中距離 BARAK に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2022.12.01
 23:30
Defense News Watch Israel test its anti-missile Barak weapon at sea <2301-120117>
 イスラエル海軍が初めて、Sa'ar 6級コルベット艦による長射程型BarakのCM迎撃洋上試験を実施した。
 長射程型Barakはインドが装備したBrak 8と似た垂直発射式のSAMで、Barak MXシステムの一翼を担っている。
2022.03.02 Jane's Defence Weekly First Israeli Sa'ar 6 corvette completes C-Dome live-fire test <2206-030203>
 イスラエル国防省が2月21日、4隻建造するSa'ar 6コルベット艦の初号艦Magenで実施されてきたIron Domeの艦載型であるC-Domeの試験を完了したと発表した。
 MagenにはElta社製EL/M-2248 MF-STAR艦載型であるAdirが装備され、C-DomeはMagen
VLSから発射された。
 C-Domeの試験は2016年にSa'ar 5コルベット艦で行われている。
 Magenには40発のC-Domeを装備できるが艦の後部には更に2基のVLSが装備されており、ここには射程70kmTBMを迎撃できるLRADが32発装備できる。
2021.09 International Defence Review Generation MX: Barak missile system evolves to meet the new threat <2110-090013>
= BARAK MX に関する6頁の記事 =
 ・Lightning speeds
 ・Lightning bolts
 ・The MX factor
2021.06 International Defence Review Barak ER missile development finalised, in production <2107-060003>
 IAI社がBarak ER SAMの開発を完了し3Q/2021年の納入開始を目指して量産に入っている。
 Bakak ERは射程35kmのBarak MRSD70kmのBarak LRADと共にBarak MXを構成する射程150kmのSAMで、1.3mのブースタを含む全長5.8m胴径22.7cm、ブースタ径35cm、発射重量400kg、弾頭重量23kgで、垂直発射アクティブレーダ誘導、運動性能50g、最大射高30kmの性能を持つ。
 Barak MXの3弾種共、GaN素子を用いたElta社製ELM-2084 3DマルチピームレーダとBarak
BMCで制御され、8発搭載の発射機から発射される。
2021.04.28 Jane's Defence Weekly IAI integrating Barak SAM with new corbette <2106-042812>
 IAI社が4月19日、イスラエル海軍4隻建造するSa'ar 6コルベット艦の一番艦MagenBarak SAMの搭載を行っていることを明らかにした。
 ドイツで建造された一番艦Magenは2020年12月2日にハイファに回航され、ELM-2248レーダなどイスラエル製の装備を搭載している。
 Barak 8には射程35kmのMRAD70kmのLRAD150kmのBarak-ERがあり、Sa'ar 6にはLRADが装備されるがBarak-ERへの更新も可能であるという。
2021.04.19 Aviation Week & ST Barak ER interceptor completes Israel's missile shild <2106-041907>
 IAI社が15年前の艦載型短距離SAMをマルチドメインの
AMDに改良したBarak MXシリーズが3月下旬に行われた射程150kmのBarak ERの試験終了を持って完成した。
 Barak MXは新たなブースタを取り付けているもののBarak 8が使用している8セルの発射機から発射できる。
【註】
 IAI社のHPによるとBarak MXには以下の3種類がある。
 ・Barak MRAD: 射程35km、シングルパルスロケットモータ
 ・Barak LRAD: 射程70km、デュアルパルスロケットモータ
 ・Barak ER: 射程150km、デュアルパルスロケットモータ+ブースタ
2021.04.19 Defense Update IAI's Barak-ER performs successful ballistic missile intercept <2105-041908>
