Buk に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2019.10.02 Jane's Defence Weekly Russian MoD speeds up acquisition of Tor SAM systems <1912-100205>
 ロシア国防省が9月19日、Almaz-Antey社の子会社であるIzhevsk社Tor-M2 (9K332) 及びTor-M2D (9K331MDT) の長期調達契約をRUB100B ($1.53B) で結んだ。 納入は2019~2027年に行われる。
 Tor-M2は射程16kmの9K338K SAMを16発装備する
SHORADが、Tor-M2DTはTor-M2をDT-30PM Vityaz二連結装軌車に搭載した極地向け型で、北方艦隊が2018年末から装備している。
 Almaz-Antey社はまた子会社のBryyansk社で8×8装輪車搭載型のTor-M2も発表している。
2019.07.01 Jane's 360 Army 2019: New addition made to Russian Viking SAM system <1908-070105>
 Almaz-Antey社が6月25~30日にモスクワ近郊で開かれたArmy 2019展で、Buk-M3 (9K317M) の輸出仕様である9K317ME Vikingのシステム構成品となる9A383E
TELARを出展した。
 Buk-M3は交戦距離が70km、高度が35kmとされ、TELARは9M83ME弾4発を搭載する。
 9M83ME弾の射程は航空機に対し100km、BMに対し40kmで、射高はそれぞれ30km、25kmという。
2018.12.05 Jane's 360 Almaz-Antey details new Viking air-defence system <1901-120505>
 Almaz-Antey社がBuk-M3 (SA-11) の輸出仕様である9K317E Vikingの詳細を公表した。 Vikingは固定翼/回転翼機、CM、精密誘導兵器などのほかに、地上の電波源も攻撃できるという。
 システムは36目標との同時交戦が可能で、指揮統制装置1基、レーダ6基まで、
TELまたは自走式発射機6基までで構成され9M317ME弾を発射する。
 9M317ME弾の射程は固定翼/回転翼機に対し60kmTBM25km、CMに20km、ホバリングヘリに12kmで、地上の電波源に対しては15kmの射程を持つ。
2016.11.02 Jane's Defence Weekly Buk-M3 SAM enters Russian service <1612-110210>
 ロシア国防相が、ロシア軍がBuk SAMの新型Buk-M3の初号機を取得したと発表し、Zvezdz TVが10月23日にその映像を流した。 ただ10月中 旬には旧型のBuk-M2 2個大隊分が地上軍に納入されたという。
 大幅に改良されたというBuk-M3の大きな特徴は9M317Mミサイルがキャニスタ化されたことで、発射機上の弾数もBuk-M2で4発であったのが 6発に増えている。
2014.07.28 Aviation Week & ST Dagerous toys <1409-072801>
 マレーシア機を撃墜したとみられる Buk-M1 (SA-11) は、同種の中距離 SAM に比べて安全機構が少ないため、特別な技術 や手順を必要としないことから、余り訓練を受けていない者でも、容易に射撃をできるとみられる。
2011.10 Jane's Missiles & Rockets Wheeled Buk-M2E is shown at MAKS 2011 <1111-100006>
 ロシア Ulyanovskiy社が MAKS 2011 に、Buk-M2E(註:SA-17 )の装輪車搭載9K317E を 出展した。 搭載車両は 9A317E と呼ばれるベラルーシ製の3軸22t車で、全備重量は36tになる。
 9M317E ミサイルは、射程3~45km、射高15~25kmで、TBM に対 しても20kmの交戦能力を持つ。 TBM に対する SSKP0.6~0.7である。
2011.05 Jane's Misilles & Rockets Russia details SAM developments <1107-050005>
 ロシアが3月、2011~2020年の SAM 整備計画を公表した。 それによると全ての防空ミサイル連隊が S-400 と Pantsir-S を装備する。 ま た2011年には各種 SAM 21個システムが調達され、2011年に防空ミサイル旅団が7個新編されて12個になる。
S-300V4
 S-300V シリーズの最新型で、従来より性能が150~230%上がっている。 S-300V4 の開発は2010年末に完了した。
Buk-M3
 Buk-M2 の改良型は同時交戦可能数が6から24になり、FU の掩護面積が250%拡大した。  また SRBM にも対抗できる。
 Buk-M3 は2011年中に配備が開始される。
Tor-M2U
 Tor-M2 の改良型で、4目標との同時交戦が可能になる。 発射機も従来の8発から16発の垂直発射になる。
2011.02 Jane's Missiles & Rockets Russia reports first export sales of Buk-M2Es <1103-020003>
 Almaz-Antey社が 9K37M2E Buk-M2E (SA-17) を数ヶ国から受注しており、既に最初のシステ ムが納入されている。 また更に数ヶ国と商談が進められていて、そのうちの一ヶ国は契約間近の段階にある。 Buk-M2 には装軌型と装輪型が あるが、納入されたのはどちらかは定かでない。
 また同社は Tor-M2E (SA-15) の各国への売り込みも行っている。
2010.11 Jane's Missiles & Rockets Buk-M2: five from five <1012-110024>
 モスクワの TV が、中央軍管区の旅団の 9K37M2 Buk-M2 (SA-17) が Kapusti Yar 訓練射場で8月上旬に行った訓練射撃で、航空機及び CM を 模した目標5機に対し5発を発射して5機を撃墜したと報じた。
2009.05.06 Jane's Defence Weekly Finland selects upgraded version of NASAMS <0906-050601>
