HyFly (Hypersonic Flight) に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2010.06 International Defence Review DARPA progresses Long Range Anti-Ship Missile project <1008-060003>
 米 DARPA が海軍研究本部 (ONR) と共同出資で進めている次世代の長距離対艦ミサイル LRASM には亜音速ステルス型の LRASM-A と、超音速型の LRASM-B があり、いずれも Lockheed Martin社が開発計画の Phase 1 を2009年の6月と7月に受注している。
 9ヶ月間の Phase 1 に続いて27ヶ月間の Phase 2 に移行し、2012年に発射試験2015年に IOC が計画されている。
LRASM-A
 マルチモードシーカと1,000-lbの侵徹効果弾頭を搭載する。 外観からして明らかに、AGM-158 JASSM のファミリ と見られる。
LRASM-B
 500-lbの破片効果弾頭を搭載する。 LRASM-B は、DARPA が ramjet/scramjet 推進 HyFly の開発で得た技術が 取り入れられ模様である。
2008.12 Jane's Missiles & Rockets DARPA plans third HyFly flight <0901-120009>
 米 DARPA が9月30日に、HyFly三回目の発射試験を2011年中頃に実施すると発 表した。 HyFly は実用高速ミサイルを意識した二段燃焼式ラムジェット (DCR) 実験機で、Mach 6 を目指しているが、2007年7月と2008年1月に行われた試練はいずれも失敗している。
 過去の試験では高度40,000ftを Mach 0.95 で飛行する F-15E から発射されたが、一回目はエンジンスロットルのソフトの欠陥で目標速度に達せず、二回目は高圧燃料の 漏れからエンジンが始動しなかった。
2008.06.16 Aviation Week & ST Hope for HyFly <0808-061603>
 Boeing社が DARPA と、2回計画され2回とも失敗した HyFly 3回目の発射試験を予算化するよう話し合っている。
2008.02.11 Aviation Week & ST HyFly fails <0803-021105>
 HyFly最終発射試験となる Flight 2 が1月16日に行われたが、スクラムジェット エンジンの始動に失敗し、58秒後に海中に没した。 この試験では Mach 6 での飛行を目指していた。 2007年9月25日に行われた Flight 1 では、DCR (Dual-Combustion Ramjet) への遷移、燃料制御、エンジン停止/再起動の検証を行おうとしたが、目標とした Mach 5 に は到達せず Mach 3.5 しか記録しなかった。
 DCR エンジンは固体燃料ロケットでラムジェット起動速度に加速したのち、まず2ヶ所の空気取り入れ口を開いて吸気を亜音速に減速し JP-10 を燃料とするラムジェットを始動する。 ラムジェットエンジンは不完全燃焼の排気を発生し、これを4ヶ所の空気取 り入れ口から取り入れた超音速吸気の中でスクラムジェットとして燃焼させる。
2007.11 Jane's Missiles & Rockets Aerojet completes DCR ground testing under HyFly <0724-110016>
 Aerojet社が HyFly 計画で使用する DCR (Dual Combustion Ramjet) エン ジンの地上燃焼試験に成功した。 この DCR エンジンは軽量で耐熱性の高い複合材でできているため、金属製の燃料冷却式エンジンの 半分以下の重量である。
 同社の試験施設は Mach 6 の環境を実現できるため、この試験成功で Mach 6 による試験に一歩近づいた ことになる。
2007.10.22 Aviation Week & ST Fling high <0722-102211>
 HyFly 飛行試験が9月25日に行われ、DCR (Dual-Combustion Ramjet) に より Mach 5 を記録した。 今回の試験は DCR 及び CMC (Ceramic Matrix Composite) の性能確認を目的と したもので良好な成果を得た。 10月末に行われる HyFly 最後となる次回飛行試験は Mach 6 での 飛行を目指している。 最近行われた地上試験では Mach 6、240秒の性能が確認されている。
 HyFly は空中及び艦上発射の超高速 CM の開発をめざすが、Boeing社はスクラムジェットの X-51A を、Lockheed Martin社はタービンジェットの RATTLRS を研究している。 両方とも開発リスク は HyFlyより低いが、速度は最大でも Mach 3.3 以下に限定される。
