作戦開始までの推移に関する資料

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標     題
要         旨
2003.03.18 時事通信

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米英軍、湾岸に28万人展開=出撃態勢整う  イラク攻撃をにらむ米英軍は17日までに、ペルシャ湾岸地域に約28万人を配置した。
 ロイター通信によると、米軍23万5,000人、英軍4万5,000人が湾岸に展開し、攻撃命令を下せばいつでも出撃できる態勢を整えている。
 米軍は開戦後48時間以内に約3,000発の精密誘導弾を投下する。
2003.03.17 Defense News In reprise of1991role,Dutch Patriots deploy to Turkey  オランダ空軍の Patriots 中隊が 3月初めからトルコ東部に展開し、イラクによる al-Husein 弾道ミサイル(射程400 mile)の攻撃に備えている。 これはトルコの要請に NATO が応じたもので、1991年の湾岸戦争以来の派遣となる。
 派遣されたのは 3個中隊で、それぞれ 5基の発射機からなり、各発射機には PAC-2 ミサイル 2発と、独が提 供した GEM ミサイル 2発を搭載している。
 なお、英の戦略研究所ではイラクの弾道ミサイル保有数は 12発程度とみており、CIA の見積もる数十発とは大きく異なっている。
2003.03.17 Aviation Week & ST It's the big one  米空軍は3月11日、新型の全天候21,500-lb 精密滑空爆弾 MOAB の投下試験を行った。
 MOAB は MC-130 TalonU から高度6,000〜10,000ftからパラシュート投下され、GPS/INS 誘導と4枚の格子状 フィンにより標的に着弾した。
 全重量約10tのうち、9tが爆薬で、爆発音は30mi遠方から聞こえたという。
 当局によると MOAB は開発中の 250-lb 級 SDB を大型化したような爆弾で、B-2に搭載し高々度から投 下することを目標とし、2002年から$1.5Mの予算で開発を進めている。
 なお、軍はイラク戦に備え12発程度の MOAB 製造を急いでいる。
 全体設計はBoeing社が担当し、1発あたりの価格は$170,000。
 この開発と併行して空軍は、B-2搭載用の30,000-lb侵徹爆弾 Big BLU の開発計画を進めている模様。
2003.03.17 Aviation Week & ST Waiting it out  イラク攻撃を前に DoD の一部には楽観論もあるが、情報面や通信機能及び戦闘開始後の不測事態対処には様々な問題 が残されているとみられる。
 サウジアラビアが基地使用を認めず中央軍空軍司令部の統合航空作戦センターをカタールに移動せざるを得なかったことも状況外であ った。
 戦闘開始は新月になる3月27日よりも前、25日頃と予測する専門家が多いが、その前にトルコ議会が地上軍のイラク北部への移動を認め るか否かが重要な結節となっている。
2003.03.17 時事通信

インターネット

米軍など3,000人以上駐留−ヨルダン  イラク攻撃の可能性が高まる中、同国と国境を接するヨルダンの砂漠地帯に4ヶ所の軍事拠点 が設置され、米英両軍3,000人以上が駐留しているとヨルダン政府高官が語った。
 ヨルダン国内に駐留しているのは、ミサイル迎撃部隊と偵察部隊で、開戦後にイラクが発射するとみられるスカッド の基地を特定するのが任務。 4ヶ所の駐留拠点には軍用機やヘリコプター、ペトリオットなどが配備さ れているという。
2003.03.14 時事通信

インターネット

B-2 爆撃機、米空軍基地を出動  B-2 爆撃機が12日夜、米ミズーリ州のホワイトマン空軍基地から出動したと基地当局者が13 日明らかにした。
 爆撃機の数や派遣先は言えないとしているが、ディエゴガルシア島に向かったとみられる。
2003.03.10 Inside the Navy Experimental Dragon Eye UAV available to 1 MEF in Persian gulf  試験用の携行型 UAV Dragon Eye 10個システムが、イラクに展開中の第1海兵外征軍に配備 され市街地での偵察監視用として始めて使用されている。
 システムは3機の 手投げ式 UAV と制御装置からなり、半径10km 以内を速度35ktで飛行し、搭載する GPS 及び各種カメラ、IR センサ ーでリアルタイムの情報を収集できる。
2003.03.10 Aviation Week & ST Frustrations and backlogs
= 対イラク開戦に向けての問題点に関する記事 =
 米国は西欧諸国に作戦遂行に対する理解を求めており、結果として開戦が遅れているが、軍事的にもいくつかの問題点を抱えている。
・サイバー攻撃の未完
  軍事用通信インターネットが民間用と区分されていないため、集中的な妨害や情報収集が不充分となっている他、通信用光ファイバ ーを多用しているため、イラクの指揮通信と対空システムの把握が困難な状況にある。
・空中給油機と輸送機の不足
  前線への部隊移動と弾薬の集積が作戦の進展に追随できない可能性がある。 特に独駐屯の第1機甲師団、テキサス第1騎兵師団及び ルイジアナ第2機甲連隊は月末まで現地展開が遅れる模様。
・友軍相撃の防止対策が不充分
  民間人や施設の損害を最小限に抑える方針は明確にされているが、兵員と航空機が戦場に密集する状況での相撃の防止に関する統合 訓練は不充分と思われる。
2003.03.06 時事通信

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トルコに迎撃ミサイル配備= NATO  NATO は6日、トルコを防衛する Patriot の配備を完了した。 NATO が決めたトルコ防衛計 画の一環で、空軍基地のある同国南東部ディヤルバクルとバトマンに、オランダの発射機とドイツのミサイルを 配備した。
2003.03.06 毎日新聞

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米中東軍司令官、イラク攻撃で民間人犠牲、最小限を強調  国防総省高官は5日、民間人の犠牲を最小限に抑える努力をすることを強調、湾岸戦争当時20%程度 だった精密誘導弾の比率が今回は70%に達するなど、兵器のハイテク化が効果をもたらすとの見通しを明 らかにした。
 国防総省高官は、GPS やレーザーを使った精密誘導弾によって、目標周辺への被害の拡大範囲を1/10程度まで狭められると説明し、軍 事施設周辺の民間人犠牲者を減らすための効果を強調した。 しかし、精密誘導弾の7〜10%は機械的トラブルなどから正確に標的を捉え られない可能性があると説明し、ある程度の予期せぬ状況は避けられないとの見解を示した。
2003.03.05 Jane's Defence Weekly US Army in 'good shape' for war  イラク攻撃を控え米陸軍はセラミック防弾衣、武装 UAV などの新装備を準備している。
 陸軍は2〜3週間以内に BAT を装備した RQ-5A Hunter を6機装備する。
 BAT 搭載 Hunter は、滞空索敵をして Scud 発射機などを攻撃する。
 Hunter用の BAT は1月に78発が発注され、既に26発が引き渡されている。
 Hunter が軍団レベルの装備であるのに対し、RQ-7A Shadow 200 (右図) が旅団初の UAV として装備されている。
2003.03.05 ロイター

