3M-14/54 Club CM に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2021.04.21 Jane's Defence Weekly Russian frigate Marshal Shaposhnikov launches Kalibr missiles for first time <2106-042106>
 ロシア国防省が4月6日、改良型Udaloy級フリゲート艦Marshal Shaposhnikovが日本海で初めてKalibr CMの発射試験を行ったと発表した。 Kalibrは1,000km以上を飛翔しSyurkum岬に近い標的に命中したと言う。
 Marshal Shaposhnikovはまた7日にKalibr
ASCMの発射も行い100km離れた標的に命中した。
【註】
 Udaloy級は一番艦Udaloyが1980年に就役した排水量8,636tの旧型艦で、この記事ではフリゲート艦としているが一般には駆逐艦とされている。 Marshal Shaposhnikovは1985年12月に就役している。
2020.02.12 Jane's Defence Weekly Almaz-Antey upgrades Club-T missile system <2004-021203>
 ロシア国営のAlmaz-Antey社がDefexpo 2020で、Club CMシリーズに能力向上型のClub-Tが加わったことを明らかにした。
 GDA 2017展で初公開されたClub-Tは3M-14E1
LACM3M-54E2 ASCMが発射できる多用途型で、潜水艦発射のClub-S、水上艦発射のClub-N、空中発射のClub-Aに加えて4番目の機種になった。
 Club-Tが発射するミサイルは何れも1,700gで450kgの弾頭を搭載して240m/sで飛翔する。 LACMの命中精度はCEP≦50mという。
 TELには発射可能弾が6発搭載されるほか、発射に必要な装置は全てTELに一車搭載されている。
2020.02.06 Jane's 360 Defexpo 2020: Almaz-Antey upgrades Club-T cruise missile system <2003-020603>
 ロシア国営Almaz-Antey社がクウェートで2月5~9日に開かれたDefexpo 2020で、Kalibur CMの輸出仕様であるClubに新たにClub-Tが加わったことを明らかにした。 Clubファミリには今まで潜水艦発射のClub-S水上艦発射のClub-N空中発射のClub-Aがあったが、今回多目的CMのClub-Tが加わった。
 Club-Tは重量1,700kg450kgの弾頭を搭載し240m/sで巡航する。 同社によると対地モードでの精度はCEP≦50mという。
2019.10.02 Jane's Defence Weekly Russia upgrades Kalibr cruise missiles <1912-100210>
 ロシアのショルグ国防相が9月22日、3M-14 Kalibr艦上/潜水艦発射CMの誘導システムを改良し、緊急対処目標への対応が可能になったことを明らかにした。
 同相によると、これはシリアでの戦闘経験からの改良で、従来は発射次のデータ装荷に時間がかかり目標を見失うことがあったが、現在では改善されたという。
2018.02 International Defence Review Novator reveals details of export version of Club system, missile, and range <1804-020006>
 ロシアNovator社が輸出型Club Club-T3M-14E
LACMの最新型を公表した。 Club-T は3M-14E1 LACMを6発搭載する。
 同社よれば3M-14E1の弾頭はMTCRが規制している500kmを越えない450kgであるが、射程は275kmとなっているものの要求があれば MTCRが規制している300km以上に伸ばすことができるという。
 またClub-Tからは3M-14E1のほか三段推進超音速の3M-54Eや二段推進亜音速の3M-54Eも発射できる。 更に搭載車両は9K720 Iskander-Mや輸出用の9K720E Iskander-E と同じものが使われている。
2017.12.18 Jane's 360 Novator reveals new Club system, missile and range details <1801-121808>
 Novator社がClubの輸出仕様であるClub-Tと、3M-14E
LACMの輸出仕様 3M-14E1を公表した。 Club-Tは3M-14E1を6発装填できる。
 3M-14E1の射程は275kmであるが、要すればMTCRが禁じている300km以上への延伸も可能であるという。  弾頭重量はMTCRが規定する500kg以下で3M/54E1 ASCMより重く3M-14E LACMと同じ450kgである。
 Club-Tは3M14E1のほか、三段推進で超音速の3M-54E ASCMや、二段推進で亜音速の3M-54E1も発射できる。
2017.03.20 Aviation Week & ST Treaty violator <1705-032003>
 1980年に米ソで結んだ
INF制限条約は射程が500~5,500kmBM及びCMの配備を禁止し、 SS-20 Pioneer、BGM-109 Gryphon、Pershing Ⅱがその対象になったが、条約締結後30年 経った今日、ロシアは以下のような射程が500km (270nm)を超えINF条約に違反すると見られるミサイルを配備していると見られている。
 ・Iskander (SS-26):    311nm
 ・Islander R-500 CM:   311nm
 ・Kalibr Land CM: 810~1,350nm
 ・9M729 GLCM (SSC-8):  1,080nm
2016.08.31 Jane's Defence Weekly Russian Black Sea Fleet fires more cruise missiles at Syrian targets <1610-083102>
 ロシア国防省が8月19日、黒海艦隊に属するBuyan-M級コルベット艦2隻が同日に地中海から Kalibr CM 3発をシリアに向け発射したと発表した。 この2隻は2015年12月に黒海艦隊に配属されていた。
 潜水艦発射CMと見られていた射程1,500km
3M-14 Kalibrは、2015年10月に初めて 水上艦発射型がカスピ海小艦隊のコルベット艦とフリゲート艦から発射され、これは3M-14T Kalibr NKと見られていた。
