その他の誘導砲弾等に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2024.03.06
 10:18
Breaking Defense BAE Systems’ LR-PGK: The superior Anti-Jam solution <2404-030608>
 現代の戦場の現実は、潜在的な敵が電磁スペクトルを含むすべての領域で米軍に挑戦する能力を持っている。  このような背景で
APKWSの開発実績を持つBAE Systems社は、耐妨害GPSを元にした優れたECCM機能を有する砲弾よりも長い射程で高い精度を実現する155mm砲弾用のLR-PGKを提案している。
LR-PGK に関するBAE Syatems社の頁
2023.02.01 Jane's Defence Weekly Indonesia seeks to acquire AASM-Hammer for Rafale <2304-020105>
 インドネシアがフランスのSafran Gp.と
AASM Hammer誘導爆弾キットの購入と国内での組み立てについて協議している。
 AASM Hammerは既存の無誘導爆弾にシーカと誘導装置、射程延伸用拡張翼及びロケットブースタを取り付けるもので、インドネシアは韓国と開発しているKF-21/IF-Xへの装備を考えているが、Safran社は韓国製のT-50I超音速高等練習/軽攻撃機にも装備できるとしている。
2021.09.29 Jane's Defence Weekly Hitting the mark <2111-092911>
= 155mm砲誘導砲弾に関する6頁の記事 =
 ・Laser-guided munitions
 ・Regional Krasnopod system
 ・Sensor-fused munition
 ・GPS guidance
 ・The Chinese WS-35
 ・Vulcano
 ・PGKs and course-correction fuses
 ・Market analysis
2021.01.19 Defense Update Nexter performs successful test with KATANA guided artillery projectile <2102-011906>
 Nexter Munitions社(註:フランス)が2020年12月7~11日に、CAESAR 155mm砲を用いた砲を用いた誘導砲弾KATANAの発射試験を行い成功した。 KATANAは単なる弾道ではなく射程延伸に適した飛弾経路を飛翔した。
 次回の試験は2021年に計画されている。
 この試験成功でKATANAは2023年の販売開始が可能になったと言う。
2020.10 International Defence Review Raytheon secures contract for MAD-FIRES development <2011-100005>
 米DARPAが8月31日に
MAD-FIRES計画のPhase ⅢRaytheon社に$32.5Mで発注した。
 MAD-Firesは艦載57mm砲RAP弾に採用する経路修正弾で、2015年にPhase ⅠをRaytheon、Locheed Martin、Northrop Grummanの3社に発注して開始した。 その後14ヶ月のPhase ⅡにRaytheon社が選定され、Phase ⅡB/ⅡCと進められてきた。
2020.01 International Defence Review Detail emerge of Russia's Sokol-V gun-launched missile <2002-010006>
 ロシアが3UBK 25 Sokol-V (Falcon) 砲熕発射125mmホーミングミサイルの試験を開始した。 試験では完成弾25発のほか、シーカだけを搭載した訓練弾46発と、INSだけを搭載した擬製弾46発が発射される。
 Sokol-Vはロシア軍が装備する唯一の砲熕発射ミサイルでT-14 Armata
MBT用に開発されたが、T-80 MBTの2A82 125mm滑腔砲からも発射する。
2018.11 International Defence Review Raytheon, Saab unveil Guided Carl-Gustaf Munition <1812-110004>
 Raytheon社とSaab社がCarl-Gustaf 84mmロケット弾の誘導化
GCGMの詳細を公表した。 両社は2017年11月に共同開発で合意していた。
 GCGMはSAL/INS誘導で射程は30~2,000mCEP1mの性能を持ち、1,500m以内を56km/h以下の速度で走行する移動目標も攻撃できる。 ユーザとしては米陸軍及びCarl-Gustaf M3/M3E1を装備している諸国が考えられている。
2018.11 International Defence Review Denel's Miniaturised Guidance System moves towards tests <1812-110003>
 今までミニ誘導装置 (MGS) と呼ばれていた南アDenel社が開発している砲弾装着式誘導装置AcuFuzeと名付けられた。 最初の製品は155mm砲弾用であるが、2019年に予定されている最初の試験は122mmロケット弾を用いて行われる。