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米軍、湾岸地域に最大6万人を増派へ  米国は、最大6万人の兵士に対して、ペルシャ湾岸地域への派遣を命じた。
 湾岸地域には、すでに米英軍25万人以上が展開している。
2003.03.04 時事通信

インターネット

都市周辺に迎撃ミサイル配置=イスラエル  イスラエル軍は4日テルアビブ周辺3ヶ所で、ミサイルの迎撃を目的にペト リオットの配備を開始した。
2003.03 Jane's Missiles & Rockets Patriots proliferation in the Middle East as Iraq wqr looms  イラク情勢の緊迫化に伴い、中東諸国への Patriot 配備が異例の早さで進んでいる。
 イスラエルには1月16日の合意に基づき、ドイツから2年ローンで購入した2個中隊分の地上装置と、128発のミサイルが引き渡され、2月 4日には米軍と共同で、6発程度の実弾射撃訓練を Negev砂漠で実施している。
 その他に、ヨルダン、トルコ、クウェートが、既に配備をしたか又は配備を計画中である。
2003.02.27 時事通信

インターネット

予備役、計16万8,000人に  米国防総省は26日、16,000人超の予備役を追加招集したと発表した。
 これまでの招集で予備役は既に湾岸戦争後最大規模となっていたが、今回の追加招集で予備役は合計で168,000人を超えた。
2003.02.27 時事通信

インターネット

迎撃ミサイルが到着=トルコ  トルコ南東部のイスケンデルン港で26日、トルコを防衛するためオランダから送られたペトリオッ トが陸揚げされた。
 また、同ミサイルを操作するオランダ軍部隊も近くのインジルリク空軍基地に到着した。
2003.02.24 読売新聞

インターネット

イラク、クウェート国境にミサイル配備  23日付ドイツ紙によると、ドイツ連邦軍諜報部と連邦情報局は、イラクが今月初旬にクウェート国 境付近にミサイルを配備した事実をつかみ、国連に通知した。 同地域への兵器配備は国連決議949で禁止 されている。
 同紙によると、配備されたミサイルは、移動式の「アバビル100」型で、射程は100〜150kmと見られ、通常弾 頭だけでなく、化学・生兵器弾頭も搭載できるという。
 (註: Ababil-100 と Al-Samoud はいずれも SA-2 派生の液体燃料 TBM で、Ababil-100 100km、Al-Samoud は150kmの射程と言われ ている。)
Ababil-100/Al-Samoud に関する FAS のサイト
2003.02.19 Jane's Defence Weekly Dutch send help to protect Turkey  オランダ空軍が先週から、イラクの弾道弾からトルコ南部の主要航空基地等を防護するため、Patriot 3個 FU を派遣する準備を開始した。
 閣議は370名の派遣を2月7日に決定し、12日には議会の承認を得ている。 計画では120発の Patriot がトルコに 送られることになっており、既に46発の GEM 弾が発送されている。 残りは PAC-2 弾になる。
 オランダは2005〜2007年に PAC-3 弾の調達を計画しており、レーダ、ECS 等の地上装置は、2001〜2002年に PAC-3 に対応する改修 (Post Deployment5/Sweepdown 5) が行われている。
2003.02.19 琉球新報

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慌ただしい偵察機発着/嘉手納基地  弾道ミサイルなどを偵察する機能を備えた特殊情報収集機が、米空軍嘉手納基地に相次いで飛来している。 イラク や朝鮮半島情勢の緊迫化を受けたものとみられる。
 18日時点で確認されているのは、いずれも米国ネブラスカ州オファット空軍基地所属の RC135U型(コンバ ットセント)、S型(コブラボール)それぞれ1機と W型(リベットジョイント)2 機、大気観測機の WC135W 1機の計5機。
 17日は午前7時に弾道ミサイルの偵察を行う RC135U型(右図)が離陸し午後5時前に再び飛来、また午後2時ご ろには W型が空中給油機と共に離陸した。
 通常、嘉手納基地はRC135W型の1機態勢になっている。
2003.02.19 読売新聞

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米軍の湾岸展開20万人突破へ…2万8千人を増派  米ロイター通信は18日、新たに米軍28,000人に対し、ペルシャ湾岸地域に展開命令が下り、イラク攻撃に備え同地域 に展開する米軍は20万人の大台を越えることになったと報じた。
 湾岸地域にはすでに182,000人が配備されている。 新たに派遣される中には、陸軍第3機甲 連隊の5,200人が含まれている。
 政府筋はまた、今後数週間で、さらに数万人単位の増派が見込まれているとも語った。
2003.02.17 Missile Defense Mideast states eye Missile-Defense gap  中東で多くの国が弾道ミサイル防衛システムの導入を検討している。
 イスラエルは現在、Arrow 2個中隊と Patriot 5個中隊を統合運用してい る。 Arrow の改善は、Block2 ソフトウェアの適用を開始すると共に、Block3 の開発が終了段階にあり、更に射程の長い弾道弾に対処 可能となる。
 クウェートサウジアラビアは、保有する PAC-2 の GEM 化を実施中で、 ヨルダンは対イラク戦に向け米軍の Patriot 3個中隊の配備を承認し、自軍の兵士を訓練に参加させている。
 エジプトは以前棚上げとなった Patriot の導入を再検討しており、UAE はロシ アから S-300 S-400 を3月頃導入する模様。
 シリアリビアもロシアから S-300 を購入する意向だが、米の圧力と資金不足 によりより実現していない。
2003.02.14 ロイター

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イラク副首相「イスラエルを攻撃する手段はない」  イラク副首相は13日、イスラエルを攻撃する手段はないとしている。