2016.08.10 Jane's Defence Weekly Russian MoD disputes published Kalibr strike costs <1610-081004>
 ロシアのNezavisimoe Voennoe Obozrenie (NVO)紙が7月22日、ロシアがシリアで行っている6ヶ月間の戦い44発のCM攻撃を行った2時間の戦費は、合わせてRUB3T(註:=$53B)にのぼると見積もったと報じた。 特に44発の
3M-54 Kalibr (SS-N-27A)は合わせて$41Bで、1発の価格は$1Bにのぼるとしている。 これは今まで公表され た数千倍であるという。
 ロシア国防省はこの報道を否定している。
2016.03.30 Jane's Defence Weekly ... while 'Akulas' to be armed with Kalibr system <1605-033002>
 露海軍訓練部長が3月21日に、2015年12月8日にKilo級潜水艦が地中海からシリアに向けて
3M-14 LACM 4発を発 射したのを引き合いにして、Akula (project 971 Bars)級攻撃型原潜の改良型は3M-54 Kalirr ASCMを装備すると述べた。  3M-14は3M-54の対地攻撃型である。
 露海軍は現在11隻のAkula級を保有していて、太平洋艦隊にも4隻が配属されているが、すぐに動かせるのは北方艦隊の 3隻だけで、他は修理等のためドックに入っている。
2016.02.10 Jane's Defence Weekly Novorossiysk naval base <1603-021018>
 Airbus社の衛星が2015年12月17日と23日に撮影した画像から、ロシアが新型Kilo級潜水艦を黒海艦隊の基地である Novorossiyskに係留していることか明らかになった。
 露海軍は12月8日にRostov-on-Donが地中海でシリアに向けCMを発射したのち同艦を黒海艦隊に入れ、同艦隊は新型Kilo級2隻を保有して いる。
 Novorossiysk基地はシリアへの主たる輸送拠点となっており、各種揚陸艦や輸送艦が停泊している。
Novorossiysk の位置 (GoogleMap)】
2016.02.03 Jane's Defence Weekly Russia's long-range bombers carry out more sorties over Syria <1603-020302>
 ロシアが2ヶ月間停止していた長距離爆撃機による空爆を再開した。 露国防省が1月25日に、Tu-22M3が22~24日に Dayral-Zawr県で18ソティの空爆を行ったと発表した。 Tu-22M3はそれぞれOFAB-250-270通常爆弾12発を投下した。
 発表した2機が離陸するビデオには8機のTu-22M3が写っており、発進基地は明らかにしなかったが、前回同様、北オセチアのMozdok基地と思われる。
 2015年11月17~20日に行われた前回は、Tu-22M3のほかにTu-95MSとTu-160も参加しており、145ソティの空爆で1,500発 の爆弾と20発のCMが使われた。
2015.12.29 Stars & Stripes Russia overshadows Navy missile milestones in 2015 <1601-122904>
 今年は、米第6艦隊にスペインに4隻計画されていた駆逐艦のうち最後の2隻が配属されると共に、陸上ではルーマニアに BMD システムが配備され、イランからの欧州への弾道 弾脅威に対する対応が可能になったが、ロシア海軍による脅威が増大している。
 黒海やバルト海諸国では、ロシア潜水艦の接近や露軍機による嫌がらせが頻発しており、ロシアが行った シリアへの CM 攻撃にも重大な関心が寄せられている。 CM 攻撃の1回はカスピ海からであったが、1回は地中海東部の Kilo級潜水艦からで あった。 ロシアは黒海に配備する Kilo級6隻のうち2隻既に配置している。
2015.12.16 Jane's Defence Weekly Russian submarine fires cruise missiles into Syria <1602-121606>
 ロシア国防省が12月8日、初めての
SLCM攻撃を行ったと発表した。 SLCMを発射したのはKilo改級 通常動力潜水艦で、Kalibr (3M-14)が発射された。 同級艦は533mm魚雷発射管6本 を装備している。 Kalibr500kgの弾頭を搭載し、射程2,000kmCEP数㍍ の性能を持つという。
 ロシアは10月にカスピ海から3M-14T艦載CM、11月にKh-555及びKh-101 ALCMを発射している。
2015.12.08 Defense News Russian submarine hits targets in Syria <1601-120806>
 AFP通信がロシアメディアの報道を引用して、露国防相が8日、地中海にいる潜水艦 Rostov-on-Don がラッカ近郊 のテロリスト拠点2ヶ所に対し、Kalibr CM を発射したことを明らかにしたと報じた。 
3M-14T Kalibr は10月7日 にカスピ海から26発が発射され、11月20日にも発射されているが、潜水艦発射型は初めて報じられた。
 潜水艦 Rostov-on-Don は Kilo級の改良型 Project 636 Vashavyanke級の二番艦で、今年初めに就役し黒海艦隊に配属された模様である。
2015.12.08 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア、巡航ミサイル装備の潜水艦をシリア沖に派遣=インタファクス」

<1601-120804>
 Inter Fax が関係筋の話として8日、ロシア海軍が CM を装備した潜水艦をシリア沖の地中海に派遣 したと伝えた。
 関係筋によると、潜水艦に装備されている CM は、ロシアのカスピ海小艦隊が
ISIL への攻撃に使用したものと同じだという。
【註】
 カスピ海小艦隊が10月7日に発射したのは、超音速 Klub と見られている。
【関連記事:1511-100703 (Defense News 2015.10.07)】
2015.11.09 Aviation Week & ST Changing dynamics <1512-110908>
 ロシア軍シリアへの進出を強めており、イラン軍や一部の報道ではキュー バを撤退した中国軍も加わっているという。
 また、カスピ海から発射した 3M-14 Kalibr CM はイランとイラクの上空を通過しており、最近は Mil-28 攻撃ヘリを空輸して夜間攻撃能力を高めているという。
