2008年以降の Sea-Based X-band Radar に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2019.10.08 Stars & Stripes Sea-Based X-Band Radar, the 'golf ball,' leaves Pearl Harbor after $24M upgrade <1911-100806>
 米MDAが、ハワイ真珠湾で4ヶ月近い期間と$24Mをかけて改修を行ってきた洋上配備X-bandレーダSBX改修を終えて出航任務に戻ると発表した。
 SBXのアンテナは45,000個以上の送受信モジュールで構成され、野球ボール大の目標を2,500哩で捕捉できるという。
2019.07.09 Navy Times Sea-Based X-Band Radar back at Pearl <1908-070907>
 石油掘削ジグにレーダを搭載した米MDAの
SBX定期整備レーダの能力向上のためハワイのパールハーバーに帰港した。
 北朝鮮のミサイル発射を監視するSBXはFY20でも300日以上の運用が計画されており、FY21~FY24でも年間330日以上運用する計画である。
 SBXは、$1Bかけて建設中のハワイで運用を2023年に開始するHDR-Hと共に北朝鮮のミサイル発射の監視にあたる。
2017.01.14 Stars & Stripes Military deploys radar to monitor North Korean missile <1702-011406>
 北朝鮮の金第一書記が1月1日に、ICBMの発射が最終段階にあると述べた後9日にSBXが真珠湾を出港し、メディアがハワイ北 西海上2,000哩に派遣されたと報じた件について、米国防総省報道官が、これは特定の脅威に対抗するものではないとしながらも、任務 の目的は明らかにしなかった。
2017.01.13 東亞日報 米、「海の THAAD」韓半島海域に前進配備 <1702-011301>
 CNNが12日、米国が北朝鮮のICBM発射の動きを監視するためにSBXを朝鮮半島付近の海域に配備したと報じた。
 SBXは、サッカー場ほどの甲板に大型レドームがあり、探知距離は2,000km以上で、2,000km離れた野球ボールの大きさの物体を探知できるという。
【関連記事:1702-011204 (ロイタ通信 2017.01.12)】
2017.01.12 Yahoo ロイタ通信記事

「米が高性能レーダー配備、北朝鮮 ICBM 試験発射に備え=当局者」

<1702-011204>
 匿名の米国防当局者が11日、北朝鮮がICBMを試験発射する可能性を受け、監視にあたる海上配備の高性能レーダSBXが9日に ハワイを出港したと明らかにした。
 この当局者は、SBXが今月末にハワイの北西3,218kmにある配備場所に到着するという。
【註】
 ハワイの北西3,218kmと言うことから、SBXの配備位置は東日本東方海上、日付変更線付近と見られる。
 今までSBXの配置場所をこれほど正確に示したことはなかった。
2016.11.09 Jane's Defence Weekly SBX radar reportedly deployed off North Korea <1701-110912>
 聯合ニュースが韓国軍当局者の話として、米国が9月下旬に世界最大級のX-band AESAレーダである
SBX北朝鮮の沖合 に展開したと報じた。 具体的な展開位置は公表されていない。
2016.11.01 Yahoo 中央日報記事

