2014年以前の Multiple Kill Vehicle に関する記事

年 月 日
出   典
標     題
要         旨
2009.08 Jane's Missiles & Rockets MDA director explains KEI and MKV cancellations <0909-080023>
 6月16日に米 MDA長官が上院軍事委員会で KEI 及び MKV の開発中止にについて 説明した。
 MKV の中止については、MDA は countermeasure が放出される以前の発射初期段階での迎撃に努力を集中するとしている。
 KEI は、第二段ロケット外殻の不良、スラスタノズルの問題、電子機器の過熱、熱電池ケースの不良、C-band トラポンの不良などの技術的な問題 から計画が既に1年以上遅延していた。
2009.07.20 Aviation Week & ST Plugging the gaps <0909-072006>
 米 MDA が弾道弾を最高点到達前に撃墜する検討を進めている。
MQ-9 Reaper/MTS-B
 DSPSBIRS 衛星は雲や塵の影響で発射初期の弾道弾を捕捉し辛いため UAV で捕捉 することを検討している。
 4月7日に行われた Arrow 2 の迎撃試験で MQ-9 Reaper に搭載した MTS-B が、スタンドオフ距離 からの捕捉追随に成功した。
小型 KV SM-3
 発射を早期に探知し、より高速な迎撃弾を発射することで発射初期の迎撃を目指す検討も行われている。 MDA は MKV の開発で得た小型 KV 技術を生かし、SM-3 Block ⅠB または Block ⅡA に小型 KV を搭載する検討を行っている。
【註】
 MTS は Raytheon社製の Predator/Reaper の機首下に搭載する EO/IR ターレットセンサで、Predator用が MTS-A、Reaper用が MTS-B と呼ばれる。
【関連記事:0710-040007 (IDR 2007.04)】
2009.07 Jane's Missiles & Rockets ABL range is too short for operational use, says US defence secretary <0908-070021>
= BMD 削減理由についてのゲーツ国防長官の証言 =
 ABL運用構想が非現実的である。 構想では20機を必要としているが 有効射程が短く、イランや北朝鮮に対抗するためにはその領空内に入らなければならない。
 MKV は、対象脅威であるイランや北朝鮮が今後10~15年以内に MKV を必要とするレベルには到達しない。
2009.04.13 Aviation Week & ST Failure and fallout <0905-041307>
 4月5日に行われた Taepo Dong-2 の発射試験は失敗したが、その48時間後に米国防総省がミサイル防衛予算を$1.4B削減 するとしたことに対し、ミサイル防衛の支持者達は反発を強めている。 ミサイル防衛関連予算はここ数年$10B程度を維持していた。
 ゲーツ国防長官は THAAD と SM-3 予算に$700Mを増額すると共に、BMD 能力を付与した Aegis 艦を6隻増やすため$200Mを支出するとしている。 また、MKV 及び ABL の2機目は中止になったが KEI は継続される。 OBV の配備は、当初計画の40基に対し 、30基(アラスカに26基、カリフォルニアに4基)に縮小される。
2009.04.13 Aviation Week & ST Reformers at the gate <0905-041306>
 ゲーツ米国防長官が4月6日、軍の再構築のため、いくつかの計画を中止又は縮小すると発表した。 中止又は縮小された防空関連の主要計画は 以下の通りである。
 ・ABL: 2号機中止、計画は R&D にとどめる
 ・MKV: 計画中止
 ・F-22: 生産中止、205機にとどめる
 ・NGB: 2018年装備化を延期
 ・OBV: アラスカの26基とカリフォルニアの4基にとどめる
 Orbital Sciences社製ブースタを用いた GBI である OBV の配備がアラスカとカリフォルニアにとどめられる ことになるが、欧州配備がどうなるかは明らかでない
2009.02 Jane's Missiles & Rockets Multiple Kill Vehicle payload hits objectives in hover test <0903-020032>
 Lockheed Martin社が開発している MKV-Lホバリング試験が12月2日に行われ、MKV-L は 疑似目標を追随して20秒間にわたり7mの高度でホバリングし、ビデオとテレメータ信号を送信した。
2009.01 Jane's Missiles & Rockets MDA contracts Raytheon for MKV design and development <0903-010016>
 米 MDA が Raytheon社と、MKV-R開発を継続する契約を$54Mで行った。 MKV の SDD は MKV-L が2004年初めに Lockheed Martin社に$768Mで発注されたが、その後 2005年に MDA は KEI の予算の一部で Raytheon社にも開発を発注して、現在では MKV-L と MKV-R の二つの計画が並行して進められている。
