Scalp EG / Storm Shadow に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2024.11.10
 12:21
RBC Ukraine France to deliver new batch of long-range SCALP missiles to Ukraine <2412-111005>
 ルコルニュ仏国防相がLe Journal du Dimancheの取材で、フランスはウクライナに新しい長距離SCALP CMを提供するため、出荷の準備していると述べた。
 SCALPは、英仏共同開発であるStorm Shadow CMのフランス型で、フランス型とイギリス型はほぼ同じだが、唯一の違いはソフトウェアと搭載母機にある。
 SCALP CMの射程は560kmだが、射程を290 kmに短縮し弾頭を小型にした輸出型もある。
2019.01.16 Jane's Defence Weekly UK decalres IOC milestone for F-35B and Typoon <1903-011601>
 英国が1月10日、F-35B陸上での
IOC (IOC L) と、Typhoon FGR4のProject Centurion武器搭載型のIOCを宣言した。
 Typhoon Project CenturionではMeteor BVRAAMStorm Shadow CMの搭載が可能になる。
2017.03.01 Jane's Defence Weekly France, UK refurbish Storm Shadow/SCALP cruise missiles <1704-030112>
 MBDA社が2月22日、英仏と
Storm Shadow/SCALP EG CMの改良契約に調印したと発表した。 この 契約では現在保有しているミサイルに対しGPSシステムの改良などを行い2032年まで使用可能とすることを目指している。
 改良されたStorm Shadowの1号機は2018年末までに英空軍へ、SCALP EGの1号機は2020年に仏空軍へ納入される。
2016.07.06 Jane's Defence Weekly RAF uses Storm Shadows against IS bunker in Iraq <1608-070610>
 英空軍のTonado GR4 2機が6月26日に
ISILに対する空爆で、大型掩体に対し Storm Shadow CM初めて使用した。
2014.07.23 Jane's Defence Weekly Sweden firms up requirement for stand-off missile.... <1409-072308>
 スウェーデン空軍が2018年までに Gripen C/D に長距離ミサイルを装備する計画である。
 すでに Gripen への搭載が確認されている
Taurus KEPD 350 が有力視されているが、隣国フィンランドが F/A-18C に装備している AGM-158 JASSMStorm Shadow/SCALP ER も候補に挙がっている。
2014.07.23 Jane's Defence Weekly Typhoon Storm Shadow deal secured <1409-072304>
 英国とイタリアの Typhoon に
Storm Shadow CM を搭載する契約が£150M ($256.8M) で発注された。
 現在、射程500kmの Storm Shadow は Tonado に搭載されている。
2012.03.19 Aviation Week & ST Cruise control <1204-031903>
 欧州各国がリビア戦の経験などから CM の改良計画を進めている。
Storm Shadow
 2020年頃の実用化を目指し対艦型を計画。 イタリアは CosmoSkyMed SAR 衛星4基の情報活用を第一優先に設定。
TAURUS
 戦果解析と対艦能力付与のための目標変換のためデータリンクの付加を計画。
Scalp Naval
 2014年に FREMM フリゲート艦に装備する射程1,000kmのミサイルに、データリンクの搭載と Galileo 利用誘導能力を付加。
2011.11.09 Jane's Defence Weekly RAF heralds combat firsts during Libyan ops <1201-110901>
= リビア作戦における英空軍の活動に関する記事 =
 英空軍は10月31日に全部隊を撤収させた。 作戦には Tornado GR.4 と Typhoon FGR.4 のほか、 E-3D AEW&C機、Sentinel R.1 ASTOR、VC10 及び Tristar 空中給油機が参戦した。
 3月19日には Storm Shadow を搭載した Tornado GR.4 が、VC10 及び Tristar の支援を受けながら、Norfolk の基地から 3,000哩を往復し、Storm Shadow 8発をリビア軍の指揮通信中枢に向けて発射した。
2011.11.02 Jane's Defence Weekly UK Apache, Storm Shadow strikes during Libyan operations detailed <1112-110204>
