その他の戦域防空システムに関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2024.11.24
 21:27
Kyiv Independent Air defense systems can counter Russia's Oreshnik missile, Zelensky says <2412-112414>
 ゼレンスキー大統領は11月24日のビデオ演説で、ロシアの新しいIRBMであるOreshnikのようなミサイルを成功裏に撃墜できる防空システムはすでに存在すると述べた。
 プーチン露大統領は、「現在、この兵器に対抗する方法はない」と主張しているが、ゼレンスキー大統領は11月24日にプーチン大統領の主張を否定し、専門家が現在ミサイルの残骸を分析し、同盟国と協力して適切な対応をまとめているとし、「世界には、そのような脅威に対抗できる防空システムがあります」とゼレンスキーは述べた。
 ウクライナは「この最新のロシアのエスカレーションに対する対応を一緒に見つけるために」国際的なパートナーと協力していると彼は述べた。 ゼレンスキーはまた、ウクライナ保安庁(SBU)がミサイルの破片の最初の画像をメディアに公開したと述べた。
 ドニプロの攻撃を受けて、ゼレンスキー大統領は11月22日にウメロフ国防相に対し、国際的なパートナーと協力して高度な防空システムを取得するよう指示した。
【註】
 IRBM Oreshnikを迎撃可能な欧米のミサイルとしては、米国のTHAAD、SM-3 BlockⅠB/Block ⅡA Aegis Ashore、イスラエルのArrow 2/3/4、フランスのAster 30 Block 1/Block 1 NTなどがある。
2024.11.23
 12:14
Kyiv Independent Ukraine begins talks with partners about advanced air defense systems, following Russia's IRBM strike <2412-112307>
 11月22日のゼレンスキー大統領の声明によるとゼレンスキー大統領は、ロシアが11月21日朝にウクライナ東部のドニプロに対して新型IRBM Oreshnikを発射したことを受け、ウメロフ国防相に対し、先進的な防空システムの取得についてパートナーと関与するよう指示した。
 この攻撃は、米国が供給したATACMSミサイルを使用して、ウクライナがロシア国内の軍事目標を攻撃することに成功したと思われたことを受けて行われた。
 IRBMは発射初期段階でのみ誘導されるため、CMよりも精度は劣る可能性があるが、目標に近づくと信じられないほどの高速に達するという利点がある。
 ゼレンスキー大統領はTelegramで「国防相はすでに新たな防空システムについて、パートナーと協議を開催している」と述べた。 大統領は、ロシアによる実験ミサイルの実験は国際犯罪を構成すると強調し、平和を求める世界的な呼びかけにもかかわらず、侵略をエスカレートさせているとしてロシアを批判した。
2024.01.23
 02:30
Defense News UK moves to boost warship protections against ballistic missiles <2402-012302>
 英国政府は、
ASBMに対する英国艦の防護能力を強化するため、今後5年間のSea Viperの就役支援に関する契約を含めMBDAに総額£450M ($515M) 相当の3件の契約を発注した。
 国防省は1月21日の声明で、Type 45型駆逐艦6隻が装備しているAster 30弾頭改良とソフトウェアを更新する2件の契約であると述べた。
2021.08.24 Defense News Germany readies frigates for ballistic missile defense missions <2109-082406>
 ドイツ国防省が8月24日、F124 Sachsen級フリゲート艦3隻のレーダを2024~2028年にBMD能力のあるレーダに換装すると発表した。
 契約相手はHensoldt社とIAI社で、TRS-4Dレーダに元に4基が€220M ($258M) で発注された。 1基は陸上での教育訓練用になる。
2020.06.22 Taiwan News China's missile stockpile has US, Taiwan on high alert <2007-062204>
 米国防総省が公開した報告書2019 China Military Power Evaluation Reportによると、中国の地上発射BM及びCMの数は2018年より810発増えて2,740発になっている。
 これに対抗して台湾では毎年ミサイルの発射を行っており、今年は天弓Ⅱ(註:Patriot級というSAM)をPatriotの標的として発射した。 また天弓Ⅲ(註:ラムジェット推進のATBMと言われている)も既に全国に配備されている。
 軍は更に最大射高を45kmから70kmに延伸した長距離型の開発も行っている。
2020.01 International Defence Review MBDA positions 'discruptive' interceptor for TWISTER missile defence project <2002-010008>
 欧州議会が11月12日、MBDA社の大気圏上層部での迎撃システム
TWISTERの開発をEUの常設軍事協力枠組み (PESCO) として進めることを承認した。
 TWISTERはPESCOが手がけている開発計画47件のうちの1件で、軌道上に置かれた早期捕捉システム迎撃システムの2個システムで構成される。 迎撃対象とするのは機動飛翔する中距離ミサイル超高速または超音速CMHGVや次世代戦闘機などの従来型目標で、欧州が現在装備している陸上及び艦載システムとの整合が求められている。
2019.11.21 Breaking Defense

