海底ケーブルに関する資料

 
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2025.04.09
 15:32
共同通信

(Yahoo)

バルト海でケーブル損傷相次ぐ ロシア工作疑惑も捜査難航 <2505-040918>
 北欧やバルト三国に囲まれるバルト海で2024年11月以降海底ケーブルが相次いで損傷している。 ウクライナに侵攻し欧州を敵視するロシアの破壊工作が疑われるなか、各国は捜査と警戒を強化した。 ただ故意か事故か特定は容易ではなく、広い海に張り巡らされたケーブルを守り切るのは困難である。
 スウェーデンの排他的経済水域(EEZ)で2月に発覚した海底通信ケーブルの損傷について、クリステション首相はXに「深刻な状況だ」と投稿した。 このケーブルはフィンランドとドイツを結び、総延長は約1,170kmで、2024年11、12月にも傷つけられ、船が故意に錨を下ろしたまま航行したことが原因だと疑われた。
 バルト海のケーブル損傷は2023年10月に多発した。 一度は止まったが、2024年11月から少なくとも6件が確認されている。
 12月にはフィンランドとエストニアをつなぐ送電ケーブルに被害が生じ、フィンランド警察がロシア産原油を積んだクック諸島船籍の船を拿捕した。
2025.03.26
 06:19
産経新聞

(Yahoo)

中国が海底ケーブル切断装置開発 深海で作業可 香港紙「重要なネットワーク混乱させる」 <2504-032604>
 香港のSouth China Mornibg Post紙が22日、中国船舶科学研究センター(CSSRC)が世界で最も強固な海底通信線や電力線を切断できる小型の海底ケーブル切断装置を開発したと報じた。 同紙はケーブル切断装置について「重要な海底ネットワークを混乱させる可能性のある資産を公開した初のケースとなった」と指摘している。
 CSSRCのケーブル切断装置は2月24日に中国の学術誌Mechanical Engineerで論文を公表した。
 この装置は深さ4,000mでの切断作業が可能で、中国の有人無人の最先端の深海潜水艇と統合できるように設計され、世界のデータ伝送の95%を占めるという鋼鉄、ゴム、ポリマーで被覆された装甲ケーブルの切断を可能にしている。
 水圧400気圧を超える中、切断装置の破裂を防止し、作業中の海洋堆積物の撹拌を最小限に抑えるなど技術的課題が克服されたという。 ダイヤモンドでコーティングされた直径15cmの研削砥石の刃1.600rpmで回転し、ロボットアームで操作される。
 一方、台湾の沿岸警備当局が2月25日に、中国人が乗った貨物船が海底ケーブルを損傷させた疑いで捜査していると発表するなど台湾周辺やバルト海では不審な海底ケーブル切断事案が相次いでいる。 武力行使に至らない「グレーゾーン」の攻撃の可能性がある。
 同紙は米国の西太平洋のグアムなど戦略拠点付近でケーブルが切断されれば、地政学的危機の際、世界の通信が不安定化する可能性があるなどと懸念を伝える一方、CSSRCの開発チームは今回の切断装置の開発は海洋資源開発に役立つと主張している。
2025.03.03
 05:00
日経新聞 中国、太平洋の島国にケーブル敷設で接近 日米欧は警鐘 <2504-030304>
 通信インフラを担う海底ケーブルの敷設を巡り、中国が他国に影響力を行使しようとする動きが顕著になってきた。
 太平洋の島嶼国などに資金援助し、外交や安全保障で「中国寄り」を引き出す狙いが透ける。 日米欧は中国製の危険性を訴え支援の強化に乗り出している。
 高速大容量通信を支える海底ケーブルは全世界で150万㌔ほど張り巡らされていて、特に太平洋には日米や米豪などをつなぐ多くのケーブルが通っている。
2025.02.27
 18:45
産経新聞

(Yahoo)

