2008年の F-35 JSF に関する記事

年 月 日
出   典
標     題
要         旨
2008.12.17 Jane's Defence Weekly JSF avionics begin tests aboard CATBird <0902-121703>
 F-35 の搭載アビオニクス試験機である Boeing 737 を改造した CATBird による、RRP 最終段階の試験が 11月25日に開始された。
 F-35 に搭載した試験は2009年中頃に F-35B の BF-4 により開始される。 BF-4 は初の作戦 用型機になる。
2008.12.15 Aviation Week & ST One-for-one <0902-121512>
 豪空軍は公式に F-35 を100機装備すると決めているが、2009年国防白書でこの数が減らされる模様である。 これに ついて空軍参謀総長は F-35 と Wedgetail AEW&C 機及び A330 空中給油機は必須であるとしてロビー活動を繰り広げている。
 豪空軍は旧式化した F/A-18A/B 及び F-111 を F-35 に換装しようとしている。
2008.12.15 Aviation Week & ST F-35 mission system begins flight tests <0902-121505>
 2009年中頃から F-35 の BF-4 により試験が行われるミッションシステムソフトの試験が、Boeing 737 を改修した CATBird により開始された。 CATBird の機首には F-35 の AESA レーダ、客室内にはコックピッ トが設置されている。
 F-35 が装備して360゚を監視する分散開口式 IR 装置や EO 照準装置、多機能ステルスデータリンクは2009年末までに 搭載された試験が行われる。
2008.12.03 Jane's Defence Weekly Australian air chief backs JSF programme <0901-120307>
 オーストラリアの国防相F-35 JSF の購入契約に署名するのに乗り気ではないが、 豪空軍司令官が11月21日に F-35 が同国にとって最適の戦闘機であると主張した。
 同国は F-35 の共同開発に Level 3 として参画している。
2008.12 International Defence Review Air supremacy club loses exclusive status <0901-120036>
= 制空戦闘機と AAM に関する4頁にわたる特集記事 =
 将来の制空戦闘は、朝鮮戦争以来続いた西側優勢が大きく崩れることになる。 ロシアの Vympel社製 R-37 (AA-X-13) の射程は230kmで、Novator社製の KS-172 も同程度の射程を有する。
 図は F-35 のステルス性より AAM の長射程を重視して、翼下パイロンに Meteor を搭載した場合を示している。
2008.11.26 Jane's Defence Weekly JSF wins out in Norwegian fighter contest <0901-112602>
 ノルウェー国防省は11月20日に、同国の次期戦闘機に F-35A を選定した。 JAS 39 Gripen NG は敗れた。  48機について Saab社がNOK 24Bであったのに対し、 Lockheed Martin社はNOK18B ($2.5B) を提示した。
 ノルウェーは F-35 を選定したことにより、F-35 の複合材料の受注と、JSM/NSM の受注を狙っている。
2008.11.19 Jane's Defence Weekly Burbage seeks to smooth out Australia's F-35 issues <0901-111906>
 Lockheed Martin社の F-35 担当副社長が、F-35 の説明のため訪問したオーストラリアで、今回の経済危機が F-35 の計画に影響を及ぼすこと を懸念していると述べた。
 オーストラリアは前政権が F-35 100機を$15Bで購入すると決めたが、現国防相は発注を保留しており、財政上の問題 から発注数を75機に削減すると述べたとも伝えられている。
2008.11.05 Jane's Defence Weekly Funding may delay UK's first JSF buy <0812-110503>
 英国防省の調達担当者が、財政事情の悪化のため F-35 一番機の調達を延期することになると見ている。 国防省筋は 、GBP450M ($742M) で予定していた3機の LRIP 機の購入を取りやめ、調達は FRP 機ま で待つことにした。 同様の決定はイタリアも最近行っている。
2008.11.03 Aviation Week & ST Sound moves <0812-110307>
= F-35 の騒音問題に関する記事 =
 Lockheed Martin社が、F35A の超音速飛行試験前に騒音試験とエンジンの再点火試験を行った。 騒音試験はオーストラリアの 要求によるものである。 F-35 は40,000-lbの高推力エンジンを搭載しているが、その騒音は F-15 に比べて9dB高い程度であった。
