05.24 Inside the Army Army achieves successful launch of GMLRS Unitary rocket <0413-052401>
 米陸軍と Lockheed Martin社は、WSMR で単弾頭型GMLRS の発射試験を行 い、誘導制御、信管作動等すべての試験に成功した。
 また、4月下旬には HIMARS から発射にも9発が成功しており、GMLRS と HIMARS のインターオペラビリティを 含むすべての試験項目を終了した。
 4月15日には陸軍と海兵隊への初号機納入が行われ、陸軍は今後100,000発以上を装 備する計画で、HIMARS は両軍合わせて900台以上が装備される。
2004.01 Jane's Missiles & Rockets IMI completes 'samrt' MLRS tests <0404-010005>
 イスラエルの IMI社が開発した TCS (Trajectory Correction System) の試験が完了した。
 TCS は MLRS システムに付加し、発射後のミサイルに経路修正指令を送信して命中 精度の向上を目指すもので、IMI社によると、米国が NATO と開発中の GMLRS より費 用対効果に優れる。
 2003年9月にネゲブ砂漠で行った試験では、CEP≦50mと精度が向上した。
 イスラエルは2004年に保有する64の MLRS システムに TCS を取り付け、今後10年間に$170Mで MLRS 弾の改修を行う。
 TCS は MLRS のほか、ソ連製の BM-21 ロケット、IMI社製の LAR-160, MAR-350 ロケットにも 取り付け可能である。
2003.12 International Defense Review Lockheed Martin to develop unitary warhead GMLRS variant  Lockheed Martin社が11月に$119Mで、侵撤単弾頭 GMLRS の SDD を受注し た。 契約は2007年末までとなる。
 侵撤単弾頭型 GMLRS は2002年に実証された Quick Reaction Unitary Rocket 計画を引き継ぐもので、現有 GMLRS に搭載された多子弾 弾頭に替えて搭載される。
2003.12 International Defense Review US Army to begjn bomblet fuze trial  米陸軍が M30 GMLRS に402発搭載する M77 ボムレットに取り付ける自爆 (SD: Self destruct) 信管の比較試験を実施した。 試験では Bulova社、KDI社、Junghans社、IMI社の製品が対象となった。
 M77 ボムレットは M26 MLRS にも644発搭載されている。
2003.11.24 Aviation Week & ST Share, share alike  MBDA社は2004年4月に GMLRS 製造に関し主要なサブコンの1社として契約することとなった。
 GMLRS は Northlop Grumman社を主契約企業とし、米、独、伊、仏が導入を決めており、製造する500,000発のうち 120,000発を欧州企業でライセンス製造することとなる。
 また、Boeing社を主契約企業とする米空軍の SDB は、MBDA社の米国内工場が菱型翼 を製造することが決まり、総額$2.5Bにのぼる全体シェアーの10%を同社が受注することとなった。
2003.11 Jane's Missiles & Rockets GMLRS contract boost  Lockheed Martin社が GMLRS の追加契約を$48.9Mで受注した。 納期は2005年5月31日になる。
2003.10.20 Inside the Army Lockheed secures $119 million guided unitary development contract  米陸軍はこのほど、GUMLRS (Guided Unitary MLRS) の開発を$119Mで Lockheed Martin社と契約した。
 システム開発は2007年までの予定で、同社は86発の試作を行いこのうち71発を実射試験に、残りの15発を製品 試験や衝撃試験等に使用する。
 GUMLRS は信管の機能が強化されている他、ロケットモーターも改善されており、陸軍は既存 GMLRS をこの侵撤弾頭型に更新する。
2003.10 International Defense Review Firing for effect - modern artillery strives to deliver
= 砲兵火力の現状及び将来に関する特集記事 =
各種野戦砲:
  AS90 39-cal 155mm SPH、105mm Light Gun
  XM777E1 155mm 超軽量砲、FCS Cannon、M109A6 Paladin
GMLRS:
NetFires:
 PAM の射程は225km+
Affordable Weapon:
LIMAWS: (Light Mobile Artillery Weapon System)
 英陸軍の計画で、射程165km+のロケット
2003.09.24 Jane's Defence Weekly US Army award rocket launch contract  Lockheed Martin社が、$87.8Mで GMLRS の生産を受注した。
