インドの中距離 SAM に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2024.01.16 Janes India test-fires new-generation Akash missile <2402-011620>
 インド
DRDOが1月中旬、オリッサ州沖のチャンディプールにある統合試験場でAkash-NG SAMの発射試験を成功裏に実施した。
 国防省によると、試験は超低高度で飛翔する高速UAV目標を迎撃した。
2022.11.02 Jane's Defence Weekly India shows short-range Akash-NG mobile missile launcher <2302-110205>
 インド
DRDOがDefexpo 2022で射程30kmのAkash-NG機動型発射機を初公開した。
 Akash-NGは俯仰角20゚~70゚、方位角360゚キャニスタ2個の再装填時間は10分以内という。
 更新姿勢から発射準備完了までは20分以内で、指揮装置からの目標指定から発射までの時間は10秒以内、3発の発射時間は20秒という。  量産はプネーのEHPL社が行う。
2022.09.21 Jane's Defence Weekly 'Quick reaction' SAM poise for Indian Army induction after flight test success <2211-092107>
 インド
DRDOとインド陸軍が、開発中のQRSAMの試験を2020年11月までに6回完了し開発が完了したことを明らかにした。
 QRSAMは陸軍の要求で開発され、ロシア製のKvadrat SAM (註:2K12 Kub (SA-6))と換装される。
2021.10.06 Jane's Defence Weekly India conducts maiden test firing of Akash Prime SAM <2112-100609>
 インドが9月27日にAkash SAMの改良型であるAkash Prime初の発射試験を行い、標的機の撃墜に成功した。 Akash Primeは精度が向上している国内で開発したRHシーカを搭載している。
 Janeは2019年9月に、インド政府がINR55B ($767.7M) をかけてAkash 6個大隊を増強すと報じている。 インドは550~600発のAkashを調達していると見られている。
2021.09.22 Jane's Defence Weekly IAF begins inducying MRSAM system <2111-092209>
 インド空軍がイスラエルが開発した射程70kmのSAMであるBarak-8インド型である
MRSAMを、ソ連製S-125 Pechora (SA-3) 後継として装備を開始した。 最初の中隊 (FU) は9月9日にラジャスタン州Jaisalmer空軍基地の第2204大隊に編成された。 印空軍は24個大隊2,000発を装備する。
 MRSAMの中隊は指揮装置1基、8発搭載TEL 3両、長距離MFR 1基と、発電機2両、運搬装填車3両で構成される。
 長距離MFRはELM-2248 MF-STARを1面の地上型にしたものである。
2021.07.21 Jane's Defence Weekly BDL to supply more Akash missiles to IAF <2109-072112>
 インド空軍が7月8日、国営BDL社にAkash SAMをINR4.99B ($67M) で追加発注した。
 ソ連製SA-6とよく似たAkashは、全長5.8m、発射重量720kg、弾頭重量55kg、速度Mach 2.5、射程30km、SSKP 88%の性能を持つ。
 射撃統制を行うRajendra 3Dレーダは150km以内の64目標を処理できる。
2021.02.03 Jane's Defence Weekly India conducts first test launch of Akash-NG missile <2104-020312>
 インド
DRDOが1月25日にAkash-NG SAM初の発射試験に成功した。
 Akash-NGは射程25~30kmのAkash SAMの推進装置を改良して射程を50~60kmにしたもので、国内開発したRFシーカ、レーザ信管、アクチュエータなど、構成品の96%が国産であるという。
2021.01.05 Defense News Israel and India test MRSAM air defense system <2102-010504>
 イスラエルIAI社とインド政府
DRDOが数年にわたり共同開発してきた中距離SAM MRSAMの試験が2020年12月最後の週に行われ成功した。
 MRSAMはBarak MXを含む射程が35km~150kmのIAI社製BarakシリーズSAMを元にしたSAMでインド型の射程は70kmである。