(Yahoo)

In first, NATO ships share target data & knock down Ballistic Missiles <1912-112107>
 5月にNATOがスコットランド沖で実施したFormidable Shield演習では仏海軍フリゲート艦がAster 15で超音速目標を撃墜し、加海軍が別の超音速目標を
ESSMで撃墜したが、この際には相互の連携にNATO ACCSが使われた。
 NATO ACCSはナポリにある米海軍第6艦隊でミサイル防衛任務に当たっている第64戦隊などの地上部隊やAegis Ashoreとも連接し、今回の演習ではAegis AshoreがBMDの模擬迎撃も実施している。
2017.02.06 Defense News Taiwan to upgrade indigenous missile capabilities <1703-020603>
 台湾は国産のASCM、SAM、AAMの射程延伸等の改良を行っており、HF-2とHF-3は、それぞれ射程 を156、250哩に延ばしている。 天弓-ⅢSAMは
TBMの迎撃にも成功している。
 また射程375哩のHF-2E陸上発射型LACM2011年に量産に入っている。
2015.11.15 Defense News Turkey cancels $3.4B missile deal with China <1512-111501>
 トルコのアンタルヤで G20 サミットが開かれるなか、トルコ首相府当局者が15日、中国から BMD システムを購 入する計画は破棄されたことを明らかにした。
 第1の理由はトルコが独自の BMD システムを構築することで、第2の理由は中国と技術移転の問題で合意できなかったことによるという。
2015.07.28 Defense News Turkey may renegotiate air defense deal with China <1508-072802>
 トルコのエルドアン大統領が中国訪問を前にした28日、2013年9月に一旦中国製の機種を選定した同国の長距離 SAM
T-LORAMIDS について、当初は中国製が最適であったがその後幾多の障害に見舞われたと、見直しを示唆した。
 T-LORAMIDS は機種選定は行われたが、契約は行われていない。
2015.03.19 朝日新聞