「英メディア『米国、X バンドレーダーを韓半島海上に配備』」

<1612-110101>
 英The Sun紙が31日、米国がBMD用のX-bandレーダ朝鮮半島沖に配置したと報じた。
 同紙はハワイの住民が、ハワイ真珠湾基地を出港するX-bandレーダを撮影したと報じている。
【註】
 海上配備X-bandレーダSBXは目標の捕捉、追随、類別及び効果判定を行う前方配備のMFRで、マーシャル諸島 クウェゼリン島の実験施設に設置されたX-bandレーダを、満載排水量50,000t、全長119m、幅73.2mの石油掘削用ジグに取り付けたシステムで、自律航行能力を有してお り、太平洋海域を移動して運用されていたが、FY13米国防予算で研究船に格下げされた。
 米MDAはSBXの後継として目標判別用長距離レーダ(LRDR)を計画している。
【関連記事:1405-031207 (JDW 2014.03.12)】
2014.04 International Defence Review US funds development of new long-range radar and common kill vehicle technologies <1405-040015>
 米
MDA が、FY15予算に$7.4Bを要求した。
EKV の再設計: $99.5M
 2017年までに追加調達する44発は従来型の EKV
CKV の開発: $26M
 CKV は、EKV、SM-3、THAAD 共用の将来 KV
LRDR の開発: $79.5M
 LRDRSBX に代わる mid-course 用レーダで、主に太平洋で使用
Discrimination Improvement for Homeland Defense: $122M
SM-3 Block ⅠB 30発の調達: $435M
THAAD 31発の調達: $464M
2014.03.12 Jane's Defence Weekly MDA to begin EKV redesign <1405-031207>
= FY15米国防予算案における MDA 予算に関する記事 =
 米
MDA はFY15予算に$7.4Bを要求しているが、その中で GMDEKV 再設計に$99.5Mを要求している。 改良型 EKV はモジュラ方式オープンアーキテクチャが採用される。
 このほかに MDA は、目標判別用長距離レーダ (LRDR) に$79.5Mを要求している。 LRDR は太平洋 方面から米本土に飛来する驚異を、飛翔中期に判別しようというもので、洋上設置 X-band レーダ SBX設置場所の柔軟性を付与する計画である。
【註】
 SBX は目標の捕捉、追随、類別及び効果判定を行う前方配備の MFR で、マーシャル諸島クウェゼリン島の実験施設に設置された X-band レーダを、満載排水量50,000t、全 長119m、幅73.2mの石油掘削用ジグに取り付けたシステムで、自律航行能力を有しており、太平洋海域を移動して運用されていたが、FY13米国防予算で研究船に格下げされた。
2013.08.05 Aviation Week & ST Sensory input <1309-080505>
 米 MDA が、システム外の BMD センサを用いた迎撃を目指している。
LOR: Launch On Remote
 初期段階の試験は2011年4月に、TPY-2 のデータでキューイングを受けた SPY-1 で、SM-3 の射撃を行い、IRBM 標的の迎撃に成功した。
 2月には STSS 衛星からのキューイングで MRBM 標的を迎撃した。
EOR: Engage On Remote
 SPY-1 を使用せずに他センサのデータを C2BMC 経由で直接迎撃弾に送り迎撃を目指す。
┏━━━┳━━━━━┳━━━━┳━━━━━━━━┓
┃帯 域┃ レーダ名 ┃捕捉距離┃  製造会社  ┃
┣━━━╋━━━━━╋━━━━╋━━━━━━━━┫
┃UHF  ┃UEWR/EWR ┃3,000mi.┃Raytheon    ┃
┃L-band┃Cobra Dane┃2,000mi.┃Raytheon    ┃
┃S-band┃SPY-1   ┃ 250mi.┃Lockhreed Martin┃
┃X-band┃SBX    ┃1,242mi.┃Raytheon    ┃
┃X-band┃TPY-2   ┃1,500mi.┃Raytheon    ┃
┗━━━┻━━━━━┻━━━━┻━━━━━━━━┛
2013.04.02 Yahoo 時事通信記事

「イージス艦を派遣=北朝鮮のミサイル発射対応か―米軍」

<1305-040201>
 北朝鮮がミサイル部隊に射撃待機態勢を命じたことに対し、複数の米メディアが1日、米海軍が DDG-62 Fitzgerald を朝鮮半島南西沖に 向かわせていると伝えた。
 CNN TV によれば、米軍は SBX レーダも移動させているという。
2012.03.31 朝鮮日報

