E-10A MC2A に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2007.02.19 Defense News Smaller, better SARs <0707-021906>
 MP-RTIP レーダを搭載する予定であった E-10 計画の中止に伴い、米空軍 は昨年7月に Global Hawk UAV への搭載を Northrop Grumman社に$90Mで発注した。
 9月には試験機 Proteus により初めての飛行試験を行い、MTI 及び SAR モードの捜索を行った。  実用化は5年以内と予測される。
 小型高性能の SAR/MTI 機能を有する UAV 市場は、 MP-RTIP の適用で2012年頃には有人機市場を追い越すとの見方が強い。
2006.11.01 Jane's Defence Weekly JSTARS may claim E-10A's battle management mission <0623-110103>
 米空軍の E-10A 計画は中止になったが、E-10A で MP-RTIP (MultiPlatform Radar Tavhnology Insertion Programme) と共に重要技術であった BMC2 は、 E-8C JSTARS に載せられることになりそうである。
 米空軍は既に E-8C 搭載軍用コンピュータを汎用品に代える CRP (Computer Replacement Programme) を進め ているが、これが BMC2 載せ替えの第一歩となる。
2006.08.23 Jane's Defence Weekly US Air Force abandone E-10A programme <0618-082303>
 激しい予算争いの結果、米空軍は E-3 AWACS、E-8C JSTARS、RC-135 Rivet Joint などの後継となる E-10A 電子偵察機計画を切り捨てた。 FY-07予算に付属する2008~2013年を見積もった FY-08 POM に E-10A は計上されていない。
 E-10A の代替案検討は既に始められており、DoD は MP-RTIP レーダ搭載 RQ-4 Global Hawk、JSTARS、 Space Radar の組み合わせを、Northrop Grumman社は E-10A 用に開発した BMC2 ソフトを JSTARS に搭 載することを考えている。 また陸軍と海軍が開発を進めている ACS (Aerial Common Semsor) が最適と考えている高官もいる。
2005.06.13 Aviation Week & ST E-10 radar takes shape <0513-061306>
 米空軍 E-10A に搭載する MP-RTIP レーダの開発が予定より若干早く進ん でいる。 MP-RTIP レーダは E-10A の他、Global Hawk 及び E-8 JSTARS への搭載を計画しており、アンテナの大きさは、 E-10A が4×21ftE-8 が2×21ftGlobal Hawk が1.5×5ft である。
 E-10A 及び Global Hawk に搭載するMP-RTIP の最終設計審査は昨年終了し、試作レーダの試験を Global Hawk サイズで実施し、現在 E-10 用部品試験を実施中である。 右図は E-10A 用のアンテナである。
 実機用ユニットの製造は今秋以降予定され、受信器、励振器は2006年初頭には完成する。
2005.04 International Defense Review AGS bids for expanded missions <0508-040008>
= レーダ偵察機開発計画に関する記事 =
E-8C JSTARS
 E-8C JSTARS 最終号機である17番機は3月に空軍へ引き渡される。  2001年以降は COTS コンピュータを採用した Block 20 になっいてる。
 2004年11月22、23の両日には、2機の JSTARS AMSTE を用いて、JSOW 及び JDAM を実艦に命中させた。
E-10A
 E-10A に搭載される MP-RTIP レーダは Global Hawk にも搭載される。 Global Hawk 搭載型は 、全高0.45m、全長1.5m、重量360kg、消費電力20kVAで、信号処理はネットワークを経て大型機に送られ行われる。 アンテナ モジュールは JSF と同じものを使う。
 E-10A 搭載 MP-RTIP は1.2m高、6.1m幅で、24,000個のモジュールで構成され、1MWの電源を搭載する。
 E-10A の機体には 767-400 が使われる予定であったが、同機の生産は終了してしまうため、 777-200 か 787 になる可能性がある。
 E-10A に次いで開発されるE-10B は AWACS の後継にもなる。
NATO AGS
 NATO AGS は A-321機と Global Hawk が連携して運用され、高々度を飛行する UAV が有人機のレーダカバレッジのギャップを埋める
Sentinel R1
 Sentinel R1 は U-2 に搭載された ASARS-2 を元にした DMR (Dual Mode Radar) を搭載する。 