インターネット

中国製ミサイル装備、トルコに売却へ NATO では初 <1504-031901>
 人民日報などが18日、中国製
HQ-9トルコに売却されることが決まったと報じた。  トルコは2013年に HQ-9 を購入する方針を発表したが、米国や NATO の反発を受け、いったん見送っていた。
 具体的な契約内容は明らかになっていないが、実際に導入されればトルコ軍に中国人技術者が関与する可能性もあり、NATO 軍に関わる情報流出の懸 念もあるが、トルコが購入を決断した背景には、安全保障面での協力を通じて中国との連携を深め、中東地域での米国の影響力に対抗する狙いがあると の見方も出ている。
2015.02.19 Defense News Turkey Won't Link Air Defense System to NATO <1503-021907>
 トルコ国防相が19日に議会での質問に答え、トルコの長距離防空/BMD システム(註:
T-LORAMIDS)は NATO のシステムとは連接しないと述べた。
 トルコは2013年9月に T-LORAMIDS の機種を中国製(註:HQ-9)に内定したが、中国システムは NATO システムに 連接させないとの欧米の強い反対に遭い Aster 30 と Patriot も候補機種に含め、最終決定をたびたび延期している。
2014.12.17 Jane's Defence Weekly Taiwan releases footage of HF-3 'carrier killer' <1502-121708>
 台湾が HF-3 超音速
ASCM天弓Ⅲ SAM の映像を初めて公開した。
 HF-3は Mach 2.0~2.3で飛翔し、射程は150kmである。 2007年~2013年まで生産され、フリゲート艦8隻とコルベット艦7隻に4発入りキャニスタが装備されて いる。
 天弓Ⅲは、2015年~2014年に MIM-23 HAWK と換装する。
2014.08.30 Defense News Taiwan to spend $2.5 billion on anti-missile systems <1409-083006>
 台湾のメディアが30日、台湾が2015~2024年にTw$74.8B ($2.5B) をかけて、老朽化した HAWK に代えて
天弓-3 を装備すると報じた。
 台湾の Apple Daily紙は前国防相の話として、天弓-3 は中国の CM や J-20 戦闘機に対抗できると報じている。 しかしながら台湾の 専門家は、中国が台湾に向けて1,600発以上のミサイルを配備していると見ている。
2013.09.30 Aviation Week & ST Turkey selects Chinese SAM <1311-093002>
 トルコがかねてから計画を進めていた T-Loramids に、中国の HQ-9 を選定した。 契約額は$3B と見られている。
 この結果 NATO は、トルコの HQ-9 を NATO の防空/BMD システムへ接続させないと見られる。
2013.09.30 Yahoo Searchina 記事

「トルコへの輸出決めた中国のミサイル、日本の部品使っていた」

<1310-093001>
 トルコへの売却が決まった中国の
HQ-9 (FD-2000) に日本製の部品が使われていることが分かった。 使わ れているのはリミットスイッチというスイッチの一種という。
 中国では、潜水艦にも日本の某社が生産しているレーダが用いられているおり、国防安全上の 懸念事項などの声が上がっている。
2013.09.27 Chinese Military Review FD-2000 / HQ-9 surface to air missile (SAM) system wins Turkish contract <1310-092704>

 トルコ長距離防空/BMD システム T-LORAMIDS に、PAC-2/PAC-3、 S-400SAMP-T を退け、中国の HQ-9 を選定した。

2013.09.27 China Defense No this SAM deal is not the only China Turkey defense project <1310-092703>
 NATO の一員で NATO で二番目の兵力を有するトルコが、長距離防空/BMD システムに、中国の
HQ-9 を選定した。 専門家は中国の兵器の一部はロシアや西側の兵器と比べて、遜色のないレベルに達して いると見ている。
 SIPRI によると、昨年中国は五番目の武器輸出国で5%のシェアを占めている。
2013.09.26 Defense News Chinese firm wins big Turkish air-defense deal <1310-092602>
 トルコが計画している長距離防空/BMD システム
T-LORAMIDS に、 中国の HQ-9 が選定された。 T-LORAMIDS 計画には、HQ-9 のほかに Patriot、S-300、SAMP/T Aster 30 が、HQ-9 が当初$4Bと されていた価格を$3Bに値下げしたため選定された。
 しかしながら中国のシステムを導入することで、T-LORAMIDS は NATO の既存 BMD 早期警戒システムへの 加入を拒否される可能性がある。
【関連記事:1307-062304 (Defense News 2013.06.23)】
2012.12.05 Jane's Defence Weekly Tooling up: weaponeers make their mark <1301-120513a>
 珠海航空展で FD-2000(輸出名称 HQ-9 )や LY-80(輸出名称 HQ-16 )などの SAM が展示さ れた。 また新型 FK-1000 短距離 SAM のバーションである KS-1000 や SD-10A AAM の陸上発射型も公表された。 SD-10A SAM は射程50km、射高30~20,000mと言う。
 SD-10A のファミリでは LD-10 ARM も公表された。 LD-10 は FC-1/JF-17 の搭載できる。
 更に誘導ロケット弾では CM-501GWS-33 や、WS-2 の最新型 WS-22WS-32 も公開された。
【註】
 HQ-9 は FD-2000 と FT-2000 と伝えられているが、Web Site によれば、FT-2000 は AWACS や ECM 機に対抗するためパッシブレーダシーカを搭載した FD-2000 のバーションであるという。
<1301-120513b>
 珠海航空展で各種誘導爆弾 (GB) が展示された。
 CASC社は FT-6A 250kg GB と FT-3A の TV/IIR 誘導型を 展示した。 FT-6A はセミアクティブレーダシーカも搭載する。 TV/IIR FT-3A は CEP を20mから3mに向上させている。
 NORINCO社は250kgの TG250-ER、100kgの TG-100、500kgの TG-500Tianguang 500kg滑空爆弾)、TG-1000 を、CASIC社は CM-502KGを展示した。
2012.09.24 Defense News Iran says it tested new anti-air missile defense <1210-092402>
 イラン革命防衛隊が9月24日、射程50kmの中距離 SAM である Ra'ad の発射試験に成功したと発表し た。 Ra'ad は9月21日にテヘランで行われた軍事パレードで公開されている。
 Ra'ad システムに使用される Taer-2 ミサイルは国産で、ロシア製の Buk の発展型であるという。
2012.09.12 Jane's Defence Weekly Iran claims progress on S-300 replacement <1210-091211>
 イランS-300 を国産しようとする計画は、予想以上に進展している模様である。
 ロシアは2010年9月に、S-300 5個システムを売却する契約を破棄したが、イランはその1年後に S-300 より近代化された Bavar-373 を開発中と発 表していた。
2012.09.04 Yahoo アジアプレス記事