 右の写真はイラクによるミサイル攻撃に備えイスラエルが国内に配備した Arrow (11日撮影)。

2003.02.13 毎日新聞

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米、約4万人を召集 予備役15万人体制に  米国防総省は12日、約39,000人の予備役を追加招集したと発表した。 招集された 予備役はこれで計約15万人となった。
 湾岸戦争では計265,000人の予備役が招集され、このうち4割の106,000人が湾岸地域に動員されている。
2003.02.10 Aviation Week & ST RAF prepares for Gulf War  英国防省は先週の政府決定に基ずき、対イラク戦に備え約100機の航空機を中東に展開する。 これは 英空軍戦力の約1/3に相当し、25機以上が既に派遣され、残りは数日以内に展開を開始する。
 航空作戦の支援人員は概ね7,000名に達する模様でその75%は予備役が充てられ現在、1,600名に招集がかかっ ている。
 空軍は既にイラク飛行禁止空域での作戦を実施中だが、派遣される航空機には Tornado、Harrier 及び Jagur 戦闘機の他、輸送機、タ ンカー、偵察機、警戒機及びへりが含まれる。
 搭載兵器には精密誘導兵器が多用される模様で、ASRAAM、Storm Shadow 及び能力向上型 PavewayU、V等が使用されるとみられる。
2003.02.10 Aviation Week & ST Powell details list of Iraqi violations  パウエル米国務長官は5日国連安全保障理事会で、イラクによる大量破壊兵器の開発を示す証拠として衛星写真や会話 記録等を呈示すると共に、アルカイダとの関係についても言及した。
2003.02.09 時事通信

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米、イラク戦の兵員・物資輸送に民間機の動員を決定  米国防総省は8日、ラムズフェルド国防長官が、民間航空会社の保有機材を有事の際に徴用する民間 予備航空隊 (CRAF) の動員を決めたと発表した。
 CRAF の動員決定は1990年8月の湾岸危機発生直後以来2度目となる。
2003.02.08 毎日新聞

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イラク攻撃に備え空母キティホークに派遣命令  ラムズフェルド米国防長官は7日、イラク攻撃に備えて米海軍横須賀基地を母港とする空母キティホ ークのインド洋派遣を命じた。 イラク周辺に展開される空母は5隻目となる。
 最終的には湾岸戦争時と同じ空母6隻態勢が検討されている模様だ。
 また、ロイター通信が伝えたところでは、陸軍第101空挺師団にも同日までにペルシャ湾岸に派遣命令が出さ れた。 湾岸戦争でも出動した同師団の展開時期が注目されていた。
 湾岸地域にはすでに米軍11万人が集結、3月初旬には20万人近くに達するともいう。
2003.02.07 毎日新聞

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イラク問題 英国防省、軍用機100機派遣 臨戦態勢へ  英国防省は6日、イラクへの武力行使に備えて約100機の軍用機をペルシャ湾岸に派遣するこ とを明らかにした。 英国の大規模な空軍力の出動は湾岸戦争以来。
 新たに派遣される空軍力はジャガー戦闘機や爆撃機、輸送機などで、空軍兵力は7,000人で、開戦になれば、 米軍とともにイラク国内の空爆に参加することになる。  英国はすでに陸軍機甲師団を含む35,000人の兵力を湾岸に展開している。
2003.02.06 時事通信

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予備役1万7千人を追加招集、米  米国防総省は5日、17,000人近くの予備役を追加招集したと発表した。
 招集された予備役は計111,000人を超え、1991年の湾岸戦争後は最大規模となった。
2003.02.03 Inside the Army Patriot system features remote launch capability,improved radar  Patriot システムはこの 10年間に $3B を投じて改善が行われ、充分な防空能力を保持するシステムとなった。
 湾岸戦争時、イラクの Scud ミサイルに対する迎撃成功率はサウジ正面で 70%、イスラエル 正面で40%であった。
 軍は湾岸戦争での教訓を基に改善を加え、ミサイルの PAC-3 化以外に、レーダーの機能向上とシス テムのワイヤレス化、及び PAC-2の GEM (Guidance Enhanced Missile) 化を図っている。
 レーダーは約2倍の感度を有し、より遠距離からの対処が可能となり、ワイヤレス化は発射機の遠隔操作を容 易にし発射機は射撃統制装置から10〜30km離隔することができる。
 現在も改善は進められており、THAAD SLAMRAAM システムと 共通の指揮統制システムの試験が今年中に予定されている他、小型軽量化を目指す Patriot Light の研究開発も行われている。
 Patriot はこれまでに 170システム、9,000発が製造されその約半数を米軍に納入、半数は独、蘭、日、台湾、イスラエル、ギリシャ、 サウジアラビア及びクウェートに輸出されている。
2003.02.03 Aviation Week & ST New Patriot missiles ready for combat  イラク戦に備え DoD は既に Patriot GEM+(Guidance Enhanced Missile) PAC-3 を中東に配備し、イスラエルの Arrow との共同演習も行 っている。
 Patriot はこの 10年間、ハード、ソフト両面から様々な改良が施され、湾岸戦争時に比べシステムの防護空域は 7倍 に増加している。 また、巡航ミサイルの探知距離も 10年で 2倍となっている。
 GEM+及び PAC-3 の導入はまだ開始したばかりだが、現在米陸軍は今後1,400発の GEM+と2,200発の PAC-3を 調達する意向を持っている。
 PAC-3 は弾道ミサイル対処を、GEM+は航空機、UAV を主な対象とするが、陸軍は GEM+による限定的なミサイル対処 を行う意向で WSMR での試験を計画している。 なお、陸軍は両ミサイルの混合運用は行っていない。
2003.02.03 ロイター

インターネット

米国、イラク攻撃では2日間の集中空爆へ  国防総省当局者などによると、米国はイラクへの武力行使の際に、最初の48時間内に3,000発 を超える精密誘導爆弾やミサイルにより、イラク軍や政府中枢の標的を攻撃する計画である。
 開戦後2日間で、700発近くのトマホークが戦艦や重爆撃機から発射される。 そうしたハイテク兵器を使った 攻撃の威力は91年の湾岸戦争時の約10倍としている。
 民間の被害を最小限に食い止め、フセイン大統領を軍から直ちに孤立させるため、湾岸戦争時に比べて GPS 誘導方式 爆弾への依存度を高める。
2003.01.30 毎日新聞

インターネット

米国防総省、1万6,000人の予備役を追加招集  米国防総省は29日、約1万6,000人の予備役を追加招集したと発表した。
 招集された予備役はこれで陸海空軍、海兵隊あわせて計約95,000人となり、106,000人動員された 湾岸戦争以来最大規模となった。
2003.01.27 Aviation Week & ST Deployment of new technology continues  イラク戦の気運が高まる中、米軍は作戦準備を着々と進めており、最新技術を用いた装備が数多く使用されるとみら れる。
 過去数ヶ月にわたり情報戦は既に進められ暗号解読が続けられている。 軍は HPM 兵器の使用を計画してい る他、大量破壊兵器の捜索をふくむ偵察監視に Global Hawk をはじめとする多数の UAV を使用する模様。
2003.01.27 Defense News Jordan considers Patriots to bolster air defenses  ヨルダンは米国の Patriot大隊を同国とイラク国境に配置するか 否かを協議している。
 ヨルダンはイラク戦が開始された場合、同国領空をイラクとイスラエル双方のミサイルが飛び交い破片による損害が大きいと懸念して おり、1月23日、米中央軍司令官と国王の会談が行われた。
 ヨルダンへの Patriot配備はイスラエルに展開する部隊に対するスカッド攻撃を早期警戒情報として利用できる他、イラクのミサイル 攻撃をイスラエル領土外で阻止できる利点がある。
2003.01.26 読売新聞