2005.03.02 Inside Missile Defense Restructured E-10A program to focus on radar,Cruise Missile Defense <0513-030201>
 米空軍は、昨年12月の DoD による経費削減方針に応じ、E-10A MC2A 計画の見直しを行った。
 計画では MPRTIP レーダと対巡航ミサイル機能を優先、試験機の改善と戦闘管理機能については開発が遅れ、試験機 Boeing 767-400ER へのシステム組み込みは2008年以降、IOC は2015年の計画が1年以上遅延する。
2005.02.28 Aviation Week & ST E-10 expansion <0506-022802>
 米統合軍司令官と空軍参謀長は、E-10 MC2A 計画を統合事業とすることで合意文書を締結し、DoD の承認を待っている。
 これは航空機開発計画の予算縮小に対する軍首脳の対応策の一つで、今後次世代戦闘管理システム等の開発でも提携を狙っている。
2005.02.07 Aviation Week & ST Look out <0505-020701>
 米空軍は DoD の国防予算削減方針により E-10 への換装が大幅に遅れる ことを見越し、現有する E-8C Joint Star を継続し運用するため、エンジン及び搭載装備の改修を検討している。
 空軍は現有する17機の E-8C を、MP-RTIP AESAレーダを搭載する E-10 に換装し、戦闘管理と巡航ミサイル防 衛にも運用する意向であった。
2004.09.27 Aviation Week & ST Cruise Missile "Heart" <0419-092701>
 Northrop Grumman社は E-10A MC2A に搭載する BMC2 の開発を$308Mで受注した。
 BMC2 は巡航ミサイル防衛の核心となる航空機搭載用の指揮統制システムで、関連ソフトウェアーを2008年までに完成 させ、システムの飛行試験を2008年~2009年に行い2010年に最初のシステムを納入する計画となっている。
 同社では使用するソフトウェアーの68%を既存ソフトの再使用で対応し、導入の早期実現と価格低減を目指す。
2004.09.22 Jane's Defence Weekly Air force completes E-10A puzzle <0418-092205>
 E-10A MC2A を開発している Northrop Grumma社が、開発体制を固めた。 チームには GD、Harris 、コンピュータ及びワークステーションを製造する L-3、BMC2 を担当する Boeing、Lockheed Martin、レーダを担当する Raytheon の 各社が参画する。
 E-10A MC2A の初飛行は2009年に予定され、2013年までに量産型の4機が試作される。 
2004.09.13 Aviation Week & ST Search for the unseen <0418-091304>
 米空軍は7月30日、MP-RTIP の初回地上試験を実目標を使用して行い、良好な成果を得た。
 MP-RTIP は地上移動標的と巡航ミサイルを探知する次世代航空機用レーダーシステムで、地上試験は今後2年続けられ、2006年10月から 試作レーダーを有人試験機 Proteus に搭載し、各種飛行試験が開始される。
 6年間の SDD は Northrop Grumman/Raytheon チームが今年5月に受注し、E-10A 及び Global Hawk 搭載用として各3基を試作する。
2004.08.04 Inside Missile Defense E-10A MC2A modeling,simulation to begin with contract award <0417-080401>
 E-10A MC2A に搭載する戦闘管理指揮統制システムの企業選定は9月に予定されており、今後 MC2A の主要機能と細部仕様がモデリングとシミュレーションにより逐次決定される。
 MC2A は Boeing 767機を用いた試作機による試験を2009年までに終え、2013年までに4機を 調達する計画で、開発中の MT-RTIP レーダーを搭載して、地上移動目標の監視能力のほか、巡航ミサイ ル等空中監視能力を持たせる。
 また、MC2A には BMC4I 機能を併せて持たせ、ISR システムで取得した情報の管理、修正、配布を可能にすることを目指している。
2004.07 International Defense Review MP-RTIP development <0413-070002>
 Northrop Grumman社は Raytheon社と共同で、MP-RTIP (Multi-Platform Radar Technology Insertion Program) の SDD を開始する。
 SDD では2基の部分試作機 E-10A MC2A 機の4ヶ所の開口面に取り付け 、後に完全型に拡充ると共に、3基の試作レーダ RQ-4B Global Hawk に搭載する。
 Global Hawk による飛行試験は2006年に開始される。 
2004.05.31 Aviation Week & ST Cruise missile battle <0411-053104>
 DoD が描く10年以内を対象とする巡航ミサイル防衛構想を明らかにした。
