Pantsir-S1 に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2024.08.20
 19:40
RBC Ukraine Russia uses Pantsir-SM-SV with hypersonic missile in combat for first time - Defense Express <2409-082016>
 
Defense Expressが、ロシアがPantsir-SMの能力を向上したPantsir-SM-SVは新しい極超音速SAMにより、高速で機動性の高い目標を狙うことができる。 以前の型と比較して、交戦範囲が2倍になり、システムが最新の脅威に対してより効果的になっていると報じた。
 更新されたレーダーと誘導システムにより、より効果的な追跡と、より遠距離の目標の破壊が可能になった。
 Pantsir-SM-SVは、更新された光学照準装置を備えており、目標の交戦範囲は20kmから40kmに拡大され、BMだけでなく極超音速ミサイルさえも迎撃できると伝えられている新しい極超音速SAMも導入されている。
2020.05 International Defence Review Cardinal of the Kremlin: Pantsir air defences get sweeping modernisation <2007-050011>
= 96K6 Pantsirに関する7頁の記事 =
 ・Pantsir organisation
 ・The Pantsir-S1
 ・Engagement process
 ・Weapons
 ・Radars
 ・Latest version
 ・Exports
2019.12.04 Jane's Defence Weekly Russia upgradeing UAE's Pantsir systems <2001-120417>
 ロシアRostec社が11月27日、UAEが保有しているPantsir-S1の近代化改修を行っていることを明らかにした。
 UAEは2000年に、搭載車両をKAMAZからMANに変更したUAE仕様のPantsir-S1 50両を発注し、2009年に初号機が納入されている。
2019.08 International Defence Review Russia unveils Pantsir-S1M SAM vehicle <1909-080002>
 Kubinkaで6月に開かれたArmy 2019展でPantsir-S1の改良型Pantsir-S1Mが公表された。 Pantsir-S1Mは57E6
SHORAD新型高速弾を搭載する。
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┃        ┃従 来 弾┃ 新 弾 ┃
┣━━━━━━━━╋━━━━━╋━━━━━┫
┃弾頭重量    ┃  20kg ┃  14kg ┃
┃ブースター胴径 ┃  180mm ┃  240mm ┃
┃最大射程    ┃  20km ┃  30km ┃
┃最大射高    ┃ 49,213ft ┃ 59,055ft ┃
┃交戦可能目標速度┃ Mach 2.91┃ Mach 5.83┃
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2019.02.27 Jane's Defence Weekly Russia reveals upgraded Pantsyr-S1M <1904-022704>
 ロシアがアブダビで2月17~21日に開かれたIDEX展にPantsyr-S1の改良型で新型の57E6M-E弾を発射するPantsyr-S1Mを出品した。
 57E6M-E弾は従来の57E6-E弾に比べ本体が短くなり大型ブースタを取り付けたため最大速度が1,300m/sから1,700m/sに増大している。 これにより射程が20kmから30kmへ、射高が15,000mから18,000mへ向上している。
 これに伴い発射重量が98kgから115kgへ、弾頭重量が20kgから25kgに増加している。
 システムはいずれもフェーズドアレイアンテナのL-band
MFRの監視レーダとEHFの射統レーダを持っている。
2017.09.06 Jane's Defence Weekly Russia claims Pantsyr-S1s have downed UAVs in Syria <1711-090605>
 ロシアで8月22~27日に開かれたArmy-2017展で、シリアに展開したPantsyr-S1が今年になって Heron UAV 3機を撃墜したことが明らかにされた。 撃墜され3機はイスラエルとトルコのHeronで、2機はTartus近郊で4月9日、1機はMasyaf近くで7月6日に撃 墜された。
 これとは別にRQ-21A Integrator 1機が5月27日、トルコBayraktar社製TB2 1機が5月11日にTartus近郊で撃墜されている。
2016.10.26 Jane's Defence Weekly Russia's Pantsyer-SM system ready in two years <1612-102606>
 ロシアShcheglovsky社が、Pantsyr (SA-22) SAM/砲システムの最新型Pantsyr-SMが2018 年頃に量産に入ることを明らかにした。 同社は既に設計を完了しており、年内か来年早々に試作に入るという。
 Pantsyr-SMは新型の
AESAレーダを装備することで、捕捉識別距離を従来の40kmから75kmに伸ばし、有効射程を 20kmから40kmに延ばす。 このためミサイルも大型の新型になる。
2015.04.22 Jane's Defence Weekly Russia developing tracked Pantsyr for Artic region <1506-042204>
 ロシア KBP設計局が、極地仕様の装軌車搭載の 96K6 Pantsyr-S1 (SA-22) を開発する。
 これまで Pantsyr-S1 には装軌型と装輪型があった。