 IAI社が4月19日に、Barak-ER SAMの一連の発射試験でBARAK ERによるBM迎撃に成功したと発表した。
 BARAK-ERはBARAK MXシリーズSAMの一種で、BMを含む経空脅威に対し150kmの射程を有する。
 Barak SAMはインド陸海空軍、イスラエル海軍、アゼルバイジャン空軍などが装備しており、ナゴルノ・カラバフ紛争では実戦使用されている。
IAI's Barak-ER Performs Successful Ballistic missile (YouTube)】
2021.01.05 Defense News Israel and India test MRSAM air defense system <2102-010504>
 イスラエルIAI社とインド政府
DRDOが数年にわたり共同開発してきた中距離SAM MRSAMの試験が2020年12月最後の週に行われ成功した。
 MRSAMはBarak MXを含む射程が35km~150kmのIAI社製BarakシリーズSAMを元にしたSAMでインド型の射程は70kmである。
2019.05.29 Jane's Defence Weekly IN demonstrates co-operative engagement firing capability with Barak-8 MRSAM <1907-052908>
 インド海軍がフラビア海で5月17日、Barak-8MRSAM型初の発射試験を実施した。 2006年からIAI社と$1.4Bかけて共同開発したBarak-8 MRSAMは射程70kmである。
2018.10.24 Jane's 360 IAI wins USD777 million contract to supply additional Barak-8 LRSAM systems for Indian Navy <1812-102403>
 インド国営BEL社が24日、Barak-8 LRSAM 7個システム分を$777MでIAI社に発注した。
 それに先立つ9月5日にBEL社はフリゲート艦 7隻を建造している造船2社から、7隻分のBarak-8 (Barak LR) をINR92B ($1.28B) で受注している。
2018.10 International Defence Review Barak-8 to equip Israeli Sa'ar 6 corvettes <1811-100008>
 IAI社がイスラエル海軍のSa'sr 6コルベット艦4隻搭載としてBarak-8を受注した。 Barak-8はSa'ar 5コルベット艦で発射試験が行われ同級艦には装備されている。
 Sa'ar 6はEL/M-2248
MF-STARレーダを搭載した新しいBarak-MX構想を採用しており、MXでは射程70kmのBarak-8だけでなく射程150kmのBarak-ERにも対応している。
2018.09.06 Jane's 360 BEL awarded USD1.28 billion order for LRSAM systems for the Indian Navy <1810-090604>
 インドBEL社が5日、2箇所の造船所からBarak 8 (Barak LR) をINR92B ($1.28B) で受注したと発表した。 Barak 8はLRSAMとしてインド海軍が7隻の建造を計画しているフリゲート艦に装備するもので、最終受注額はINR500Bにのぼると見られる。
 開発はインド
DRDOを中心にインド各社とイスラエルのIAI、Rafael、IAI/Eltaの各社が共同で行った。
【註】
 共同開発と言っても実質的にはイスラエルのBarak 8をインド海軍仕様にしたものであるが、インド政府は8月6日にイスラエルのIAI社とRafael社に対し汚職疑惑から取引を停止しているはずである。
【関連記事:1810-081505 (JDW 2018.08.15)】
2017.06.07 Jane's Defence Weekly Saar 4.5 upgrade: Israel looks to technologically aligned fleet <1707-060711>
 イスラエル洋上ガス田に対する脅威が、ロシア製
YakhontやUAV、イラン製誘導ロケット弾などと増大するのに伴い、イスラエル海軍はSaar 4.5 Hetz級コルベット艦に次ぐ Saar 5級を装備しており、更にSaar 6級4隻も2019年から装備する。
ELM-2258 ALPHAレーダ及びBarak 1/8
 Saar 4.5級全10隻とSaar 5級の最初の2隻に装備
ELM-2248 MF-STARレーダ及びC-Domeの装備
 C-DomeはIron Domeの艦載型で、2016年にSaar 5級3番艦Lahavのヘリ甲板からの発射試験に成功。
 Saar 5級の一部ととSaar 6級に装備。 Saar 4.5級には搭載不能。