海底ケーブル切断、中国人船長の勾留決定 台湾の地裁「犯罪の嫌疑は重大」 <2503-022717>
 中国人8人が乗った貨物船台湾南部沖の海底ケーブルを損壊したとされる事件で、台南地方法院(地裁)は27日、「犯罪の嫌疑は重大」として電信管理法違反の疑い中国人船長の勾留を決定した。
 地裁によると、船長は容疑を否認しているが、「共犯者の供述と食い違いがある」という。 地裁は「海底ケーブルを損壊したことにより島嶼間の通信障害を引き起こし、政府と社会の機能に影響した」と指摘し、「犯罪の態様は軽くなく、社会の治安に相当の危害を与えた」と指弾した。
 台湾の中央通信社によると、船長以外の中国人船員7人も捜査を受けており居住制限や渡航禁止などの措置がとられているという。
 台湾の海巡署は25日、中国人8人が乗った貨物船が台南市沖で錨を下ろしているのを発見し、直後に付近の海底ケーブルが破損したとの通報を受け、この貨物船を拿捕していた。
2025.02.26
 16:43
Focus 台湾

(Yahoo)

海底ケーブルの断線に関与疑惑の貨物船 複数の船名使い分けたか/台湾 <2503-022618>
 台湾海洋委員会海巡署が25日、台湾本島と台湾海峡の澎湖を結ぶ海底ケーブル「台澎3号」を断線させた疑いトーゴ船籍の貨物船を拿捕した。 その後の調べで、同船が複数の船名を使い分けていた可能性があることが新たに分かった。
 海巡署によると、同船は22日19:10から南部・台南市将軍漁港の北西6nmに停留し、25日02:30に碇を下ろしているのが確認された。 同03:00過ぎに通信大手の中華電信からケーブルが損傷したとの通報を受け、海巡署は12:15に同船を拿捕し、台南市の安平港に移動させたという。 乗組員8人は全員中国人だった。
 同船は船体の側面に宏泰168と記されていたが、船舶自動識別装置(
AIS)上では宏泰58と表示されていた。 また拿捕後の捜査で船尾には善美7と書かれていたことも判明した。
 海巡署は、武力攻撃と判断しにくい手段で圧力を加えるグレーゾーン作戦の可能性を排除しないと指摘し、台湾台南地方検察署(地検)による事情聴取は現在も続いているとし、検察の捜査に協力し、真相の究明に全力を尽くすとしている。
2025.02.25
 16:35
産経新聞

(Yahoo)

台湾沖でまた海底ケーブル損傷 中国人乗船の貨物船拿捕 トーゴ船籍も「中国資本の背景」 <2503-022525>
 台湾の海巡署(海上保安庁に相当)が25日、南部の台南市沖で中国人の船員8人が乗った貨物船海底ケーブルを損壊したとして、この船を拿捕したと発表した。 台湾周辺では1月にも中国人が乗った別の貨物船が海底ケーブルを損壊した疑いが浮上し、海巡署が捜査していた。
 海巡署によると、25日未明に台南市の北西約11kmの海域で錨を下ろしていたトーゴ船籍の貨物船を巡視艇が発見して監視を継続していたところ、付近にある海底ケーブルが破損したとの通報が台湾の通信会社・中華電信からあり、現行犯でこの貨物船を臨検した。
 損壊した海底ケーブルは台南市と離島の澎湖諸島を結ぶ「台澎3号」で、海巡署は貨物船を台南の港にとどめ、海底ケーブルの損壊が人為的な破壊か単純な事故かを捜査している。 この貨物船はトーゴ船籍だが中国資本の背景があるといい、海巡署は「中国によるグレーゾーン作戦の可能性を排除できない」としている。
 台湾では1月にも北部の海域で、中国人の船員7人が乗ったカメルーン船籍の貨物船が国際海底ケーブルを損壊した疑いが浮上し、海巡署が捜査に着手していた。
 台湾当局によると、台湾の海底ケーブル国際通信用が14本、台湾国内向けが10本ある。 過去3年間で1年に平均7、8件の損傷事故が発生しているという。
2025.02.21
 20:27
Reuters 通信

(Yahoo)

