JSOW-ER に関する報道

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要             旨
2021.08 Inteanational Defence Review US Navy axes JSOW ER in favour of JASSM-ER purchese <2109-080005>
 FY22要求で米海軍がAGM-154
JSOWの動力推進長射程型JSOW-ERの開発を中止することが明らかになった。 代わってAGM-158B JASSM-ERの海軍型であるNavy JASSMを装備する。 このためFY22には単価$1.8MのNavy JASSM 20発が予算計上されている。
2020.04 International Defence Review JSOW ER initial development contract expected Q3 2020 <2005-040005>
 米海軍がQ3/2020年に長射程型AGM-154C-1
JSOW (JSOW ER) の開発をRaytheon社に発注する。 JSOW ERの射程は200nm以上という。
 海軍はQ4/2024年のEOC、Q3/2020~Q3/2025年でのLot 1受領を計画しており、海軍は総経費をFY25までに$700M以上とみている。
2020.02.28 Jane's 360 JSOW ER initial development contract expected Q3 2020 <2003-022804>
 米海軍がAGM-154C-1
JSOWの長射程型であるJSOW-ERの開発契約を23Q/2020にRaytheon社と行う。
【関連記事:1903-020805 (Jane 2019.02.08)】
 海軍はFY25装備を目指して$700Mを要求しており、4Q/2022には生産を開始する。
2019.02.08 Jane's 360 Raytheon to be awarded TMRR and EMD contracts for JSOW-ER missile <1903-020805>
 Raytheon社が米海軍から、AGM-154C-1
JSOWにHamilton社製TJ-150ターボジェットを搭載したJSOW-ERTMRREMDを2月7日に受注した。 JSOW-ERは遅くともFY23までにF/A-18及びF-35Cに搭載することが求められている。
 JSOW-ERは元々BLU-111弾頭であっとのを小型のBROACH弾頭に代えた余席に燃料とエンジンを搭載することで、JSOWと同寸胴重量ながら飛翔距離22kmの滑空弾であったJSOWの射程が463kmまで伸び、同社によれば最適条件で発射すれば555.6kmも飛翔するという。 またIIRシーカの搭載とSCWDL双方向データリンクの搭載で移動目標も攻撃できる。
【註】
 AGM-154C-1にHamilton社製 TJ-150 ターボジェットを搭載したJSOW-ERは2009年10月にF/A-18 から発射され260nm以上を飛行しており、Raytheon社は弾頭を小型化して燃料を増やせば300nmの飛行が可能であるとしていた。
【関連記事:1608-070004 (IDR 2016.07)】
 10年も経った今、なぜ当時とほぼ同じコンフィグレーションのJSOW-ERが再浮上したのか疑問である。
2016.07 International Defence Review USN to test extended-range JSOW variant <1608-070004>
 米海軍が5月11日、動力推進長射程型AGM-154C-1
JSOW計画を明らかにした。 JSOW ER の契約は2016年4Qに行われる。
 JSOW ERはTJ150ターボジェットを搭載して、100nmのJSOWの射程を300nmに延伸する。 2009年11月に行われた試験でSuper Hornetから発射され たJSOW ERは260nmを飛翔している。
2009.11.11 Jane's Defence Weekly Raytheon, USN complete JSOW-ER flight demo <1001-111103>
 Raytheon社が、米海軍の将来対水上艦艇 (ASuW) 向けに開発している JSOW-ER の初めての発射試験が10月1日に行われ、F/A-18E/F から発射された JSOW-ER は予定されていた250哩以上を フリーフライトした。 Raytheon社によると弾頭を小型化し専用の燃料タンクを搭載すれば300nm飛べる。
 JSOW-ER は JSOW C-1 に Hamilton社製 TJ-150 ターボジェットを搭載したもので、IIR シーカはC-1 と同じであるため陸上目 標の攻撃も可能で、同じデータリンクも搭載していることから移動中の艦船も攻撃できる。
2009.11.09 Aviation Week & ST Engine extends JSOW range <0912-110904>
 Raytheon社が開発しているエンジン付き JSOW である JSOW-ER の初めての飛行試験が行われた。 Hamilton社製 TJ150 ターボジェットを搭載した JSOW-ER は F/A-18 から発射され260nm以上を飛行した。 Raytheon社によると、弾頭を小型化して燃料を増や せば300nmの飛行が可能である。
 米海軍は Harpoon 後継対艦ミサイルの18ヶ月間に及ぶ検討を開始する。
2008.12 Jane's Missiles & Rockets JSOW C-1 passes its critical design review <0901-120014>
 JSOW C-1 の最終設計審査 (CDR) が行われた。 C-1 は JSOW C と重量及び空力特性 は同じであるが、双方向データリンクが搭載されている。 JSOW 開発の次の段階は移動目標対処に移る。
 2007年3月に Raytheon社が SDD を$94Mで受注した JSOW C-1 は、高度14,000ftからでは70nm、500ftからでは12nmを GPS/INS 誘導で飛行し、目標まで5.5kmに達すると IIRシーカが目を開く。 ミサイルは目標から3.2kmで自動目標認識 を行う。
 一方 Raytheon社は、ADM-160B MALD 搭載の Hamilton社製 YJ-120 ターボジェットを搭載した JSOW-ER の開発を $4.1Mで受注していて、2009年に無誘導飛行試験が行われる。 JSOW-ER は単価$350,000で300nmの射程を持つ。
