2008年のロシア対グルジア戦に関する資料

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2009.07.20 Aviation Week & ST Russia vs. Georgia <0909-072004>
 ロシア国防省は、2008年のグルジアとの戦いで4機が撃墜されたとしているが、最新の報告によると友軍相撃で失った1機を含めて 8機の損害を出した模様である。 確認されている損害は開戦初日の8月8日に Su-25 3機と Tu-22M3 1機の合わせて4機であるが、このほかに8日に Su-24MR 偵察機 1機、9日に Su-25 1機、10〜11日に Su-24M 1機が撃墜され、日付は分からないが Mi-24 1機も撃墜された。 更に Su-25 3機が損害を受けて帰投した模様である。
 専門家は、この戦いは近代防空戦闘の初めての例と見ている。
2009.01 Jane's Missiles & Rockets Phorographs suggest Georgia received Spyder-SR missiles <0903-010008>
 11月にロシア語のインターネットフォーラムに掲載された写真から、グルジアが Rafael社製 Spyder-SR SAM を装備 していたことが明らかになった。 この写真は8月19日に撮影されたもので、ロシア軍か南オセチア軍が鹵獲したものと見られる。 発射機には Python 5 が5発装填されている。
 Spyder-SR は15kmの射程と20〜8,840mの射高を有し、イスラエル空軍のほかインドも装備している。
2008.12 Jane's Missiles & Rockets Dutch investigation blames Russian Iskander missile for death of cameraman in Georgia <0901-120006>
 8月12日にオランダ人カメラマンがグルジアのゴリで死亡した事件を調査していたオランダの公式調査団が、死亡原因 をロシアの Iskader (SS-26) から放出された子弾の金属片によるものと結論づけた。
2008.11 Jane's Missiles & Rockets Russia claims Ukraine sold SAMs to Georgia <0901-110017>
 ロシア軍副参謀総長が8月20日、グルジアでの戦闘でウクライナからグルジアに渡った Buk-M1 (SA-11) により、 4機のロシア軍機が撃墜されたことを明らかにした。 ロシアの複数の報道によると、Tu-22M3 を撃墜したのは、ウクライ ナから入手した S-200 (SA-5) である。
 この問題から、ウクライナ議会は不法な武器輸出が行われていなかったの調査を独自に行う決定をした。
2008.11 Jane's Missiles & Rockets Genetral denies TBM use against Georgia <0901-110010>
 ロシア軍副参謀総長が8月26日に、ロシアはグルジアで Iskander (SS-26) も Tochka (SS-21) も使用していないし、その必要性もな いと述べた。 またロシアの独立系新聞が9月19日に、グルジアが公表した Poti で撮影した Tochka の残骸とする写真は、ウクライナがグルジア に提供した S-200 (SA-5) のものであると報じた。
 しかしながら本誌 (JMR) は、Poti で撮影した残骸の弾尾安定翼は前縁が斜め、後縁が直角であるのに対し、S-200 の安定翼は前後縁共に斜めであることから S-200 ではないとコメントしている。
2008.11 International Defence Review Loss of 'Backfire' over Geogia highlights aircraft's deficiencies <0812-110005>
 ロシア空軍は、Tu-22M3R が8月9日に、グルジアのゴリ近郊でグルジア軍のレーダ誘導 SAM により撃墜されたことによ り、その戦略に重大な影響を及ぼされた。
 Tu-22M は Tu-22 の改良型として1969年に公開され、1992年まで生産された。 渡洋長距離型の Tu-22M3 は1977年6月に初飛行し、1983年から配 備されているが、Tupolev社はかねてからその改良を強く求めていた。 その中には航法装置の更新、電子戦装置の更新、コックピットの改良、自己防護装置の装備、GPS 誘 導武器の搭載、空中給油能力の付与などが含まれていた。
 ロシアは財政上の理由から Tu-22M3 全ての退役を検討していたが、それでも尚いまだに124機が就役している。
2008.10.29 Jane's Defence Weekly US Navy visits Georgia to strengthen relations <0812-102905>
 米海軍第6艦隊の駆逐艦 Barry (DDG-52) が10月18日にグルジアのボチに入港した。 第6艦隊によると、これ は両国の共同防衛のための通常の行動である。
 Barry のボチ入港は、8月の南オセチアを巡るロシアとの紛争以来、LCC 20 Mount Whitney、DDG-74 McFaul、巡視船 Dallas に次ぐ、 黒海に入った四隻目の米艦船になる。
2008.10 Jane's Missiles & Rockets Georgia releases image of 'Russian missile wreckage' <0811-100001>
 ロシアが今回のグルジア紛争で Tochka (SS-21) 及び Iskander (SS-26) を使用した。 グルジア国務省に よると、8月14日までに20発以上の SS-21 が発射された。
 また SS-26 と見られる弾道弾がグルジア領内の3箇所で破裂した。 グルジアは SS-21 の後部胴体及び、9M723 と呼ばれる SS-26 の球形ロケットモータが落下した 写真を公表した。
 事実なら SS-26 の初めての実戦使用になる。 SS-21 は第2次チェチェン戦争で、1999年10月21日に数発が首都グロ ズヌイに打ち込まれている。
【註】
 ロシアは、局地紛争でも大量の SRBM を使用する証である。
2008.09.10 Jane's Defence Weekly Georgia admits using cluster munitions against Russia <0811-091004>
 グルジア国防省は、8月上旬のロシアとの戦いでグルジアがクラスタ弾を使用したことを認めた。 グルジアが使用したのは Gradlar 160 MRLM85 ボムレットを搭載したイスラエル製で射程45kmの MkW LAR 160 160mmロケット弾である。
 M85 は不発率1%であるが、未だにレバノンに大量の不発弾が残留している。
【 M85 不発弾関連記事:0724-120702 (毎日新聞 2007.12.07)】
2008.09.10 Yahoo 毎日新聞記事

