AGM-158 JASSM に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2024.09.19 Defense Update JASSM-XR further extends cruise missile strike capability <2410-091930>
 Lockheed Martin社が、最新の射程延長型であるAGM-158 JASSM-XRを発表した。 XR型は以前の型と比較して射程と搭載容量が大幅に増加するように設計されており、より大きな弾頭を搭載しながら、より遠い距離からの攻撃を可能にする。
 Lockheed Martin社によると、成熟したJASSMおよびLRASMの生産ライン、確立されたサプライチェーン、ミッション計画、ソフトウェアインフラストラクチャを活用し、いくつかの構造変更を実装することで、XRは開発と生産の時間を大幅に短縮できるという。  1,000-lbの弾頭を搭載したJASSM-XRは射程が2,400kmを超え、厳重に防御された目標に精密攻撃を行うことができ、現代の防空システムの射程外にとどまりながら、敵の領土に深く侵入することができ、その低視認性設計により、検出や傍受に対して高い生存性が保証される。
 XR型は、B-1B、F-35、その他の米国の航空機を含むさまざまなプラットフォームと統合され、将来の戦闘シナリオでの長距離精密攻撃能力を強化する。
【註】
 AGM-158 JASSMは原型のターボジェットエンジンをターボファンエンジンに替えたJASSM-ERで射程を倍増したが、-XRの射程が-ERの更に倍以上となるとエンジンの性能向上だけではなしえないことから、爆轟エンジンの採用とか、速度を犠牲にして拡張翼の翼端長を伸ばして滞空能力を伸ばすとか、従来にはない手法が採用された可能性がある。
2024.09.16
 16:44
Breaking Defense Lockheed announces new ‘extreme range’ version of JASSM cruise missile <2410-091606>
 Lockheed Martin社自己資金で開発した
JASSMの超射程型JASSM-XRを発表した。
 これによりAGM-158 JASSMの射程は原型のJASSMや現在空軍と海軍向けに生産されている長距離型のJASSM-ER、LRASMを超えて大幅に拡大する可能性があるという。
 同社の関係者は16日、新しいJASSM-XRの飛行試験は1年または2年以内に行われると述べた。
 国防総省は、AGM-158 XRの購入を決定していない。
【関連記事:2210-080302 (JDW  2021.02.24)】
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2022.11.11
 01:22
Defense News Watch this US Air Force cargo plane launch a cruise missile in Norway <2212-111102>
 米空軍第352特殊作戦航空団のMC-130Jが11月9日にノルウェー海で、JASSMを空投発射するRapid Dragonの海外で初となる試験を行った。  この試験は在欧米軍のAtreus作戦の一環として行われた。
ノルウェー海の位置 (Google Map)】
 Rapid Dragonは計画開始から3年後に、北極圏で在欧米特殊作戦軍が装備しているという。 第352特殊作戦航空団は英空軍のMildenhall基地に駐留し、試験を行ったMC-130Jは第67飛行隊の所属である。
 この試験は在欧米軍のAtreus作戦の一環として行われた。 Atreus作戦では今まで、ルーマニア、英国、ラトビアでHIMARSの発射が行われている。
2022.11.02 Jane's Defence Weekly US Air Force launches effort for JASSM New Variant missile <2302-110203>
 米空軍が10月20日にLockheed Martin社に、AGM-158
JASSMの新型開発を発注した。
 新型JASSMは秘匿計画で詳細は明らかにされていないが、元となったJASSMはJDAMJSOWで使われているINS/GPSで中期誘導を行い、高高度又は1,600ft以下の低高度水平飛行して、終末ではIIR誘導で高角度突入してWDU-42B (J-1000) 侵徹/破片効果弾頭を破裂させる。
 射程はJASSMで370lmJASSM-ERで1,000km近いと見られている。
2022.09.21 Jane's Defence Weekly USAF nears fielding JASSM-ER on B-2 <2211-092105>
 Northrop Grumman社が8月、2021年12月にB-2からの
JASSM-ER発射に初めて成功したのを受け、米空軍がB-2にJASSM-ERを搭載することを決めたと発表した。
 JASSM-ERの射程は、現在B-2に搭載している射程250哩のJASSMに対し600哩 (966km) と伸びている。
2022.08.03 Jane's Defence Weekly Australia receives approval to acquire JASSM-ER pacjage <2210-080302>
 米国防安全保障協力局 (
DSCA) が7月21日、オーストラリアへAGM-158B JAASM-ER 80発を$235Mで売却すると発表した。 売却されるのはAGM-158B JASSM-ERであるがテレメトリーキットにはAGM-15M-2用も含まれている。 AGM-158B-2はかつてJAASM-XR或いはAGM-158Dと呼ばれていたJASSM-ERの更に長射程型で、-ERの射程が900km以上とされているのに対し-ER-2の射程は1,000kmを超えるとみられる。
 2006年に射程300km+のAGM-158Aを装備しているオーストラリアは、4月にJASSM-ERの調達に$2.6Bをかける発表している。
2021.02.24 Jane's 360 Lockheed Martin set to commence JASSM AGM-158B-2 LRIP <2103-022405>
 米国防総省が2月22日、空軍がLockheed Marin社に
JASSM-ERLot 19として、400発を$428.4Mで発注したと発表した。 納期は2025年7月である。
 Lot 19契約には、将来40発AGM-158B-2LRIP切り替えられる可能性が入れられている。
 AGM-158B-2とは、従来JASSM-XR或いはAGM-158Dと呼ばれていたもので、2018年9月にLockheed Martin社が$51Mで開発を受注していた。
【JASSM-XR 関連記事:1811-091907 (JDW 2018.09.19)】
2021.02.22 Aviation Week ST Cuise missiles rise to top of U.S. weapon agenda <2104-022202>
= 米軍における CM の現状と将来に関する記事 =
 米空軍のAGM-158
JASSMは射程が500nmしかなく、AGM-86C CALCMの後継には射程が足りない。
 このためRCSが変わらないで射程を1,000nmまで伸ばすAGM-158D2024年までに装備する計画である。
2020.04.02 Jane's 360 DoD contracts 790 JASSM-ER missiles for US and FMS customers <2005-040205>
 Lockheed Martin社が4月1日、
FMSで売却する分を含めて790発のAGM-158 JASSMを$818.2Mで受注したと発表した。
 受注したのはLot 17とLot 18生産分で、Lot 17では米軍用360発にFMS分40発Lot 18の390発も輸出用になっている。
 同社は今までに、射程370kmのJASSMと1,000km近いJASSM-ERを併せて3,000発以上を受注している。
2020.02.19 Jane's Defence Weekly US State Department approves potential sale of up to 200 LRASMs to Australia .... <2004-021911>
 米国防安全保障協力局 (
DSCA) が2月7日、オーストラリアへAGM-158C LRASM 200発を$990MのFMS契約で売却することを国務省が承認とした発表した。
 AGM-158D LRASMの輸出は日本に続くものである。
2018.09.19 Jane's Defence Weekly USAF awards Lockheed Martin USD51m contract for initial work on JASSM-XR <811-091907>
 米空軍が9月10日、2023年を目標に
JASSM-XRの開発の最初の契約をLockheed Martin社に$51Mで発注した。
 JASSM-XRはJASSM-ERの改良型で射程は-ERの500nmより長くなる。
2018.04 International Defence Review JASSM-ER achieves FOC on F-15E Strile Eagle multirole strike fighter <1806-040006>
 米空軍でAGM-158B JASSM-ERF-15E搭載として
FOCになった。
 JASSM-ERは全長4.26m、全高450mm、全幅635mm、翼端長2.7m、発射重量1,200kg、弾頭重量454kgとAGM-158A JASSMと全く同じで、ハードウェアの70%、ソフトウェアの95%が 共通であるという。
 しかしながらエンジンがJ402-100ターボジェットからF107-WR-105ターボファンに代わったことにより、射程は200nmから500nmへと伸びている。
2018.02.14 Jane's 360 JASSM-ER achieves FOC on F-15E Strike Eagle <1803-021409>
 米空軍が2月上旬にAGM-158B JASSM-ERが4Q/2017にF-15Eで
FOCになって いたことを明らかにした。
 射程が200nmであるAGM-158A JASSMのJ402-100ターボジェットエンジンをF107-WR-105ターボファンエンジンに替えることで射程を500nmに伸ば したJASSM-ERは、部品の70%、ソフトの95%が共通で、発射重量1,200kg、弾頭重量454kgも変わらない。
2017.09 International Defence Review New wing design adds range to JASSM-ER <1710-090006>
 米空軍がLockheed Martin社に対し$37.7Mで、AGM-158B
JASSM-ERがLot 17から採用する 新型翼を発注した。 新型翼の採用で現在500nm以上とされているJASSM-ERの射程は画期的に伸びるという。
 JASSM-ERの本格量産(FRP)入りが承認された2014年ののち、2016年3月に新型翼の開発は開始された。
2016.12.07 Jane's Defence Weekly Poland requests to buy 70 JASSM-ER missiles <1701-120714>
 米国防安全保障協力局 (
DSCA) が11月28日、ポーランドからAGM-158B JASSM-ER 70発の売却要 求があったと発表した。
 ポーランドはJASSM-ERをF-16C/Dに搭載する計画で、契約額は$200Mと見積もられる。
2016.10 International Defence Review USAF demonstrates JASSM launch from B-52 internal weapon bay <1611-100004>
 米空軍がB-52機内の通常爆弾用回転弾倉発射機(
CRL)からJASSM 発射する試験に成功した。
 B-52は翼下に12発のJASSMを搭載できるが、CRLに8発を搭載することにより、搭載能力が60%向上した。
2016.02.15 Aviation Week & ST Harder punch <1604-021503>
 米海軍が長距離対艦ミサイル
LRASMLACMとしても使うことを検討している。 AGM-128C LRASMはFY18にB-1B、FY19にF/A-18E/Fに搭載する計画である。 海軍はLRASMをOASuW Increment 1として 位置づけており、Increment 2ではP-8Aなどの航空機に搭載するほか、LCSやその後継フリゲート艦搭載を考えている。
 艦載型はIncrement 1 LRASMでも試験(右図)が行われ、Mk 114 ASROCのロケットモータを取り付けたLRASMがMk 41 VLSから発射されている。
2015.12.23 Jane's Defence Weekly DoD awards Lot 14 JASSM/ER contract <1602-122307>
 Lockheed Martin社が12月16日、AGM-158A
JASSMのLot 14とAGM-158B JASSM-ERを$302.2M で受注したと発表した。 この契約でJASSMが146発JASSM-ERが140発生産される。
 この2ヶ月前にはLot 13としてJASSM 140発、JASSM-ER 140発を$305.5Mで受注しており、今までの受注数は2,600発を超えることになる。
2015.09.16 Defense News Lockheed to supply JASSM to Polish air force <1510-091602>
 Lockheed Martin社がポーランドに、
JASSMFMS輸出 する契約が成立したことが14日に明らかになった。 輸出数量や金額は明らかにされていない。
 Lockheed Martin社によると、ポーランドが JASSM の三番目の採用国になる。
2014.12.17 Jane's Defence Weekly Poland agrees to buy JASSM <1502-121707>
 ポーランドが12月11日、AGM-158A JASSM 40発を$250Mで購入する契約を行った。
 この契約には、同国空軍の F-16C/D Block 52 46機に JASSM 搭載のための改良を行う分も含まれている。
2014.12.11 Defense News JASSMs to equip Polish F-16s <1501-121103>
 ポーランド国防省が Lockheed Martin社と、48機保有している F-16 に搭載する AGM-158
JASSM 購入契約を$250Mで実施した。 FMS 契約は10月に議会承認されている。
 ポーランドへの引き渡しは2016~2017年で、2017年3月に IOC が計画されている。 ポーランドは、オーストラリアフィンランドに続く三番目の JASSM 輸入国になる。
2014.10.15 Jane's Defence Weekly US approves Polish JASSM sale <1411-101516>
 米議会が10月2日、ポーランドへの AGM-158
JASSM 40発の売却と、 F-16C/D Block 52 の改良を承認した。
 契約額は$500Mである。
2014.09.10 Jane's Defence Weekly Extended-range JASSM could be offered to Poland <1411-091002>
 ポーランド空軍が AGM-158B JASSM-ER の導入を計画している。
 同国は当初、射程200nmの
JASSMJASSM を導入する計画であったが、ウクライナに対するロシアの武力干渉を受けて、射程500nm 以上の JASSM-ER 導入に方針を変えようとして米政府との協議を行っている。
2014.07.27 Defense News Russian actions drive Poland's acquisition mood <1408-072705>
 ウクライナを巡るロシアの動きを受け、ポーランドが装備の充実に力を入れ始めている。 現在、F-16 Block 52+ の打撃距離を現在の70kmから370km に延ばすため AGM-158
JASSM 200発の購入に向けた話し合いを行っているほか、Homar 計画とし て射程300kmのミサイルを導入する計画も進めている。
2014.06.04 Jane's Defence Weekly JASSM enter RAAF service <1407-060412>
 オーストラリア国防相が5月28日、2008年に発注した AGM-158A
JASSM が operational になっ たと述べた。
 JASSM を搭載した F/A-18A/B 71機は、2010年に退役した F-111 の任務を引き継ぐことになる。
2014.04.16 Jane's Defence Weekly USAF fields JASSM-ER <1406-0401604>
 米空軍が4月8日、AGM-158B JASSM-ER がテキサス州 Dyess AFB で初めて部隊装備されたと発表した。
 射程を AGM-158A の2.5倍に延ばした JASSM-ER は、現在 B-1B にしか搭載できないが、目下 F-15E、F-16 、B-52H にも搭載する計画が進められている。
2012.10 Jane's Missiles & Rockets JASSM-ER completes operational testing <1211-100001>
 米空軍が、射程200nmの AGM-158A JASSM を射程500nm以上に伸ばした AGM-158B JASSM-ER の運用試験最終段階を完了した。 JASSM-ER は IR センサも搭載していて、GPS なしでも射撃できる。
 JASSM-ER はまず B-1B に装備されるが、B-52、F-15、F-16 への装備も可能である。
2012.07.30 Aviation Week & ST JASSM test round complete <1209-073001>
 実弾頭を搭載した AGM-158 JASSM の F-15E からの発射試験が先週行われ成功した。
 JASSM は韓国も F-15K 搭載 CM の候補になっている。
2012.02 Jane's Missiles & Rockets S. Korea to order PGMs, cruise missiles <1203-020026>