 MKV は最終的に現在の GBI 及び KEI の弾頭に使用されるほか、それより射程の短い陸上及び洋上発射の迎撃ミサイルにも使用される。
【関連記事:0807-060211 (AW&ST 2008.06.02)】
2008.12.08 Aviation Week & ST MKV on track in hover test <0901-120803>
 Lockheed Martin社の MKV である MKV-L のホバー試験が Edwards AFB で行われ ている。
 Raytheon社はこれと対抗して MKV-R を開発している。
2008.12.03 MDA Link Multiple Kill Vehicle completes hover test <0901-120301>
 Lockheed Martin社が開発している MKV-Lホバリング試験が、12月2日に Edwards AFB 内の National Hover Test Facility で行われた。 試験の目的は、供試体が自力でホバリングできることと、ホバリングしながら 目標を追随できることで、両者とも試験結果は良好であった。
 MKV は Raytheon社も別の方式である MKV-R を開発している。
【関連記事:0807-060211 (AW&ST 2008.06.02)】
2008.11.17 Aviation Week & ST Defense complex <0812-111710>
= オバマ政権誕生と BMDS の今後に関する記事 =
 オバマ政権の誕生で計画中止になる可能性が最も高いのは ABL で、次いで GMD と見 られるが、いずれも Boring社が進めている。
 MKV も、まだ配備段階に至っていないことや、将来想定される脅威対処であることから計画が中止になる可能性が ある。
2008.10.20 Aviation Week & ST Targeted win <0812-102001>
 Aerojet社が10月13日、MDA から MDA Commonality Pathfinder DACS を受注した と発表した。 この DACS は MKV の試験に使用される。
2008.10 Jane's Missiles & Rockets Lockheed Martin team tests divert thruster subsystem for MKV-L <0811-100021>
 Lockheed Martin チームが MKV-LDACS に使用するスラスタの試験を行い、 所望の性能を確認した。
 この DACS は KV を搭載した母機の飛行制御に用いられる。
 次の段階では12発の模擬 KV を搭載したホバー試験が2008年末に行われる。
2008.08.18 Aviation Week & ST Ship suitable <0810-081303>
 MKV では DACS液体燃料を使用しているが、SM-3 Block Ⅱ で弾頭に MKV を使用するとなると、艦載システムの厳格な要求から固体燃料 DACS にしなければならなくなるため MDAS が検討を進めている。
 これについてそれぞれ異なる方式の MKV を提案している Lockheed Martin社と Raytheon社の関係者は、海軍が要求基準を下げると見ている。
2008.08.06 MDA Link Missile Defense Agency Completes Testing of Propulsion Component for Multiple Kill Vehicle-L <0809-080601>
 MDA が8月6日に、MKV-L 本体のスラスタに使用する推進装置の試験を完了した。  今年末には子弾の擬製弾を搭載しない状態でのホバリング試験が行われる。
2008.07 Jane's Missiles & Rockets Successful calibration gives go-ahead for prototype MKV-L payload sensors <0808-070031>
 Lockheed Martin社が、MKV-L に搭載するセンサの、光学系、構造体、電子装置、ソフトを結ぶ校正を完了した。 これにより同社は試作 センサ2基の組み立てを開始し、1基を2009年に開始される CFT に、残る1基を HWIL 試験に使用する。
【 MKV-L に関する記事:0807-060211 AW&ST 2008.06.02)】
2008.06.02 Aviation Week & ST Sensory input <0807-060212>
= 米国の軍用 IR FPA に関する記事 =
 Lockheed Martin社が MKV に提案している MKV-L で、子弾を放出し制御する母機に搭載するセンサで、Raytheon社が 提案している MKV-R の子弾が搭載する 256x256 ピクセル FPA より大型の 512x512 の FPA を 使用しようとしている。
 一方米空軍は SBIRS次の弾道弾早期警戒衛星用に 2,000x2,000 FPA を開発して いる。 これにより従来の機械走査部位をなくすことができるようになる。
2008.06.02 Aviation Week & ST 'Numerical parity' <0807-060211>