2021.01 International Defence Review QRSAM missle system demonstrated in consecutive tests <2103-010009>
 インド
DRDOが国内開発したQRSAM全システムによる試験を2020年11月13日と17日に成功裏に完了した。
 QRSAMは9K33 Osa (SA-8) と2K12 Kub (SA-6) に代わるシステムで射程は30kmである。
 システムは全てが車載された自走式で、完全編成の中隊は、四面固定のX-band MFR 1両C-band捜索レーダ1両、指揮通信車1両、6発搭載発射機1両で構成されている。
2020.01.08 Jane's Defence Weekly India completes development trials of QRSAM system <2003-010808>
 インド国防相が12月23日、
DRDOが国内開発したQuich-Reaction SAM (QRSAM) の技術試験を完了したと発表した。 システムは2021年に量産可能になるという。
 システムは完全自動化された指揮装置と、AESA方式の中隊監視レーダ及びAESA MFR各1基と、複数のトラック搭載の発射機で構成される。 ミサイルはINSと双方向データリンクで中期誘導、アクティブシーカで終末誘導を行う。
【註】
 QRSAMの射程は25~30kmと言う。
India test-fires Quick Reaction Surface-to-Air Missile
2019.09.18 Jane's Defence Weekly India to acquire more Akach SAM systems <1911-091812>
 インド空軍Akash国産SAM6個大隊分INR55B ($767.7M) で追加購入する。 全長5.8m、弾頭重量55~60kg、射程25~30kmのAkashは最初の2個大隊が、老朽化したソ連時代のS-125M Pechora-M (SA-3B)、9K33 Osa (SA-8)、9L38 Igra (SA-18) の後継として2015年7月空軍に装備されている。
 調達されるのは550~600発であるが、その一部は2017年12月に試験に成功した新型のRFシーカ付き弾が含まれており、これらは既に編成されているAkash大隊の補充用になる。
2018.09.26 Jane's Defence Weekly Indian MoD gives green light to buy equipment worth USD1.25 billion <1811-092607>
 インド国防相が9月18日、Akash
MSAM 2個連隊分をINR91B ($1.25B) で調達することを承認したと述べた。
 調達するのは改良型で、国内で開発した360゚監視可能なセンサを装備するという。
2017.04.12 Jane's Defence Weekly India contracts IAI for nearly USD2 billion worth of air and missile defence systems <1706-041202>
 IAI社が4月6日、インド国防省から同社に防空BMDシステムを受注したと発表した。  受注したのは印陸軍向けのMR-SAM海軍向けのLR-SAMで、受注額は$1.6B~$2Bになると言う。
 陸軍向けのMR-SAMは現在Barak-LRと呼ばれている射程70~80kmのBarak 8で、 40個
FUとミサイル200発2023年までに納入される。
 海軍向けのLR-SAMは戦闘機に対し250km、各種水上目標に対し25kmの射程を持つ。
2017.03.08 Jane's Defence Weekly India, Israel to jointly develop MR-SAM <1705-030805>
 インドとイスラエルが、インド陸軍向けの中距離SAM MR-SAMの共同開発 を行う。 MR-SAMは両国が共同開発した艦載SAMのBarak 8を元にしたもので、印陸軍は200セットの 購入を計画している。
 納入は2023年開始が予定されている。
2016.05.24 Defense News Indian enterprises battle over missile system ownership <1606-052402>
 インド国営のBDL社とBBEL社が、
DRDOが開発を進めている長距離SAM (LRSAM)と、IAI/Rafael社の中距離SAM (MRSAM)の主導権争いをしている。
 印海軍はLRSAM 12個システムを$2B、印空軍はMRSAM 18個FUとミサイル450発を$2Bで購入す る計画である。 ただ、いずれの計画も遅延しており、海軍向けのLRSAMは2012年量産開始の予定であったし、空軍向けのMRSAM計画も2年遅れている。