2017.05.31 Jane's Defence Weekly India signs additional deal with IAI for LR-SAM systems <1708-053106>
 IAI社が5月21日、インド国防省と艦載長距離SAM LR-SAMの開発契約を行ったと発表した。 最初の契約は$630M で、最終的には$2Bにのぼると見られる。 また陸軍のMR-SAM購入の契約$1.6Bも行われた。
 インドのMR-SAMもLR-SAMも、Barak-LRとも呼ばれているBarak-8を元にしており、2018年に就役する初の空母 Vikrantにも装備されるLR-SAMは、水上目標を25km、空中目標を250km以遠で捕捉できる。
2017.04.12 Jane's Defence Weekly India contracts IAI for nearly USD2 billion worth of air and missile defence systems <1706-041202>
 IAI社が4月6日、インド国防省から同社に防空BMDシステムを受注したと発表した。  受注したのは印陸軍向けのMR-SAM海軍向けのLR-SAMで、受注額は$1.6B~$2Bになると言う。
 陸軍向けのMR-SAMは現在Barak-LRと呼ばれている射程70~80kmのBarak 8で、 40個
FUとミサイル200発2023年までに納入される。
 海軍向けのLR-SAMは戦闘機に対し250km、各種水上目標に対し25kmの射程を持つ。
2017.03.08 Jane's Defence Weekly India, Israel to jointly develop MR-SAM <1705-030805>
 インドとイスラエルが、インド陸軍向けの中距離SAM MR-SAMの共同開発 を行う。 MR-SAMは両国が共同開発した艦載SAMのBarak 8を元にしたもので、印陸軍は200セットの 購入を計画している。
 納入は2023年開始が予定されている。
2017.03.01 Defense News India and Israel team up for new army air-defense missile <1704-030105>
 インドとイスラエル印陸軍向けMRSAMを共同開発する。 経費は$2.5Bで正式契約 は2月下旬に行われる。
 印陸軍は1970~1980年にソ連から購入したKvadrat(註:2K12 Kub⦅SA-6⦆の輸出型である2K12E)およびOSA-AKM(註:9K33M3、SA-8B Mod 1)に代えて装備する計 画で、射程は50~70kmとなる。
 海軍型はLR-SAMと呼ばれ、すでに配備を開始している。
【註】
 印海軍のLR-SAMはイスラエルのBarak 8 (Barak NG)の艦載型である。
【関連記事:1306-050008 (JMR 2013.05)】
2017.02 International Defence Review Modern family: IAI expands range of new-generation Barak systems <1703-020007>
= Barak SAM ファミリに関する3頁の記事 =
┏━━━━┳━━━━━┳━━━━━┳━━━━━┓
┃    ┃  ABISR ┃ Barak LR ┃ Barak ER ┃
┣━━━━╋━━━━━╋━━━━━╋━━━━━┫
┃全  長┃  4.5m ┃  4.5m ┃  5.8m ┃
┃胴  径┃  22.7cm┃  22.7cm┃  35cm ┃
┃発射重量┃  255kg ┃  280kg ┃  400kg ┃
┃弾頭重量┃  23kg ┃  23kg ┃  秘  ┃
┃最大射程┃  35km ┃  70km ┃  150km ┃
┃最大射高┃  10km ┃  20km ┃  20km ┃
┗━━━━┻━━━━━┻━━━━━┻━━━━━┛
2016.06.30 Defense Update Successful tests for Indo-Israeli Land-Based Air Defense System <1607-063007>
 インド
DRDO、印空軍、IAI社が30日、MRSAM防空/BMDシステムの発射試験に成功した。  試験では航空機とCMを模擬した2機の標的が使用され、それぞれをMRSAM 1発ずつで撃墜した。
 MRSAMはRafael社製Barak 8の発展型の陸上/艦載システムで、インドとイスラエルの海軍は既に装備している。
 システムはElta社製のMF-STARレーダとRafael社製ミサイルで構成され、IAI社がシステムとりまとめを行っている。 MRSAMは射程が 70kmで、元になったBarak 8にデータリンクを付加している。