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イラク攻撃初日に巡航ミサイル300発計画  米 CBS TV は24日、米国防総省当局者の話として、米軍が対イラク攻撃の初日に、300〜400発の巡 航ミサイルを撃ち込むとの作戦計画を報じた。 この数は、40日間続いた91年の湾岸戦争中に、米軍が発射した巡航ミサイルの総 数を上回る。
 計画は、短期間に大量の精密誘導兵器を使用することで、心理的に壊滅的打撃を与えることに重点を置いたも ので、敵部隊に対し物理的ダメージを与える狙いはないという。
 同 TV によると、湾岸戦争で米軍が使用した精密誘導兵器の割合は1割だったが、今回の攻撃では8割ほどにな る見通しだという。
2003.01.20 Inside the Army SMDC:Missile Defense capabilities muchimproved since Desert Storm  最近発刊された SMDC の白書によると米陸軍のミサイル対処能力は湾岸戦争時に比べ飛躍的に向上しており、更に発 展を計画している。
 白書はこの中で 10年間のミサイル防衛改善努力に関して行った 4つの柱を挙げている。
・ミサイル防衛に必要な組織改革:BMDOのMDAへの昇格、SMDCの設立等
・湾岸戦争以来の戦訓の活用
・先進技術の積極的な採用
・議会及び DoD による充分な予算的裏付け
2003.01.20 ロイター

インターネット

イラク、米無人偵察機を撃墜  イラク軍報道官は、同国の対空防衛部隊が米無人偵察機プレデターを撃墜したと、国営イラク通信が伝えた。
 同機はクウェート上空からイラク領空に入ったという。
2003.01.20 毎日新聞

インターネット

イラク攻撃に備え空母2隻を増派、6隻態勢へ  ラムズフェルド米国防長官は21日、イラク攻撃に備えて周辺地域に米空母2隻の増派を決め、最終的に6隻態勢とする ことを検討していると、米AP通信が伝えた。
 現在、イラク周辺地域ではペルシャ湾にコンステレーション、地中海にハリー・トルーマンの2隻が展開しているが、オーストラリアに いるエイブラハム・リンカーンと、米東海岸沖で訓練中のセオドア・ルーズベルトを増派して計4隻とし、さらに1、2隻の増派を検討中と いう。
2003.01.21 読売新聞

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英、湾岸地域に兵士2万6千人と戦車120台増派  英国のフーン国防相は20日、イラクとの地上戦に備え、機甲部隊など26,000人の将兵と120台の戦車を湾岸地域に増派 することを議会で明らかにした。
 英国はすでに海兵隊や空母「アーク・ロイヤル」などを現地に派遣している。
2003.01.12 毎日新聞

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米国、2万7,000人をペルシャ湾岸に増派 15万人展開へ  米主要メディアは11日、米国防長官が対イラク武力行使の可能性に備えて新たに27,000の兵力をペルシャ湾岸に派遣 する命令に署名したと伝えた。 これによりイラク周辺に展開する米軍は約15万人に上ることになった。
   イラク周辺には昨年末時点で約6万人の米軍が展開していたが、その後、陸軍の歩兵師団を中心とする2万5,000人、海兵隊など3万5,000 人、今回の陸軍、空軍を主とする2万7,000人の派遣を段階的に命じた。
 米国は対イラク軍事攻撃には、約25万人を投入する作戦とされるが、これより少ない兵力で開戦に踏み切る可 能性もある。
2003.01.06 Aviation Week & ST North Korea nuke crisis complicates Iraq buildup  DoD の計画担当者はイラク攻撃の可能性について、2月上旬の公算が高いことを示唆してい る。 また、多くの分析者は2月下旬から3月上旬とみている。
 更にイラク現政権の崩壊に伴いイランが国境を侵犯する可能性を指摘し、ロシアとトルコがその監視について重要な役割を有するとみ ている。
 しかしながら北鮮の核再開発問題により作戦準備は現在決して順調とはいえず、2個空母戦闘群と 2個強襲群のイラク周辺海域への 展開が遅れており、状況によっては朝鮮半島か台湾海峡に派遣される可能性も否定で きない。
2003.01.02 読売新聞

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米軍増派、クウェートに陸軍1万1,000人  1日付のニューヨーク・タイムズによると、米陸軍は、ジョージア州を拠点とする第3歩兵師団 の兵士1万1,000人をクウェートに派遣する命令を出した。
 同師団からは、昨年9月以来、4,000人がクウェート入りして訓練を受けており、今回の派遣決定で同師団の全兵力が 湾岸に集結する。
2002.12.23 Aviation Week & ST Mideast building accelerates  米軍のイラクに対する戦争準備は着々と進められており、6〜8 週間以内にも攻撃が開始される可能性がある。
 DoD は現在、14,000人の予備役を招集している。 インド洋のディエゴガルシアには B-2用の大型シェルター 2基の建造が完成してお り、カタールの Al Sayliyah 基地では今月大規模な演習 Internal Lock を実施、Centcom 要員600名が常駐している。
 一方、イラク西部の Al Wadid 飛行場は最近滑走路に障害を置き、米側の使用を阻止する準備を始めたが、基地周辺には少なくともス カッド発射機 12基、ミサイル 24発が配置されている。
2002.12.15 ロイター

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米国、予備役と州兵2万7000人に待機命じる  米国は対イラク軍事攻撃へ備え、予備役と州兵2万7,000人に任務に備えるよう命じた。 招 集命令は出していない。 招集人数は最高で3万人になる可能性もあるという。
 陸軍には憲兵隊、技師、兵たん業務専門家も含まれ、海軍は兵たん業務専門家や港湾作業員ら少なくとも1,000人を集める計画を立てて いる。
2002.11.25 Inside the Army With Iraq in mind,DoD to boost PAC-3 missile purchases'Immediately'  DoD は対イラク戦に備え PAC-3 ミサイルの月間製造量を、直ち に2倍にすることを決めた。 この計画は先週議会に報告され、直ちに承認された。
 これにより製造ラインは月間4発から8発に引き上げられることとなる。
2002.11.16 毎日新聞