 AcuFuzeは測位衛星 (
GNSS) 受信装置、アクチュエータ、電源装置及び旋回停止装置からなり、CEP10~20mの精度を持つ。
2018.10.05 Defense Update Saab, Raytheon to demonstrate a guided munition for Carl Gustaf M4 recoilless rifle <1811-100505>
 Raytheond社とSaab社が米陸軍との契約でCarl-Gustaf携帯無反動砲から発射する誘導砲弾の開発を進めている。
 誘導Carl-Gustafは米特殊作戦軍 (
USSOCOM) が装備する。
2017.03 International Defence Review DARPA award Raytheon Phase Ⅱ contract for MAD-FIRES concept <1704-030002>
 米
DARPAが、口径30~57mm艦載中砲用の誘導砲弾計画 MAD-FIRESのPhase ⅡをRaytheon社を選定した。 同社は2018年3月までの14ヶ月間に試作と試験を行う。
 MAD-FIRESでは概念検討のPhase 0を2015年6月にRaytheon、Lockheed Martin、Northrop Grummanの3社に、リスク低減のPhase Ⅰを2016年2月にRaytheonとLockheed Martin社に発注していた。
2015.09.09 Jane's Defence Weekly Smart ammo <1511-090908>
= 誘導砲弾に関する8ページ記事 =

 M982 Excalibur、Nammo 155mmHE-ER、Rheinmetall Denel 155mmV-LAP HE 中国 122mm GPS/SAL弾、ウクライナ Kvitnyk-E LGP、BAE Systems Rokar Silver Bullet PGK、Orbital ATK M1156 PGK、IMI 120mmGMM
2015.07 International Defence Review Ukraine targets exports with laser-guided artillery projectiles <1508-070002>
 ロシアとの国境で紛争が続いているなか、ウクライナの Ukroboronprom社がロシアの 2S3/2S19 牽引/自走152mm砲Kvitnyk-E レーザ誘導砲弾 (
LGP) の売り込みを継続している。
 Kvitnyk LGP は2012年にウクライナ軍が採用したが、未だに量産は開始されていない。
2014.06.17 Defense News Oto Melara, Diehl test fire new guided 155mm munition <1407-061703>
 イタリアの Oto Melara社とドイツの Diehl社が共同で、Oto Melara社製 Vulcano 155mm誘導砲弾の発射試験を、5月に 南アの試射場で実施した。 試射に使われたのは非誘導と誘導の155mmと127mm弾で、いずれも GPS/INS で誘導され、155mm弾は
SAL、127mm弾は IR 誘導が併用された。 射距離は、誘導砲弾の最大射程は80kmであるが、射場の制約から52kmが最 大であった。
 イタリアとドイツは Vulcano 127mm艦載砲用弾は既に装備しており、155mm弾も装備する見込みであるほか、 パキスタンも購入しそうな状況にある。 155mm弾の評価試験は年内に開始され2015年には完了し、2016年には量産に移 れるという。
2014.04.01 Defense News Oto Melara's Vulcano munitions ready for sale <1405-040107>
 イタリア Finmeccanica社傘下の Oto Melara社が、艦載127mm砲及び陸上155mm砲用に開発した Vulcano 誘導砲弾が、既に販売できる段階にある。 Vulcano は GPS/INS 誘導で、艦載砲用には IR シーカを搭載した
SAL 誘導型もある。 127mm砲用の最大射程は60kmである。
 同社は76mm砲用の Vulcano 76 も開発中で、127mm/155mm砲用徹鋼弾も開発中である。
2013.09 Jane's Missiles & Rockets Vulcano SAL-guide ammunition scores direst hit at 33km <1310-090001>
 ドイツとイタリアが共同で進めている Vulcano 155mm/127mm陸上/艦載砲用誘導砲弾の試験が南アの射場で行われた。 Vulcano は GPS と IR 又は SAL 誘導を組み合わせた誘導砲弾で、7月21日まで行われた155mm弾の試験では33kmの射距離で、GPS 誘導だけで 20m以内、SAL を組み合わせると2×2mの標的に直撃した。
2013.08 International Defence Review BAE Systems completes guided projectile test <1309-080021>
 BAE Systems社が6月18日、5吋誘導砲弾の発射試験を WSMR で行い、36km飛翔して誤差1.5m 以内の成績を収めた。 この誘導砲弾は陸海軍用標準誘導砲弾 MS-SGMMk45 Mod 4 127mm 艦載砲型で、陸軍型は155mm砲弾になる。
