その他の味方識別に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2018.02.12 C4ISR Net The Army plans to spend an additional $150 million on blue force tracking systems next year <1803-021207>
 米陸軍がFY19で、味方部隊の識別 (blue force tracking) を行うJBC-Pの予算をFY18の$283Mから $431Mへ大幅増額しようとしている。
 これによりFY18に16,552セットであったシステムを26,355セット調達する。
2012.08 International Defence Review QinetiQ combat ID system makes debut <1209-080027>
 QinetiQ社がイスラエルの CI Systems社と、地対地/空対地用戦闘識別装置 (CID) Self-Signalling IR Beaconを開発し、既に受注を開始している。 装置は330g以下で、8kmは有効である。
 システムは1990年代初めからイスラエル軍が車両に取り付けている装置の応用で、3~5μ及び8~12μのIR を回転鏡により1~2Hzでフラッシュさせる。
 右図で背嚢の下に下げられているのは Mirage V 識別用 RF 反射板である。
2010.09 International Defence Review ViaSat to supply US Army with upgraded blue-force tracking <1010-090006>
 米陸軍が装備する地上部隊識別装置 (BFT) の次世代型である BFT-2 の開発が進められ ている。 ViaSat社既に3年間で$477Mを受注している。
 BFT-2 では ArcLight 帯域拡散 (SS) 技術を用いた L-band の次世代トランシーバが使用される。
2010.03 Jane's Missiles & Rockets Raytheon proves air-to-ground target verification <1004-030019>
 Raytheon社の TVS 技術を盛り込んだ米陸軍の BTID 装置が、2009年11月に行われた演習で F/A-18E/F の偵察 用ポッドに組み込まれ評価された。 BTID はまだ評価段階にあるが、この演習を通じてその効果が実証された。
 BTID は Ka-band を用いた誰何応答型空対地味方識別装置で、遠距離目標に対してでも 1秒以内に識別が可能である。
2009.12 International Defence Review US BFT contenders jockey for position <1002-120032>
 米陸軍の衛星利用(註:地上部隊味方識別装置 (BFT) の受注 競争を繰り広げている二社が、AUSA 2009 でそれぞれ改良型を展示した。
 2007年の開発契約に敗れた Comtech社は衛星あたり従来の20倍の端末と接続できる BFT-HC を、開発契約を勝ち取った ViaSat 社は ArcLight SS 技術を用いた BFT を展示した。
2009.09.16 Jane's Defence Weekly Northrop Grumman displays Kodiak satellite-based tracking system <0911-091603>
 Northrop Gurumman社が DSEi で9月8日、Iridium L-band 衛星を利用した Kodiak 新型 BFT システムを公表した。
 Kodiak は衛星により全世界にデータを配信でき、米軍の FBCB2ISAFFTS とも共通性を持っている。
2009.08.17 Aviation Week & ST UAVs: what's next <0909-081702>
= ISR UAV の技術動向に関する記事 =
 UAV の今後はセンサの発展にかかっている。 AIS は IFF と同じ原理の艦船識別装置で 、Fire Scout にも EO/IR 装置とともに搭載される。
 AESA レーダは高価であるが信頼性が高く、捕捉距離を2~3倍に伸ばすことができる。 ただ BAMS には AESA レーダが搭載されるものの CM の捕捉は困難で、空軍が計画を中止した E-10 用に開発したアンテナ長20ftの AESA レーダを搭載する EPX の役割になる。
 BAMS は"空飛ぶノード"の役割も持ち、艦船間のデータ交換を支援する。
 UAV の別の使い方として、米海兵隊が進めている輸送用 UAV の動きもある。
2009.08 International Defence Review Northrop Grumman plans to unveils interoperable BFT system <0910-080007>
 Northrop Grumman社が、9月にロンドンで開かれる DSEI展に Indium衛星を利用した味方識別装置 (BFT) Kodiak を出品する。 この装置は ISAFFTS や米国の FBCB2-BFT とも共用できる。
 Kodiak は 'hub-and-spoke' 方式の双方向識別装置で、車両の外側に円盤型の Indium 用 アンテナと GPS アンテナを装着する。
2009.07 International Defence Review CIDS integrates battlefield ID information <0908-070006>
 英国防省が$6.6Mで GD UK社に発注した地上部隊識別装置 CIDS TDP が、2009年9月 ~2010年5月の間に、Harrior、Typhoon、Apache に搭載しての試験を行う。
 CIDS は BFT のデータを統合するもので、5km以内の味方部隊からの応答情報を受信する。 例えばパイロットは 照準している地点の5km以内の味方部隊をコックピット表示で確認でき、このデータは地上にも送られるため FAC も周辺の部隊の状況を知る ことができる。
2009.01.07 Jane's Defence Weekly UK MoD holding fire on combat ID system <0902-010704>
 英国防省は、過去18ヶ月間にわたり野戦部隊識別システム BTID の研究を続ける一方で、計画を開始する前に米国方式に関心を持っている。