「イラン国産対空防衛システム 『来年には完成』」

<1210-090401>
 イラン国営通信をはじめとする国内各メディアが、イラン全土の防空施設を統括する防空基地司令官が3日、S-300 より優れた ミサイル防衛システム開発中であり、現在30%の作業が終了していると語ったと報じた。
 更に、レーダはすべての作業が終了し、来年には完成を報告出来るだろうと述べたという。
2012.06 Jane's Missiles & Rockets North Korean parade includes SAM systems <1207-060025>
 北朝鮮が4月15日に行ったパレードに、米国が KN-06 と呼んでいる S-300 似の SAM が参加した。  2010年10月には S-300 システムの Flap Lid レーダのモックアップが参加していた。
 このパレードには Strela-10 (SA-13) も参加したほか、パレード参加車両の先頭に Igla-1 (SA-16) MANPADS が乗っていた。
2011.11 Jane's Missiles & Rockets Iran announces indigeous version of S-300 <1112-110004>
 イランの Khatamol-Anbia 防空基地司令官が9月20日、イラン型 S-300 の開発を開始したと述べた。 現地報道によると、イランの S-300 は Bavar 373 と呼ばれ、2~3種類のミサイルを使用する多層防空型である。
2011.04.13 Jane's Defence Weekly China hints at capability improvements <1107-041308>
 中国が3月31日、二年ごとに発簡する国防白書を公表した。 今回の白書は前回2008年に比べ、武器に対する情報が 増えたが、依然として詳細は明らかにされていない。
 その中で防空能力について、中高度、高々度の SAM の発展が述べられているが、これは HQ-9HQ-15 を指すと見られる。 中国のメディアはこれらの SAM について、大規模な防空演習が行われていたのにあわせ、3月28日に発射試験が行われた と報じている。
【註】
 中国がライセンス国産した S-300MPU-1 (SA-10D) が HQ-10 で、HQ-10 を改良したのが HQ-15 である。 HQ-15 の最大射程は200km と言われる。
Missile Threat の頁】
2011.01.18 Yahoo 時事通信記事