 Eglin AFB で行われた試験では、1,000ft離れた地点で、離陸時に F-15C が112dBであったのに対し F-35A が121dB、進入時に F-15C の89dBに対し108dBであった。
2008.10.08 Jane's Defence Weekly US approves sale of F-35s to Israel <0812-100801>
 米政府は9月26日に議会に対し、CTOL 又は STOVL 型の F-35 25機とオプションの 50機を$15.2Bの FMS でイスラエルに売却すると通知した。 イスラエルに売却されれば、共同開発9ヶ国外への 初めての輸出になる。
 しかしながらイスラエルは、2013年に計画していた導入時期を2014年に延期しようとしている。 また当初予定していた導入 機数100機を、2010年代に25機、2020年代に25機に変更した。 これは F-35 導入前にイランと の戦争が生起する可能性があることから、F-15I や F-16I などの現有機に長距離打撃能力を持たせることが先と見たためである。
2008.10.06 Aviation Week & ST Desert high <0812-100604>
= F-35 の試験進捗状況に関する記事 =
 F-35B の一番機である BF-1 は、2009年1月上旬に行われるピットホバー試験に備えた 12ヶ月間の改修のため、工場に入る。
2008.10.06 Aviation Week & ST Israel requests JSF <0812-100602>
 イスラエルが F-35 25機購入の要求を行った。 更に50機のオプションも行ったため、オプションを含めた 総額は$15.2Bにのぼる。
2008.10.01 Jane's Defence Weekly Opposition urges Canberra to make decision on JSF <0811-100111>
 オーストラリアの野党である自由党が政府に対し、F-35 導入の決定を速やかに行うように再三求めている。
2008.10.01 Jane's Defence Weekly US DoD, Lockheed Martin seel to counter JSF critics <0811-100107>
 軍事航空の専門家である Thomas Ehrhard が行った F-35 のコンピュータ上での模擬演習 'Pacific Vision 2008' において、 F-35 が Sukhoi 戦闘機にかなわないとの結果がでたことが8月に公表され、波紋を呼んでいる。
 オーストラリアでは前政権が100機の購入を計画していたのに対し、現在の国防相が決定を2009年1/四半期又は2/四半期に先送りしたが、このシミュ レーション結果により良くない印象を持っている。
 価格も問題で、現在は単価が$50Mに留まっているものの、量産時点で価格が上昇する可能性がある。
2008.09.29 Aviation Week & ST Fighter handoff <0811-092909>
 米国防総省が目下策定中のFY10国防予算案には F-22 の継続生産と F-35 の生産規模拡大が盛り込まれる模様であるが、最終決定は次期政権 にゆだねられる。 F-22 はFY09で、2010年に20機が増産されて203機になることになっている。
 F-35 は LRIP
LRIP 1: 2機
LRIP 2:12機
LRIP 3
 米国向けが2機減らされて14機、そのほかに英、蘭向けで3機
LRIP 4
 FY09での先行予算として27機が承認済み。
LRIP 5
 6ヶ国からの発注が始まるため生産規模の拡大が必要。
 米空軍は FRP110機/年の生産を見込んでいる。
2008.09.22 Aviation Week & ST Two for one <0811-092208a>
 F-35 は機内弾庫の制約から、爆弾等の他に AIM-120 AMRAAM を2発しか搭載できず、AGM-88 HARM は機外装備し かできない。 このため米空軍と海軍は、空対空、空対地両用で機体弾庫に搭載できる JDRADMAMRAAM と HARM に 代えて装備する検討を開始した。 JDRADM の装備化時期は2022年に仮置きされている。
 これとは別に、F-35 の弾庫に AMRAAM 大のミサイルを6発搭載する super-packing の検討も進められている。
<0811-092208b>
 米海軍は AARGM開発を完了し、1,750発を単価$400,000~500,000で要求した。 海 軍研究所は今後、Aerojet社と共同のロケットモータのダクテッドロケットラムジェット化(註:HSAD )など、次 の改良を目指している。 一方 Raytheon社は空軍に、HARM に GPS/INS を取り付け、電波放射を停止したレーダもねらえる様にした HDAM を提案している。
2008.09.22 Aviation Week & ST STOVL F-35 opens its lift-system doors <0811-092205>
 F-35B STOVL が初めて、リフトファンのドアなどを飛行中に開く試験を実施した。 F-35B の初号機である BF-1 は9月16日に、改善型 F-135 搭載前の主要試験を完了し、エンジンを交換したのち1月にはピットにおけるホバリング試験を行う。