スウェーデン、バルト海の通信ケーブル破壊の疑いで捜査 <2503-022229>
 スウェーデン警察が20日、バルト海の海底通信ケーブル損傷を巡り捜査を開始したと発表した。 過去数ヵ月で複数のケーブル損傷が発生しており、同国の沿岸警備隊は現地に船舶を派遣した。
 フィンランドの通信事業者Cinia社が21日、フィンランドとドイツを結ぶC-Lion 1光ファイバーケーブルで軽微な損傷が見つかったと発表した。 ケーブルの機能には影響はないという。
 損傷が見つかったのはスウェーデンの経済水域で、同国の警察の報道官は「予備調査では妨害行為の疑いについて調べている」と述べた。
 C-Lion 1Cは2024年11月と12月に完全に切断されており、損傷は今回で3度目となる。
 スウェーデンの沿岸警備隊は、ゴットランド島沖での事故調査のために船舶を派遣したと発表した。
2025.02.17
 18:46
Focus 台湾

(Yahoo)

台湾本島と馬祖結ぶ海底ケーブルが断線 先月に続き再び故障 <2503-021720>
 台湾の数位発展部(デジタル発展省)が17日、本島と中国福建省に近い馬祖島を結ぶ2本の海底ケーブルのうち1本が断線したことを明らかにした。 1月にも障害が発生していた。 馬祖地域の通信は予備のシステムに切り替えたため、影響は出ていないという。
 海底ケーブルを敷設した中華電信は、早ければ3月末までに修理を済ませるとしている。
 断線したのは新北市淡水と馬祖東引をつなぐ「台馬2号」で、16日12:00過ぎに故障が発生した。 台馬2号は1月22日にもケーブルの破損が確認され、中華電信によれば、すでに修理の予定を組んでいたものの、破損箇所の増加により、完全に切断された状態になった。 同部は1月のケーブル破損について、自然劣化が原因だと説明していた。
 1月15日には桃園市と馬祖南竿をつなぐ海底ケーブル「台馬3号」も断線した。 同部や中華電信によると、台馬3号の修理は早ければ2月末に完了する予定で、台馬3号の修理が終わり次第、台馬2号の修理に着手するとしている。
2025.02.17
 05:00
日経新聞 海底ケーブル陸揚げ、日本は数カ所に集中 有事の急所に <2503-021702>
 島国日本の通信網を支える海底ケーブルの守りが喫緊の課題になってきた。
 台湾周辺や北欧で何者かによるケーブル切断が相次いでおり、情報社会の必須インフラの警備・防御を固めなければ、いざという時に国の安全だけでなく社会経済活動を揺さぶる急所になる。
 世界各地で海底にケーブルが走っており、米調査会社のTeleGeography社によると、2025年初め時点総延長は148万㌔㍍ほどに達している。
2023.07.25
 09:18
中央日報

(Yahoo)

海底ケーブル遮断、空港奇襲まで…台湾、中国侵攻に備えた演習に突入 <2308-072508>
 台湾の実戦に備えた漢光39号演習が24日に5日間の日程で台北など北部7地方自治体で始まった。
 2023年の演習は特にロシア・ウクライナ戦争の実際の戦況と2022年8月と2023年4月に台湾の周囲で実施された中国実戦訓練の攻勢状況を基に行われ、海底ケーブルの切断を想定した通信網代替訓練も行われる。
 香港明報は2月に、中国福建省と接する馬祖島と台湾をつなぐ海底ケーブルが切れて島全体の通信が深刻な影響を受けたことがあるとし、漢光演習期間に敵軍の海底ケーブル切断を想定して通信網の復旧および通信網代替訓練を行うと報じた。
2023.06.17
 15:07
讀賣新聞

(Yahoo)