 Mk 45 Mod 4 用誘導砲弾としては、米海軍が10年以上にわたり射程51nmERGM を開発していたが、2008年3月に計 画を中止した。 また ATK社が並行して開発していた BTERM も試験で良好な成果が得られず打ち切られている。
【 BTERM 関連記事:0809-080027 (JMR 2008.08)】
 MS-SGP と ERGM の大きな違いの一つは発射加速度で、ERGM が13,000gであったのに対し、MS-SGP は 8,000gでしかない。
【註】
  BAE Systems社の HP によると、Mk 45 Mod 4 127mm砲から発射する SGP の発射速度は10rpmで、最大射程は95km (52nm) である。
2012.10.25 Defense News Long-range naval ammo extended to smaller calibers <1211-102504>
 イタリア陸軍に誘導155mm長射程弾を開発した Oto Melara社は、既に艦載の誘導127mm長射程弾の量産に入っているが、 世界56ヶ国海軍で採用されている76mm砲用の誘導長距離弾も開発している。
 Vulcano 127mm弾は最大射程が100kmであるが、Vulcano 76mm弾の射程は30km で、GPS 誘導を取り付けた誘導長射程弾でも射程は40kmである。 しかしながら発射速度は最大120発/分で、持続発射速度 でも60発/分である。
2012.03 International Defence Review Sandia creates self-guided small calibre bullet <1205-030029>
 Sandia 国立研究所が、2,000m以上の射程を有する SAL 誘導の 0.50 弾を開発した。 この弾は10mm×102mmで 12.7mm×110mmの被帽内に収められている。 弾の長さは99mmの通常弾より長いが重量は同じである。
 発射時の加速度は100,000gを超えが電子部品は全て COTS 品で、高価な素材は使用していない。 弾の先端には コード化された IR レーザ光を受信するセンサが取り付けられている。
2012.03 Jane's Missiles & Rockets Iran unveils new guided artillery <1205-030017>

(既報【1204-020811 (JDW 2012.02.08)】とほぼ同文の記事)
2012.02.08 Jane's Defence Weekly Iran unveils guided artillety shell <1204-020811>
 イラン国防相が1月30日、155mm砲用レーザ誘導砲弾 Basir を開発したと述べた。 Basir は HM41 1558mm 39口径牽引榴 弾砲から発射される。
 Basir の外観はロシアの SAL 誘導砲弾 Krasnopol-M に酷似している。
【 Krasnopol 関連記事:0604-020015 (IDR 2006.02)】
2010.11 Jane's Missiles & Rockets Luch Design Bureau develops laser-guided 'smart' round for Belgian 105 mm gun <1012-110030>
 ウクライナ国営 Luch 設計局がベルギーの CMI社からの注文で、Falarick 105mm砲発射レーザビーム乗り誘導対戦車ミサイルを開発した。 CMI社は Flarick を Piranha Ⅲ 8x8 装輪装甲 車に装備している同社製 CT-CV 砲塔の105mm砲で使用する。
 105mm の Falarick は全長101.5cm、重量25.2kgで、中国の Type 59 戦車で使用できるほか、100mm、115mm、120mmにして T-62/T-64/T-72/T-84 などの MBT でも使用できる。
2010.11 International Defence Review Sharpshooter: smarter ammunition keeps 76/62 Super Rapid in fashion <1012-110015>
= Super Rapid 76mm62口径砲の性能向上に関する5頁の記事 =

3AP (2 Action Plus) 信管
 近接モード、触発モード、遅延モードを持つ。
DART 誘導砲弾
DART 関連記事:JDW 2003.02.05
2010.11 International Defence Review NORINCO develops new precision projectiles <1012-110004>
 中国 NORINCO社が、155mm榴弾砲用の GP1 及び120mm迫撃砲用の GP4 の二種類の SAL 誘導砲弾の販売を開始した。
 GP1はロシア KBP社の Krasnopol 152mm/155mm誘導砲弾によく似ており、全長1,302mm、発射重量51kgで、NORINCO社によると命中精度は90%以上である。  また同社によると GP1 は36km/h以下の移動目標と交戦でき、最大射程は20kmである。
