2008〜2009年のガザ侵攻作戦に関する資料

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要             旨
2009.04.22 Yahoo 読売新聞記事

「イスラエル軍の最先端『無人兵器』、ガザ紛争で次々投入」

<0905-042202>
 無人兵器の開発で世界の先端を走るイスラエルは、ガザ紛争にリモコン兵器が多数投入した。
 ソフトボール大の球形カメラ30cm四方の UGV など、イスラエル軍がガザ紛争で使用した新兵器は、一見するとおも ちゃのようだ。 球形カメラを地下トンネルや建物に投げ込めば、昼夜、周囲の映像や音声が送信され、敵の動きをつかめる。 UGV は偵察用であるが爆薬を積んで突撃す ることも可能で、共に市街戦で威力を発揮する。
2009.03 Jane's Missiles & Rockets Take-apart Grad rockets used against Israel <0904-030002>
 イスラエルのガザ侵攻作戦間に撃ち込まれた Grad 122mmロケット弾のうち、かなりの数は、30〜50cmずつの4つに分解できる 新型であった。 この Grad の全長は本来の2.7mより短い2mと推定され、射程も20kmと見られる。
 イスラエルの情報機関によると、この改造はおそらくイランで行われたようである。 この分解可能型 Grad の存在は2008年2月に確認されてい た。
【註】
 固体燃料ロケットでは一般に、燃料にクラックや隙間ができると燃焼面積が増大し内圧が急上昇して爆発する危険があるが、端面燃焼式であればこの危険を解消できるの ではないか。
2009.03 Jane's Missiles & Rockets Israel surveys impact of its Gaza operation <0904-030001>
= イスラエルのガザ侵攻作戦前後の状況に関する記事 =
2009.02.09 Aviation Week & ST Two steps forward ・・・ <0903-020910>
 12月〜1月に行われたガザ侵攻作戦は、2006年のレバノン侵攻作戦に比べ著しく進歩していた。 特に 空地連携が改善され、旅団以上の司令部には空軍を退役した60歳以上のパイロット航空支援調整官とする5名の 空地調整班を配置した。
 航空作戦は最初の4分間で、数波に分かれた100機以上の航空攻撃により、武器貯蔵所、補給用トンネル、ロケット製造 所、地下発射基地、ハマスの行政施設を破壊し、その後 UAV を交えた索敵攻撃作戦 (hunter-killer operation) に移行した。
2009.02.09 Aviation Week & ST New twists on Israeli intel <0903-020904>
 イスラエルはガザ侵攻作戦各種新兵器を登場させたが、その中には2機の CAEW AEW&C 機も含まれている。 作戦時には狭いガザ上空には航空機、ミサイル、砲弾が錯綜しており、CAEW はその統制にあたった。
 CAEW は2008年2月に一号機、次いで5月に二号機が引き渡されている。
2009.02 Jane's Missiles & Rockets Palestinian crews use longer range rockets against Israel <0903-020015>
 ハマスのロケット弾である Qassam の最大射程は今まで最大12kmであったが、更に長射程化 が進められると共に、射程40kmの長距離ロケット弾も保有している模様で、既にガザから35kmと38kmの2地点が1発ずつの攻撃を受けている。
 これらからイスラエルの80万人以上がロケット弾攻撃のきょういにさらされていることになる。
2009.01.21 Jane's Defence Weekly IDF may be using DIME in Gaza <0903-012108>
 イスラエル空軍がガザで DIME 爆弾を使用した模様である。 DIME は HE にタングステンなどの高密度金属 を点火したもので MBX とも呼ばれる。 局部的に強い爆風効果が得られることからイスラエルは、IMI社の Iron First APS に DIME を使用しようとしている。
 またイスラエルは米国製の M825A1 黄燐発煙弾を移動部隊の隠蔽に使用した。 黄燐発煙弾は5〜10分間煙を持続できるもので、 対人用には使用しない
2009.01.21 Jane's Defence Weekly Battle picture helps IDF target Hamas tunnels <0903-012101>
 イスラエル軍が12月27日に開始した 'Operation Cast Lead' では、作戦状況についてのリアルタイム情報共有が功を奏した。 これによりイス ラエル軍はハマスがロケット弾を発射すると90秒以内にこれに対応できた。 作戦初期には空軍の2,400攻撃の半分がこの様な攻撃に使用された。
 イスラエルは80%以上の密輸用トンネルを破壊した。
2009.01.18 Yahoo 毎日新聞記事

「イスラエル、『一方的停戦』を宣言 ハマスも表明」

<0902-011804>
 イスラエルのオルメルト首相がガザ地区への攻撃の一方的停戦を宣言し、イスラエル軍は18日午前2時に攻撃を一方的に 停止したが、約7時間後に少なくとも8発のロケット弾がイスラエル側に撃ち込まれ、軍は発射地点付近を報復空爆した。 その後ハマス側も即時停戦 に入ると表明し、ガザ情勢は12月27日のイスラエル軍の大規模空爆以来、22日ぶりに収束の方向へ動き出したが、完全に沈静化するかどうかは流動的である。 パレスチナ 人死者の累計は1,300人以上に達した。
2009.01.14 Yahoo 毎日新聞記事