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イラク問題 米英軍機が爆撃 国連安保理決議の受諾後初めて  米国防総省は15日、イラク南部の飛行禁止区域で、米英軍機がイラク軍の防空通信施設を爆撃したと発表した。 地 上から地対空ミサイルと対空砲で攻撃されたためと説明している。
 米英軍は今年だけでも50回余り防空施設を爆撃しているが、安保理決議をイラクが受諾してからは初めて。
2002.11.14 ロイター

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イラクは国連安保理決議を無条件で受け入れる  イラクのアルドウリ国連大使は記者団に対し、大量破壊兵器の査察と廃棄を求めた国連安保理決議 を受け入れたことを明らかにした。
2002.11.13 Jane's Defence Weekly Yemen drone strike: just the start ?  Predator がイエメンで、アルカイダ活動家が乗った車を AGM-114 Hellfire で攻撃して死亡させた事件は、Predator が単なる偵察機ではなく、ハンターキラーとして使用され た象徴的な出来事であった。
 米空軍はイラクの飛行禁止空域で既に MQ-1 と呼称変更された Predator を使用している。
 Predator の LOS による制御範囲は150nmであるが、衛星通信により運用範囲を広げることができ、近く現地 に配備される米海軍指令艦 Mount Whitney がこの任に当たると見られる。
 対地攻撃能力の強化のため AN/AAS-52 MTS (Multi-sensor Targeting System) が、今まで"ストローの穴か ら世界を見ている様"と不評だった AN/ASS-44(別名 'Kosovo Ball')に代わる。
 一方開発中の MQ-9 Predator では航続距離、巡航速度、運用高度、ペイロードが大幅に改 善される。
2002.11.11 毎日新聞

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イラク問題 米国が攻撃作戦計画を固める  米紙ワシントン・ポストと同ニューヨーク・タイムズは10日、ブッシュ政権がイラク攻撃の作戦計画を既に固めたと 報じた。
 対イラク決議に基づく査察が実現する場合でも、米国は武力行使の準備を進め、フセイン政権の対応を不十分と見なせば攻撃に踏み切 ることになる。
 細部はまだ流動的だが、想定するイラク攻撃の兵力は最大25万人で、数千人の英軍部隊 も参加する。
 湾岸戦争では43日間の空爆後に地上戦を始めたが、今回の計画では空爆期間は1ヶ月以内で、しかも緒戦で地上部隊を 投入する。
 特殊部隊が爆撃目標を探索し、陸軍空挺部隊や海兵隊がイラクの北部、南部、西部の一部地 域を迅速に占領して前線基地とする。
2002.11.05 ロイター

インターネット

米軍の大型輸送船3隻、数日前に米国から出航  米海軍は、戦車輸送能力を備えた米軍所有の輸送船3隻が、数日前に米国から出航したこと を明らかにした。
 3隻は、ベラトリックス、ボブ・ホープ、フィッシャーで、船体は米軍の輸送船のなかでは最長グループに属 する。
2001.11.04 Aviation Week & ST Focus on Iraq shapes electronic, info warfare
= イラク攻撃時の電子戦及び情報戦に関する記事 =
 DoD は明言を避けているが、軍当局は電子戦及び情報戦に関する準備を着々と進めている。
・当初の目標:イラク指揮中枢の光ファイバーネットワークを無効化すると共にマイクロウエーブ通信網と周波数ホッピングシステムを 攻撃する。
・IR 誘導の携帯 SAM 対処:C-17 及び C-130 輸送機に Laircm システムを塔載。
EA-6B Prowler に通信妨害装置 USQ-113 及び高出力妨害装置を搭載。
・陸軍特殊作戦用ヘリに高々度作戦用として酸素供給装置を搭載。
・情報戦及び心理戦の遂行について準備中
2002.11.04 読売新聞

インターネット

イラク攻撃準備?米空母湾岸へ、年内に4空母態勢  米海軍の空母コンステレーション (88,000t) が2日、母港の米カリフォルニア州サンディ エゴを出港し、ペルシャ湾岸へ向かった。 来月までに湾岸地域に到達する。
 コンステレーションの展開期間は6ヶ月間。 ペルシャ湾岸には既に、空母エイブラハム・リンカーンが、湾岸に近い地中海域にも、空 母ジョージ・ワシントンが展開しており、ハリー・トルーマンも来月までに湾岸に到達するものとみられ、イラク攻撃に向け、 年内に4空母態勢が整うことになる。
2002.11.01 毎日新聞

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ステルス機特殊格納庫を英本土など2ヶ所に配備  AP通信が31日伝えたところによると、米空軍は B-2 のための特殊な格納庫を、インド洋 の英領ディエゴガルシアと英本土に既に配備した。
 格納庫は骨格がアルミニウム構造で、ディエゴガルシアに4棟、ロンドン西方のフェアフォード 英空軍基地に1棟が送られたという。
 これで計5機の常駐が可能になる。
2002.11 Jane's Missiles & Rockets JASSM may be used against Iraq  イラク攻撃があれば AGM-158 JASSM が使用される可能 性が高い。
 JASSM は7発の Development Test に成功し、目下2003年いっぱい Operational Test を継続する計画であるが、過去にも米軍は試験が 終了していない段階の装備を戦場に投入している。
 JASSM は2001年12月に LRIP が開始され、工場は360発/年(最大600発/年)の生産能力を有するが、米当局者によると 生産促進の計画はない
 (:LRIP は LotTで95発を2003年に納入する。 Lot Uでは100発の生産を見込んでいる。 =JDW 02.01.02)
2002.11 Jane's Missiles & Rockets US and UK detail Iraq's missile power  米英は、イラクが国連が禁止した射程150km以上の TBM を保有していると見ている。
 湾岸戦争後 UNSCOM によりイラクの WMD が破棄されたが、英国によると、イラクは20発程度の al-Hussein(射程650 km)を隠匿した。
 また射程150km以下と国連に認められている液体燃料の al-Samoud 及び固体燃料の Ababil-100 は、いずれも射程が200km以上である と言う。
 更に、湾岸戦争前に射程900kmの al-Abbas の存在が知られていたが、現在イラクは1,000km級のミサイルを開発 しているとして、英国が開発施設の衛星写真を公表した。
2002.10.31 ロイター
インターネット
米軍、対イラク作戦に向け B-2 重爆撃機を海外配備へ  米国防総省は、B-2 ディエゴガルシア島に配備する準備を進 めている。
 同機は、給油せずに9,600kmを飛行し、衛星誘導の900kb爆弾16発ないし2,250kgの強力バンカー・バスター8発の投下が可能という。
2002.10.30 ロイター