2016.04.06 Jane's Defence Weekly Indian Army opts for Israeli Spyder over indigenous SAM system <1605-040615>
 インド陸軍がイスラエルのSpyder
SHORADの採用を決めた模様である。
 印陸軍は2011年初めに国産のAkash 2,000発を$2.12Bで発注し2015年5月に公式に装備したが、Akashは陸軍の 運用要求を満たしていないという。 Akashは空軍も採用している。
2016.03.29 Defense News Indo-French surface-to-air missile unveiled at defexpo <1604-032901>
 MBDA社がDefexpo展で、インドと共同開発する
SRSAMのモックアップを公表した。
 SRSAMはロシア製CIWSやBarak 1の後継となる艦載垂直発射SAMで、発射重量100kg、射程 40kmである。
 インド国防省は10,000発の調達を計画している。
2015.06 International Defence Review Akash SAM enters Indian Army service <1507-060005>
 インド陸軍が5月5日、正式に Akash SAM を装備した。 Akash は1990年に発射試験が開始され たが、初めて空軍が装備を開始したのは2012年3月で、陸軍型が完成したのは海面高度30mを飛来する標的の撃墜に成功した2014年6月であった。
 Akash はソ連の Kub (SA-6) 用の 3M9弾を元に国内開発したインテグラルラムロケット推進弾で、国産 化率は96%であるという。
2014.09.24 Jane's Defence Weekly India 'losing inteest' in Maitri SR-SAM joint venture <1411-092404>
 インドが長く保留されていた、MBDA社と共同開発する短距離 SAM Maitri の$5Bの計画が棚上げされそうである。 Maitri 計画が2007年から協議されている間に印空軍と陸軍は、国内開発した Akash SAM の装備を進めているが、Akash はINR30M ($491,000) と、欧米機種 及び欧米との共同開発機種に比べ単価が半値である。
 Akash はソ連製の Strela-10M (SA-13)、Kvadrat (SA-6)、OSA-AKM (SA-8b) と換装される。
2014.08.22 産経新聞

インターネット

インド、中国国境付近に新型地対空ミサイル配備 <1409-082205>
 Times of Indian紙が22日にインド国防省筋の話として伝えたところによると、インド軍中国との国境に近い北東部に、国 産 SAM Akash 6基の配備を開始した。 Akash はこれまで西部プネに2基が配備されていたが、北東部の対中防衛用に実戦配備されるのは今回が初めて である。
【 Akash 関連記事:1011-101107 (AW&ST 2010.10.11)】
 一方フランスと進めている別の SAM 開発計画は中止される見通しである。
2014.06 Inrternational Defence Review IAF demonstrates production-lot Akash missiles <1408-060008>
 インド空軍が4月下旬、量産型 Akash 2発の発射試験を行った。
【註】
 Akash はインド DRDO が開発した中距離 SAM で、インド空軍が2011年から装備している。
【関連記事:1011-101107 (AW&ST 2010.10.11)】
2013.05 Jane's Missiles & Rockets India's LR-SAM programme slips by four years <1306-050008>
 インド国防相が3月18日、長距離 SAM 計画 LR-SAM大幅に遅延していることを認めた。  LR-SAM はイスラエルの Barak 8 及びその艦載型 Barak-NG で、当初2011年5月に開発が完了するはずであったが、現 在では2015年12月と、4年以上遅延している。
 この他にもインド DRDO の開発している Tejas 戦闘機や AEW&C など、開発計画が 軒並み遅延している。
2012.08.06 Aviation Week & ST Indian missiles <1209-080603>
 インド DRDO が、射程300kmの SAM/AAM と、400kmの ASM の開発を進めている。 インド の現有 SAM は射程50kmである。
2012.07 Jane's Missiles & Rockets Akash faces delivery delays <1208-070004>
 インドが開発した Akash SAM は、陸軍が2個連隊(200発以上)、空軍が8個大隊(各125発) を装備するが、インド紙によると2011年に予定されていた96発のうち、15発しか納入できていないという。
