Mk45 Mod 4 砲用誘導砲弾に関する報道

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出   典
標       題
要             旨
2023.06.08 Janes MADEX 2023: Poongsan unveils extended-range guided munition <2307-060818>
 韓国の弾薬メーカである豊山 (Poongsan) 社が釜山で開かれたMADEX 2023展で、127mm艦載砲用の長射程誘導砲弾 (
GGNM) を発表した。
 GGNMは発射後高度20kmまで急上昇したのち翼を拡張し、100km程度まで飛翔する。
2020.11.04 Jane's Defence Weekly Italian MoD publishes Multiyear Planning Document for 2020-22... <2012-110412>
 イタリア国防省が10月23日に2020年~2022年の防衛計画であるDPP2020-2022を公表した。 これによると3ヵ年の国防費は
 ・2020年 £22.94B(対GDP比1.38%)
 ・2021年 £23B  (対GDP比1.3%)
 ・2022年 £22.92B(対GDP比1.2%)
になっている。
 このうち£4.5Mが次世代駆逐艦の調査費、£88Mが10年間計画の127mm誘導誘導砲弾Vulcano(右図)の今年度分、£95Mが5年計画の
SHORADの今年度分になっている。
2019.05.15 Jane's Defence Weekly Raytheon analyses test firing data of Excalibur N5 <1907-051508
 Raytheon社が5月6日、2019年9月にExcalibur N5の試験をYuma試験場で行い、単、中、長距離で合わせて6発を発射したことを明らかにした。 現在は試験結果を解析中という。
 Excalibur N5は陸軍のExcaliburを艦載5吋砲用にしたもので、射程が二倍命中精度が2m以内を目指している。
2019.05.06 Inside Defense Guided artillery fly-off from Navy 5-inch gun informing new NSFS analysis <1906-050606
 米海軍2018年8月下旬から9月上旬に、海兵隊の行う沿岸での作戦を支援するために駆逐艦が装備する5吋砲用誘導砲弾発射試験を実施した。
2019.05.06 Jane's 360 Navy League 2019: Raytheon test fires Excalibur N5 for USN <1906-050604
 Raytheon社が5月6日、2018年9月に米海軍向けExcalibur N5弾の発射試験を行い、現在海軍が今後の取り扱いを検討していると発表した。
 試験ではExcalibur N5弾6発が発射され、近、中、長距離での能力が検証された。
【註】
 Excalibur N5は陸軍向けに提案している Excalibur S 155mm誘導砲弾を艦載127mm砲用にしたもので、GPS/INS と合わせてSAL誘導装置も搭載し、移動目標に対する射撃も可能になる。
【関連記事:1410-080008 (IDR 2014.08)】
2018.01 International Defence Review USN plans Vulcano GLR firing tests <1802-010003
 米海軍がBAE Systems社に、Mk 45 5吋砲から発射するVulcano長距離誘導(
GLR)砲弾の 発射試験を発注したことを明らかにした。
 Leonardo社(旧OTO Melara社)が開発したVulcano GLRは射程が90kmと現有弾の三倍で発射速度は20発/分である。  BAE Systems社は2017年6月にVulcanoをBAE Systems社製のMk 45 5吋砲や155mm AGS用にする共同開発を発表していた。
【 Vulcano 関連記事:1407-061703 (DN 2014.06.17)】
【註】
 米海軍が一番艦を就役させたZumwalt級駆逐艦が2門ずつ装備している155mm AGS砲は、当初LRLAP誘導砲弾を発射する計画であったが、 同弾の単価が$800,000~$1Mと高価なため代替弾の検討を進めている。
2013.08 International Defence Review BAE Systems completes guided projectile test <1309-080021>
 BAE Systems社が6月18日、5吋誘導砲弾の発射試験を WSMR で行い、36km飛翔して誤差1.5m 以内の成績を収めた。 この誘導砲弾は陸海軍用標準誘導砲弾 MS-SGMMk45 Mod 4 127mm 艦載砲型で、陸軍型は155mm砲弾になる。