 MRSAMにブースタを取り付け、射程を150kmに延ばす検討も行われている。
2016.02.17 Jane's Defence Weekly Israeli Navy to begin instralling Barak 9 on Sa'ar 4.5s <1603-021709>
 イスラエルは11月にSa'ar 5コルベット艦でBarak 8 SAMの発射試験を行ったが、海軍筋が2月 7日に、Sa'ar 4.5コルベット艦にEL/M-2248
MF-STARレーダとBarak 8 ミサイルを、2~3年以内に装備することを明らかにした。 ヒズボラが超音速対艦ミサイルYakhontを保有 しているとされるためという。
 Sa'ar 5が1,300tであるのに対しSa'ar 4.5は僅か500tで、この種小型艦にフェーズドアレイレーダを搭載した例はない。
2016.01.06 Jane's Defence Weekly IN successfully test-fires Barak-8 from INS Kolkata <1602-010615>
 インド海軍が12月30日、駆逐艦KalkataによるBarak-8の発射試験に成功した。 この結果を受けKalkata32発のBarak-8を装備することになる。
 Barak-8は開発開始以来8年目の2014年11月にイスラエル艦での発射試験に成功している。
2015.12.30 Defense Update Barak 8 / LRSAM tested onboard an Indian destroyer <1601-123004>

 インド海軍の P15A級駆逐艦 Kolkata が、2回の LRSAM/Barak 8 発射試験に成功した。
 LRSAM は DRDO と IAI社が共同開発したシステムで、今後、インド海軍の主要艦に装備されることになる。

2015.12.30 Defense News Indo-Israeli LR SAM test fired aboard Indian warship <1601-123004>
 インド海軍の Kolkata級駆逐艦が29、30の両日に
LRSAM/Barak 8発射試験を行い、標的機の撃墜に成功した。 Barak 8 は射程が70kmで、MF STAR レ ーダで管制される。 イスラエル艦による Barak 8 の発射試験は昨年行われている。
 Barak 8 はインド国営の Bharat社で生産され、最初は3隻ある Kolkata級駆逐艦の1隻に32発が搭載される。
2015.12.02 Jane's Defence Weekly Israel ship launches first Barak-8 SAM <1601-120217>
 イスラエルが11月26日、インドと共同開発している Barak 8 SAM 初の艦上発射試験に成功した。  試験は Sa'ar-5級コルベット艦で行われ、EL/M-2248 MF-STAR
MMRVLS が使用された。
2015.11.27 Defense News Israeli navy scores successful intercept test of Barak-8 <1512-112707>
 イスラエル海軍が25日、Barak-8 SAM 初の艦上発射試験に成功した。 Sa'ar-5 コルベット艦はフェーズドアレイレーダで UAV 標的を20kmで捕捉 追随し Barak-8 を発射した。
 Barak-8 の射程は70kmで、ヒズボラが入手したとされるロシア製の
Yahkont ASCM にも対処可能という。
2015.09 International Defence Review IAI evolves Barak-8 <1510-090003>
 IAI社が、長射程型 Barak-8 SAM である Barak-8ER を18ヶ月以内に公表する。 Barak-8ER は2009年のパリ航空ショーで 初めて公表されている。
 Barak-8ER は胴径の大きなブースタを、現在の2パルスロケットに取りつけ、射程を150kmと二倍 に延伸する。 発射機は従来の8セル型を6セル型に改造したものを使用するほか、Mk 41
VLS からも発射できる。
 レーダは従来と同じ S-band の ELM-2248 MF-STAR を使用するが、陸上型では L-band 型の MF-STAR を使用する。
2015.02.26 Defense News India, Israel to build missile defense system <1503-022612>
 インド国防省筋が、インドとイスラエルMRSAM 中距離 SAM の共同開発で合意したことを 明らかにした。 MRSAM は印陸軍が装備する射程70kmの SAM で、Kvadrat や OSA-AKM などのロシア 製と換装される。