日米豪が中国に対抗、太平洋で「海底ケーブル」支援…ファーウェイ系入札受け3か国主導で決着 <2307-061707>
 日米豪の3ヵ国が太平洋島嶼国通信環境を改善するための海底ケーブル敷設に乗り出す。 3ヵ国が$95Mの資金を提供して実施するもので、外務省は6日にこのうちケーブル敷設をNECと契約したと発表した。 日本が負担する資金は、政府開発援助 (ODA) でまかなう。
【関連記事:2307-060617 (毎日 2023.06.06)】
 ミクロネシア連邦ナウルキリバスの3ヵ国を結ぶ2,250kmの光海底ケーブルを敷設し、陸上の関連施設の建設や技術協力を行う。 太平洋で影響力を増す中国に対抗する狙いがあり、2025年頃の完成を目指す。
 政府関係者によると、ケーブルは米軍基地がある米領グアムと、米国と安全保障上の結びつきが強いミクロネシアがすでに繋がっており、今回はミクロネシアからナウル、キリバスに延伸する。 もともと世界銀行が主導していたが、中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の元傘下企業が入札に参加したため、中国企業が受注すれば情報の遮断や抜き取りの恐れがあったことから、日米豪が連携して関係国に懸念を伝えるなどして、3ヵ国主導の事業とすることで決着した。
2023.06.16
 11:48
The News Lens

(Yahoo)

沖縄近海の光ファイバー海底ケーブルに中国製盗聴装置 在沖縄米軍向け情報誌が指摘 <2307-061607>
 6月8日のWall Street Journal紙の報道を機に、キューバを拠点とする中国のスパイ活動活発化が物議をかもすなか、日本近海においても光ファイバー海底ケーブル中国製盗聴装置が仕掛けられていたことを、在沖縄米軍を対象とした情報誌This week on OKINAWAの6月4日号が、日本の一部通信会社関係者の証言をもとに報じた。 米軍周辺者らによると、同情報には在沖縄米軍も強い関心を示しているという。
 通常、光ファイバーケーブルを通じて光信号を盗聴することは技術的に困難だとされているが、海底ケーブルの場合、一定区間ごとに増幅装置が設置されており、発見された中国製盗聴装置はこの増幅装置に仕掛けられていたという。
2023.05:05
 12:25
CNN

(Yahoo)

「ロシアが海底ケーブル狙う懸念高まる」 NATO 高官 <2306-050508>
 NATOのキャトラー情報・安全保障担当事務総長補佐が3日、ウクライナでの戦争の一環としてロシアが海底インターネットケーブルなど同盟国の重要なインフラを標的にするかもしれないという「持続的で重大なリスク」があるとの考えを示した。 同氏は、ロシアがケーブルを積極的にマッピングしている一方で、中国も海底に関して大きな動きを取っているという。 中国は「他国の脆弱性を広範に試すのではなく、自前の海底インフラを築く方向で動いている」と説明した。
 同氏によると、国際的なインターネットトラフィックの95%超が約400本の海底ケーブルを通じて伝送されており、これらのケーブルは「毎日、推定$10T相当の金融取引に使われている」とした上で、ケーブルは「経済の要」だと指摘した。
2023.03.03
 07:53
讀賣新聞

(Yahoo)

海底ケーブル切断で電話やネット遮断、中国船関与か…台湾本島で同様の事態懸念 <2304-030305>
 台湾が実効支配する馬祖列島と台湾本島を結ぶ通信海底ケーブル2本が2月上旬に相次いで切断され、島民の生活に支障が出た。 中国の船舶が関与したとみられ、台湾有事となれば本島が同様の事態に陥る懸念が強まっている。 台湾当局は切断時に海上を航行した船舶の記録から、中国の漁船と貨物船が関与したと見ている。 武力攻撃とは判断できない侵害行為「グレーゾーン事態」に該当するとの声が民進党関係者らから上がる。
 台湾当局によると2020年以降、ケーブルの人為的な切断は30件あった。 世界のケーブル損傷年100~200件程度とされ、台湾の頻度は比較的高い。
 ケーブルは2月2日に1本目が切断され、8日に2本目が切れた。 馬祖列島にはケーブルが2本しかなく、8日の切断直後に島外との電話やネットが遮断され、航空券の予約やネットバンキングができなくなり、買い物などで混乱が生じた。
 通信会社は発生後、本島からマイクロ波通信を確保したが、病院や行政機関などの利用が優先され、ケーブルの修理は4月20日に始まる予定である。