2009.10 International Defence Review Artillery, rockets and mortars answer the call for procision <0911-100042>
= ロケット弾、砲迫弾の精密誘導化に関する4頁にわたる特集記事 =
 GMLRS M31, P44/GMLRS 2, Strix SAL 迫弾、AccuLAR, Gram 120mm誘導迫弾、GDOTS RCGM 120mm誘導迫弾、XM1156 PGK 120mm誘導迫弾、DMM SAL/GPS 誘導迫弾、FireBall 誘導迫弾、その他
2009.08 Jane's Missiles & Rockets IMI plans a fast-moving 105 mm guided artillery round programme <0909-080021>
= IMI社の製品の紹介 =
105mm 誘導砲弾
 GPS/INS 誘導装置などのコンポーネントは、既に開発した120mm誘導迫撃砲弾のものを可能な限り使用する。
Delilah
 英国の FASGW(H) に最適と売り込んでいる。
ATALD
 ATALDTALD の発展型で年内に開発を完了する。 ATALD はかつての ITALD と似ているが、搭載品が高度なものに改良されている。
2009.04 Jane's Missiles & Rockets France plans to design semi-active laser-seeker <0905-040020>
 フランス国防調達庁 (DGA) が、Nexter Minitions社と TDA社の共同企業体に、Metric 試験誘導砲弾の設計と試作を発注した。 この研究は 120mm迫撃砲、戦車砲、15500野砲、GMLRS 弾頭、68mmロケット弾などの各種砲弾に取り付けられる SAL シーカを開発するもので、弾道最終段階の数秒間に使用される。
 2012年まで行われる研究の最後には120mm迫弾に取り付けた実射試験が行われる。
2009.04 Jane's Missiles & Rockets Oto Melara's DART defeats missile while on the move <0905-040008>
 Oto Melara社が IDEX 2009展に DART 誘導砲弾Steales 新型76mm砲システムを展示した。 Strales は二重給弾シ ステム、ディジタルコンソール、誘導用アンテナ、防循などに新しい特色があるほか、DART 弾の射撃に対応した電子装置を持っている。
 同社の76mm砲は、Compact型や Super Rapid型が、世界52ヶ国の海軍で採用されている。
【 DART 弾関連記事:IDR 2003.03
2007.06.13 Jane's Defence Weekly RNLN sets sights on long-range guided munitions <0713-061310>
 蘭海軍は、予定していた TacTom の導入が中止になったため、代わって Oto Melara社製 Vulcana 誘導砲弾を採用する検討を進めている。 Vulcana 誘導砲弾の射程は100km~150km で、今のところ対地攻撃専用である。
 Oto Melara 127mm 127/54 砲の射程は30kmであるが、同社は非誘導でロケット推進しない射程70kmの Vulcano HEFSDS (High-Explosive, Fin stabilised, Discarding Sabot) 弾を伊海軍に納入しており、誘導型 Vulcano は IR または GPS/INS で誘導される。
 同社は155mmの Vulcano の開発も進めており、独海軍は陸軍の PzH2000 155mm SP 砲を艦載型にした MONARC (Modular Naval Artillery Concept) に Vulcano を採用する決定を既に行っている。
2006.10.11 Jane's Defence Weekly KBP reveals upgraded version of the Krasnopol-M system <0621-101109>
 ロシアの KBP 設計局が、K-155M GAP (Guided Artillery Projectile) を発射する改良型である Krasnopol-M2 155mmを公表した。 K-155M GAP は全長1.2m、重量54kg、弾頭重量11kgの SAL の誘導砲弾で、 25kmの射程を持つ。
 K-155 と変わったのは尾部のフィンで4枚から6枚になった。 これにより山地や荒天時の上 下気流の影響を軽減できる。
2006.10 Jane's Missiles & Rockets Russia plans state acceptance trials of improved Santimeter <0622-100001>
Santimetr-M
 ロシアの Ametekh社が Santimetr-M 152mm砲用レーザ誘導砲弾の国家試験が開始されようとしている。  Santimetr-M は1985年に装備化された Santimetr の改良型で、全長が1,195mmから861mmに短くなったのに炸薬である TNT の量が8kgか ら10kgに増え、威力が増大している。 また2.0~12.0kmから0.5km~18.0kmに射程も増大 している。
Santimetr-1