2007.09.24 Aviation Week & ST The order book for new ・・・ <0720-092405>
 Aerojet社が Hyfly 搭載用の DCR (Dual Combustion Ramjet) エンジン2基を製造中である。
 Hyfly は、DARPA と ONR が研究を進める極高速実験機で2回の飛行試験が予定されており、2005年8月の試験 では Mach 3 を、次回の飛行試験は Mach 6 をめざす
2007.05.28 Aviation Week & ST Speed kills <0712-052808>
 米空軍は2018年の装備化をめざす次世代爆撃機を、非発見性の低い亜音速機とする ことを決めたが、緊急対処目標を遠距離から攻撃するため、超音速/極超音速の長距離巡航ミサイルの開発が 焦点となっている。 Lockheed Martin社は海軍から RATTLRS の研究を、Boeing社は空軍から X-51、DARPA から HyFly の研究をそれぞれ受注し、長距離高 速巡航ミサイルの開発を準備中である。
 空軍はまた、有無人機を併用した爆撃機部隊構想を持っており、核爆弾の搭載も続ける方針である。
 これに対してロシアは、S-400 の後継として小型目標を迎撃可能な 第五世代 SAM の開発に着手している。
2006.10.11 Jane's Defence Weekly Boeing plans hypersonic missile test for 2007 <0621-101114>
 Boeing社が2007年初期に、Mach 6.0 で飛行する HyFly 飛行試験を開始する。 試験では F-15E から発射され640kmを飛翔する。
 2007年に行われる試験では弾頭及び誘導装置は搭載しないで片方向 datalink で追尾するが、実際には200-lbの弾頭 と GPS 誘導装置を搭載する。 機体はチタニウム製JP-10 を燃料とする 。
 Boeing社によると、ミサイルとしての開発は2010年に開始でき、2018年には装備化が可能である。
2006.10.04 Jane's Defence Weekly NRO seeks to link ISR assets as anti-satellite threat rises <0621-100404>
 中国が米国の偵察衛星をレーザ兵器で攻撃していたことが明らかになったが、中国はこの様な兵器の実用化を 目指している模様である。 これに対して米国は、衛星の強靱化や「数の勝負」で望もうとしている。 この様 な動きは9月21日に承認されたFY-07予算に現れている。
 再使用型打ち上げ機 ARES (Affordable Responsive Spacelift) 計画は予算落ちしたが、 FALCON (Force Application launch from the CONUS) 小型打ち上げ機計画は$16Mが認められた。
 一方 Boeing社は Mach 6.0 の CM である HyFly を改造した小型打ち上げ機 を提案している。
2006.07.03 Aviation Week & ST Target in sight <0614-070306>
 Boeing社は DCR (Dual Combustion Ramjet) エンジンを用いた HyFly 飛行試験を 年末に計画している。
  F-15E による初期試験は既に終了しており、12月の試験では同じく F-15E を使用して高度40,000呎から投下、ブースタで5秒間推進 した後ラムジェットに点火、Mach 4~6 で400~600浬の飛行を目標とする。
 同社は HyFly 飛行試験の一年後に P&W社及び AFRL と SED-Wave Rider の飛行実験を計画しており、 Mach 6~7をめざす。
 同社はこの他にもレーザ JDAM の発射試験を行っている。 レーザシーカは$15,000以下で、輸出価格は約 $30,000となる。
2006.05 International Defense Review US finaly looks beyond the B-2 for long-range strike capability <0610-050006>
= 米空軍次期爆撃機に関する6頁にわたる特集記事 =
 QDR 2006 では2018年までに LRS を保有するとしているが、新型エンジンを搭載する新型機の開発には時間が足りな いと見られている。 2004年に空軍が行った長距離打撃力の検討では、当面は在来爆撃機の改善、中期的には LRS、将来は FALCON 計画としていた。