2003.09.22 Defense News U.K. eyes new artillerry  英国防省は現在、IFPA (Indirect Fire Precision Attck) 計画として陸軍の砲兵部隊に装 備する新型の精密誘導弾薬 (CEP1m以内) を研究している。
 また、これと併行して GMLRS と155mm誘導砲弾を搭載する砲兵システム LIMAWS (Lightweight Mobile Artillerly Weapon System) の研究を開始しており、2007年に装備化を予定している。
 LIMAWS のロケット搭載型は C-130 で2台と GMLRS 6発を運ぶことが可能。 一方、155mm誘導砲弾搭載型はロケットによる補助推進で 射程は100kmを越え、かつ精度は CEP が1m以内を狙っている。
 なお、英防衛調達局は米 DoD からの受注がきており、MoU締結作業を進めていることを明らかにしている。
2003.09.08 Defense News New battlefield missile fired for first time  Lockheed Martin社は、M270A1 発射機を使用した GMLRS の初めての発射試験を WSMR で行ない、3発ずつの連射を2回実施し良好な成果を得た。
 GMLRS は GPS/INS 誘導装置により正確に目標に向かうことができ、射程は70km以上。 その正確性から既存 MLRS の80%程度の数量に保有量を抑えることが可能といわれる。
 システム開発は昨年12月に終了しており、陸軍は100,000発以上を導入する計画とさ れる。
 米以外にも英、独、仏、伊が導入を計画している。
2003.07.30 Jane's Defence Weekly UK considers short-cut buy of US rockets  英国が GMLRS の調達にあたり、経費削減のためヨーロッパ製の生産開始前に 米国製を購入することを検討している。
 GMLRS の開発は、英、仏、独、伊の4ヶ国が開発費の半分を負担して1998年に開始されたが、英国がヨーロッパ製を買わないとなると 、他の3ヶ国が購入する欧州製 GMLRS の単価上昇が避けられない。
 GMLRS は最近$30Mで156発のミサイルを含む LRIP が開始され2004年3月に米陸軍への引き渡しが開始される。  米陸軍は最終的に100,000発の調達を計画している。
2003.07 International Defense Review What is happening with GPS ?
= GPS の現状と今後に関する記事 =
 初期の GPS の精度は軍用 (P(Y)-code) で16m、民間用 (C/A-code) で100mであったが、Block ⅡR 衛星を使 う今日は、軍用で6mになっており、2~3年以内に4~4.8m、民間用で10mになる。
 残りの Block ⅡR 衛星8基は、新しい軍用 M-code と民間用の2番目の信号に対応した Block ⅡR-M となる予定で、続く Block ⅡF は 民間用の3番目の信号に対応する。
 2000年に議会承認された Block Ⅲ は、更に精度と対妨害性が増す。
 軍用のユーザ端末用 PPSSM (Precise Positioning Service Security Module) は、より高い精度と対妨害性を持つ SAASM (Selective Availability Anti-Spooling Module) に代わりつつあり、JASSM などで使用されている。
2003.05 Jane's Missiles & Rockets GMLRS enters low-rate initial production  GMLRS は2002年12月に48ヶ月の開発を終了し、米陸軍はこの程 LRIP 開始を承認した。 陸軍は100,000発以上の調達を計画している。
 GMLRS は弾頭として416~462発の M85 対人/対車両散布子弾を搭載し、計画には米国のほか英、伊、仏、独 の各国が参加している。
 米陸軍は同時に、単弾頭型 GMLRS の SDD 開始も承認した。 単弾頭型 GMLRS は2002年8月に Lockheed Martin社が自社経費で実証試験を行い成功している。
2003.04.02 Jane's Defence Weekly Guided rocket system nears production   GMLRS は、4年間の SDD (System Development and Demonstration) 段階を終了し 、米陸軍が LRIP 入りを承認した。 また合わせて、侵撤単弾頭型 GMLRS の SDD 入 りも承認された。
 米陸軍は10,000発以上の調達を計画している。
2003.04 International Defense Review Go-ahead for unitary-warhead GMLRS  米陸軍は5月に Lockheed Martin社と、侵撤単弾頭 (UP) 型 GMLRS の22ヶ月 SDD ( System Development and Demonstration) の契約を行う。 初発射試験は2004年1月、量産決定はFY-06、IOC はFY-08 に予定されている。
 基本型の GMLRS が弾頭として404発の DPICM (Dual Purpose Improved Conventional Munition) を搭載するのに対して、UP型 GMLRS は、45kgの侵撤単弾頭を搭載する。
 射程は70kmで、米陸軍の他米海兵隊、英陸軍が装備を予定している。