インターネット

ミサイル:米国、先端海上配備レーダーを急派 <1204-033101>
 CNN 放送が30日、来月半ばに予定されている北朝鮮の光明星3号ロケット発射計画に備え、米国が SBX-1真珠湾基地から出港 させたと報じた。 米軍は SBX-1 の配備が北朝鮮のミサイル発射計画に備えたものなのかについて、即答を避けたが、米国国防総省筋は、匿名で予防的措置とだ け語った。
 SBX-1 は2,000kmから目標の捜索や追跡ができるため。朝鮮半島近海まで接近しなくても、太平洋上から北朝鮮のミサイルの動きを監視できる。
2012.02.22 Jane's Defence Weekly US DoD outlines FY13 BMD budget request <1204-022207>
 FY13の BMD 予算要求はFY12の$10.4Bを若干下回る$9.7Bである。 このうち SM-3 Block ⅠB の 開発及び生産が$1.3Bを占める。
 THAAD は新設中隊数と TPY-2 の調達数がらされるが、それでも$778Mで38発が調達される。  Patriot は$778Mで PAC-3 弾84発が調達され。38基の発射機が PAC-3 の発射可能に改良される。
 GMD は$903Mで26発の GBI が Ft. Greely と Vandemberg AFB に配備される。 SBX レーダは維持が非常に高額である ことから退役する。
2012.02.20 Aviation Week & ST The war within <1204-022003>
= FY13米国防予算案の解説記事 =
 過去10年間で初めて減額要求されたFY13米国防予算では、5件以上の計画が中止になり、他の計画も多くが削減されている。
 SBX レーダは、研究船に格下げされた。 Global Hawk Block 30 のほか、武装偵察ヘリ ARH が計画中止になった。
2010.04.12 Aviation Week & ST Diverted attention <1005-041206>
 1月31日に行われた GMD 迎撃試験失敗の原因は当初 SBX レーダの不具合と発表されたが、その後 SBX だけの問題ではなかったことが判明した。
 この試験では Lockheed Martin社製の標的弾である LV-2 が初めて使用されたが、LV-2 は発射時にロケットの異常燃焼 を示す 'chuffing' を起こしていた。 SBX レーダは、MDA が 'threat scene' と呼んでい るロケット本体、ノーズコーン、countermeasures、弾頭などを EKV 放出前に 分別し、EKV を正しい方向に誘導する が、 LV-2 は正常に飛翔したものの、SBX は chuffing による飛翔の異常を除去するようにはなっていなかった。
2010.03 Jane's Missiles & Rockets Radar problem causes failure of GMD trial <1004-030004>
 1月31日に GMD の迎撃試験が行われたが、SBX レーダの不具合で不成功に終わった。
 この試験は、標的弾がマーシャル諸島クウェゼリン島の米陸軍 Reagan Test Site から真東に発射され、Vandenberg AFB から発射された GBI で迎撃するもので、標的弾発射の6分後に GBI が発射され、両者は正常に飛行したが SBX レーダは正常に機能しなかった。
2010.02.01 Yahoo CNN 記事

「長距離弾道ミサイルの迎撃実験に失敗、レーダー不具合 米国」

<1003-020102>
 米 MDA が1月31日、Kwajalein島から発射した標的を Vandenberg AFB から発射した GBI で 迎撃する試験を実施したが、海上に配備された SBR の不具合が原因で失敗したと発表した。
 標的がと GBI の発射は成功したとしている。
2010.01.31 MDA Missile defense test conducted <1003-013101>
 米 MDA が1月31日に GMD の迎撃試験を行ったが、SBR が予定通りに作動せず、 Kwajalein島からの Reagan Test Site から発射した標的弾と、Vandenberg AFB から発射された GBI は正常に飛行 したものの、迎撃に失敗した。
2009.10 Jane's Missiles & Rockets US MDA takes part in Glory Trip 195 test <0911-100020>
 米 MDAL が、Minuteman Ⅲ の定例実射試験である Glory Trip 195 の機会に、SBXAN/TPY-2 X-band レーダを含めた指揮統制の試験を実施した。
2009.04.16 Yahoo 産経新聞記事