(一部既報【1203-011808 (JDW 2012.01.18)】と同文)
 GBU-28 の FMS 契約は2011年11月に行われ2013年に納入される。
 JASSM か Taurus社の KEPD 350 かは2012年9月に機種選定が行われる。  選定の決め手は価格と見られるが、現地の報道では、JASSM の価格は KEPD 350 の半分以下であるという。
2012.01.18 Jane's Defence Weekly Seoul eyes PGMs, cruise missiles <1203-011808>
 韓国空対地の精密打撃システムの整備を進めている。 これらは韓国空軍の F-15K や F-16K に搭載されるもので、 内訳は以下の通りである。
 ・CBU-105 SFW/WCMD : 350発
 ・GBU-28: 150発
 ・AGM-158 JASSM: 177発
 ・Taurus: 弾数不詳
2011.06.08 Jane's Defence Weekly USAF awards JASSM-ER contract to Lockheed Martin <1109-060803>
 米空軍が、射程200nmの AGM-158A JASSM射程500nmにした AGM-158B JASSM-ER の、 初の量産契約を行った。 これは200発発注した Lot 9 の一部で、Lot 9 では JASSM を170発、JASSM-ER を30発生産 する。 JASSM-ER LRIP 1 の生産は2012年3/四半期に開始される。
 JASSM-ER は最新の発射試験で、11発中10発が成功と91%の成果を収め、81%以上とする基準を満たしたため LRIP 移行を認める Milestone C を通過した。
2011.03.07 Aviation Week & ST Jassm chasm <1104-030704>
 米空軍は JASSM Lot 9 で、JASSM-ER 30発を含めて200発を 調達したいとしている。 空軍は4,900発の JASSM を装備する計画であるが、議会の同意を得るのは難しい情勢にある。
 米海軍の長距離 ASCM LRASM-A は JASSM-ER 派生型になる。 一方、高速型 LRASM である LRASM-B は、7回の 飛行試験が行われたものの、予算削減から計画中止になった ASALM を元にして開発される。 ASALM は核弾頭で、高度 40,000ftMach 4 で飛行する設計であった。
2011.01 Jane's Missiles & Rockets Lockheed Martin conducts further JASSM-ER tests <1102-010014>
 AGM-158B JASSM-ER の10回目と11回目になる発射試験が B-1B により行われ、一発目 は高度13,000ft、速度 Mach 0.72から、二発目は30,000ft、Mach 0.88で発射され、標的を破壊した。
 LRIP 移行を決める Milestone C は2010年12月に行われ、2011年1月に30発が発注され ることになっている。 IOT&E は2011年2/四半期に開始され、2012年末に部隊配備が開始されて B-1B に装備される。
2010.12.06 Aviation Week & ST JASSM joins watch list <1101-120602>
 豪空軍JASSMF/A-18A/B に装備する計画で、今年6月に発射試験を行い 年内に IOC とする計画であったが、計画が遅延して発射試験が年末か来年早々になった ことから、同国はこの計画を懸念事業リストに挙げることにした。
2010.11 Jane's Missiles & Rockets B-1B flies with payload of 24 JASSMs <1012-110035>
 米空軍の B-1B が、はじめて JASSM 24発を搭載しての飛行試験を行った。 この試 験では JASSM の発射は行わなかったが、飛行間にミサイルの点検は行われた。 B-1B には JASSM を24発搭載できる能力があるが、実際に搭載できる様に改修されたの はこの機だけである。
 JASSM はこのほか、B-2 に16発B-52 に12発を搭載できる。
2010.07.25 Yahoo 韓国聯合ニュース記事

「北朝鮮施設打撃用ミサイル、3年以内の導入は困難に」

<1008-072502>
 韓国軍関係者が25日、韓国が導入を計画している JASSM機能の一部に問題があることが発見され、 早期導入が困難になったと明らかにした。 米国は来年初めまでには問題点を完全に解決できるとの立場を示しているが、2013年までの導入が難 しくなる可能性もあると述べた。
 JASSM は当初、2010~2012年に177発を導入する計画だったが、導入時期が2013年に延期されていた。
【註】
 韓国の JASSM 導入時期が2013年に延期されたのも、2009年2月に行われた Lot 5 の領収試験で、10発中4発が失敗し、米空軍が調達を一時停止したことによる。
【関連記事:0911-100801 (韓国中央日報 2009.10.08)】
2010.01.25 Aviation Week & ST JASSM cruise forward <1003-012501>
 米空軍が、試験結果に問題があって保留していた JASSM Lot 8 の契約を、最終的に Lockheed Martin社と取り 交わした。
2010.01 Jane's Missiles & Rockets JASSM-ER makes sixth demonstration flight <1002-010020>
 Lockheed Martin社が11月11日、AGM-158B JASSM-ER 6回目の発射試験に成功したと発表した。 JASSM-ER は B-1B の前方弾庫から投下発射された。 試験は、2011年開始が計画されている OT&E にむけて2010年中頃まで続けられる。
 LRIP への移行決定も2011年の計画で、B-1B に搭載しての IOC 2013年初期になる。
2009.12 Jane's Missiles & Rockets JASSM shows 94% reliability in Lot 7 tests <1002-120007>
 Lockheed Martin社が AGM-158A JASSM Lot 7 の信頼性評価試験を完了した。 試験で JASSM は B-52 及び F-16 から発射され、16発中15発が成功し、94%の信頼度を実証した。
 この結果、Lot 8 の契約に道が開かれた。
2009.10.19 Aviation Week & ST Jassm redemption <0912-101905>
 信頼性に問題がでていた米空軍の AGM-158 JASSM は、9月10日~10月4日に行われた信管や飛行制御装置などを改良した Lot 7 の試験に成功したことから、情勢に変化が見られている。 Lot 7 以前の信頼度は79.2%であったが、空軍は Lot 11 までにこれを 90%以上に高めるとしている。 しかしながら夏に予定された試験が延期されたままになっている Lot 6 の改修は未だ検討中で、試験再開 の目処は立っていない。
 空軍は引き続き、射程200nmの基本型 JASSM を2,400発、500nmの JASSM-ER を2,500発装備する計画であるが、装備数 は次の QDR で調整されることになる。
2009.10.08 韓国中央日報 北核施設打撃用 JASSM ミサイル導入が白紙に <0911-100801>
 韓国が推進してきた JASSM の導入に支障が生じた。  米空軍省が、韓国が導入を予定している JASSM について、来年半ばまで輸出が不可能な状態 であると、機種変更の可能性も打診してきた。 米空軍は JASSM の生産を中断している。
韓国軍は2008~2012年に JASSM 177発を装備する計画だったが、米国が4月に実施した試験で弾着誤差が許容範囲の3mを超え、射距離も370kmに 達しないなどの欠陥が発見された。
2009.07.27 Aviation Week & ST Retrofits for reliability <0909-072709>
 米空軍の JASSMLot 5 の領収試験10発中6発しか成功せず、8月に行われる Lot 6 の領収試験計画存亡の鍵を握ろうとしている。 このため空軍は、過去の試験結果を反映して改善された Lot 7 の領収試験を Lot 6 に先だって行う可能性もある。
 一方空軍は今月、射程を500nmに伸ばした AGM-158B JASSM-ER 12発を$23Mで発注した。 今までに4回行われた JASSM-ER の発射試験は成功し た模様で、そのうちの1回は500nmの最大距離を飛行している。 空軍は4,900発の JASSM を$7.1Bで調達する計画で、 そのうち$3.7Bは JASSM-ER になる。
2009.07.22 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin wins JASSM-ER test missile deal <0911-072210>
 米空軍が Lockheed Martin社に、12発の AGM-158B JASSM-ER を$23Mで発注した。 このうち6発は development test 用で、残りの6発は operational test 用である。
 JASSM-ER は B-1B の主力装備となるが、B-2、B-52 及び F-16 にも搭載が可能である。
2009.07.13 Aviation Week & ST Cruising ahead <0908-071306>
 米空軍が Lockheed Martin社に、射程500nmの JASSM-ER 12発を$23Mで発注した。 6発は development test 用 で、残りの6発は operational test 用である。
 一方、射程200nmの JASSM は Lot 6 の領収試験が来月行われる。 空軍は JASSM の次のロットの発注を、低信頼性から停止している。
2009.05.27 Jane's Defence Weekly Official warns on JASSM results <0907-052703>
 米空軍長官の調達関連補佐官が5月15日に、空軍は技術的な問題を抱える AGM-158 JASSM の調達を進めようとし ているが、今夏後半に行われる次回の試験で良い結果が出なければ、計画推進は難しいと述べた。
 JASSM は GPS 受信機の不具合などの信頼性の問題を3年間抱えており、Lockheed Martin社は解決したとしているが、信管の不 具合問題も生起している。
2009.05.18 Aviation Week & ST JASSM remains survivable, but struggles <0906-051804>
 2月に行われた JASSM Lot 5 の受領試験では10発中4発が不成功に終わった。 1発は弾着地域を外れ、3発は正常 に飛行したものの信管が正常に作動しなかった。 信管の不具合は計画の初期から起こっていた。 空軍の調達関係者は、技術的な問題ではなく 信頼性の問題であるとしている。 このためFY10に計上された Lot 8 の生産は Lot 6 の受領試験結果 によっては執行されないことになる。
 一方空軍は射程を200nmから500nmに延伸する JASSM-ER の開発に$20M、対水上艦型の JASSM ASuW 開発に$9Mを計 上している。
2009.03 Jane's Missiles & Rockets US Air Force's JASSM undergoes new series of flight tests <0904-030008>
 米空軍が2008年11月から2009年2月まで、AGM-158 JASSM 10発による一連の評価試験を行っている。 この試験は 2006年に契約されて2008年7月31日までに75発納入された Lot 5 を対象としたもので、一連の飛行試験失敗後に部品を交換 した製品である。
 JASSM は米空軍で要監視リストに載せられた装備で、国防総省では今回の評価結果が出るまで Lot 8 の発注を保留している。
2008.12 Jane's Missiles & Rockets JASSM-ER completes its fourth flight test <0901-120002>
 JASSM の発射試験の6日後の9月24日に JASSM-ER4回目の発射試験WSMR で成功した 。 B-1B から発射された JAQASM-ER は予め設定された経路を飛行し、標的に命中した。
 この試験では新型翼と新型 GPS 受信機である JAGM-S が用いられたが、新型翼は JASSM と共用 で安価にできている。 新型翼を用いた JASSM の発射試験は PUV-5 として9月に行われている。
2008.11 Jane's Missiles & Rockets Lockheed Martin tests USAF JASSM <0901-110015>
 9月22日に、改良型 AGM-158 JASSM の発射試験が行われ成功した。 JASSM は2008年2月に行われた一連の試験で、16発中14発 が目標を破壊する成果を収めている。
 Lockheed Martin社は豪空軍向け FMS の JASSM 計画も進めている。 豪空軍は2006年2月に、米国以外で初めて JASSM 導入を決めている。
2008.11 International Defence Review USAF shows anti-jam JASSM <0812-110002>
 米空軍が、耐 GPS 妨害受信機を備えた AGM-158 JASSM の性能を実証した。
 この試験成功により、B-1、B-2、B-52、F-16 への搭載に一歩近づいた。
2008.10.29 Jane's Defence Weekly LM hails JASSM recovery following ER variant test <0812-102903>
 9月24日に行われた試験で JASSM-ER は B-1B から発射され、予め決められた経路を飛行して WSMR に設置された 標的に命中した。
 JASSM-ER は JASSM の Teledyne社製ターボジェットエンジンを Williams社製ターボファンに換装し、射程を500nm以上に伸ばしている。 米空 軍は LRIP 移行を決める milestone C を2010年に設定し、2011年に配備を開始する計画で ある。
2008.10.20 Aviation Week & ST JASSM-ER cruising again <0812-102003>
 9月24日に JASSM-ER の4回目の飛行試験が行われた。 JASSM-ER の今までの試験では全て所望の成果を上げている。  JASSM の射程が200nmであるのに対し、JASSM-ER の射程は500nmである。 米空軍は JASSM を2,400発、JASSM-ER を2,500発 調達する計画で、JASSM-ER は既に30発が発注されている。
 昨年トラブルが続いた JASSM は、当初$400,000と見積もられていた単価が$900,000になった。
2008.10.01 Jane's Defence Weekly JASSM passes test milestone <0811-100105>
 Lockheed Martin社が9月22日に、AGM-158 JASSM の飛行試験に成功したと発表した。 発射したのはハードウェアの改良型 で、B-1、B-2、B-52H、F-16 に搭載される。
2008.09.24 Jane's Defence Weekly US aims JASSM at foreign markets <0811-092402>
 信頼性の問題などから2007年に調達が中止された AGM-158 JASSM は、2008年2月に行われた試験で 16発中14発が成功したため調達が再開された。 今までに納入された JASSM は779発で、契約済みを含めると 1,053発になる。 既に F-16C/D に2発、B-52H に12発、B-2 に16発B-1B に24発の搭載が 確認済みで、更に F-35、F/A-18C/D、F-15E への搭載確認も予定されている。
 JASSM の信頼性確認を受け FMS での輸出交渉も進んでいる。 豪空軍は2006年に JASSM の導入を決め、フィンランド空軍 も F-18 への搭載を検討している。
2008.08 Jane's Missiles & Rockets USAF contracts Lockheed Martin for more AGM-158s <0809-080022>
 5月2日に AGM-158 JASSM 調達再開が決定されたのに伴い、米空軍が111発の JASSM を$107Mで Lockheed Martin社に発注した。 同社は2007年に発生した不具合を解消するため GPS 受信機の改良を行っている。
 JASSM の計画再行とともに JASSM-ER の計画も再開されるが、再開の決定は夏になる模様である。
2008.07 Jane's Missiles & Rockets AGM-158 JSOW-ER testing set to resume, while JASSM is cleared for manufacture <0808-070035>
 米国防総省は JASSM の継続調達を決めたが、JSOW-ER の開発も引き続き行われる。 JSOW-ER の開発は議会の追加予算$4.8Mで行われており、 2008年に CFT2009年に推進飛行試験、2011年に量産開始が計画されている。 Hamilton社 製 TJ-150 ミニターボジェットを搭載する JSOW-ER は JSOW と同寸、同重量で、価格は JSOW の$220,000に対し$350,000 になる。
 JSOW-ER の射程は、非推進の JSOW が高々度投下で130kmであるのに対し550kmであるが、Raytheon社は機体を大きくして射程を 900kmにする JSOW-XR を提案している。
 一方、JASSM の調達再開と共に JASSM-ER の開発も再開されたが、価格は JASSM より25%以上高くなる。 また空軍は 対艦 JASSM の開発をFY10に開始する。
【註:】
 表題に 'AGM-158 JSOW-ER' とあるが、JSOW は AGM-154 で、AGM-158 は JASSM である。
2008.06.30 Aviation Week & ST JASSM deal <0808-063003>