= MKV に関する4頁にわたる特集記事 =
 米 MDAMKV 計画は、一旦 Lockheed Martin社を唯一の契約先とする決定がなされ たが、破れた Raytheon社が提案を大きく変更して再挑戦してきた。 Raytheon社の新しい提案は子弾 を Lockheed Martin社の提案より大型化している。
 MKV は SM-3 Block ⅡB、KEIGBI などの弾頭に使用されるが、Raytheon社案(右図下)は各用途での共通性 を重視している。 このためどのミサイルに搭載する子弾も全く同じものになる。
 更に特色は、最初に放出された子弾があとから放出された子弾を制御して、交戦を管理することにある。 これに対し て Lockheed Martin社案では子弾を放出する母機が大型のセンサを搭載して子弾を制御し、交戦を管理する。
2008.05.28 MDA Link Multiple Kill Vehicle program achieves key milestoneU <0806-052802>
 MKV交戦アルゴリズムを検証する M&S による試験が行われ成功した。 MKV は BMDS のセンサ情報及び搭載したセンサにより、子弾を放出すると共に子弾の誘導を行う。
 次の段階では6自由度のシミュレーションが行われる。
2008.05.03 読売新聞

 朝刊一面

多弾頭米が導入、共同開発の・・・ <0806-050301>
 日米が共同開発中の SM-3 改良型 について、米国が多弾頭に方針転換していたことを、日米関係筋が2日に明らかに した。 多弾頭型への変更は昨年5月、米下院軍事委員会が日本の同意を条件に承認したため、今回の同意で米国による多弾頭型の開発は本格的に進むことになる。 当初、 多弾頭への方針転換について日本は、
 ① SM-3 Block ⅡA の2014年の開発完了が遅れ、開発費も膨らむ
 ② 北朝鮮が多弾頭型の弾道ミサイルを持っていない
ことを理由に拒否していたが、米国の単独計画で進めれば、日本が資金面で追加負担を強いられることは当面なく、単弾頭型 SM-3 Block ⅡA の共 同開発に遅れが生じない見通しもたったため、米国の方針か転換を了承した。
【註】
 MKV 弾頭型 SM-3 は MEP (Multiple Engagement Interceptor) と呼ばれ、FY-08予算で$63Mを全額が削除されていた。
 MEP は2006年に Raytheon社が提案した SM-3 に多数の小型弾頭を搭載する MKV の構想で、MDA は当初の Lckheed Martin社案と2種類を開発する方針であった。
【関連記事:0724-110801 (IP 2007.11.08)】
2007.11.08 Inside the Pentagon Appropriators zero out funding for SM-3 Kill Vehicle variant <0724-110801>
 米上下院は、MDA が FY-08要求していた SM-3 の MKV である MEP (Multiple Engagement Interceptor) の予算$63Mを全額削除した。
 MEP は昨年 Raytheon社が提案した SM-3 に多数の小型弾頭を搭載する MKV の構想で、MDA は当初の Lckheed Martin社案と2種類を 開発する方針であった。
2007.10 Jane's Missiles & Rockets Multiple Kill Vehicle payload completes demonstration <0721-100005>
 MKV DACS のホバーフライト試験が8月17日に行われ成功した。 この DACS は20個の小型 KV を放出する MKV 本体を制御するものである。
 次の最大の技術課題は、2008年中頃に行われる小型 KV のホバーフライト試験である。
2007.09.17 Aviation Week & ST Missile harmony <0720-091705>
 米議会のFY-08防衛法案は、10月1日の大統領承認を前に最終的な復活折衝が行われているが、ミサイル防衛要求より$300M少ない$8.5Bで決まるものとみられる。 上院では Aegis BMD、THAAD、ABL、PAC-3 が要求通 り認められたが、KEI は$30M、MKV は$50Mを削減欧州への BMDS 配備計画は時期 尚早として$310Mが削減された。
2007.08.27 MDA HP

MDA announces test of Multiple Kill Vehicle's carrier vehicle divert and attitude control system <0717-082702>
 P&W Rocketdyne社が8月17日に National Hover Test Facility において、MKV 母機用 DICS の試験を行った。 MKV は目標に対して搭載した8~20発の子弾を放出し、目標まで誘導する。
2007.05.21 Inside the Army Hose keeps Missile Defense cuts,adds $205 million for Israeli BMD <0713-052104>