「ミサイル発射訓練を公開=中国の『殲20』に対抗か―台湾国防部」

<1102-011801>
 台湾国防部が18日午前、屏東県の九鵬基地で、陸海空軍による大規模な合同軍事演習を一部内外メディアに公開した。  国内開発した天弓 2をはじめとするミサイルの実弾発射訓練を約40分間行い、馬英九総統も観閲した。
 台湾国防部がミサイルの発射訓練をメディアに公開するのは異例で、の時期に公開に踏み切ったのは、中国軍が試験飛行に成功した J-20 に対抗する狙いがあるとみられる。
 写真は九鵬基地から発射された『天弓 2』。
2010.10.20 Jane's Defence Weekly Pyongyang shows off hardware and new heir <1011-102003>
 北朝鮮が10月10日に大規模な軍事パレードを行い、Musudan IRBM、No Dong 及び S-300HQ-9 に似た SAM が参加した。
Musudan
 米国は Mirims、イスラエルは BM-25 と呼ぶ IRBM で、射程は2,500km~4,000kmと報じられている。
 全長は12.5m、胴径1.5m、発射重量19,000kgと推測される。
No Dong
 全長16.2m、胴径1.36m、発射重量16,500kgで、射程は1,300km~1,500kmと見られる。
・新型 SAM
 車載発射機に3発が搭載され、発射筒の全長は S-300 や HQ-9 と似た7.25m~7.5mの様である。 同時に 30N6 Flap Lid (註:S-300 システムのレーダ)に似たレーダも展示された。
2010.08.25 Yahoo Record China 記事