 シナリオでは、生化学弾頭を搭載するステルス型巡航ミサイルが、同時に10発発射 され、30分以内に第2波が飛来する想定になっている。
 目標を早期に探知するのは E-10 で、捜索距離200miのレーダーにより目 標を捕捉し、迎撃機に衛星も使用し統合ネットワークを使って伝達する。
 敵の SA-20 等に対抗できるステルス型の F/A-22 と F-35 は敵空域内で、F-15C と F/A-18E/F は味 方制空権内で、それぞれ AIM-120C AMRAAM により CM を迎撃する。
 迎撃は1目標に対し最大3回行う。
2004.05.31 Aviation Week & ST New threat, new defense <0411-053103>
 DoD は生化学弾頭を搭載する巡航ミサイルによる攻撃を新たな脅威と位置づけ、E-10 を中核とする ネットワーク戦闘システム開発を推進している。
 低高度で飛来するステルス CM を捕捉するため、現在 E-10 や Global Hawk 搭載用の電子スキャン新型レーダー MP-RTIP の開発が進められており、巡航ミサイル防衛を統合する E-10 は極めて高度の機密装置を操作するため、機内をレベル に応じ区画する。
2004.05.12 Jane's Defence Weekly Radar programme moves ahead <0409-051208>
 Northrop Grumman社が米空軍から MPRTIP (Multi-Platform Radar Technology Insertion Programme) の 6年間の SDD を$888Mで受注した。
 同社は Raytheon社と協同して、RQ-4B Global Hawk に搭載する3基 と、E-10A MC2A機に搭載する3基のプロトタイプを製造する。
 飛行試験は2006年後半からに予定されている。 
2004.05.03 Defense News 8 programs,$40 billion <0411-050302>
 DoD は今年5月以降11月頃までに、総額$40Bにのぼる新兵器の開発装備の契約を予定している。
 契約は Littral Combat Ship ($14B)、Joint Common Misile ($5~10M)、Aerial Common Sensor ($5B) 、MC2A ($5B)、Multi-mission Aircraft ($3~5B)、Multi User Objective System ($2.5B)、CKEM ($2B)、Joint Tactical Radio System ($1.2B)の8計画。
2004.04 Jane's Missiles & Rockets US increases urgency of measures to defeat LACM threat <0410-040015>
 米国はイラク戦争を受けての国防政策優先順位の見直しで、LACM (Land Attack Cruise Missile) の再評価を 行い、LACM 対策 (CMD ) を急ごうとしている。 このためFY-05では CMD に$239Mの支出を要求している。
 短期的な CMD の柱は JLENS 係留気球と SLAMRAAM の開発で、 この他に E-10A Paul Revere の CMD 対応が挙げられている。 
2004.03.08 Aviation Week & ST E-10 uncloaked <0406-030805>
 米空軍の E-10A MC2A 計画は、開発時程の遅れや搭載する MP-RTIP レーダーの価格高騰、充当予算 の不確定等の問題があるが、空軍は最優先事業の一つに位置づけている。 MP-RTIP の単価は$18Mと見積もられている。
 試作機には B767-400ER を使用することが決まっているが、量産機の機種は2005年7月の Milestone B 決定まで保留 される。
 計画では1機の試験機と4機の E-10A を試作し、初号機をへの MP-RTIP レーダ組み込みを 2009年に行い、2012年に2機、2013年1機への組み込みを行う。
2004.02.18 Inside Missile Defense BMC2 teams present system architecture before downselect <0407-021702>
 米空軍は2月5日に E-10A MC2A の最終レビューを完了した。
 これは航空機に搭載する BMC2サ ブシステムの企業選定の一環として実施したもので、Boeing、Lockheed Martin 及び Northrop Grumman の3社から1社に絞り込まれる。 最終提案は今月中に行われ、企業選定は4月に計画されている。
2004.02 International Defense Review MP-RTIP development <0404-020004>
 米 DAB (Defense Aquisition Board) が、MP-RTIP (Multi-Platform Radar Technology Insertion Program) の SDD 開始を承認した。 契約は2004年始めに行われる。
 SDD 間に Northrop Grumman社は Raytheon社と協同で6基のレーダを試作し、3基は RQ-4B Global Hawk に搭載して、2007年に飛行試験に入る。 残りの3基は E-10A MC2A に搭載される。