 英陸軍はリビア戦に5機Apache AH.1 を投入し、107目標に対して AGM-114 Hellfire 99発、CRV-7 ロケット16発で攻撃を行った。
 一方英空軍は、主として8月22日のトリポリ陥落後に Storm Shadow 60発以上を使用した。 また伊 空軍も Storm Shadow、仏空軍は SCALP を使用した。
2011.08 International Defence Review BAE Systems tests Storm Shadow on Saudi aircraft <1110-080025>
 入手した画像から、BAE Systems社がサウジ空軍の Tonado に、MBDA社製 Storm Shadow を搭載した試験を開始した模様である。
2011.05 Jane's Misilles & Rockets SCALP cruise missile used in combat <1107-050003>
 フランス海空軍が3月23~24日、リビア空爆初めて SCALP CM を使用した。 攻撃には仏本土から飛来した Mirage 2000D 2機、Rafale 2機と、リビア沖合の空母 Charles de Gaulle を発進した Rafale 2機 が参加した。
 目標となったのは海岸から250km奥にある Al Jufra 空軍基地で、2010年7月20日に撮影された衛星画像には Tu-22 7機MiG-25 12機、その他に各種輸送機が写っている。
2010.10.20 Jane's Defence Weekly Warhead tests support Storm Shadow upgrade <1011-102004>
 英国主導の元、英仏が共同で進めている次世代多段弾頭 (NGMWS) 計画による MBDA社の HARDBUT 弾頭のスレッド試験が、5月18日と9月14日に行われた。 試験では前方に実弾頭、後方に擬製弾が 配置されコンクリート標的に撃ち込まれた結果、擬製弾は前置弾頭が開けた穴を通過して壁面後方に落下した。
 NGMWS 計画は Storm Shadow とリンクはしていないが、Storm Shadow 性能向上中期計画に反映 される。
2010.10.18 Aviation Week & ST MBDA advances improved warhead <1011-101804>
 MBDA社が、Hardbut 次世代侵徹弾頭の試験を行った。
 この弾頭は、現在 BROACH 弾頭を搭載している Storm Shadow に搭載するもので、MBDA社 によると、同社製の弾頭のなかで最も高い侵徹性能を持つという。
2010.09.20 Aviation Week & ST Pas de deux <1011-092006>
 フランスが英国に対し、新型ミサイル、UAV、衛星通信などの軍事生産で協力関係強化を働きかけようとしている。
 協力の候補には対艦ミサイルや SCALP/Storm Shadow を元にした新型巡航ミサイルがあがっている。
2008.10 International Defence Review UK faces complex questions in bid to supply critical future weapon systems <0811-100040>

 英国防省が Complex Weapon 計画の第一段階を開始し、軍需相が TeamCW と新たな6件の研究契約を取り交わしたことを明らかにしたが、 FASGW を装備する Future Lynx は計画中止は免れたもののトラブル続きで、SPEAR Drop 1 は Brimstone の焼き直しにすぎないなど、問題点も多い。

2008.07.21 Aviation Week & ST Brave new world <0808-072112>
 英国防省は現在27機種保有している GM8~14機種に統合しようと、Team CW を立 ち上げたが、2年間にわたる話し合いにもかかわらず、2006年の創設以来のメンバである Raytheon社は蚊帳の外にいる。
 Team CW が1年間の契約で検討を行うのは以下の6品目である。
Fire Shadow
FASGW Heavy
FASGW Light
 Thales社の LMM が候補になっている。
SPEAR
 Spear Drop 1 は装薬重量10~16-lbで、精度1m以内を目指しており、Paveway Ⅳ の減装薬型である Paveway ⅣR が2013~2014年に装備化される計画である。
CAMM
Storm Shadow
2007.06 Jane's Missiles & Rockets BAE Systems begins Saudi Storm Shadow flight tests <0713-060020>
 MBDA社製 Storm Shadow の飛行試験がサウジアラビア空軍の TSP (Tornado Sustainment Programme) の一環として行われている。
 TSP 計画は$4.9Bで BAE社が受注し、Storm Shadow のほかに ASRAAM や Brimstone レーダ誘導 ASM の装備 が行われる。 また Lockheed Martin社製 LANTIRN (Low Altitude Navigation and Targeting IR for Night) も搭載される。
