2006年の F-35 JSF に関する記事

年 月 日
出   典
標     題
要         旨
2006.12.21 Inside the Pentagon DoD overturns effort to delay fielding Marine Corps JSF <0704-122103>
 DoD はFY-08予算で、海軍が削減した海兵隊の STOVL JSF 6機分の経費を再充当することを指示した。
 海軍は海兵隊用として$1.5Bの予算を再充当することとなり、IOC は当初計画どおりFY-12になる。
2006.12.20 Jane's Defence Weekly Australia eyes Super Honets as a JSF capability stop gap <0702-122002>
 オーストラリアは12月13日に F-35 の PSFD MoU (Production, Sustainment and Follow-on Development) に 署名したが、計画遅延のおそれが大きいため2個飛行隊分として24機の F-18F を調達 することにした。 F-18 は2008年から引き渡され、現在改良計画が進められている現有の F-18 を増強する。
 最初の飛行隊分の F-35 は2013年に引き渡される計画であるが、業界関係者は1~2年遅 れると見ている。
2006.12.20 Jane's Defence Weekly As year ends, JSF clears key goals <0702-122001>
= F-35 の計画進捗に関する記事 =
 技術移転の問題で英国との間でもめていた F-35 の PSFD MoU (Production, Sustainment and Follow-on Development) が、12月12日に締結され、JSF 計画は一歩前進した。 また米国議 会はFY-07に空軍が要求した5機のうち2機の予算復活を承認した。
( F-35 予算関連記事 DN 2006.10.23)
 2004年に問題となった重量増は一応解決したとはいえ、初飛行する F-35 AA-1 はまだこの問題を解決していな い。
2006.12.18 Aviation Week & ST Lockheed Martin has completed taxi trials of the F-35A <0702-121801>
 Lockheed Martin社は12月7日から12日の間に F-35A JSF の最終地上走行試験を行った。  初飛行の日程は未だ明らかにされていないが、12月中に実施される模様である。
 一方、懸案であった開発継続と量産に関する MoU は11月のオランダに次いでカナダが先週合意文書を締結した。 その他5ヶ国も年内 に締結を予定するが、イタリアとの締結は1月にずれ込むとみられる。 また、トルコが共同計画への参加を表明している。
2006.12.11 Defense News US offers UK JSF stealth, key codes <0703-121101>
 JSF の製造段階移行に関する MoU 締結をめぐり、米英両国の協議は難航しているが、米側はステルス技術の移管と暗号コードの開示 を提案した。
 米国にとっては大幅な譲歩であるが、英国は全ての技術を移管することを求めており、来年1月の MoU 締結は困難 とみられる。 MoU はこれまでにオランダが締結し、豪、加が12月中に、伊、トルコが1月初めに締結を予定している。
2006.12.11 Aviation Week & ST First flight <0701-121101>
 F-35A の試作初号機 AA-1 の飛行試験が12月11日に予定されている。 じ後3機種15機による6年間、12,000 時間の試験飛行が計画されている。
 AA-1 の最終エンジン試験は12月7日に終了し、9日に110ktでの地上走行試験を実施、11日に約1時間にわたり最大速度 Mach 0.7、高度 20,000呎での初飛行を行う。 飛行試験は当初6ヶ月間、月平均6回行われる。
2006.11.27 Aviation Week & ST F-35 sensor system maturing <0624-112702>
 F-35 JSF に搭載するセンサ及びミッションシステムと改善ソフトの機上試験が2007年に行われ、F-35B (S/N BF-4) STOVL が最初の搭載機として2008年3/四期に完成する。 先に完成し来月初飛行を予定している F-35A (S/N AF-3) CTOL にはセンサを搭載していない
 BF-4 及び AF-3 搭載用のソフトとミッションシステムは Boeing 737-300 を改造した CATBird (Cooperative Avionics Testbed) により2007年3/四期以降に飛行を予定している。 
2006.11.23 Inside the Pentagon Marines focus on STOVL JSF,but may buy Navy version someday <0702-112303>
 米海兵隊高官は当面 STOVL 型 JSF の導入を従来通り進めていくが、将来は運用構想の転換等により、海軍 が保有する CV 型を導入する可能性が残っていることを示唆した。
2006.11.22 Jane's Defence Weekly Dutch are first to sign Joint Strike Fighter PSFC MoU <0624-112202>
 オランダが11月14日に、JSF 共同開発国として初めて PSFD (Production, Sustainment and Follow-on Development) の MoU に署名した。
 署名行事は当初12月に予定されていたが、11月22日に行われるオランダの総選挙で与党が過半数を割り、JSF に反対 する野党に署名を阻まれる恐れがあるため、日程が繰り上げられた。
2006.11.20 Inside the Navy Marine Corps seeks to reverse course on JSF funding cut and delay <0624-112001>
 米海兵隊は8月に計画した F-35B の14ヶ月遅延について方針を撤回し、2008年度の初飛行 に向けた予算配分を行う方針を示した。 海軍は35機分の予算を他に転用する計画であった。
 海軍と海兵隊は、技術的完成度と予算削減を遅延の理由としたが、10月25日に DoD が空海軍、海兵隊当局者を集めて行った JSF 計画 の審議で、技術的にも予算的にも特に問題はないとの結論に達した。
2006.11.20 Aviation Week & ST Billion-dollar baby <0623-112005>
 JSF の PSFD (Production Sustainment and Follow-on Development) の MoU は、オランダが先週合意した ため、英伊を除く5ヶ国が年内に締結する見込みである。
 英伊両国は維持整備を現地で行うことを主張しており、イタリアは英国以外の各国が保有する JSF の維持整備も併せてイタリアで行う ことを提案している。 両国は40年間にわたる PSFD にそれぞれ$1B以上を投資することとなるとしている。
2006.11.09 Inside the Pentagon Air Force to use TTNT Link on F-22A and F-35 <0624-110902>
 米空軍は TTNT (Tactical Targeting Network Technology) データリンクを F-22A 及び F-35 に装備することを決め、08-POMに所要の予算を計上した。
 TTNT はインターネットプロトコルを用いた高速ネットワークで、2Mbitのデータを2msecで距離100浬の送信 ができる。
2006.11.06 Aviation Week & ST Set to fly <0622-110605>
 JSF F-35A の地上試験は順調に進行しており、11月中には100ktでの走行試験を含み全て完了し、予定通り初飛行を 12月に行う計画である。
 JSF は12月以降2012年までの6年間に約12,000時間のを飛行試験計画しており、A 型(CTOL)、B 型(STOVL) 及び C 型(CV) の3機種併せ て15機が飛行試験用に試作される。
 2008年中頃に試作機は軍の飛行場に移され、A 型は Edwards AFBで、B 型と C 型は NAS Patuxent River で約6,000ソーティ以上の試 験飛行を実施する。
2006.11.01 Yahoo 韓国中央日報記事