2008.08 International Defence Review UK forces improve air-land BFT capabilites <0809-080004>
 英陸軍の味方地上部隊識別装置 (BFT) である Bowman 追跡装置と衛星を利用した地上部隊ヘリ搭載装置 (GrATS/HeATS) が、アフガニスタン派遣英陸軍に近く装備される。 同様のシステムは 米陸軍では10年前に導入され既に車両や航空機の70%以上に取り付けられているが、英国防省は今まで高すぎるとしていた。 米国の FBCB2 BFT は衛星を利用する L-band アナログ方式である。
 GrATS 及び HeATS は Iridium 衛星を利用した世界規模の追尾システムで、データレポートとビーコンによる現在位置報告を行う。
2008.03.31 Aviation Week & ST Friend or foe? <0807-033108>
 Thales社が CAS に於ける友軍の損害を低減する画期的な方策を提案している。 これは IFF のトランスポンダを地上部隊 に持たせ、攻撃機が地上部隊に誰何する Reverse IFF で、質問機、応答機の周波数は今までと同じ1,090MHz、1,030MHzであるが、IFF 形 式は新しい Mode 5 Key にも使用される Mode S を使用する。
2007.09.26 Jane's Defence Weekly US DoD ponders target ID systems <0720-092601>
 米 DoD が、新たな空対地識別技術二件の予算化を狙い FY-10 POM に盛り込もうとしている。 二件の技術 とは LTIP (Laser Target Imaging Program) と ATRS (Aided Target Recognition Software) で、9月7から19日までの間行われる 'Bold Quest' BFT (Blue Force Tracking) 評価演習で、これらの技術の試験を行おう としている。
 Bold Quest で ATRS は E-8C JSTARS に組み込まれ、レーダの捕捉したデータと、予め準備した戦車、車両 及びその他目標となりうる物体の画像を比較して概略識別を行う。 ATRS の情報は F-16 搭載の Litening 照準ポッドに組み込まれた LTIP に送られ、精密な識別を実施する。 LTIP はスポットビ ームを用いるため、広域を走査する能力はない。
2007.05.09 Jane's Defence Weekly UK must look at national combat identification <0711-050908>
 英国防省は戦場における友軍識別システム BTIS (Battle-field Target Identification System) 計画を進めているが、本来であれば2006年にも装備化されるはずであったシステムはまだ概念研究の段階に あり、計画は6年も遅延している。
 米国でも同様の計画が進められており、陸軍と海兵隊は2008~2013年に CCID (Coalition Combat Identification) 装置を$695Mで取得する計画である。 また統合軍司令部は2008年に CCID ACTD を計画して いる。
2007.04.02 Aviation Week & ST Tracking forces <0708-040206>
 アフガニスタンに展開する NATO 軍は、これまでのイラク派遣の米軍と同様に友軍の状況把握に問題を抱えている。 アフガンには 39の友軍部隊が行動しているが、刻々変化する状況をまとめるシステムはなく、現地指揮官も他部隊の状況確 認に時間を要している。
 イラクでは7個部隊の現況を共通画像として、必要に応じ指揮官が確認できるよう Blue Force Tracker が開発され使用されている。
2007.04 International Defence Review RussGPS showcases blue-force tracker developed for Russian T-series tanks <0710-040004>
 ロシアの RussGPS社が2月にアブダビで開かれた IDEX 2007 で、Andromeda 21 戦車搭載 味方識別装置を発表した。 Andromeda 21 は GPS/GLONASS により10mの精度(差動モードでは1~3m) で自己位置を評定して20秒ごとに親局に報告し、同時に500両の位置識別を行う。
 Andromeda 21 は単価$70の TSNU (Tank Satellite Navigation Unit) のほか、400~2,000MHzで伝送速度 1Mb/sの IP 方式無線 LAN を内蔵しており画像伝送も行える。 画像は150kgの搭載 能力を持ち11.5時間滞空できる SB-01 Silver Butterfly オートジャイロから直接戦車に送られる。
2006.08.16 Jane's Defence Weekly NATO orders GPS-based blue force tracking system <0617-081611>
 NATO の BFT (Blue Force Tracking) 開発に、衛星通信大手の Globecomm社が指名された。
2005.10.24 Aviation Week & ST Now hear this <0522-102406>
 米海軍は民間用の船舶識別装置 AIS (Automatic Identification System) を E-2C に搭載し、その有効性を 確認している。
 これは、沿岸警備隊と共同で進めている MDA (Maritime Domain Awareness) 改善を目的とするもので、米本土に接近する船舶の探知識 別を FAA の航空接近モニターと同様に行う。
 AIS は VHF を用いた送受信システムで、試作品による試験は7月以降8週間行われ、現在4機の E-2C により試 験中である。
2005.09.26 Defense News Blue-Force Tracking hardware <0522-092608>
 DRS社は、米陸軍 Force XXI システムの構成器材である、友軍状況表示装置 BFT (Blue Force Tracking) 用コンピュータシステム1,150セットを、$15Mで受注した。
 システムは耐久型携帯コンピュータと周辺機器からなり、2006年3月までに納入され、イラクとアフガンに展開する陸軍と海兵隊で使用 する。
2005.09.19 Aviation Week & ST The big picture <0519-091908>