 米空軍は調達再開後初めて、111発JASSM$107Mで Lockheed Martin社に発注した。
2008.06.09 Aviation Week & ST Cash for JASSM <0807-060904>  JASSM の調達継続が決まったのを受け、米空軍は JASSM-ER 再開計画作成を$20Mを発注した。 作業は今月末に完了する。 これにより Lot 7 以降、JASSM-ER が生産される。
2008.06 International Defence Review JASSM bounces back <0807-060023>
 Lockheed Martin社は、5月2日に行われた JASSM 調達再開の決定を受け、JASSM-ER の製作を開始した。 JASSM-ER は115発 生産される。
2008.06 Jane's Missiles & Rockets US Air Force considers future of AGM-158 JASSM <0807-060012>
 (既に生産継続が決まった AGM-158 JASSM の生産を継続するか否かの決定が6月までになされるとした記事)
2008.05.14 Jane's Defence Weekly US DoD approves plan to resume JASSM purchase <0806-051404>
 米国防総省が5月2日に、AGM-158 JASSM の調達を再開すると発表した。 この決定により空軍は115発の Lot 7 を発注 した。 また JASSM-ER の開発も6月に再開され、FY-10に FRP に移行する。 更に対艦型 JASSM の開発もFY-10に開始さ れる。
 JASSM の単価は25%以上上昇しているが、システムが国防上不可欠で、他に代替手段がないことから Nunn-McCurdy 法に反しないと判断された。
2008.05.12 Aviation Week & ST Cruise and glide <0806-051213>
 米空軍が5月2日に、2007年に行われた試験で信頼度が58%しかなかったため1年間停止していた JASSM 計画を継続することを明らかにした。 空 軍は総額$5.8Bで、射程200nmの JASSM を2,400発、500nmの JASSM-ER を2,500発調達する。
 一方 Raytheon社は JASSM の代替として、最大投弾距離70nmの JSOW C-1 に MALD のエンジンをつけて、射程を200~300nmにする JSOW-ER を提案しており、JASSM の継続が決まったのちも海軍向けに自社開発で続行するとしている。 また更に 射程を500nmにまで伸ばす JSOW-XR も考えている。 JSOW-ER は寸法、重量、重心位置が JSOW C-1 と同じになるが、 JSOW-XR では燃料を多く積むため胴回りが2~3吋太くなる。
2008.05.07 Jane's Defence Weekly
インターネット
US DoD resumes JASSM acquisition plans <0806-050714>

 米国防総省が5月2日に、AGM-158 JASSM の調達を継続する決定を行った。

2008.04.26 朝鮮日報

インターネット

韓国軍、F-15Kに射程距離400・・・ <0805-042601>
 韓国空軍は F-15K に搭載する射程278kmの SLAM‐ER をすでに保有しているが、新たに JASSMの長距離ミサイルを2010年に装備することを決定した。 SLAM-ER は JASSM に比べると破壊力が弱く、軍事施設や基地の建物 などを攻撃するミサイルとしては不十分だと評されてきた。
 国防部の関係者は、JASSM またはそれと同程度の性能を持つ2~3種類のミサイルの中から選ばれることになるが、具体的なミサイルの種類は今後決めると述べた。 また、ミサイルは数百基程度導入すると話している。
2008.04.23 Jane's Defence Weekly US DoD comes closer to making JASSM decision <0806-042306>
 米国防総省は AGM-158 JASSM の今後について、4月14~18日の週に Lockheed Martin社からのヒヤリングを行い決定する。 JASSM について空軍は、計画の続行を強く望んでいる。
 JASSM は総事業費$5.8Bで、空軍は既に600発以上を保有しており、今後更に4,000発以上を調達する計画である。 射 程300kmである基本型 JASSM の計画一時停止に伴い、射程950kmである JASSM-ER の開発も停止している。
2008.04.14 Aviation Week & ST Long cruise <0805-0401409>
 JASSM の計画を中止するか継続するかの決定が今月中に行われる。 2007年はじめに米空軍は、JASSM の試験 成功率が58%で、価格も当初見積もりの$400,000を大きく上回る$700,000になっていることを明らかにし、生産中の Lot 5 及び Lot 6 の受領を停 止していた。 また JASSM-ER の開発も停止していた。
 Lot 6 が納入されると空軍は942発を装備することになる。 空軍は射程200nmの基本型 JASSM を2,400発、500nmの JASSM-ER を2,500発装備する計画であった。
2007.12.24 Aviation Week & ST JASSM flight tests continue <0802-122401>
 2007年春に試験が中止になり改修が行われて以来三度目となる JAASM 発射試験 が12月20日に行われ成功した。
 JASSM の不具合は GPS と対妨害性を高めるための SAASM (Selective Availability/Anti-Spoofing Module) 装置間で生起する雑音によるもの であったため、ソフトの改修が行われた。
【関連記事:0723-110802 (IP 2007.11.08)】
2007.12 Jane's Missile & Rockets US Air Force launches search for JASSM alternatives <0802-120012>
 米空軍が AGM-158A JASSM に代わるまたは補完する長距離 ASM の RfI を発簡した。 候補には Textron社 が米国内で生産する Taurus社製 KEPD-350 のほか、AGM-84H SLAM-ER空中発射型 TomahawkMALD 用に開発したジェットエンジンを搭載する AGM-154 JSOW などがあがっている。
 JASSM について米議会は予算を削減したものの計画中止は求めて折らず、開発は続行される。 JASSM の再起は2008年初期に行われる試験結果をふまえて、2008年6月 に決定される。
2007.11.19 Aviation Week & ST JASSM bidding brisk <0724-111902>
 米空軍の JASSM は、信頼性の再確認試験を実施中で、主契約社の Lockheed Martin社は GPS 受信機を含めた性能改善と、総額$5.8Bにのぼる計画の見直しについて7項目の提案を行った。
2007.11.08 Inside the Pentagon JASSM makes first flight <0723-110802>
 JASSM 信頼性再確認試験の一環である最初の発射試験が10月31日に行われたが、完全な成功ではなかった ものとみられる。
 B-1B から投下した JASSM は、プログラムした経路を安定した状態で飛行し、10ヶ所の指定地点を通過し、弾頭も正常に破裂したが、 最終成果はデータ分析後に発表するとしている。
2007.10.25 Inside the Pentagon JASSM begins 'Phase Ⅰ' tests <0723-102501>
 JASSM 信頼性確認の再試験が開始され、第一段階である地上での機能 確認試験及び B-1、B-52 に搭載しての飛行環境試験を行っている。 試験には16発のミサイルを用いているが、実射試験は未だ実施し ていない。
2007.10.08 Defense News US Air Force debates troubled JASSM weapon <0722-100804>
 米空軍は JASSM の代替案についての RfI を9月17日に発簡した。 各企業の提案期限は11月17日 となっている。 JASSM は4月~5月に行った4回の発射試験で3回が GPS 不良、1回が信管不良で全て失敗したため信頼性の欠陥が指摘 され、来年3月を目途に再度試験を計画中である。
 Raytheon社は代替案に JSOWMALD 射程延伸型ACM を、Boeing社は SLAM-ER を提案するとみら れ、英国は米側の要請があれば Storm Shadow の輸出を検討するとしている。
 総額$5.8Bにのぼる JASSM 採用の可否は来年3月に決まるが、空軍は計画の継続が本音とみられる。
2007.10.01 Aviation Week & ST Weapon bonanza <0721-100109>
= 米航空機搭載兵器の状況 =
AIM-120 AMRAAM
 2005年2月に運用試験を開始した -120C7 はソフトウェアの欠陥から運用開始を見送ったが、今年8月 に2度の発射試験に成功し、まもなく運用を開始する。 C7 は687発が7月までに製造されており、970発を調達 する予定であるが、運用試験の成果がでるまで部隊配備を停止していた。 C7 は C5 の後継として輸出も予定され、 ギリシャと台湾が今月中に購入契約を締結する予定である。
 -120D は C7 を更に改善し、コンフォーマルアンテナ及び GPS アンテナ及 び双方向データリンクを装備し、対妨害性を強化している。 2010年の IOC をめざ し、今後9回の発射試験を行う。 輸出の計画はない
JASSM
 今年初めの GPS 不良による発射試験失敗から試験は中断しており、空軍は代替の RfI を発簡した。 要求 では、射程200nm以上で、移動する艦船を攻撃でき、データリンクを装備することが 求められ、Boeing社は SLAM-ER を、Raytheon社は空中発射型 Tomahawk 及び JSOW の改善型を、 Taurus/Textron社は KEPD-350 を、MBDA社は Storm Shadow を提案するとみられる。
AGM-88 HARM の改善
 米空軍は HARM に GPS と新ロケットモータを採用し、標的が電波封止した後も正確に破壊するミサイルを安価な価格で導入する計画 で、来年度以降予算化を予定する。 Raytheon社は昨年3回の自社試験を行っている。
MOP (Massive Ordinance Penetrator)
 DTRA は B-2 搭載の30,000-lb格子翼誘導の侵徹爆弾 (炸薬量5,300-lb) の開発を行っており、2008年 IOC をめざしている。 B-2 には2発を搭載し、爆弾は機内の回転型発射装置から投下、現有 BLU-109 の10倍の深度 まで侵徹する。
2007.10 National Defense Troubled missile embodies failures of acquisition reforms <0722-100001>
 米空軍の JASSM は、信頼性の再確認を行うための試験を計画中であり、2008年3月に計画存続の可否か決ま る。 JASSM は1996年に開発を開始したが、経費は当初見積の$4.9Bを$882.3M超過して$5.7Bに達している。 そのうち約$600Mは信頼 性の改善に関連している。 空軍はこれまでの楽観的な態度から一転して、存続の可否は予想できないとしている。
 空軍は既に LRIP で600発を購入しているが、ミサイル価格も18%増加し$700,000まで高騰している。
2007.09.20 Inside the Pentagon JASSM alternative sought <0721-092003>
 米空軍は9月14日、装備化の可否を巡って懸案となっている JASSM の代替案に関する RfI を発簡した。  回答は60日以内で、上院も JASSM を見直し重要案件に指定した。
 今年初めに行った発射試験はいずれも失敗し、航法システムと信管に不備が発見されたが、議会は装備後の 信頼性と費用対効果に疑問を呈している。
2007.09 Jane's Missiles & Rockets US DoD Lockheed Martin agree JASSM rehabilitation <0719-090023>
 AGM-158 JASSM が2007年始めに、異なるバッチから抽出した3発の試験が全て失敗したのと、価格 の大幅な上昇をうけ、DoD と Lockheed Martin社は$68Mで改善計画を開始した。 計画はFY-08の2/四半期まで続く。 この計画では システム信頼度を75%までにすることを目指しており、結果が良ければ既配備の600発に改善 が施される。 現在既に400発が追加発注されている。
 JASSM の不具合は耐妨害性を高めた GPS である SAASM (Selective Availability Anti Spoofing Module) の不具合によるものとされているが、同じ SAASM GPS を搭載している SDB などでは問題が起きていな い。
2007.08.15 Jane's Defence Weekly Australian DoD conveys JASSM commitment <0718-081512>
 オーストラリアは JASSM の最初の輸入国になったが、JASSM のトラブルから計画の再検討 を行っている。
 オーストラリアは F/A-18A/B 用に SLAM-ER TAURUS KEPD 350 を退け JASSM を採用し2006年9月に$255Mの契約を行い、3月には試験弾を受領しているが、国防省は、 計画は恐らく中止になると見ている。
2007.08.13 Aviation Week & ST Jassm's second chance <0718-081306>
 DoD は JASSM の信頼性を回復するための発射試験予算として$68Mを承認し、来春の試験終了後に計画継続 の可否を決定する。 Lockheed Martin社が今春に実施した3回の発射試験は、GPS 信号の途絶と部品の信頼性の問題から全て失敗し、 ミサイルの信頼性が57%まで低下したため、計画の見直しが迫られている。
 問題点を解決するため、同社と空軍は毎月会議を行っているが、今秋から改善 GPS 関連の試験を開始し、来年初頭までに全ての改善 項目の試験を完了させる計画である。
2007.08.01 Jane's Defence Weekly USAF plans more tests for JASSM <0717-080104>
 米空軍がトラブルになっている AGM-158 JASSM の取得計画をまとめた。 但し DoD が今後の調達を行うか 否かは不透明である。
 計画によると空軍と Lockheed Martin社は9ヶ月間の Phase 1 試験を行い、DoD が2008年3月にその結果を 良しとすれば2008年に Lot 7 の契約が行われる。 JASSM-ER の生産はFY-09の Lot 8 で開始 され、Phase 2 試験が予定されている。
2007.08 Jane's Missiles & Rockets US Air Force waits on JASSM 'fix' <0717-080020>
 米空軍長官が6月19日にトラブル続きの JASSM について、計画中止の前に再度のチャンス を与えたいと発言した。 JASSM は6月27日に計画を中止するか否かの決定を行うことになっていた。
2007.07.23 Aviation Week & ST Tough road ahead <0716-072310>
 DoD は GPS の不具合と価格高騰から JASSM 計画の見直しを行っているが、継続調 達の可否決定を2008年春まで持ち越す。 JASSM は今年の発射試験で3発全てが失敗し、開発 経費も25%以上増加していることから DoD 内部では計画の中止と代替を購入する意見が強い。
 空軍と Lockheed Martin社は再度計画の見直しを行い、信頼性の回復に努めるが、代替として Tauras社は Tauras KEPD-350 を、MBDA社は Storm Shadow の売り込みを開始している。
 JASSM の導入を決めていた豪空軍は既に Tauras 及び Storm Shadow の購入を検討している。
2007.07 Jane's Missiles & Rockets JASSM programme suffers cost growth, test failures <0716-070003>
 4月30日と5月1日に行われた AGM-158 JASSM の試験で、最初に生産された4ロット から抽出した4発を B-52 及び B-2 から発射したところ、3発は GPS 誘導が外れて標 的地域に至らず、残りの1発は標的に命中したものの信管の不良から不完全破裂を起こした。
 JASSM は当初計画の$4.9Bが$5.8Bになる価格高騰も起こしている。
2007.06.27 Jane's Defence Weekly USAF will wait for JASSM 'fix' <0714-062705>
 米空軍は、最近の発射試験で GPS の不具合から42%が失敗したため6月27日に計画中止を検討することになっ ていた AGM-158 JASSM について、もう一度チャンスを与えることにした。
2007.06.13 Jane's Defence Weekly US DoD nears JASSM decision <0713-061302>
 米国防総省は AGM-158 JASSM 計画を中止するか否かの決定を今月中に行う。 これは最近行われた発射試験 で JASSM の信頼性が空軍の想定していた75%を大きく下回り、42%の故障を発生したことにある。 原因は GPS の不具合で、JASSM では妨害や欺騙に強いとされるより複雑な SAASM (Selective Availavility Anti-Spoofing Module) を採用している。 Lockheed Martin社は6月中旬までに原因を究明し、無償で改善を行うとし ている。 空軍は既に対艦型 JASSM の計画中止を決定しており、AGM-158B JASSM-ER も計画を継続するか否かの検討も行っている。
 JASSM が計画中止になれば、空中発射型に改造された Tomahawk や、MBDA社製の Storm Shadow などが代替として考えられる。