2015.11.04 Jane's Defence Weekly Russia's new Project 22160 corvettes to be armed with Kalibr-NK missiles <1512-110408>
 ロシア海軍の Project 22160 哨戒艦Kalibr-NK(註:
3M-54 Klub LACM を装備する。 このミサイルは10月7日にカスピ海の艦船からシリアに向けて発射されている。
 排水量1,500~1,800tの Project 22160 は6隻が黒海艦隊に配備され、更に2隻が建造中である。
2015.10.14 Jane's Defence Weekly Syria strikes showcase Russian Navy's cruise missile capability <1511-101406>
 ロシアが10月8日、カスピ海上のフリゲート艦1隻とコルベット艦3隻から、Kalibr-NK CM 26発1,500km離れたシリアに向け発射した。 ロシアが Kalibr-NK の射程を明らかにしたのはこれが初めてで、米国は今 まで1,485kmと見ていた。
 このロシアによる CM 発射は、軍事的な意味が不明である。
 米国も9月22日~23日に47発の Tomahawk を発射しているが、これはシリアの
ISIL に対する空爆の前に、彼らが逃げ出すのを防ぐ奇襲であった が、ロシアの CM 攻撃は航空攻撃と連携している様子がない。
 国防総省高官は CM 4発がイランに墜落したとしているが、26発中4発が失敗となれば不成功率15%で、米国の4%と比べると高い。
2015.10.08 Defense News US official: four Syria-bound Russian missiles crashed in Iran <1511-100803>
 米政府当局者が8日、ロシアがシリアに向けて発射した CM のうち4発が、イラ ン領内で7日に墜落したことを明らかにした。
 これについてロシア国防省は否定し、26発全てがイラン領空を通過してシリアに到達したとする映像を HP に掲載している。
露国防省 HP でのシリアに対する CM 攻撃の映像
2015.10.07 Defense News Experts: Russian navy missile strikes were 'bravado' <1511-100703>
 ロシアが7日にカスピ海から発射した CM の種類について、専門家は空母キラーとも呼ばれてい る超音速 Klub と見ている。
【註】
 今まで、Klub には超音速対艦型の 3M-54E (Klub-N) と、亜音速で対艦型の 3M-54E1 (Klub-S) 及び対地型の 3M-14 があると言われてきた が、いずれも射程は200~300kmと見られていた。 超音速の 3M-54E はジェットエンジンを用いて接近し、目標から60kmになるとロケット推進の第三段が切り離されて超音速 で突入すると見られていた。
 今回の CM が1,000哩飛翔した超音速 Klub となると、3M-54E1 が対地攻撃に使用できることと、射程が1,000哩もあることで、二重に驚きである。
2015.10.07 Stars & Stripes Russia fires cruise missiles into Syria, engages in 1st ground battle <1511-100702>
 ロシア艦が7日、カスピ海から CM 26発をイラク東部に向け発射した。  CM はコーカサス山脈を越え、イラン、イラクを 経て1,000哩飛翔した。 これはロシアにとって近年で最長の攻撃距離になる。 CM を発射したのはフリゲート艦 Gepard と、コルベット艦 Buyan と見られる。
 ロシアがこのような長距離精密打撃を行ったことに、米国は衝撃を受けている。
2015.12.16 Jane's Defence Weekly Russian submarine fires cruise missiles into Syria <1602-121606>
 ロシア国防省が12月8日、初めての
SLCM攻撃を行ったと発表した。 SLCMを発射したのはKilo改級 通常動力潜水艦で、Kalibr (3M-14)が発射された。 同級艦は533mm魚雷発射管6本 を装備している。 Kalibr500kgの弾頭を搭載し、射程2,000kmCEP数㍍ の性能を持つという。
 ロシアは10月にカスピ海から3M-14T艦載CM、11月にKh-555及びKh-101 ALCMを発射している。
2015.12.08 Defense News Russian submarine hits targets in Syria <1601-120806>
 AFP通信がロシアメディアの報道を引用して、露国防相が8日、地中海にいる潜水艦 Rostov-on-Don がラッカ近郊 のテロリスト拠点2ヶ所に対し、Kalibr CM を発射したことを明らかにしたと報じた。 
3M-14T Kalibr は10月7日 にカスピ海から26発が発射され、11月20日にも発射されているが、潜水艦発射型は初めて報じられた。
 潜水艦 Rostov-on-Don は Kilo級の改良型 Project 636 Vashavyanke級の二番艦で、今年初めに就役し黒海艦隊に配属された模様である。
2015.11.04 Jane's Defence Weekly Russia's new Project 22160 corvettes to be armed with Kalibr-NK missiles <1512-110408>
 ロシア海軍の Project 22160 哨戒艦Kalibr-NK(註:
3M-54 Klub LACM を装備する。 このミサイルは10月7日にカスピ海の艦船からシリアに向けて発射されている。
 排水量1,500~1,800tの Project 22160 は6隻が黒海艦隊に配備され、更に2隻が建造中である。
2015.10.14 Jane's Defence Weekly Syria strikes showcase Russian Navy's cruise missile capability <1511-101406>
 ロシアが10月8日、カスピ海上のフリゲート艦1隻とコルベット艦3隻から、Kalibr-NK CM 26発1,500km離れたシリアに向け発射した。 ロシアが Kalibr-NK の射程を明らかにしたのはこれが初めてで、米国は今 まで1,485kmと見ていた。
 このロシアによる CM 発射は、軍事的な意味が不明である。