2011.02.28 Aviation Week & ST SAM surge <1104-022803>
 インド初の国産防空システムである Akash は、印空軍が計画している8個大隊最初の大隊が来月にも operational になるが、射程を35kmに延伸した Mk.2 の開発が18ヶ月 間続けられている。
 イスラエルと共同で進められている MR-SAM 計画が早期に実現しないと見られることから、そのギャップを Mk.2 で 補うことも考えられる。
2010.10.11 Aviation Week & ST SAM surge <1011-101107>
 インドが、ソ連時代の SA-3 や SA-8 に代わる SAM の整備を積極的に進めている。
Spyder
 印空軍は Spyder MSAM 18システムを IAI/Rafael社に発注しているが、最初の1個システムが来年3月に引き渡される。
Akash(右図)
 開発でトラブルが続いた Akash ではあるが、印空軍が既に発注していた2個中隊分に加えて、ミサイルを125発ずつ装備する 6個中隊分を追加発注した。
 最初の2個中隊分は2011年2月に納入され、同国北東部に配備される。
Maitri SR-SAM
 射程15kmの SR-SAM はフランスとの共同で開発が開始された。
MR-SAM
 射程70kmの MR-SAM は、印 DRDO にとって最も優先度の高い計画で、IAI社と共同で進 められている。 発射機40基を装備する連隊を2個以上編成する計画である。
2010.06.23 Jane's Defence Weekly Indian Army buys Akash SAM batteries <1008-062613>
 インド陸軍は2年前に、国内開発した Akash SAM を欠陥があるとして不採用を決めたが、インド政府は6月6日、 SA-6 の後継として12個中隊の Akash の調達を決めた。
 印空軍は2008年初頭に2個中隊分として発射機32機とミサイル250発を発注し2013年に納入されるほか、2010年には 6個中隊、750発を追加発注している。
 Akash は射程25~30km、射高18,000ftの性能を持つ。
【関連記事:0805-040011 (JMR 2008.04)】
2010.04 Jane's Missiles & Rockets Indian Air Force to order more Akash missile systems <1005-040024>
 インド空軍が、既に発注している2個大隊分に加え、新たに6個大隊分の Akash SAM を発注 する。 空軍は2009年3月に発射機16基を発注しており、33ヶ月以内に納入される。
 Akash 部隊の一部は、中国に対抗して、同国北東部に配備される。
【 Akash 関連記事:0810-090012 (JMR 2008.09)】
2008.09 Jane's Missiles & Rockets IAF plans Akash weapon order <0810-090012>
 インド空軍が、インド DRDO が開発した Akash SAM の調達を開始する。 現地の報道 によると当初調達されるのは1個大隊分$475Mであるが、引き続いて2個大隊分も調達される模様である。
 Akash は、操作人員数や500m以下の低空目標撃墜能力などの数点で空軍の要求を満たしていないと報じられてきたが、2007年12月に行われた試 験では9目標の撃墜に成功している。
2008.04 Jane's Missiles & Rockets Akash set for Indian service <0805-040011>
 インド DRDO (Defence R&D Organisation) によると、開発中の Akash SAM が装備化可能な状態になった。 また多く の国から購入の引き合いがきているという。 Akash には陸軍型や空軍型など多くのシステムがあるが、2007年12月13~21日に行われた6発の発射試験は空軍型発射機を使 用した。
【関連記事:0802-010905 (JDW 2008.01.09)】
 Akash の SSKP は88%で、5秒間隔の斉射モードを使用すれば99%になる。
2008.02 Jane's Missiles & Rockets Akash undrgoes further missile trials <0803-020005>
 インドの報道によると、2007年12月13日に Akash SAM の一連の発射試験が開始された。 試験は10日間続く。
 Akash はインド陸軍と空軍用に開発されているが、空軍は前回の試験結果に満足しておらず、イスラエルから4個システムの Spyder を購入す ることにした。
【註】
 Akash の性能を不満としているのはインド陸軍との報道【 0802-011612 (JDW 2008.01.16)】もある。