韓国早ければ2014年にF-35・・・」

<0622-110101>
 韓国が、次々世代戦闘機として F-35 を導入する計画で、早ければ2014年頃に実戦配備 される見込みである。
 空軍参謀次長が31日の国会で、F-15K に比べて価格が40%ほど安い F-35 を導入する計画があるかとの質問に 対し検討中であると答えた。
2006.11 International Defence Review JSF performance <0622-110011>
= JSF の性能上の問題点を指摘する記事 =
 F-35A の航続距離は900kg爆弾と AMRAAM をそれぞれ2発ずつ搭載して1,100kmと、 F-16 の2.5倍とされているが、これは機内燃料だけの場合である。 実際には F-16 が標準的に1,400立の外部 燃料タンクを装着するのに対して、F-35A の1,620立タンクはフェリー時のみの使用で戦闘では使用しない。 F35C についても同様で F/A-18E/F の方が勝る。
 また JSF はステルスの代償に搭載武器の量と柔軟性を犠牲にしている。 機内弾庫の爆弾 を AAM に換装不能、また2個の大型爆弾を4個の小型爆弾に換装できない。 F-35A の最大離陸重量が26t、 F-35C が30tであることから機外武装もできるが、その場合航続距離に影響する。
2006.11 International Defence Review Technology drive US Joint Strike Fighter programme to the limit <0622-110010>
= 初飛行直前の JSF 開発に関する7頁にわたる特集記事 =
 共同開発参加国は PSFD (Production, Sustainment and Follow-on Development) の MoU を結ぼうとしてい るが、LO の技術移転問題は曖昧のままである。
 開発と並行してエンジンの再設計も進められている。 特に STOVL 用のエンジン出力上昇が課題になってい る。
 試作一号機である F-35A-1 には GD-425 4銃身25mm砲が積まれるため、機体に出っ張りがある。
 JSF の生産予定数は米国の1,763機(恐らく1,400~1,500機に削減される)をはじめ、共同開発国だけで3,218機 にのぼる。
┏━━━━━━━━━┳━━━━━━┳━━━━━━┳━━━━━━┓
┃         ┃  F-35A  ┃  F-35B  ┃  F-35C  ┃
┣━━━━━━━━━╋━━━━━━╋━━━━━━╋━━━━━━┫
┃自  重 (kg)   ┃  13,168 ┃  14,585 ┃  14,545 ┃
┃機内燃料 (kg)   ┃   8,336 ┃   6,334 ┃   9,125 ┃
┃機内搭載武器   ┃2x900kg JDAM┃2x450kg JDAM┃2x900kg JDAM┃
┃         ┃ 2xAIM-120C ┃ 2xAIM-120C ┃ 2xAIM-120C ┃
┃戦闘行動半径 (km) ┃   1,100 ┃    830 ┃   1,300 ┃
┃通常離陸重量 (kg) ┃  24,350 ┃  22,240 ┃  25,896 ┃
┃最大速度 (Mach)  ┃   1.6  ┃   1.6  ┃   1.6  ┃
┗━━━━━━━━━┻━━━━━━┻━━━━━━┻━━━━━━┛
2006.10.30 Defense News DoD presses Navy to stick with JSF buys <0624-103003>
  米海軍は艦船購入を優先するため JSF 調達を遅らせる方針であるが、DoD は海軍 に対し、FY-08に F-35 STOVL を調達することを求めている。
 FY-07予算では JSF は2機のみが認められた。 ただし空軍用6機と海軍 STOVL 6機について来年度調達を認めるとしており、DoD はこ の趣旨に沿うよう海軍を説得している。
   米は12月末までに8ヶ国の共同開発国と、JSF の調達機数について合意するべく努力を重ねている。
2006.10.30 Aviation Week & ST Card game <0622-103002>
 JSF の共同開発と生産の継続に関する英国をはじめとする8ヶ国との MoU は、年内の合意をめざし11月中旬以降協議が開始される。
 英空軍は JSF 飛行隊を先ず北スコットランドの Lossiemonth基地に配置する計画で、維持整備を現地で行うことを主張している。  また、独自の技術による機体の LO (Low Observable) 化を行う計画もあり、協議の焦点となる。
 英空軍は GR9 Harrier 及び一部の GR4 Tornado の後継として2011年~2027年に138機以上を調達する方針だ が、実際に取得するのは2012年の LRIP からとなる。
2006.10.23 Defense News Congress slows USAF cutbacks on aircraft <0624-102302>
 米空軍の FY-07予算は要求より$1.7B削減されたものの、陸海軍に比し最優先され、$104.2Bが承認された。
 特に F-22 の多年度契約による60機の生産、10機の C-17 追加調達が認められたが 、F-35 は5機から2機に削減された。 また、研究開発には$18.6Bを充当、F-35 代替エンジン開発には$70Mが追 加された。
2006.10.08 Yahoo 琉球新報記事