 Lockheed Martin社は Mach 2 の UAV である NGLRS (Next Generation LRS) を提案している。 同社の構想 で NGLRS は RATTLRSと組み合わせて運用される。 同社はまた 70~80t級の UAS (Unmanned Air System) 構想を進めており2018年まででの実用化は可能であるとして いる。
 Northrop Grumman社は計画中止になった JUCAS を元にした構想のほか、FB-23 を提案している。 FB-23 は全長27~28mで、最大離陸重量40~45tになり、2,130kgの GBU-28 も搭載でき Mach 1.6 で巡航して6,000km以上の航続距離を持つ。
 このほかに DARPA が進めている QSP (Quiet Supersonic Platform) や OFW (Oblique Flying Wing, X-Plane) も候補にあり、 HyFlyとの組み合わせも考えら れる。
2006.02 Jane's Missiles & Rockets US scramjet reaches Mach 5.5 <0605-020016>
 DARPA と海軍研究所が2005年12月10日に HyFly 計画の一環として FASTT (Freeflight Atmospheric Scramjet Test Technique) の発射試験を行った。 FASTT は全長2.7、胴径28cmでスクラム ジェットエンジンをミサイル形状に作り上げている。
 FASTT は二段推進の Terrier-Orion ブースタで打ち上げられた後に、高度63,000ftで JP-10 を燃料としたスクラムジェットで Mach 5.5 (5,800km/h) に加速され、15秒以上飛行した。
2006.01.16 Defense News Hyprsonic test successful <0603-011619>
 スクラムジェット推進の FASTT (Freeflight Atmosoheric Scramjet Test Technique) 超高速飛翔体の 飛行試験が先月行われ成功した。
 FASTT 供試体は全長8.83呎、直径11吋で、高度60,000呎に上昇した時点でロケットを分離、液体 炭化水素ジェット燃料を用いたスクラムジェットにより Mach 5.5 で約15秒間飛翔し 、各種データを取得した。
 FASTT は DARPA と海軍研究所の共同研究で、ATK社が実験機を製造している。
 同社はこの他に水素燃料を用いた X-43A スクラムジェットを製造しており、2004年に Mach 10 の世界記録を樹立している。
【註:】
 FASTT (Freeflight Atmospheric Scramjet Test Technique) は HyFly エンジンの機能を確認する ための試験機で HyFly を縮小した形状になっている。
2005.12.19 Inside the Navy DARPA announces first flight of air-breathing scramjet vehicle <0604-21901>
 JP-10 を燃料にした FASTT 超音速試験機の飛行試験が初めて行われ、高度63,000呎 で1mile/s (5,300呎/s) を15秒間記録した。
 試験では二段ロケットで供試体を打ち上げた後、ラムジェットエンジンに点火し15秒間飛行し各種データを取得、供試体は大西洋上に 落下した。
 FASTT 計画は HFD (Hypersonic Flight Demonstration) 計画の一環として DARPA と海軍研究所が進めているもので、海軍は艦艇、潜 水艦、航空機から発射可能で、Mach 3~5 で既存ミサイルより安価な兵器開発を研究している。
2005.12 Jane's Missiles & Rockets HyFly vehicle accelerates to Mach 3+ <0602-120006>
 2005年~2007年に5回計画されている HyFly の2回目の試験が8月28日に行われ、F-15E から発射された後にロ ケットブースタで Mach 3 以上に加速された。 最初の試験は1月26日に非推進で行われた。
 今後の3回の試験では DCR (Dual Combustion Ramjet) エンジンが使用され Mach 6 を達成 する。
 HyFly は米海軍と DARPA の共同研究で、Boeing社の Phantom Works が主契約社となり Aerojet社がエンジンを担当している。
 これとは別に Alliant社が NASA との5年間$15Mの契約で、特別に設計された風洞で超高速飛翔体エンジンの試験評価を行う契約を 受注した。 この風洞は Mach 20 までの飛行環境を模擬できる。
2005.06.15 Jane's Defence Weekly Soaring ambitions <0513-061512>
= 将来の航空打撃システムに関する8ページにわたる特集記事 =