 一方、最初の F-35 である AA-1 はフラッタ試験のため、初めて2発の AMRAAM と2発の GBU-31 JDAM を機内弾庫に搭載 して飛行した。
2008.09.08 Aviation Week & ST Lightning rod <0810-090812>
 米空軍が F-35 の欧州配備を繰り上げようとしている。 F-35 の欧州配備は現在の計画で2018年になっており、 欧州諸国の方が先に配備することになる。 米空軍はこれを2014年に繰り上げようとしている。
2008.09.03 Jane's Defence Weekly Super Hornet enters Danish combat aircraft contest <0810-090305>
 デンマークは、老朽化した F-16AM の後継に48機の New Combat Aircraft を整備する計画で RfI を発簡していたが、政府間契約になるため米海軍が F/A-18E/F Block Ⅱ の提案を行った。
 デンマークは F-35 の Level 3 共同開発国であるが、F-35 の引き渡し時期が同国の要求に間に合 わない
2008.09.01 Aviation Week & ST Fighter contest heats up <0810-090105>
 デンマークが48機計画している次期戦闘機に、すでに名乗りを上げている F-35A、Gripen NG に加えて Boeing社が F/A-18E/F Block 2 を提案 した。 機種決定は2009年中頃に行われ2009年末に契約して、2016年には引き渡しを開始する計画である。
 一方オランダが計画している F-35 の代替え85機の候補には Gripen NG のほか F-16E/F Block 60 があがっており、 2010年末に機種決定し2014年に納入が開始される。
【註】
 Gripen NG は Gripen Demo とおなじである。
【 Gripen Demo 関連記事:0808-070205 (JDW 2008.07.02)】
2008.08.11 Aviation Week & ST Touch and go <0809-081107>
 F-35A の一号機である AA-1 は、エンジンナセルを冷やすファンの不具合により、地上において加熱 することが分かり、7月23日に行われた45回目の飛行試験以来飛行していない。 この問題について Lockheed Martin社は、AA-1 固有の不 具合で、BF-1 には影響なく、試験計画に変更はないとしている。
 豪空軍の要求による騒音測定試験が開始されるが、導入予定国の何ヶ国かでは F-35 の騒音が問題になっている。 ノルウェーでは基地周辺から の反対を回避するため、新たな基地建設を強いられている。 F-35 のエンジン推力は40,000-lbと F-16 より遙かに大きく、騒音が懸念されている。
 6月11日に飛行試験を開始した STOVL 型 F-35B の一号機である BF-1 は今までに9回の飛行試験を順調に行ってい て、BF-2 も8月17日にロールアウトするが、BF-2 の初飛行は2009年のはじめになる。
2008.08.06 Jane's Defence Weekly US DoD releases funding for six F-35B STOVL aircraft <0809-080608>
 F-35B JSF6月11日に初飛行に成功したのと、7月 22日にエンジンの審査を完了したのを受け、米国防総省が7月31日に6機を$1Bで生産すると発表した。
 5月に国防総省が Lockheed Martin社と行った$2.2Bの第二次 LRIP (LRIP 2) には、F-35A 6機 F-35B 6機が含まれている。 また F-35 を19機生産する LRIP 3 の長期契約も、5月に$197Mで行われた。
2008.08.04 Aviation Week & ST More JSFs <0809-080402>
 米国防総省が、再設計された F-35B 用 F135 エンジンの審査を7月22日に完了したことから、F-35B 6機の$1Bの支出を承認した。
 F-35 は SDD 試作分19機全てと、LRIP2機が、生産ライ ンに入っている。
2008.07.23 Jane's Defence Weekly F-35 partners mull early purchases <0809-072303>
 F-35 の開発当局 (JPO) と Lockheed Martin社は、2009年初頭に共同開発国に対し、2014年~2018年に生産する368機の公式な販売提案書を 提出する。
2008.07.14 Aviation Week & ST Remake, remodel <0808-071413>
 F-16 で共同歩調を取っているオランダ、デンマーク、ノルウェーの F-16 EPAF 3ヶ国が、F-35 の開発でオランダが Level 2、デンマ-クとノルウェーが Level 3 の共同 開発国として参加している。 3ヶ国は今後も F-35 で共同歩調を取る。
( 以 下 省 略 )
2008.07.14 Aviation Week & ST Powerfull prospects <0808-071412>