 米国も9月22日~23日に47発の Tomahawk を発射しているが、これはシリアの
ISIL に対する空爆の前に、彼らが逃げ出すのを防ぐ奇襲であった が、ロシアの CM 攻撃は航空攻撃と連携している様子がない。
 国防総省高官は CM 4発がイランに墜落したとしているが、26発中4発が失敗となれば不成功率15%で、米国の4%と比べると高い。
2015.10.07 Defense News Experts: Russian navy missile strikes were 'bravado' <1511-100703>
 ロシアが7日にカスピ海から発射した CM の種類について、専門家は空母キラーとも呼ばれてい る超音速 Klub と見ている。
【註】
 今まで、Klub には超音速対艦型の 3M-54E (Klub-N) と、亜音速で対艦型の 3M-54E1 (Klub-S) 及び対地型の 3M-14 があると言われてきた が、いずれも射程は200~300kmと見られていた。 超音速の 3M-54E はジェットエンジンを用いて接近し、目標から60kmになるとロケット推進の第三段が切り離されて超音速 で突入すると見られていた。
 今回の CM が1,000哩飛翔した超音速 Klub となると、3M-54E1 が対地攻撃に使用できることと、射程が1,000哩もあることで、二重に驚きである。
2015.10.07 Stars & Stripes Russia fires cruise missiles into Syria, engages in 1st ground battle <1511-100702>
 ロシア艦が7日、カスピ海から CM 26発をイラク東部に向け発射した。  CM はコーカサス山脈を越え、イラン、イラクを 経て1,000哩飛翔した。 これはロシアにとって近年で最長の攻撃距離になる。 CM を発射したのはフリゲート艦 Gepard と、コルベット艦 Buyan と見られる。
 ロシアがこのような長距離精密打撃を行ったことに、米国は衝撃を受けている。
2014.07.02 Jane's Defence Weekly Russia's first Yasen-class SSN enters service <1408-070209>
 ロシアの Project 885 Yasen級 SSN/SSGN の一番艦 Severodrinsk が就役した。 Yasen級は全長120m、排水量13,000t 、水中速力31kt、潜航限界深度2,000ftで、533mm魚雷のほか、
3M14 Kaliber LACM 及び 3M54 Klub ASCM を装備できる。
 二番艦は2009年7月、三番艦は2013年7月に船台組み立てを開始している。
2012.12 Jane's Missiles & Rockets Club-K gets passive target-finding capability <1301-120030>
 ロシアの AGAT社が Club-K コンテナ発射 ASCM の開発を続けていて、最近では ChVA-001-04RP パッシブセンサとの連接が行われている。
 ChVA-001-04RP は車両2両からなるシステムで、0.3~18GHzをカバーするが40GHzまでの拡張も可能である。 MDS-105dBW~-122dBWで、0.3~0.5GHzで10゚、0.5~18GHzで4゚の方探精度を持つ。
2012.11 Jane's Missiles & Rockets Russia conducts first test launch of 3M24 Club-K missile <1211-110021>
 ロシア Morinformsistem-AGAT社が8月22日、20ftClub-K KKRO コンテナ発射機から 3M24 (Kh-35E) を発射する試験を行った。 試験に使われたのは Kh-35 の輸出仕様である Kh-35E であったが、実際にはより長射程で、高度なアクティブレーダシーカを搭載し た Kh-35U(輸出仕様は Kh-35UE )が使用される。
 Club-K KKRO は次の段階の試験で、40ft コンテナ型から、3M54/3M54E 及び 3M14/3M14E垂直発射する。
【参 照:Note 1209-080022
2012.10 Jane's Missiles & Rockets New nuclear-capable cruise missile for Russian SSGN <1211-100012>
 ロシアで8月14日、Yasen 級 SSGN の一番艦で近く就役する Severodvinsk が、核弾頭搭載型の 3M14E Kalibr (SS-N-27) を装備すると報じた。 Severodvinsk は2011年9月から洋上試験を行っているが、8月14日の報道によると不具合の修理が必要に なり、就役は延期されている。
 Kalibr は 3M54 Klub ファミリの CM で、2012年に試験を完了することになっている。 核弾頭搭載型 Kalibr の射程は、通常 弾頭搭載型の2,500kmよりくなっている。
2012.08 Jane's Missiles & Rockets Russia shows off new missile for Club-K containerised launcher <1209-080022>
 ロシアのメディアが6月27日、Kh-35UE (SS-N-25) 対艦/対地 CMISO 標準コンテナから発射 する AGAT社の Club-K を報じた。
 この発射機は、2010年に 3M54TE (SS-N-27B) 4発を発射するものが公表されているが、Kh-35UE は 3M54TE 同様の高速 CM で、全長が 3M54TE の 8.9mに対し4.4mと半分であるのに、射程は 3M54TE の220kmより長い260kmである。
2011.10 Jane's Missiles & Rockets Containerised Club-K anti-ship system offers transportability and concealment <1111-100009>
 Morinformsisyema-AGAT社が、MASK 2011 に、コンテナ発射型 Club-K を展示した。 これは対艦用を主とするが対地用にも使える。 開 発は2009年に自社経費が開始され、今年の4月と5月に発射試験に成功して量産可能段階にある。 ISO 標準コンテナを使用したことで、 船舶、車両、鉄道での輸送が可能で、容易に隠蔽できる。
 このシステムにはコンテナサイズ毎に3タイプある。
40 ft 型3M54TE3M54TE13M14TE 4発の垂直発射機と C2 装置
30 ft 型Kh-35UE 対艦ミサイル4発と C2 装置