 印陸軍はできるだけ早く1個連隊分となる18個システムを$1.5Bで取得したいとしているが、最終的には3個連隊分で $6Bに上ると見積もられている。
 計画にはインド
DRDO と Rafael社、ISAI社が参画するが、生産はインド国内で行うという。
2014.11.19 Jane's Defence Weekly Barak 8 SAM completes trial <1501-111912>
 IAI社が11月10日、Barak 8 艦載 SAM の最初の実用発射試験に成功した。
 試験ではロシアの
Takhont 超音速対艦ミサイルを模した標的を撃墜した模様である。 Yakhont は シリアがロシアから購入して保有している。
2014.11.19 Defense News Israel, India start to equip sea forces with Barak-8 defenses <1412-111905>
 イスラエルがインドと8年近くにわたり共同開発してきた射程70kmの Barak-8 が、先週行われた試験を受けて 装備化されることになった。 IAI社によると、Barak-8 の
FRP 体制は既に整っている。
 一方、インド空軍向けの陸上発射型も2015年に配備が開始される。
2015.02.18 Jane's Defence Weekly IN to start fitting Barak-8 naval SAM end of Year <1504-021808>
 インド海軍が年内に Barak 8 の艦載装備を開始する。 最初に装備するのは2014年7月に就役した Project 15-A 駆逐艦で、 射程70kmの Barak 8 を32発装備する。
 キエフ級改空母 Vikramaditya には2017年頃装備される。
2014.06.09 Aviation Week & ST In its sights <1407-060905>
 インドが2006年からイスラエルと共同で進めている Barak 8 を元にした艦載長距離 SAM LR-SAM は最終段階に入っている。 LR-SAM は2パルスロケットで推進し、射程70km、射高 16kmの性能を持つ。 システムは8発を装填する発射ユニット4個で構成される。
 一方印陸軍と空軍は、1個中隊が24発装備する移動型 SAM SpyDer とよく似た発射機を持つ基地設置型 SAM の開発を進めている。
2014.01.08 Jane's Defence Weekly Indian MoD clears Barak -, ASW craft contracts <1402-010803>
 インド国防省が12月23日、総額INR160B ($2.58B) で4件の契約を承認した。 この契約には Barak 1 262発や、700t浅海用 駆潜艇が含まれている。
 Barak 1 は2000年から空母 Viraat など12隻に装備されているが、2006年に発覚した汚職により、ミサイルの調達は停止していた。
2013.11.12 Defense News India expected to approve Barak missile buy <1312-111204>
 インド海軍では IAI社から2000年に購入した Barak 8 が、同社の汚職疑惑により、既に3隻にシステムが装備されている のにミサイルは1発もない。 このためインドはミサイルを Rafael社から購入することにし、ようやく計画が進展する模様である。
 印海軍は4隻に装備する分として300発を購入したいとしており、経費は$100Mと見られている。
 Barak 8 は射程が70kmで、52kgの弾頭を搭載して Mach 2 で飛翔する。
【註】
 Barak 8 には射程70kmの基本型と、ブースタを取り付けて射程を150kmにした長射程型の Barak 8ER があるが、印海軍が購入するのは射程が70kmであるとされていることか ら基本型と見られる。
 今まで艦載型は Barak 8ER と報じられていた。
【関連記事:0909-080006 (JMR 2009.08)】
2013.05 Jane's Missiles & Rockets India's LR-SAM programme slips by four years <1306-050008>
 インド国防相が3月18日、長距離 SAM 計画 LR-SAM大幅に遅延していることを認めた。  LR-SAM はイスラエルの Barak 8 及びその艦載型 Barak-NG で、当初2011年5月に開発が完了するはずであったが、現 在では2015年12月と、4年以上遅延している。
 この他にもインド DRDO の開発している Tejas 戦闘機や AEW&C など、開発計画が 軒並み遅延している。