2003.12.22 Defense News USAF defends E-10A Command aircraft  FY-05要求に向け、米空軍の MC2A 計画である E-10A の開発について、DoD 内部では SBR (Space Based Radar) との運用上の差異について議論が集中した。
 空軍は時宜に応じた戦場の状況把握と指揮統制に E-10A は不可欠との説明を行ったが、2005年度予算は若干削減されるものとみられる 。 なお、SBR にはFY-04~09に$6Bの開発経費が計画されている。
 空軍は2013年までに$5Bを投じて5機の E-10A を開発装備する計画で、機体には B 767 を使用、ミニ航空作戦 センターとしての機能の他、各種センサーにより空地移動目標や通信電子情報機能を保有する。
2003.12.17 Jane's Defence Weekly Radar passes acquisition hurdle  DoD が10月中頃に MP-RTIP開発が次の段階に移行することを承認し た。 MP-RTIP はFY-05に引き渡される。
 MP-RTIP は E-8 JSTARS に比べてより低速な地上目標の捕捉ができると共に、同時に CM その他 の空中目標の捕捉もできる。
 MP-RTIP は1.37mアンテナ型を RQ-4 Global Hawk に、また6.09mアンテナ型を E-10A MC2A に搭載する予定である。
 Global Hawk への搭載は2006年10月に模擬機で試験され、2007年10月に RQ-4B に搭載される。 E-10A 搭載 型は2008年末から試験が予定されている。
2003.12 International Defense Review MC2A battle management  米空軍の MC2A 開発室が、Boeing、Lockheed Martin、Northrop Grumman の各社と、それぞれ$4Mで E-10A MC2A に搭載する BMC2 (Battle Management C&C) 開発開始段階の契約を行った。 これに基づき各社は 6ヶ月間の検討を行い2004年2月までに提案書の改訂版を提出する。
 空軍は4月中に1社を選定する。
2003.09.24 Jane's Defence Weekly US Air Force awards E-10A study deals  米空軍は、E-10A MC2A に搭載する指揮統制システム初期概念設計6ヶ月間の契約 を、Boeing、Lockheed Martin、Northrop Grumman の各社チームと、それぞれ$4Mで行った。
2003.08.27 Jane's Defence Weekly Boeing wins MC2A contract  Boeing社は$126Mで、E-10 MC2A 用の 767-400ER 改良型機を受注した。 契約完 了は2007年7月を予定している。
2003.07 National Defense Air Force to run wars from Sensor-Packed jets  米空軍は MC2A の第1段階 (Spiral-1) として、地上監視型 E-10A を2013年まで に総額$5Bで5機を開発導入することを明らかにした。
 E-10A は Boeing767 に指揮統制機能と MT-RTIP と呼ばれる GMTI (Ground Moving Target Indicator) レーダを搭載し、 JSTARS とほぼ同様の働きをするほか、低空域を飛行する巡航ミサイル監視 の機能が新たに付加される。
 計画は更に AMTI 機能を持たせる Spiral-2 と通信情報監視機能を付与する Spiral-3 を開発する予定だが、細部は未定で、 Global Hawk Predator の利用も候補として 検討を進めている。
2003.07 International Defense Review USAF appoints MC2A integrator  米空軍は E-10 MC2A 開発担当 (WSI: Weapon System Integration) に、Northrop Grumman社をリーダとし、Boeing社、Raytheon社が加わったチームを指名した。
 現在の計画は Increment 1 と呼ばれるもので、別契約の1機を含む5機を2012~ 2013年に就役させる。
 搭載されるのは MP-RIP レーダで、Increment 1 では GMTI 及び SAR 機能が求められている。 その結果 Increment 1 の任務は以下 の3点となる。
 ・BMC2: UAV 等他センサの情報受領
 ・CM 等の低空飛行目標の捕捉
 ・戦場地域の偵察、監視
 Increment 2 では胴体上にアンテナが追加され AMTI 能力が付加され E-3 AWACS の後継になる。
2003.05.21 Jane's Defence Wekkly US giants join forces for USAF intelligence platform  米空軍は5月14日に、次世代レーダ偵察機 E-10 MC2A 開発の当初分として$215Mの 契約を、Northrop Grumman, Boeing, Raytheonチームと結んだ。