「北ミサイル 米軍は最新鋭海上配備レーダー未使用」

<0905-041603>
 北朝鮮の弾道弾発射に際し、北方軍の SBX の使用要請にもかかわらず、ゲーツ国防長官が却下 していたことを、15日付のワシントンタイムズが軍高官らの話として報じ、北方軍当局者も事実関係を認めた。 SBX が補修作業中だったこともあるが、北朝鮮側 を刺激し、6ヵ国協議再開に向けた交渉にも影響が出るのではとの懸念が政権内にあったという。
2009.02 Jane's Missiles & Rockets Countermeasures failure mars US GMD trial <0903-020034>
 GMD の迎撃試験 FTG-05 が12月5日に行われ、予定していた標的機の Countermeasure の 放出には失敗したものの、迎撃に成功した。 この試験には3隻の Aegis艦、SBX レーダ、AN/TPY-2 FBXRBeale AFBUEWR も参加した。 これらレーダが参加した 試験は過去にも行われたが、ネットワーク化しての参加は初である。
 FBXR は MDA が検討している交戦シナリオに沿う特別の地点であるアラスカ州 Juneau に配置され、SBX レーダは迎撃地点の南方にあたる Baja California 沖合に配置された。
 Kodiak島から発射された標的は、まず FBXR と Aegis艦が捕捉し、そのキューイングで UEWR が交戦を担当した。 標的が更に南下して SBX と DDG-65 Benfold の捕捉域に入ると Benfold が SM-3 の模擬戦闘を実施した。
 標的は3,000km飛行し、迎撃時の相対速度は8km/sであった。
2007.10.10 Jane's Defence Weekly Ground-based interceptor scores successful 'hit' <0721-101003>
 MDA が9月28日に Vandenberg AFB から GBI を発射して弾道弾を迎撃する試験に成功した。 この試験では Aegis BMD 艦と、アラスカ州 Adak に停泊中の SBX レーダも目標を追随した。
2007.10.04 Inside the Pentagon Missile Defense Agency announces successful GMD intercept test <0722-100405>
 MDA は9月28日に GMDS の発射試験を行い、アラスカ州 Kodiak 基地から打ち上げた ICBM 標的を Vandenberg 基地 から発射した GBI により太平洋上での迎撃に成功した。
 今回の試験は5月25日に行った迎撃試験の再行で、標的ミサイルは修理して再度使用した。 試験には Beale AFB の UEWR の捕捉追随能力を確認すると共に、SBX レーダ及び Aegis BMD の SPY-1 レーダも標的の捕捉追随に成功した。
2007.09.28 MDA HP Missile defense exercise and flight test successfully completed <0719-092802>
 MDA が28日に、アラスカ州の Kodiak から打ち上げられた標的を、カリフォルニア州の Vandenburg AFB (Ronald W. Reagan Defense Site) から GBI を発射して迎撃する試験を行い成功した。
 この試験では、カリフォルニア州 Beale AFB に設置された UEXR が捕捉追随すると共に、 SBX (Sea-Based X-band) レーダ及び Aegis BMD の SPY-1 レーダも目標の捕捉追随 に成功した。
【註:】
 この試験は、今年の5月25日に実施したが標的機の不具合で中止された試験 (毎日新聞 2007.05.26) の再行である。
2007.05.24 Inside the Pentagon Missile Defense Agency plans GMD intercept test this week <0713-052401>
 MDA は5月24日から27日の間に GMDS による弾道ミサイル迎撃試験を計画している。 試験には SBX レーダが参加 する予定で、カリフォルニア沿岸に配置を終えている。
 標的はアラスカの Kodiak基地から発射し、迎撃ミサイルはカルフォルニア Vandenberg AFB から発射する。
2007.04.02 Defense News X-band Radar passes test <0710-040206>
 3月20日に MDA が行った GMDS の発射試験において、SBX レーダはシステムの構成品として機能を発揮し、 標的の迎撃に寄与した。
2007.03.28 Inside Missile Defense Raytheon completes SBX radar 'Fine calibration' testing <0709-032816>
 Raytheon社は3月13日に SBX レーダの最終周波数校正試験を完了し、レーダの最終 性能確認を行うため、メキシコ湾及びハワイ沿岸での捕捉追随試験に向け準備を開始した。
2007.03.22 Inside the Pentagon Ground-based system set for three more Flight Tests this Fiscal Year <0710-032201>
 MDA はFY-07中に GMDS の地上試験と発射試験をそれぞれ3回予定しており、発射試験には SBX レーダを捜索 及び捕捉追随用として使用する。