「米国防総省、グルジア軍再・・・」

<0810-09101>
 米国防総省が、グルジアの軍再建に向けた評価チームを週末にトビリシに派遣すると表明した。 ロシアの新たな侵 攻に対する抑止力構築に協力するのが狙いである。
 評価チーム派遣の目的について国防総省は、グルジア政権のニーズと米国の支援について調査し、軍備の再建に対する支援を検討するためと述べ、更に、グルジアは自 衛や新たな侵攻を阻止する能力を持つべきだと軍再建に協力する姿勢を示した。
2008.09.06 Yahoo 産経新聞記事

「米艦隊旗艦、グルジア着」

<0810-090601>
 米第6艦隊の旗艦 Mount Whitney が5日ポチに入港した。 ポチには停戦合意後もロシア軍部隊が駐留を続け ており、市中心部に通じる幹線道路沿いにロシア部隊が陣取って港での巡回も続けている。 ロシア軍はポチ港に出入りする船舶の貨物検査を行うとも表明していた。
 Mount Whitney は毛布や粉ミルク、衛生用品など17tを積載しているが、紛争後米艦船が同港に入ったのは初めてで、4日に米国のチェイニー副大統領が首都トビ リシを訪問したのに続き、ロシアを牽制した形である。
2008.09.05 Yahoo 時事通信記事

「グルジア全域17ヵ所空爆・・・」

<0810-090501>
 グルジア政府は4日までに、ロシア軍の攻撃による被害状況を総括した文書を作成し、ロシア空軍が南オセチア自治州外の少なくとも 17ヵカ所を爆撃したことを明らかにした。 ロシア軍は中部のゴリや周辺の2つの村で、クラスタ爆弾を広範囲に使用し たという。
 文書は、ロシア軍機は8月8日午前9時45分に攻撃を開始したとしており、事実ならロシア軍は南オセチア進撃とグルジア空爆をほぼ同時並行で 進めたことになる。 ロシア軍の投入兵力は陸海空計4万人とされ、これまでの推計2万人より多いという。
2008.09.04 Yahoo 時事通信記事

「ロシアが20分先に軍事行動・・・」

<0810-090401>
 8月7日夜に始まったロシアとグルジアの武力衝突で、ロシア軍の行動開始は自国軍の攻撃より20分早かったと、グル ジア政府が公式文書で主張している。 これが事実なら、グルジアの奇襲攻撃を受けて介入したとするロシアの主張が揺らぐことになる。
 『ロシアによる侵略の時間的経緯』と題する25日付のグルジア政府文書は、7日午後11時30分にロシア軍の車両150両が南オセチアへ通じるトンネルに差し掛かった との複数の人的偵察情報を入手したため、午後11時50分にグルジア軍が行動を起こしたとしている。
2008.09.03 Jane's Defence Weekly Russia suspends NATO accords <0810-090307>
 ロシアが南オセチアとアブハジアを承認した翌日の8月27日に、NATO との軍事協力を凍結することを明らかにした。
 黒海には現在、グルジア支援に向かった米海軍と沿岸警備隊の3隻のほかに、ブルガリアの Constanta にスペインドイツポーランド米国フリゲート艦4隻が入港している。
2008.08.27 Yahoo 産経新聞記事