2014.10.08 Jane's Defence Weekly Iraq shows off Russian air-defence systems <1411-100817>
 イラクが9月30日、ロシアから Pantsyr-S1
SHORADSIgla-1 (SA-24) MAPADS を取得したと発表した。
 発表した Pantsyr-S1 の写真にはフェーズドアレイ方式の新型捕捉レーダが写っている。
 ロシアのメディアによるとイラクは42個システムを導入する計画である。
2013.11 Jane's Missiles & Rockets KBP presents new Pantsir capabilities at MAKS 2013 <1312-110007>
 KBP社が MAKS 2013 展で、インドの要求に対応した 96K6 Pantsir-S1 (SA-22) ガンミサイルシステムを公表した。 従来の Pantsir-S1 は搭載車 両に合わせて設計されていたのに対し、新型の 72V6-E4モジュラ化されていて、各種車両に搭載できるようになっている。
 72V6-E4 が今までの 72V6-E2 と違うのはレーダで、二面のフェーズドアレイアンテナになっている。
2013.09 Jane's Missiles & Rockets Pantsir-M/ME announced <1310-090009>
 ロシアの KBP 設計局が7月5日、Pantsir-S1 の艦載型である Pantsir-M と、輸出型の Pantsir-ME を公表した。  Pantsir-M は Kortik/Kashtan (SA-N-11) 砲/ミサイル代わって、巡洋艦からコルベット艦の各種艦船に装備できる。
 また、戦闘巡洋艦、空母、揚陸艦などに装備されている Kortik も Pantsir-M に換装される。
2012.12 Jane's Missiles & Rockets Russian Pantsir-S air defence system takes down cruise missile <1301-120024>
 ロシアが10月19日、Pantsir-S (SA-22) による CM の迎撃試験に成功した。 今までの Pantsir-S の射撃は CM を模した標 的機に対し行われたが、今回の試験では800km遠方で Tu-95MS から発射された実際の CM 1発に対し、 23Ya6 ミサイル2発が発射された。 23Ya6 は、今まで Pantsir-S に搭載されていた 95Ya6 に代わる新型である。
2012.09 Jane's Missiles & Rockets KBP shows wheeked and tracked Pantsir-S1s <1209-090012>
 ロシアの KBP社がモスクワ近郊で開かれた TVM-2012 展で、装輪型と装軌型の Pantsir-S1 を並べて展示した。 装輪型は 72V6-2、装軌型は 72V6-3 と呼ばれ、装輪型は MAN SX45 など、他の車両に搭載可能である。
2012.07 Jane's Missiles & Rockets KBM unveils Luchnik-E upgrade for Stela 10M at KADEX 2012 <1208-070001>
 ロシアの KBM社がカザフスタンで開かれた KADEX-2012 展に、Luchnik 装軌自走 SHORAD システムを展示した。  システムは Igla-S MANPADS を2発装填する Strelets を2基ずつ、計8発を搭載している。
2012.03 International Defence Review Pantsir SAMs will defend Winter Olympics <1205-030011>
 ロシア KBP社によると、ロシアは2014年ソチオリンピックの会場に Pansir-S1 (SA-22) を配備する。
 Pansir-S1 は、装輪車にミサイル(9M311、57E6、9M335 のいずれか)12発双連30mm機関砲を搭載したシステムで、 同時2目標との交戦能力を有する。
2010.05.19 Jane's Defence Weekly Russia displays new equipment at Vicroty Day celebrations <1006-051906>
 5月9日に行われた、第二次大戦戦勝記念日の軍事パレードに Topol-M (SS-27) を含む各種装備が参加した。
 右図は参加した装輪 Pantsye-S1 防空システムで、ほかにも Buk-M2 SAM、S-400 Triumf (SA-21)、Iskander-M TBM なども参加した。
2008.03 Jane's Missiles & Rockets Details of Pantsir-S1E hybrid air-defence system emerge <0804-030001>
 Pantsir は1989年に開発が開始された砲ミサイルシステムであるが、Pantsir-S1E はこれとは別の全く新しい システムである。 システムは control module、weapon module、power module からなり、UAE に輸出された型(右図上)では、自重34t の Kamaz-650 車に搭載されている。
 レーダは20目標同時追随が可能な 2RL80E S-band レーダと、K-band 40GHz1RS2-1E MRLS MFR が装備されている。
 砲は発射速度5,000rds/m初速970m/sの 2A38M 30mm砲2門 で、1,400発を携行する。
 左右に6発ずつ、あわせて12発搭載される 57E6-E ミサイル(右図下)は、本体の胴径が90mm、ブースタの胴径が170mmの 二段推進で、全長3.16m、発射重量75.7kgである。 最大射程は20km 、射高は15,000mで、SSKP はレーダモードで0.6~0.9、光学モードで0.75~0.95である。 ブースタ燃焼終了時の 最大速度は1,300m/sで、その後1kmごとに40m/s減速するため、最大射程の20kmにおける存速は700m/sで ある。
 Pantsir-S1E には軽量な車両に搭載した SAM だけ装備する型もある。