 昨年米空軍が、2015~2020年の間に運用を開始する LRS (Long range Strike) の RfI を発簡した。 英空軍はそれ以前に FOAS 計画を開始している。
FALCON 計画 (Force Application and Launch from CONUS)
 DARPA の FALCON 計画 HyperSoar 計画と統合され、3,050m滑走路から離陸して高度 130,000ftで Mach 10 まで加速したのちに、大気圏上端をスキップしながら遠距離までペイロードを運ぶ計画で ある。
 FALCON 計画でペイロードとなる HCV (Hypersonic Cruise Vehicle) は、12,000-lbのペイロードを 積み、9,000nmを飛翔する。 FALCON HCV は重量208,600kgで、90分以内に米本土から地球上のいかなる地域に も運搬する。
 SLV/CAV は FALCON 計画の一部をなすもので、SLV (Small Launch Vehicle) を用いて CAV (Common Aero Vehicle) を打ち上げる。 SLV/CAV は飛翔距離800nmで2010年 には実現可能である。 ECAV (Evolved CAV) は CAV より運動能力が高められ、3,000nmを飛翔 する。
NASP (National AeroSpace Plane)
 NASA、DoD、民間企業が共同する計画で X-30 と呼ばれる。)
HyFly (Hypersonic Flight)
 米海軍と DARPA の計画で、Mach 6.0 で600nm飛行する。
RATTLRS
RATTLRS の概要
次期爆撃機
 次世代輸送機 M-X に提案している MAC を元にした BMACK BWB 機、B-1B のエンジンを更新するB-1R、4発エンジンを双発にし搭載能力を半分、航続距離を2/3にした half-size B-2、F/A-22 派生のFB-22YF-23 の爆撃機型である RTAS (Rapid Theater Attack System) などが提案されている。
C-130J Arsenel Ship
 パレットに搭載した巡航ミサイルを、安全空域で遊弋する C-130 から投下発射するシステム。
JUCAS
JUCAS の概要
Neuron
 Dassault社を中心に進められている欧州の UCAV 計画
FOAS (Future Od\ffensive Air System)
Scalp EG/Storm Shadow、Scalp Naval
Scalp EG/Storm Shadow の概要」、「Scalp Naval の概要
 Epochs 1~3 の改善計画があり、ネットワーク対応が強化される。
2005.05 International Defense Review Forces overcome the obstacles of new-generation cruise missieles <0510-050012>
= 各種最新巡航ミサイルの6ページにわたる特集記事 =
Storm Shadow
 イラク戦争で27発を使用した。 同一目標に異方向から2発を発射したところ、2発目が1発目の開けた穴に飛 び込んだ例があった。
 Broach 弾頭は目標を完全に破壊しても外観上小さな丸い穴を開けるだけなので、戦果評価がしにくい。
AGM-158 JASSM
 2009年以降生産分にはデータリンクを搭載するため ACTD を進めており、2008年に試験が予定されている。
AGM-158B JASSM-ER
 原型と同寸であるが多くの燃料を搭載し、エンジンも新型に変えることにより、射程を 1,100kmに延伸する。 量産機は2007年始めに発注される Lot 6 生産分からで、2008年には配備される。
 その他に大きさを爆撃機、戦闘機搭載の限界まで大型化し射程を1,850kmとする JASSM-XR や、F-35 JSF に搭載可能な小型 JASSM も検討されている。
AGM-84K SLAM-ER
 豪空軍が次期スタンドオフ兵器 FOSOW として検討しているほか、韓国が F-15K 搭載用に採用した。 米海軍 も F/A-18E/F 及び P-8A MMA 用に500発を追加発注した。
Taurus KEPD 350
 Storm Shadow と類似の CM であるが、中間誘導に IR 画像照合誘導が使用でき、GPS なしでも使用できる。  また搭載する Mephisto 弾頭は BROACH 同様の二段式であるが、実用弾として初めて PIMPF (Programmable Intelligent Multi-Purpose Fuze) を使用している。
Tactical Tomahawk
 双方向衛星利用データリンクを搭載するのが特徴で、1,650kmの全飛行経路で発射プラットフォームと連接さ れる。 目標空域を遊弋しての策敵が可能で、戦果判定のための画像送信もできる。