 米下院は先週、FY-08 BMD 予算を要求から$764M削減する軍事委員会案を承認した 。 ABL 計画からは$250M、欧州の GMDS 基地計画から$160M、MKVから$42M、STSS から$75Mの削減している。
 これに対してイスラエルとの共同 BMD 関連予算として$205Mを追加した。   追加予算は Arrow、THAAD 及び David's Sling SRBMD の共同研究開発予算である。
2007.02.12 Aviation Week & ST Mil$pace <0705-021206>
= FY-08の宇宙関連要求に関する記事 =
Pathfinder Block 10 satellite
 空軍が開発するセンサー衛星で$157.5Mを要求、2012年までの事業総額は$1.2Bを見積もっている。
SBIRS
 SBIRS は空軍が開発するミサイル警戒センサ搭載の衛星で、$1Bを要求、2013年までの総 額は$4.2Bを見積もっている。
AIRSS
 空軍が開発しているフォーカルプレーンアンテナ搭載のミサイル探知衛星で、$230.9Mを要求。
MKV
 MKV は MDA が開発しているミサイル迎撃システムで、$106Mを要求している。 今後6年間の予算総額 は$2.57Bを見積もる。
 KEI 及び EKV 用の Kill Vehicle 開発予算は今年度計上していない。
2007.01.08 Defense News Multiple Kill Vehicle tests pending <0704-010803>
 2004年に開発を始めた MKV は、昨年7月にスラスタの試験に成功し、今後6~9ヶ月以内に DACS 及び 搭載用センサの地上試験が計画されている。
 開発経費は今後5年間で$1.76Bを見積もり、2012年~2014年の実用化をめざし構成品であるロケット、KV (Kill Vehickle)、母機となる Carrier Vehickle 及び弾頭、デコイ等を識別するセンサ等の各種試験が今年から開始される。
2006.09 Jane's Missiles & Rockets Lockheed Martin tests thruster for ABM role <0618-090034>
 Lockheed Martin社が Multiple Kill Vehicle Payload System 用スラスタの初試験に成功した。 ス ラスタにはリスクの少ない液体単一燃料式の DACS が用いられる。
2006.08.02 Inside Missile Defense Missile Defense Agency announces successful MKV rocket tests <0618-080201>
 MDA は7月15~16日に MKV LDACS のバルブの制御試験に成功した。
 FY-07予算では MKV に$165Mを要求しているが、下院は$65Mの削減を、上院は全額承認を決めている。
2006.07.31 Defense News Misle defense thruster tested <0617-073105>
 Lockheed Martin社が MKVPS (Multiple Kill Vehicle Payload System) の初期試験として DACS を使用 した軌道修正噴射試験を行った。
 MKVPS は MDA が開発中の、弾道ミサイルの RV を迎撃する低価格ミサイル防衛システムで、数十個の小型迎撃体 から構成される。
2006.07.19 MDA HP Multiple Kill Vehicle test successful <0615-071903>
 MDA は MKV の弾頭となる KV 用ロケットモータの試験に成功した。
 MKV は2013年頃の実用化を目指して開発が進められている。
2006.05.08 Aviation Week & ST Explosive response <0611-050803>
 FY-07国防予算案を審議している下院軍事委員会は、委員会案を来週中に議会に提出する。 委員会案では IED 対策 に$200M以上を承認すると共に、DoD が中止を決めた JSF 代替エンジン F136 開発計画に$408Mを充当し ている。 また、V-22 とF-22 の多年度調達を承認している。
 ミサイル防衛等では、KEI が$100M、TSAT が$80M、MKV が$65M、GMDS が $55.8M、Space Radar が$30M、それぞれ削減されている。
2006.05 Jane's Missiles & Rockets Multiple Kill Vehicle seeker begins testing <0611-050004>
 Lockhhed Martin社が MKV シーカの hardware-in-the-loop 試験を行って いる。 開発は計画より先行している。 MKV は GMD の GBI の弾頭として使用できるよう開発されているが 、SM-3 への搭載も検討されている。
 今後は MKV kill-vehicle のホバーテストを行ったのちに、打ち上げ試験に移行する。
2006.03.29 Inside Missile Defense Lockheed finishes building Multiple Kill Vehicle 'Pathfinder seeker' <0609-032902>
 Lockheed Martin社は MKV シーカを完成し社内試験を行っている。