 最初に試験は1/四期に計画し、SBX はシステムとは切り離し独自に標的の捜索を行う。 第二回試験は3/四期に行い、SBX をシステ ムの捜索用として使用し、4/四期に予定している第三回試験では SBX を追随用とし て使用する。
2007.03.19 Inside the Army Ground-Based system set for three more Flight Tests this fiscal year <0708-031909>
 Boeing社によると、FY-07の GMDS 試験は、SBX レーダを加え、3回の発射試験を予 定している。
 最初の FT は、2/四期に SBX の捕捉試験を含め実施する。 2回目は3/四期に改善型 KV による迎撃を行 い、SBX を監視用として使用する。 3回目は4/四期に SBX を目標追随用として使用 する。
2007.02.14 Jane's Defence Weekly Crech opposition party softens on US radar base <0706-021403>
 チェコ国内に米国の BMD 用レーダを設置することに反対していた同国野党が、受け容れる姿勢を示している。
 米国は1月25日にチェコ政府に対し、同国内に Raytheon社製 SBX-1 レーダを設置することを正式に要請し ている。
2007.02.07 MDA HP New sea-based missile defense radar completes successful journey to Alaska <0704-020701>
 SBX (Sea-Based X-band Radar) が1月3日にハワイを出航し、途中で各種試験やレーダの校正を行いながら アリューシャン列島に到着した。
 この間、15mを超える波高や風速50m/sという北洋の悪天候にも耐えることを実証した。
2007.01.01 Defense News US BMD upgrades operate successfuly in exercise <0704-010103>
 米軍 NORTHCOM と NORAD は12月4日から14日の間、ミサイル防衛演習 Operation Vigilant Shield '07 を行った。
 演習には軍及び政府、州の各機関から6,000名以上が参加し、仮想敵国の ICBM 発射段階から終末段階での THAAD による迎撃まで、 Aegis 搭載レーダ、UEWR、SBX、日本に配置した LBXR (Land Based Xband Radar) を含む各種センサと BMDS を連接し、模擬戦闘までの情報収集と機関等への伝達を演練した。
 SBX は9月の FT で標的の追随に成功しているが、アラスカで新たな試験を行うため準備中である。
2006.09.04 Defense News U.S.Missile Defense radar is still out at sea <0620-090401>
 SBX レーダは9月1日に行われた GMDS による試験に参加していないが、母港 Adak 島から遠く離れた太平洋 の某海域において単独で標的の捕捉追随を行っていた。
 SBX レーダは操作要員の連度不足、電力供給システム、推進装置、救急システム等主要構成品の整備作業及 び荒天時操船や波浪高対策等に問題があり、運用開始宣言を行っていない。
 現在 SBX はハワイに向かい航行中であり、90項目の改善事項の内50件を改善し、年末までに Adak島に帰港 、来年初めの次回迎撃試験に参加を予定する。
2006.03 Jane's Missiles & Rockets US Sea Based X-band radar arrives at Pearl Harbor <0608-030019>
 SBX (Sea-Based X-Band Radar) が1月9日に、テキサスからの24,000kmの航海を終え、パールハーバーに到着 した。 今後、小規模改修などが終わり次第、母港となるアリューシャン列島の Adak に向け出発する。
 SBX は全長119m、全幅73m、全高85m、排水量50,000tで、搭載したレーダは、もし首都ワシントンに近い東海岸沖に置 けばサンフランシスコから宇宙に打ち上げられる野球ボール大の目標を捕捉できるという。
2006.02.06 Aviation Week & ST Heavy weather for X-band? <0604-020602>
= Adak 島周辺での SBX レーダの運用を疑問視する投稿記事 =
 Adak 島の基地で4年間勤務した退役海軍大佐によると、冬期の悪天候はハリケーン Katrina に相当するほどの風速であり、付近を航行 した日本の車両運搬船は船体に亀裂を生じた。 また、刺し網漁の40海哩の網がスクリューに絡み航行不能になったこともある。
 このような環境下での SBX レーダの運用ははなはだ疑問であるといわざるを得ない。
2006.01.16 Aviation Week & ST X-band afloat <0603-011608>
 SBX は11月末にテキサス州 Corpus Christi を出発し、南アメリカ先端を回って先週ハワイに到着した。 現 在、運搬船 Blue Marlin から降ろされ自力航行の準備を行っている。 SBX は自力航行が可能であるが、ハワイまでの15,000浬は安全性 を重視し、船舶輸送を行った。
 レーダは母港であるアラスカの Adak 島までの2,000浬を自力航行し、4月頃に到着 する見込みである。
2006.01.10 MDA HP Sea-Based X-band radar arrived at Pearl Harbor <0602-011003>