20 ft 型Kh-35UE 対艦ミサイル4発(C2 装置なし)
2011.08.31 Jane's Defence Weekly Containerised Club-K out in the open at MAKS <1111-083103>
 AGAT社が今月開かれた MAKS に、Club 対艦対地ミサイル用のコンテナ収納発射機 CMS を 出品した。 出品されたのは40ft標準コンテナ型で、実際に動くものであった。
2011.08.29 Aviation Week & ST Russian missile exports <1110-082901>
 ロシアのミサイル業界が、ISO 標準コンテナ収納型の Club-K を開発した。 Club-K には対艦用の 3M054TE 及び M54TE1 のほかに、対地用の 3M015TE や対艦用の Kh-35、更に対潜用の 91PE1 及び 91PTE2 などのシリーズががあるが、いずれもコンテナに収納できるという。
 コンテナ収納型は既に複数の国から照会があり、近く商談が成立する模様という。 Club-k が汎用コンテナに収納さ れると発見が困難になる。
【註】
 Club-K をコンテナに収納するだけでは従来も可能であるから、この新型はコンテナから発射できるシステムと言うことか。
 かつて北朝鮮が、標準コンテナから弾道弾を発射する発射機を開発中と報じられたことがあった。
【関連記事:0704-020801 (朝鮮日報 2007.02.08)】
2010.04.14 Jane's Defence Weekly Concealed-cariage Club-K changes cruise missile rules <1006-041401>
 ロシアの Novator設計局が、40ft舶用標準コンテナから発射する Club ASCM/ LACM である Club-K CMS を開発し、輸出に向け活動している。
 Club-K はそれぞれに4本の発射管を内蔵し、1発ずつを垂直に発射する。 Club-K は、空中発射の Club-A、陸上発射 の Club-M と同様、射程300kmの 3M-54TE、超音速で射程220kmの 3M-54TE などの ASCM のほか、射程275km、弾頭重量 450kgの 3M-14TE LACM も発射できる。
 商船や鉄道、更に車両により輸送発射できるため、究極の秘匿兵器になる。
2009.11 International Defence Review Striking out, homing in: SSGWs take the fight beyond the shore <0912-110036>
= 艦載 SSM に関する7頁の特集記事 =
MM40 Block 3 Exocet
・MBDA Italia Tesco Mk 2/A
RBS 15 Mk 3
NsM
・韓国の SSM-700K
C-602
BrahMos
3M54E (SS-N-27B)
2009.08 International Defence Review Historical present: Russia strives to modernise airborne weapons <0910-080012>
= ロシアの空中発射武器に関する4頁の特集記事 =
 ロシアの空中発射武器は技術的には優れているものの、資金不足から停滞しており、輸出市場が狭められつつある。
 Klub-A は空中発射型の Klub で、3M-14AE(E は輸出型の意)、3M-54AE13M-54AE の三タイプがある。 Klub-A は2006年に中国に対する Su-35 の売り込みの際に搭載装備として紹介さ れたが、公式には MiG-35 システムの一部である。
 次の世代を担う武器として2007年8月に公表された Kh-38 には、アクティブレーダの Kh-38MAESAL誘導の Kh-38MLE、IIR誘導の Kh-38MT、衛星誘導の Kh-38MKE がある。 Kh-38 は Kh-25 に代わる ASM で、全長4.2m、発射重量520kg、射程40kmである。
2009.04 Jane's Missiles & Rockets Russia ramp up its Iskander production <0905-040003>
 ロシアの国防次官が2月11日に、Iskander (SS-26)量産ペースを上げていることを明らかにした。 また Iskander の発射機から 3M14 R-500 CM を発射する試験に2007年に成功したが、今年からその配備が行われる ことも明らかにした。
 3M14 は射程500km、巡航速度230~260m/sで、500kgの弾頭を搭載する。 Iskander の発射機には 9M732K1 弾道弾2発 に代えて6発が搭載できる。
【関連記事:0716-070005 (JMR 2007.07)】
2008.10 Jane's Missiles & Rockets Iran announces production of new missile-firing submarines <0811-100013>
 イランが8月25日に、国産の新型ミサイル潜水艦の建造を開始したと発表した。 この潜水艦は Ghaem と呼ばれているようである。 搭載されるミサイルは明らかになっていないが、イランが保有する最も小型の対艦ミサイルは、中国 CPMIEC社製 C-701 を国産した Kosar-1 (C-701T) と Kosar-3 (C-701R) である。
 7月28日に、イラン革命防衛隊 (IRGC) 参謀長が、射程300kmの新型対艦ミサイルの発射試験を行ったと発表した、300kmは 3M14E、 3M14TE、3K54TE1、3K54E1 など Klub の射程と同じでることから、イランは Klub を保有している可能性がある。 新型潜水艦が 533mmの魚雷発射管を装備していれば Klub を発射する可能性もある。
2008.08.06 Jane's Defence Weekly Klub hit success means Sindhuvijay can return home <0809-080615>
 インド海軍が Klub (SS-N-27) LACM を発射するようにロシアで改修を進めてきた Kilo 級潜水艦 Sindhuvijay が、3年遅れで8月5日にインドに向け出航することになった。 同艦はミサイルの不具合により6ヶ月遅れて2007年9~11月にバレンツ海で6発 の試射を行い試験を完了したが、ジャイロの不具合が発見されインドが受領を拒否していた。 再発射試験が2008年7月中旬に行われ成功した。