= F-35 用エンジンに関する Fanborough 2008 特集記事 =
 2007年8月に低圧タービンに亀裂が発見された F135 エンジンは、2008年2月ににも同様の不具合を発生した。 P&W社はステータのブレードのピ ッチを変更するなどの抜本的な設計変更を行った。
 一方、代替エンジンである Rolls-Royce/GE 製の F136 は、地上試験用に7基、飛行試験用に7基が試作され、2009年初頭に試験を開始する。
( 以 下 省 略 )
2008.07.14 Aviation Week & ST Building confidence <0808-071411>
= F-35 の今後の予定に関する Fanborough 2008 特集記事 =
 6月11日に STOVL 型 JSF である F-35B が初飛行したが、この機体 BF-1 は先に初飛行している CTOL 型である F-35A の AA-1 と異なり、重量超過問題解決のため再設計された初の量産型機体 であるため、その意義は大きい。 更に BF-1 はエンジンブレードの問題で初飛行が30~60日遅れたのに関わらず、2006年8月に公約した日から数週間以内に初飛行 し、開発関係者が自信を深めている。 米海兵隊は2012年2/四半期に F-35B の IOC を計画している。
 一方 F-35A の量産型一号機である AF-1 の初飛行は2009年6~7月に、CV 型である F-35C の一号機 CF-1 は2009年10~11月に初飛行が計画されている。
2008.07.14 Aviation Week & ST Cost question <0808-071410>
= 各国の F-35 購入計画に関する Fanborough 2008 特集記事 =
 米国防総省は F-35 の最新価格見積もりを、CTOL 型で$49.5MSTOVL 型で $69.3MCV 型で$64.5Mとしているが、実際には間違いなくこれより高くなる。
2008.07.14 Aviation Week & ST Dutch dual <0808-071408>
 1996年以来 F-35 の共同開発を続けてきたオランダが、F-35 の価格高騰などから代替機の検討 を行っている。
 6月末に F/A-18E/F 及び F-22A が候補機種から脱落したため、Gripen NG、Typhoon Tranche 3 Rafale Standard F4、Advanced (Block 60+) F-16E/F が候補になっている。
2008.07 International Defence Review Above and beyond: F-35 technology offers a new vision of future combat <0808-070012>
= F-35 の今後の試験予定に関する記事 =
 F-35 のデータ統合 (Sensor Fusion) 技術により、現在では6,000ftに接近して得る情報を20哩遠方で入手できるようになる。
2008.06.23 Aviation Week & ST F-35's multirole surprises <0808-062307>
 Lockheed Martin社によると、F-35 JSF の出現で 'multirole strike' の概念が変化する。 F-35 は武器を投下するのと同様に、jamming、 spoofing、高出力パルス攻撃などの電子攻撃 (EA) を行える。
 F-35 はステルス化された EA を行うため、ポッド側面や胴体側面にコンフォーマルアンテナを内蔵させる。 更に F-35 では電子情報取得能力 も向上する。
2008.06.23 Aviation Week & ST F-35 to lead electrinic attack <0808-062303>
 米海兵隊F-35 を電子攻撃機にすることを決めた。 この計画は AFSOC と共同で進め られる。
 電子攻撃機型の F-35 は、従来の非ステルス型電子妨害機がアンテナをポッド搭載していたのと違い、機体側面に埋め込むかコンフォーマル化 するため、全方位に近い妨害の実施が可能になる。
2008.06.18 Jane's Defence Weekly US mulls electronic attack variant of JSF <0808-061804>
 米軍が F-35 の改良型電子攻撃機として使用する検討を行っている。 米海軍は AN/ALQ-99 に代わる次世代 ECM ポッドを開発しているが、その搭載機としては F-35 が最適であるという。
 F-35 は高出力の AN/APG-81 AESA レーダを搭載しており、それだけでも敵の防空用レーダに対する妨害が行える が、更に次世代 ECM ポッドを搭載して stand-alone jammer として使用できるだけの搭載燃料量や余剰出力を具備している。
2008.06.18 Jane's Defence Weekly F-35B succeeds in flight test <0808-061803>
 STOVL 型 JSF である F-35B が6月11日に45分間の初飛行に成功した。 この成功により残る6機 の$1.3Bにのぼる契約に道が開かれた。 開発当局によると、6機の契約は7月に行われる改良型 F135 エンジンである F135B の審査後になる。