2007.05.07 Aviation Week & ST Prime directive <0711-050709>
 サウジアラビア空軍の Tornado 改善計画で、MBDA社製 Storm Shadow が巡航ミサイルの 有力候補となり、BAE社は英政府の承認を待っている。 改善計画ではこの他、MBDA社製 Brimstone ミリ波誘導 AAM、Paveway Ⅳ が採 用予定である。
 BAE社は既にサウジ空軍の Tornado による Storm Shadow 搭載飛行試験を行っているが、承認は新首相の着任以降となる。  米国は巡航ミサイルの拡散に懸念を示しており、米英は過去6ヶ月に2回以上協議している。
2009.10 International Defence Review Symposium forecasts Storm Shadow missile improvements <0620-100002>
 Storm Shadow 改良型が2010~2011年装備化を目指して 検討されている。 改良型のエンジンは JP-5 に代えて JP-10 を燃料にする新型になり、弾頭も BROACH に代えて Hardbutになる。 また目標再指定の機能も付与されが、目標変換は離陸後に可能であるが発射 後は不可能である。
 改良型の弾頭は 'tuneable' で、x1、x2、x5 が選択できるようになる。
2006.02.15 Jane's Defence Weekly UK complex weapon vision sought <0605-021510>
 英国防省が、今後の高度技術兵器に対する要求を企業に呈示する準備を進めている。 これは国防省が今後5年間で高 度技術兵器の調達を40%削減しようとしていることによる。
 この対応として MBDA社は、現在英国が運用中及び調達中の合わせて27の高度技術兵器を、多機能化することにより機種数を減らすの が有効と、SSMLU (Storm Shadow Mid-Life Update) 計画と、CAMM (Common Anti-Air Modular Missile) を例に挙げ主張している。
2006.02.06 Defense News MBDA proposes steps to protect capabilities <0606-020602>
 英政府が、保有する誘導兵器の合理化統合を検討しているのに対し、MBDA社は Storm Shadow 等現有兵器の経済的な技術改善支援と、 共用型ミサイルである CAAMS (Common Anti-Air Modular Missile System) の開発を提案している。
 CAAMS はまだ構想段階であまり知られていないが、同社は英国の方針に沿った兵器の共用化と維持整 備費の削減に効果を発揮するとしている。
2005.07.06 Jane's Defence Weekly UK MoD's rapid procurements criticised and praised <0514-070603>
 2003年のイラク戦争時に、英国の戦時緊急調達制度である UOR (Urgent Operational Requirements) で調達 された装備のうち三分の一は作戦開始に間に合わなかったことが、6月30日の英国議会委員会で明らかになった。
 この中には Storm Sahdow も含まれている。
 英国防省はイラク戦争に390件、総額$1.47Bの UOR を行った。
2005.06.13 Aviation Week & ST Guidance drift <0513-061308>
 MBDA などの欧州のミサイル業界は、以下のような精密誘導兵器の開発への各国政府の資金援助を求めている。
Storm Shadow/Scalp EG
 英仏が採用した欧州独自の精密攻撃兵器で、改善計画を検討中
SPEAR (Specific Precision Effects at Range)
 英国が研究中の全天候 AAM/ASM で、射程は50~200km、2012~2013年の装備化をめざす。
EMM (European Modular Munition)
 英、仏、スウェーデンが共同開発をめざし、MBDA が提案している全天候 AAM/ASM で射程は8~24km、 2017年の装備化をめざす。
LMCD (Loitaring Munition Capabilitu Demonstrator)
 英国が研究中の12~24時間索敵可能な滞空型攻撃兵器の実験機で、米国の Dominator と同様の構想を持つ。 現在、MBDA が White Hawk の名称で提案、この他、Boeing社が Dominator、Lockheed Martin社が LOCAAS の改良型、Segem社が Sperwer の改良型をそれぞれ提案している。  2007年後半の初飛行をめざす。
2005.05.23 Aviation Week & ST Cruise package <0519-052309>
 Storm Shadow/Scalp EG を運用する仏、英、伊の3国は今後15年間にわたる 改善事業について協議を進めている。