2003.01.06 Inside the Army GMLRS,HIMARS,Excalibur to receive less oversight from OSD  DoD は陸軍の主要間接射撃装備であるGMLRS、HIMARS 及び Excalibur の3計画について高額重要調達リスト1Dから通常リスト1Cに移した。
 昨年5月、3計画は Crusadar 計画の中止に伴い1Dに挙げられていたが、局内の調査チームによるリストの見直しにより、再び1Cに格付 けされたもの。 これにより開発に関する DoD の監査は緩和される。
2002.12.23 Inside the Army GMLRS successfully complates final Production Qualification Tests  GMLRS の最終製造品質試験 (PQT) が WSMR でこのほど行われ、成功裡に終了した。  これにより開発計画はすべて終了し、3~4月の量産決定を待つことになる。
 今回の発射試験は射程を15kmに限定し、MLRS M270 IPDS (Improved Position Determing System) 発射機からリップ ル射撃を行った。
 本来 GMLRS の射程は70km以上だが、短射程での発射はロケットに過大なストレスを生じるため、重要な試験 とされる。
2002.09.02 Inside the Army Guided unitary MLRS rocket test successful at White Sands  米陸軍は先週、単一弾頭型 GMLRS の最初の発射試験を WSMR で行い成功した。
 今回の試験は中射程バージョンで、MLRS M270 から発射したロケットは 34.5km を飛しょうした。 実用型の射程は 70km、弾頭重量は 200-lb を予定している。
2002.09 Jane's Missiles & Rockets Salvoes demonstrate GMLRS firepower  GMLRS の第3回及び第4回の発射試験が7月17日と23日に WSMR で行われ成功した。
 いずれの試験も3発の連射で、17日には35km以上、23日には60km以上を飛行して 子弾を散布した。
2002.07.29 Inside the Navy Guided MLRS passes third and fourth production qualification tests  米陸軍の GMLRS の製造品質確認試験 (PQT) が WSMR で先週行われ、異常なく終了 した。
 今回の試験は第3次及び第4次試験で、実施項目には初めてのリップル射撃が含まれていた。
 第5次は8月を予定、試験は11月まで行われ、2003年4~5月にLRIP の契約を予定している。
2002.07.24 Jane's Defence Weekly US Army's new strategy on precision weapons  米陸軍は各種精密誘導兵器の大幅採用に踏み出している。 この傾向は Crusader 155mm HSP の開発中止により特に 顕著になっている。
 計画の主なものは以下の通りである。
・120mm XM935 PGMM (Precision-Guided Mortar Munition)
Common Modular Missile
  Hellfire, TOW に代わる米英共用ミサイル
APKWS (Advanced Precision Kill Weapon System)
  Hydra 70 Rocket にセミアクティブレーザパッケージを取り付け
XM982 Excalibur
GMLRS
unitary variant ATACMS
NetFires
2002.07 Jane's Missiles & Rockets GMLRS escapes cancellation  予想単価を25%以上超えたシステムを中止するとの基準により、開発中止の危機にあった GMLRS 計画が継続されることになった。
 GMLRS の単価は、当初$33,000であったのが、$50,000に上昇したが、陸軍はこれ以上のコスト上昇はないとの自信を持っている。
 GMLRS の生産は2003年に開始され、IOC は2005年となる計画である。
2002.07 Jane's Missiles & Rockets US DoD to speed up deployment of 'smart' munitions  Crusader 155mmHSP の開発中止により、精密誘導弾薬の開発が促進されそいである。
 Excalibur 海軍が 155mm AGS (Advanced Gun System) で使用する ERGM と並行して開発されている誘導砲弾で、当初2012~2013年装備化予定であったものが2008年装備化に繰り上げ られ、更に2005年開発完了、2006年装備化が検討されている。
DTIC の Excalibur 紹介 pdf
 Netfire GMLRS と類似の誘導装置を搭載する射 程60mkのミサイルで、当初2012~2013年装備化予定であったものが2008年装備化に早められている。
2002.06 Jane's Missiles & Rockets Missiles and PGMs could provide future US Army fire-support  4月26日に発表された Crusader 155mm SPG 開発中止を受け、陸軍はそれに代わる間接照準火器として、ミサイル、精 密誘導兵器を模索している。