 フィンランド国防省が4月29日に、ロシア製の Buk-M1 (SA-11) に代わる中距離 SAM に、 SAMP/T を退けてNASAMS Ⅱ を選定したと発表した。 契約額は$458Mにのぼる。
 NASAMS Ⅱ は AN/MPQ-64F2 MFR と EO/IR センサを持ち、パレット搭載6発入り発射機及び FDC を SISU 装輪 車に搭載する。
2009.01.28 Jane's Defence Weekly Finland considers options to upgrade air defences <0903-012807>
 フィンランドが1996年にロシアからEUR200Mで購入した3個中隊、72発9K37 Buk (SA-11) を、2012年以降にEUR500Mかけて NATO 諸国の開発した SAM に換装することになり、今年後半に正式決定する。 候補には射程25kmの NASAMS SLAMRAAM と、100kmの SAMP/T があがっている。
 Buk がまだ使える状態であるのに換装するのは政治的な動機とする見方がある一方、Buk の継続的改良は2012年までであるため換装は必要との 意見もある。
2008.12 Jane's Missiles & Rockets Almaz-Antey reveals plans for new wheeled Buk-M2E <0901-120001>
 Almaz-Antey社が October Defendory 2008 展で、新型の Buk-M2E(註:SA-17)の詳細を公表した。 新型は従来の装軌車に代わって、総重量 34tの MZKT-6922 装輪車に搭載され、右図左から SOT 捕捉レーダ、SOU 射撃ユニット、 SPN イルミネータレーダ、PZU 発射装填車、及び KP 指揮統制車(右図にない)で構成される。
 ミサイルは従来と同じ 9M317E が引き続き使用されるが、SOT は 9S18M1 Kupol M1 の改良型で、最大レンジは150kmで 高度は75,000~82,000ftまで捕捉できる。 SOU と SPN は10目標の捕捉とミサイル4発の誘導が可能で、捕捉距離は120km である。
2008.03 Jane's Missiles & Rockets Russian Army outlines SAM modernisation <0804-030003>
 2007年時点でロシア陸軍は10種類の防空システムを装備している。
 Buk-M2 (SA-17) の試験は今年後半に完了して Buk-M1-2 との換装を開始 する。 Buk-M2 は外国の同種装備より50~100%性能が優れ、ATBM 性能も持つという。
 Tor-M2 (SA-15) も2008年に試験を完了して2009年に換装を開始し、2010 ~2011年に最初の連隊の換装を完了する。
 Pantsir SAM も、陸軍防空部隊司令官によれば、性能が改善されれば陸軍 が装備することもあり得るという。
2006.02 Jane's Missiles & Rockets Russia offers Buk-M1-1 to Malaysia <0605-020020>
Buk-M1
 ロシアがマレーシアに Buk-M1-2 の売り込みを行っている。 これはマレーシアの第9次中距離 SAM 計画の受注を目指したものである が、この計画には西欧諸国や中国と競合している。
 中国は KS-1A を売り込んでおり、マレーシアが KS-1A の購入に同意したとの報もある。
(関連記事 JDW 2005.10.19)
S-300PMU
 Almaz-Antey社がベトナムに2個大隊目の S-300MPU1 を出荷した。 これは2003年8月に発注された 2個大隊分の一部で、最初の1個大隊分は2005年8月に納入されている。
 また同社は中国から受注していた8個大隊分 S-300MPU2 Favorit の最初 の1個大隊分の製造を行っている。
2005.10 Jane's Missiles & Rockets Agat displays 9E420 seeker for first time <0521-100018>
 モスクワ近郊の Zhukovsky で開かれた MARKS 2005 展で、Almaz-Anteyグループに属する Agat社が、9M317(註: SA-11)のセミアクティブシーカ 9E420 を公表した。 9E420 は胴径310mm、重量32kgで 8gの旋回目標に対応できる。
 電源活性後14秒で使用可能になり、INS 飛翔で30秒間、間歇指令飛翔で60秒間作動する。 ±50゚Cで使用でき、±35゚Cであれば98%の湿 度にも耐える。
 元々は Buk-M2 Ural 用に開発されたもので、中国とインドに輸出されている Shtil-1(註:艦載 SAM)で も使われている。
2005.09 Jane's Missiles & Rockets Belarus displays upgraded Buk-MB system <0518-090011>
 ベラルーシで開かれた MILEX 2005 展に、同国の Agat社が 9K37 Buk-M (SA-11) の改良型である Buk-MB を展示した。 Buk-MB は電子回路がソリッドステート化され ECCM 能力が高められると共に、 9S52M1RB 指揮装置とのインターフェスが改善された。
 Buk-MB のアーキテクチャは Buk-M と変化無く、システムは PBU 指揮装置1基、Kupol-M1 SOT レーダ1基及び3個中隊の FU で構成され る。 各 FU は SOU 射撃車(右図)2両及び PZU 装填発射車2両から構成され、SOU のレーダは高度3,000mの目 標を95kmで発見し、80kmで追随できる。
 システムは同時に255目標を処理できる。
2004.12 Jane's Missiles & Rockets Russia moves to vertical-launch Shtil <0503-120012>
 Almaz-Anteyグループの DNPP社が、垂直発射型の Shtil-1 を開発した。 VL Shtil-1 (9M317ME) は Project 956(Sovremenny級)駆逐艦の M-22 発射機(右図)に12発が円筒キャニスタに入れられて装填され発 射される。 排水量1,500t以上の艦船に搭載が可能である。
 9M317ME は、全長5.18m、胴径360mm、弾頭重量62kgのセミアクティブホーミング SAM で、射程3.5~32km、射 高5m~15kmの性能を持つ。 前身の Shtil (9M38) は、陸上の 9K37 Buk (SA-11) とファミリであった。