2013.02 Jane's Missiles & Rockets IAI, Bharat Electronics sign MoU on naval LRSAM development <1303-020012>
 IAI社とインドの Bharat社が、艦載長距離 SAM (LRSAM) の共同開発に関する MoU を取り交わした。
 インドとイスラエルは2006年に Barak 8 の共同開発を進めており、インドは国内名称 Barak 2 で装備しようとしている。 Barak 8 の射程は 70kmであるが、長射程型の Barak 8ER150kmの射程を有する。
【関連記事:0909-080006 (JMR 2009.08)】
2011.08 Jane's Missiles & Rockets Barak 8 deliveries are under way, says IAI <1110-080004>
 IAI社がパリ航空展に、現在量産、納品中である Barak 8 SAM の単段及びブースタ付きミサイルのモックアップと、陸上型発射機を展示した。
 2パルスロケットで推進するミサイルの径は、基本型で20cm、ブースタ付きで35cm、射程はそれぞれ70km 150kmである。
 Barak 8 は複数の国から受注し、受注高は$2Bに達している。 最初の受注先はインド海軍で、それ以外の国からは全て陸上型を受注している。
2010.09 Jane's Missiles & Rockets Israel shows land-based Barak 8 <1010-090013>
 IAI社が Farnborough 航空ショーで陸上型 Barak 8 を公表した。 右図は8連装の発射機で、ミサイルには射程70kmの標準 弾と、射程150kmのブースタ付き弾があり、このクラスの SAM としては大型の25kgの弾頭を搭載する。
 Barak 8 は弾道弾迎撃用としては設計されていないが、ある程度の TBM 迎撃能力がある。
 レーダは Iron Dome と同じ EL/M-2084 2~4GHz AESA レーダが展示されていたが、実際には四面の AESA アンテナをピラミッド状に配した EL/2248 MF-STAR レーダが使用されると思われる。
【註】
 EL/2248 MF-STAR レーダは IAI/Elta社製の S-band 艦載 MFR で、低空から攻撃してくるミサイルを25km、高々度を飛行する航空機 を250kmで捕捉追随できる。
 しかしながら重量は、各面が1,500kgあるほか、アンテナ以外も900kgある。
IAI/Elta社の EL/M-2248 の頁 (pdf)
2010.09 International Defence Review IAI shows BARAK 8 variant <1010-090008>
 IAI社が Farmborough 国際航空ショーで、地上発射型の Barak 8 を公表した。 発射機は8発を搭載し、射程 70kmの標準弾と、射程150kmのブース付き弾のいずれにも対応している。
 レーダには Iron Dome と共通の EL/M-2084 が使用される。
2009.09 Jane's Missiles & Rockets Israeli test of improved Barak naval SAM is a hit <0910-090010>
 イスラエルが改良型 Barak 艦載 SAM の発射試験に成功した。 試験ではミサイルを模擬した標的を撃墜した。 改良点はロケット迎撃能力の 向上である。
 Barak はイスラエルのほかチリ、インド、シンガポールが装備している。
2009.08 Jane's Missiles & Rockets Barak-8 makes show debut <0909-080006>
 IAI社がバリ航空ショーに Barak-8(右図右)及び Barak-8ER(右図左)の実大模型を展示し た。 ミサイル自体は Rafael社が担当しているため、同社製の Derby AAM と似た形状をしている。 ER型は IAI社の Spyder-MR 用で、同社によると Barak-8 の最大射程は70km、Barak-8ER は150kmである。 艦載型は ER になるという。
 Barak-8 の発射試験は2010年に開始され、同年末または2011年初頭に配備が開始される。 同社によると陸上発射型は海外(インド)から$1.4B を受注している。
2009.07 Jane's Missiles & Rockets IAI gives more details of Barak-8 <0908-070011>
 IAI社がインドと Barak-2 の名称で共同開発している Barak-8 艦載 SAM の詳細が公表され た。 Barak-8 は形状が Rafael社製 Derby と似た全長4.5m、胴径20cmで、機首にカナード誘導翼を持っている。 ロケットモータは2パルス式 で、終末で第二段に入ると点火されレーダシーカが作動を開始する。 射程は70~80kmと推測されている。