 MDA はFY-07で MKV に$165Mを要求しているが、計画では LDACS (Liquid DACS) 及び二波シ ーカを採用したことを明らかにしている。
 MKV は2014年の初期配備を目標に開発が進められており、FY-11に CDR、FY-12~13に発射試 験を予定している。
 MKV は10個以上を GBI 用ブースタで打ち上げるが、将来は KEI 用ブースタ及び21吋の次世 代 SM-3 への搭載も検討している。
2006.03.29 Jane's Defence Weekly BMDS on target, says Missile Defense Agency <0608-032905>
 米国防総省監察総監 (IG: Inspector General) が2月に、GMD における GCN (GMD Communications Natwork) は情報の確度 (IA: Information Assurance) が不十分であると指摘した。 IG はまた GCN は最新の IA 管理規則に 準拠していないとも指摘している。
( Information Assurance に関する米陸軍規則 Army Regulation 25-2 )
 一方3月20日に Lockheed Martin社が、MKVS passfinder seeker を完成し HWIL 試験を実施中であると発表した。
2005.09.15 Inside the Pentagon MDA plans first Flight Test of Multiple Kill Vehicle in 2010 <0521-091501>
 MDA は MKV の研究開発として、FY-06~FY-11の間に総額$2.4Bを計上する計画で、 2010年の発射試験をめざしている。
 MKV は10数個のミニインターセプターを搭載し、それぞれがデコイを含む別々の目標に対処する機能を持つ。 現在、小型化技術を最 大課題として、構成品の環境適応試験等が進められており、2007年までにホバリング試験を実施、2010年に要撃 試験を予定し、初期システムは2012年~2014年の運用開始をめざす。
2004.09.15 Jane's Defence Weekly Shotgun wedding <0418-091507>
 数十発のミニインタセプタを搭載する MKV は、アラスカに配備されだした GBI の弾 頭である EKV と同寸で、2010年代に EKV と換装される計画である。
 MKV 本体は、搭載された長距離 IR センサにより目標群に接近しミニインタセプタを放出する。 ミニインタセプタは 本体からの誘導で目標群に接近し、それぞれが EKV と同じ機能を持ち独立して別々の目標に向かう。
 今のところ MKV は EKV と同寸で開発されているが、ミニインタセプタの数を減らせば THAAD の弾頭として も使用できる。
 MKV のホバリング試験は2006年に開始され、2000年代末には発射試験及び要撃試験 が計画されている。
2004.06.28 Aviation Week & ST Climpsing the future <0413-062811>
 MDA は8月に HAA 、9月に MKV の CDR (Critical Design Review) を計 画している。
 HAA は数年以内に飛行試験を行う計画だが、技術課題は飛行船の軽量化にあり、素材の選定が焦点となってい る。 また電源は燃料電池が望まれるが軽量化のため再充電型リチウム電池が候補となっている。
 MKV は2006年から空中試験を予定しているが、技術課題は KV を目標に誘導する DACS (Divert Attitude Control System) を液体燃料にするか固体燃料にするかにある。 KV の仕様が決定すれば開発の焦点は搭載す るプラットフォームに移行する。
 MDA はこの他に、雲を通してミサイルの発射炎を探知するセンサー、Ladar 及び長波長 IR センサー等の研究を検討している。
2004.02 Jane's Missiles & Rockets Single booster will carrry multiple kill vehicles <0408-020005>
 米陸軍 SMDC は、MKV 開発における19ヶ月間の概念設計段階を担当する企業に Lockheed Martin社を選定した。 この段階では Kill-Vehicle 及び打ち上げ機の基本設計、開発計画の策定、 開発量産コストの見積などを行う。
 今回の契約は最初の11ヶ月分$27Mであるが、ゆくゆくは8年間$760Mの契約に延長されると見られる。
2004.01.26 Aviation Week & ST Shotgun defense <0402-012604>
 MDA は1月初めに、8年間、$768Mに及ぶ MKV 開発の担当に Lockheed Martin社を選 定した。
 計画では年末までに CDR (Critical Design Review) を行って主要な構成品の製造と各種基礎試験を開始し、2007~ 2008年以降に発射試験を行い、2010年頃の初期配備を目指している。
 MKV の運用構想 (CONOPS) はほぼ GMD システムと同様となる模様で、1基の迎撃ミサイルに搭載され る12個の MKV は、1個の大きさが缶コーヒー程度で、重量は4~5kg程度となる。