「次の標的はクリミア半島 ・・・」

<0809-082705>
 フランスのクシュネル外相が27日、アブハジアと南オセチアの独立を承認したロシアが、今後ウクライナ南部のクリミア半島や、モルドバの 沿ドニエストル地方など、旧ソ連構成諸国のロシア系住民居住地域を次なる標的としてくる危険があると警告した。
 同外相は、ウクライナが8月13日に黒海でのロシア艦隊の動きを制限する行動に出たことでロシア− グルジア紛争に間接的に関与したと述べ、ロシアが黒海の要所であるクリミア半島を重視していると示唆した。
2008.08.27 Yahoo 産経新聞記事

「独立派地域『人工的問題』・・・」

<0809-082704>
 グルジア戦略国際問題研究所のロンデリ所長は、南オセチアの首相、国防大臣など指導部の大半は、ロシアが特務機関や軍の 出身者を送り込んだ人物で、ココイトイ政権は完全なモスクワの傀儡にほかならないと指摘する。 もともとオセット人とグルジア人の関 係は良好で、多くの専門家は南オセチア独立運動を『人工的』と断じる。
 アブハジア自治共和国のアブハズ人は、オセット人よりも独立志向が強く、ロシアは住民の大多数が独立を望んでいると主張して肩入れを正当化しているが、1990年代の 紛争発生前にはグルジア人が46%と最多で、アブハズ人は18%にすぎなかったのに、紛争で大量のグルジア人難民が発生し 、現在はアブハズ人が人口の1/3を占めている。 グルジアは、独立を問うには難民の帰還が先決と主張している。
2008.08.27 Yahoo 時事通信記事

「グルジアの政権交代目指す・・・」

<0809-082703>
 ロシアのメドベージェフ大統領が27日付の英紙フィナンシャルタイムズに寄稿し、グルジアの人々がいつの日か自国にふさわしい指導者を得られ るよう希望すると政権交代を支援する方針を明らかにした。
2008.08.27 Yahoo 時事通信記事

「分断グルジア、新冷戦最前・・・」

<0809-082702>
 ロシア海軍当局者は27日、ロシア黒海艦隊のミサイル巡洋艦モスクワが同日、アブハジアの首都スフミに入港したこと を明らかにした。 アブハジア分離派政府のバガプシ大統領が艦船派遣を要請したということで、メドベージェフ大統領が約束した安全保障協力が早速始 動した形だ。
 スフミから150kmロ南方のバトゥーミ港には米国が人道支援目的で派遣した駆逐艦などの艦船が停泊し、黒海東部で米ロの海軍力がにらみ会っている。 メドベージェフ 大統領は、米艦船は武器をグルジアに運んでいると非難しており、緊張が高まる恐れもある。
2008.08.27 Yahoo 時事通信記事

「ロシア、NATO 艦船を監視・・・」

<0809-082701>
 ロシア軍のノゴビツィン参謀次長が26日、25日の時点で黒海にいた NATO 加盟国の艦船9隻に加え、さらに9隻が増派さ れるとの情報があるとし、黒海で NATO の海軍力が増強されることには疑惑を持たざるを得ないと警戒感を示した。
 一方、米国が派遣した駆逐艦など2隻は26日、最初の寄港先であるバトゥーミを出港したが、 在グルジア米大使館当局者は当初、グルジア政府の要請で、人道支援物資をポチ港に運ぶとしていたが、その後、ポチに向かっているかどうかは 確認できないと語った。
2008.08.26 Yahoo 時事通信記事

「南オセチアとアブハジア独・・・」

<0809-082602>
 ロシアのメドベージェフ大統領が26日、ロシア上下両院が南オセチア自治州とアブハジア自 治共和国の独立承認を大統領に求めたのを受け、独立承認を決定したと言明した。
 大統領令には、外交関係の樹立と友好協力条約の草案策定も盛り込まれている。
2008.08.25 Yahoo 産経新聞記事

「グルジア紛争の裏にエネル・・・」

<0809-082503>
 グルジア紛争で欧米とロシアが対立する構図の裏には、中央アジアやカスピ海沿岸国のエネルギ資源をめぐる双方の激 しい覇権争いがある。 グルジアの東に位置するアゼルバイジャンや、中央アジアのカザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンは世界有 数の石油天然ガス埋蔵量を誇る。 これら旧ソ連諸国の地下資源をめぐり、欧米とロシア、中国が三つどもえの争奪戦を繰り広げている。
 欧米諸国がグルジアを後押ししてきたのは、同国が欧米向け石油天然ガスの経由国として有望視されたためであるが、今回の紛争は グルジアの脆さを浮き彫りにし、欧米の資源戦略に打撃になるとの見方もある。
2008.08.25 Yahoo 毎日新聞記事