RATTLRS
 RATTLRS (Revolutionary Approach to Time-Critical Long Range Strike) はかつて IHPTET (Integrated High Performance Turbine Engine Technology) と呼ばれていた計画の延長にあり、タービンエンジンで Mach 4 以上を実現しようとする ものである。
 2007年3月から2008年3月までに、少なくとも3回以上の飛行試験が予定されている。
Scramjet 推進巡航ミサイル
 Scramjet 推進巡航ミサイルの実用化はまだかなり先である。
 HyFly は DARPA が Boeing社等と Mach 6 を目指し開発を進めている scramjet 巡航ミサイルである。
 Mach 6~7+ を目指す SED-WR (Scramjet Engine Demonstrator-WaveRider) の契約は2004年1月に P&W社と空軍で行われた。 最初の飛行試験は2008年12月に予定されている。
2005.04.25 Inside the Navy Navy studies high-speed weapons for time-critical strike missions <0514-042504>
 米海軍は航空機、潜水艦及び艦船から発射可能な低価格の Hyfly ミサイルの開発を検討している。
 海軍は1年半にわたり研究を進めており、速度Mach 3~5射程は400nm以上、価格は JSOW、JASSM、TacTom よりも安価であることとしている。
 Hyfly ミサイルの原型となる DARPA の Hyfly 実験機は、速度Mach 4~6、距離400 ~600nmを目標としている。
 なお、DoD が公表した最新の調達価格は JSOW が10,334発で$4.8B、JASSMが4,994発で$4.6B、TacTomが3,404発で$4.2Bである。
(関連記事 AW&ST 2002.09.02)
2003.12.01 Space News ATK Alliant Techsystems joins hypersonics game  ATK Alliant Techsystems社が、超音速技術を専門とする GASL 及び Micro Craftの2社を買収して、DoD や NASA の超音速機開発に参画する意向を明らかにした。
 ATK社は弾薬や固形ロケットモーター等の製造で著名な企業だが、2社を約$40Mで買収し、数年以内に超音速機部門での飛躍的発展を目 指す。
 GASL社は DARPA と陸海軍が研究中の超音速スクラムジェット HyFly のプライムであり、Micro Craft社は 最近、X-43C 超音速実験機3機の製造を$150Mで受注している。
2003.10.20 Inside the Navy Hypersonic,supersonic weapons becoming a DoD research priority  ミサイルの超音速化が DoD の装備研究の優先事項となっているが、海軍も来年以降に超音速ミサイル開発を 計画している。
 海軍の超音速ミサイルは空中、海上及び潜水艦から発射できる Mach 4~Mach 5、射程300~600mileのミサイ ルで、候補に SHOC (Standoff High-speed Option for Counterproliferation) があがっており、2005年の ACTD に採用するものとみられる。
 海軍 ONR はまた、DARPA と共同で Mach 6 以上の超音速ミサイル技術研究 HyFly 計画 を進めており、2012年の実用化を目指している。
2003.04 28 Inside the Navy DARPA: HyFly hypersonic program to begin design review this week  DARPA と ONR が ACTD 計画として実施している超音速飛行体 HyFly 計画の設計レビューが 今週から開始される。
 計画では 2006年に巡航速度 Mach 6、射程 400~600nm の巡航ミサイル供試体の飛 行試験を行う予定で、開発に移行すれば 2012年には装備化が実現する。
 現在、10月からの地上エンジンテストの準備を行っており、最初の飛行試験は 2005年4月に Mach 4 で実施す る。
2003.03.05 Jane's Defence Weekly US launches unified plan for aerospace technology  DoD は、次世代巡航ミサイルや攻撃機などの超高速飛翔体開発に NAI (National Aerospace Initiative) を活用し、 軍民共同による開発の効率化を図ろうとしている。