 F-35B は米海兵隊が420機の調達を決めており、英、伊も導入を予定している。
2008.06.16 Aviation Week & ST End of an era? <0808-061605>
 F-35B STOVL が6月11日に初飛行に成功した。 これにより米海兵隊向けの最初の6機、$1.3Bの生産に弾みがつい た。 一方で F-22 の生産継続がますます困難になった。
 F-22 は、今後を次期政権にゆだねるための継続生産がFY-09予算要求から削除された今年2月以来、生産中止に直面している。 次期大統領の主要候補は、いずれも F-22 の生産継続をしそうにもない。 今年10月には最後の生産分である60機の生産が開始され、順次生産ラインが閉鎖される ため、ライン維持の決定は11月までになされる必要がある。
2008.06.11 Jane's Defence Weekly F-35B nears first flight milestone <0808-061109>
 F-35B STOVL機の初飛行は、恐らく6月6日に行われる模様である。 一号機である BF-1 は既に65ktでの地上滑走 試験を終了しており、5月30日には80ktで実施される。 地上滑走試験は6月3日まで続けられ、最終的に110ktを目指す。
2008.06.02 Aviation Week & ST Noisy up north <0807-060210>
 ノルウェーが今年末に行うと見られる次期戦闘機の機種選定では、騒音が大きな問題になっている。 候補機種の片方である F-35A は、もう一方の Gripen-N に比べて 騒音が大きい。 2ヶ所あるノルウェー空軍の戦闘機基地のうち主となる Bodo は人口密集地の近傍にある。
2008.06.02 Aviation Week & ST Number crunching <0807-060207>
 伊、蘭、英の3ヶ国は、IOT&E のため2機ずつの F-35 を購入するが、オランダは議会の 決定により F-35 と共に Gripen を装備する模様で、イタリアは当初 F-35A と F-35B を装備する計画で、それぞれ1機ずつを IOT&E 用に購入す ることになっていたが、F-35A 2機に変更している。
 このことからイタリアはもう F-35B を装備しない模様である。
2008.05.21 Jane's Defence Weekly Australia can afford 100 CTOL JSFs, says report <0807-052106>
 オーストラリアの2006~2016 DCP では、F/A-18 及び F-111 の換装にAUD11.5B~AUD15.5B ($10.8B~$14.5B) を確保している。 同国の シンクタンクによれば、CTOL 型 F-35 100機の価格は、2007年12月でAUD12.3Bであるため、F-35 100機を購入する予算は既に確保している。
2008.05.21 Jane's Defence Weekly Canada eyes F-35 carrier variant <0807-052103>
 カナダは2012年までにどの型の F-35 を装備するか決めるが、F-35A を購入する従来の計画を破棄して空母搭載型の F-35C を 購入する模様である。 F-35C の方が北極圏での運用に適しているというのが理由である。
 このため PFSD (Production, Sustainment and Follow-on Development) で80機としたものを65機に変更する。
2008.05.12 Aviation Week & ST JSF SDD to be extended? <0806-051208>
 JSF Executive Steering Board が SDD を2014年末まで1年間延長する検討を行っている。 最終決定は今秋に行われる。
 オランダ政府高官によると、F-35A の量産価格は$49.5Mで、0.83としたドル/ユーロ交換レートによるとEUR41.1Mにな る。 しかし実際の交換レートは0.62と、25%低くなっている。(註:交換レートが0.62だとEUR30.7Mになる)
2008.05.12 Aviation Week & ST F136 engages lift fan <0806-051204>
 GE社と Rolls-Royce社が開発中の F-35 用エンジン F136 の STOVL 試験が開始された。 但し3ヶ所の方向可変ダクトは機軸方向のままで、後 方ダクトを含む完全な STOVL 試験は2~3ヶ月以内に開始される。
2008.05.07 Jane's Defence Weekly F-35 JSF STOVL engine starts final series of ground tests <0806-050707>
 F-35B 用 F135 エンジンの地上最終試験が4月8日に開始され、アフタバーナなしの実用推力状態で1時間運転した。 試験では STOVL 用に使う全ての扉の開閉も行われた。
 今後スタータ、発電機、エアコン、非常用動力など全てを組み込んだ Integrated Power Package としての試験が行われ、5月下旬には CTOL よる初飛行 が行われる。 STOVL の試験は2009年はじめに開始される。