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米中央軍、12月にペルシャ湾で大規模な軍事演習を計画  米中央軍のフランクス司令官は、12月上旬にカタールを中心にペルシャ湾で大規模な軍事演習 を計画していることを明らかにした。
 同司令官は自らも1週間から10日程度現地に滞在する意向を示したが、約600人の中央軍スタッフは最長6週間滞在すると述べた。
 そのうえで、最新鋭の通信機器を配備した派遣部隊をカタールに無期限に駐留させる可能性があり、期間に ついては適切な時点で決定すると述べた。
2002.10.29 共同通信
 毎日新聞

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イラク攻撃に湾岸戦争と同規模の予備役計画  ニューヨーク・タイムズは27日、米国がイラク攻撃に踏み切る際、約26万5,000人の予備役が招集された91年の 湾岸戦争時と同じ規模の予備役を招集することを国防総省が計画していると報じた。
 イラク攻撃そのものに当たる兵士の人数は湾岸戦争より少なくなる見通しだが、米国内の発電所や医療施設など、報 復テロの標的になる可能性のある施設を守る人員を確保する必要があるという。
2002.10.28 Inside the Army SMDC CHIEF:Army 'Better postured'for missile defense in war vs Iraq  SMDC の Cosumano中将は先週、対イラク戦争に向けての米陸軍の防空/対ミサイル能力は、PAC-3 の開発終了等によ り10年前の Desert Storm 作戦当時より格段に向上していると述べた。
 一方、DoD の Wolfowitz副長官は PAC-3 の製造調達を促進する検討を行っていることを明らかにした。 FY -03 防衛予算で議会は、DoD 要求の72発に対し16発の追加予算を承認している。
2002.10.21 毎日新聞

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ユーゴ連邦軍が米にイラク情報提出  ユーゴ連邦軍幹部は20日までに、イラク軍の詳細な軍事機密情報を米国防省に提出したことを認めた。
 地元紙によると、ユーゴ軍は以下のイラク軍情報を提出した。
  @ 対空防御システム
  A 通信システム
  B 地下軍事基地
  C 軍事指導者の個人データ
 ユーゴは70〜90年代にイラクの軍事空港施設や地下要塞建設に協力し、ロケット砲や迫撃砲の武器を提供、航空機や武器の修理にも協 力していたが、00年の前大統領退陣以降、交流は途絶えた。
2002.10.21 Aviation Week & ST Central Iraq's air defenses remain as dense as in 1991  イラク軍の防空システムはバグダッドを中心とする中央部に配備が集中しており、連合軍の航空攻 撃はかなり厳しい状況を迫られると見積もられる。
 軍当局によると、イラク中央部の防空網は 1991年の湾岸戦争時と同程度に密集しており、バグダッドの防空 作戦センターと 3方面の防空セクター Taji(中央)、Kirkuk(北部)、H-3(西部)、Talil(南部) が 約60個の SAM 大(中)隊を統制している。
 SAM の種類は旧式の SA-2、SA-3 及び SA-6 とみられ、新型の SA-10 等はない模様。
 携帯 SAM も SA-7 や SA-14 といった旧式装備とされる。 また、SAM 以外に約7,000〜7,500 の対空火器を配備している。
 要撃機は MiG-21、MiG-23、MiG-25 及び MiG-29 を保有しているが、搭載する空対空ミサイルも新型は装備していない。
 対地ミサイルについては依然、24基以上の Scud を保有している。
2002.10.20 共同通信
 毎日新聞

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英国、月内に予備役1,000人招集へ  20日付の英サンデー・テレグラフによると、英国防省はこのほど、外科医や麻酔士などの予備役将 兵約1,000人の招集を今月末までに始めることを決めた。
 同紙によると、英軍は湾岸戦争の際、予備役1,500人を当初招集し、最終的に計45,000人を動員した。
2002.10.09 毎日新聞

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英政府、イラク攻撃の戦車軍団派遣を決定  英 BBC 放送は8日、英政府が今月末までにイラク攻撃を任務とする英軍の中東派遣を決定す る見通しだと報じた。
 派遣が有力視されるのはドイツに駐留している戦車部隊で、クウェートに派遣される可能性がある。 戦車部 隊が中東で配備につくまで数ヶ月かかり、戦闘は1月か2月を想定しているという。
2002.10.09 韓国東亜日報

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CIA、イラク攻撃への慎重論を提起

 イラクにプレデター投入

 米空軍は、先月ヘルファイアー2発を搭載した RQ-1B プレデターが、イラ ク南部で少なくともイラクの防空目標物の一箇所を攻撃して一発を命中させる部分的な成功を収めたと、MSNBC が米政府関係者らの言葉 として報じた。
 米空軍は最近偵察任務のためにイラクにプレデターを配置して、防空施設の攻撃に活用していると、放送はつ け加えた。
2002.10.07 Aviation Week & ST Joint-STARS tapped for deep Iraq missions
= 米軍のイラク攻撃計画に関する記事 =
   イラク攻撃の当初、Joint-STARS はスカッド発射機、対空ミサイル、及び生物 /化学兵器攻撃への使用が懸念されるイラクの L-29 UAV の偵察監視に運用される。
 議会予算局の見積では、所要兵力は 地上戦重視の場合は5個師団と5.3個戦闘航空団を、空 中攻撃重視の場合は2.3個師団と10個航空団を要する。
 この他、いずれの場合も 空母5隻、1個海兵航空団と 72機の爆撃機が投入される模 様で、 合計2,500機の航空機、500機のヘリ、300台の戦車及び60隻の艦艇が作戦に参加する。
 所要戦費は総額 $70B と見積もられ、移動展開に $9〜13B、作戦行動 1ヶ月あたり $6〜9B、撤退に $9〜13B、作戦終了後の平和維持活 動に $1〜4B を要するとみている。
2002.10.07 Aviation Week & ST USAF acknowledges beam weapon readiness  米空軍は HPM (High Power Microwave) に代表される DEW(指向性エネ ルギー兵器)を使用する準備を着々と整えており、イラク作戦に使用される公算が高い。
 空軍の研究報告によると、HPM は全ての軍用装備に対して有効であり、1トン 爆弾の有功範囲 120ft に比べて10倍のフットプリントを持 つという。
 Boeing 社は X-45 UCAV への搭載を計画しているが、1回のミッションで 100目標に対し 各約1,000 ショットの電波を発射する。
 現状では 有効距離が数100mとされ、距離の延伸は今後の技術課題とされる。
 45-lb 程度の電源装置では 出力 1GW を数ナノ秒放射、400-lb の装置では 出力 20GW とされる。
2002.09.30 Aviation Week & ST Oil wells, WMD sites fall off bombing list  対イラク戦争計画では、油田施設や WMD 製造貯蔵施設に対しては爆撃を行わず、電子攻撃と情報拠 点攻撃を行う。
 この主旨は、油田の損害と生物化学兵器を爆撃で破壊すると、ポストフセインのイラク復興に多大な影響を与えるため。
 情報拠点攻撃ではコンピュータネットワーク攻撃、ハッキング及び情報操作等が準備され、 高出力マイクロウェーブを用いた DEW を、CM や UAVに搭載して、電子機器やコンピュータメモリーに損害を与え油田施設や WMD 製造貯蔵施設の機能を停止させる。
 なお、爆撃目標のリストには軍主要施設や宮殿、弾道ミサイルサイト等が記載されている模様である。
2002.09.29 朝日新聞