「武器市場でも『メイド・イン・チャイナ』、東南アジアでシェアを拡大―SPメディア」

<1009-082501>
 シンガポールの国際問題研究所が18日に、中国製武器が東南アジアのでシェア拡大という記事を機関誌に掲載した。 中国はこれまで、長年に わたってミャンマーやタイに武器を輸出していて、東南アジアの武器市場において新たに参入したわけではないが、ここ数年は特に拡大させている。
 記事によると、シェア拡大の理由はその価格だけでなく、提供方法に柔軟性を持たせていることにもある。 中国は単に武器を売るだけでな く、技術移転のかたちをとることも多く、2009年にはタイが中国から技術を導入したミサイルの開発 を開始している。
2009.05.11 China Defense Blog HQ-9 SAM to Iran? <0906-051102>
 イランの PressTV が、ロシアからの S-300 の導入が成功しなければ中国から HQ-9/FD-2000 を購入することになると報じた。 HQ-9 は、ロシアから借用(イランの報道)した S-300 と Patriot の技術 を組み合わせた SAM であるが、射程は S-300 PMU1 の150kmには及ばない。 HQ-9 の射程、射高は以下の通りである。
  対航空機: 射程 7~125km
  対 ASM : 射程 7~50km 、射高 1~18km
  対 CM  : 射程 7~15km 、射高 ~25m
  対弾道弾: 射程 7~25km 、射高 2~15km
2009.04.30 China Defense Blog HongQi (HQ) 9 vs Lockheed's Patriot Advanced Capability-3 (PAC 3) <0906-043001>
 中国がトルコの防空システムに、PAC-3 と対抗して HQ-9 を提案している。 HQ-9 はロシアの S-300 を中国で改良した SAM で、SJ-231 レーダ(右図)には米国の技術が盗用されていると見られ、 艦載用の HQ-9AType 052C 駆逐艦に装備されている。
 今回トルコに提案されているのは HQ-8B で、SARH シーカの他に IIR シーカも搭載 される。
2009.04.20 Aviatuion Week & ST European kill vehicle <0905-042004>
 Astrium社が欧州 BMD 用に M51 弾道弾を使用した高々度迎撃ミサイルを提案している。 単価はEUR200~300Mで 、M51 は2010年に運用を開始する。 MBDA社の Aster BMD システムに対抗するもので、Astrium社は Aster BMD では欧州 BMD には不十分であるとしている。
 これについて仏国防相は財政的な観点から難色を示している。 同相は、現状では BMD は最優先事項ではないとして いる。
【註】
 M51 は仏海軍が開発中の SLBM で、発射重量52t、射程は8,000km以上である。
2008.05 Jane's Missiles & Rockets Iran tests modified surface-to-air missiel <0806-050021>
 イランが、ソ連時代の S-200 (SA-5) をイラン国内で改良し、2月17日に迎撃試験に成功した。
 イランの S-200 は1990年に配備されたが、正式に運用開始が宣言されたのは1997年で、現在6ヶ所のサイトに配備されている。
2007.12 Jane's Missile & Rockets Taiwan presents missiles during a military parade <0802-120001>
 10月10日に行われた台湾の軍事パレードで、 HF-Ⅲ 超音速対艦ミサイルと、TK-Ⅲ SAM が初めて公表された。 事前の予想では HF-ⅡE LACM も参加すると見られていたが、米国の圧力で中止された。
HF-Ⅲ (Hsiung Feng Ⅲ=Brave Wind Ⅲ:雄風Ⅲ)
 4ヶ所の空気取り入れ口と2基のロケットブースタを持つラムジェットミサイルで、巡航速度は Mach 2 以上、最大射程は130km、巡航高度は20 ~200mである。 元々は2ヶ所の空気取り入れ口と、尾部にブースタを取り付けていたが、ブースタの取り付け位置が変更になったのは発射コンテナに収納するため全長を 短くするためと見られる。
 HF-Ⅲ は HF-Ⅱ を装備している Oliver Hazard 級 (Cheng Kung 級) フリゲート艦に4発ずつが追加装備されている。
【 Cheng Kung 級艦関連記事:0601-121803 (毎日新聞 2005.12.18)】
TK-Ⅲ (Tien Kung-Ⅲ=Sky Sword-Ⅲ:右図)
 最大射程200km、最大速度 Mach 4 以上と PAC-2 と同程度の SAM で発射試験は2008年に開始される。 TK-Ⅲ 垂直発射方式 である。