 Mk 45 Mod 4 用誘導砲弾としては、米海軍が10年以上にわたり射程51nmERGM を開発していたが、2008年3月に計 画を中止した。 また ATK社が並行して開発していた BTERM も試験で良好な成果が得られず打ち切られている。
【 BTERM 関連記事:0809-080027 (JMR 2008.08)】
 MS-SGP と ERGM の大きな違いの一つは発射加速度で、ERGM が13,000gであったのに対し、MS-SGP は 8,000gでしかない。
【註】
  BAE Systems社の HP によると、Mk 45 Mod 4 127mm砲から発射する SGP の発射速度は10rpmで、最大射程は95km (52nm) である。
2008.08 Jane's Missiles & Rockets ATK plans additional test firing of BTERM <0809-080027>
 ATK社が開発中の BTERM 誘導砲弾は2008年1月に行われた実射試験で、最初の2発は成功したものの 3発目は噴進装置の不具合で手前に落下してしまったが、同社は契約を勝ち取るため更に2発の試射を計画していて、既に 完成している1発に加え、残余部品で更に1発を組み立てている。
 競争相手で、先行していた Raytheon社の ERGM は、2008年3月に計画中止になっている。
2008.07.16 Jane's Defence Weekly New team enters race for US Navy's ERM <0809-071608>
 米海軍の Mk 45 5吋砲用誘導砲弾である ERM 計画に、Lockheed Martin社と BAE Systems社 が連携して名乗りを上げた。 両社は155mm(6吋)砲用で射程72nmLRLAP を行っており、ERM には LRLAP の誘導 装置、ソフトウェア、ロケットモータや弾体の技術を転用するという。 提案している ERM は通常の5吋砲弾が全長0.66m、重量32kgであるのに対し、1.5m 、50kgの大きさになる。
 米海軍は1991年の湾岸戦争で Mk 45 砲を長射程化する必要性を痛感し、1994年に ERGM 計画を開始したが、今年3月に計画 中止を決めた。 この計画には ATK社も BTERM を提案している。 BTERM は2003年に行われた2発の試射で、54nm を飛翔して誤差は20m以内であった。
2008.05 International Defence Review USN kills ERGM programme <0806-050024>
 ERGM が、2月に Raytheon社の行った試験で要求されている信頼度を達成しなかったため、米海軍は3月24日に計画中止 を決め、代替手段の検討に入った。
 Raytheon社は自力で開発を継続するか中止するかについては、明らかにしなかった。
2008.05 Jane's Missiles & Rockets US Navy plans to suspend funding for ERGM <0806-050016>
 米海軍が3月24日に ERGM計画中止を発表した。 計画中止はその数週間前に WSMR で行われた試験で、 所望の成果が得られなかったことによる。 ERGM 計画は5吋艦載砲用 GPS/INS 誘導砲弾として1996年に開発が開始されたが、技術的問題から計画 が遅延していることに対して2006年に GAO が計画に反対した。 その後30ヶ所にわたる設計変更が行われ計画が再行されていた。
 Mk 45 Mod 4 5吋砲用の誘導砲弾としては ATK社も BTERM Ⅱ (Ballistic Tragectory Extentded Range Munition Ⅱ) を開発しており、1月に WSMR で非誘導試射が行われたが、2発は成功したものの、3発目は標的より手前に着弾し失敗し た。
2008.04 International Defence Review Make or breake: trials hold the key to US Navy's firepower decision <0807-040014>
 今年初めに行われた米海軍 Mk 45 Mod 4 砲用の2種類の誘導砲弾発射試験がいずれも失敗し たため、両計画は続行するか否かの岐路に立たされている。 艦載砲用の誘導砲弾計画は1992年に開始されたが、艦載砲が155mm AGS に移行し たため、計画は AGS 用の LRLAP と Mk 45 Mod 4 用の ERGMBTERM の3種類になった。
 ERGM が boost and glide 飛行をするのに対し、2002年に54nmを記録した ANSR を元にした BTERM は弾道飛行する旋回弾で、誘導翼も先端に2枚と簡単な構造になっている。
2008.03 Jane's Missiles & Rockets ATK BTERM round lands in White Sands national park <0804-030007>