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米、イラク攻撃へ準備急ぐ クウェートに兵力集結  イラク国境沿いのクウェートで24日、米・クウェート合同演習が始まった。
 湾岸地域に展開する計約2万人の米兵の半分以上にあたる約11,000人が集結し、昼夜の演習を約1ヶ月にわたっ て繰り返す。
 29日付ワシントン・ポスト紙は、テキサス州の陸軍基地でイラクのユーフラテス州を想定した戦車の渡河訓練が行われていると報じた。  ニューヨーク・タイムズ紙によれば、不足が見込まれた UAV や大量の衛星誘導弾を発注したという。
2002.09.23 Aviation Week & ST War planning for Iraq continies on target  米国政府と DoD は、先週イラクが国連の大量破壊兵器査察に合意した後もイラク攻撃の準備を進めている。 米国は 11月以降来年 2月までの作戦開始を計画しているとみられる。
 このため CENTCOM は先遣隊をカタールに派遣し、空軍は B-2 をインド洋 Diego Garcia に展開した他、イラクの航空偵察と監視を強 化している。
 一方 JDAM、PavewayU、Hellfire 等の製造が急がれている他、 Global Hawk 等の UAV 導入促進が検討されている。
 米軍は、イラクが小型 UAV や軽飛行機で生物化学剤を散布することを最も懸念している。
2002.09.22 毎日新聞

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米中東軍、対イラク攻撃で作戦計画を提出  21日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、ブッシュ大統領が今月、米中東軍のフランクス司令官から イラク攻撃作戦計画の提出を受けていたと報じた。 同紙によると、大統領は8月、具体的な攻撃計画案の提示を要求した。
 提出された計画はいずれも長期間にわたる空爆で始まり、B-2 などが精密誘導兵器でイラク軍の司令部施設や 防空施設を破壊し、同時にクウェートや周辺諸国から海兵隊や陸軍の大規模部隊が出撃し、特殊部隊も含めた 攻撃対象は数千ヶ所に上るという。
2002.09.14 読売新聞

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イラク、3年内に中距離ミサイル開発の可能性  米国防総省高官は13日、外国からの支援をさらに必要とするが、イラクは3年内にイスラエル、トルコ全域、ペルシ ャ湾岸諸国の大半を射程に収める射程1,500km程度の中距離弾道ミサイルの開発にこぎつける可能性があるとの 見通しを示した。
 91年の湾岸戦争を終結させた国連安保理恒久停戦決議では、イラクに射程150km以上のミサイルの開発を禁じているが、ミサイルの搭 載重量は制限していない。 同高官によると、イラクは重積載能力を持つミサイルに、軽い弾頭を装着するこ とで、射程を延ばそうとしている。
2002.09.11 産経新聞

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米中央軍司令部がカタール移転へ  米 FOX テレビは11日、フロリダ州タンパの米中央軍が13日、司令部をカタールの首都ドーハの南にあるウデイド空軍 基地に移転させると報じた。 国防総省は報道を確認していないが、同テレビなどによると、既に電子機器などの搬入が進んでいる。
 イラク攻撃の際などにはウデイド基地が中東における米空軍の重要拠点となるとみられ、中東で最長の滑走路のほか兵舎なども完成、 最終的には米兵1万人が駐留するという。
 フランクス司令官はアフガンでの作戦開始後、司令機能が中東に必要だとして移転を示唆しており、イラクに対する攻撃計画とは直接 、関連していないとされる。
 中央軍は中東や南アジアなど計25ヶ国に展開する米軍を統括している。
2002.09.10 読売新聞

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大量の武器弾薬の貯蔵、イスラエル軍が米軍に許可  イスラエル紙マアリブは、イスラエル軍が米軍に対して、イスラエル軍の基地に大量の武器や弾薬を貯蔵する許可を 与えたと報じた。 米国の対イラク攻撃に向けた措置だという。
 同紙によると、すでに武器の一部が運び込まれており、さらに大量の武器、弾薬類が近く到着する予定になっ ているとしている。
2002.09.06 ロイター

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クウェートに重火器などを移動、機動性を試す  ホワイト米陸軍長官は、大統領から戦争準備の命令が下された場合に備え、最近、機動性が十分かどうかをテストす るため、重火器や物資をカタールからクウェート領内に移動したことを明らかにした。
 ホワイト長官は記者団に対し、「特定のシナリオに従って特定の行動を取ったわけではない」としたうえで、7月に実施したクウェート シティー近郊のドーハ基地への一時的なシフトは、大型戦車の整備状況を検査するための定期演習だった、と述べた。
2002.09.05 ロイター

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中東に戦車を輸送、クウェートの演習で使用  米国防総省は、米国海軍が今月中に戦車などをペルシャ湾岸に輸送するため、大型船をチャーターしたことを確認し た。 目的については、以前から計画していたクウェートでの軍事演習に使用する、と説明している。
 ただ軍事アナリストは、こうした動きについて、湾岸戦争のぼっ発前と酷似しており、政府が軍事攻撃に備え て兵器の配備を進めていることを示している、と指摘している。
2002.08.19 Aviation Week & ST Qatar's role to be key in Iraq conflict  中東における米空軍の前進基地と作戦センターとして使われてきたサウジアラビアの Prince Sultan 空軍基地が、同 国の政策変更から使用出来なくなったため、米国はイラク攻撃を控え新たな基地を設営する必要性に迫られている。
 現在候補としてはアラビア半島カタール首長国の Al Udeid 空軍基地が有力視されている。
2002.08.13 ロイター