2008.01.16 Jane's Defence Weekly India calls time on missile programme <0802-011612>
 インドの DRDO (Defence R&D Organisation) が1月8日に、24年間続けてきた IGMDP (Integrated Guided Missile Development Programme) の 計画終了を発表した。 IGMDP は1983年に、後に2002年に大統領になった Dr. Kalam が打ち上げた計画で、Agni Ⅰ&Ⅱ IRBM(右図)、Prithvi SSM、Akash 及び Trishul SAM、及び Nag ATM の5種類のミサイル開発計画であった。
 このうち Trishul は2000年の失敗で海軍が Barak の導入に切り替え、Akash は空軍が装備に同意したものの、 陸軍は要求を満たさないとしてロシア製 Kvadrat(SA-6)に代わる3個連隊分の QRSAM (Quick Reaction SAM) の提案 を海外に求めようとしている。
2008.01.09 Jane's Defence Weekly India puts Akash into production <0802-010905>
 インドが Akash の一連の試験を終え量産に入り、まもなく陸軍に装備する。 Akash は5年前に導入されたが技術的 な問題から計画が遅延していた。
 Akash は全長5.78m、発射重量700kgで、25kmの射程を持つ国産の SAM である。
【関連記事:0716-070021 (JMR 2007.07)】
2007.09.24 Defense News India to seek air-defense missile system <0721-092409>
 インドはロシア製の Kvatrat ミサイルの後継として Akash を国内開発していたが、計画が 10年以上遅れているため、QRSAM (Quick Reaction SAM) の導入を決めた。 国防省は9月中旬に 車載システム56と20年間に約4,000発のミサイルを国内でライセンス生産することを 承認した。
 要求によると、システムは全天候で、3次元全周捜索レーダの捕捉距離は28km、巡航ミサイルやホバリングヘリ、低空接近目標を対象 とし、同時4目標と交戦、900m/sの目標を12km以遠で、ポップアップ目標は6秒以内 に探知すれば6kmで撃墜する。
 インドは MBDA社と、Mica と Trishul をベースに射程35kmの Maitri を共同開発 している。 Maitri はフランスで設計され、インド国内で試作される。 アクティブホーミングヘッドを MBDA社が開発し、ソフト及 びシステム統合をインドが担当する。
2007.09.03 Defense News India's purchase of anti-air missiles faces scrutiny <0720-090304>
 インド政府の監査機関である CVC (Central Vigilance Commission) は、空軍の Spyder LLQRM (Low Level Quick Reaction Missiles) の機種選定に不正があった可能性があるとして調査を行っている。 国防省当局 は機種選定の見直しの可能性を示唆している。
 Spyder はインド空軍が100基装備しているロシア製 OSA の後継となるもので、装備化が中止された Trishul の代替として、今年初め Rafale社が MBDA社など数社との競争を制し、18基を総額$325Mで受注する計画であった。
2007.07 Jane's Missiles & Rockets Indian Air Force criticises Akash SAM <0716-070021>
 インド DRDO (Defence R&D Organisation) 長官が Akash の開発は成功したと発表したが、インド国防省は5月11日の議会報告で、 間もなく空軍による試験が開始されるが開発段階の試験では完全な成功を収めていないことを認めている。
 Akash の射程は25~27kmの要求に対して16~18kmしかなく、再装填に25分もかかっている。
2007.07 Jane's Missiles & Rockets Insian minister defends Trishul missile system <0716-070008>
 インド国防相が下院に送った文書で、Trishul SAM の開発は失敗したのではなく遅延 しているだけだと述べた。
 Trishul は LOS レーダ指令誘導ミサイルで、発射直後は広ビーム、中間は中ビーム、終末誘導は狭ビームで 誘導される。
2007.03.19 Defense News MBDA to help India revive Quick-Reaction Missile effort <0708-031908>