 Serpukhov METALLIST社が Santimetr の155mm型である Santimetr-1 の量産を準備している。
Smelchak-M
 240mm迫撃砲用の Santimetr で、同じく Serpukhov METALLIST社が量産を準備している。
2006.06 International Defense Review South Africa pushes novel course-corrector <0612-060004>
 南ア Denel社を中心としたチームが、射距離の補正だけを行う 1D 経路修正弾を 2000年から開発している。 このシステムは GPS やレーダを使わず、発射時に予期した飛翔データと弾自身が測定し たデータを比較して射距離の補正を行うもので、Comparator 方式と呼んでいる。
2006.02 International Defense Review Guided artillery projectiles turn the corner <0604-020015>
= 地上軍用誘導砲弾の現況に関する5頁にわたる特集記事 =
Copperhead
 SAL 誘導の155mm CLGP で、1983年~1990年に陸軍、海兵隊用に20,000発が製造され、湾岸 戦争でも使用された。 弾頭は対装甲用の成形爆薬であるが、湾岸戦争では固定目標にも有効であった。
Krasnopol
 Copperhead に次いで実用化されたのがロシアの Krasnopol(=KM-1)で、152mm及び155mm砲用 の SAL 誘導砲弾として1987年に装備化された。 弾頭は HE で主として野戦築城構築物を対象とするが軽装甲 車両にも有効である。
 KM-1 が二分割式であったのを一体式にしたのが Krasnopol-M(=KM-2)で、ベースブリード弾 でもある。
 Krasnopol は現在、中国を含む各国で使用されている。
Kvitnyk
 Kvitnykは Krasnopol と類似のウクライナ製誘導砲弾。
Impaqt Mk 1
 2004年に英、仏、瑞の各社が Impaqtの開発を開始した。 Impaqt Mk 1 はフランスの要求による射程60kmで 2発の BONUS SFM を搭載する。 Impaqt Mk 2 はイギリスの要求で射程100kmで3発の BONUS を搭載する。
( IMPAQT 関連記事 JDW 2005.01.26)
Vulcano
 イタリアの計画で、非誘導の Vulcano ER と誘導式の Vulcona LRがある。 155mm砲用で、誘導は INS/GPS であるが SAL のオプションもある。
Excalibur
 XM982 Excalibur は世界で初めて実用化された GPS 誘導砲弾で、 2006年3月に部隊配備が開始される。
2005.02.09 Jane's Defence Weekly Image-gathering round revealed by Rafael <0505-020909>
 イスラエルで、600m射程の歩兵用の偵察弾が開発されている。
Firefly
 Rafael社が開発しているもので、M16 小銃に取り付けられた M203 40mm擲弾発射筒から発射する。 胴径38mm 、全長155mm、重量145gで、2個の CCD カメラを搭載する。
 最大8秒間の映像を地上に送り、ポケット PC などに保存すると共に、リアルタイムで見ることができる。
 今年末には軍の評価を受ける。
Refa'im 用偵察弾
 IMI社が開発した Refa'im 5.56mm小銃銃口取り付け型擲弾発射器から発射する曳火弾 (ABA: Air Burst Ammunition) を改造して、ディ ジタルカメラと送信機を取り付けた偵察弾で、映像をハンドヘルドコンピュータで見られる。
2005.02 Jane's Missiles & Rockets United Defense to be prime contractor for BONUS in US <0507-020009>
 UD社が、Bofors社とフランスの GIAT社が開発した BONUS 155mm砲弾の対米売り込みの提携を行った。
 BONUS はスピン安定型砲弾に2発の SFM (Sensor Fused Munition) を搭載するもので、戦車や装甲車両の攻 撃に使用する。 最新の BONUS MkⅡ は SFM 子弾に、IR センサのほか LADAR も搭載 しており、既に量産中で今年中には配備が始まる。
2005.01.26 Jane's Defence Weekly MBDA powers its way into field artillery <0504-012609>
 英国が、野戦砲兵遠距離火力の長距離化と精密化を図ろうとしている。 英陸軍は現在長距離砲兵火力として AS90 155mm/39口径自走 榴弾砲と MLRS を保有している。
Impaqt
 Impaqt は MBDA(仏、英)、QinetiQ(英)、Bofors、Giat(仏)の4社で共同開発している155mm砲用の誘導砲弾 で、計画は Mk Ⅰ 及び Mk Ⅱ からなる。
 Mk Ⅰは射程50~60kmで、Bonus SFM を2発搭載し CEP=10m の精度を持つ。  Mk Ⅱは射程が100kmになり、Bonus SFM を3発搭載できる 。