 1月22日に ATK社が、BTERM (Ballistic Trajectory Extended Range Munition) 5吋砲用誘導砲弾の試射を WSMR で実 施し、最初の2発は正常に飛翔したが、3発目でロケットモータの点火に問題を生じたため、弾が White Sands National Monument 内に落下した。 このため着弾した地域 一帯は弾が発見されるまで立ち入り禁止になった。
 BTERM について海軍は開発を続行する意志がなかったが、FY-07で議会が関係予算を追加した経緯がある。
【関連記事:0609-040033 (JMR 2006.04)】
2007.06.11 Inside the Navy Future of Navy's ERGM program rests with reliability demonstration <0714-061119>
 米海軍はFY-08に、20発を用いた ERGM 5吋艦載誘導砲弾の信頼性試験を行う 計画で、今年中に各種構成品試験を行う。 信頼性が確認できればFY-09に品質確認試験及び発射試験を行い、FY-10に LRIP、 FY-11に IOC を予定している。
 ERGM は2005年に発射試験を行ったが、技術的な問題から信頼性向上に必要な各種改善を行っていた。
2006.12.20 Jane's Defence Weekly Raytheon disputes GAO criticism of ERGM project <0702-122012>
 米国の GAO が Raytheon社が開発中の ERGM と BAE社が開発中の LRLAP について以下の四点に問題があると指摘しているのに対して、Raytheon社が反論した。
  ① 火力支援における指揮統制
  ② 悪天候下での移動目標に対する射撃
  ③ 二次被害の恐れがある目標に対する射撃
  ④ 大量の火力投入を要する目標に対する射撃
 ERGM 計画のコストは、当初見積の$86Mに対して550%高の$475Mに達している。
2006.06 Jane's Missiles & Rockets BTERM motor achieves full burn <0615-060024>
 ATK社が4月14日に、米海軍の ERM (Extended Range Munition) 候補である BTERM (Ballistic Trajectory Extended Range Munition) 誘導砲弾の非誘導ロケット推進試験を実施した。 同社は2006年2月に非推進誘導試 験を済ませているため、次の段階では推進誘導試験が予定されている。 これとは別に、同日に ISD (Ignition Safty Device) の試験も行われた。 ISD は BTERM が発射4秒後にロケットモータに点火する装置である。
 BTERM は LCGEU (Low Cost Guidance Electronics Unit) と、独特の単軸アクチュエーションシステムで誘導 され、最大射程が102kmである。
(関連記事 JMR 2006.04)
2006.06 RMS Impact ERGM development is right on target <0613-060001>
 5吋艦載砲用誘導砲弾である ERGM は2005年に行われた2回の発射試験成功に引き続き、Raytheon社で 設計の見直しや環境試験が行われている。 ERGM は50nm以上の射程を持ち、地上部隊に対する精密打撃や集中射撃 を行うことができる。 特に ERGM は終末弾道で垂直に降下するため、反斜面に位 置する敵を攻撃でき、都市や複雑地形に対する効果が期待されている。
 ERGM は2011年装備化の予定である。
2006.04 Jane's Missiles & Rockets ATK conducts successful test firing of BTERM <0609-040033>
= ATK社が開発中の誘導砲弾に関する記事 =
BTERM (Ballistic Trajectory Extended Range Munition)
 BTERM の非推進誘導発射試験が行われ、15km飛翔して標的の2m以内に着弾した。  推進誘導弾による発射試験は数ヶ月以内に行われる。
 BTERM は艦載砲用で、先端に付いた一対のカナード翼で飛行制御される。
(関連記事 JMR 2005.11)
PGMM (Precision Guided Mortar Munition)
 最大射程7km以上で弾着精度1mを目指す120mm迫撃砲用の PGMM は、49発の発射試験 が行われた。 米陸軍は最初の量産弾配備を2010年以前に計画している。
2005.11 Jane's Missiles & Rockets BTERM team hopes for 10m miss distance <0603-110022>
 ATK社が艦載5吋砲用に開発している BTERM (Ballistic Trajectory Extended-Range Munition) の発射試験が 中盤を迎えている。 同社は次回の試験で標的から10mの弾着を目指す。