 現在、改善の優先順位、シェア割の確認、経費分担等に関し最終的な調整が行われており、2005年3/四期にスパイラル開発計画の内容 が明らかにされる。
 主要な改善には画像シーカの活用によるミサイルの命中確認、ミッションプランニング機能の改善、ECCM 機 能の強化、双方向データリンク及び新型弾頭の搭載があがっている。
2005.05.09 Aviation Week & ST Directed efforts <0510-050903>
 英国防省は HPM 及びレーザ兵器の将来的な役割について検討を行っている。
 作業では、HPM を Storm Shadow 巡航ミサイルや UAV に搭載し通信施設やインフラの攻撃 を行い、レーザ兵器は有人機と UAV に搭載するほか、地上防空システムへの適用を併せて検討している。
 HPM 兵器の研究開発は1980年代から始まり、現在 Virus のコード名で空軍が進め、レーザ兵器は政府の共同研究計画として行なわれて いる。 HPM 装備の Storm Shadow が空軍に配備される可能性は極めて高い。
2005.04.25 Aviation Week & ST Turbomeca,Microturbo expand <0510-042502>
 英 Turbomeca 及び Microturbo社は共同で、$9.5Mを投じ大規模エンジン製造整備工場を North Segensworth に建設する。
 同工場は McAlpine TurboSupport Center を補足する目的で建設され、Stormshadow 及び Spearfish 魚雷用エンジンを製造すると共に、英の航空機及びヘリの各種計画にエンジンを供給することとなる。
2005.03 Jane's Missiles & Rockets MBDA Storm Shadow/SCALP EG completes Rafale integration <0507-030001>
 SCALP EG の Rafale MO2 からの発射試験が12月3日に行われ、Rafale は 高度20,000ft、速度Mach 0.8でミサイルを投下した。 この日の試験をもって Rafale との整合性試験は終了した。 この間6発 の SCALP EG/Storm Shadow と1発の Apache 派生ミサイルが Mirage 2000 及び Rafale から発射された。 SCALP EG/Storm Shadow は目 下 FRP 中で、600発以上が既に配備されている。
 SCALP EG/Storm Shadow は英仏のほかイタリアとギリシャが発注しており、UAE にも輸出される。 英国では Nimrod MRA.4 にも2発ずつが搭載される計画である。
2005.03 International Defense Review French Navy trial Storm Shadow missile <0506-030007>
 フランス海軍は SCALP EG/Storm Shadow と Rafale 戦闘機の整合性試験の最終段階で、 空母 Charles de Gaulle から発進した Rafale MO2 による発射試験を行い、標的に命中させた。
 SCALP EG/Storm Shadow は既に600発以上が英、仏軍に納入されている。
2005.02 International Defense Review Storm Shadow/SCALP EG completes Rafale integration <0504-020002>
 仏海軍が Storm Shadow/SCALP EG の Rafale M02 による発射試験を12月3日に実施し成功し た。 これをもって Storm Shadow/SCALP EG と Rafale との整合性試験は終了した。
  Rafale は Storm Shadow/SCALP EG を胴体下に下げて空母 Charles de Gaulle から発進し、高度20,000ft 、速度 Mach 0.8 で投下した。
2005.01.26 Jane's Defence Weekly Italy to test Storm Shadow in South Africa <0504-012605>
 イタリア空軍が近く南アフリカで、伊空軍の Tornado に搭載することになっている StormShadow の発射試験を行う。
 イタリアは1999年に StormShadow の導入を決めており、200発程度が発注されている。
2004.12.15 Jane's Defence Weekly UK aims for fully-operational Storm Shadow by end of 2005 <0501-121509>
 英国は2005年末での Storm Shadow FOC (Full Operational Capability) 達成を目指している。
 Storm Shadow は2003年のイラク戦争で27発程度が発射されたが、これは mission planning システムを急遽 作り上げたもので、Tornado GR.4 は2発ずつしか搭載できなかった。 FOC では4発が搭載できる。