2007.06.11 Defense News US Air Force to decide JASSM's future June 27 <0713-061113>
 米空軍の JASSM 計画の存続可否について、DoD の防衛調達会議が6月27日に開催される。 JASSM 計画は 要求性能の見直しによる予算高騰から予算総額が$5.8Bになり、、4月に2度目の Nunn-McCurdy 規制超過となっている。 また、4月30日 と5月1日に実施した評価試験で4発全てが失敗し、信頼性の問題が指摘されている。
 空軍は600発を保有し、現在400発を発注しているが、計画中止となった場合海軍の SLAM-ER または 外国機種が代替にあがるものとみられる。
2007.06.11 Aviation Week & ST Jassm spasm <0713-061104>
 米空軍が既に600発を保有する JASSM 信頼性に問題があり、DoD は6月 27日に JASSM 装備計画の修正または調達打ち切りの最終決定を行う。 昨年12月と今年4月に実施した性能評 価試験で、ミサイルの信頼性はわずか58%であった。 特に4月の試験では4発すべてが失敗 で、3発は GPS 信号の途絶、1発は信管の不具合であった。
 JASSM の信頼性は開発中から問題を指摘されていたが、空軍は ER 型の開発を含め4,900発を装備する方針 であった。 昨年10月以来、ミサイルの使用は一部ロットについて使用を中止している。
 DoD は計画中止となった場合の代替えに TacTomSLAM-ER のほか 、Storm ShadowTaurus KEPR-350 を候補として検討 している。
2007.02.08 Inside the Pentagon Some JASSMs grounded pending fix for bug <070-020801>
 米空軍は JASSM の一部ロットについて、安全上の欠陥が発見されたとして、昨年10月から修正が終わるまでの間、該当する全部隊に 使用を禁止している。
 安全上の問題は発射試験後のデータ分析で発見されたもので、主翼展開用アクチュエータの配線に欠陥があるとみられる。 軍と LockMart社は全ミサイルの点検を現在実施中である。
2006.11 Jane's Missiles & Rockets Australia opts procure AGM-158 JASSMs from US <0624-110008>
 豪空軍が JASSM の採用を決定した。 JASSM の初の輸出となる。
 豪空軍は F/A-18C/D に搭載するため F/A-18 のソフトウェアの改修が必要になる。 搭載のための風洞試験 は既に開始されている。 豪空軍への最初の引き渡しは2009年末が予定され、2010年に装備化される。
 Lockheed Martin社は米空軍から Lot 5 までの779発を受注しており、既に475発が納入されている。 豪空軍 向けは米軍向けの Lot 7 と並行して製造される。
2006.10.30 Aviation Week & ST Smart and flexible <0622-103010>
 米軍では航空機等のステルス化設計に伴い、コンフォーマル通信アンテナを装備する機種が増加しており、 現在、F-35 JSF、 AIM-120D AMRAAM の双方向通信アンテナ、JASSM GPS アンテナ(右図)、海軍の DD(X) 及び海兵隊の新型水陸 両用戦闘車に採用されている。
 また、Ball Aerospace、Lockheed Martin等各企業は、通信用とレーダ用を統合した艦載及び有無人機搭載の コンフォーマルアンテナの開発をめざしているが実現には多くの技術課題が残されている。
2006.10.26 Inside the Pentagon Lockheed to slow JASSM-ER testing following funding cut <0623-102602>
 JASSM-ER の FY-07要求が$20M削減されたため、先月予定していた弾頭の静爆試験は延期 された。 上院は試験内容に懸念を示し$40M全額の削減を決めたが、両院会議で最終的に$20Mの削減が決まった。
 JASSM-ER 開発は飛行試験段階に移行しており、試験経費の削減は計画遅延に影響する恐れがある。
2006.10 Jane's Missiles & Rockets Success for JASSM-ER opens door to further testing <0622-100012>
 8月9日に AGM-158B JASSM-ER が二度目の飛行試験に成功した。  最初の JASSM-ER の飛行試験は5月18日に行われており、三度目の試験は2006年の9月か10月に行われる。 これにより2008年中頃に予 定されている OT&E に向け一連の development & evaluation 飛行試験が開始される。
 試験では B-1B から投下された JASSM-ER が翼を展張し、エンジンを始動して巡航高度まで上昇し、既定の通 過点を通過した後に進入高度へ降下して、要求された角度で突入した。
2006.08.21 Aviation Week & ST Lockheed Martin's extended-range ・・・・・ <0618-082104>
 Lockheed Martin社が開発中のJASSM-ER の2回目の発射試験が行われた。 試験では B-1B への適合性を確認 すると共に、発射後の主翼と尾翼の展張、エンジン作動、巡航高度への上昇、計画ルートに従った飛行が正常であることを確認し、ミサ イルは標的の近傍に到達した。
2006.05.31 Jane's Defence Weekly JASSM-ER test flight proves a success <0612-053104>
 JASSM-ER の初飛行試験が5月18日に行われ成功した。 JASSM-ER は、射程300kmである AGM-158 JASSM のエンジンを換装し、燃料増量、翼面積拡大などにより射程を 950kmまで延伸している。
 この日の試験で JASSM-ER は WSMR 上空20,000ftで B-1B から発射され、巡航高度まで上昇し740km以上を51分間飛行 して標的に命中した。
 この試験は2008年まで続く飛行試験の初回で、米空軍は2009年までの装備化を目指している。
【註:】
 この記事から JASSM-ER (恐らく JASSM も) の巡航高度は20,000ftよりかなり上であることが分かる。
2006.05.29 Defense News JASSM-ER completes test <0615-052905>
 JASSM-ER 初の飛行試験が WSMR で行われ、B-1B から高度20,000呎で発射された JASSM-ER は計画どおりの 飛行を行い、最適の攻撃角をとって標的地点に到達した。
 JASSM-ER の開発は現在 PhaseⅡ 段階にあり、B-1B による発射試験は今後も継続して行われる。
2006.04.27 Inside the Pentagon Extended Range JASSM variant scheduled to get upgraded datalink <0611-042702>
 Lockheed Martin社は4月5日、JASSM-ER に新しいデータリンク技術を採用し NCW 対応機種として開発を行う ことを明らかにした。
 双方向通信のデータリンクは航空機による発射後のミサイル制御を可能とする。 量産型への装備化は2010年以降 の Lot 8 から適用される。
2006.04 Jane's Missiles & Rockets Australia selects JASSM for FOSOW requirement <0609-040027>
 オーストラリアが FOSOW (Follow On StandOff Weapon) に AGM-158 JASSM を選定し、 AGM-84H SLAM-ER Taurus KEPD 350 は脱落した。 オーストラ リアの JASSM はデータリンクを装備する。
 JASSM の引き渡しは2009年に開始され、豪空軍の F/A-18 に装備される。 この結果 F-111 は予定通り退役 する。
2006.03.08 Jane's Defnce Weekly Australia selects JASSM but cuts scale of project <0607-030810>
 オーストラリアは同国の FOSOW (Follow-On Stand-Off Weapon) 計画に、AGM-84H SLAM-ER を抑えて AGM-158 JASSM の採用を決めた。 この結果オーストラリアは JASSM の初の輸出 国となった。
 豪空軍は JASSM を F/A-18 に搭載して2009年12月に運用を開始し、AGM-142 を搭載する F-111C と交代させ る。
 豪空軍が装備する JASSM の特色は双方向データリンクを搭載することで、Lockheed Martin社はこれを JASSM-ER から搭載する計画であった。
2006.03.06 Defense News JASSM to arm australian Hormets, F-35s <0608-030607>
 豪国防省は FOSOW (Follow-On Stand-Off Weapon) 計画に AGM-158 JASSM を採用す ることを決めた。 同国は最初の JASSM 輸入国となる。
 豪空軍は JASSM を F/A-18 に搭載し、2009年12月に運用を開始する計画で、将来 F-35A にも搭載を予定する 。
 豪空軍は F-111 を2010年以降退役させる計画であり、後継に F-35A を予定している。
2006.03.06 Aviation Week & ST Australian stealth <0607-030605>
 豪空軍は米国以外で初めて AGM-158A JASSM を2009年以降導入する計画である。
 空軍は今後10年間を目標とする NCW (Network Centric Warfare) 能力向上の一環に JASSM を位置づけており、先ず F/A-18 に搭載し 、2014年以降に JSF への搭載をめざす。
 現在米国では射程500哩以上の JASSM-ER の開発が進められている。
2006.03 Jane's Missiles & Rockets JASSM flies Products Upgrade Verification tests <0608-030009>
 Lockheed Martin社は既に330発の JASSM を納入している。
JASSM PUV
 JASSM の小規模改良/改修の結果を確認する PUV (Product Upgrade Verification) は、PUV-1 が1月25日、PUV-2 が27日に行われた。  PUV は今後も毎年行われる。
JASSM-ER
 米空軍は4,900発を改良型である JASSM-ER で調達する計画で、飛行試験は今年後半から行われる。
対艦 JASSM
 Lockheed Martin社は対艦仕様の JASSM を見越して、洋上で艦船を認識するアルゴリズムの検討に入っている。
JASSM-XR
 提案中の JASSM-XR は目下風洞試験などが行われているが、同弾は終末段階で前方からロケットモータで弾頭を射出 し、超音速に加速する。
2006.02.06 Defense News JASSM passes flight tests <0606-020607>
 JASSM の発射試験が1月25日、27日の両日に WSMR で行われ成功した。
 今回の試験は信頼性と機能性の確認を目的とし、25日は B-1 から、27日は F-16 から発射され、いずれも標的を直撃 した。
 JASSM の発射試験はこれまでに43回行われ、33回成功している。
2005.12 Jane's Missiles & Rockets USAF shows interest in long-range anti-ship missiles <0602-120008>
 米空軍が空中発射長距離対艦ミサイルに関心を持っており、6月に秘の RfP が発簡されている。 空軍はこれ を2007年の ACTD に盛り込もうとしており、JASS-ER や射程1,000nmの JASSM-XR が候補にあがっている。 ACTD では終末シーカやデータリンクが開発されることになる。
2005.10.17 Aviation Week & ST The Joint Air-to-Surface Standoff Missile Extended Range <0521-101703>
 JASSM-ER の CFT が風洞試験に引き続き今月中に実施される。 JASSM-ER には新型の Williams International社製 F107-WR-105 エンジンを搭載する。
 米議会下院が、一連の発射試験の失敗から JASSM 計画の中止を求めているのに対し、上院は計画の存続に向 けた動きを行っている。
2005.10 Jane's Missiles & Rockets JASSM receives JSOW compatibility <0521-100036>
 Lockheed Martin社が AGM-158 JASSM のソフトを変更し、F-16 とのインターフェ ス JSOW 共通化した。
 このソフト改修は小規模であったが、従来は新たに兵器ができるごとに mission planning、built-in test、weapon communication そ の他 operational interface を別々に開発していたのを改善する意義は大きい。
 この結果 F-16 は共通インターフェスで JASSM、JSOW、WCMD の搭載が可能になり、更に2006年に IOC となる WCMD-ER も搭載できるようになる。
2005.10 Jane's Missiles & Rockets JASSM completes flight tests <0521-100032>
 7月20日と26日に JASSM の発射試験が行われ、いずれも標的に命中して成功を収めた。 特に20日の試験で、 JASSM は21分間飛行した後に、堅固な標的内部で破裂した。 この結果2005年に行わ れた JASSM の試験は9発中7発が成功したことになる。
 米議会下院は、今年初めの2回の試験失敗を受け計画の中止を議決したが、9月に上院が同じ決定をするかどうか分からない。
2005.09 Jane's Missiles & Rockets Troubled JASSM faces oppoosition in Congress <0518-090022>
 米議会下院歳出委員会が AGM-158A JASSM にゼロ査定を行ったFY-06予算法案は、7月11日に下院本会議を通過 した。 上院は7月下旬に予算法案を通過させたため、問題は両院協議会にかけられる。 JASSM は3月に試験再開後 2回成功したが2回失敗している。
 米空軍が計画している JASSM-XR は HDBTD (Hardened and Deeply Baried Target Defeat) 能力を持つミサイルで、 弾頭には固有のブースタが取り付けられ、弾着直前に加速し侵撤効果を高める 'boost-penetrator' に なる。 JASSM-XR はFY-07 ACTD の候補になっている。
2005.08.15 Aviation Week & ST Disjointed plans? <0517-081508>
 DoD はFY-07で約$10Bの予算不足を見積もり、特に空軍の JASSM は削減対象となっている。 JASSM はFY-06 で下院が中止を示唆しており、議会筋は空軍が F/A-22 を優先した場合、その公算が高いとみている。 海軍は 既に共同開発からの撤退を決めている。
 また、陸軍の JCM は、下院がFY-06に発射試験用に$50Mを充当している他、昨年12月の 中止決定を見直すことが検討されている。 JCM は海軍、海兵隊及び英軍が採用の意向を示し、その三モードシ ーカ SDB IncrementⅡ への適用も期待されている。
2005.06.13 Aviation Week & ST The $408-billion defense <0513-061302>
 米下院の総額$408BにのぼるFY-06国防予算法案の概要が6月7日に明らかとなった。 法案ではミサイル防衛予算から$143Mを削減、2つ の宇宙軍事計画から$425Mを削減し、更に JASSM 計画の中止を求めている。
 DoD は JASSM に$150Mを要求しているが、3月26日と5月17日の発射試験に続けて失敗しており、下院は性能と 任務要求を満たしていないことを指摘している。
2005.05.23 Aviation Week & ST JASSM spasms <0519-052307>
 5月17日に行われた B-52 による JASSM 発射試験は、4月の B-2 での発射試験に引続き失敗 した。 4月の発射試験の失敗は JASSM の翼の展張が不確実であったためであったが、アクチュエータ 等に故障は発見されず原因は不明とされた。 今回の試験では2発を発射、1発は標的に命中したが、2発目は不安定な飛行により標的地点 から外れる結果となった。
 空軍は CALCM の不足を補うため、これまでに220発を調達し、4,900発の装備を計画 、FY-06に300発 $150.2Mと開発費$67Mを要求しているが、議会は難色を示しており今回の失敗が大きく影響するとみられる。
2005.05.16 Aviation Week & ST The U.S. Air Force <0511-051603>
 米空軍は先月、B-2 からの JASSM 投下試験に失敗したが、運用評価試験は引きつづき実施する。
 JASSM の OT&E は昨年発生した一連の問題から再評価を今年3月に開始したが、F-16 による試験は成功したも のの、B-2 による試験では2発目が命中せず、原因探求のため試験は継続されることとなった。
2005.04 Jane's Missiles & Rockets US Navy quits role in JASSM programme <0511-040005>
 2005年1月17日に米海軍は、AGM-158 JASSM 開発で分担していた作業についての、 作業停止命令を発した。
 海軍は JASSM への支出にはあまり積極的でなく、海軍の調達予定数も全体の10%に過ぎないため、これによる計画遅延 や価格上昇はないと見られている。
2005.03.14 Defense News JASSM passes flight test <0513-031402>