 MC2A は Boeing 767-400 Extended-Range 機に、MP-RTIP (Multi-Platform Radar Technology Insertion Programme) 計画で開発しているレーダを搭載するもので、第1段階では地上の移動目標と、限定された空域を飛行する 巡航ミサイルの捕捉追随を行う。
 開発チームでは Northrop Grumman社が主導し、Boeing社が機体の改造、Raytheon社が MP-RTIPレーダ及びレ ドームの取り付けを担当する。
2003.04 International Defense Review MP-RTIP for MC2A  Northrop Grumman社は Raytheon社と協同で、E-10 MC2A 用に、 MP-RTIP (Multi-Platform Radar Technology Insertion Program) レーダを元にしたレーダを搭載することで、2004年6月に予定 されている最終設計審査に向け検討を行っている。
 MP-RTIP 改造検討には、プロトタイプ 'single-string radar' の開発が含まれている。
 MP-RTIP レーダは対地空中監視のほか、巡航ミサイル防衛への応用も考えられている。 
 (註:'single-string radar' とは、実物大レーダを試作する前に、アレイアンテナの一列分だけを試作して試験することを指すのか。)
2003.04 Signal New eye in the sky
= 米空軍の次世代指揮統制機 MC2A の紹介記事 =
 米空軍は E-3 AWACS と E-8 Joint STARS の機能を併せ持つ、新型の広域レーダー監視/指揮統制 機の開発をスパイラル方式で進めており、計画では 2013年に 5機 (うち1機は試験用) を就航させる。
 MC2A には Boeing 767-400 シリーズの機体を使用し、搭載レーダーは Joint STARS 搭載より大型 (20ft× 4ft) のアクティブ電子スキャンアレィレーダーが用いられる。
2003.01.20 Aviation Week & ST Competition heats up for MC2A smarts  米空軍の MC2A に搭載する BMC4I サブシステムの RFP を2月以降に発簡される模様だが、Lockheed Martin 社はこれ に対応するため Raytheon、SAIC 及び L-3 社等と開発チームを設立した。
 情報監視機についてはその母体となる MC2A とセンサー MP-RTIP の開発を Boeing、Northlop Grumman 及び Raytheon がチームを組み 担当する予定である。
 次世代情報監視機の実用化は 2011~2012年を予定、当初 5機が製造される。
2003.01.08 Jane's Defence Weekly US Air Force rethinks focus of next command and control aircraft  B-767 をペースにした次世代 MC2A (Multi-mission Command and Control Aircraft) 計 画は、議会が2003年予算をカットしたことにより、2007年に試作機を初飛行させる計画が1年遅れることになった。
 これを受けて米空軍は計画の見直しを行い、当面は MP-RTIP (Multi-Platform Radar Technology Insertion Programme) による、新型 GMTI (Ground MTI) に専念する事にした。 この結果 E-3 AWACS 32機は2035年まで継続使用されることになっ た。
 MC2A は2013年頃から E-8 JSTARS と換装される。
2002.12 International Defense Review The all-seeing eye above
= 航空機/衛星搭載対地センサの現況と趨勢 =

 MC2A (Multi-sensor Command and Control Aircraft) は、MP-RTIP (Multi- Platform-Radar Technology Insertion Program) を 767-400ER に搭載する E-8 JSTARS の後継機。
 Spiral 1 で UAV や SBR (Space-Based Radar) などの情報を統合。
 Spiral 2 で AMTI を搭載して E-3 Sentry AWACS の役割を統合。

 AGS は MC2A のヨーロッパ版、MP-RTIP を基本として SOSTAR-X の技術も 導入。 英国はASTOR

 その他 AMSTE システム及び各種レーダの紹介。

2002.09.23 Aviation Week & ST Tests of MC2A reveal problems and promise  MC2A (Multi-sensor Command and Control Aircraft) の試験がネバダ州の Nellis 空軍基地でこのほど行われたが、 データリンクが計画通りに作動せず、多くの問題点が明らかになった。
 試験は実験機 Paul Revere により行われたが、TCDL (Tactical Common Data Link) の作動が安定せず、情報監視機能はしばしば中断 した。 当局は原因の究明を行っているが、技術的にも大きな課題が残ったとしている。 