 英国は1997年2月に900発の Storm Shadow を発注しており、フランスは Scalp EG として 500発を発注した。 このほかに UAE が Black Shaheen として600発、イタリアが200 発、ギリシャが56発を発注している。
2004.12 Jane's Missiles & Rockets US looks at European HPM warhead options <0503-120022>
 米国防総省は JDAM や JASSM に即使用可能な HPM (High-Power Microwave) 弾頭を検討している。
( HPM 爆弾に関する記事 軍事研究 2003.5月)
 この種の HPM 弾頭は英国、ドイツでも開発が進められており、MBDA-UK は Storm Shadow へ搭載する弾頭を、またドイツの Diehl社は HOSBO に搭載する弾頭を開発している。
( HOSBO に関する記事IDR 2004.7月)
 Diehl社は10基の HPM 装置を米軍に納めているという。
2004.11.15 Defense News Britain to delay missiles for STOVL JSF <0502-111502>
 英国防省は JSF機の開発経費が高騰しているため、STOVL機に当初搭載を計画していた ASRAAM、AMRAAM 及び PavewayⅣ のうちいずれかの調達を遅らせる方向で検討を進めている。
 これは英会計検査報告書で明らかとなったもので、2004年の開発経費は当初より26%、$687M増加し、今後も高騰が見込まれるため、軍 に再検討を求めている。
 更に将来的に搭載を予定する、Storm Shadow 及び Brimstone 対戦車ミサイルの調達についても遅れることが確実とみられる。
2004.10.11 Aviation Week & ST Directed effort <0420-101102>
 DoD は英独軍がイラクで試験的に運用している HPM (High-Power Microwave) システムの試作品を国内で試験 評価する計画を明らかにした。
 海軍 China Lake で試験を予定しているのは英 MBDA社と独 Diehl社の2機種で、性能評価を行った後、導入か共同開発かを決めること となる。
 現在英国防省はコードネーム Virus として Storm Shadow 巡航ミ サイルへの HPM 弾頭搭載を研究しており、Diehl社は UAV もしくは Hosbo 滑空爆弾への搭載を提案、米は候補に JASSMと JDAM をあげ ている。
2004.10.04 Aviation Week & ST Extended cruise <0419-100408>
 MBDA社の空中発射型対地攻撃用巡航ミサイル Storm Shadow/Scalp EG 射程延伸が、2007年の実用化を目標に検討されている。
 改善はターボジェットエンジンの燃料をこれまでの灯油系 JP-5 からより高カロリの JP-10 に変更すると共 に、飛翔経路の最適化を図るもので、現有機種の射程を20%以上、一説では600kmまで延伸するとされている。
 一方、射程1,000kmを越える Scalp Naval の開発も進んでおり、エンジン燃料には JP-10 を使用するものとみられる。
 仏海軍は Scalp Navel を2011年に運用開始する計画で、200発を FEMM級フリゲート 艦に、50発を Barracuda級攻撃潜水艦にそれぞれ配備する。
 Scalp Naval の弾頭には KE 侵徹弾頭と小型 BROACH 弾頭の2種類が候補 として挙がっている。
2004.08 Jane's Missiles and Rockets Salvo firing ends Scalp EG trials <0417-080010>
 フランスが行った Storm Shadow/Scalp EG の最終試験で、2機の Mirage から発射されたミ サイルが相次いで標的に命中した。 2発目は1発目の破裂でできた穴の中に飛び込んだ。
 Storm Shadow/Scalp EG は英空軍がイラク戦争で使用したが、軍による最終品質試験は終わっていなかった。
 Storm Shadow、Scalp EG、Black Shaheen は、発射母機が異なる以外ほぼ同じ物で、Apache の発展型である。
 最初の Scalp EG 及び Black Shaheen は、2004年の後半にギリシャと UAE に引き渡され、最初の Storm Shadow は今年中にイタリア へ引き渡される。
 今後の計画として、仏政府が今年末までに$18.5Mを支出して、Scalp EG の取得したイメージデータを中継す る開発を行う。 続く Epoch 2 計画では、機体のステルス化を進める。 更に2003年5月には MBDA社主導で、Storm Shadow を 輸送機から投下して発射するミサイル運搬発射装置の開発が開始された。
 潜水艦の魚雷発射管や Aster SAM の VLS から発射する SCALP Naval の開発は、3年間の RRE の最中である。
2004.07.28 Jane's Defence Weekly MBDA pins hopes on demonstration projects <0414-072807>
 MBDA社が、中長距離の打撃兵器の開発に、英国の計画とと他の欧州諸国が持つ計画の結合を視野に入れている。