 SBX (Sea-Based X-band Radar) が1月10日にハワイ真珠湾に到着した。 SBX はここで運搬船から降ろされ、アリューシャンまでの 自力航海に備えた所要の点検と小規模な改造が行われる。
 SBX の卸下及び係留には数日間を要する。

2005.12 Jane's Missiles & Rockets SBX completes sea trial <0602-120012>

 10月14日に SBX (Sea-Based X-band Radar) が52日間の洋上試験を終え Corpus Christi へ帰港した。 洋上試験では、兵員の交代、燃料補給などの確認が行われ、10月12日には3時間にわたり衛星 の追随に成功した。 この試験でレーダは目標を捕捉して数分間の追随を行った。
 またアラスカ州 Shemya 島に設置した Cobra Dane レーダ(註:AN/FPS-106、動作周波数1,215~1,400MHz 、アンテナ径29m、1977年に設置)と GMD FCS による標的弾道弾の捕捉追随試験が行われた。 試験では Shemya 島の沖合800哩で 標的用弾道弾C-17 から空投発射された。

2005.11.28 Aviation Week & ST The MDA's sea-based floating X-band radar <0524-112803>
 MDA の海上 X-band レーダ SBX がメキシコ湾での試験を終了し、輸送船 Blue Marlin に積載されテキサス からアラスカの Adak に回航中である。
 SBX は弾道弾の弾頭とデコイを宇宙空間で弁別する最大級の X-band レーダで、その大きさから輸送船は南アメリカ先端を回航する。
2005.11.21 Inside the Navy Missile Defense Agency's Sea-based X-Band radar heads to Aleutians <0603-112103>
 メキシコ湾で52日間にわたり100回以上の試験を行っていた SBX レーダが、輸送船 Blue Marlinに積載され11月14日に出発した。
 Blue Marlin はマゼラン海峡を回り太平洋に出たのち、アリューシャン列島の Adak 島に向け航行する。
2005.11.14 MDA

インターネット

Sea-Based X-band Radar loaded onto Blue Marlin <0523-111408>

 メキシコ湾での試験を終了した SBX が、母港となるアラスカ州の Adak に向け回航されるため、半没式運搬船 'Blue Marlin' に積み 込まれた。
 SBX は全高280ft (85m)、排水量50,000t以上である。

2005.10.14 MDA HP Sea-Based X-band radar achieves major milestones <0521-101401>
 10月12日に SBX が、3時間にわたり複数の衛星の捕捉追随に成功した。 この結果数千個の送受信モジュール を制御するソフトが、正常に作動することが確認された。
 14日に SBX は、メキシコ湾で52日間にわたり繰り広げられた試験を終了し、Corpus Christi に帰港した。  この間 Katrina と Rita の2個のハリケーンに見舞われたが SBX はこれらを回避し、その機動能力も確認された。
 今後は南アメリカを廻航し、母港となるアリューシャン列島 Adak に至る航海の準備 が行われる。
2005.08.22 Inside the Army Notes from Army's Space and Missile Defense Command's annual conference <0518-082201>
= 米陸軍 SMDC の年次会議での注目記事 =
・DoD は SBI (Space-Based Interceptor) の2015年頃の実用化をめざし、技術確証実 験の開始を検討している。
・DoDは 今秋からミサイル防衛での質と保有数、経費について総合的な能力発揮に関する研究を開始する。 研究成果はFY-07の議会に対 する国防予算要求までに大統領に報告を予定する。
SBXR はテキサス州 Corpus Christi から回航中で、10月2日にアラスカの Adak 港に到着 の予定である。
 また、MDA は SBXR を大型輸送艦に搭載する検討を行っている。
2005.08.08 MDA HP Sea-based X-band radar completes first phase of sea trials <0516-080801>

 SBX-1 Sea-Based X-band Radar は、7月10日に Corpus Christi を出航して初の洋上試験 を行い、7月21日に帰港した。

 SBX-1 は自力航行可能な推進装置をもっており、この間搭載装備の試験のほか、速度、運動性、人員資材の移 送などの試験も実施した。

2005.06.02 Inside the Pentagon MDA will start modification to Sea-based X-band radar in FY-06 <0515-060201>
 MDA は SBXR (Sea-Based X-band Radar) の機能強化をねらいに、FY-06に BMC2 機能改善として $240Mを要求 している。 これは SBXR の情報を GMDS だけでなく全ての BMDS ネットワークに連接することを目的としたもので、昨年は議会で予算 をカットされている。
 現在、SBXR の組み立て作業は最終段階に入っており、MDA は年末には運用を開始する意向である。
2005.06 Jane's Missiles & Rockets Missile-defence radar installed on seagoing floating platform <0513-060014>
 米国ミサイル防衛に使用する Raytheon社製の SBX (Sea-Based X-band Radar) が、石油掘削船を改造した 73m×119mの台船に搭載された。
 SBX は敵ミサイルの追随、識別、分析を行うと共に、GBI 発射後は目標情報の更新を継続して行う。
2005.06 世界の艦船 建造進むアメリカの MD 用海上配備Xバンドレーダ <060006>

 4月3日に、米国 BMD 用の海上配備Xバンドレーダが、テキサス州で台船に搭載された。
 レーダの重量は2,000tで、台船は満載排水量50,000t、全長119m、幅73.2mにも及ぶ。

2005.05.16 MDA

インターネット

Radome successfully installed on Sea-Based X-band Radar <0511-051601>

 テキサス州で建造中の SBX レーダは、組立の最終段階となるレドームの取り付けを完了した。 空気圧で膨 らまされている直径が120ftのレドームは合成繊維でできており、130mph以上の風(風速70m)にも耐えられる。
 今後数ヶ月かけて最終組立、試験評価、訓練が行われ、今年末には母港となるアリューシャン列島の Adak港に回航される。