 Impaqt は射程を150kmまで伸ばす余力があり、データリンクを搭載して発射後の目 標変換が可能にすることもできる。
GMLRS
 GMLRS は、仏、独、伊、英、米の5ヶ国が進める共同開発で、米国では既に LRIP に入っている。
 開発経費は米国が50%、欧州諸国が12.5%ずつを負担している。
LCLC
 LCLC (Low Cost Loitering Carrier) は MBDA社が中心となって進めている計画で、試作品の試験は22ヶ月以内に開始される。
 LCLC には10~15時間の滞空能力が要求されている。
2004.11.29 Defense News Oto Melara blurs missile-munition line <0502-112902>
 Oto Melara社がイタリア海軍の艦砲発射用誘導砲弾を2機種開発している。
Strales (Davide)
 高旋回性船舶や対艦ミサイル対処用として、76mm砲から発射するビーム誘導の精密誘導砲弾で、2007年から海 軍フリゲート艦 Horizon に搭載を予定。
Vulcano
 120mm砲発射の射程120km以上、GPS 受信機を搭載し尾翼制御機能を有する精密誘導砲弾で、 命中精度は20m以内とされる。 2011年の装備化を目指し、155mm砲及び米海軍や FREMM フリゲート艦の127mm砲からの発射砲弾に ついても併せて研究している。
 同社は誘導砲弾の有効性について、価格はミサイルの1/10もしくは1/20で、多量の搭載貯蔵が期待でき、性能はほぼ同等であることを 強調している。
2004.11 International Defense Review STAR moves toward firing trials <0421-110007>
 イスラエルの IMI社が開発中の STAR (Smart Top-Attack Round) の実射試験が2005 年第3四半期に予定されている。
 STAR は1999年に発表した Excalibur 構想を発展させた105mm旋条砲及び120mm無旋条砲戦車砲から発射する 対装甲誘導砲弾で、発射後にポップアップ、ピッチダウンの運動を行い、トップアタック攻撃を行う。
 弾は完全な fire-and-forget 性を持ち、タンデムに配置された炸薬を搭載する。 シーカは ミリ波又は IR の何れかで働き、捕捉距離は4km以上である。
 IMI社が開発中の Pure Heart は STAR に MEMS 技術を取り入れたもので、 胴径80mm、全長82mm、重量500g以下を目指している。
2004.07 National Defense Bull's eye munition aimed at smugglers <0415-070006>
 伊の Oto Melara社は、76mm誘導砲弾 ART (Ammunition at Reduced Time of Flight) を発表した。
 同社では ART は射程を延伸し、プログラム破裂弾頭を搭載、大量破壊兵器等の密輸船を撃沈や乗組員に被害を与えることなく操舵を不 能にさせ停船させることができるとしている。
 ロケット形状の ART はまた、50ヶ国の海軍が使用する既存の76mm砲を一切改修せずに発射できる他、Sea skimming ミサイルにも有効 としている。
2004.07 International Defense Review FCS-C ammunition testing <0413-070003>
 米陸軍は GD社と、 FCS-C (FCS Cannon) 39口径砲用となる105mm及び155mm砲弾の Initial Safety Assessment Testing 実施の契約を行った。
 GD社は下請けとなる Denel社(註:南アの会社)と105mm、155mm砲弾をそれぞれ1,000~1,200発生産する。 また更に、それぞれ 3,000発のオプションも受けている。
(関連記事 JDW 2004.04.28)
 (註:FCS-C には、United Defense社が155mm砲を、GD/Denel社が105mm砲を提案して競争している。 口径比39はわが国の FH-70 155mm砲と同じ。)
2004.06.14 Aviation Week & ST Company makeover <0412-061405>
= ATK社紹介の記事 =
 ATK社はこれまで砲、弾薬、ロケット燃料を中心とした経営を行っていたが、研究開発部門を大幅に拡張し、DoD や NASA の将来装備シ ステムの受注獲得を目指している。
 同社は昨年、陸軍の PGMM (Precision Guided Motar Munition) 及び BTERM Ⅱ ( Ballistic Trajectory Extended Range Munition Ⅱ) と海軍の AARGM の受注競争を勝ち抜き契約を手にした 。 また、年末に予定する陸軍の FCS MRM (Mid-Range Munition) の受注に も自信を示している。
 同社はまた、海軍の5吋砲から発射する射程60nm以上の精密誘導弾 ERM (Extended Range Munition) の 開発も行っている。
2003.10.01 Jane's Defence Weekly UK considers Type 45 land-attack options  英海軍が計画中の Type 45 駆逐艦は、2007年から就役する114mm砲装備の最初の3隻に引き続き、2010年から 就役する第2バッチの3隻は対地攻撃型となり、以下の装備が検討対象となっている。