 JASSM の性能確認試験が3月3日に行われ、F-16 から発射したミサイルは計画通り標的を直撃した。 今回の 試験は S&A の性能確認が目的であった。
 Lockeed Martin社は1999年以来これまでに、試験用として271発を試作した。 今後は JASSM-ER の発射試験 も行う計画である。
2005.03.09 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin targets maritime strike <0507-030913>
 Lockheed Martin社は、海軍の対艦戦 (ASuW: anti-surface warfare) 能力向上要求に対応して各種ミサイル を提案している。
 第一の候補は空軍で既に FRP に入っている JASSM のシーカを改良し、双方向データリンクを追加するもの で、同社は既に$1Mを投入して検討を進めている。
 第二の候補は250nmの射程を持つ SMACM (Surveilling Miniature Attavk Cruise Missile) で、F/A-22 の機 内弾庫から大量に発射できる。
( SMACM 関連記事 JDW 2004.08.04)
 第三の案は最も安価な案で、LongShot 拡張翼キット WCMD に取り付け 40nmを飛ばそうとするものである。
2005.02 Jane's Missiles & Rockets USAF studies new air-laundhed cruise missile <0506-020011>
 米空軍が AGM-86 ALCM 及び AGM-129 ACM の後継となる ECM (Enhabced CM : かつて Extwnded-Range CM と呼ばれていた) の検討に入った。 ECM は 2020年頃に、約1,000発と見られる W-80 核弾頭を搭載する ALCM や ACM と入れ替わる。
 空軍は近年、AGM-158 JASSM の性能向上型を ECM に考えていたが、最近の試験の失敗から議会が JASSM に不信感を持っていることから、超高速兵器誘導 RV 付きミサイルまで含 めた広範囲な検討を行う。
 ECM に特に要求されているのは次の4点である。
  ① 核搭載能力
  ② global strike 能力
  ③ 現有品を上回る信頼性
  ④ 先進 C&C との適合
2005.01 Jane's Missiles & Rockets JASSM operational testing remains halted <0504-010014>
 2004年7月に B-2 から発射された JASSM の試験に失敗したのは、原因が信管に入り込んだ異物によるショート と原因が特定され対策も講じられたが、OT&E は再行されておらず、試験が2~3月まで再行される見込みはない
 空軍は2004年5月の FRP 入りを目指し努力しているが、議会は360発$148.3Mの要求を303発$140Mに削減しており、海 軍は JASSM 計画からの撤退を検討し始めている。
 海軍は DoD から JASSM 計画への参加を強要された経緯があり、依然として AGM-154 JSOW や AGM-84H SLAM-ER の方が海軍の要求にあっていると考えている。
2005.01 International Defense Review JASSM Lot 4 <0503-010006>
 Lockheed Martin社が AGM-158 JASSM を288発生産する Lot 4 契約を$112.2Mで受注した。 最終納期は2007 年2月となっている。
 この契約では JASSM の単価が$388,000となっている。
2004.12.15 Jane's Defence Weekly JASSM enters full-rate production <0501-121507>
 米空軍が11月下旬に、Lockheed Martin社と初の JASSM FRP 契約を結んだ。 JASSM は$112Mの契約で 288発を生産し2006年初めから1年間で納入する。
 FRP 前の LRIP では 3個 Lot 受注したが、360発を生産する Lot 4 は議会により予算がカットされている。
 Lockheed Martin社は射程を1,000nmに延ばした JASSM-XR の風洞試験を実施中で、また同時に SMACM (Surveilling Miniture Attack Cruise Missile) の風洞試験(右図)も実施している。 同社は2005年 の中頃か末に SMACM 試作機の飛行試験を計画している。
2004.12 Jane's Missiles & Rockets US looks at European HPM warhead options <0503-120022>
 米国防総省は JDAM や JASSM に即使用可能な HPM (High-Power Microwave) 弾頭を検討している。
( HPM 爆弾に関する記事 軍事研究 2003.5月)
 この種の HPM 弾頭は英国、ドイツでも開発が進められており、MBDA-UK は Storm Shadow へ搭載する弾頭を、またドイツの Diehl社は HOSBO に搭載する弾頭を開発している。
( HOSBO に関する記事IDR 2004.7月)
 Diehl社は10基の HPM 装置を米軍に納めているという。
2004.10.18 Aviation Week & ST Aimpoint adjudtment <0421-101803>
 米軍は最近の戦訓と兵器開発レビューの結果から、精密兵器による攻撃能力が不十分であるとし、更に正確な 標的への指向、戦闘効果の評価能力の向上及び兵器の信頼性向上を図る必要性を認識している。
 このため、DoD は JDAM の製造を促進を図り、海軍は空軍の JASSM 開発に参加する意向を示している他、BDA (Battle Damage Assessment) 機能の強化や統合通信システムの改善を図っている。
2004.09 Jane's Missiles & Rockets JASSM escapes cutbacks <0421-090016>
 AGM-158 JASSM に対する議会の不満が高まり、FY-05予算から57発分$8.3Mの削減 を求めている。 要求は360発$148Mである。
 米空軍は今年初めに FRP を決めているが、最近試験の失敗が続いている。 最近の失敗は7月27日の B-2 か らの発射で、テレメータの受信ができなくなり、ミサイルは最終段で標的を見失った。
 その前の試験は6月29日で、F-16 から発射された JASSM は内部電源の故障で墜落し、6月8日には mission planning system の故障で B-2 から発射できなかった。
2004.08.09 Aviation Week & ST Operationally ready? <0415-080904>
 米空軍は AGM-158 JASSM B-52H による運用を承認した。 また、F-16 での運用開始も来年度に予定している。
 しかしながら、7月27日に行われた発射試験に失敗し、原因が明らかになっていないことから、空軍は数か月 以内にこれを解明するよう関係当局と企業に厳命している。
 発射試験でミサイルは発射30秒後にテレメトリー信号が切れ、標的に指向する前に失われたが、翼の設計開発、信管及びエンジンのい ずれかに問題があったものとみられている。
2004.08.04 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin unveils new cruise missile <0415-080405>
 Lockheed Martin社が、F-22 や F-35 に搭載用に検討している2種類の CM を公表した。
Mini-JASSM
 AGM-158 JASSM を F-22、F-35 搭載用に小型化したもので、弾庫に1発ずつ、計2発を搭載できる。
 機体が小型であるのにかかわらず最大射程は1,000nmと、ペイロード幾分少ないものの AGM-158 の200nmを大 きく上回っている。
 更に双方向データリンクを装備し、観目線内にいる他のプラットフォームやセンサのデータを中継して NCW (Network Centric Warfighting) におけるノードの機能を果たすことができる。
SMACM
 SMACM (Surveilling Miniature Attack Cruise Missile: 右図) の単価は Mini-JASSM の1/5で、 射程は250nm又は一ヶ所で1時間以上滞空する能力を持つ。 F-35 は機内弾庫に8発搭載できる。
 SMACM は LOCAAS の推進装置、弾薬と、JCM のシーカを利用する 。
2004.08 Jane's Missiles and Rockets JASSM production rate to double <0417-080014>
 AGM-158 JASSM FRP 決定がなされたことを受け、月 産レートを8発から40発に引き上げた。
 米空軍は4,900発の JASSM を発注しているが、その一部は射程が500nmの JASSM-ER になる模様である。
 米海軍は F/A-18E/F 用に453発の調達を計画しており、その他にデータリンクを搭載し man-in-the-loop 誘導能力を持つ 対艦仕様の JASSM も検討しているが、空軍もこれを HDBTD 用に考えている。
 Lockheed Martin社は、射程が1,000nmで HDBTD 能力を有する JASSM-XR の検討をしているが、まだ予算化さ れてはいない。
2004.07.14 Jane's Defence Weekly Lockheed unit concentrates on JASSM exhibits <0414-071410>
= Farnborough 航空ショウへの LockMart社の取り組みに関する記事 =
JASSM/JASSM-ER
 今回の展示はJASSM が最重点となる。 JASSM は垂直発射式も開発中である。
 JASSM-ER の最大射程は JASSM の250%になっている。
Long Shot Wing Adapter Kit
 500-lb、1,000-lbの各種通常爆弾に装着し、投弾距離を最大95kmに延伸する。 誘導は GPS/INS による。
 搭載機に1553や1760などのデータバスは必要ない。
 LockMart社は既に6種類の爆弾について、5種類の航空機からの投下試験を行っている。
LOCAAS
 LOCAAS も展示される。
2004.07.12 Defense News US defense bills sent back to services <0417-071201>
 2005年度の国防予算法案が提示され、DoD と各軍は8月の復活折衝に向け準備を行っている。
 陸軍は2012年の運用開始を目指す FCS の研究開発費が、下院で$324M、上院で$150M削減されたことについて 復活を求める。
 空軍は懸念されていた F/A-22 Raptor の調達機数24機が上下院ともに認められ、要求どおりの予算が示されたが、ミサイルの調達は上 下院とも削減案を示し、特に JASSM 調達については上院が360発、$150Mの要求をを承認したものの、下院は57 発、$8Mの減額を提示している。
2004.06 International Defense Review Lockheed Martin eyes 'extreme-range' JASSM to engage difficult targets <0411-060014>
 AGM-158 JASSM の以下のような発展型計画が進行している。
JASSM-ER
 エンジンをターボジェットからターボファンに替え、更に燃料を70kg増加することにより、射程を500nm以上 に延伸した。
 米空軍は$79Mで、2006年中頃に最初の発射試験を行う Phase Ⅱ の開発契約を行った。
対艦 JASSM
 Loclheed Martin社は、Mk 41 VLS から発射する対艦型 JASSM を提案している。
JASSM-XR
 より効率の高いエンジンを採用すると共に、機体の軽量化を図り射程を1,000nmまで延伸する計画で、弾頭は 現在の破片/侵撤両用の J-1000 より小型化された、7.5mの強化コンクリート侵撤能力を持つ対 HDBT 弾頭にな る。
 1,000nm射程の代わりに中距離を長時間策敵遊弋する事も検討されており、そのために JASSM-ER で採用する 双方向データリンクを搭載する。
2004.05.17 Aviation Week & ST Control freaks <0410-051707>
 米軍の兵器開発当局はミサイルや爆弾にデータリンク装置を装備し、対地(艦)攻撃を正確に行う研究を進めている。
 AFRL は LOCAAS に代表される自動索敵兵器の開発を行ってきたが、精密なセンサーと索敵装置を 必要とするため技術課題が多く、価格も高騰するため、計画は頓挫しつつある。
 このため空軍は LOCAAS の自動索敵装置を、外部情報を安価なデータリンク装置で伝送する誘導制御方式に計 画を変更する。
 空軍は現在 JASSM と SDB の二大兵器プロジェクトを進めているが、これにもデータリンク装置を装備していく方針である。
 海空軍は共同で多目的データリンクの研究を行っており、2年間の ACTD を$30Mで進めている。 またデータリンクには JTRS (Joint Tactical Radio System) や Globalstar Stacom システムの採用も検討されている。
2004.05.17 Aviation Week & ST About the cover <0410-051701>
 米軍の開発担当者は空軍の JASSM の様な最新兵器を更に改善する研究を進めている。
 写真は WSMR で実施された開発試験時に JASSM が標的に命中する瞬間を捉えたものだが、保全上一部修正が施されている。
 JASSM は約200nm飛行した後、終末誘導に IIRシーカーを用い正確に標的を破壊する。
2004.05 Jane's Missiles & Rockets Miniature version of JASSM proposed <0414-050017>
 Lockheed Martin社が、F-35 JSF、F/B-22、B-2 などの機内弾庫に搭載できる AGM-158 JASSM のミニチュア型である mini-JASSM を提案している。 mini-JASSM は LOCAAS と同程度のスタンドオフ距離(註:JASSM の射程が370kmであるのに対して、LOCAAS の射程は180km)性能を有する。
2004.05 Jane's Missiles & Rockets B-1B retargets an in-flight JASSM missile <0414-050012>
 B-1B から AGM-158 JASSM を発射する development test が、3月26日に行われた試験を最後に終了 した。 この日の試験で JASSM は200mileを飛行し、標的に命中した。
 今回の試験では、発射後の JASSM に指令を送り、飛行経路や目標を変換する試験にも成功している。 発射 後に目標変換をさせられるのは B-1B だけである。
2004.04.28 Jane's Defence Weekly Extended-range JASSM, datalink plans <0409-042805>
 米空軍は JASSM-ER の全弾にデータリンクを搭載したいと考えている。 ただ、現時点で 予算の裏付けはできていない。
 JASSM-ER は2006年に Lot Ⅵ JASSM として製造され、2008年に配備が開始される。
2004.04.26 Aviation Week & ST Better bullets <0409-042602>
 米英は最近の戦訓と使用実績から JDAMJASSMStorm Shadow といった最新兵器を、融通性広域 展開目標攻撃を視野に置き、改善することを計画している。
JDAM:
 2000-lb~500-lbの各弾種の保有、レーザー誘導キットの装着の他、塩害による腐食防止が検討されている。
JASSM:
 射程を500miに延伸、Broach 等新型弾頭の適用、対艦攻撃能力の付与、及び双方 向データリンクの付加を検討している。 特に双方向データリンクは SDB や Broachを装備する JSOW にも有効活用できる。
 空軍は調達数を2,400発から2,500発に増加、海軍も約450発を調達する計画で、納入時期は2009年の予定を1年繰り上げる検討が進めら れている。
Storm Shadow(英):
 イラク戦での教訓から、専用の侵徹弾頭の装着、発射後の標的情報の更新機能の付 加を検討している。
2004.04.19 Aviation Week & ST Bigger stick <0408-041906>
 米海軍の Tac-Tom は6年間の開発が最終段階に入り、2月に 運用評価試験を実施したが、5発の内2発が失敗した。 海軍は設計に影響はないとみており、 7月には IOC を予定し、今年度末には量産態勢への移行の可否を決定する。
 海軍は今後、旧式の Tomahawk への子弾射出機能の付加や、魚雷発射システムからの発射、データリンクの改善等を行う方針である。
 一方 JASSM については、射程を1,000miに延伸する JASSM-XR と短射程型 の JASSM-SR、侵徹弾頭の搭載、艦船搭載の垂直発射方式等の研究開発を行っている。
2004.04.14 Jane's Defence Weekly US Navy explores cruise missile in ASuW role <0408-041409>
 米海軍は500発の AGM-158 JASSM 改の調達を開始するのに伴い、その運用方法の検討を行っている 。
 計画は JAASM ASuW (Anti-Surface Warfare) と呼ばれる。 海軍は JASSM を基本的に F/A-18E/F Super Hornet から発射するが、 Mk41 や他の VLS から発射する事も検討されている。 また JASSM の双方向データリンク を情報収集システムの一部に活用することも考えられている。
 射程500nmの JASSM-ER が開発中であるが、Lockheed Martin社は自社で、射程1,000nmの JASSM-XR の検討を 行っている。
 XR は基本型 JASSM より大型で爆撃機から発射され、敵の奥深くに侵入し、少なくとも厚さ7.5mのコンクリート で守られた地下施設の破壊を目指す。