2005.05.02 Inside the Army MDA: Adjunct sensors to close THAAD-like radar's coverage gaps <0514-050203>
 MDA は発射直後からの弾道弾を捕捉追随するため、移動型ミサイル防衛用補助レーダ FBXR-T (Foward Based X-band Radar-Transportable) をFY-06~FY-07に先ず2基装備する。 予算は維持整備とサイト設置及び訓練を含み2ヶ年で$11Mを要求し ている。
 FBXR-T は THAAD に装備する X-band レーダの派生型で、機動性を有し探知距離は 2,500km である。 当初はアジアに配置する模様で地域の捕捉追随能力を強化すると共に、米国内にあるレーダのカバレッジを前方に拡張 させる効果がある。
2005.04.20 Jane's Defence Weekly US aims for realism in missile defence testing <0509-042008>

 米国防総省は議会の求めに応じて、実運用環境におけるミサイル迎撃の追加試験を今年中に実施する。 議会 は計画を次の段階に進める決定が行われる10月1日までに実施するよう求めている。
 実運用環境試験では初めてアラスカとカリフォルニアの早期警戒レーダで捕捉し、Aegis艦のレーダや Sea-Based X-band Radarも参加して行われる。

2005.04.11 Aviation Week & ST X-Band Radar to assist Ballistic Missile Defense program <0508-041102>
 BMDS の洋上 X-band レーダのプラットフォームへの取り付けがこのほど終了した。(右図)
 移動式石油掘削台 Moss 5 に搭載するレーダの重量は1,800tで高さは282ftあり、メキシコ湾での各種試験の 後、母港に回航され、米国本土へのミサイル飛来を監視追随する。
2005.04.04 MDA

インターネット

MDA completes Sea-Based Radar "Big Lift" <0509-040402>
 MDA は4月3日に、Raytheon社製 SBXR 用レーダを Moss Maritime社から購入した石油掘削用リグに取り付け る工事を完了した。
 レーダの重量は約2,000tで海面上250ft以上に据えられ、取り付け後の総重量は50,000t以上になる。
 今後システムの組立と試験が行われ、この夏には母港となるアリューシャン列島の Adak港に向け回航される 。 Adak港には年内に到着する。
 SBXR は Adak港に係留されるものの太平洋海域を移動することができ、BMD の各種試験や実運用に使用され る。 当初は GMD に使用されるがその後は他の各種 BMD システムにも使用される。
2004.09.15 Jane's Defence Weekly The end game

  "Ballistic Missile Defense"