2008.09 Jane's Missiles & Rockets Raytheon releases details of JSOW-ER weapon carry test <0810-090011>
 Raytheon社が4月に、Hamilton社製 TJ-150 ターボジェットエンジンを搭載した JSOW-ER を A-4 Skyhawk に搭載して試験を行った。 試験で は高度25,000ftでエンジンを始動し、A-4 は JSOW-ER に飛翔経路で飛翔した。 フリーフライト試験は2009年春に実施される。
 JSOW-ER はBROACH 弾頭の後方弾頭の径を捕捉するなどして、現在の胴体内に燃料を納め、最大投弾距離を JSOW が113km (70哩) であるのに対し300nmにする。 しかしながら米海軍を含むいずれの軍からも要求がでていない。
2008.07 Jane's Missiles & Rockets AGM-158 JSOW-ER testing set to resume, while JASSM is cleared for manufacture <0808-070035>
 米国防総省は JASSM の継続調達を決めたが、JSOW-ER の開発も引き続き行われる。 JSOW-ER の開発は議会の追加予算$4.8Mで行われており、 2008年に CFT2009年に推進飛行試験、2011年に量産開始が計画されている。 Hamilton社 製 TJ-150 ミニターボジェットを搭載する JSOW-ER は JSOW と同寸、同重量で、価格は JSOW の$220,000に対し$350,000 になる。
 JSOW-ER の射程は、非推進の JSOW が高々度投下で130kmであるのに対し550kmであるが、Raytheon社は機体を大きくして射程を 900kmにする JSOW-XR を提案している。
 一方、JASSM の調達再開と共に JASSM-ER の開発も再開されたが、価格は JASSM より25%以上高くなる。 また空軍は 対艦 JASSM の開発をFY10に開始する。
【註】
 表題に 'AGM-158 JSOW-ER' とあるが、JSOW は AGM-154 で、AGM-158 は JASSM である。
2008.05.12 Aviation Week & ST Cruise and glide <0806-051213>
 米空軍が5月2日に、2007年に行われた試験で信頼度が58%しかなかったため1年間停止していた JASSM 計画を継続することを明らかにした。 空 軍は総額$5.8Bで、射程200nmの JASSM を2,400発、500nmの JASSM-ER を2,500発調達する。
 一方 Raytheon社は JASSM の代替として、最大投弾距離70nmの JSOW C-1 に MALD のエンジンをつけて、射程を200~300nmにする JSOW-ER を提案しており、JASSM の継続が決まったのちも海軍向けに自社開発で続行するとしている。 また更に 射程を500nmにまで伸ばす JSOW-XR も考えている。 JSOW-ER は寸法、重量、重心位置が JSOW C-1 と同じになるが、 JSOW-XR では燃料を多く積むため胴回りが2~3吋太くなる。
2008.04 Jane's Missiles & Rockets JSOW-ER engine flies second ground test <0805-040019>
 JSOW-ER に搭載される推力150-lbの TJ-150 エンジンの地上試験が、Raytheon社と Hamilton社が経費を負担して行われた。 今後2008年後半に 拘束飛行試験、2009年に飛行試験が計画されている。 Raytheon社は JSOW-ER を空軍に提案している。
 JSOW-ER は射程300nmで、単価は JSOW Block Ⅱ より25%安い$350,000に設定されて いる。 このためエンジンは、既に MALD が搭載している TJ-150 を採用している。
2008.03.26 Jane's Defence Weekly Raytheon readies for JSOW-ER airborne trials <0805-032602>
 Raytheon社が自社開発を進めている JSOW-ER は、2009年の発射試験を前に、2008年2/四半期に CFT が行われる。 動 力推進式 JSOW の構想は1990年代あったが、同社が JSOW Block Ⅳ と呼んでいる今回の構想は全く別のもので、 AGM-158 JASSM の代替に提案されている。
 JSOW-ER は AGM-154 JSOW と全く同じ重量で、同社製 ADM-160 MALD に搭載されている Hamilton社製 TJ-120 ターボジェットエンジンを搭載し、最大射程300nmを実現する。
2008.02.13 Jane's Defence Weekly RoK seeks improved F-15K weapon <0803-021301>
 韓国が F-15K に搭載する LACM を検討しており、今年後半にも RfP が発簡される。 韓国は既に AGM-84L SLAM-ER を装備しているが、新 LACM には SLAM-ER を凌ぐ性能を期待している。 候補としては AGM-158 JASSMStorm Shadow/SCALP-EGTAURUS KEPD 350 などがあがっているが、Raytheon社は開発中 の動力推進型の JSOW も候補になりうる。
 F-15K は第一次生産分40機の内32機が既に納入され、第二次分として20機が発注されているが、120機体制が要求されていることから 更に60機が発注されると見られる。
2007.12 Jane's Missile & Rockets US Air Force launches search for JASSM alternatives <0802-120012>
 米空軍が AGM-158A JASSM に代わるまたは補完する長距離 ASM の RfI を発簡した。 候補には Textron社 が米国内で生産する Taurus社製 KEPD-350 のほか、AGM-84H SLAM-ER空中発射型 TomahawkMALD 用に開発したジェットエンジンを搭載する AGM-154 JSOW などがあがっている。
 JASSM について米議会は予算を削減したものの計画中止は求めて折らず、開発は続行される。 JASSM の再起は2008年初期に行われる試験結果をふまえて、2008年6月 に決定される。