 ・Mk 45 Mod 4 127mm砲と ERGM 誘導砲弾の組み合わせ
 ・155mm砲兵器体系
 ・16-cell Mk 41 VLS と Tactical Tomahawk の組み合わせ
 ・16-cell SYVER VLS と Scalp Naval の組み合わせ
 このうち、Mk 45 Mod 4 127mm砲と Tactical Tomahawk が有力案と見られている。
2003.10 Jane's Missiles & Rockets ARDEC tests scramjet powerplant for tank gun projectiles  米陸軍 ARDEC (Armanent Research nadDevelopment Center) が、スクラムジェットを用いた120mm戦車砲用噴進弾 の研究を行っている。
 現在は実験室レベルの発射試験を行っているが既に100mm弾で Mach 7 を記録しており、成功すれば2005年に 120mm弾の開発に入る。
 この研究に海軍は 155mm AGS 砲に、空軍は AC-130 ガンシップ搭載105mm砲用に、関心を持っている。
2003.08 National Defense Army tests scramjet kinetic energy tank rounds  米陸軍 ARDEC はスクラムジェット推進の対戦車用 KE (Kinetic Enargy) 弾の試験を行って いる。
 同研究所は今年4月から7月の間、口径101mmの供試弾により発射試験を4回行い、高度100,000ftの環境を模擬した状況で Mach 7 を記録した。 2005年までには120mm戦車砲からの実射試験を行う予定。
 供試弾は先端に8個のスクラムジェット燃焼チャンバーを持ち、その後端に安定翼を取り付けた構造で、 最大速度は Mach 5 (sea level)に達する。
陸軍は120mm弾を FCS の戦闘車両に搭載する計画で、実用弾は射程4km、取り扱い操 作が安全かつ容易で20年以上の耐用命数を要求している。
2003.06.09 Defense News US Navy imagines electric-powered future  米海軍は将来 DD(X) に装備する構想で、射程200nm、初速 Mach 7 以上の電磁砲 と、CIWS に代わるレーザー砲の研究開発を進めている。
 電磁砲は毎分6~12発を発射するため15~30MWを必要とするが、DD(X) はこれを可能 とする電力を供給することが出来る。 ちなみに Arleigh Burke 級駆逐艦では 約4MWが限界とされる。
 4月下旬に英国で行われたスケールモデルの基礎試験で電磁砲は、初速 2,500/sec、射程1kmを記録している。
 FY-04 以降予算が充当されれば海軍は 2015~2018年に装備化が可能とみており、DD(X) と CVN-21 空母に搭 載する意向を持っている。
 レーザー砲の研究は構想段階で、開発の具体化は 2~3年先となる模様で、レーザー出力としては7MW級を狙っている。
2003.05.07 Jane's Defence Weekly Davide's inner-layer defence moves nearer  伊国 Oto Melara社が、76mm 62口径 Super Rapid砲用の経路修正弾 Davide の採用を伊海軍 に働きかけている。
(関連記事 IDR 2003.03)
 Davide は1990年代末に伊海軍から RFP の出た近接防空用の兵器で、IOC は2007年、キープアウト距離は1.6kmで、 90%以上の撃墜確率が期待されている。 また、対水上船艇、対航空機用としても使用できる。
 誘導方式は RF ビーム乗り方式になっている。 弾尾に6枚の安定翼を持ち、操舵は弾体前部に取り付けた カナード翼で行われる。
 発射の初速は Mach 3.0 以上で、飛行間弾尾に取り付けた受信機の受信信号で誘導される。
2003.05 International Defense Review Scramjet-powered weapons move a step closer  米陸軍と空軍は、スクラムジェットを用いた高速飛翔体の研究を本格化させようとしている。
 陸軍は2004年から6年かけて Hypersonic Engine Demonstration 計画を開始する。 陸軍は防空/ミサイル防衛用 や、火力支援用の、水素燃料を使用する Mach 10 級のミサイルと、炭化水素燃料を使用した Mach 5.0 ~7.0級の120mm砲用推進弾を考えている。
 一方空軍は、FY-06年かFY-07年に5年がかりの HyTech 飛行試験を開始する。 HyTech は Mach 4.5 で母機か ら切り離され、Mach 6.5~7.0で飛行する炭化水素燃料の気体で、X-43C の RRE (Risk-Reduction Effort) に位 置付けられている。
2003.03.31 Inside the Army Army researchers look to advance electromagnetic gun technology  米陸軍は将来的に FCS 導入を目的として、次年度から2006年の間に 電磁砲 (Electromagnetic gun) の技術研究を行う。