「F-35 嘉手納配備検討、米・・・」

<0620-100801>
 米空軍は7日までに、F-35A を米国外基地では唯一嘉手納基地に配備を検討している ことを明らかにした。 今後配備に向け約2年をかけて環境調査を実施する。
 Stars&Sreipe 紙によれば、空軍は今後10年以内に嘉手納基地に2個飛行中隊の少なくとも 54機が配備する。
2006.10.04 Jane's Defence Weekly F-35 software testbed faces flight delay <0621-100407>
 Boeing 737 に F-35 の APG-81 レーダや EW 装置を搭載した CATBird (Cooperative Avionics Test Bed) の 初飛行は2006年7月に予定されていたが改造に時間がかかり、2006年末か2007年初頭になりそうである。
 CATBird は mission system software package Block 0.5 の検証を行うテストベッドで、最初の mission system は F-35B の4番機と F-35A の3番機に搭載される計画になっている。
2006.10.02 Aviation Week & ST Appropriator mix F-22 and JSF results, back C-17 <0620-100203>
 FY-07国防予算の上下院最終審議が先週行われ、F-22 60機の多年度契約が承認された。 これにより FY-07~ 09に毎年20機が調達される。
 F-35 JSF は要求の5機に対し2機が承認されたが、当初査定ゼロであった C-17 輸 送機12機は$2.2Bが計上され完全復活した。
2006.09.27 Jane's Defence Weekly Lightning Ⅱ engine sets thrust record <0621-092707>
 9月18日に F-35 に搭載した F135 エンジンのアフタバーナを用いた最大出力試験が行われ、40,000-lb以上 の推力が達成された。 初飛行は11月下旬には行われるが、その様子は公開されずに翌日に発表される。
 F-35 は試験終了前に LRIP として424機が発注されることになっているが、$49Bの総経費確保は不確定であ る。
2006.09.25 Aviation Week & ST JSF jig <0620-092504>
 米空軍参謀長は LightningⅡ JSF の初飛行が約1ヶ月遅れ11月~12月になることを明らかにしたが、全体計 画には影響しないと述べた。 最近行った F-135 エンジンの地上試験は成功を納め、予定する飛行は確実とみられる。
 一方上院は JSF の LRIP を1年延期する提案を行っており、空軍は JSF の装備化遅延の対策として F-15E の中継ぎは考えず、F-22 の生産ラインを継続して機数の増加を検討する方針である 。 英国を初めとする共同開発国は自国計画に及ぼす影響を懸念している。
2006.09.21 Inside the Pentagon General says Naval officials mulled,then tabled,changes to JSF mix <0621-092102>
 F-35 JSF の装備化にあたり、米海軍は海兵隊も CV 型を保有することを主張しているが、 海兵隊は STOVL 型との混合装備に否定的である。
 現在の計画では海軍が CV 型を、海兵隊が STOVL 型をそれぞれ装備する計画であるが、先日の装備調達会議で海軍から緊密な作戦実 施のためとして、混合装備が提案された。
2006.09.18 Aviation Week & ST Italy plugs in <0619-091807>
= イタリア空軍の次期装備構想に関する記事 =
 伊空軍は NCW を重視した航空戦力の強化をねらい、JSF、Smart tanker 及び UAV/UCAV の装備を計画しているが、厳しい予算状況から 具体化は遅れ気味である。
Smart tanker
 日本と同様に KC-767 を装備する計画で、空中給油機能と共に Link 16 と衛星通信機能を持たせネットワークノードとして運用する。  また、長時間滞空 UAV/UCAV への空中給油を検討している。
F-35 JSF
 CTOL 及び STOVL 型を合わせ130機以上を装備する計画であるが、海空軍への機数割り当ては未定である。  空軍は将来の DEW 運用も視野に入れ、AESA レーダの役割に期待している。
UAV/UCAV
 偵察監視用としての運用のほか、有人戦闘機との共同運用を検討している。 装備機種は未定だが、当面は Predator の増加装備を行 う計画である。 また、MALE/HALE UAV の指揮統制には MMA 及び AWACS を使用する検討を行っている。
2006.09.18 Aviation Week & ST JSF in peril <0619-091801>
 米空軍と Lockheed Martin社は、計画中通り F-35 JSF の製造ラインが構築できなければ、価格が25~35%高騰して1機あたり$58M~$62M となり、英国とオーストラリア向け価格は更に上がるとの見積もりを明らかにした。 FY-07予算法案審議で下院は JSF の取得数を18機 から最大4機の削減を、上院が LRIP の1年繰り延べをそれぞれ提案している。
 現在、CTOL 型が$46M~$47Mで、CV 及び STOVL 型は約$10M高く設定されている。
2006.09.14 Inside the Pentagon Air Force trims JSF in FY-08 budget <0621-091401>
 米空軍はFY-08 POM で、F-35 の機数を2008年~2013年の間に72機を削減する計画 である。 削減理由は価格の高騰で、これは約1個航空団分の機数に相当する。
 これまで米軍は2,500機の F-35 を海空軍、海兵隊に装備する計画で、8ヶ国の国際共同開 発国は770機以上を導入するとみられていた。
2006.09.06 Jane's Defence Weekly LM seeks UAV spin-off for F-35 sensors <0619-090605>
 Lockheed Martin社が、F-35 搭載 EO 装置を UAV に転用する計画を明らかにした。 システムは ALERT (Advanced Low-observable Targeting) と呼ばれ、F-35 の EOTTS (EO Tactical Targetin System) と95%の共通性を持つ。
 EOTTS の自慢は SAIR (Synthetic Aperture IR) モードで、高分解能画像と自動捕捉、自動目標識別が可能 である。 この他に air-to-air targetin FLIR モードや、長距離航空監視モードも持つ。
【註:】
 8月17日に東京新聞に報道された「F-35 を UAV 化する」との記事 (東京新聞 2006.08.17) は、この記事が誤って伝えられた可能性がある。
2006.09.04 Defense News Testing on engine for F-35 <0620-090404>
 F-35 初号機に F-135 エンジンを組み込んだ試験を8月から開始し、地上走行試験を今月から行う計画である。 初 飛行は年末に予定されている。
2006.08.23 Jane's Defence Weekly JSF first flight delayed again <0618-082301>
 本来8月に予定され、その後10月末に延期されていた JSF の初飛行は、更に12月まで延期 されることになった。 12月のいつかは特定されていない。
 この延期により開発コストは更に増大することになる。
2006.08.21 Inside the Navy Navy,Marine Corps propose 14-month Joint Strike Fighter delay <0618-082112>
 米海軍と海兵隊は JSF の IOC を14ヶ月遅らせる方針で、POM-08 (2008~2013年) では、遅延により 浮く35機分の経費$1Bを、認可されれば他に転用する計画である。
 海軍は、海兵隊の飛行隊への最初の配備を2011年から2012年に、海軍仕様の装備化を2013年から2014年に遅らせる。
2006.08.17 東京新聞