「サーカシビリ大統領「ロシ・・・」

<0809-082502>
 グルジア南オセチア紛争にロシアが軍事介入した問題は、グルジア軍が南オセチアを砲撃したのが直接の原因とされているが、グルジアのサーカ シビリ大統領が24日、ロシア軍の戦車が最初に侵攻してきたと述べ、今回の武力衝突はロシア側の侵攻に反撃したとの主張を展開した。
2008.08.25 Yahoo 時事通信記事

「グルジアの被害から教訓を・・・」

<0809-082501>
 米北方軍のレナート司令官は24日放映された TV 番組で、今月グルジアがサイバ攻撃にさらされ深刻な被害を受けたことを明らかにし、事件を 教訓にサイバ攻撃に対する防衛を強化していく必要性を強調した。
 ワシントンポスト紙が先に、グルジア政府がロシアのサイバ攻撃を受け、政府系サイトが機能を停止したとの情報を伝 えていたが、米軍高官がグルジアの被害を確認したのは初めてである。
2008.08.24 Yahoo 読売新聞記事

「米艦艇がグルジア沖に到着・・・」

<0809-082402>
 グルジア向けの人道支援物資を積んだ米海軍の駆逐艦 McFaul が24日、バトゥーミ港沖に到着し、毛布や食料 など人道物資約55tを小型船で港に順次、陸揚げしている。 当初、米艦船はバトゥーミ港の北約80kmのポチに入港すると伝えられていたが、ロシア軍がポチを管理下に置 き、港湾地帯の警戒を強化したため、寄港地を変更したと見られる。
 一方、AP 通信などによると、グルジア中部ゴリの近郊で24日、石油輸送列車が爆発し30両のうち約10両が炎上した。 列車は隣国アゼルバイジ ャンからグルジアの黒海沿岸の港に向かう途中だった。 グルジア内務省スポークスマンは、爆発はロシア軍が線路に仕掛けた地雷によるものだ と非難した。
2008.08.24 Yahoo 読売新聞記事

「ポーランドも黒海にフリゲ・・・」

<0809-082401>
 ロシア国防省のノゴビツィン参謀本部次長が23日、黒海に入った米国やドイツ、スペインの艦艇にポーランドのフリゲート艦が加わったことを 明らかにし、NATO 諸国が海軍部隊を増強していると不快感を表明した。
 ポーランドはロシア軍のグルジア侵攻で、グルジアのサアカシビリ政権を支持している。
2008.08.23 Yahoo 産経新聞記事

「黒海周辺、緊張増す ロシ・・・」

<0809-082304>
 米海軍の Aegis 駆逐艦 McFaul は、22日夕にボスポラス海峡を通過して黒海に入り近くグルジアに到着する。  米第6艦隊旗艦 Mount Whitney と米沿岸警備隊の巡視船 Dallas も現地に向かっている。 これに対してロシア軍はポチの兵力を増強 する動きを見せている。 ロシア海軍も、黒海に入った NATO の艦船の動きを監視する方針を表明するなど、黒海をめぐる情勢がにわかに緊張 し始めた。
 一方、グルジアのラジオ放送によると、ロシア軍は空軍基地がある西部セナキからは撤退し始めたものの、22日には新たに戦車15両と軍用トラック30両 がポチに入り、上空にはヘリコプターが旋回して港と周辺道路に検問所を設置するなど、撤退とは逆行する動きになっている。
2008.08.23 Yahoo 毎日新聞記事

「グルジア、黒海で米露対峙・・・」

<0809-082302>
 ロシアは今回の紛争で、アブハジア自治共和国沖などに艦船を派遣し、グルジア軍艦艇を撃沈するなど作戦行動を展開した。 一方、 米艦船は近くの港湾都市ポチに入り人道支援物資を陸揚げする。
 ポチはロシア軍の攻撃で港湾インフラなどが破壊され、大きな損害を受けたにもかかわらず米側がポチを入港先に選んだのは、グルジアの戦 略的に重要な港を押さえる狙いがある。 またポチは、ロシア軍が一時支配したグルジア中部ゴリと幹線道路で結ばれており、ゴリの復興支援も想定している模様だ。
2008.08.23 読売新聞

インターネット

独、スペインのフリゲート艦も・・・ <0809-082301>
 ロシア国防省のノゴビツィン参謀本部次長が22日、NATO 艦隊に所属するスペイン、ドイツのフリゲート艦2隻が、ボスポラス 海峡を通過して黒海に入ったことを明らかにした。
 また、米国がグルジアに人道支援物資を輸送するために派遣した海軍艦艇2隻と沿岸警備隊の巡視船1隻についてもすでに黒海 に入っていると述べた。
2008.08.22 Yahoo 読売新聞記事