2007.10.15 Defense News Taiwan shows 2 new missiles at Ten-Ten parade <0722-101506>
 台湾は10月10日の双十節に総統府前で行った軍事パレードに初めて、国産の HF-3 (雄風-3) ASCM と、 TK-3 (天剣-3) ATBM を登場させた。 予定した HF-2E LACM の参加は、米国の圧力 と中国の非難により中止となった。
 亜音速の HF-3 は射程300kmで、フリゲート艦と西海岸に配置する移動式発射機に搭載する。 TK-3 は PAC-2 に類似したミサイルだが、弾道弾には効果が期待できず、CM と戦闘機を主対象とするとみられる。
 HF-2E は24両の移動式発射機と48発のミサイルを含む射程600km以上のシステムで、上海や香港を攻撃することが可能である。
2006.09 Jane's Missiles & Rockets Chinese Luzhou-class construction points to TMD capability <0618-090032>
 中国が建造中の Type 051C Luzhou 級 DDG Shijiazhuang (艦番号 115) は、 48発の S-300F (SA-N-6) と8発搭載の RIF-M 発射機を6基、及び I/J-band の 30N6E1 レーダ1基を装備し、 限定的な TMD 能力を有し、北方艦隊で TMD 任務にあたる模様である。
 S-300F は300kmの射程を持ち、ロシアによると米国製 Lance を模した TBM 撃墜に成功しており、 PAC-2 並の TMD 能力を有する。
(関連記事 JDW 2006.02.01)
2006.08 Jane's Missiles & Rockets Taiwan switches from Tien Kung Ⅰ to Tien Kung Ⅱ <0617-080025>
 台湾が天弓Ⅰ SAM を退役させ天弓Ⅱ SAM に換装 する計画である。 天弓Ⅰ は1993年に装備化された Patriot に似た SARH の SAM で、中隊は1基の長白 MFR、2基の CS/MPG-25 イルミ ネータ、及び3基の4発搭載発射機で構成されている。 天弓Ⅱ はアクティブシーカを搭載し、全長、重量、射 程が 天弓Ⅰ より大きくなっている。
 天弓Ⅱ には対地攻撃能力もあると言われており、対地攻撃型は天槍 (Tien Chi) と 呼ばれている。 天弓Ⅱ の弾頭が90kg、射程が120kmであるのに対し、天槍は500kgの弾頭で300km飛翔すると言 われている。 これは天槍が最適飛行経路を飛べることや、誘導飛翔に伴うエネルギ損失がないことによる。
2006.05.03 Jane's Defence Weekly Ankara cleares missile defence purchase <0610-050306>
 トルコはミサイル防衛用に、4個中隊分として$1Bを準備し機種選定を行っている。 PAC-3 と S-300 が有力候補であるが、SAMP/T 及び中国の HQ-9 も候補になっている。 Arrow は候補にあがっているものの高々度専用でトルコの要 求に合致していない。
 トルコ空軍の首脳は PAC-3 より S-300 の方が従来脅威に対する射程が長く、トルコの要求に近いと発言して いる。
2006.05 Jane's Missiles & Rockets China's PLA tests Patriot-class SAM <0611-050021>
 中国軍の機関紙が Patriot 級の新型 SAM の発射試験が行われていると報じた。 試験を実施している部隊 長は、非常に高い精度で高々度から低高度までの目標に対処できると言っている。
 この SAM は中国が開発した HQ-9 S-300 (SA-10) や Patriot の技術を用いて改良したシステムと見られている。 Patriot はイスラエルから供給 されたと報じられている。
2006.03.29 Inside Missile Defense Air Force Science Board to examine space survivability,UAV threats <0609-032903>
 米空軍は2006年度の研究項目として、軍事衛星の生存性の確保と、米本土における UAV 対 処についての研究を行っており、8月の成果報告ののち、11月に公表する。 UAV 対処はこれまで外地の戦域を対象として研究を 行っていたが、初めて本土防衛を主体に分析検討を行う。
 UAV はミニ UAV から大型 UAV までを対象とし、対象国やテロリストが使用する可能性のあるすべての機種を分析し対応策を検討する 。 特に国内に持ち込まれたミニ UAV に生化学物質や核物質を使われた場合、発見と対処は極めて困難である。
2006.03.27 朝日新聞