 インド国防省の DRDL は BMDA社と協同で、次世代 LLQRM (Low-Level Quick-Reaction Missile) システムで ある Maitiri を海空軍用として開発する。 Maitiri は昨年夏に計画を中止した陸空軍の LLQRM 計画 Trishul の復活事業で、 開発予算は$500M規模とされ、5月に契約を予定する。 DRDLはシステム設計、指揮 制御、S/W を担当、BMDA社はアクティブホーミングシステム、TVC、ミサイル機体を担当する。
 DRDO は Maitiri 用に、次世代3次元捕捉レーダを国内開発する計画で、同時150目標を処理する 探知距離200km以上のレーダは海軍型が Revati、空軍型が Rohini と呼ばれる。
2006.12.06 Jane's Defence Weekly Interceptor missile test a success, says India <0701-120604>
 インドが Pruthvi Ⅱ TBM を、国内で Pruthvi Ⅱ を元に開発した直撃型迎撃ミサイル で撃墜した。 迎撃ミサイルの名称はまだない。 迎撃ミサイルは標的となった Pruthvi Ⅱ の発射60秒後に発射され、 高度50kmで撃墜した。 開発した DRDO (Defence R&D Organization) によると、迎撃ミサイルは終末段階に アクティブシーカで誘導され、高い運動性を持つという。 但し実戦配備までには、まだ相当かかるとのこと である。
 インドは25年間続けてきた Trishul SAM の開発を最近中止したほか、Akash SAM も量産にはほど遠い段階にある。
2006.12 Jane's Missiles & Rockets Trishul wins 12-month reprieve <0703-120002>
 インドが1984年から開発している Trishul SAM は2006年末に開発を完了するはずであったが、2007年末ま で延期された。
 IGMP (Integrated Guided Missile Programme) として開発が開始されたミサイルのうち Prithvi、Agni-Ⅰ、Agni-Ⅱ は開発を完了し たが、Trishul や Akash SAM は依然開発中である。
2006.03 Jane's Missiles & Rockets India conducts more Akash tests <0608-030003>
 インドの DRDO が1月13、16、17日に合わせて3発の Akash 中距離 SAM の発射試験を行った。 また、28日と 30日にも実射が行われ、28日には2発が移動式発射機から発射された。
 Akash は発射重量700kg最大射程25km、最大射高18,000mで、60kgの弾頭を搭載し 垂直発射にも対応できる。
2005.05.02 Aviation Week & ST The import of export <0510-050205>
 米がインドに PAC-3 の売り込みを示唆しているのに対し、インドも国内開発した対弾道ミ サイル Akash の輸出準備を積極的に進めている。
 Akash は陸軍の防空システム Kvadrat の後継として開発した、射程25km、固形燃料を用いた2段推進の無線 誘導ミサイルで、射撃用に Rajendra レーダを用い同時64目標を追随する。
 システムは車載で、価格は Patriotの三分の一とされ、これまでに8回の発射試験を行い、 年内に運用試験を完了する。
 インドは年末には射程3,500kmの Agni-Ⅲ の発射試験を予定している。
2005.05 Jane's Missiles & Rockets India conducts series of Akash test firing <0511-050004>
 インドの Akash SAM が一連の射撃試験を実施した。 2月21日と24日にそれぞれ移動式発射機からの発射に成功した後、26日には3発 が牽引目標に対して射撃された。 そのうちの1発は Lakshya 標的機を直撃した。
( Lakshya に関する記事 ND 2004.05)
 今回の試験で Akash は射程が60kmまでに延伸され、速度及び最大射高も改善された。 Akash は 60kgの弾頭を搭載し、ロケット/ラムジェットで推進し、射撃の管制は国産の Rajendra レーダで行う。
 インド陸軍は Akash を SA-6 の後継に位置付けている。
2005.02.28 Defense News Indians devided on air defense <0513-022805>
 インドでは陸軍の次期防空システムの機種選定をめぐり論争が起きている。 陸軍は20年間運用してきた Kvadrat 防空システムの後継に米国の Patriot-2、ロシアの Buk-M1-2 及びフランスの Aster 30 をあげている。