 Excalibur誘導砲弾、GMLRS、HIMARS (High-Mobility Artillery Rocket System) などが候補に上がっ ている。
2002.05.01 Jane's Defence Weekly Lockheed completes warhead test  Lockheed Martin社は、GMLRS (Guided MLRS) に使用する90kg単弾頭 の静爆試験を行った。 同社は今年後半に、実戦型単弾頭 GMLRS の試験を計画している。
2002.04.29 Inside the Army Increased costs put army's Guided MLRS system on Aldrige's list  DoD では現在、開発経費が予定より 25% 以上超過している次の 6件の計画について、計画継続の可 否を検討している。
  ・GMLRS (Guided MLRS):陸軍
  ・CH-47 Chinook 改善:陸軍
  ・Space Baced Infrared System High:空軍
  ・LPD-17 揚陸艦:海軍
  ・UH-1 Huey 改善:海兵隊
2002.02 Jane's Missiles & Rockets Lockheed Martin test-fires tactical rockets  1月上旬に Lockheed Martin社は GMLRS (Guided MLRS) の2回目の試験である EDT-2 ( Engineering Development flight Test-2) に成功した。 ミサイルは60km以上を飛行し、弾着地区に落ちた。
 この試験では、搭載した IMU (Inetial Measurement Unit) の確認と、航法性能及び弾頭性能の検証が行われた。
2002.01.16 Jane's Defence Weekly Lockheed flight tests GMLRS  Lockheed Martin社は、1月9日に、GMLRS (Guided MLRS) の Engineering Development Flight Test を行い、60kmを飛行させた。
2002.01.14 Inside the Army MLRS Product Improvement Program takes $11 million hit  米陸軍の MLRS 改善は過剰な要求であるとして、上下院は FY-02 要求額から $11M を削除した。 この結果、MLRS の「Joint Technology Architecture」は少なくとも 1年は遅れることとなった。
  HIMARS (High Mobility Artillery Rocket System) 及び GMLRS (Guided Multiple Launch Rocket System) を含むその他の改善に関する研究開発は全額承認された。
2002.01 Jane's Missiles & Rockets GMLRS rocket makes successful flight test  GMLRS (Guided MLRS) の初発射試験が行われ成功した。 GMLRS は米、英、仏、独、伊の共同開発 計画で、MLRS に GPS/INS 誘導装置を付け、小型のカナード翼を追加することにより精度向上を目指す。  2004年 IOC を目標にしている。
2001.11 Jane's Missiles & Rockets MBDA to join guided-MLRS consortium  GMLRS (Guided MLRS) の開発で、MBDA社が Lockheed Martin社の主唱する JV に参加す ることになった。
 GMLRS は MLRS の後継として、現在の無誘導 MLRS の発射機に、今まで通り6発入りパックを2パック搭載す るもので、MLRS の2倍以上の射程を有し、ボムレットを弾頭にするミサイルである。
 現在は EMD (Engineering and Manufacturing Development) の段階で、米の他、英、仏、独、伊がそれぞれ50%, 12.5%ずつを負担す る共同開発事業である。
2001.08 International Defence Review US Army expands MLRS family  米国陸軍は MLRS のMSTAR (Smart Tactical Rocket) の研究開発を18ヶ月、$20M で行 う計画を明らかにした。 装備予定は2004~2005年を狙っている。
 MSTAR は、2004年装備化予定の XM30 GMLRS (Guided Multiple Launch Rocket System)よりも全天候下 での移動及び固定目標対処に優れており、MLRS のファミリー化は今後更に進む模様。
2000.11.01 Jane's Defence Weekly US Army considers unitary option for GMLRS  米陸軍はこのほど GMLRS (誘導多連装ロケットシステム) の一元化弾頭の開発に着手する。
 開発は FY-01 から FY-04 の 3年間で所要経費は $10M~$12M 、FY-08 の装備化を予定している。
 弾頭はコソボの戦訓を生かし、新しい GPS を組み込み電子妨害に強い設計で、CEP は従来の 10m から 2m になり着弾方式の選定 が可能。
 誘導指令は掩体から行い、既存のMLRS からも発射が可能。