SPEAR (Selectable Precision Efforts At Range)
 米国の JCM 計画と類似の計画で、50km~150kmの射程で地上移動目標を攻撃する。 フランス及びスウ ェーデンの類似計画との統合を目指している。
・双方向データリンク付き Storm Shadow
 フランス主導で進められており、SPEAR と共に英国の中長距離打撃力の中核となる FOAS への採用が 考えられている。
2004.04.26 Aviation Week & ST Better bullets <0409-042602>
 米英は最近の戦訓と使用実績から JDAMJASSMStorm Shadow といった最新兵器を、融通性広域 展開目標攻撃を視野に置き、改善することを計画している。
JDAM:
 2000-lb~500-lbの各弾種の保有、レーザー誘導キットの装着の他、塩害による腐食防止が検討されている。
JASSM:
 射程を500miに延伸、Broach 等新型弾頭の適用、対艦攻撃能力の付与、及び双方 向データリンクの付加を検討している。 特に双方向データリンクは SDB や Broachを装備する JSOW にも有効活用できる。
 空軍は調達数を2,400発から2,500発に増加、海軍も約450発を調達する計画で、納入時期は2009年の予定を1年繰り上げる検討が進めら れている。
Storm Shadow(英):
 イラク戦での教訓から、専用の侵徹弾頭の装着、発射後の標的情報の更新機能の付 加を検討している。
2004.02.11 Jane's Defence Weekly Four Storm Shadows and a Tornado <0404-021104>
 BAE社と英空軍は、Tornado GR.4 に搭載しての Storm Shadow の full-operational に向け 作業を進めている。
2004.02 Jane's Missiles & Rockets Greece buys MBDA missiles <0408-020003>
 ギリシャ空軍が MBDA社と、100発の MICA AAM 及び34発の SCALP EG/Storm Shadow 巡航ミサイルの購入契約を行った。
 SCALP EG/Storm Shadow は英仏空軍が装備するほか、ギリシャ、イタリー、UAE に輸出され、 2,000発を超える受注が期待されている。
2003.12.24 Jane's Defence Weekly France deploys SCALP EG missile on Mirage fleet  フランス軍用の SCALP-EG は、最初のバッチ500発の配備が10月に開始 され、Mirage-2000D 攻撃機に搭載される。 また2006年には空母搭載型の Rafale 戦闘機にも装備が始まる。
 Storm Shadow / SCALP-EG はイタリア、ギリシャからも受注しておりイタリアへの引き渡しは2004年に開始さ れるほか、派生型の Bkack Shaheen は UAE 用に開発されている。
2003.06.25 Jane's Defence Weekly MBDA: US is showing interest in Storm Shadow  米国が Storm Shadow に関心を持っている。 米側からの正式な要請はな いが、英国すでには米国との話し合いを始めている。
 250km+の射程を有する Storm Shadow は、既に英空軍で装備され、イラク戦争では27発が使 用されている。
2003.05.12 Defense News UK weapons debut in Iraq  英軍はイラク戦で多くの最新兵器を初めて使用し、その総額は$798.7Mに及ぶことを明らかにした。
 対地攻撃ミサイルは Storm Shadow を GR4 Tornado に塔載し初めて実戦使用した他、MBDA 製 ALARM (Air-Launched ARM) を F3 に搭載し使用した。
 地上部隊用装備では、携帯型地雷除去装置 (Giant Viper System)、移動兵器評定システム (ARTHUR:ARTillery HUnting Radar)、砂漠 走行用に改造した軽量戦闘車両、ヘルメット装着型暗視システム等が初めて使用された。
2003.05 Jane's Missiles & Rockets RAF Storm Shadow makes combat debut in Iraq  3月21~22日の夜に、英空軍は約30発の Storm Shadow 巡航ミサイルを初 めて使用した。
 Storm Shadow の生産ラインは月産30発が可能なように設計されているが、量産が開始され るのは2004年になってからになる。
2003.05 Jane's Missiles & Rockets Coalition makes massive use of guided munitions
= イラク戦争で使用された各種 PGM の紹介 =
 イラク戦争で投下された PGM は、4月7日時点までで18,000発以上で全体の70%になる。 特に 開戦後の4日間では全体の90%が PGM であった。
 主として使用されたのは GBU-31, GBU-32 などの JDAM であったが、バグダッド地域の爆撃には、よ り精度の高いレーザ誘導爆弾が使用された。