 技術課題で最も大きいのは固形燃料を用いた DACS で、Alliant Techsystems社が開発を担当しているが、 Lockheed Martin と Aerojet 両社は、バックアップとして液体燃料を用いた DACS の検討を行っており、最終 的な DACS の選定は年末までに決まる。
2004.01.14 Jane's Defence Weekly Lockheed Martin wins major missile contract <0401-011403>
 Lockheed Martin社が1月7日に、8年間に及ぶ MKV 開発を受注した。
 開発総額は$760Mにのぼると見られるが、今年の契約は$27Mで2005年に1発の KV によるホバリング試験が行わ れる。 迎撃試験は2007年に開始される見込みである。
 MKV は開発中の GMD と異なり、4~5kgの KV を数十発散布するため、敵の RV をデコイやデブリスの中 から見つけだす必要がない。
2003.12.18 Inside the Pentagon MDA to award Mini Kill Vehicle contract in next month,official says  MDA は12月中に MKV の開発企業1社を選定する。
 現在、SAIC、Lockheed Martin/Chelmsford、Schaferの3社が提案書を提出しており、2004年から5年間、$20M ~$40Mで1社により開発を行う。
 MKV は1基の迎撃ミサイルに20~40個のソフトボール大の迎撃体 (重量約4-lb) を搭載し、進入する弾道ミサ イルを直撃するもので、コンピュータープログラミングにより複数標的をそれぞれ弁別する。
 なお、計画名はこのほど、"Multiple Kill Vehicles" に変更された。
2003.11.24 Defense News Little chip,big problems  25セント硬貨とほぼ同じ大きさの Gyrochip QRS11 が米政府の輸出規制品目に指定され大き な問題となっている。
 QRS11 は約1,000機の民間ジェット航空機に用いられているが、同時に衛星のアンテナ制御、F/A-22 や HarrierⅡ の飛行制御、 Marverick ミサイルの慣性誘導システム等軍事用に広く使用されているため、輸出規制品目に指定された。
 これにより早くも Boeing社の旅客機2機の納入に遅れが生じており、早期に輸出政策の見直しが迫られている。
2003.10.01 Inside Missile Defense MDA plans to select single MKV contractor in December,officials say  MDA は SAIC社をはじめ3社から出された MKV の設計提案の検討を完了し、12月に1社 を選定する作業に入った。
 MKV はソフトボール大で、重量約4-lbの20~40個の迎撃体を同時にミサイルから射出してミッドコース段階にある弾道弾の弾頭やデコ イを破壊する構想で、2010年に試験的運用を目指している。
 開発経費は未定だが、次期5年間に$20M~$40Mを投じる模様で、1個あたりの価格は$100,000を目標としている 。
2003.07.10 Inside the Pentagon MDA soliciting proposals for MKV development follow-on contract  米陸軍の SMDC は MKV の開発及び試験に関する提案要求を近く発簡するものとみられる。
 MKV はミッドコース段階で弾頭やデコイを直撃するソフトボール大の迎撃体で、迎撃ミサイルから同時に 20~40発を射出する。
 現在、Lockheed Martin 他3社が開発に必要な事前研究を行っており、このなかから1社が選定されることとなる。
 装備化予定は2010年で、1発あたり$100,000を目標としている。
2003.06.16 Defense News Pentagon pursues mini missile killers  MDA は、研究中の MKV (Miniature Kill Vehicle) の開発移行の可否に関する最終決定を今年の夏 までに行う。
 MKV はミサイル防衛システムの Midcourse Segment に使用する迎撃体で、飛来する弾道弾の弾頭とデコイを同時に迎 撃するシステムで、20~30個以上の KV (重量2~10kg) を 1基の迎撃ミサイルに搭載し放出する。 技術的課題は 2kg 程度の軽 量 KV の標的破壊効果と製造技術にあるとされる。
 現在、Lckheed Martin社をはじめ 3社が今年10月までの予定で構想研究を行っており、最終的な設計に関する RFP が 2004年に発簡される模様。
(関連記事 IDR 2003.02)
2003.04 Jane's Missiles & Rockets MKV design review completed  Lockheed Martin社が MKV (Miniature Kill Vehickle) の SDR (System Design Review) を成功裏に終了した。
 MKV は多数の小型の kill vehicle をインタセプタに搭載するもので、弾頭、デコイの区別なく破壊する。
(関連記事 IDR 2003.02)