2004.02.23 Aviation Week & ST Spending outlook <0405-022311>
 豪政府は空軍の近代化を重視し、2012年までに$2.7Bで各種 UAV や精密誘導兵器及び JSF の装備等を予定し ている。
 UAV は当初沿岸監視して Global Hawk のみが候補であったが、偵察監視や情報収集に役 割を拡大するため、TUAV を含め2008年の装備化を目指し$570M~$760Mを充当する。
 F-35 は2012年~2020年までに F/A-18 と F-111 の後継として導入する。
 このほか、AP-3 の近代化更新、C-130 の改善と新型輸送機の導入、GPS 誘導爆弾及び JASSM の導入を検討している。
2004.02.11 Jane's Defence Weekly Air force focus on global role <0404-021107>
= 米空軍のFY-05要求における主要事業 =
F/A-22 Raptor 依然として最優先事業で、FY-04より2機多い24機を要求
RQ-4 Global Hawk を4機要求
MQ-1 Predator A を7機、MQ-9 Predator B を2機 要求
E-10A MC2A の開発継続
SBR (Space-Based Radar) 開発費を$170Mから$328Mに増額
     2012年に最初の打ち上げ
AGM-158 JASSM 360発を要求
SDB の開発継続と LRIP として158発の要求
・海軍計画の JSOW 計画からの撤退と、経費の WCMD などへの転用
2004.02 Jane's Missiles & Rockets USAF withdrawal from JSOW approved <0408-020021>
 DoD は空軍から出されていた JSOW 計画からの撤退を承認した。 この結果 空軍が唯一参画していた AGM-154A JSOW-A も、FY-05以降調達しない。
 空軍の撤退に対し、単価上昇を理由に反対していた海軍に対しては、空軍が$100Mを払うことで折り合った。 空軍は AAM 購入費から $100Mを捻出する。
 空軍は JSOW 調達を取り止めた経費を、WCMD-ER 及び AGM-158 JASSM の購入に当てる。
2004.01 Jane's Missiles & Rockets B-1B releases JASSM test round <0404-010009>
 B-1B による JASSM の投下試験が、2003年の3月6日、7月2日、8月27~28日に行われ成功した。
 B-1B は Multi-Purpose Rotary Launcher に24発の JASSM を搭載できる。
 一方、射程が200+nmから500+nmに延ばされる開発中の JASSM-ER は、最初に B-1B に搭載 される予定である。
 JASSM-ER の開発は2段階で行われ、現在はエンジンの試作と試験を行う Phase 1 の最中で、Phase 2 で飛行試験が予定されている。
2003.12 International Defense Review JASSM enters service  Lockheed Martin社が9月24日に42発の量産型 AGM-158 JASSM を米空軍に 納入した。
 この結果 B-52 搭載 JASSM が IOC となった。
2003.11.10 Defense News JASSM ready for development  JASSM が要求性能を満たしていることが当局により確認され、2004年から量産に 移行する。
 JASSM は射程200mile以上のステルス型2,000-lb巡航ミサイルで、対妨害 GPS 受信機、侵撤弾頭と破片榴弾の Dual-mode 弾頭を持つ。
2003.10.27 Inside the Navy Lockheed's JASSM weapon wins certification for Air Force use  Lockheed Martin社は先週、JASSM の要求性能が最終的に認められ、運用認定を受けたことを発表し た。
 JASSM の LRIP は2001年から2004年までで、FY-04には$85Mが予算化され200発を購入する。 量産決定は2004 年当初に計画されており、空軍は3,700発を調達する予定。
2003.10.13 Aviation Week & ST Elevating Info War  米空軍は B-52H をスタンドオフ妨害機 EB-52 に改修する計画を進めており、Boeing社が主 導して検討を行っている。
 EB-52 は両翼に2個以上の大型妨害ポッドと6発の JASSM を搭載する他、弾倉に8発の巡航ミサイル と6基の MALD をを塔載することが要求されている。
 この他の電子戦装備として、Northlop Grumman社は空軍仕様の ICAP-3 を、BAE社は EC-130 への搭載 が中止となった Spear pod を、Raytheon社及び ITT社も ALR-69A(V) や ALQ-172 といった装置の導入を提案している。
2003.09.17 Jane's Defence Weekly US Air Force plans substantial increase in cruise missile buy  米空軍は、次世代巡航ミサイル AGM-158 JASSM の調達予定数を、現在予定数の 3,600発に更に1,300発追加して4,900発にする。 そのうち1,400発は JASSM-ER となる。
 JASSM は現在 Operational Test の最終段階にあり、最後の2発の発射試験が9月末に予定されている。
 しかしながら議会が JASSM のFY-04予算の削減を決めており、このまま削減されることになり予定通り full-rate 生産が開始されると 、空軍が Lot 3 として予定している250発の生産は200発以下になってしまい、9ロットの生産を経て単価を$400,000以 下にするとの保証を Lockheed Martin社が破棄すること可能性がある。
2003.09.15 Defense News JASSM cuts jeopardize contract  米議会の JASSM 導入予算の削減により、来年度の調達 契約が白紙に戻る恐れがあると当局者が発言した。
 JASSM 運用試験の遅れを理由に、下院は要求額$102.5Mから$46.5Mを、上院は$64Mをそれぞれ削減する案を提案したが、空軍では 250発の調達予定を200発に削減することとなり、Lockheed Martin社は1発あたりの見積価格$330,000では契約で きないとしている。
 また、射程延伸型の開発にも影響を与え、4~6ヶ月の遅れを生ずるとし、完全復活を求めている。 軍は2,400発、最大4,900発を導入 したい意向を持っている。
2003.09.15 Aviation Week & ST Changing perceptions  米空軍はFY-04の JASSM 巡航ミサイル予算が大幅に減額されたことに対し、予算 復活のための説明を行った。
 議会は最近実施された実射試験の失敗を重く見て、下院は要求額$102.5Mを$56Mに、上院は$38.5Mにそれぞれ 減額案を提出した。
 これに対し空軍は試験の失敗が完成度の未熟につながるものではないこと、予算削減が量産時期の遅延と価格高騰 (見積の2倍以上) を 生起するとし、予算の復活を請願した。
 イラク戦以降 CALCMほぼ消耗した状況にあり、空軍は JASSM 300発の緊急調達を要求すると共に、年間360発、合計4,900発の導入を要求している。
 また、射程500mimeの JASSM-ER の開発を開始しており、1,400発を導入する計画だが、予算削減で開発も約半 年遅延することとなる。
2003.08 International Defense Review JASSM-ER risk reduction  Lockheed Martin社は、米空軍との$9.6Mの契約で JASSM-ER 開発の Risk-Reduction を実施する。 この計画は2004年3月に完了する。
2003.07.07 Aviation Week & ST Testing to mate standoff weapon with B-1B begins  B-1B Lancer からの JSOW JASSM の発射試験 が Edward 空軍基地周辺空域で始められた。
 試験は新しくロードした Block E1 航空機器ソフトと JSOW を投下した時の爆弾倉の振動と共振状況を確認する。
 次回試験は8月に予定されている。
2003.07 Jane's Missiles & Rockets JASSM made ready for Iraq, but not used  イラク戦争では B-52H が AGM-158 JASSM 発射用に改造され16発の JASSM と共に 待機していたが実際には使用されなかった。 代わって153発の AGM-86C CALCM が使 用された。
 2002年の失敗以来中断していた JASSM の発射試験の再開が4月1日に承認され、再開最初の JASSM は200mileを飛行し て、標的の1m以内に着弾し試験は成功した。
 しかしながら同一ソティーで発射された2発目は燃料系の故障からエンジンに点火せず、3発目はミサイルが発射機上でハングアップし たため延期された。
 空軍は2003年11月の full-rate 生産開始を予定している。
2003.07 International Defense Review What is happening with GPS ?
= GPS の現状と今後に関する記事 =
 初期の GPS の精度は軍用 (P(Y)-code) で16m、民間用 (C/A-code) で100mであったが、Block ⅡR 衛星を使 う今日は、軍用で6mになっており、2~3年以内に4~4.8m、民間用で10mになる。
 残りの Block ⅡR 衛星8基は、新しい軍用 M-code と民間用の2番目の信号に対応した Block ⅡR-M となる予定で、続く Block ⅡF は 民間用の3番目の信号に対応する。
 2000年に議会承認された Block Ⅲ は、更に精度と対妨害性が増す。
 軍用のユーザ端末用 PPSSM (Precise Positioning Service Security Module) は、より高い精度と対妨害性を持つ SAASM (Selective Availability Anti-Spooling Module) に代わりつつあり、JASSM などで使用されている。
 は SAASM を使用した Y-code 受信機を搭載した GMLRS
2003.06.02 Inside the Navy Lockheed: current JASSM schedule preferable to acceleration  FY-04 の JASSM 追加予算について上下院軍事予算委員会は承認していないが、空 軍は依然期待を持っている。
 空軍と海軍が導入を予定する JASSM は全天候、対妨害 GPS と IR シーカーを装備する射程200nmの巡航ミサイルで、 空軍は2004年の量産化を、海軍は2007年以降 F/A-18E/F 搭載用に453発の取得を計画している。
2003.06 Jane's Missiles & Rockets JASSM to be integrated on F/A-18  AGM-158 JASSM を F/A-18E/F に適合させる5年間の契約が、$53Mで米海軍と Lockheed Martin社の間で行われた。
 海軍はFY-07から453発の JASSM 調達を考えており、このため母機にかかる荷重、性能への影響、雑音、振動カタパルト発進、拘束着艦 の影響等の分析を行う。
 JASSM は現在2001年末に開始された LRIP の Lot 1, 2 段階にあり、full-rate 生産開始を決める MilestoneⅢを 2003年末に予定している。
2003.06 International Defense Rwview JASSM for US Navy  Lockheed Martin社は、AGM-158 JASSM F/A-18E/F に適合 させる契約と、JMPS (Joint Mission Planning System) に JASSM の計画作成能力を持たせる契約を結んだ。
 当初 F/A-18E/F に装備されるのは Baseline型であるが、今後はデータリンクを搭載して man-in-the-loop を可能 にする計画である。
2003.05.19 Aviation Week & ST Rocky road  米空軍は巡航ミサイル AGM-158 JASSM の運用評価試験 (OT) でいくつかの失敗が あったにも拘わらず、B-52 への搭載と量産への移行を進めている。
 JASSM には多くの問題点が明らかになっており、特に開発最終段階と OT の当初に発生した、不発射と搭載機からの投弾の失敗は量産 決定の障害になるものとして調査が進められている。
量産決定は 9月に予定され、当局は OT の終了する 8月までに導入の可否を決めるが、空軍は イラク戦で AGM-86 CALCM を153発発射したため保有数が大幅に減少したこともあり、 JASSM の導入を急ぐ構えをみせている。
2003.05.12 Defense News Super Hornet to carry JASSM  米海軍は F/A-18E/F に JASSM を搭載するための改修を、今後5年間で総額$53Mを 投じて実施する。
 空軍は2007年から453発の JASSM を導入する予定で、LRIP は2001年末から既に開始されている。
2003.05 Jane's Missiles & Rockets Resumption of JASSM flight tests  AGM-158 JASSM の飛行試験は、2002年10月に発生した2度の失敗を受け 安全上の配慮から中断されていたが、3月28日に DT-12 (Development Test-12) が行われ再開 された。
 DT-12 では350km飛行した後に初めてターミナルセンサが使用され、目標の破壊に成功した。 3月はじめには B-1 からの投下試験にも 成功した。
 JASSM は現在 LRIP 段階にあり、full-rate 生産決定は2003年11月に予定されている。
 JASSM-ER 開発も近く開始される模様である。 JASSM-ER では搭載燃料の増加とエンジンのターボファン化が図られるが、機体形状が 変わるため飛行試験が必要となる。
 空軍は JASSM-ER を B-1B の標準装備にする考えである。
2003.05 National Defense Air Force wants missiles redirected in flight  米空軍は精密誘導兵器に双方向通信リンクを取り付け、発射後に標的の再指定が行える様改 修することを検討している。
 空軍が保有する精密誘導兵器は発射後に目標変換を行う機能がないため、誤射や民間人等に対する被害を極限することを目的として、 JASSM LOCAAS を改修の候補として検討を進めている。
   なお、海軍は TacTom に発射後の目標変換機能を付加して開発を行っているが、空軍の検 討内容もほぼ同一の内容とされる。
2003.04.14 Inside the Navy Sessions sees 'great potential' in JASSM,compares it to Tomahawk  米上院の空陸分科委員会議長の Sessions 議員は空海軍が開発中の JASSM Tomahawk よりも潜在的な可能性を持っているとの認識を示した。
 射程 200mile のJASSM は 2004年に量産が開始される予定で、空軍は 2004年から 2009年の間に2,010発、海 軍は F/A-18E/F Hornet 用として2007年から2009年に250発を導入する計画をもっている。
 なお、空軍は FY-07 以降射程 500mile の JASSM-ER を導入する模様。
2003.03 National Defense Precision weapons command more attention, resources  DoD は現在開発中の精密誘導兵器 JDAMSDB 及び JASSM の導入を推進、強化する意向を明らかにした。
 JDAM は2002年9月に18,840キットの導入が決まっているが、製造を早め、8月から月産 2,800 キットの製造を 開始する。 最大の利点は性能に加え価格が$40,000/発と安価なこと。
SDB は2001年12月から2社が設計開発を行っており、年末には 1社に絞り込み本格的な開発に移行する。
 JASSM は 2001年に LRIP が承認され、空軍は 76発を発注、2003~2004年に納入を予定している。
 なお、この他にも空軍が LADAR (Laser Detection and Ranging) シーカーを搭載する LOCAAS の 開発を 1998年から進めており、今年度にフライトテストを予定している。
2003.02.05 Jane's Defence Weekly US budget boost - with more to come
= FY-04 米国防予算案の解説記事 =
全般、海軍海兵隊、空軍、陸軍、ミサイル防衛別
海 軍
  Tacticl tomahawk × 267発
  JSOW × 429発
  SLAM-ER × 84発
  JDAM × 12,326発
空 軍
  JDAM × 20,244発
  JASSM × 250発
陸 軍
  M1A2 MBT、M2A3 Bradley の調達中止
2003.02.03 Inside the Navy Pentagon touts plan to buy seven new ships in defense budget  DoD はこのほど、総額$379.9B にのぼる FY-04 国防予算案を議会に提出した。
 このうち、艦船については7隻の建造を $12.2Bで、昨年の5隻要求を上回り、航空機は前年度より10機多い100機を要求している。
 弾薬関連では JDAM 調達量が昨年度要求の倍以上となり、反面 Tactical Tomahawk は若干少なくなっている。
 主要な航空機及びミサイルのFY-09までの導入計画は下記のとおり。

☆ 主な航空機
 ┏━━━━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┓
 ┃      ┃FY-04 ┃FY-05 ┃FY-06 ┃FY-07 ┃FY-08 ┃FY-09 ┃