「ガザ侵攻イスラエル、トンネルに集中爆撃、物資供給途絶」

<0902-011401>
 イスラエル軍は、ガザ地区のエジプトとの境界に掘られた密輸用トンネルに対して、武器密輸を阻止するとして爆撃を 連日行っている。
 トンネルはもともと、武器密輸用のものが少数あるだけだったが、ハマスによる2007年6月のガザ制圧を受けてイスラエルがガザを封鎖したため、生活物資用のトンネル が急増し、今では1,000本近く掘られた大小のトンネルを通じて小麦やコメから家畜、電化製品までが密輸されるようになっていた。
2009.01.13 Yahoo 読売新聞記事

「イスラエルは最新兵器投入、ハマスは手製武器でゲリラ作戦」

<0902-011301>
 ガザ紛争で、イスラエル軍は最新の高性能兵器を次々と投入している模様だ。 軍は米国開発の新兵器 DIME を使った疑いがあるという。  DIME は超高濃縮炭素に金属粒を詰めた兵器で、人体の表面をほとんど傷つけずに骨や内臓を高温で焼いてしまう。 殺傷力が高く、発がん性も強いとされる。
 11日には AP 通信が、白リン弾により、女性1人が死亡したと報じた。 白リン弾は激しいやけどを伴う非人道的兵器との批判が強い。 このほ か、ハマスの地下トンネルを瞬時に破壊する地中貫通弾や無人爆撃機も使用しているとされる。
 これに対しハマスは学校やモスクの陰からロケット弾を発射し、90秒で逃げ去る速攻作戦を続けている。
2009.01.12 Aviation Week & ST New war, fresh odeas <0902-011214>
 2006年のレバノン侵攻作戦は明らかに失敗であったが、2009年のガザ侵攻作戦は戦術的奇襲により成功を収めた。
 1週間にわたる事前爆撃でハマスがガザ北部国境に兵力を集中したところ、イスラエルは西方からこれを四つに分断し、ハマスへの補給を断 った。
 イスラエルは IMI社製 PB500A1 侵徹 LGB や、GBU-39 SDB を用いたほか、Rafael社製 Spike ER を改造した建造物破壊用ミサイルも使用した。
 また Heron、Searcher、Hermes 450 などの UAV も多用し、ガザ上空に常時10機以上を滞空させた。
2009.01.08 Yahoo ロイタ通信記事

「レバノンからイスラエルにロケット弾、イスラエルは砲撃で報復」

<0902-010802>
 レバノンからロケット弾3発がイスラエルに発射され、2人が軽傷を負ったため、イスラエルは砲撃による報復を行った。 イスラエル警察による と、ロケット弾はイスラエル北部のガリラヤ地域の3ヵ所に着弾した。 レバノンの治安当局者は、3〜5発のロケット弾がレバノン南部から発射されたと述べた。
 イスラエル軍によると、イスラエルは5発の砲弾で発射場所に向けたピンポイントの対応を行った。
2009.01.05 Aviation Week & ST Israel debuts its Small-Diameter Bomb <0902-010504>
 イスラエルは12月27日に開始したガザに対する攻撃 'Operation Cast Lead' において、GBU-39 SDB 及び Bunker Buster を使用した。 GBU-39 SDB はF-15 から投下された。
 GBU-39 SDB は米軍が2006年末にイラクで初めて使用したが、イスラエルには秋から引き渡されていた。
2009.01.04 Yahoo 読売新聞記事

「イスラエル地上軍、ガザ侵攻開始…軍が声明」

<0902-010401>
 イスラエル軍は、ガザとの境界に展開していた国軍の地上部隊が3日夜、ガザへの侵攻を開始 したことを明らかにした。 戦闘ヘリによる援護射撃を受けながら、戦車などでガザに入った。 今回の侵攻規模は明らかになっていないが、歩兵や砲兵、機甲部隊に加 え、空軍や海軍の部隊も参加しているという。
 イスラエル軍当局者は3日夜、今回の軍事作戦が長期間に及ぶとの見通しを示した。
2009.01.01 Yahoo CNN 記事

「6日連続の空爆、議会建物など標的 死者400人に ガザ」

<0902-010102>
 イスラエル軍が12月27日から始め6日連続するガザへの空爆で、自治政府当局者は1日、攻撃は同日も続き、評議会(議会に相当)、法務、教育各 省などの施設が標的になったと述べた。 空爆開始後の死者は400人に達し、負傷者は2000人で、うち重傷者は216人となっている。
 12月31日の空爆は約40波に及び、イスラエル国防省によると、ハマスはイスラエル領内に約70発のロケット弾を撃ち込んで対抗した。
2008.12.30 Yahoo 時事通信記事

「イスラエル地上軍、近く侵攻か=ガザの死者345人に」

<0901-123001>
 イスラエルとガザの境界付近には、戦車や装甲兵員輸送車が待機している。 同軍はまた、ガザ周辺を軍事閉鎖地区に指定し、記者団を退去させ た。
 イスラエルのバラク国防相は29日、われわれはハマスとの全面戦争を行っており、作戦は必要なだけ拡大、強化させると述べた。
2008.12.29 Yahoo ロイタ通信記事

「イスラエルによるガザ空爆3日目、パレスチナの死者307人に」

<0901-122901>
 イスラエルによるパレスチナ自治区ガザの空爆は29日に3日目に突入し、パレスチナ人の死者は307人に上っている。
 イスラエルは空爆の理由として、ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスと結んだ半年間の停戦合意が1週間前に失効した後、ハマスの ロケット弾攻撃が激化したことを挙げている。