2007.07 Jane's Missiles & Rockets Iran set to obtain Pantsir systems via Syria <0716-070023>
 ロシアがシリアに50両の Pantsir-S1E 自走ミサイル砲防空システムの売却に合意し今年末から引き渡しが 始まるが、そのうち少なくとも10両はイラン向けで、2008年末にシリアからイランに引き渡される模様である。
2007.05 Jane's Missiles & Rockets UAE confirms delivery of modified Pantsir-S1 <0713-050010>
 UAE が年末までに、ロシアに発注していた50両の Panrsir-S1一次生産分を受領 する。 計画では2007年に12両、2008年に24両、2009年に14両となっている。
 2000年の契約時点では2004年11月に納入が開始されるはずであったが、諸問題から納入が遅延した。
(関連記事 JMR 2006.09)
2007.05 Jane's Missiles & Rockets Jordan moves to aquire Pantsir-S1 <0713-050009>
 ヨルダンがロシアの Pantsir-S1 1両の試験を行っており、これを導入する模様である。 もし実現すれば この地域での初の導入となる。
 Pantsir-S1 は30mm砲1門 (1,400発) と4~6発の 9M335 または 57E6 SAM を搭載するシステムで、2000年に UAE が50両の購入を決めている。 UAE の50両のうち、26両は装輪、14両は装軌(註: 24両の誤り。 JDW 2004.11.24 でも24両と報じている)で、3年以内に納入される。
2006.11 Jane's Missiles & Rockets Improved Pantir-S1E gets new radar and chassis <0624-110016>
 8月にモスクワで開かれた展示会で KBP 設計局が、Pantsir-S1E の装輪型が評価試験中であることを明らかに した。 新型では搭載車両及び捜索レーダが新型になっている。
 搭載車両である KamAZ-6560 4軸 8x8 車は、車幅が3.4m最小地上高が400mmである 。
 旋回砲塔に載った 2A38M 砲、9M335/57E6 ミサイル、MRLS 追随レーダ、EO システムには変更がない。
(関連記事 JDW 2006.08.16)
【註:】
 車幅3.4mは90式戦車と同じで74式戦車の3.18mより広い。 最小地上高400mmは装軌車両の一般的な規格である。
2006.10.18 Jane's Defence Weekly Start date for Pantsir-S1 assembly <0622-101810>
 ロシアの KBP 設計局が UAE から受注した Pantsir-S1 50両の組立が11月に開始される。 Pantsir-S1 は 2000年に UAE から受注し、2年かけて開発し3年以内に納入する予定であったが、ヘルメット追随機やレーダの開発に手間取り開発が遅 延していた。 引き渡しは2007年に開始される。
 Pantsir-S1 には他の2ヶ国からも引き合いが来ている。
2006.09 Jane's Missiles & Rockets Phased-array radar promises to double Pantsir-2E firepower <0618-090028>
 ロシアの KBP 設計局が UAE から受注した Pantsir-S1E ミサイルガンシステムは、構成品の変更により納入 が遅れている。 当初の計画では半数が装輪式で、車体にはドイツの MAN社製を使用することになっていたが、UAE の希望でロシア製に 変更される。
 レーダは当初 1RS2-E が予定されていたが、フェーズアレイ方式の MRLS レーダに変更される。 MRLS は 40GHzで作動し24~28kmの捕捉能力を持つ。 捜索レーダの捕捉距離は32~36kmと変更 ない。 EO 装置は、捜索用に0.8~0.9μ、追随用に3~5μの IR を使用する。
 ミサイルは74.5kgの発射重量で最大射程20km、最大射高15kmである。  双連砲の射程は4,000mで発射速度は5,000rpmである。
2006.08.16 Jane's Defence Weekly Delays but increased capability for Pantsir <0617-081609>
 UAE に輸出される KBP 設計局が開発した Pantsir-S1E 砲/ミサイルシステムは、ハードウェアの変更で納入 が遅れている。 変更されるのはレーダと車両で、レーダはオリジナルが 1RS2-E であったのを MRLS フェーズドアレ イレーダに変更している。 車両は当初案が MAN を使用したのに対し、UAE の希望でベラルーシ製に変更される。
 レーダは40GHzの K-band で作動し24~28kmの捕捉距離を有し、同時3目標へミサイルを誘導 できる。 ミサイルは74.5kgで20kgの弾頭を搭載し、20kmの有効射程を持つ。 最大射程4,000mの 2A38M 双連砲は5,000rpmの発射速度である。
(関連記事 JDW 2004.11.24)
2004.11.24 Jane's Defence Weekly UAE is first Pantsir-S1 operator <0423-112407>
 ロシアの KBP設計局が 2S6M Tunguska 自走高射火器を元に開発した Pantsir-S1 自走高射火器の最初の生産 分が UAE に引き渡された。 最終機の引き渡しは来年になる。
 Pantsir-S1 は当初ロシア陸軍向けに開発されたが予算不足から中断され、ロシア軍は装備していない。  UAE は残りの開発資金を負担し、Pantsir-S1 の最初の装備国となった。
 UAE が2000年中頃に発注した50両の Pantsir-S1 のうち、24両は装軌型で、残りの26両は8 ×8装輪車に搭載されている。
(関連記事 JMR 2002.03)