 ┣━━━━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
 ┃JSF     ┃  0 ┃  0 ┃  4 ┃  8 ┃  29 ┃  52 ┃
 ┠──────╂───╂───╂───╂───╂───╂───┨
 ┃F/A-18E/F/G ┃  42 ┃  42 ┃  42 ┃  42 ┃  42 ┃  42 ┃
 ┠──────╂───╂───╂───╂───╂───╂───┨
 ┃E-2C    ┃  2 ┃  2 ┃  2 ┃  2 ┃  4 ┃  5 ┃
 ┠──────╂───╂───╂───╂───╂───╂───┨
 ┃MV-22    ┃  9 ┃  8 ┃  17 ┃  29 ┃  30 ┃  32 ┃
 ┗━━━━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛
☆ 主なミサイル
 ┏━━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┓
 ┃    ┃FY-03 ┃FY-04 ┃FY-05 ┃FY-06 ┃FY-07 ┃FY-08 ┃FY-09 ┃
 ┣━━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
 ┃JSOW  ┃ 165 ┃ 429 ┃ 463 ┃ 490 ┃ 404 ┃ 387 ┃ 405 ┃
 ┠────╂───╂───╂───╂───╂───╂───╂───┨
 ┃SLAM-ER ┃ 120 ┃  84 ┃  90 ┃  0 ┃  0 ┃  0 ┃  0 ┃
 ┠────╂───╂───╂───╂───╂───╂───╂───┨
 ┃JDAM  ┃12,280┃12,326┃11,014┃ 5,380┃ 5,166┃ 4,536┃ 4,380┃
 ┠────╂───╂───╂───╂───╂───╂───╂───┨
 ┃JASSM  ┃  0 ┃  0 ┃  0 ┃  0 ┃  30 ┃ 110 ┃ 110 ┃
 ┠────╂───╂───╂───╂───╂───╂───╂───┨
 ┃TacTom ┃ 167 ┃ 267 ┃ 218 ┃ 422 ┃ 406 ┃ 471 ┃ 410 ┃
 ┗━━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛

2003.02.03 Aviation Week & ST Next F/A-18E/F evolution underway  米海軍は昨年、 Abraham Lincoln に単座式の F/A-18E を採用したが、現在 Nimitz と第11空母航空 団に、F-14A の後継として限定的な戦術偵察能力を持つ F/A-18F を採用する準備を進めている。
 また F/A-18 用に ATFLIR (Advanced Tactical FLIR) 574基の導入を計画しており、394基を F/A-18E/F に 、180基を F/A-18C/D に装備する。
 兵装については 2007年までに JASSM JDAM を搭載する他、 2006年までに搭載爆弾をすべて改善型 IIR シーカー付誘導爆弾にする。
2003.01.15 Jane's Defence Weekly Freed USAF funds targeted on extended-range cruise missile  米空軍は2002年12月19日に、ALE-55 FOTD (Fibre-Optic Towed Decoy) や新 型 RWR (Radar Warning Receiver) を B-1B Lanser 爆撃機に搭載しようとした DSUP (Defnesive System Upgrade Program) の中止を決定した。
 この結果$600Mの経費が浮くが、真の狙いは B-1B 運用構想の変化にあり、自己防護システムに頼る 必要がなくなったことによると見られる。
 B-1B は通常爆弾や JDAM の投下に使われているが、今後は JASSM-ER を搭載してスタンドオフ攻撃を行おうとしている。
 JASSM-ER は AGM-158 JASSM の最大射程200nmの倍以上の射程を有し、B-1B に24発搭載可能であり、Lockheed Martin社によれば、空軍がFY-04 から開発を始めれば2006年には運用可能になる。
2002.11.27 Jane's Defence Weekly USAF suspends missile tests  AGM-154 JASSM の運用試験は、先に行われた試験の不具合によ り、2003年2月まで中断される。
 10月10日に行われた試験では弾頭が破裂せず、2週間後に行われた2回目の試験では、ミサイルが飛行中制御不能になった。
2002.11 Jane's Missiles & Rockets JASSM may be used against Iraq  イラク攻撃があれば AGM-158 JASSM が使用される可能 性が高い。
 JASSM は7発の Development Test に成功し、目下2003年いっぱい Operational Test を継続する計画であるが、過去にも米軍は試験が 終了していない段階の装備を戦場に投入している。
 JASSM は2001年12月に LRIP が開始され、工場は360発/年(最大600発/年)の生産能力を有するが、米当局者によると 生産促進の計画はない
 (:LRIP は LotⅠで95発を2003年に納入する。 Lot Ⅱでは100発の生産を見込んでいる。 =JDW 02.01.02)
2002.11 Jane's Missiles & Rockets WCMD completes B-1B integration tests  B-1B Block E 改良計画の一環として WCMD を搭載する計画は、6月に Developmental Test が終了したのを受け6月に Operational Test が開始され、成功裏に終了した。
 今後は AGM-154 JSOW 及び AGM-158 JASSM の搭載に移る。
 60機の B-1B に対する Block E 改良は、FY-05 に行われることになっている。
2002.11 International Defense Review Long-range JASSM  米空軍は Lockheed Martin社と射程延伸型 JASSM の契約を行った。
 長射程 JASSM の射程は、基本型の JASSM の320km以上の2.5倍になるが、価格は基本型と同 じに据え置かれる。
2002.09 Jane's Missiles & Rockets JASSM flies with anti-jam GPS  Lockheed Martin社は AGM-158 JASSM の発射試験 DT-9A を WSMR で実施した。
 この試験は耐妨害 GPS である SAASM GPS (Selective Availability Anti-Spoofing Module GPS) を搭載した JASSM Block 1A の初発射試験であった。
 SAASM GPS は受信アンテナのビームを衛星の方向にステアリングさせる方式で、2004年に開始される Lot 2 の生産に反映される。
2002.08.14 Jane's Defence Weekly Anti-jam JASSM flight-test  Lockheed Martin社は7月中旬に、AGM-158 JASSM Block 1A の性能確認試験に成功 した。
 このモデルは対妨害 GPS を搭載する Selective Availability Anti-Spoofing Module 型である。
2002.07.29 Defense News New missile files with anti-jam capabilities  対妨害性を向上した GPS 受信機を搭載する JASSM の試験が WSMR で行われ、F-16 から発射 したミサイルは妨害環境下で正確に目標を追随した。
 新型 GPS 受信機には SAAM (Selective Availability Anti-spoofing Module) 技術が適用され、GPS 信号に対する妨害波を減衰させる 機能を持つ。
2002.06.03 Defense News Precise destruction defines air success  空軍にとって精密な目標破壊と、(右図)巻き添え損害を極力減らすことが世界的な課題となっており、この 要求を満たすミサイルの開発が世界各国で進められている。
 米空軍は機動目標を撃破する JASSM を開発中で、2004年の運用開始を目指している。
 また、(右図)射程延伸型 JASSM の開発を2002年から開始、2006年から製造に入る予定。
 更に目標や経路を変更できる Advanced Standoff Cruise Missile の開発も開始している。
 英国や仏では この数年以内に Storm Shadow/Scalp EG 巡航ミサイルの実用化を予定している 他、ASRAAM (Advanced Short-Range AAM) の導入を行っている。
2002.05 Jane's Missiles & Rockets JASSM-ER may become USAFs Extended Range Cruise Missile  米空軍の ERCM (Exteded-Range Cruise Missile) 候補には、JASSM-ER が先行し ている。 正式決定は FY-04 予算要求が発表になる2003年2月になる模様である。
 JASSM-ER は、エンジンをターボジェットからターボファンに換装して、最大射程を370kmから1,100~1,300kmに 延伸するする計画である。
 一方 JASSM は76発の LRIP に入っているが、4月に海軍も導入を決め、FY-08 に引 き渡される Lot 6 から450発を装備する。
2002.04.22 Inside the Navy P-3 Pilot says JASSM needed for future maritime patrol missions  米海軍の P-3 Orion のトップパイロット Harris 大佐は P-3 の MMA (Multimission Maritime Aircfart) への更新 について、将来的にも攻撃兵器を搭載するならば、現在 P-3 が搭載している Marberick ミサイルや SLAM (Stand-off Land Attack Missile) ではなく JASSM (Joint Air-to-Surface Missile ) にすべきと述 べた。
2002.04.15 Inside the Navy Air force official explore logistics,cost of Extended-Range JASSM  米空軍は JASSM の運用評価試験を 5月に開始するが、射程 500nm 以上の射程延伸型開発のため、現在、その価格や兵站に関する調査研究を併せて進めている。
 基本型 JASSM の最終開発試験は 4月4日に終了した。 試験は WSMR で行われ、F-16 から高度 10,700ft で発射された JASSM は距離 175nm を約 20分で 6ヶ所の評定点を通過した後、目標の堅固な掩体を直撃し成功した。
 空軍は今年、76発の JASSM を $44.7M で導入、来年度は 100発を $54.2M で取得する。1発あたりの見積り価格は約 $400,000 で、将 来的には10年間で 2,400発を導入する計画となっている。
2002.04.03 Jane's Defence Weekly USAF makes long-range cruisr missile choice  米空軍は、次世代長距離巡航ミサイルは新型ミサイルの開発ではなく、AGM-158 JASSM の長距離型 JASSM-ER とすることにした。
 JASSM-ER は JASSM と同じ機体寸法で、同じシーカや弾頭を搭載する代わりに、エンジンを ターボファン化し燃料搭載量を増やすことにより、射程を JASSM の200nm から2.5倍 (900km) 以上にす る。 このため重量は5%増加する。 また、エンジンは新規開発せず、既存のものを使用する。
 JASSM-ER は B-1B に24発搭載する計画であるが、その他に B-2A, B-52H, F-16 などにも搭載できる。 ただ し海軍の F/A-18 へ搭載する計画はない。
2002.03 International Defese Review JASSM LRIP award  Lockheed Matin社は、米空軍から JASSM 76発と、ECCM GPS 受信機84基を、 LRIP と して$33.5Mで受注した。
2002.02.14 Inside the Pentagon Air Force Secretary eyes extended-range missile for B-1 bombers  米空軍は B-1 搭載用に JASSM-ER (Extended-range Joint Air-to-Surface Standoff Missile) の開発を進めることを検討している。
 JASSM-ER は基本型 JASSM の形状はそのままに射程を約 2倍に延伸するもので、B-1 以外に F-16、B-2、 B-52 及び海軍攻撃機にも搭載できる。
 空軍は Feasibility study を開始、2004年の開発を目指している。 計画総額は研究開発を含め空海軍に 3,700発調達した場合、 $3.13B と見積もられる。  なお、JASSM-ER の対案とされる機種は高度の秘密とされ公表されていない。
2002.02 Jane's Missiles & Rockets JASSM to enter low-rate production  米国防総省の調達担当次官が、JASSM の LRIP 開始を決定した。 この決定によ り JASSM は F-16 及び B-52 により2003年までに運用が開始される。
 JASSM はそれまでの巡航ミサイルと異なり、米空軍のあらゆる作戦機から発射可能である。 また、 目標単価が$400,000と、比較的安価であることから、空軍は調達予定数量を2,400発から3,700 発に引き上げている。
2002.02 Jane's Missiles & Rockets JASSM flies simulated combat mission  2001年12月に JASSM の7回目の Development Test が行われ、JASSM は自体のシ ーカを用いて堅固目標の破壊に成功した。 この試験の成功を持って JASSM Baseline の開発は終了し、2002年当初に行われる最終試験 と、これに続く IOT&E をむかえる。
2002.02 International Defense Review JASSM proceeds towards service entry  DoD が AGM-158 JASSM の LRIP を承認したため、空軍は来年にも B-52 に12発の JASSM を搭載することになる。
 空軍はこの他にも、F-16, B-1 (24発), B-2 (16発) の搭載を考えており、海軍が採用を決めれば F/A-18E/F にも搭載される。
 Full-rate 生産の決定は2003年後半に計画されており、量産が決まれば、2,400~3,700発の調達が行われる 。
2002.01.17 Insid the Pentagon JASSM pricing approach raised eyebrows, but won Pentagon approval  DOD はこのほど、空軍開発の JASSM (Joint Air-to-Surface Standoff Missile) LRIP への移行と 76発の製造を承認した。
 JASSM の量産価格決定は新しい方式で「Price based acquisition approarch」といわれ、最初の 5ロットは1発あたり $300,000、次の 5ロットは輸出状況にもよるが概ね $500,000 を設定、平均価格として $400,000 を見積もっている。(巡航ミサイルは 1発あたり約 $1M)
 なお、海軍も JASSM のF/A-18E/F への搭載を検討している。
2002.01 Jane's Missiles & Rockets Sixth JASSM development test clears missile for LRIP  米国は、JASSM の6回目の DT (Development Test) 発射試験に成功した。
 DT-6 は、IR シーカにより移動可能目標に対して行われた。 この成功により LRIP 移行決定の可能性が高く なった。
 JASSM は、ECCM GPS、IR シーカ、1,000-lb 侵撤弾頭を、低 RCS の機体に搭載している。
2002.01.07 Aviation Week & ST Stealthy Jassm approved for Low-Rate production  先月の B-2 爆撃機による発射試験失敗(自爆)にもかかわらず米空軍のステルス型 Jassm (Joint Air-to-Surface Standoff Missile) の初期製造 (FY-02:76発) が認可され、空軍は 2003年の運用開始 を目指す。
 空軍は今後、2003年の B-2 を皮切りに 2006年以降 B-1 及び F-16 への搭載を計画し、F-35 への搭載も視野に入れ 3,700発を調達 する予定、海軍もまた F/A-18/EF に装備を予定している。
 量産目標価格は $400,000/発以下
 Jassm は射程 200マイル、ロシアの次世代対空ミサイルシステム S-400 及び Anteny 2000 を意識して開発されたステルス型巡航ミ サイルで現在、射程延伸型 Jassm-ER (射程 700 マイル) の開発が進められている。
2002.01.03 Inside the Pentagon Acquisition reform Marverick picked to lead new air force center  米空軍は12月、JDAM、JASSM 等 10数件のプロジェクトに関わる調達改善を担当する「Acquisition Center of Excellence」を新設した。
2002.01.02 Jane's Defence Weekly US DoD approves JASSM production  DoDは、12月に AGM-158 JASSM の LRIP への移行を承認した。