 誘導は Elta社製 EL/M-2248 MF-STAR E/F-band AESA MFR で行う。
2009.05 Jane's Missiles & Rockets India signs Israeli missile deal ahead of elections <0907-050020>
 インドが IAI社と Barak MR-SAM の開発と生産の契約を$1.4Bで行った。 インドは S-135 (SA-3) の後継として空軍 に装備し、2個 FU ずつからなる9個大隊を編成する。 最初の発射試験は3年以内に行われ、IOC 2013年に計画されている。
 MR-SAM は70~80kmの射程を持つ艦載の Barak-8 を元にしており、Barak-8 は四面固定の EL/M-2248 レーダを使用す るのに対し、陸上型は一面回転型レーダを使用する。 SA-3 の後継には S-300 や PAC-3 も検討されたが、Barak MR-SAM のレーダが PAC-3 の レーダより優れているという。
【関連記事:0802-010010 (JMR 2008.01)】
 Barak MR-SAM の採用決定は、インドが国内開発していた Akash の将来を暗いものにした。
2008.04 Jane's Missiles & Rockets Israel reveals its Barak 8 naval SAM design <0805-040008>
 イスラエル国防相が1月28日に IAI社を視察した際に撮影された Barak 8 のモックアップの写真が公開された。 ミサイルの弾首部にはカナー ド操舵翼、弾尾部には安定翼が見られ、誘導部から弾尾部にかけてケーブルが通されていることから、発車直後に TVC が行われるようである。  誘導方式はレドームがあることから LOSC 誘導の Barak 1 と異なり、SARH 又は ARH と見られる。 撮影に広角レンズが使われていることから 寸法は分からないが、胴径が200mm程度で全長が2~3mと、射程70kmにふさわしい寸法のようである。
 2006年1月27日に IAI社はインドの DRDL (Defence R&D Laboratory) と共同開発に合意した。 Barak 8 はインドでは Barak 2 と呼ばれ、新型 フリゲート艦のほか、既存のフリゲート艦や駆逐艦に、M-1 Volnya (SA-N-1) 及び Osa-M (SA-N-4) の後継として装備される。
2008.01 Jane's Missiles & Rockets India mulls joint SAM development with Israel <0802-010010>
 インド国防省が2007年11月26日に、イスラエルと DRDO が共同開発する中距離 SAM の提案書を検討していることを認 めた。 2007年7月12日にインド内閣安全保障委員会がこの事業に$1.4Bを支出することを認めているが、計画はまだ提案書段階であることが明ら かになった。
 新中距離 SAM は現在進められている Barak-8/Barak-NG 艦載 SAM 計画に続く長射程型で、射程 は70km以上、一説では150kmという。 新中距離 SAM は、S-125 Pechora (SA-3) の後継として空軍の9個大隊 に装備され、各大隊は8発搭載発射機3両を装備する FU 2個で編成される。
2007.09 Jane's Missiles & Rockets IAI and India work togather on medium-range SAM <0720-090006>
 IAI社とインド DRDO (Defence R&D Organisation) が、艦載型の Barak NG (イスラエルでは Barak 8 と呼称) を元にした Barak MR-SAM の共同開発で合意した。 Barak MR-SAM は 射程70kmで、航空機、CM、地対地ロケットを迎撃する。 Barak MR-SAM はインド空軍に9個大隊編成 され、各大隊は2個 FU を持つ。 FU は指揮装置、捕捉レーダ、誘導レーダを各1基と、8発搭載搭載発射機3両からなる。
 Barak 8 は4.5mの二段推進 ARH ミサイルで、目標接近後に二段目を点火する。 レーダには Elta社製の EL/M-2248 四面固定 MFR を使用しているが、地上型は一面回転型の類似レーダになる。
2007.07.18 Jane's Defence Weekly IAI, India work together on medium-range SAM <0716-071806>