 インド海軍は10隻保有する Kilo 級潜水艦 のうち8隻を Klub S 発射可能に改修する。 Klub S は400kgで、射程は275kmである。
2008.01.23 Jane's Defence Weekly Klub-S missile snags delay delivery of Indian sub <0803-012303>
 3M54E1 Klub (SS-N-27) LACM を装備するためロシアで改修中したインド海軍の Kilo 級潜水艦 の引き渡しは、Klub-S の不具合から6ヶ月程度遅れそうである。 Klub-S の発射試験は2007年9月~11月に6回行われた が、インド海軍によると目標から数㌔はずれた。 ロシアの造船所は不具合を是正した追加試験を7月~8月に行うというが、インド海軍は不具合の是正に今年いっぱいかか ると見ている。
 Klub-S LACM は2006年に28発が$215Mで発注され、2001年の契約で10隻保有する Kilo 級潜水艦のうち8隻が搭載用に改修中 である。
【註】
 Klub-S は今まで、3M14 が LACM で、3M54E 及び 3M54E1 は対艦用といわれてきたが、この記事が正しければ 3M54E1 にも対地用がある ことになる。
 3M54E1 は超音速モードをもつ 3M54E より発射重量は大きいが、射程、弾頭重量は共に大きくなっている。
2007.10 Jane's Missiles & Rockets Air and ground-launched variants of Club go on display during MAKS 2007 air show <0721-100007>
 Club/Kalibur ファミリ CM の空中発射型及び沿岸防備型が MAKS 2007 で公表された。
空中発射型 Club
 空中発射型 Club はミサイルの胴径534mmより太い胴径578mmのキャニスタ発射機に装填されて、KS-172 用 に開発された AKU-172 発射機に搭載される。 キャニスタの尾部には4枚の安定翼が付けられ、高度1,650~36,000ftで母機から投下さ れたのちにミサイルを射出する。 ミサイルは180゚の旋回が可能なため目標の方向 に発射する必要はない。
 3M-14AE は海上20m、陸上50~150mを180~240m/sで飛行し、CEP=50~100mで弾着 する。 目標手前20kmで700m/sのロケット推進弾頭を射出する 3M54AE は対地攻撃能力 も有する。
 空中発射型 Club は Su-27/-30 及び MiG-29/-35 に搭載でき るが、Sukhoi 機が両翼と胴体下に合わせて3発搭載できるのに対し、MiG 機は両翼下の2発だけで、しかも搭載 できるのは 3M54AE1 か 3M-14AE だけで、重い 3M-54AE は搭載できない。
沿岸防備型 Club (Club-M)
 プロトタイプは4発を搭載しているが量産型は三列二段に6発を搭載する。 システムは自走発射機 (SPU)、通信制御車 (MSU)、運搬発射車 (TPM) から構成され、中隊の基本編成は MSU 2両、SPU 及び TPM 各3両からなる。 TPM はミ サイルを SPU に装填しなくても、自身から発射できる。 MSU はパッシブ/アクティブレーダを持ち、アクテ ィブモードで250km、パッシブモードで450kmの捕捉距離を持つ。
 Club-M のミサイルは 3M54KE、3M54KE1、3M14KE と呼ばれる。
2007.09.10 Aviation Week & ST Family affair <0719-091004>
= 2007年度モスクワ航空ショウ =
 8月21日から26日の間、2007年度モスクワ航空ショウが開催され多数の航空機及び ASM、AAM等の各種ミサイルの模型が展示された。  注目されたミサイルとしては、Tactical Missile Corp. の Kh-38M ASM、Kh-31AD 対艦ミサイル、Kh-58USbK ARM 及び Novator社の KS-172 長距離 AAMと 空中発射型 3M-54 ASCM、3M-14K LACM、Marabou プラズマ方式ステルスシステムを採用した 3M-25 Meteorit 戦略巡航ミサイル等が展示された。
2007.09.05 Jane's Defence Weekly Novator wields its Klub <0719-090508>
 2007モスクワ航空展で Novator社が、空中発射型の Klub-A 地上発射型の Klub-M など、各種 Klub シリーズミサイルを初公表した。
3M-54AE Klub-A
 発射重量1,950kg、弾頭重量200kg、最大射程300kmの超音速 ASCM で、目標艦から20km になると超音速部が本体から離れて Mach 2.0以上に加速する。
  3M-54AE は Su-35 搭載武器として展示されていた。
3M-14AE1
 3M-14AE-1 は 3M-54AE より小型の1,400kgで、450kgの弾頭を搭載し300kmの射程を持つ。
 MiG-35 の搭載武器として展示されていた。
3M-54AE1
 3M-14AE1 と良く似た ASCM で、海面上5~10mをスキミングする。
Klub-M
 3M-14KE、3M-54KE、3M-54KE1 の三種類を4軸装輪車搭載の TEL に装填している。
( Klub-M 関連記事 JMR 2005.09)
2007.03.05 Defense News Leased Aklus advanced India's blue-water plans <0708-030502>
 インド海軍は、2隻の Akulas 級原子力潜水艦をロシアから5年間借用することで合意した。 借用料は1隻 あたり年間$35Mとみられる。
 更に原潜搭載用として、射程300kmの巡航ミサイル Club を購入し、イン ドは世界で6番目の原潜保有国として、アジア海域での戦力強化を図る。
2007.03 International Defence Review Indian Navy MiG-29KUB shows maximum exploitation of volume, smarter cockpit <0707-030002>
 インド海軍向けの MiG-29KUB が1月20日に初飛行した。 インドは単座の MiG-29K 16機と、複座の MiG-29KUB 4機を2008年末までに受領するのに加え、30機をオプションしている。
 MiG-29KUB は引き込み式の空中給油プルーブ、4面の多機能指示器、風防前に取り 付けた OLS IIRST 装置などを装備し、燃料搭載量も MiG-29 から50%増加している。 レーダは130kmのレンジ と同時4目標交戦能力を持つ NIIR Zhuk-ME を装備するが、通信装置、TACAN、IFF などにはインド製品、SPJ には Elta社製 EL/M-8222 ポッドを搭載する。