 2001年6月にブースタの異常により失敗した X-43A Hyper-X の第2回目の飛行試験は、2003年後半に予定されている。
 空軍と海軍はそれぞれ、2006年に Mach 6 を目指した HyTech 及び Hyfly を計画している。 DoD は2012年 頃を目標に Mach 12.0 の air-breathing 方式の推進装置を実現したいと考えている。
2002.09.02 Aviation Week & ST New powerplant key to missile demonstrator  米海軍は艦艇、潜水艦及び航空機のいずれにも搭載できる射程 400~600nm、速度 Mach 6.5 以上の 超音速ミサイル開発を目指している。
 DARPA と海軍研究局は4年間の計画で HyFly 試験プロジェクトを 5月に開始、6月末に NASA Langley の高速 風洞試験施設で Mach 6~ Mach 6.5、攻撃角度 0 及び 5度を模擬した状況での DCR (Dual Combustion Ramjet) 燃焼試験に成功した。
 試験ミサイルは全長168in、直径19in で JP-10 を燃料とする DCR を組み込んでいる。
 2004年初めにはフルスケールでの地上試験を行い、飛行試験は2004年末から2006年 の間を予定している。
 プライムは Boeing Phantom Works、研究経費は4年で $92.4M。
2002.09 Jane's Missiles & Rockets Boeing to develop hypersonic HyFly missile  Boeing社 Phantom事業所は、Mach 6 で1,100kmの射程を持つ極超音速ミサ イル HyFly の設計、開発、試験を、DARPA との$92.4Mの契約で実施する。
 計画では11発の試験飛行が予定され、そのうち後半の8発は Aerojet社製の炭化水素燃料 DCR (Dual Combustion Ramjet) が使用される。
 Boeing/Aerojet は数年前に ARRMD 計画の一環として14基のエンジン(6基は地上試験用、8基は飛行 試験用)を $43Mで受注し、開発している。 ARRMD 計画は後に HyFly計画に統合された。
 HyFly の飛行試験は2003年に非推進モデルを母機から投下して開始され、2004年には終末弾道における模擬子弾分離試験を行う。
 DCR 推進の初飛行は2004年11月、全飛行行程試験は2006年末に予定されている。
2002.08 Internqtional Defense Review Taking the hype out of hypersonics
= Hypersonic 推進技術の状況に関する記事 =
 ラムジェット、スクラムジェット或いはパルス爆轟エンジン等を用いて Mach 5 ~ Mach 12 で飛行する Hypersonic 兵器の研究が進め られている。
 DARPA と米海軍は、HyFly (Hypersonic Flight Demonstration) 計画を2002~2006年の間に $182Mで進める。 この計画では安価( 単価が$20万以下)な、超高速、遠距離、戦術ミサイル開発に必要な技術の修得を目指す。
 研究の最終目標は、高度90,000ftを Mach 6.5 で 600nm飛行し、目標地区に10分以内に到達 できるミサイルの実現である。
2002.07.03 Jane's Defence Weekly USN's big step towards hypersonic flight  米海軍は将来の超音速巡航ミサイルの推進装置となる超音速飛行体の風洞燃焼試験に成功し、次の段階に移行しよう としている。 試験は高度90,000ftで Mach 6.5 の擬似環境で行われた。
 この試験は4年計画で進められている HyFly (Hypersonic Flight) 計画の一環で、在来のジェット燃料を 使った二段燃焼式のスクラムジェットで、Mach 6.5 で射程 600nm か、 Mach 4 で射程 800nm の巡航ミサイルを目指すものである。
 今後の計画では2003年に非推力の飛行試験が行われ、2004年11月に Mach 4 の飛行試験が開始され、計8発の 飛行試験の最終では Mach 6 での飛行を目指す。
2002.06.17 Inside the Navy DARPA, ONR complete flight test of Hypersonic Cruise Missiler engine  DARPA と米海軍の ONR は超音速巡航ミサイルエンジンの地上試験を行い、成功した。 これにより 超音速 CM の開発は 1歩前進した。
 このエンジンは両機関が共同で行っている HyFly 計画で開発したもので、液体炭化水素燃 料を用いたスクラムジェットエンジン。
 最終的には 2005年以降の飛行試験で Mach 6、射程 600nm のミサイル開発を目指す。