 開戦初日の3月19日に F-117 が4発の EGBU-27 を投下したが、これが EGBU-27 の初めての実戦使用となった。
 3月28日には B-2 から2発の 4,700-lb EGBU-37 が初めて投下された。
 英空軍は Storm Shadow 巡航ミサイルを30発以上使用した。
 4月3日にバグダッド南の共和国防衛隊機甲部隊に対して B-52H が6発の CBU-105 WCMD を投下したが 、この WCMD は JDAM 並の GPS/INS 誘導にしたものであった。
 Tomahawk BlockⅢC 740発使用された結果、備蓄 は1,150~1,350発になってしまった。
 米軍はこの戦いに多数の UAV を投入したが、その中には Tactical Air-Launched Decoy や、開戦初日にバグダッドに チャフを散布した MGM-34 Firebee が含まれる。
 (註:EGBU-27 とは、 BLU-109 侵撤爆弾 Pave Way Ⅲ レーザ誘導装置を取り付けた GBU-24 を F-117 用に改造した GBU-27 に GPS 誘導装置を付加した Enhanced型。 EGBU-37 は、5,000-lb BLU-113 "Bunker Buster" に Enhanced Pave Way を取り付け F-15E 用に開発された GBU-28 を、 B-2 に搭載できるように改造した侵撤爆弾)
2003.04.02 Jane's Defence Weekly Storm Shadow, Marverick debut for UK  イラク戦争の3月21日から22日において、英空軍は Storm Shadow 空中発 射巡航ミサイルを初めて使用した。 3月27日までに11発の Storm Shadow が使用された。
 Storm Shadow は BROACH 弾頭を搭載して250km以上飛行する。
2003.01 International Defense Review UK pursues new air-to-surface weapon/aircraft mix
= 英軍の対地攻撃機/ミサイルの動向に関する記事 =
 Storm Shadow 巡航ミサイルの中期能力向上計画は2004~2005年に開始され、UHF によるデータ リンクが増設される。 これに続いて2009年には長射程型の開発が行われる。
 LNPA (Large Non-Penetrating Aircraft) 計画は、輸送機に Storm Shadow を多数搭載 して発射するもので、C-130なら12発、C-17なら24発を搭載できる。
2002.07 Jane's Missiles & Rockets Storm Shadow takes shape  Storm Shadow 開発の飛行試験は既に1回以上行われ成功している。 開発完了 までには、あと数回の飛行試験を行う必要がある。 最初の評価用弾は間もなく完成し、2002年後半に英空軍に引き渡される。
 Storm Shadow は2004年末に開発を完了し、2004~2006年に FRP に入る。 現在5ヶ国から 合計2,200発を受注している。
 Tornado 搭載型の Storm Shadow は英、伊から、Mirage 2000 搭載型の SCALP-EG は仏、ギリシャが装備す るが、両者の違いは搭載機との機械的なインターフェスだけである。
 この他に UAE が Black Shahine型を装備する。 
2002.06.26 Jane's Defence Weekly Storm Shadow nears service clearance  英国は、近く米国で Storm Shadow の発実射試験を行う。
 MBDA社が6月4日にスウェーデンの射場で行った発射試験では、高度500ftで投下された後に250kmを Mach 0.8 で飛行 した。
 MBDA社は今年後半に量産弾の納入を開始し、英空軍は2002年後半に Tornado GR4 に搭載を始める。
 Storm Shadow は今までに2,000発以上が、英、仏、伊、ギリシャ、UAE から発注されており、スウェーデンが購入する可能性もある。
2002.06.17 Aviation Week & ST France pursues active stealth for cruise missiles  仏の 国防調達局 DGA は MBDA 及び Thales 社と契約し、長射程対地攻撃用巡航ミサイル Scalp EGアクティブステルス化に関する研究を進めている。
 研究は現在、CL22 ドローンを用いて電波暗室と実航空機機で技術適用の可能性を試験中で、超音速及び亜音速巡航ミサイルへの実現を 目指す。
 アクティブステルス化はこれまでのパッシブステルス化と異なり、形状や機体材質にたよるのではなく、レーダーが 放射する RF エネルギーに直接対処する技術で、基本的な試験は 2003年には終了する模様。
 なお、英空軍の Scalp EG/Storm Shadow にはパッシブステルス化技術の適用が行われている。