 インド DRDO (Defense Research and Development Organization) は前政権下で、2003年から射程100kmの国産のシス テムを開発中であり、2008年には開発を完了する計画であった。 これに対して現政権は、2月下旬に米 国と Patriot-2 導入を前提としたヒアリングを行った。 DRDO は国内開発システムは Patriot より優れるとして導入に反対している。
 一方ロシアは、仮に Patriot を導入すればインドの保有するロシア製ミサイルへの暗号コードの配布を停止すると警告している。
2005.01 Jane's Missiles & Rockets India's Akash flies with a live warhead <0504-010003>
 インドが11月30日に、自国で開発中の Akash 中距離 SAM の実弾等を用いた試験に初めて成功した。 2004年 末にもう1回の試験が予定されている。
 Akash はロシアの Kub (SA-6) に良く似たミサイルで、最大射程27km発射重量700kgラムロケットで推進し、60kgの弾頭の有効範囲は20mである。
 システムには Rajendra MFR が用いられ、同レーダは最大捕捉距離40~60kmで、数目標の同時追随が可能であ る。
2003.11.12 Jane's Defence Weekly New Delhi reveals latest schedule for missile tests  インド DRDO (Defence Research and Development Organigation) の責任者が、射程3,000kmの Agni 3 の発射試験を来年初めに延期したと語った。
 この発表は10月29日に BrahMos (PJ10) 超音速対艦ミサイルの発射試験成功直後に行われた。 この日の試験で BrahMos は陸上から発射され、沖合290km飛行した。
 また同氏は、計画が大幅に遅れている Akash SAM の発射試験が今年中に行われると共に、技術的な問題から 中断していた Trishul 短距離 SAM の開発を再行する事を明らかにした。
2003.10 Jane's Missiles & Rockets Future of AKASH SAM uncertin  インド DRDO (Defence Research and Development Organization) が開発中の Akash SAM に対し、 陸空軍は計画中止を強く要求している。
 ソ連製 Kub (SA-6) を基にしたラムジェット推進の Akash は、開発が長引いたため4個中隊からなる1個群の価格が $416Mと、1985年時点の見積の倍になった上、軍はシステムで採用している技術は1960年台の技術を手直 ししただけと見ている。
 更にフェーズドアレイアンテナの射統レーダ Rajenda のカバレッジは最大90゚で、全周捜索能力に欠ける。
2003.06 Jane's Missiles & Rockets India to study revised SA-3 ugrade  インド空軍は1974~1989年にソ連から購入した60基の Almaz S-125 Pechora (SA-3) の改良をポーランドと協議して いる。 改良費は$200Mになる。
 改良は主として電子回路の更新で、ソ連時代のアナログ回路をディジタル化することにより、最大射程を18kmから 40kmまで延伸する。
2003.05 Jane's Missiles & Rockets Trishul SAM abandoned as a weapon  インドは、3軍共用 SAM として1984年から開発をはじめ、既に40回以上の発射試験を行った Trishul を、有効性が実 証できないとして採用を取り止め、研究用として計画を存続させることになった。
 これに伴い海軍は、建造中の空母用にイスラエルの Barak を、また3隻の駆逐艦用にロシアの 9M38 (SA-N-7) の採用を決めた。
2003.01.29 Jane's Defence Weekly India launches third missile test in two weeks  インドが1月20日に Akash SAM の発射試験を行い成功した。 Akash はラムジェット推進で性能諸元は以下の通りで ある。
  ・最大射程: 25~30km
  ・発射重量: 650kg
  ・巡航速度: 600m/s
  ・弾頭重量: 55kg
 また1月9日には射程700~800kmの Agni の発射試験も行われた。
2001.05 Jane's Missiles & Rockets New round of Trishul SAM tests scheduled  インドが開発中の艦載型 50km 級 SAM Trishul 計画は、度 重なる試験失敗で遅れている。
 4月11日には試験中にミサイルが爆発し、1人が死亡、3人が負傷した。