 Lockheed Martin社では、LRIP Lot Ⅰで95発を2003年に納入し、次いで Lot Ⅱとして100発の生産を見込んでいる。
 DoD の調達責任者は、空軍の調達数量を2,400発から3,700発に引き上げることを承認した。 これとは別に海軍は FY-03 に、700発 の JASSM 調達を要求している。
 空軍は又、 JASSM-ER (JASSM Extended-Range) 開発計画を1月に開始する承認の内諾を得た。 JASSM-ER は JASSM の射程200nmを倍にしようとするもので、エンジンを Turbo-jet から Turbo-fan にし、且つ燃料 搭載量を増すことにより、弾頭とシーカはそのままで、射程の延伸を図る。
2001.11 Signal Jam-proof signals to guide navigation  GPS に対する電子妨害を抑圧する新しいアルゴリズムと信号処理技術が開発され、米軍の 装備に採用されている。 将来は更に小型化、高出力化が図られる模様。
 Lockheed Martin 社が開発したのは新型の GPS、 G-STAR (GPS Spatial Temporal Antijam Receiver) で 、衛星から信号強度を最大レベルまで高めると共に妨害信号を無視する技術を適用している。
 現在、JASSM (Joint Air-to-Surface Standoff Missile) への採用が決定しており重量 25ポンド、消費電力 52ワットといわれるが、 将来的には更に小型化され消費電力も10ワット以下となる見込み。
2001.11.28 Jane's Defence Weekly JASSM ready for production  JASSM は、第6次の技術試験を成功裏に終了し、近く LRIP に入る見通しとなった。
2001.11.26 Aviation Week & ST One obstacle down, JASSM faces new ones  米空軍は10月20日、WSMR で JASSM (Joint Air-to-Surface Standoff Missile) の LRP 移行の可否決定に資する発射試験を行い、50-mi を 3ヶ所の定点を通過し 9分間の飛行に成功した。
 しかしながら最終段階で指令自爆され、いくつかの技術的問題を抱えていることから一部にはその実用化を危ぶむ声もでている。
 JASSM はこれまでに信管と燃料バルブに異常が発生し逐次改修が行われている模様。 開発試験は来年 3月まで行われその後運用試験 に移行、2003年に B-52 への初搭載を予定している。
2001.10.10 Jane's Defence Weekly Fifth JASSM test fails  JASSM の5回目の発射試験 DT-5 が9月29日に行われたが、ソフトウェアの 以上で弾頭のアーミングと目標の破壊に失敗した。
 ミサイルの性能は完璧であり、不具合は DT-4 の場合と同じようである。
2001.09.20 Inside the Pentagon Air Force eyes ways to speed missile production for anticipated war  米空軍は巡航ミサイルや JASSM といった先制攻撃用精密誘導兵器の製造促進の方策を検討 している。
 同様に海軍も同様にトマホークの製造促進の可能性を探っている。
2001.09 Jane's Missiles & Rockets JASSM completes two more flight tests  JASSM の発射試験 DT-4 (Development flight Test) が行われ、B-52H から 発射された JASSM は 158mile を18分で飛行し目標に命中したが、弾頭はアーミングの不具合により破裂しな かった。
 6日後には B-2 からの投下試験に成功した。
2001.08.22 Jane's Defence Weekly USAF resolves JASSM problem  ソフトのバグにより JASSM がアーミングされなかった原因が究明され、9月 末に行われる次回の発射試験で改修結果が確認される。
 この発射試験での成功が LRIP 入りの条件となっている。
2001.07 Jane's Missiles & Rockets B-52 launches live-warhead JASSM  JASSM の DT-3 が5月31日に WSMR で行われ、B-52 から高度 30,000ft で投下された JASSM の実弾は、313km (195mile) 10ヶ所の予め設定さ れたポイントを通過しながら23分で飛行し、目標としたコンクリートバンカーの照準点に命中した。
 この成功で、今年第4四半期に LRIP が開始される希望が出てきた。
2001.06.20 Jane's Defence Weekly Lockheed's JASSM destroys bunker  WSMR で B-52H から発射された JASSM がコンクリートバンカーの破壊に成功した。
 JASSM は発射後、GPS 及び IR シーカを用いて245km を飛行した後、1,000 lb 弾頭で目標を破壊した。
2001.06 Jane's Missiles & Rockets Live-warhead JASSM destroys the target  初の実弾頭を搭載した JASSM の発射試験に成功した。
 F-16 から投下後ミサイルは AJGPS (Ani-Jam GPS) 航法装置により目標に接近し、終末では IIR シーカ が目標に命中させた。
 更に引き続く試験では B-52 の翼下からの発射試験が行われ、異常なく投下できた。
2001.06 International Defense Review Counter-proliferation demonstration bears fruit  在欧米軍 (EUCOM) と Defense Threat Reduction Agency が共同で進めている CP2 (Counter proliferation 2:対拡散2) ACTD (Advanced Concept Technology Demostration) は、$220M (更に兵器購入に$131M) をかけ て行われている。
 CP2 では、まず JASSM, CALCM Block Ⅱ, TTPV (Tactical Tomahawk Penetrating Variant) の3種類の兵器で地中深くに埋められ た生物化学兵器の製造保管施設を破壊する。
 生物化学兵器の汚染検知には CCAS (Chemical Combat Assessment System) が使用される。 CCAS は Predator UAV と翼下に 1~2機搭載される Finder UAV で構成される。
2001.05.02 Jane's Defence Weekly JASSM scores hit with live warhead flight test  JASSM は 4月26日に DT-2 (2nd Development Test) に成功した。
 JASSM は、対地高度 2,800ft を Mach 0.8 で飛行する F-16 から発射され、135nm を飛行した後に標的となった固定された通信車 に直撃した。
 6月に行われる次回の試験 DT-3 は、B-52 からの発射が予定されている。
 空軍は 3,000発の JASSM の調達を希望しており、今年末に LRIP に入り、2003年に DT-8 の結果を見て フルレート生産に入る予定である。
 空軍は更に、長距離型の検討を進めており、同じ弾頭を現在の 500km射程の 2倍の距離 を飛ばしたいとしている。
2001.03 Jane's Missiles & Rockets JASSM scores a hit on its first guided flight  JASSM の DT-1 (1st Development Test) が 1月19日に WSMR で行われ成功した。
 JASSM は、高度15,000ftを Mach 0.8 で飛行する F-16 から発射され、予め決められた3カ所の航法通過点を通過し、 110km離れた目標に 70゚のダイブ角で命中した。
 次回の DT-2 では実弾頭を装備して F-16 から発射され、続く DT-3, -4 では B-52 から発射される。
2001.02 Signal Out of jam  米国は、ECM を回避する新しい GPS 受信機 G-STAR (GPS Saptial Temporal Antijam Receiver) を、Lockheed Martin社, Rockwell Collins社の共同で開発した。
 G-STAR では以下の技術を使用している。
  ・Adaptive Transversal Filter
  ・Controlled Reception Pattern Antenna
 G-STAR は最初に JASSM に搭載される予定である。
2001.01.31 Jane's Defence Weekly Flight-test validation keeps JASSM on target  1月19日に JASSM の発射試験に初めて成功した。この試験は初の IIR シーカによる目標命中試験でもあった。
 今回の試験は 8回計画されている最初の試験で、続く 3回の試験に成功すれば、今年末に LRIP に入る。 LRIP では95発の生産 が予定されている。
 フルレートの生産は2003年開始予定で、空軍だけでも 3,000発の取得を希望している。
20001.01.29 Aviation Week & ST JASSM successfully completed its first test  米空軍は JASSM の最初の飛行試験に成功した。
 Mach 0.8 で飛行する F-16D から、高度 15,000ft で発射された JASSM は、GPS で誘導され、途中 3箇所のチェ ックポイントを通過した後、目標に 70゚ でダイブした。
 このテストは 8回の開発試験の 1回目の試験であり、続いて10回の運用試験が計画されている。
 空軍は数ヶ月中に LRIP (Low Rate Initial Production) を開始し、初年度95発、2年目に100発を生産する。  最終的な生産量は数千発になる模様である。
2001.01 Jane's Missiles & Rockets JASSM to be fitted with jam-resistant G-STARS guidance  Lockheed Martin 社はこのほど開発した対妨害 G-STAR (GPS spatial temporal anti-jam receiver) を初めて JASSM に適用する。
 空軍の行った試験では、GPS 衛星からの信号より 120dB 以上強い妨害に対処できることが確認されて いる。これまでの受信機は GPS 衛星信号を背景ノイズレベルより 30dB 以下で受信するため、妨害を受け やすい環境にあり、1kW の妨害で 80km 以上の距離から影響を受けている。
2001.01 Jane's Missiles & Rockets JASSM completes its first full-range mission  JASSM の EMD 段階での2回目の飛行試験 (CT-2) が、フロリダ州 Eglin 空軍基地試験射場で行われ、初めての 最大距離飛行試験に成功した。
 JASSM はメキシコ湾海上の F-16 から速度 0.8M、高度 35,000ft で 発射され、最大距離 200nm (370km) を34分 間、GPS/INS により正常に誘導された。
2000.11.27 Aviation Week & ST JASSM set to begin key development tests  米空軍は、JASSM の2回目の CT-2 (2nd Controlled Test flight) に成功した。 この成功により、試験は本格 的な段階に入ることができることになった。
 JASSM は計画初期の段階でミサイル本体とエンジンに不具合があり、再設計した経緯があり、今回の試験の成功でこれらの不具合 改善が確認された。

 試験では、35,000ftを Mach 0.8 で飛行する F-16D から投下された JASSM が、投下後 100秒でエンジンを始動し、30分間にわた り 200nm 以上を飛行した。
 尚、1回目の CT-2 は燃料系のバルブの故障で失敗している。

2000.11 Jane's Missile & Rockets First JASSM EMD test flight cut short  JASSM (Joint Air-to-Surface Standoff Missile) の EMD 最初の誘導試験飛行が Eglin 空軍基地テスト射場で行われた。
 F-16 から高度 21,500ft、速度 0.8M で発射された JASSM は、GPS/INS によりメキシコ湾に設定された 10ケ所のテストポイントの 2ケ所を通過したところでコースをそれ、25分の飛行のところ 9分30秒で試験は打ち切られた。
 誘導試験飛行はもう1回予定されている。 
2000.11.08 Jane's Defence Weekly USAF to boost JASSM purchase  JASSM は最近の試験で、本来25分以上飛行すべきところを10分間しか飛行できず、試験は失敗しているが、空軍 は JASSM の調達数量を、2,400発から 3,700発に引き上げた。
 2,250 lbs の JASSM は、空軍が求めている射程約 250kmより遙かに遠く 370kmを攻撃する能力を有する。
2000.10.04 Jane's Defence Weekly JASSM condeucts EMD test  Lockheed Martin社は、JASSM (Joint Air-to Surface Standoff Missile) の最初の発射試験を行った。
 JASSM は F-16 から発射された後、主翼尾翼を展開しエンジンを始動したが、予定された25分の飛行のうち 9.5分しか飛行しなか った。
2000.08.14 Aviation Week & ST JASSM tested for B-1B deployment  米空軍 AEDC (Arnold Engineering Development Center) は、B-1B に搭載する JASSM の 10% スケールモデルに よる2回目の風洞確認試験を行った。
2000.06 National Defence Threat to satellite signals fuels demand for anti-jam products  近年衛星からの GPS に対する電子妨害の存在が明らか になり、戦闘機、巡航ミサイルを始めとする軍用装備の多くが目標への誘導を無効にされかねないその 脅威に直面している。
 米国では現在、GPS に対する電子妨害に対処する研究が進められており、DoD は 2001年までに対応 計画の概要をまとめたいとしている。
  =軍・民で検討している主要な対処策=  
 ・G-STAR(GPS spacial temporal anti-jam reciever)
   JASSM に搭載を検討している対妨害受信機
 ・GPS anti-jam module
   空軍 CALCM(通常型航空機搭載巡航ミサイル)用対妨害モジュール
 ・PTAN(precision terrain aided navigation)
   トマホーク BlockⅣ に搭載を検討している GPS によらない自律誘導装置
1999.08.25 Jane's Defence Weekly JASSM takes first step in flight testing  Lockheed Martin 社は8月12日、W.S.M.R で JASSM 飛行試験の第1段階である 航空機からの分離及び旋回試験を行い、成功した。最初の動力飛行は準備中で2000年に計画されて いる。
1999.01 International Defence Review JASSM proceeds into development  DoD は JASSM の EMD 段階への移行を認可した。Lockheed Martin 社は $132.4M  で引き続き契約、量産は 2001年1月から開始される予定。
1998.12.09 Jane's Defence Weekly US DoD moves to slow fast-paced JASSM project  
1998.05 International Defense Review Lockheed Martin wins Joint Air-to-Surface Standoff Missile  Lockheed Martin社は、JASSM の PDRR (Program Definition and Risk Reduction) Phase II の契約を、当初分 $36Mで受注すると共に、2001年8月から始まるEMD (Engineering Manufacturing Development) のオプシ ョン契約を受けた。
 JASSM は米空軍と海軍が共同で開発している、固定重要目標攻撃用のステルス巡航型の ASM で、2000年 代中頃量産開始を目指すものであり、空軍は 2,400発(海軍の調達数量は未定)の調達を見込んでいる。
 JASSM は全長 4.25m、重量 1,050kg、弾頭重量 450kgで、450km程度の射程(公式には100nm以上)を持つ。  中期誘導は慣性と G PS の組み合わせで、終末は IIR を用いる。
1998.04.22 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin takes the JASSM prize  
1996.06.24 Aviation Week & ST JASSM result tweaks CASOM competition  
1996.06.24 Aviation Week & ST Contractors named for JASSM finale  
1996.06.26 Jane's Defence Weekly UK inching towards Euro choice for CASOM  
1996.06.26 Jane's Defence Weekly US giants clear the last hurdle in race for JASSM  
1996.04.01 Aviation Week & ST Missile makers vie for CASOM prize