 米海軍は2005年7月1日に NSFS (Navy Surface Fire Support) の RFP を出し直したが、Raytheon社の ERGM の開発が依然として先行している。
 ERGM が滑空型であるのに対して BTERM はスピン安定弾道飛翔型で、誘導は GPS/INS によるが弾首部には SAL シーカを取り付ける余地もある。
2005.09 Jane's Missiles & Rockets US Navy plans a five-inch 'smart' round competition <0518-090009>
 米海軍の5吋砲用誘導砲弾の開発は現在 ERGM 計画が進められており、FY-06に IOC が予定されていたが、計画が見直され改めて7月1日に RfP が発簡された。
 機種選定は9月末に行われるが、ERGM の対抗馬として有力なのが ATK社の BTERM (Ballistic Trajectory Extended-Range Munition) である。 BTERM は2004年5月に海軍との契約で開発が始まり、7月7日に WSMR で試射が行われたが、計画の 122kmの飛翔はできず92kmの飛翔に留まった。
 これに対して DoD の監察官は、もし ERGM をやめて BTERM を採用した場合にはFY-06での IOC は不可能との 報告をしており、DD(X) 搭載の AGS 155mm砲用に開発中の LRLAP の5吋砲用転用の可能性もあることから、5吋砲用誘導砲弾の計画は中止される可能性もある。
2005.07.13 Jane's Defence Weekly Guided munition programme comes under fire again <0515-071305>
 米 DoD の監察官が6月の監察官報告で海軍の ERGM 計画に対して、明確な調達計画がなく、十分な予算も投入されていないので、 計画を破棄すべきと勧告した。 これに対して海軍は、予算は十分であり2005年末までには調達計画も作成でき る反論している。
 ERGM 計画は技術的問題の発生や、度重なる計画の見直しで、量産開始が2010年まで に遅延すると共に、事業経費も$523.7Mから$1.37Bに増大した。
 このため来月には Raytheon社の EX-171 ERGM と ATK社の Ballistic Missile Tragectory Range Munition の間で比較競争が行われる。 SDD 入りは2006年3月に予定されている。
2005.04 Jane's Missiles & Rockets Raytheon tactical ERGM firing meets objectives <0511-040020>
 2月16日に ERGM 2発による発射試験が行われ成功した。 ERGM は発射後に尾翼を展開し、ロケットモー タに点火し、GPS 信号を捕捉追随して40nm (74km) 以上を飛行した。 一発目は標的内に落下 した。
2005.04 National Defense Elusive targets <0508-040011>
 米海軍は艦載5吋誘導砲弾 ERM (Extended Range Munition) の開発を承認し、近日中に機種選定を行う。
 計画は当初1996年に、GPS誘導による ERGM を2004年の装備化を目指し開発を始めたが、精密機器 が砲弾発射時の衝撃に耐えず計画は1999年に中止され、開発した Raytheon社が自社で試験を続けていた。 ERGM も ERM 候補の一つに なっている。
 その他候補として、Lockheed Martin社が DD(X) 搭載155mm砲用に開発中の誘導砲弾と、ATK社が開発した誘導砲弾があがっている。  ATK社の誘導砲弾は翼がなく、目標接近時に Canard を展張する安価かつ簡素な機構が特徴で、2003年9月に2 発を試射し精度は20m以内であった。
( ERM 関連記事 JDW 2003.11.12)
【註:】
 本記事にある Raytheon社製 ERGM)は Mk 45 Mod 4 5吋62口径砲用の誘導砲弾で、量産単価は$50,000 である。
 ATK社製誘導砲弾とあるのは、 ANSR(Autonomous Naval Support Round)のことで、ERGM とはことなり Mk 45 Mod 2 5吋54口径砲用の誘導砲弾であるが、Mod 4 砲からも発射できる。 量産単価$20,000 以下を目指す。
 Lockheed Martin社の AGS (Advanced Gun System) 用誘導砲弾とは LRLAP (Long Range Land Attack Projectile) で、量産価格は$30,000以下を目指している。 当然そのままでは5吋砲では使 えない。
各種対地攻撃用誘導砲弾の概要