<0418-091505>
= 米国 BMD の現状に関する記事 =
 2004年9月にアラスカに配備される GMD を始めとする BMD システムはまだ強固なシステムではなく、IDO (Initioal Defensive Operation) として位置付けられ、アジアから飛来するあまり高度な技術によらない脅威にのみ対抗するシステムであ る。 当初配備される Block 2004 は北朝鮮対応に特化したシステムになっている。
 9月末日に完成する Block 2004 システムでは、orbital Sciences社製ブースタに Raytheon社製 EKV を搭載した GBI 5発がサイロに 納められる。
 目標情報は DSP 衛星、アリューシャン列島 Shemya島に配置された改良型の Cobra Dane L-band レーダ、カリフォルニア州 Beale 空軍基地に配置された UEWR (Upgraded EWR) があたる。 2004年末までに更に3基の GBI が Fort Greely (1基) 及び Vandenberg (2基) 追加配備される。
 更に2005年末までには、巨大な石油洋上掘削装置用の台船に X-band レーダを取り付けた SBX (Sea-Based X-band Radar) が参入すると共に Fylingdales の UEWR も改装を完了する。 GBI も Fort Greely、Vandenberg 合わせて10基 が追加される。
 但し、GBI の発射試験は2004年12月までなく、その際も EKV は取り外されて迎撃試験は行 われない
 アラスカの GBI、カリフォルニア等のレーダ、コロラドの指揮システムは、約21,000kmの光ケーブルで連接さ れている。
 海軍は当初2~3隻の改良 Aegis駆逐艦を北朝鮮沿岸に配置して監視にあたらせ、2004年末までには更に数隻を準備すると共に、 2004年末までに数発の SM-3 を配備する。
2004.06.24 Inside the Pentagon Pentagon preparing to embark on 'Realistic' Missile Defense tests <0414-062403>
 MDA の試験評価局長が先週、ミサイル防衛の実際的な試験実施に向け確実に準備が進んでいることを強調した。
 同局長は実際的な試験は BMDS 器材が配備された以降に行われるとし、システム運用に関する実射試験を2005年2月1 日までに行う方針を示した。
 一方、X-band レーダーは、2005年初めに大型石油掘削台船に搭載され、メキシコ湾 での数ケ月の試験の後、8月にアラスカの Adak に曳航、秋から運用を開始する。
2004.05.05 Jane's Defence Weekly US assesses interceptor site in Europe <0409-050502>
 米国は Fort Greely、Vandenberg に続く3番目 GMD の GBI 基地を、2006年 頃にヨーロッパに設置する検討を行っている。 有力な候補にポーランドが挙がって いる。 GBI 基地には10基程度の GBI が配置される。
 米国西海岸の2ヶ所の基地で北朝鮮からの攻撃に対する米本土50州の防衛が可能であり、ヨーロッパの基地は中東から の攻撃対処である。
 この他に米国は、北イングランドの Flingdales BMEW レーダの改修を2005年までに完成させると共に、デンマークに対してグリーン ランドの Thule BMEW レーダの改修を求めている。
 米国は2005年までに SBX (Sea-Based X-band Radar) をアラスカ近海に配置するが、2番目の SBX をグリーン ランド近海に配置する計画である。
2003.11 Jane's Missiles & Rockets Next GMD flights will test critical ABM technology
= GMD に対する GAO の評価に関する記事 =
  GMD は、2004年1/四半期に予定されている IFT-14 で初めて実用型のブースタ と改良型の KV 位置制御システムが検証される。
 GAO は GMD を成功させるために必要な重要技術の内かなりの部分が、実運用環境で量産先行のプロトタイプとして完成度が検証される TRL 7 (Technology Readiness Level 7) レベルに達していないと見ている。
 現在完成している重要技術は KV に搭載された IR センサと BM システムのソフトウェアだけで、IFT-14 に成功すれば、残りの10項目 中7項目が TRL 7 に達したと見なせる。 しかしながら KV 搭載の目標識別機能や誘導制御技術は TRL 6 のレ ベルであり、SBXR (Sea-Based X-band Radar)、Beale 設置の UEWR (Upgraded Early Warning Radar) 及びアラスカに設置された Cobra Dane Radar はなどのレーダは TRL 5 レベルである。
2003.08.20 Inside Missile Defense MDA chooses Adak,Alaska,for Sea-based X-Band radar site  MDA は来年展開を予定するミサイル防衛システムに使用する海上移動型 X-band (SBX) レーダー システムの母港をアラスカの Adak島に決めた。 レーダーの運用開始は2005年末を予定している。
 SBX レーダーシステムは全長390ft、高さ250ft、重量50,000-lbで、プラットフォームは6~7ノットで自力航行する。
2003.03 International Defense Review SBX award:  Boeing社は、MDA から$747Mで受注していた SBX (Sea-Based Test X-Band Radar) への改造を行っている。 SBX は FY-05の第4四半期に BMD テストベッドシステムに組み込まれる。
 SBX のレーダ本体は Raytheon社製である。
2002.10.30 Jane's Defence Weekly The 'Standard' response
= 米海軍のミサイル防衛計画の現状に関する記事 =

 SM-2 BlockⅣA 計画は昨年12月に中止となったが、MDA は SM-3 が近く operational となり、中短距離 TBM に対して限定的な対処能力を保持できると見ている。
 更に本格的な BMD インターセプタは SM-3 の改良型とするか、新たなミサイルとするかについて、MDA はまだ決めていない。
 いずれにせよ膨大な開発費を負担しきれないため、共同研究を進めている日本と共同で SM-3 の改良をしたい としている。
 MDA は GMD 支援用として、洋上 X-band レーダ(右図上)の建造を検討して おり、2006年までには太平洋でミサイル防空試験に使用したいとしている。
 艦載半導体レーザ(右図下)はミサイル防衛にはパワーが不足するが、TRW社は将来の艦船防空に有効である と見ている。
2002.10.21 Inside the Navy Appropriators cast wary eye on Sea-based X-band radar initiative  米議会の上下院評議会は MDA が要望している洋上配置 X-band レーダー (SBX) の予算化を留保 した。
 上下院は先週、 FY-03 防衛予算法案を承認したが、SBX については 地上型との比較、システム価格及び開発装備時期の計画全体に及 ぼす影響について議会説明を求め、要求を留保している。
 8月に MDA は SBX に関する研究を$31Mで Boeing社と契約したが、FY-03 のミサイル防衛関連予算は$7.3Bで、要求より$14.4M下回って おり、$28.7M が他の計画に転用されている。