「露、NATO との軍事協力を・・・」

<0809-082204>
 NATO 報道官が21日、NATO −ロシア間の軍事協力を全面凍結するとの通告がロシア側からあったことを明らかにした。 グルジアとロシアの軍 事衝突で、NATO がグルジア寄りの姿勢を鮮明にしたことに対する抗議の措置とみられる。
 NATO とロシアは2002年に設置された定期協議の枠組み『NATO −ロシア理事会』での合意に基づき、双方の艦船による地中海の合同巡視作戦や、戦域ミサイル防衛システ ムの共同研究など、多数の合同プロジェクトを実施してきた。
2008.08.22 Yahoo 産経新聞記事

「グルジア紛争でロシアから・・・」

<0809-082203>
 22日付の英フィナンシャル・タイムズ紙が、グルジア紛争の影響でロシアからの資金流出が加速していると伝えた。 石油・天然ガスの高騰で ロシアの外貨準備高は世界第三位の規模に膨れ上がり、$581B(63兆円)にのぼるが、ロシアがグルジアに侵攻した8日からの1週間で$16.4B (1兆7,800億円)も減少し、パリクラブ(主要債権国会議)に債務を全額返済した2006年6月の$16.5Bに並んで過去10年間でも最大級の下げ幅とい う。
 ロシアの不動産市場、株式市場、為替市場、債券市場から外国投資家の資金が引き揚げられているためと見られる。
2008.08.22 Yahoo 産経新聞記事

「グルジア紛争で対露軍事協・・・」

<0809-082202>
 米国家安全保障会議の報道官が21日、グルジア紛争を受けて米露間の軍事協力が全面的な停止状態にあることを確認した。 さらに、グルジア 情勢の解決まで対露軍事協力を行う状況は想像し難いと語り、ソ連崩壊後、段階的に進んだ軍事協力による米露の信頼醸成が大きく後退したとの 認識を示した。
2008.08.22 Yahoo ロイタ通信記事

「米国、グルジア軍の建て直・・・」

<0809-082201>
 NATO の司令官を務めるクラドック米軍大将が21日、 米国がグルジアの軍再編を支援する可能性があることを明らかにした。
2008.08.21 Yahoo 読売新聞記事

「グルジア向け人道支援、米・・・」

<0809-082101>
 米国務省が20日、グルジア向けの人道支援物資を積んだ米海軍艦艇2隻と米沿岸警備隊の巡視船1隻が近く地中海からボスポラス海峡を通り 黒海に入ると発表した。 同海峡を管理するトルコが同日、3隻の通峡を許可した。 海軍の2隻はいずれも戦闘艦艇で、グルジアから撤退しない ロシア軍部隊に圧力をかける狙いもあるとみられる。
 3隻は米第6艦隊の旗艦である揚陸指揮艦 Mount Whitney(註:LCC-20)と、同艦隊所属の Aegis 駆逐艦 McFaul(註:DDG 74 )、沿岸警備隊の遠洋哨戒型巡視船 Dallas である。
2008.08.20 Jane's Defence Weekly Israelis helped Georgia with training, arms <0810-082001>
 イスラエルの民間企業 Defensive Shield社と Global CST社が、過去2年間グルジア軍の訓練や装備品の協力を行って いたことが、最近の紛争で明らかになった。 サーカシビリ大統領は2006年に、イスラエルで教育を受けた Kezerashvili氏を 国防相に任命している。
 Elbit社は2007年に5機の Hermes 450数十機の Skylark mini UAV を、IMI社は数両の Lynx 装輪多連装ロケットを グルジアに輸出している。
2008.08.18 Aviation Week & ST Missile mystery <0810-081809>
= 何故、グルジアの防空は機能し、シリアではしなかったのか =
 グルジアは、ロシア陸軍の侵攻を阻止できなかったのと対照的に、ロシア空軍に対する作戦は成功した。 イスラエルがロシア製防空装備を持つシリアへの空爆に成功 したのに、なぜグルジアでは防空システムが機能したかについて、米国の専門家は、グルジアのシステムがネットワーク化されていたため、一部 システムの機能停止や破壊に対し強かったと見ている。 グルジアはロシア製の Buk-1M (SA-11: 右図)、 Tor-M1 (SA-15) などのほか、Igla (SA-18) とよく似たポーランド製の Grom を装備している。
 また、ある退役米軍パイロットは、ロシアが必要とする EW 装置を第一線に配備していないと指摘している。 更に グルジアがウクライナから SA-5 を入手し、これが Tu-22 を撃墜したのではないかとの見方もある。
2008.08.18 Aviation Week & ST A week of blunders <0810-081808>
= ロシア、グルジア戦の戦況速報 =
 グルジアを東西に走る主要国道は2ヵ所で切断されたが、3本の石油パイプラインは防空部隊の働きで守られた。 ロ シアは複数の Tu-22M3 をパイプラインの破壊に投入しようとしたが阻まれた。
 グルジアの防空部隊は Su-25 数機を MANPADS で撃墜するとともに、SA-11 Buk-1M により 複数の Tu-22M3 を撃墜した。
= その他、ロシアが投入した地上部隊とその規模など =
2008.08.18 Yahoo 時事通信記事