2005.03.16 Jane's Defence Weekly ERGM test successful <0507-031601>
 米海軍用に Raytheon社が開発している ERGM の発射試験が2月16日に行われ、5吋62口径砲から発射さ れた ERGM は GPS 誘導で41nm以上を飛行し、標的に命中した。
2005.02.28 Inside the Navy Raytheon declares ERGM test successful,but one round misses mark <0513-022808>
 米海軍の誘導砲弾 ERGM の地上発射試験が2月16日に行われ、1発は標的の20m以内 に着弾し成功したが、2発目は GPS の故障により失敗した。
 次回試験は5月と夏に行われ、開発終了に伴う品質確認試験は来年を予定、海軍の5吋砲による発射試験はFY-08に計画されている。
2004.06.14 Aviation Week & ST Company makeover <0412-061405>
= ATK社紹介の記事 =
 ATK社はこれまで砲、弾薬、ロケット燃料を中心とした経営を行っていたが、研究開発部門を大幅に拡張し、DoD や NASA の将来装備シ ステムの受注獲得を目指している。
 同社は昨年、陸軍の PGMM (Precision Guided Motar Munition) 及び BTERM Ⅱ ( Ballistic Trajectory Extended Range Munition Ⅱ) と海軍の AARGM の受注競争を勝ち抜き契約を手にした 。 また、年末に予定する陸軍の FCS MRM (Mid-Range Munition) の受注に も自信を示している。
 同社はまた、海軍の5吋砲から発射する射程60nm以上の精密誘導弾 ERM (Extended Range Munition) の 開発も行っている。
2004.04.26 Defense News U.S.Navy ERGM tests to resume <0411-042605>
 米海軍は今年2月に失敗し中断している ERGM の発射試験を、10月から再開することを明らかにした。
 2月の試験は、昨年夏に行った試験結果の修正が狙いであったが、発射後翼が開かず、ロケットモーターの燃 焼も不良であったため、試験は中止となり原因究明を行っていた。
 XM-71 ERGM は艦載5吋砲から発射し、射程は現有弾の4倍となる60mile以上で、GPS 誘導により沿岸地域攻撃用に使用される。
2004.01 International Defense Review US Navy continues to eye ERGM alternative <0402-010006>
 米海軍は開発中の EX-71 ERGM に代わる代替5吋誘導砲弾への要求の詳細を公 表した。 提案は2003年12月18日に締め切られており、提案各社は2005年9月末までに Mk45 砲による展示射撃を実施できる。
 実用型代替弾の単価は$35,000以下(目標は$15,000)射程は63nmCEP=5m、発射速度5発/分、飛翔時間は63nmで3.5分以内となっており、Mk45 砲の Mod 2 でも Mod 4 からでも 発射できることが求められている。
 量産規模は初年度が1,000発で、以降5年間毎年1,500発となっている。
(関連記事 JDW 2003/11/12)
2003.11.12 Jane's Defence Weekly US Navy rethinks fire-support plan  米海軍は ERGM 計画の度重なるコスト増大と計画遅延から、長距離対地精密攻撃武器 計画を再開し、補完/代替となる ERM (Extended-Range Munition) のコンペを開始する。
 ERM には ERGM と同じ 41nm(できれば63nm)の射程と CEP=20m の精度が求められ、単価は努めて$15,000、 最悪でも$35,000以下を求めている。
 コンペには Lockheed Martin社や、ANSR を開発している ATK社が関心を示している。
2003.10 Jane's Missiles & Rockets ERGM 'smart' round could arm RN destroyers  2007年に就役する英国海軍の Type 45 Batch 2 駆逐艦は、もし Mk 45 Mod 4 砲が装備されること になれば、1,000発以上の通常砲弾に加えて、180発の EX 171 ERGM を搭載する。
 1970年代初期に建造された3隻の Batch 1 艦は英国製の Mk 8 Mod 1 4.5in砲を搭載したが、Batch 2 は対地攻撃能力 の強化が求められている。
 Type 45 Batch 2 駆逐艦を2007年に就役させるのであれば、Mk 45 Mod 4 砲の契約を遅くとも2004年夏までに 行わなければならない。