 MC2A は米空軍の次世代情報収集、偵察監視、指揮統制機として AWACS、J-STAR 及び Rivet Joint の後継に 予定されている。
2002.09.16 Aviation Week & ST Congress pits MC2A against MC2A-X  米議会は FY-03 に空軍が MC2A テストベッド機に要求している 4機の Boeing 767 のうち、最初の 1機を旧型の Boeing 707 に変更するよう主張している。
 軍当局は 707 機ではセンサー取付が困難であるとともに、指揮統制機能に制限を受けると反論しているが、仮に 767 機での開発が開 始できない場合、2012年の運用開始は困難となる。
2002.08.26 Aviation Week & ST Challenges mount for surveillance aircraft  米空軍の次世代監視航空機 MC2A の開発には技術的にも政策的にも多くの課題を克服する必要がある。
 開発にあたり、Boeing、Northlop Grumman 及び Raytheon の3社は近日中に事業の提携に合意する模様だが、なお、問題は山積してい る。
空軍は 2012年までに MC2A 装備化を予定しているが、議会は 開発に必要な試験機の予算を1年間延期すること を示唆、また開発に従事する技術者は JSTARS と AWACS の機能を統合することの困難性を指摘している。
 これは プラットフォームとなる Boeing 767-ER では両方のレーダーに充分な電力を供給出来ない疑いがあることによる。
 更に、空軍予算担当者は MC2C (Multisensor Command and Control Constellation) 開発との競合を問題視しており予算配分に苦慮し ている。
2002.07.22 Aviation Week & ST Key decisions remain for new Intel aircraft  米空軍の新情報収集機の設計に関しアンテナ搭載等の主要な項目は依然決定されておらず、Raytheon、Northlop Grumman 及び Boeing による開発チームは解決策を迫られている。
 軍は E-3 AWACS、E-8 JSTARS、RC-135 Rivet Joint の後継に MC2A (Muti-sensor Command and Control Aircraft) を 55機程度導入する計画を持っている。
 しかしながら現段階ではレーダーを何基搭載するか、それらが飛行にどの様に影響するかが明らかになっていない。
 空軍では潜在的な各種問題解決のため、Boeing 767 をベースとした 4段階の方策を検討している。
2002.06.17 Aviation Week & ST Intel aircraft program changes  米空軍はこのほど、Boeing 767 をベースとする次期情報収集機の開発導入にあたり計画を 変更し、搭載レーダー2基と戦闘管理通信装備を別々に契約すると発表した。
 これは競争原理による価格低減と最新技術の適用を期待するもので、10月1日に RFP、2003年5月までに企業選定を行う計画。 契約企 業はプライムの Northlop Grumman 社のサブコンに指定される。
 新しい情報収集機は地上、空中及び宇宙を結ぶ MC2 (Multisensor Command and Control) の中核となるも ので、当局の提案要求に対し、Northlop Grumman はもとより Boeing 及び Raytheon 両社ともその準備を進めている。
2002.05.15 Jane's Defence Weekly US Air Force explores configuration of MC2A  米空軍は、MC2A (Mission Command Control Aircraft) の機体が 767-400 に決まったの をうけ、機内の機器の配置などのコンフィグレーションの検討を進めている。 MC2A には、地上目標監視の他 に、巡航ミサイルなどの空中目標監視能力も求められている。
 MC2A の中核となるレーダは、Northrop Grumman社で進められている MP-RTIP (Multi-Platform Radar Technology Insertion Programmme) の X-band レーダとなる。
 MP-RTIP レーダは GMTI (Ground Moving Target Indication) の他に、特定の空域に対する限定的な AMTI (Air Moving Target Indication) 能力を有するが、空軍は AMTI 専用レーダの搭載を希望している。 これにより、MC2A は E-3 AWACS の後継としても使用できる。
 空軍は MC2A を E-8 JSTARS の後継として、2012年から装備化したいと考えている。 
2002.04.29 Aviation Week & ST ISR design begins tests  米空軍が開発中の次世代大型情報収集/指揮統制機 (MC2AーISR) の試験機が、概念設計から1年を待たず、4月18日に 初飛行試験を行った。 試験機には Boeing 707機が使用され、8月まで各種性能確認試験を行う。