「南オセチアにミサイル発射・・・」

<0809-081801>
 18日付のニューヨークタイムズが、グルジアに侵攻したロシア軍が南オセチア自治州に SS-21 を配備したと報じた。
 配備されたのは南オセチア州都ツヒンバリの北約16kmの地点で、首都トビリシを含めグルジア領土の大半が射程内に入るという。
2008.08.16 Yahoo 毎日新聞記事

「グルジア、支援物資輸送を・・・」

<0809-081601>
 グルジアへの援助物資輸送を行っている米欧州軍が、グルジアの港湾米軍の輸送船で物資を輸送できるかどうか検討し ている。 黒海ではロシア海軍黒海艦隊が展開しており、米軍艦船が入れば緊張が高まる恐れがある。
 米軍は15日までに78tの医薬品、毛布など人道支援物資をドイツにある基地からグルジアの首都トビリシに空輸している。
2008.08.13 Jane's Defence Weekly Georgian troops surround South Ossetia's capital <0809-081303>
 Su-25 に支援されたグルジア軍が、分離独立を求める南オセチアの首都 Tskhinvali を包囲 した。 この結果少なくとも15名が死亡し、ロシアの平和維持軍の3名が負傷するとともに、1,100名が北オセチアへ避難した。 ロシア、グルジア両国は、共 に相手の停戦合意違反を非難している。
 グルジア軍の MRL、T-55、T-72 MBT などが戦闘に参加した。
2008.08.09 Yahoo 産経新聞記事

「南オセチア紛争、米が露に・・・」

<0809-080901>
 南オセチアをめぐる紛争でライス米国務長官は8日、戦闘の即時停止とロシア軍の撤兵を要求する声明を発表した。
 ライス長官の声明は、南オセチア自治州に対するグルジアの主権や現状の国境線を明確に認める内容で、踏み込んだ表現は避けているが、ロシア系住民が分離独立を叫 ぶ同自治州に対するグルジア政府の派兵も主権行為の範囲内 として容認する姿勢をにじませている。
2008.08.08 Yahoo 毎日新聞記事

グルジア、ロシア軍事介入・・・

<0809-080802>
 グルジア軍が8日、分離独立を求める南オセチア自治州の州都ツヒンバリへ戦車で進攻した。  これに対し独立派を支援するロシアは同日、対抗措置として現地に駐留する平和維持軍の増援部隊を派遣し、事実上の軍事介入 を行った。
 グルジアのサーカシビリ大統領は国家総動員令を発令し、CNN TV にロシアは我々と戦争していると訴えた。 ロシア軍幹部は増派部隊が戦車などでグ ルジア軍を攻撃したと語った。 ロイタ通信などによると、ロシア軍機がグルジアのゴリやバジアニの軍基地などを空爆 し、グルジア兵3名が死亡したという。
【関連記事:0806-050704 (JDW 2008.05.07)】
2008.06 Jane's Missiles & Rockets Georgia accuses Russia of shooting down UAV <0807-060001>
 ( 4月20日、グルジア空軍の Hermes 450 がロシア空軍の MiG-29 に撃墜された際に、Hermes 450 が撮影した MiG-29 と発射したAAM の写真を掲載)
2008.05.27 Yahoo 毎日新聞記事