 米陸軍は数ヶ月前にイラク派遣部隊と本国を結ぶ JBFSA (Joint Blue Force Situational Awareness) システ ムの試験を行った。
 システムは、車両等に装備する位置情報伝達装置 BFT (Blue Force Tracking) から前線の状況を 衛星経由で本国に送り、共通作戦情報に処理し現地司令部に伝達するもので、研究は ACTD で行われている。 今回の試験では2分以内に状況伝達を行い、所要の成果を収めた。 昨年は韓 国で行われた Foal Eagle 演習で試験を行い、今年6月には NATO の BFT 装置との連接試験を英、仏、独、伊と行った。
 各軍や NATO は別個の BFT 装置を既に装備しているため、装置の統合一本化、もしくは統合情報処理が技術 課題となっており、正式装備化には時間を要するとみられる。
2005.03.09 Jane's Defence Weekly 'Red force' tracking advances <0507-030906>
 米陸軍と海兵隊は、戦場における敵の動きをモニタするシステムの構築を急いでいる。 陸軍と海兵隊は昨 年、それぞれの 'Blue Force Tracking' システムを、JBC-P (Joint Battle Command -Platform) 計画の元に統合することで合意したが、敵部隊のモニタは更に困難である。
 敵部隊のモニタでは、AFATDS (Advanced Field Artillery Tactical Data System) の情報を JBC-P に取り 込むことが考えられている。 また E-8C JSTARS の情報を FBCB2 (Force XXI Battle Command Brigade and Below) 経由で取り込むことも考えられている。 
2005.02 International Defense Review Raytheon develops an economy ID system <0504-020001>
 FCS 開発計画で Raytheon社が、NATO STANAG 4579 BTID (Battlefield Target Identification) に準拠した CID (Combat Identification) を60セット生産する契 約を行った。
 Raytheon社が開発する ANSER (Air aNd Surface Electronic Responder) は、無指向性アンテナを 持つトランスポンダと、指向性アンテナを装備するインタロゲータで構成され、トランスポンダは $10,000以下、インタロゲータは$12,000~15,000の安価が求められている。
 ANSER の試作品ができるのは2009年以降になる。 
2004.10.13 Jane's Defence Weekly NATO debuts friendly force tracker <0420-101302>
 アフガン駐留 ISAF (International Security Assitance Force) の NATO 部隊は、大統領選挙治安維持作戦で米国の Blue Force Tracking System FBCB2 (Force 21 Command Brigade and Below) の NATO 型を初めて使用した。 これは NATO で 'Friendly Force Tracking System' と呼ばれている。
 FBCB2 は衛星を利用した見方識別システムで、米陸軍が2003年のイラク侵攻で初めて使用し、見方相撃事故を 大幅に減少させた。 
2004.07.07 Jane's Defence Weekly US Army, marines to forge 'blue on blue' ID networks <0413-070703>
 イラク戦争で初めて登場した 'Blue Force Tracking' は非常に高い評価を受けたが、陸軍と海兵隊が別々のシステムでデータの交換が できなかった。
 このため米陸軍と海兵隊はシステムの共通化を図ることになり、それぞれがシステムを分担して開発を進める ことになった。 統合化されたシステムは2007年3月までに完成する。 
【註:】
 'Blue Force Tracking' (FBCB2-BFT: Force XXI Command Brigade and Below-Blue Force Trackung) は車両に搭載するシステムで、 地図上に自己位置と、他の車両の位置を表示する。 システムはコンピュータ、GPS、及び衛星アンテナで構成 され、イラン及びアフガンでは1,200セット以上が車両に搭載され、極めて高い評価を受けた。
2003.08 National Defense Desert setting tough on Combat ID systems  イラク戦で米陸軍と海兵隊は、地上部隊の人員車両の敵味方識別に4種類の識別装置を使用 したが、砂漠での厳しい環境下で友軍相撃が多発したため、軍は識別装置の改善を早急に進める。
 現在、英、独、加、豪及び仏と CCID (Colition Combat Identification) に関する研究が進められているが、この内の1つである ミリ波を使用した全天候型車両識別装置 BTID (Battlefield Target ID Device) の試験は既に開始されており 、GPS を用いた RBCI (Radio Based Combat ID) と共に2005年の実用化を促進する。 
2003.04.07 Aviation Week & ST Unfriendly fire  イラク南部で作戦中の英軍の装甲戦闘車両縦隊を米の A-10 が銃撃し5名が死傷したが、各車両には戦闘識別システム が装備されており、装置の速やかな改善が望まれている。
 合同作戦車両にはサーマルイメージと IR 放射装置からなる識別システムが装備されているが、今回の誤射は A-10 のパイロットが 2度も接近していることから英軍車両の形状に不慣れで、かつ装置を余り信頼していなかったためと推測される。
 湾岸戦争でも友軍相撃が多発したことから、米、英、独、仏の4ヶ国は1997年に ミリ波を用いた識別システム BTID (Battlefield Target Identification) 導入に合意、英は2001年に試作品の試験を行ったが、システムの実用 化は早くとも2006年頃とされる。
 米もまた、CCID (Coalition Combat Identification) を ACTD で研究しており、両国は2005年に共同試験を 計画している。