インターネット

F-35 無人機か、日本導入・・・」 <0616-081701>
 Lockheed Martin社の UAV 担当副社長が、F-35 を UAV 化する計画を進めていることを明らかにした。  ワシントンポスト紙によれば、F-35 は作戦によって有人、無人を使い分けるハイブリッド型になるという。
 防衛庁は F-4 の後継機種選定で F-35 を候補にあげ、10月にも調査を開始する方針を明らかにしている。
2006.08.09 Jane's Defence Weekly Lockheed targets JSF software hurdle <0617-080906>
 Lockheed Martin社が F-35 に搭載するソフト Block 0.1 を10月末までに完成し F-35 に搭載すると共に、 Boeing 737 試験機にセンサと共に搭載して社内での試験を行う。
 F-35 のソフトは2008年6月に Block 0.5 に更新され、引き続き統合能力を持つ Block 1.0 に移行する。
2006.08.03 Inside the Pentagon U.S.,U.K.resolve Joint Strike Fighter technology transfer dispute <0618-080302>
 米英国防当局は7月18日に JSF の技術移管の原則を規定する MoU を締結した。 これにより英国はステルス 技術や秘密ソフトの入手が可能となり、英空軍の運用構想に沿った航空機の改善を国内で実施できる。
 英国は Harrier の後継として150機を調達する計画である。
2006.07.26 Jane's Defence Weekly Senate appropeiators move to delay JSF, JCA by at least a year <0616-072602>
 米議会上院は7月20日に、総額$453.4Bに上る国防支出法案を成立させたが、この中には JSF の量産開始延期と JCA の計画延期が盛り 込まれている。 下院は既に6月20日に法案を成立させているため、8月には両院協議会が開かれる見込みで、10月1日までに予算法案の 最終版がまとめられる。
 F-35 Lightning Ⅱ は両院とも量産移行が早すぎると見ており、下院は最初の量産機数を12機から5機に減らした。
2006.07.10 Aviation Week & ST Joint Strike Fighter becomes Lightning Ⅱ <0615-071001>
 F-35 JSF の名称が Lightning Ⅱ に決まり、7月7日に式典が行われた。 この名称は第2次世界大戦で活躍 した P-38 及び1950年代に製造された Lightning ジェット戦闘機から受け継ぐものである。
 F-35A CTOL の初飛行は今年の秋に予定されている。
2006.07.08 Yahoo 毎日新聞記事