2008.04.23 Jane's Defence Weekly Possible F-35 JSF buyers await price discussions <0806-042304>
 F-35 を装備する予定の各国がアムステルダムで会合し、確実な価格を明らかにするように求めた。 これに対して Lockheed Martin社は4月14日 に、価格は補用品や維持管理費を除いて約$50Mであることを明らかにした。
2008.04.16 Jane's Defence Weekly US DoD reports slight decrease in F-35 costs <0806-041603>
 米国防総省の最新の報告書によると、空、海、海兵隊が2,443機装備する F-35 の R&D を含む全コストは$298.8Bと、 0.3%、額にして$981.3M下がることになった。 これはイスラエルからの25機など、米国以外からの発注が増加したことによるもので、輸出分は 600機になる。
 但し R&D 費を含まない量産単価は、計画開始の2001年に$50.2Mであったのが38%増加して$69.3M になっている。
2008.04.14 Aviation Week & ST Dueling analysed <0805-0401407>
= F-35 のコスト上昇と Nunn-McCurdy 法の関連に関する記事 =
2008.04.07 Aviation Week & ST Acid test <0805-040713>
 昨年8月にトラブルを起こし、今年2月にも同様の不具合が生じた F-35B 用のエンジンは、昨年10月にP&W社がタービン翼形状を変更した試験を、4月末まで行う。 この エンジンは4月末に Lockheed Martin社に納入されるが、F-35B は従来のエンジンを搭載しての試験を4月9日に開始し、機体との整合性やエンジン制御ソフトの検証を行って いる。
 このため F-35B の初飛行は6月になる。
2008.04.07 Aviation Week & ST Reverse order <0805-040711>
 F-35B の開発時程が遅れたため、英国防省は F-35B 採用決定を延期するか、性能実証前に採用決定 するかの選択に迫られている。
 開発遅延により見直された試験計画によると F-35B の STOVL 性能確認は2009年1月以降になるが、英政府は12月か2009年1月に F-35B の採用決 定をすることになっている。 採用決定が遅れることになれば、省内の F-35C 派と国防省の意見分裂を招くことになる。
2008.04.02 Jane's Defence Weekly F136 JSF eingine meets test goals <0806-040201>
 F-35 の互換エンジンである F136 を開発している GE Rolls-Royce チームが、pre SDD とし て試作したエンジンの地上試験に成功したことを、3月20日に明らかにした。
 SDD で試作されたエンジンの試験は2009年はじめに開始され、2010年に F-35 に搭載した飛 行試験が行われる。 SDD は2013年まで続けられ、量産型 F136 の搭載は2012年の Lot 4 から行われる。
2008.03.31 Aviation Week & ST STOVL slide <0807-033103>
 5月に予定されていた F-35B の量産型一号機である BF-1初飛行は6月にずれこむ。 これ は今年初めに発生したエンジントラブルによるもので、BF-1 に搭載される F135 の7号機は P&W社での試験をクリアして Lockheed Martin社での試験が開始されようとして いる。 BF-1 の完全な STOVL 試験は、低圧タービンの金属疲労問題を抜本的に解決したエンジンに換装されたのち、2009年1月 に行われる。
 BF-1 はエンジン搭載後、4月に最初のエンジン作動試験を行い、5月にホバー試験をエンジンがアイドリング状態で行 う。 これにより5ヶ所のホバー用扉の機能やシークエンスを確認する。
2008.03.19 Jane's Defence Weekly GAO report issues F-35 warning <0805-031902>
 米国会計検査院 (GAO: Goverment Accountability Office) が、F-35 の試験計画を見直し縮小し試作機を2機減らすとの政府決定に対し、リス クが大きく将来のコスト増につながると批判した。
 GAO は F-35 の開発が遅れており、開発経費は計画通りというものの試作機を減らしたことによるもので、実質は上昇していると指摘している。
2008.03.10 Aviation Week & ST Test force <0804-031006>
 F-35A の一番機である AA-1 は、今週にも空中給油試験を受け、5月末に Edwards AFB へ移動する。 その間に2007年 5月に不具合を起こした BCCU (Battery Controller Charge Units) を交換する。