2002.06.03 Defense News Precise destruction defines air success  空軍にとって精密な目標破壊と、巻き添え損害を極力減らすことが世界的な課題となっており、この 要求を満たすミサイルの開発が世界各国で進められている。
 米空軍は機動目標を撃破する JASSM を開発中で、2004年の運用開始を目指している。
 また、射程延伸型 JASSM の開発を2002年から開始、2006年から製造に入る予定。
 更に目標や経路を変更できる Advanced Standoff Cruise Missile の開発も開始している。
 英国や仏では この数年以内に Storm Shadow/Scalp EG 巡航ミサイルの実用化を予定している 他、ASRAAM (Advanced Short-Range AAM) の導入を行っている。
2002.04.22 Aviation Week & ST Rolls eyes UAV propulsion  英国の Rolls-Royce 社は Scalp EG/Storm Shadow の将来型に、同社が研究 中の小型 UAV エンジン Suave を使用する提案を検討している。
 この研究は戦術 UAV 用の Suave と大型 UAV/UCAV 用の Small Common Core に分け行われており、いずれも将来搭載機種を模索してい る。 開発に移行するか否かは市場の反応による。
2002.03.27 Jane's Defence Weekly UK confirms funding for air-to-surface weapon  英空軍は、PGB (Precision Guided Bomb) Storm Shadow ASM のギャップを埋める、次世代中距離 ASM SPEAR (Selectable Precision Effects At Range) の検討を進めている。
 現段階で SPEAR は、LOCAAS の様な低速滞空型になるのか、MBDA Meteor AAM の様なラムジェッ ト推進の高速ミサイルになるのか決まっていない。
2002.03.25 Aviation Week & ST Funding pressures haunt UK projedts  英国防省は空軍と陸軍が計画中の各種精密誘導兵器の調達について、予算上の制約から厳しい見直しを迫られている。
 現在、陸軍では短距離対戦車ミサイル NLAW (Next-generation Light Anti-armor Weapon) 14,000~22,000発と LFATGW (Light Forces Anti-Tank Guided Weapon) 4,500~5,000発を、空軍が PGB (Precision Guided Bomb) 3,000発や Storm Shadow 巡航ミサイル 900発等の導入をそれぞれ計画しているが、いずれも削減する方向で検討が行 われている。
2002.03 Jane's Missiles & Rockets Flight-test success  MBDA社は、2000年12月末に行われた Storm Shadow/SCALP EG の初飛行試験 成功を受け、残りの試験の内1回を省略するよう英仏政府に働きかけている。
 初飛行試験で Storm Shadow/SCALP EG は、特設の標的に直撃した。
2001.09.17 Defense News Britain to speed plans for long-range strike  英国はこのほど、空軍の Tornado GR4 に替わる長距離攻撃機の導入が予定の 2017年より も早まるという見通しを明らかにした。
 FOAS (Future Offensive Air System) 当局によると、その候補である戦闘機 Eurofigther 、巡航ミサイ ル Storm Shadow 及び JSF 共同開発がいずれも要求を満たしており、Eurofigther は 2006年に部隊運用が、Storm Shadow は 2005年 にはデータリンクを含めての運用が可能になるという。
2001.08.20 Aviation Week & ST Europe Defining Naval Cruise Missile  英国を除く欧州の主要諸国は、艦載用巡航ミサイルに米国のトマホークではなく SCALP社製の Storm Shadow を採用する模様。
 SCALP Storm Shadow は現在開発中の空中発射型ミサイルであるが、MBDA 社はこれをベースに艦上発射型を開発し、2009年以降の装 備化を目指す。
 仏海軍は 6隻の潜水艦と17隻の巡洋艦に導入を望んでおり、伊と英も関心を示しているが、英の計画では依然 トマホークの採用となっている。
2001.01.24 Jane's Defence Weekly MBD hails Storm Shadow test success  MBD (Matra BAe Dynamics) 社(EADS社とBAe社の合弁会社)は、 Storm Shadow ASM の初発射に成功した。 この試験で Storm Shadow は、MAch0.8 で 250km 飛行 し目標に命中した。
 英国は2002年に配備を予定している。 一方フランスは滑走路破壊用子弾を搭載し140kmの射程を有する APACHE 型を100発配備する予定で、2003年にその内の25発を受領する予定である。