次世代戦闘機 F-35 を「ライ・・・」

<0614-070804>
 米国防総省は7日、国際共同開発している次世代戦闘機 F-35 を Lightning 2 と命名したと発表した。
 年内に初飛行を行い、数年かけて15機程度をテストし、順次配備する。
2006.07.06 Inside the Pentagon F-35 partners pleased with draft MoU,but pullout remains an option <0618-070601>
 JSF の量産、技術移管、導入時期等に関する国際 MoU が、計画より6ヶ月遅れて6月9日に共同開発する9ヶ国により締結された。
 MoU では構成部品及び機体の組み立て実施場所、技術移管の範囲が要点となっているが、ステルス技術等いくつかの項目で細部が決ま っていない。
2006.07.05 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin lands F-35/CVF integration <0615-070512>
 Lockheed Martin社が、F-35 JSF を英海軍の次世代空母 CVF に搭載するための改造を $115.8Mで受注した。
 契約期間は2013年10月までで、この契約で F-35 と CVF のインターフェス等の整合が図られる。
2006.07 International Defence Review Netherlands government confirms support for F-35A Joint Strike Fighter procument <0614-070003>
 オランダ政府は5月12日に議会への報告の中で、108機保有する F-16 の後継は F-35 であることを再確認し、再検討を行う理由は ないと言い切った。
 オランダは JSF の SDD Level 2 参加国として$800Mを負担している。
2006.06.28 Jane's Defence Weekly Italy-US finalising details of JSF assembly facility <0614-062802>
 JSF の最終組立をイタリアで行うことで米伊が合意した。 しかしながらステルスなどの 秘匿部分の取り扱いについては、まだ決まっていない。
 Lockheed Martin社によると当該部分の作業は米国から派遣された要員が実施することになるようである。
 イタリアでの最終組立に伴い伊、蘭間の MoU 取り決めの準備が進められている。 この交渉にはデンマーク、ノルウェー、トルコも 参画して10月~11月に MoU が調印される模様である。
2006.06.19 Aviation Week & ST Italy's JSF win <0613-061904>
 イタリアは、英国用を除く欧州諸国の全ての F-35 最終組み立てを国内 Alenia社施設で行うことで、米国と 合意した。 一方英国は JSF の運用の独立性と独自改善を要望し、併せて国内に欧州 JSF の補給整備センタを設立することで米側と協 議中である。
 米国は2,443機を調達する計画で、1,700機以上が空軍装備となる。 英国は2015年に退役する Harrier GR9 の後継に150機以上を購入する計画であり、当初の購入は80機程度となる。
2006.06.12 Defense News BAE delivers F-35 EW gear <0616-061207>
 BAE社が、最初の F-35 JSF 搭載電子戦システムを Lockheed Martin社 Fort Worth工場に納入した。
 細部は明らかにされていないが、重量は190-lb以下とこの種装置としては世界一軽量で、次世代脅威の探知識 別と即時妨害が可能である。
2006.06.12 Defense News High initial JSF costs to drop after 2014 <0616-061203>
 DoD が総額$276Bを投じて開発中の F-35 JSF の平均価格は2010年頃まで$150Mであるが、受注増加により 逐次低減され、2014年以降 CTOL 型で$50M以下、VTOL 型で$60M程度まで下がると見積 もっている。
 米軍は2,400機以上を調達する計画で、共同開発国その他への輸出は約650機を見込んでおり、2011年には190機 の発注により平均価格は$136M、2013年では424機が製造され、$116Mとなると見ている。
2006.06.08 Inside the Pentagon House,Senate cuts said to delay F-35 by a year <0616-060801>
 JSF 計画当局は、上下院がFY-07の予算削減を審議していることについて、仮に削減が行われれば飛行試験に大きな影響を及ぼし、IOC は1年以上遅れるとの見解を示した。 F-35 の装備化は2012年から予定されている。
2006.06.07 Jane's Defence Weekly JSF team works on fix for over-heating engine <0613-060702>
 STOVL 型 F-35B JSF に搭載される P&W社製 F135 エンジンが、システム許容値を5%超える88゚Cの温度上昇 を起こしている。 この結果はエンジン出力を下げることはないが、寿命を短くする恐れがある。
 温度上昇のうち半分は、2004年に起きた重量超過を解決するためエンジン出力を上げたたことが原因になっ ている。 代替エンジン計画で進められる F136 も F135 と同じタービンベーンを使用している。
2006.06.05 Aviation Week & ST Alternate woes <0612-060501>
 GE/Rolls Royce社の自社試作エンジンである F136 3号機が4月にコンプレッサー作動時にオイル漏れを起こ し、低圧タービンブレードを損傷していたことが明らかになった。
 F136 は JSF に搭載する F135 の代替エンジンで、現在原因を究明中であるが、開発チームは2007年~2008年に開始を予定する SDD でのエンジン組み立てと作動試験には大きな影響はないとしている。
 F135 も STOVL 用エンジンのオーバーヒート問題が最近明らかになっている。
2006.05.31 Jane's Defence Weekly US DoD says study into F136 was not 'comprehensive' <0612-053113>
 米 GAO が、DoD が F-35 JSF の代替エンジン F-136 の計画中止を決めた際、十分な検討を行っていなかったと指摘した。
2006.05.29 Aviation Week & ST Core valures <0612-052904>
 F-35B STOVL 用 F135 エンジン排気温が計画よりも88℃高いことが判明し、Pratt & Whitney社は改修のための検討を進めている。
 STOVL 用エンジンは垂直離発着に排気ガスを使用しているが、そのバイパスガスの温度が規定値よりも高いた め冷却効果をあげる検討が進められており、8月までに約50%低減できる見通しである。
 F-35A CTOL には全く影響ないが、STOVL 機能以前にステルス機として高温排気ガスの存在が問題視されてい る。
2006.05.24 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin prices JSF at USD50 million <0611-052416>
 Lockheed Martin社が F-35A の平均価格を約$50Mに設定した。 今まで価格は SDD で設定した$37.3Mと言わ れていた。 但し同社は、価格はチタニウムの高騰などの外的要因で更に上昇することもあるとしている。
 JSF の量産は2008年に開始されるが引き渡しは米国が優先され、輸出用の生産は2014~2017年になる。
2006.05.17 Jane's Defence Weekly Further JSF delays loom <0611-051704>
 米議会上院軍事委員会は F-35 JSF の量産開始を1年延期し、調達計画を全面的に見直そうとしている。 一方、下院軍事委員会は 5月上旬に JSF に関する予算を要求通り認めている。
2006.05.17 Jane's Defence Weekly Norway stays with Joint Strike Fighter as work prospects triple <0611-051702>
 ノルウェーは5月8日に JSF の SDD に Level 3 共同開発国として留まる決定を行った。 今年初めに同国 国防相が Lockheed Martin社と米国政府に対して、ノルウェー企業の参加を拡大しないと計画から撤退すると警告していた。
 JSF の生産におけるノルウェー企業のシェアは$3.2Bと、2005年10月から三倍に拡大された。
2006.05.15 Aviation Week & ST F-35 passes initial tests <0611-051508>
 F-35A CTOL 機の地上試験は3月から行われており、基礎試験はすべて終了した。 8月初めまでに地上走行試 験、機体及び搭載機器のシステチェック等総合試験を行い、今秋以降の飛行試験に備える。
 現在進行中の SDD では、数年以内に各バージョンの試作機を14機製造する計画で、2012年までに7,000ソーテ ィ、12,000時間の飛行試験を計画している。
2006.05.15 Aviation Week & ST High drama <0611-051507>
 米上院の軍事予算委員会は、JSF のFY-07要求額$5.3Bに対し、全体計画の遅延を理由に$1.2Bを削減する提案 を行った。
 法案が成立すると、FY-08に製造予定の16機は最大8機が削減されることとなり、英国を初めとする共同開発国の製造にも影響を及ぼす 可能性が高い。
 一方、上下院委員会は代替えエンジンである F-136 の開発予算として$400M以上を追加することを提案している。
2006.05.11 Inside the Pentagon Final terms for international JSF pact expected soon <0612-051101>
 JSF の量産と維持整備に関する MoU の最終的な内容調整がまもなく終了し、7月に締結 される模様である。
 開発当局は技術移管やシェアー割等懸案となっている事項をどのように処置したか明らかにしていないが、共同国である英、伊、蘭、 豪、加、トルコ、ノルウェー、デンマークの8ヶ国は概ね合意に達しているももとみられる。
2006.05.04 Inside the Pentagon House Subcommittee restores funding for JSF alternative engine <0611-050403>
 下院軍事予算小委員会は4月26日、JSF の F136 代替エンジン計画の復活を採択し、$408Mを充当することを 提案した。 法案は軍事予算会議に提出され、本格審議に移行する。
2006.05.01 Aviation Week & ST Priority shift <0610-050105>
 米下院軍事委員会では FY-07予算審議が各小委員会で進められており、全般に航空機関連予算は認められそうだが、 ミサイル防衛関連と陸軍の FCS は削減される方向にある。
 委員会では DoD が計画を中止した JSF 用の代替エンジン F-136 は継続実施を承認した。 また、F-22 及 び V-22 の調達は多年度調達とし、C-17 輸送機の3機増加と C-5 の改善も承認されている。
 一方陸軍の FCS、MDA の TSAT、Space Radr は大幅な削減を審議しており、GMD 三番目のサイトとなる欧州 基地計画要求予算$55.8Mは、関係国の同意が得られていないとして削除されている。
2006.05.01 Aviation Week & ST F135 benchmark <0610-050102>
 F-35 JSF のエンジンである F135 の SDD における作動試験時間が5,000時間を越え、秋に予定する初飛行に向け計画は予定通り進ん でいる。 計画では更に3,600時間のエンジン試験が予定されている。
2006.04.26 Jane's Defence Weekly Hidden problems of stealth <0610-042609>
= JSF のステルス技術移管問題に関する論説記事 =