 基礎研究は 1980年以降 ARL (Army Research Lab) で続けられてきたが、予算が承認されれば、2004年から ARDEC (Armaments Research , Development and Engineering Center) に管轄を移して研究を進め、2006年に開発移行の可否を決定する計画 となっている。
 電磁砲の初速は秒速6~12kmが可能とされ、軍は2010年の装備化を狙っているが、研究所では技術的にみて 実用化は2015年以降と見積もっている。
2003.03 International Defense Review Guided naval anti-missile round begins firings  OTO Melara社が、Davide 内層防空システムの構成品として開発中の DART (Driven Ammunition Reduced Time-of-flight) 弾の試射を開始した。
 DART は OTO Melara 76mm/62口径砲用の弾で、30gでの終末誘導が可能である。  弾は FCS レーダに取り付けられた誘導アンテナの RF波を弾尾のアンテナで受信して目標へ向かう。 複数弾の連続射撃も可能である。
 システムは亜音速、超音速の対艦ミサイルをシースキミング中、ダイブ中のいずれでも5kmで撃墜する。 ま た、航空機や小型舟艇に対しても有効である。
 弾着までの平均弾速は Mach 3 で、弾頭はノッチ入りの榴弾で、海面上2m以下で作動可能 なマイクロ波近接信管で起爆する。
2003.02.05 Jane's Defence Weekly Oto Melara tests its Davide system  1月24日に Oto Melara社が、ビーム乗り方式誘導砲弾 'Davide' の初の試験を実施した。
 Davide は DART (Driven Ammunition Reduced Tome-of-flight) 弾を基礎にした誘導砲弾で、76mm 62口径砲から発射される。

 イタリア海軍は2006年の運用開始を希望している。

2003.01 International Defense Review German Army raises requirements for non-lethal artillery projectiles  ドイツ陸軍は米英の類似システムに呼応して、HPM (High-Power Microwave) 砲弾の要求を 出した。 このシステムについては Reinmetall社が1990年代から研究を進めている。
 HPM砲弾は jamming を行うのに加えて、衛星地上装置、C3I 装置、GPS 装置などへ損傷を与 えることを目指している。
2002.11.20 Jane's Defence Weekly UK company develops 155mm guided artillery ammunition  BAE社が、英陸軍の IFPA (Indirect Fire Precision Attack) 計画のため、海外メーカとのチーム作りを行ってい る。
 IFPA は精密攻撃用の155mm砲弾開発計画で、ドイツの SMArt 155 や、フランス/スウェーデンの BONUS の様な非誘導トップアタック 弾方式と、GAA (Guided Artillery Ammunition) 方式が検討されており、2006年頃の装備化が考えられている。
2001.10 Jane's Missiles & Rockets DARPA tests a Mach 7 scramjet  DARPA がスクラムジェットの初の発射試験に成功した。
 実験の飛行体は10cm径で、エンジンの作動速度に達するのに、40m長の砲身を用いて 10,000gで加速し、Mach 7.1 を達成した。
 その後スクラムジェットエンジンを作動させ、80mを30msec間飛行させた。
2001.08.27 Aviation Week & ST Gun-launched projectile reaches hypersonic free flight  DARPA と Gasl 社はこのほど大砲から発射するスクラムジェット推進超音速ミサイルの小型模型による発射試験を 空軍の技術開発センターで行った。
 今回の試験には 直径4インチ、チタニウム製の 1/5 スケールモデルが使用され、エチレン燃料のスクラムジェッ トにより260フィートを25ミリ秒で飛行した。
2001.06.20 Jane's Defence Weekly US Army reviews research for EAAD programme  陸軍は DoD の予算承認がないまま、 EAAD (Enhanced Area Air Defense) 計画の研究を開始 した。
 EAAD は2015年以降の防空を考えるもので、MTHEL (Mobile Tactical High-Energy Laser) や DARPA の Small Low-Cost Interceptor Device も候補になっている。
 EAAD が防護しようとしているものには、ロケット砲弾や砲迫弾も含まれている。
 現在関心が持たれている技術には、レーザ高電力マイクロ波 電磁砲HVR (Hyper-Velocity Rocket)、高初速砲などがある。