 F135 エンジンの低圧タービンに異常を起こした F-35B はエンジンを交換した一番機 BF-1 が5月に初飛行する計画であるが、 実際には6月にずれこみそうである。 低圧タービンの設計を変更した部品の取り付けは12月~1月になるため、それまでの間 F-35B は通常の飛行試験を行い、 STOVL 試験は2009年1月に開始される。
2008.03.10 Aviation Week & ST Brothers in arms <0804-031005>
= F-35 の受注及び生産計画に関する記事 =
 日本政府の調査団が、今月 Lockheed Martin社を訪問し、F-35 が F-X の候補になりうるか否かの説明を受けることになっている。
 しかしながら米上院議会筋が、F-22 の輸出禁止はFY-08戦時補正予算の段階で解除になり、オーストラリアと共に 輸出が承認されるとの見通しを示した。
2008.03.05 Jane's Defence Wekly UK JSFs set to carry ASRAAMs under the wing <0804-030501>
 英国が F-35 の武装要領を大幅に変更し、ASRAAM をパイロンに装備することになった。 従来は、4発の ASRAAM を機内弾庫に装備する計画 であったが、計画変更により2発を機内弾庫、2発を両翼のパイロンに1発ずつ装備することになった。
 F-35 は武装を機内弾庫に収納することにより VLO (Very Low Observable) 性を確保する一貫した思想で設計されてきたが、英国はステルス性の高いパイロンの開発 を行っており、また固定翼を持たない ASRAAM はもともと低 RCS であるという。 ASRAAM を外装するもっとも大きな理由は射程の延伸で、 ASRAAM に BVR 性を持たせようとするものである。
2008.02.20 Jane's Defence Weekly US defence chiefs submit unfunded priority lists <0804-022002>
 米国防総省高官が、FY-09予算案に計上しなかったアイテムのリストを公表した。 これは議会が政府案に予算を追加する場 合の資料となるもので、毎年各軍から提出されたリストと優先順位を公表している。
 この中に空軍は F-22 4機合わせて$600Mと、 F-35 5機合計$761Mを挙げている。
2008.02.13 Jane's Defence Weekly JSF engine failure spurs calls to fund alternative <0803-021303>
 F-35B 搭載の F135 エンジンが2月4日に、2007年8月31日に起こしたのと同じ第三段タービンブレードの亀裂を再び 起こした。 この結果5月23日に予定されている F-35B の初飛行は延期される模様である。 8月の不具合発生以来 P&W社は F135 エンジンの全 機を調べているが、同様の不具合は F-35B 用だけに起こっている。 次の段階としては、完成する7号機エンジンに同様の不具合が生起するか否 かが問題である。
 F135 の不具合を受けて、国防総省が乗り気でない代替エンジンである GE/Rolls-Royce社 F136 の開発に本腰を入れるべきとの声も出ている。
2008.02.11 Aviation Week & ST Stator solution <0803-021104>
 F-35 の F135 エンジンで2007年8月30日に発生した低圧タービン第三段の故障は、タービンブレードが等間隔に配置 されたことにより発生する定在波により、各ブレードにかかる圧力に差が生じ、特定のブレードに疲労が発生したことが分かった。
 この対策として P&W社は配置を不斉一にしたタービンを採用し、試験を行っている。
2008.01.21 Aviation Week & ST EW: smaller, faster <0803-012107>
 F-35 に搭載される電子戦装置は BAE Systems社製の ASQ-239 で、目下組み立て中である。 ASQ-239 は200-lbで、機体各部 の10ヶ所(主翼前縁に6ヶ所、後縁に2ヶ所、垂直尾翼後縁に2ヶ所)に配置されている。
 ASQ-239 は Barracuda システムの一部をなし、'SQ' が 'special special' を意味しているように、単なる電子戦装 置ではなく、レーダ警報、多周波妨害、電子監視、状況確認、照準支援を行う。 レーダ警報 では分析、識別、モード判定、モノパルス精度での方探を行う。
2008.01.02 Jane's Defence Weekly First F-35B rolls off the production line <0802-010201>
 SDD で7機試作される F-35B の一号機である BF-1 が12月18日にロールアウトした。 初飛行は2008年の第2/四半期 になる。 最初の6機の量産も認められている。 米海兵隊への最初の納入は2011年になる。 当初の F-35B は P&W社製の F-135 エンジンを使用するが、GE社と Rolls-Royce社が開発中の F-136 エンジンを搭載する F-35 も、2011年に初飛行する。  F-35B はフルロードでも数百呎で離陸でき、搭載量を減らせば垂直離陸が可能である。
 90kgの重量低減に成功した艦載型の F-35C は2009年に初飛行する。