2003.10 International Defense Review BTERM begins guided firing  BTERM (Ballistic Trajectory Extended Range Munition) の初めての誘導発射試験が、2003年7月に WSMR で実施さ れた。 この試験で BTERM は32nmを飛翔した。
 BTERM は、2002年に54nmの飛翔に成功した ANSR を発展させた計画で、基本的には5吋62口径 砲用であるが、5吋54口径砲にも使用可能な誘導砲弾である。
2003.04.16 Jane's Defence Weekly More firepower targeted at UK Type 45 destroyer  United Defense社と Raytheon社は、英海軍の Type 45 駆逐艦に、協同して Mk45 Mod4 5吋62口径砲と、 ERGM の売り込みを行っている。
 Type 45 の最初の3隻は Mk8 Mod1 4.5吋砲を搭載しているが、英海軍は NATO 共通弾を使用し、陸軍とも共通する155mm砲に関心を示し ていた。
 Mk45 Mod4 5吋62口径砲から発射される ERGM 弾の開発は2006年運用開始を目指して順調に推移しており、最大射程 は必成要件41nm、望成要件63nmに対して、53nmになる模様である。
 単価は$32,000が必成、$54,000が望成の目標に設定されている。
2003.03 National Defense Navy's fire-support weapon programs lag  米海軍の地上作戦支援用の兵器開発計画は少なくとも 10年は遅れるものとみられる。
 海軍は $100M を投じて射程 63nm の ERGM の開発を進めてきたが、計画は1年以上遅れており、運用開 始は10年後と見積もられる。
 海軍はまた、DD(X)に搭載する射程 100nm の 155mm ガンの研究を並行して行っており、2009年には開発を終える計画となっている。
 しかしながら、海兵隊は作戦上少なくとも200nm 程度の火力支援システムが必要としており、海軍は対応する システムとして電磁レールガンを検討しているが、装備化には 20年を要する模様で、議論が続けられている。
2002.11 Jane's Missiles & Rockets Unitary warhead for ERGM  Raytheon社は ERGM に侵撤弾頭を搭載する契約を$22.17Mで結んだ。 最終納期は 2005年5月になっている。
2002.07.08 Defense News Rocket-propelled shell makes 1st guided flight  米海軍と Raytheon 社は6月25日、5-in艦載砲からの ERGM 初めて の地上発射試験を WSMR で行い成功した。
 ERGM は全長4ft、重量110lb、ロケットモーターとGPS 誘導装置を搭載し射程は約 63マイル。
 今回の試験では速度 1,875mph で 39nm を飛翔し、誘導制御と推進システムの機能が正常に作動したことを確 認した。
 次回の確証試験は単一弾頭を搭載し、来年中に行われる予定。
2002.07.01 Inside the Navy Navy calls extended range guided munition flight test successful  米海軍は6月25日、ERGM の誘導飛行試験を WSMR で行い成功した。
 今回の試験 (Guided Gunfire-1) は 2003年から開始する地上発射試験の最終事前テストで、飛行時間約 220秒、到達高度 76,000ft、 到達距離は 38.5nm であった。
 試験中、GPS は飛行中に62秒作動し、10基の衛星がこれを追随した。 なお、海軍は 2006年の IOC を予定し ている。
2002.02 Jane's Missiles & Rockets Second flight test for ERGM 'smart' round  米海軍が開発している GPS/INS 誘導、ロケット補助推進 5吋砲弾 ERGM (Extended Range Guided Munition) の2回目の発射試験 (CTV-2: Controlled Test Vehicle-2) が WSMR で行われた。
 今回の試験では、前回2001年初めに行われた CTV-1 で失敗した、飛行中の GPS の追随の確立に成功した。  また、搭載された誘導装置等が発射の衝撃に耐え、その後も正常に機能することを確認した。
2002.01.02 Jane's Defence Weekly Raytheon flight tests ERGM  Raytheonチームは、12月10日に ERGM (Extended Range Guided Munition) (註:ER GMは、艦船用のMk45 Mod4 5吋 62口径砲に使用する弾で、最大射程115kmと言われている)全備弾の誘導飛行 試験を実施し、ERGM弾で使用する GPS 誘導の能力を実証した。
Raytheon社の ERGM のページ