 MC2AーISR 機は最終的に Boeing 767 をベースに開発され、RC-135 Rivet Joint、Joint-STARS 及びE-3 AWACS の後継となる。
2002.03.04 Aviation Week & ST Intel, anti-stealth part of tanker spinoff  米空軍はこのほど、空中給油機と情報収集機のどちらを新しく製造するかという論争に終止符をうち、 2003年から併行して計画を開始する決定を行った。
 計画は先ず給油機を導入し、その後これをベースにステルス巡航ミサイル等の探知追随が可能な情報収集機仕様とするもので、 Northlop Grumman、Boeing 及び Raytheon の 3社が開発を担当する。
 情報収集機は搭載機器によりアクテイブとパッシブ両タイプの様々な仕様があり、MC2A (Multisensor Command and Control Aircraft) として 2010年の実用化により UAV やJSTARS と連接運用を予定している。
2002.01.09 Inside Missile Defense USAF hopes to field first multisensor intel aircraft by 2017  米空軍は2017年までに複数センサーを搭載した情報偵察機 M2C2A (Multimission Command and Control Aircraft) を実用化する意向を明らかにした。 開発は2004年には開始 される模様。
 M2C2A は現在改善が進められている地上、航空及び宇宙の各センサーネットワークシステムの1つとして、移動式のスカッド発射機の 様な移動目標の情報取得を目的とする。
2000.12.04 Aviation Week & ST Advanced rader, aircraft planned Raytheon 社とNorthrop Gramman 社は Joint-STARS 用地上監視レーダの開発と新しい米国及び NATO 偵察機への 統合に関する共同事業に合意した。又、空軍は $740M を投じて航空機の大きさに適合する新しい AESA(active electronically scanned aperture) レーダを開発すると発表した。
 AESA レーダ は監視距離 250 海里以上で解像度は 1フイートを 高度 65,000フイート から識別可能で、米国の Global Hawk UAV、 Wide area surveillance aircraft 、NATO の Advanced transatlantic radar platform の他、Joint-STARS への搭載も検討している。
2000.07.26 Jane's Defence Weekly RTIP: the next big step-change for Joint STARS  Northrop Grumman 社は米空軍 Joint STARS のコンピュータ換装計画を終了した。 これはCOTS技術による Joint STARS の総合的能力向上で、11機目から適用される計画。現在まで 7機が 納入されている。
 今後の重要な改善として、10年間にわたり RTIP(Radar Technology Insertion Program)が行われる。 RTIP はレーダー の改善はもとより、NATO 戦域での AGS(Alliance Ground Surveillance )システム への共用化が課題となる。
2000.07.17 Aviation Week & ST New panel to study Joint-STARS radar woes  DoD は、技術上と予算上の問題から空軍が削除した Joint-STARS の能力向上計画 に関し、10月までに対案を提出することを要求している。
 空軍は 現状では Joint-STARS のレーダ能力向上は5年以上を要し、2002年まで計画を開始できない としているが、DoD は新しい低価格レーダの提案を Raytheon 及び Northrop Grumman社に求めている。
2000.06.12 Aviation Week & ST New radar would meld AWACS, J-STARS roles  米国の防衛近代化技術の一環として、統合参謀本部が必要性を強調している 地上及び航空の監視技術の改善に対し、空軍と議会はこれに関わるJ-STARS の radar technology insertion program(RTIP:レーダ技術挿入計画)と Discoverer Ⅱによる地上移動目標監視センサー の2つの主要計画を削減した。
 空軍は削減の理由を開発技術の問題としているが、 J-STARS の RTIP を 2002年~2007年頃年間 $100M 以上の予算で立ち上げる意向。
  RTIP はこれまで単なる J-STARS のレーダーの改善と言われてきたが、当局の説明では ASEA (active electtronically scanned arrays)の使用により小型化に加え、高追随速度、ステルス化、 数百マイル以遠からの巡航ミサイルの捕捉が可能とされる。
1998.03.18 Jane's Defence Weekly USA seeks large force for ground surveillance