(ステルス性能等の具体的記述はない)

2006.04.26 Jane's Defence Weekly JSF team seeks new logistics business model <0610-042602>
 Lockheed Martin社を主に、Northrop Grumman社、BAE社が参加した Team JSF の現在のシェア配分は、それぞれ75%、15%、10%となっ ているが、JSF が保守段階に入るとこのシェア配分が崩れることが予想されるため、各社は担当分野の見直しを開始している。
2006.04.20 Inside the Pentagon Joint Strike Fighter costs jump by $19 billion during four-month span <0611-042005>
 JSF の開発総経費見積もりは$276Bを目標としているが、この4ヶ月で$19B以上増加していることが DoD の議 会報告で明らかとなった。 経費増加は機体用素材の所要、サブコンのワークシェアー見直し等が原因とされている。
2006.04.19 Jane's Defence Weekly USAF chief warns on impact of JSF delays <0610-041602>
 F-35 JSF の初飛行が9月か10月に延期されたのを受け、4月11日に米空軍参謀総長が、開発に2年前のような 開発コスト上昇問題が再び起きれば、他の戦闘機計画に重大な影響を及ぼすと強く警告した。 JSF は2004年に重量超過問題から初飛行 が2年延期され、開発経費の$5B増加を招いている。
 JSF 開発の再遅延は F-22 の量産数や A-10 の改造に影響を及ぼすだけでなく、F-35C を装備する予定の米海軍や、 F-35B の装備を計画している英、伊、西などに影響を与える。
2006.04.05 Jane's Defence Weekly Austalia voices concern over JSF information sharing <0609-040506>
 オーストラリア政府関係者が F-35 JSF について、米政府がステルスやソフトウェアなどの 技術開示に消極的であることに憂慮していることを明らかにした。 豪空軍は2015年までに80~100機の JSF を 調達する。
2006.04.03 Inside the Navy Enewold: First Joint Strike Fighter flight test delayed two months <0610-040303>
 JSF 計画当局は、3月28日に行われた上院公聴会で、CTOL 型初号機の初飛行が当初計画の8月28日から 少なくとも2ヶ月遅れることを明らかにした。 遅延理由は航空機の安全確認であり、深刻なものではないとし ている。
 また、初号機は量産機と異なる重量超過型で、軽量化した量産型の飛行試験は2009年 になることも明らかにした。
2006.04.03 Aviation Week & ST JSF's slip is showing <0609-040301>
 JSF 開発当局は上院軍事小委員会で、F-35 の初飛行が当初の8月28日から約2ヶ月遅れて、10月以降になるこ とを明らかにした。 遅延の理由は公表されていない。
2006.04 International Defense Review Pressure builds on JSF partner countries <0609-040001>
= JSF の生産 MoU (PSFD MoU) に関する記事 =
 PSFD (Production Suastainment and Follow-on-Development) MoU の案では、米英は同じ仕様の JSF を購入するが、それ以外の国は 、それぞれの国の仕様で JSF を購入できる。
2006.03.30 Inside the Pentagon U.K.Officials expect to sign JSF pacts by year's end <0610-033001>
 英国防省高官は、問題となっている JSF の技術移管について、両国が前向きな協議を進めており、12月までには MoU を締結するとの 楽観的な見方を明らかにした。
2006.03.29 Jane's Defence Weekly US DoD criticised on JSF investment strategy <0608-032911>
 JSF 計画に対する GAO の集中砲火が再開されている。 GAO は下院軍事委員会で JSF 及び F-22 の調達計画に戦略がないと指摘して いる。
2006.03.27 Aviation Week & ST JSF juggle <0608-032704>
 オーストラリアは100機を購入する計画であった JSF を70機に減らし、30機を UCAV とする方針である。
 空軍の構想では、単独の UCAV 飛行隊を組織せず、常時 JSF と混合運用し、飛行間は JSF または同時運用す る Wedgetail AEW&C 機から操縦制御する。 採用する UCAV の機種は未定だが、軍関係者は Predator B の可能性を示唆している。
 JSF 初号機の取得は2012年を予定し、空軍は16機編成の3個飛行隊を2017年までに編成する計画で、最初の飛 行隊の IOC を2014年としている。
2006.03.20 Aviation Week & ST Engine fumes <0607-032007>
 JSF の技術移管と代替エンジン開発中止の再考をめぐる米英次官級会議が先週行われたが、両国の主張は平行線をたどり、英側は 共同開発からの撤退を強く示唆した。 英側は Level 1 共同国にふさわしい JSF の自国改善、補給整備及び運 用を要求すると共に、F-136 エンジンの開発を強く求め、米議会に対してもロビー活動を進めている。
 JSF の量産及び維持に関する MoU の締結は、年内を目標に今後も激しいやりとりが予想される。
2006.03.15 Jane's Defence Weekly F136 restoration may prove costly for JSF <0607-031506>

 DoD のFY-07国防予算要求に盛り込まれず計画中止になる予定であった GE/Rolls-Royce F136 JSF 用代替エンジン 計画は、ロビーストの活躍と英国首相の直接の働きかけにより、議会で復活する可能性が出てきた。