 武装には RVV-AE、R-73 AAM のほか、対地用として射程130kmの Kh-35E 亜音速対艦ミサイル、射程70kmの Kh-31 超音速対艦ミサイルを装備する。 更にな将来は、インド空軍に提案されている MiG-35 搭載用の 3M14 及び 3M54 を搭載することも考えられてい る。
2006.11.06 Aviation Week & ST RAM course <0622-110607>
 米独が共同開発を予定する RAM BlockⅡ の SDD が数週間以内に開始される。 米海軍は 2011年の IOC をめざし、既に予算化しており、独議会も年末までに計画を承認するとみられる。
 RAM BlockⅡ は直径を5吋から5.75吋に増やし、ロケットモータを二段推進として 燃焼時間をこれまでの二倍とする他、旋回能力を向上させる。 また4枚の翼を40%大きくする。
 米国は、ロシアの 3M-54E を対象脅威の一つとして重視している。 3M-54E は全長27呎、5,500-lb、射程136浬、攻撃高度は15~20呎で、終末段階で Mach 2 に加速し、優れた旋回能力を 持って攻撃する。
 米海軍は 3M-54E を模擬した標的の開発を同時に行う計画であり、巡航速度 Mach 0.6~0.8、最終段階で Mach 3、旋回能力6.5gの標的を2010年までに開発する。
2006.11 Jane's Missiles & Rockets UAE considers Klub-M procurement <0624-110021>
 UAE が沿岸防備用に Klub-M の採用を検討しており、採用決定は2006年末~2007年 始めに行われる予定である。 Klub-M は1990年代から売り込みが行われているが、公式には UAE が最初の輸入国 になる。 価格は$300Mが呈示されている模様である。
 ミサイルは 3M54/3M54E1 対艦ミサイル、91RE1/91RTE2 対潜ミサイル、3M14E LACM が選択できる。
(関連記事 JMR 2005.09)
2006.07.26 Jane's Defence Weekly India to buy new land-attack missile <0616-072612>
 インド国防相が、ロシアから28発の 3M14E Klub-S LACM を$182Mで購入する ことを明らかにした。
 Klus-S は10隻保有する Kilo 級潜水艦の6隻に装備され、BrahMos ASCM を補完する。
2006.04 Jane's Missiles & Rockets India nears order for BrahMos-armed frigates <0609-040022>
 インドとロシアが3月に、Talwar 級フリゲート3隻の追加建造契約を$1.6Bで行う模様である。 既に 契約済みの3隻は Club-N を装備するが、追加分の3隻 はそれぞれ8発ずつの BrahMos 超音速 CM を装備する。
 BrahMos は既に15発が生産されており、Kashin Ⅱ 級駆逐艦に装備される。 また Amur 級ディーゼル推進潜水艦を7m延長して8発ずつを搭載する。 インドは Amur 級潜水艦を4~6 隻購入すると伝えられているが、契約されたとの報はまだない。
(関連記事 IDR 2004.11)
 インドの報道によると BrahMos には極東の2ヶ国を含む10ヶ国から引き合いが来ており、更に 射程1,000kmで陸上発射型の Enhanced BrahMos 計画も進められている。
2005.11 Jane's Missiles & Rockets Rubin offers cruise missile-armed conventional submarine <0603-110020>
 ロシアの Rubin社が通常動力による巡航ミサイル潜水艦 AMUR 950 を提案している。 AMUR 950 は AMUR 1650 を元に開発された最新型通常動力潜水艦で、全長は56.8m、胴径は5.65mである。 最大潜航深度300m水中最大速力20kt、航続距離600km以上の性能と、魚雷発射管4門、 Club-S 用垂直発射機10セルを持ちながら乗組員はたった18名である。
 垂直発射機からは10発を2分以内に連続発射でき、魚雷発射管は2発の予備弾を含む6発を発射できる。
2005.09 Jane's Missiles & Rockets Russia offers Clib-S anti-ship system to Iran <0518-090002>
 イランが保有する Kilo 級潜水艦の能力向上に Novator社製の 3M54E Club-S の導入が検討されており、イランの造船所関係者が1月にロシアを訪問している。
 これに対して米国が憂慮を表明している。
( 3M54E に関する記事 JDW 2004.10.27)
2005.09 Jane's Missiles & Rockets Novator develops land-based Club missile system <0518-090001>
 ロシアの Novator社が NMM Start社と共同で陸上発射型の Club-M (M: mobile) を開発している。 Club-M は亜音速/超音速 ASCM である 3M-54E、亜音速 ASCM 3M-54E1、及び亜音速 LACM 3M-14E の艦載弾をそのまま使用できる。
 発射機の車両部は各種選択できるが、いずれも6発搭載で75゚の射角で発射する。 ミサイルを搭載した総重量 は36t~44.5tになる。
 Club-M の中隊は1両の MSU(指揮統制車)と、3~4両の SPU(発射機車)で構成される。 但し SPU には同一弾種 が搭載される。
( 3M54E に関する記事 JDW 2004.10.27)
( 3M14E に関する記事 JMR 2004.08)
2005.08.22 Aviation Week & ST Popular cruise <0517-082208>
 ロシアは Novator社製 3M-14 LACM インドと中国に輸出する準備を進めている。
 3M-14 は海軍用の Club 系列の亜音速巡航ミサイルで、艦艇及び潜水艦から発射が可能であり、陸上発射型の開発も 18ヶ月後には終了する。
 艦載型は VLS を使用し、陸上型は4発搭載の車載方式となる。
 インドは当初艦船搭載型を導入するとみられ、中国は艦上発射型もしくは8隻の Kilo 級潜 水艦発射型のいずれかを導入するとみられる。
