MADL (Multifunction Advanced Data Link) に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2017.06.26 Aviation Week & ST Einstein box <1708-062605>
 アラスカで行われたNorthern Edge 2017演習で、U-2がF-35が装備する
MADLとF-22が装備する IFDLを結ぶ通信中継の任務を果たした。
 この役割を担ったのがU-2に積まれた「アインシュタインの箱」との愛称で呼ばれているEMC2と呼ばれる コンピュータである。
2013.07.14 Defense News New data link enables stealthy comms <1308-071405>
 F-35 では通信、航法、味方識別などに27種類の電波形式が使われているが、その中のデータリンク MADL は F-35 のステルス性確保に大きく貢献している。 MADL では、受信信号はアンテナに入った 直後にディジタル化される。
 MADL は F-35A や F-35B が採用する Block 2B ソフト、及び遅れて2019年に IOC となる F-35C のソフト Block 3F にも対応する。
2013.05.27 Aviation Week & ST Language barrier <1307-052703>
 新型ステルス戦闘機と従来の戦闘機はデータリンク方式が違うため、米空軍は両者を結ぶ Gateway の開発を年内に開始す準備を進めている。  F-15 や F-16 が Link 16 を使用しているのに対し、F-22 は IFDL、F-35 は MADL を使用している。
2012.03.05 Aviation Week & ST Strategy hiccups <1204-030505>
 米国は西太平洋地域を重視した兵力配置の再構築を行っているが、サイバ戦という新たな脅威に対しては、財政的、人員的、技 術的に不足している。 米空軍と海軍は AESA レーダの搭載を進めているが、AESA レーダはサイバ攻撃に対し脆弱である。 また 中国の電子攻撃は、対象を E-3 AWACS、E-8 JSTARS、RC-135 Rivet Joint、P-8 などに特化している。
 米空軍は 多機能データリンク (MADL) を F-35、F-22、B-2 に搭載する計画で、今まで F-22 に搭載していたデータリンク IFDL は換装される。 MADL は IFDL 同様に低捕捉性(註:Spread Spectrum 通信)技術を採用したデータリンクである。
2009.01.05 Aviation Week & ST Tying the net <0902-010505>
= TTNT データリンクの今後に関する記事 =
 2008年暮れに米空軍は、B-2、F-22、F-35 搭載データリンクに、本命視されていた Rockwell Colins社製の TTNT を退け Northrop Grumman 社製の MADL を採用する決定を行った。 これにより B-2 は F-22 や F-35 とデータを共有できるようになる。  TTNT も細々ではあるが開発が続行される。
 破れた Rockwell Colins社は Link 16 の端末として広く使用されている MIDS と相性の良い TTNT に期待をかけている。 TTNT は DARPAJTRS で、現在使用されている MIDS-LVT をソフトウェア無線機化 する MIDS-J に搭載しようとしている。
2008.06.02 Aviation Week & ST Connectivity cusp <0807-060209>
 F-22 に IP をベースとした ATDL 広帯域データリンクを搭載する Increament 3.2 計 画は、今年後半に開始され2014年に装備化される。 候補には TTNTMADL があが っている。 MADL は低捕捉性を持つ反面送受信方向が限定されるのに対し、TTNT は全方位性を持つ。
 TTNT の F-22 に搭載しての試験は4月下旬に実施された JEFX 08 演習で行われ、TTNT を搭載した2機の F-22 が SAR 画像を含む コックピットの表示を地上に伝送した。 また空対空通信では、Sniper 照準ポッドに TTNT を搭載した F-16 と双方向のデータ交換を行っ た。