インターネット

米海軍、軍用ヘリなどを紅海に輸送するため大型船舶求める  海運業者によると、米海軍は、米国から紅海の港湾2ヶ所に向けて軍用ヘリコプターや兵器を輸送するため、 大型船舶をチャーターしようとしており、先週には、軍事用機器を欧州から中東ペルシャ湾に輸送する命令が下 されている。
 米軍の船舶チャーター業務に詳しいある海運業者は、ヘリコプターや兵器、その他の物資など、大型船が求められていると述べた。  この業者は、目的地はサウジアラビアかイエメンの可能性が高い、と述べた。
2002.08.13 ロイター

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米国とヨルダン、合同軍事演習開始  米国によるイラク攻撃の可能性をめぐり緊張が高まるなか、ヨルダン南部の砂漠地域で、米国とヨ ルダンの合同軍事演習が開始されたと、関係者や外交筋が明らかにした。
 関係者は、今回の軍事演習は以前から予定されていたもので、イラク攻撃とは関係がないとしている。 ヨルダン政府の報道官は、ヨ ルダン軍は、例年、友好国と実施する演習プログラムのもと、米軍部隊と軍事演習を行っていると述べた。
 アカバ湾から上陸した米海兵隊が参加しているというが、規模は明らかにされていない。
2002.08.06 毎日新聞

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イラク攻撃、米中東軍司令官が作戦計画を大統領に提出  フランクス米中東軍司令官は5日、イラク攻撃の作戦計画をブッシュ大統領に提出した。
 イラク攻撃について国防総省は当初、湾岸戦争に準じた20万〜25万人の兵力が必要と見ていたが、兵力蓄積の時間を2週間程度に短縮す るため、5万〜7万5,000人の地上兵力を動員する中規模攻撃案が検討されているとの報道もある。
2002.08.05 Aviation Week & ST Microwave weapons may be ready for Iraq  イラク攻撃に初めて、使い捨ての高出力電磁波兵器 (HPM) が使用されるものとみられてい る。
 この HPM 兵器は巡航ミサイル又は UAV に搭載され、電子機器やコンピューターのメモリー回路にダメージを与えるもので、 有効距離は現在約1,000ft とされ、敵の兵器廠や指揮中枢及びミサイル部隊等が攻撃対象となる。
2002.08.05 Aviation Week & ST Iraq strike has focus, but there's no timetable
= イラク攻撃の実施見通しに関する記事 =
 米国内ではイラク攻撃の実施時期が焦点となっているが、攻撃部隊の規模、友好国の支援及び中東での基地設営等未解決の事項が多数 残されており、作戦時程も未だ確立されていない。
 反面、国内外での戦争の可否を巡るプロパガンダ戦争は既に始まっている。 多くの軍事専門家は戦争開始時期を12 月から来年2月の間と予測している。
 米国は攻撃開始後のイラクの反撃を阻止するには
@ 使い捨て HPM (High-power Microwave)兵器による生化学兵器貯蔵施設やミサイル発射施設攻撃
A 情報心理戦の大々的な実施
B 上記に連携する同時併行的な爆撃の実施
が有効と考え作戦計画を立案しているものと推測される。
2002.07.27 共同通信
毎日新聞

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対イラク攻撃へ米地上軍、10月にも侵攻か  27日付の英紙ガーディアンは米政府高官の話として、イラクに対する米地上軍の電撃的な攻撃が、 早ければ10月にも行われる可能性が出てきたと報じた。
 同紙によると、新たに浮上した選択肢は、米地上軍の兵力を最大5万人におさえ、クウェー トとカタールから侵攻し一挙に首都バグダッドを目指す作戦。
2002.07.25 Inside the Pentagon Northlop pitches concept to ready 16 B-2S for stunning attack on Iraq  Northlop Grumman 社は DoD に同社が検討したイラク爆撃での B-2 2個飛行隊による爆撃 要領について説明した。
 細部は明らかにされていないが、前例のない方法で、攻撃開始の夜間、16機の B-2 で特殊な爆撃を行い、イ ラクが強烈な衝撃と恐れをいだき指揮機能が麻痺する効果があるとされる。
 当局によると、このコンセプトの経費は $1M というが、見積が不充分で、着想段階の域をでておらず実現には時間が必要とみている。
2002.07.10 ロイター

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米軍の対イラク攻撃、ヨルダンを部隊集結地とする計画  米軍は、イラクに対し想定している軍事作戦の空爆や特殊部隊による攻撃で、ヨルダンを部隊集結 地とする方向で検討を進めていると、ニューヨーク・タイムズ紙が、国防当局者の発言として報じた。
 米軍がヨルダン国内の基地を使用する場合、西方向からの攻撃が可能になる。 また、北方 面からの攻撃はトルコ、南方面からの攻撃はペルシャ湾岸諸国から実施される見通し。
 また、イラクが湾岸戦争と同様にスカッドを発射した場合、ヨルダン国内の米軍がミサイルの探知と追跡、破壊 を担うという。
 ただ、ヨルダンは今のところ、基地使用問題について米国と交渉しておらず、ヨルダン当局者は米国の計画に批判的という。
2002.07.07 毎日新聞

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イラク攻撃、英軍からは3万人が参加  英日曜紙サンデー・テレグラフは7日に英国防省高官の話として、来年初めにも可能性が指摘される米軍のイラク攻撃 に英軍から3万人が参加すると報じた。
 ブッシュ米政権は91年の湾岸戦争時のような多国籍の連合軍によるイラク侵攻は断念し、約25万人の米英軍による侵 攻作戦を計画しているという。
2002.07.05 ロイター

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イラク侵攻の米軍事作戦案、3軍による大規模攻撃想定  イラク侵攻の米軍事作戦の草案は、何万人もの部隊が、恐らくはクウェー トから侵入する図を描いていると、ニューヨーク・タイムズ紙が同草案に近い筋の話として報じた。
 同紙によると、この極秘計画は、フセイン政権を転覆するために陸海空の3軍による攻撃を行うことを求めている。
 また同紙は、米軍高官とのインタービューで、イラク攻撃が間近に迫っていることを示唆することはなかったとしている。
2002.04.28 ロイター

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米国、2003年に対イラク攻撃を計画 米紙 ブッシュ米政権は、イラクのフセイン政権打倒に向け、来年初頭にも陸・空軍を動員した大規模な攻 撃を計画していると、28日付の米ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。 同紙によると、7万〜25万人の兵員投 入が検討されている。
 ただ、ブッシュ米大統領から国防省に対する兵力動員命令はまだなく、侵入に関する正式な計画ではないという。