 対地攻撃用の 3M-14 と対艦用の 3M-54-1 は同一機体とシーカを使用し、同じ Club 系列の 3M-54 (SS-N-27 Sizzler) は巡航段階を亜音速、最終20kmを超音速で飛行する。
(関連記事 JDW 2005.05.11)
2005.05.11 Jane's Defence Weekly Upgraded Indian 'Kilo' launched <0511-051108>
 インドが保有する10隻の 'Kilo' 級ディーゼル潜水艦を近代化する工事のうち、2002年8月に開始された SindHughoh の改修が ロシアの造船所で完了し進水した。
 'Kilo' 級潜水艦は6本の533mm魚雷発射管を装備するが、この改造で14発の魚雷と4発の Club-S 巡航ミサイル を搭載することになった。
 Club-S 巡航ミサイルの射程は200km前後で、水中、水上の目標のほか、対地攻撃能力も有する。
【註:】
 ロシアの Club-S(Klub-S との記述もある)巡航ミサイルには対艦用の 3M-54E1 と対地用の 3M-14E があり、 水深35~40mで魚雷発射管から発射される。 高度20mを飛行し、目標に近づくと高度5~10mに降下して接近する。
 巡航速度は亜音速モードで Mach 0.6~0.8、超音速モードで Mach 2.9 である。
2005.02.23 Jane's Defence Weekly Sixth Indian submarine to get Klub-S cruise missile <0506-022306>
 インド海軍は10隻の Sindhughosh 級( Kilo 級)潜水艦を保有しており、その最新艦はロシア製 3M-54E1 Klus-S SLCM を搭載している。 旧式の Kilo 級潜水艦のうち3隻は SLCM 搭載の改造 を済ませており、1隻が2002年8月から改造中であるが、6番艦の改造が5月頃から実施される模様である。
 Kilo 級潜水艦は最大5発の SLCM を魚雷庫に搭載できる。
( 3M-54E1 Klus-S SLCM 関連資料 JDW 2004.10.27)
2004.11 Jane's Missiles & Rockets Klub-S live firing in the Baltic <0502-110016>
 ロシアのバルチック艦隊が9月18日に、演習の一環で 3M54 Klub-S SLCM の実射を行った。 近年バルチック艦隊の演習でミサイルの 実射が行われることはなかった。
 中国が保有する4隻の Project 877 'Kilo' 級旧式潜水艦に Klus-S を搭載する改造をロシアの造船所で行っ た。 この結果4隻は最新鋭の Project 636 'Kilo' 級潜水艦と同等の能力を持つ様になった。 インドも同じ 造船所で2隻の潜水艦に同様の改造を実施している。
(関連記事 JDW 2004.10.27)
2004.10.27 Jane's Defence Weekly The anti-ship cruise missile threat <0421-102711>
 1997年に作成された米海軍の報告書によると、世界で75ヶ国以上が90以上の種類の ASCM(対艦巡航ミサイル) を保有している。
 今日各社はアジア、中東地域への ASCM の輸出にしのぎを削っており、最も脅威となっているのは Novator社の 3M54 (SS-N-27: 右図 ) で、既にインドに輸出されている。 一方ライバルの NPO Mashinostroyenia社は 3M55 Yakhont (SS-N-26) の受注で競っており、Raduga設計局は中国への 3M80 Moskit (SS-N-22) の輸出を確実にしている。
【註:】
= 3M-54E (SS-N-27) の主要諸元 =
 ・全  長: 8.22m
 ・胴  径: 53.3cm
 ・発射重量: 2,300kg
 ・弾頭重量: 200kg
 ・最大射程: 220km
 ・飛行速度: Mach 0.6~0.8(亜音速モード)
        Mach 2.9   (超音速モード)
 ・誘導方式: INS + Active Radar Homing
2004.08 Jane's Missiles and Rockets Novator design bureau shows Club subsonic land-attack cruise missile <0417-080003>
 ロシアの Novator設計局が、潜水艦及び水上艦の魚雷発射管から発射する対地攻撃巡航ミサイル 3M14E、3M14TE を公表した。
 目標とするのは陸上の固定目標で、終末誘導はレーダシーカが行う。 3M14TE は魚 雷発射管からの水平発射のほか、垂直発射も可能である。
 陸上では地形追随飛行を行い、防空システムによる撃墜を困難にしている。
  ┏━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━┓
  ┃      ┃   3M14E   ┃    3M14TE   ┃
  ┃      ┃(潜水艦発射型)┃ (海上艦発射型) ┃
  ┣━━━━━━╋━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┫
  ┃全    長┃   6.2m   ┃8.916m(コンテナ)┃
  ┃胴    径┃  53.4cm   ┃64.5cm(コンテナ)┃
  ┃発 射 重 量 ┃  1,770kg   ┃3,205kg( 〃  )┃
  ┃最 大 射 程 ┃  275km 以上 ┃   275km 以上 ┃
  ┃海上飛行高度┃   20m    ┃    20m    ┃
  ┃陸上飛行高度┃  50~150m  ┃  50~150m   ┃
  ┃巡 航 速 度 ┃ 650~865km/h ┃ 650~865km/h  ┃
  ┗━━━━━━┻━━━━━━━━┻━━━━━━━━━┛
2002.09 Jane's Missiles & Rockets Club-S seeker displayed at Farnborough 2002  ロシアの Radar MMS 設計局が、3M+-54E Club-S 対艦ミサイルのアクティブレーダシーカ ARGS-54Eを公表した。
 ARGS-54E は、胴径420mm、全長700mm、重量40kg以下で、シーステート6まで使用可能、捕捉距離65kmの性能を持つ。
 Club-S(註:-S は潜水艦発射型、-N は水上艦発射型)は、発射後亜音速で飛行し、目標から20kmで固体ロ ケット推進の2段目が切り離されて700m/sに加速し、目標に突入する。

Club-S に関する FAS のサイト