2006.03.15 Jane's Defence Weekly UK stays outside Euro JSF group <0607-031503>
 2006年中頃に予定されている JSF の PSFD (Production, Sustainment and Follow-on Development) MoU 締 結に向け欧州の立場を有利にするため、SDD に参加している Level 2 の伊、蘭、Level 3 のデンマーク、ノル ウェー、トルコの5ヶ国が3月7日にハーグで初会合を持ったが、唯一の Level 1 参加国である英国は、この呼びかけに対してあくまでも 米英の二国間で交渉するとして出席しなかった。
2006.03.08 Jane's Defnce Weekly Norwegian unions press for JSF offset <0607-030814>
 100万人以上の労働者が加盟しているノルウェーの労働組合連合が2月23日に JSF にいつて、生産の配分がないのなら購入すべきでない との見解を表明した。
2006.03.06 Inside the Navy Tests show exhaust heat from STOVL JSF damages landing surfaces <0608-030612>
 F-35B STOVL JSF のノズル高温の排気ガスが、着陸時に地表面にかなりの影響を及 ぼす可能性があることが明らかにされた。 開発から約8年を経過しているが、この種試験はほとんど行われていないため、海軍は2008年 以降実機による試験を計画している。
 当局は空母甲板はスチール製のため影響はないとみているが、海兵隊が遠征地で使用するアルミマット及びコンクリート、アスファル トの地上滑走路については検証が必要としている。
2006.03.06 Aviation Week & ST JSF engine not dead <0607-030603>
 JSF の代替えエンジンである F-136 の開発経費がFY-07要求から削除されたことについて、空軍は単なる財政上の理 由であるとし、予算の裏付けがあれば再考する意向を明らかにした。
 これは空軍長官が下院軍事委員会で述べたもので、代替えエンジンの開発は議会が強く推していることからも復活す る公算がでてきた。
 F-136 は GE社と Rolls-Rois社が開発を進めており、2008年中頃に最初のエンジン試験を予定している。
2006.03.01 Jane's Defence Weekly UK grievances jeopardise future participation in JSF <0606-030103>
 英国は JSF の共同開発において、技術移転の問題に加えて米国防総省が GE/Rolls-Royce F-136 エンジンの開発を中止してことに不信 完了強めている。
2006.03.01 Jane's Defence Weekly F-35 reaches next stage of development <0606-030102>
 F-35 JSF は2月19日に最終組立を終了し Fort Worth の駐機場に姿を現した。 現在地上試験の準備中で、今年後半には初飛行の予定 である。
 2月17日には CTOL 型と STOVL 型の CDR が完了し、2月13日には F-135 エンジンが搭載された。
2006.03.01 Jane's Defence Weekly JSF partners to focus new MoU on European 'footprint' <0606-030101>
 2006年12月に締結が予定されている JSF の生産及び維持に関する MoU を協議する欧州6ヶ国(英、伊、蘭、デンマーク、ノルウェー 、トルコ)担当相会議が開かれたが、会議の直前まで2ヶ国の国防相が会議の主題について足並みがそろっていなかった。
2006.02.27 Defense News 1st Joint Strike Fighter exits factory <0607-022702>
 F-35 CTOL 型初号機の組み立てが完了し、2月19日に燃料システムの点検のため近傍の施設に移動した。
 この秋の初飛行に向けて計画は順調に進んでおり、エンジン作動を含む各種地上試験が約6ヶ月間行われる。
2006.02.27 Aviation Week & ST F-35 in ground tests <0606-022703>
 8月の初飛行に向け、JSF F-35A 試作機の地上試験が開始された。 現在、燃料システムの作動確認、振動試 験等が行われており、次いでエンジン作動試験、地上走行試験が行われる。 試作機の重量は量産機よりも若干重くなっている。 SDD では22機が製造される。
 F-35B STOVL の製造は既に開始され、2007年末に初飛行を予定し、 F-35C CV の製造は2007年初頭から開始する計画である。
2006.02.27 Aviation Week & ST Cold calculus <0606-022702>
 ノルウェー国防省は JSF 開発計画 Level 3 からの脱退を検討しており、4月1日を期限として米側に国内企業 へのシェアー割の充実と国内技術の導入を強く要望している。 これはノルウェー議会の強い反発を背景にしており、同国が開発中の NSM (Naval Strike Missile) の搭載を可能にする改造を国内で行うことも求めている。
 また、要求が認められた場合も、F-35 に決定するのではなく、2008年に Eurofighter Typhoon、Rafale 及び Saab Gripen を候補とし て機種選定を行うとしている。 同国はこれまで48機の JSF を装備する計画であった。
2006.02.22 Jane's Defence Weekly UK demands JSF technology <0606-022206>
 英国防相が議会からの質問に、JSF の技術移転に関する要望が受け容れられなければ、英国は 次の段階への移行に同意できないと書面で回答した。
 JDF の PSFD (Production, Sustainment and Follow On Development) の MoU 締結は2006年後半に予定されているが、英国は1月に PSFD MoU に署名しない意向であることを明らかにしている。
2006.02.08 Jane's Defence Weekly Back to the drawong board <0605-020802>
 米空軍は B-52 を ECM として使う計画と F-35B STOVL を調達する計画を断念した。
 B-52 Jammer は技術的な問題とコストが障害となり、次期 ECM 機計画は振り出しに戻ることになる。
 BF-35B は短距離離着陸能力から運用可能な滑走路が飛躍的に増大すると考えられていたが、搭載能力と航続距離が制約されるため、 F-35A を空中給油機の支援で運用した方が有利との結論に至った。
2006.02.08 Yahoo 共同通信記事