 同社は実証段階へ進むか否かの MDA の決定を、2003年11月に期待している。
2003.03.13 Inside the Pentagon Missile Defense Agency moving forward with Miniture Kill Vehicle  MDA は MKV (Miniture Kill Vehicle) 計画を次年度以降 5年間にわたり $20M~$40M を投じて進める。
 MKV は Midcourse phase でのミサイル防衛に使用する迎撃体で、飛来するミサイルの弾頭やデコ イを、12個以上のソフトボール大(重量約4-lb)の KV を散弾銃のように同時に射出するシステム。
 MDA 当局は昨年、3企業チームを選定し基礎研究を進めており、技術試験プログラムとして研究を行い 2010年を目途 にテストベッドの完成を目指す。
2003.02 International Defense Review US to bign fielding missile-defense umbrella
= 2004~2005年時点における米国のミサイル防衛体制 =
 将来のミサイル防衛計画として KEI と MKV と STSS の紹介
KEI 計画
 KEI (Kinetic Energy Interceptor) は、ブーストからターミナルの全ての段階で共通的に使用するインターセプタ で、当初は陸上展開発射型ブースト/加速段階の要撃機のプロトタイプを FY-09までに製作する。
MKV 計画
 重量2kg以下の小型インターセプタ(右図)をブースタに20~30以上搭載するシステ ム。 各インタセプタは捕捉距離80kmの IR センサを搭載し、200個の小型ロケットで 姿勢制御をする。
STSS 計画
 従来 SBIRS-Low と呼ばれていた計画。
2002.10.14 Aviation Week & ST Missile defense focus shifts to fielding  MDA は ABM 条約の脱会を契機に、ミサイル防衛システムの早期展開努力と、各種新技術の開発促進を進めている。
 ・ミサイル防衛システム Block 2004:2004~2005年の IOC を目標
 ・BPI 兵器:2008年の IOC を目標
 ・高性能ブースター:Trident のロケットモーターを活用し早期展開を目指す
 ・MKV :多用途小型キルビークル (重量3~4kg、長さ6in×直径10in)の開発
 ・高々度飛行船:IR 又はレーザーセンサーを搭載し、高度70,000ftでミサイルや弾頭を3次元で捕捉追随する 。 2006年装備化を目標。
2002.03 International Defese Review Back in the melting pot
= 新 MD 構想の概要と、各要撃 Phase 毎の現況 =
Boost Phase:(180~300sec)
 ① ABL は FY-08に配備開始し、FY-09に IOC、FY-11 に完全戦力化
 ② Sea-Based BPI は、Mid-Course 用のブースタを使用。 2003~2005年に開発開始を決定。
 ③ SBX (Space-Based Interceptor Experiment) の構想実証を実施。
 ④ SBL-IFX (Space-Based Laser Integrated Flight Experiment)(上右図)は、2012~2013年に打ち上げ 。 2020年頃から実運用型24個の打ち上げ。
Ascent, Mid-Course:(500~600sec, 約1,200sec)
 ① GMD
 ② SMD の FM-2 (Flight Mission-2) は2002年1月に行われ、4km/sで目標を撃破。
FM-3 は、当初から要撃を目指した試験で4月末か5月初に予定。 FM-4 は8月予定。
 日米共同研究は Block Ⅱを目標。 EX-142 Advanced LEAP(上左図)
 ③ MMKV (Multiple Miniature Kill Vehicle) は陸軍が研究開始。 1段ブースタで安価インタセプタを多 数放出。
Terminal:( 30sec)
 THAAD, Arrow, PAC-3, MEADS
2002.02.13 Jane's Defence Weekly USA explores miniature kill vehicles for missile defence  米国 MDA (Missile Defense Agency: 旧 BMDO) と陸軍が、低価格な MKV (Miniature Kill Vehicle) の開発に関心を持っており、2005年までに実証試験を行う契約を $24.5M で Schafer社と 行った。
 MDA の MMKV (Multiple MKV) の考え方では、重さ約 1kg、胴径約 10cmの MKV を、20~30発搭載した要撃機を弾道弾に向け発射し、放出された MKV が、敵の RV と共に飛来するデコイや偽弾頭に衝突する
 その結果、RV 等は破壊されるか、弾道を大きく変えさせられる
 このシステムは、ICBM のミッドコースを狙ったものであるが、ブーストフェーズの要撃にも有効であると 見られている。 MDA は更に、ここで使われる小型化技術は、PAC-3 や THAAD の小型化にも活用できると考 えている。