 イスラエルの IAI社とインドの DRDO (Defence R&D Organisation) が、艦載型の長距離 BARAK (BARAK 8) の発展型である MR-BARAK の開発を行う。 契約額は$1.4Bにのぼる。
 MR-BARAK はインド空軍の9個防空大隊に装備され、各大隊は2個 FU で編成される。  FU は
  ・FCC (Fire Control Center) × 1
  ・捕捉レーダ × 1
  ・誘導レーダ × 1
  ・8発搭載発射機 × 3
で構成される。
 ミサイルは4.5mの ARH 誘導で70~80kmの射程を持つ。 システムは海軍型の BARAK 8 と共通性を持たせるが、海軍型は四面固定の EL/M-2248 MF-STAR レーダを持つのに対し、MR-BARAK は一面回転型となる。
2007.07.09 Defense News India, Israel to seal new missile deal <0717-070901>
 インドとイスラエルは海軍用に開発中の Barak 8 (Barak NG) の射程を70km から150kmに延伸した長距離 Barak を空軍に装備することで合意した。 開発期間 は2008年初めから4年間で、開発経費は$300Mと見積もられる。 イスラエルは技術移管にも合意しており、インド企業の開発参加が可 能となった。
 長距離 Barak システムは捜索レーダ、誘導レーダ、指揮統制装置及びミサイル8発搭載の発射機3機から構成される。 インド空軍は ロシア製の Pechora SAM の後継として9個大隊に配備する。 また海軍艦艇への装備も視野に入れている。
 IAI社は、は Barak 8 の性能を PAC-3 以上であるとしている。
(関連記事 JDW 2007.07.18)
2006.07 International Defence Review Elta Systems begins building MF-STAR model <0614-070008>
 Elta社が EL/M-2248 MF-STSR アクティブ MFR の一面を開発しており、2006年末までに試験が開始される。   EL/M-2248 MF-STSR は EL/M-2080 Green Pine L-band レーダの技術を活用した E/F-band レーダで、 16個の GaAs 送受信モジュールを4個組み合わせているマルチビーム、高 PRF レーダ で、シースキミングミサイルを25kmから追随でき、高空を飛行する航空機を250kmの範囲で捕捉できる。
 標準のアンテナサイズは3x3mであるが、1,500kgと軽量化が図られ、デッキ内の6本のキャビネットと4個の電 源モジュールの合計は900kgである。
 イスラエルはこのレーダを、射程70~80kmの Barak 8 用に考えている。 Barak 8 は迎撃の最終段階でアク ティブシーカを作動させると共に第二段ロケットに点火する。 イスラエルは1月27日に Barak 8 のインドとの共同開発で合意している。
( Barak 8 共同開発関連記事 JMR 2006.04)
2006.04 Jane's Missiles & Rockets Israel and India collaborate on naval SAM development <0609-040023>
 インドとイスラエルが1月27日に、次世代 Barak の共同開発に合意した。 開発経費は$330Mで、両国が折半 する。
 次世代 Barak は、射程8~12kmの Barak 1 と大きく異なり、全長4.5m、最大射程70~80kmで SM-2 Block Ⅲ 級の Mk 41 発射艦載 SAM になる。 イスラエルはこれを Barak 8 と呼んでいるがインドは Barak Ⅱ と呼んでいる。
 中期誘導は Elta社製 EL/M-2248 MF-STAR の様な E/F-band MFR による更新指令で行う。
(関連記事 JDW 2006.02.22)
2006.02.22 Jane's Defence Weekly Israel, India collaborate on new version of Barak <0606-022201>
 イスラエルとインドが1月27日に、二年越しの交渉を経て次世代 Barak の共同開発に合意した。
 原型となる Barak 1 は1990年代に IAI社が開発した射程10kmの艦載短 SAM で、チリ、インド、イスラエル、シンガポールが装備して いる。
 イスラエルは全長が4.5mと Barak 1 の二倍で射程が70~80kmの Barak 8 を検討中 である。 Barak 8 は中期指令誘導、終末アクティブレーダホーミングMk 41 から発射可 能である。
 イスラエル海軍は Lockheed Martin社が提案中のモノハル構造 LCS や、現有3隻の Saar 5 コルベット艦への搭載を考えている。