「米、戦闘機の開発計画縮小・・・」

<0604-020802>
 ラムズフェルド米国防長官は7日、FY-07国防予算案で F-35 開発計画の一部を縮小し、$1.8Bの予算削減を行 ったことを明らかにした。
 国防総省は英ロールスロイス社などが受注した同機の代替エンジン開発の中止を検討しているためブレア英首 相がブッシュ米大統領に開発継続を求め直談判していたが実らなかった。
 長引くイラク駐留の影響もあり、F-35 計画の一部が撤回となったことで、緊密な米英関係に水を差した格好だ。
2006.02.06 Aviation Week & ST F-35 cockpit tech <0604-020610>
 JSF のコックピットに装備される PCD (Panoramic Cockpit Display) と HMD (Helmet-Mounted Display) の開発が終了した。
 PCD は8×10吋 液晶画面2面からなり、パイロットの負担軽減のためタッチパネル になっており、操縦席内のスイッチ類は極限されている。
 HMD は従来の HUD に代わるもので、ヘルメットのバイザーに状況現示やシンボル表示を行う。 表示は PCD との切り替えができ、IR センサによる画像も表示可能である。 PCD は三機種の JSF にほぼ共通である。
2006.02.01 Jane's Defence Weekly UK seeks JSF technology sovereignty quarantees <0604-020102>
 F-35 JSF の量産移行に関する米英間の MoU (PSFD MoU: Production, Sustainment and Follow On MoU) は 2006年後半に予定されているが、英国は技術主権が保証されない限り MoU に調印しない模様である。 英国は
 ・英国の考えるシナリオにおける F-35 の迅速な効果判定
 ・英国仕様の兵器、センサの迅速な搭載
 ・英国の安全要求への適合
 ・英国の他の兵器との interoperability
などのため、技術主権を確保することが欠かせないと見ている。
2006.01.30 Defense News Pentagon weighs sole engine source for JSF <0605-013003>
 DoD が JSF の代替エンジンの開発中止を検討していることについて、有識者の間から疑問 視する意見が強まっている。
 DoD は経費節減につながるとしているが、P&W社の独占により競争原理が働かないことから長期的には価格高 騰と技術力の低下につながる。 かつて F-14 と F-16 の開発で、当初は P&W社が単独指名されたが、その後 GE社が競争に加わり結果 的に価格低減と技術向上が図られた経緯がある。
 DoD はこれまでにも DD(X) の開発を1社とする方針であったが、議会は昨年 DD(X) の2社による開発を決めている。
2006.01.30 Defense News UK US enter tech-transfer talks <0605-013001>
 英米両政府は軍事技術の移管に関する協議を、年内の合意を目標に再び開始した。
 米は昨年10月に ITAR (International Traffic in Arms Regulation) の見直しを行い、秘以外の技術については輸出認可がなくとも移 管できる等、規則の一部を緩和した。
 米国側は JSF の技術移管問題が一歩前進したとしているが、英国側は依然慎重な姿勢 を崩さず、協議内容についてのコメントを避けている。
2006.01.23 Aviation Week & ST Building blocks <0603-012305>
 英政府は数ヶ月以内に F-35B STOVL の調達要領を決定するとみられる。 英国は国内での最終組み立てと点 検作業の実施を要求している。 米国との最終協議はまもなく行われるが、最終組み立てはイタリアとトルコも要望しており、両国にも 影響を与える。
 英国は150機の F-35B STOVL 機を調達する計画であるが、最終決定は2006年3/四期に予定され、国防省高官は 最近、JSF 以外のオプションも検討していることを示唆している。
2006.01.16 Defense News Protests over JSF engine cut <0603-011616>
 JSF 開発計画で、DoD が代替エンジン F-136 の開発中止を決めたことについて Rolls Royce、GE の両社が 強く抗議しており、12月に英首相も米大統領に決定を覆すよう書簡と TV 会談で求めていた。 計画では総額$2.4Bで両社が F-35 のバックアップ用エンジンとして開発を行う予定であった。
 DoD は中止により2011年までに$1.7Bの経費削減になるとしているが、両社は議会に働きかけ、中止を再考させたいとしている。
2006.01.16 Aviation Week & ST The first F-35A <0603-011606>
 F-35A JSF 初号機の機体が1月8日に Lockheed Martin社 Fort Worth 工場に移され、Pratt & Whitney社製 F-135 エ ンジンの組み込みを月末から開始する。
 初飛行を今秋に予定する。
2006.01.16 Aviation Week & ST Fighters under attack <0603-011601>
= 戦闘機国際市場の展望 =
 DoD は主要国の予算制約から戦闘機の国際市場がこの数年以内に確実に変化し、結果としてこれまで欧米から購入していた諸国の国内 開発に拍車がかかると予測している。
 米軍は F/A-22 の装備機数を172機まで減らし、海軍海兵隊の F-35 削減、Comanche ヘリ装備化を中止してい る。 一方、F-35 は12ヶ国が開発に参加しており、将来は世界的に需要が拡大すると関係者はみている。
 欧州ではようやく Eurofighter Typhoon と Dassault Rafale の売り込みが本格化したものの、ギリシャが60機の導入を中止する等、 各国の国防費の緊縮から停滞気味である。
 中国は中東とアフリカ諸国の市場開拓を目指すと共に国産機による近代化を進めており、FC-1 を2007年以降1,000機 以上装備するほか、パキスタンから JF-17 として150機を受注するとみられる。 また、 J-10 の開発は終了し部隊配備を開始している。
 図は2006年~2010年の戦闘機製造予測で、左から米国2社が減少しているに対し、Eurofighter 及び Sukhoi社は現状を維持、 中国 Changdu社は増加傾向にあることを示している。
2006.01.12 Yahoo 時事通信記事

英首相が米大統領に強い圧・・・」

<0602-011203>
 12日付の英紙フィナンシャルタイムズは、JSF 開発計画でロールスロイス社のエンジン採用を取りやめたこと に関し、ブレア英首相がブッシュ米大統領に対して書簡とテレビ会談で決定を見直すよう強い圧力をかけていたと報じた。
 JSF のエンジンは P&W社が開発しているが、これとは別に$2.4Bを投じて新たなエンジンをロールスロイスと GE社が共同開発すること が決まっていた。 しかしイラク戦争の影響で予算の見直しが行われ、新エンジン開発は断念されたという。
2006.01.09 Aviation Week & ST Big step for F-35A <0602-010906>
 F-35A の初飛行を2006年8月に控え、搭載用の画期的な飛行制御システムの試験が続けられている。
 飛行制御システムには新たに開発された EHAS (Electro Hydrostatic Actuation System) と LEFAS (Leading-Edge Flap Actuation System) が用いられ、方向舵とフラップの作動を電気的に制御するため油圧系を必要とせず、機体の軽量化と 損害の軽減が可能となる。
 試験中の EHAS は CTOL 型及び CV 型用で重量は865-lbであるが、STOVL 型用は更に142ーlb軽量化され2006年中頃から試験が行われ、 2007年9月の飛行試験をめざす。
2006.01.05 Inside the Pentagon Defense appropriations conferees slice $200 million from JSF request <0604-010504>
 米議会はFY-06 JSF 予算要求$2.6Bから$200Mを削減した。 法案では特に削減理 由を記述していない。