「国連監視団、ロシア軍機が・・・」

<0806-052702>
 アブハジア自治共和国の上空で4月20日、グルジア軍の UAV が撃墜された事件で、停戦監視に当たっている 国連グルジア監視団 (UNOMIG) が26日、グルジア側の主張を認め、ロシア軍の戦闘機によって撃墜されたと結論づけた報 告書を公表した。 報告書は、グルジアが提供したビデオ映像を信頼できるものと認定し、目撃証言やレーダの記録も勘案したうえで、UAV がロシア空軍機から発射された AAM で撃墜されたと断定し。
2008.05.14 Jane's Defence Weekly Abkhazia claims to have shot down more Georgian UAVs <0806-051402>
 アブハジアが5月4日に、グルジアの Hermes 450 UAV 2機を撃墜したと発表した。 アブハジア外相によると撃墜した のは Buk システムの SAM である。 アブハジアは3月18日と4月20日にも Hermes 450 を撃墜したと発表しているが、4月22日にグルジア空軍が公 表したビデオでは、撃墜したのはロシア空軍の MiG-29 であった。 アブハジアは3機の練習機と1機の Su-25 しか持っていない。
 防空システムでは30発の SA-7 と5両の ZSU-23-4 及び30門の対空砲しかないはずである。
2008.05.07 Jane's Defence Weekly Russia revives Soviet-era display of military might <0806-050704>
 ロシアが5月9日の戦勝記念日に、ソ連崩壊以来初めて軍事パレードを行った。 このパレードには Tu-160、Tu-95、MiG-31、Topol-M などが参加した。
 一方4月16日にロシアは、グルジアからの分離独立を求めているアブハジア及び南オセチアと正式な外交関係を持った。 ロシア外務省は、両地 域の統治機構は合法的なものと認められるとの声明を出した。
【註】 南オセチア紛争の経緯(ウェブサイトより)
 1990年 9月 南オセチア自治州がロシアへの帰属変更を一方的に宣言
 1990年12月11日 グルジアが南オセチアの自治を廃止
 1991年 4月 9日 グルジア共和国がソ連から独立
 1991年11月28日 南オセチア共和国がグルジアから独立を宣言し
 1992年 6月 グルジアと南オセチア双方が停戦に合意
 南オセチアはコーサカス山脈の南側にへばりつく人口10万人たらずの国で、ソ連崩壊直前の人口は66%がオセット人で、グルジア人は約30%だった。 オセット人はイラン 系の民族で正教徒である。 オセット人の国としては、コーサカス山脈の北側にも北オセチア共和国があり、こちらはロシア連邦の一部になっている。
2008.05.07 Jane's Defence Weekly Russia accuses Georgia of moves against Abkhazia <0806-050702>
 ロシア外務省が、グルジアがアブハジアでの兵力を増強し、橋頭堡を作ろうとしていると非難し、アブハジアに駐留するロシア の平和維持軍を1994年の取り決めの枠内で増強するとした。 ロシアは Collective CIS Peacekeeping Force として1,500人の部隊を駐留 させている。
 これに対しグルジア内務省は、アブハジアの兵力増強は全く行っていないと反論している。
【註】 アブハジア紛争の経緯(ウェブサイトより)
 1991年 4月 9日 グルジア共和国がソ連から独立
 1992年 7月23日 アブハジア共和国がグルジアから独立を宣言
 1992年 8月〜1993年 9月 グルジア軍が首都スフミなどを占領
 1993年 9月 アブハジア軍が首都スフミなどを奪還
 1994年 5月15日 クルジアとアブハジアが停戦に合意
 1999年10月 3日 アブハジア共和国が住民投票で憲法を制定
 2002年 住民の多くがロシア国籍を取得して、ロシア化が進行
 ソ連崩壊前の人口は50万人以上であったが、この紛争で45.7%を占めていたグルジア人のうち20万人が難民となって流出した。 グルジア人がグルジア正教徒なのに対し て、人口の17.8%であったアブハズ人はイスラム教徒である。
2008.05.07 Yahoo ロイタ通信記事

「グルジアとロシア、戦争状・・・」

<0806-050701>
 グルジア紛争地域アブハジアに対しロシアが増派を決定したことについて、グルジアの統合問題担当国務相が、グルジアとロシアは戦争状態に非 常に近づいているとの見方を示した。
2008.05.01 Yahoo 毎日新聞記事

「ロシアの部隊増派方針に ・・・」

<0806-050102>
 NATO の報道官が4月30日、グルジアからの分離独立を主張しているアブハジア自治共和国へのロシアの平和維持部隊の増派 について、政治的緊張を高め、グルジアの領土保全を脅かすものだと懸念を表明した。
 NATO 報道官によると、平和維持軍は約3,000名まで増やせることになっているが、部隊派遣はグルジアを含む関係国の了解を得る必要がある。
2008.05.01 Yahoo 産経新聞記事

「ロシア、分離派地域に増派・・・」

<0806-050101>
 ロシアが29日、グルジアからの独立を目指す親露分離派地域のアブハジア南オセチア軍を増派し、軍事的緊張が高まっている。 ロシアが増派したのは平和維持軍と称し駐留させている軍部隊で、規模などは明らかにされていない。
 グルジアの両地域では、ソ連崩壊後の1990年代に分離独立派勢力にロシアが肩入れして紛争が発生し、停戦後も両地域はロシア軍の保護下で 事実上の独立状態を享受している。 大半の住民はロシアのパスポートを保持している。
2008.04.28 Aviation Week & ST Seeing red <0806-042804>
 グルジア空軍の UAV がアブハジア上空でロシアの MiG-29 により撃墜されたが、一部始終は UAV に搭載されたカメラ に録画され、撃墜された機体から回収されて TV で放映された。 撃墜された UAV は Hermes 450 の模様で、撃墜した のは R-73 (AA-11) AAM のようである。
2008.04.22 Yahoo 毎日新聞記事

「グルジア、無人偵察機撃墜・・・」

<0805-042201>
 グルジアからの分離独立を主張するアブハジア自治共和国で20日、グルジアの UAV が撃墜さ れた。 グルジア政府はロシアの MiG-29 による撃墜とロシアを非難したが、ロシア空軍は撃墜を全面否定し、逆にグルジア批判で応じているため 両国間の摩擦が高まっている。
 独立派のアブハジア当局は自前の L-39 小型攻撃機が撃墜したと発表したが、グルジア空軍が公表した UAV からのビデオ映像によると、UAV の前方を飛行していた戦闘機 が旋回して正面に回り、ミサイルを発射した直後に映像は途切れた。 戦闘機は MiG-29 に特徴的な2枚の垂直尾翼を持っていた。 アブハジアは MiG-29 を保有していない 。
 グルジアの要請を受け、国連安保理はこの問題を協議することを決めた。
2007.08.29 Jane's Defence Weekly OSCE appoints envoy in Georgia missile strike inquiry <0718-082907>
 欧州安全保障協力機構 (OSCE) は、8月6日にロシアがグルジアをミサイルで攻撃したとする事件を調査する 特命全権大使に、Miomir ZuZul クロアチア前外相を指名した。 グルジアは Su-24 が三回にわたり同国領空 に進入し、ロシア製の Kh-58 (AS-11) を住宅近傍150mに撃ち込んだと主張している。
 これに対してロシアは8月16〜17日に現地に専門家を派遣して調査した結果、当時90機以上あった在空機のなかで1機だけの記録が 残っているのは不自然、ミサイルは一部分しか残っておらず2/3がなくなっている、ミサイルにあるラベルの1ヶ所がロシア語では ないなどの理由で、グルジアによる捏造と結論づけている。
2007.08.15 Jane's Defence Weekly Russia denies Georgian attack <0718-081509>
 8月6日にロシアの Su-24 がグルジア領内に Kh-58 (AS-11) ARM を投下したが 不発に終わった。 投下された場所は紛争地域外で、入植地から100mの地点であっ た。
 地元の報道によると南オセチア軍が MANPADS を発射したためロシア空軍の Su-24 がミサイルを 投棄した模様である。 複数のロシア機がグルジア領内に70kmも進入したという。
2007.08.26 Yahoo 毎日新聞記事

「グルジア、領空侵犯めぐり・・・」

<0717-082602>
 親欧米志向のグルジアは NATO 加盟を目指すグルジアとロシアの間で、領空侵犯をめぐっ て緊張が高まっている。 更にグルジアからの分離独立を目指す同国北西部のアブハジア自治共和国と北部の南オセチア自治州 がロシアの支援を受けてグルジア政府と対立し、両国の緊張を更に高めている。
 領空侵犯事件は今月6日にグルジア政府が、南オセチア自治州に近いグルジア中部に、ロシ ア側から飛来した戦闘機がミサイルを投下したと発表したことに端を発する。 ロシア側は関与を全面否定している。
 25日にはグルジア内務省が、20日から22日にかけてアブハジアのコドリ渓谷上空の領空が侵犯され、22日にはグルジ アが警告射撃したと発表した。 地元テレビは住民の目撃情報として、銃撃を受けた機体が同渓谷ラタ付近の 山中に墜落したと報じた。
2007.08.13 Aviation Week & ST Tensions between Geogia ・・・ <0718-081301>
 先週、ロシアの Kh-58 Raduga ARM がグルジア国内の防空監視レーダ近傍に落下し 、両国の間に緊張が走った。 ミサイルはロシアの Su-24 から発射されたものとみられるが、弾頭は破裂せず 、レーダを狙ったものか、グルジア側が発射した MANPADS を回避するためミサイルを投棄したかは不明である。
 ロシアは事実を否認しているが両国は近年、アブハーズ及び南部オセティア地方の領有を巡って摩擦を乗じている。