インターネット

「中国、新型ミサイル実験で・・・」 <0607-032701>
 中国系香港紙が27日、中国軍が国内各地で新型の地対空誘導弾の発射試験を進め、良好な成果を上げていると 伝えた。 新型誘導弾の型式などには触れていない。
 同紙や解放軍の機関紙「解放軍報」によると、軍はすでに沿海地方や西北部の砂漠地帯で実射実験に成功している。 3月には北京軍区 空軍が、敵の電子妨害下を進入する目標をレーダーでとらえる実験に成功した。
2006.03.01 Jane's Defence Weekly Turkey cancels LOROP, Harpy <0606-030107>
 トルコが RF-4E に搭載用に計画していたイスラエル Elop EO社製の LOROP (Long Range Oblique Photography) の 調達を中止した。 理由は高々度偵察能力が要求を満足しないことにある。 また2個中隊分24機を調達する計 画であった IAI社製の Harpy Ⅱ の調達も中止した。 新任の空軍司令官が必要ないとしたことによる。
 一方、$1Bの計画である長距離要域防空システム計画は継続しており、PAC-3、S-300、 HQ-9 (FD-2000)、ASTER 30 などが候補になっている。
2006.03 Jane's Missiles & Rockets Tentraedr plans to show terminal defence system <0608-030005>
 ベラルーシの Tentraedr社が MILEX 2007 防衛博に拠点防護用終末迎撃システムを展示する。 同社によると このシステムは同社が開発した新誘導方式を採用している。 新誘導方式とは KDC (Kinematic Differantial Control) 及び MTP (Modified Three-Point) 誘導と見られる。
 このシステムは数百㍍以内に落下してくる各種ミサイル及び精密誘導弾を数kmで撃墜 することができ、S-1252T (SA-3) や Osa-1T (SA-8) の後継としての需要が見込まれている。
2006.02.01 Jane's Defence Weekly PLAN's latest missile destroyer reveals its defence systems <0604-020115>
 中国の Type 051C Luzhou 級ミサイル駆逐艦の対空装備が明らかになった。 051C には格納庫がなく、主装 備である Rif-M (SA-N-6) の8発垂直発射機が4基搭載されている。 また2基の8発発射機が前部にもあるため、 同艦は計48発の発射機を持つ。 CIWS は7砲身30mm砲を搭載している。
 Rif-M (SA-N-6) は Type 51 Luda 級及び Type 51B Luhai 級にも装備されているが 、固定フェーズドアレイレーダを搭載する Type 052C Luyang Ⅱ 級は HHQ-9 長距離 SAM を装備している。
( Type 052C に関する記事 艦船 2005.09)
2006.02 Jane's Missiles & Rockets Russia offers Buk-M1-1 to Malaysia <0605-020020>
Buk-M1
 ロシアがマレーシアに Buk-M1-2 の売り込みを行っている。 これはマレーシアの第9次中距離 SAM 計画の受注を目指したものである が、この計画には西欧諸国や中国と競合している。
 中国は KS-1A を売り込んでおり、マレーシアが KS-1A の購入に同意したとの報もある。
(関連記事 JDW 2005.10.19)
S-300PMU
 Almaz-Antey社がベトナムに2個大隊目の S-300MPU1 を出荷した。 これは2003年8月に発注された 2個大隊分の一部で、最初の1個大隊分は2005年8月に納入されている。
 また同社は中国から受注していた8個大隊分 S-300MPU2 Favorit の最初 の1個大隊分の製造を行っている。
2006.02 Jane's Missiles & Rockets Report suggest Taiwan could begin Tien Kung 3 trials <0605-020005>
 台湾の天弓3 ATBM (TK-3) は開発を完了し、 2006年中に運用試験が開始される。
 TH-3 は PAC-2 と同程度の能力を有し、Chang Bai(註:=長白)レーダは 同時9目標との交戦を可能にしている。
 台湾は現在台北周辺に PAC-2 plus を配備していて、更に PAC-3 を購入する計画であるが議会の抵抗で計画は進んでいない。
2005.12.14 Jane's Defence Weekly South Korea unveils multifunction radar for M-SAM <0601-121411>
 韓国の STC社 (Samsung Thakes Co) が、韓国の M-SAM 用に開発した MFR を公表した。 このレーダは2004 年の中頃に完成していたと見られる。
 韓国 M-SAM は2010年に退役が予定されている12個中隊の I-HAWK の後継となるシステムで、 開発総額は$1.2Bと見られている。 システムにはロシア Almaz社 S-300PMU1 と 48N6 ミサイルの技術が取り入れられている模様で、研究開発段階で$30Mかけた最初の MFR の試作 はロシアの企業で行われた。
 $60Mかける最終試作では2基の MFR が試作され2004年には完成するはずであったが、試作が終了したか否かは 不明である。
【註:】
 S-300PMU1(右図)は NATO コードで SA-10d と呼ばれる SAM で、対弾道弾能力を有する。 発射される 48N6 ミサイルの発射重量は 1,800kgで、射程は
  150km (対航空機)
   40km (対弾道弾)
である。 システムの IOC は1992年である。
2005.11 Jane's Missiles & Rockets South Korean M-SAM nears flight tests <0603-110008>
 韓国が開発中の KM-SAM は開発の最終段階が開始されようとしている。
 無誘導の発射試験が昨年8月末に忠清南道の Anhung にある射場で行われる予定であったが、試験に成功したとの発表がなく、失敗した か延期されたものと見られる。 迎撃試験は次のシステム開発段階に予定されている。
 KM-SAM は射程が1~50km、最大射高が25kmで、レーダは LG電子、指揮装置は LG電子と雙龍 (Ssangyong) の 共同、ミサイルと発射機は 三星 (Samsung) が担当し、2010年の装備化が予定されている。
2005.08 Jane's Missiles & Rockets Chinese SAMs engage targets <0516-080014>
 北京軍管区の SAM 旅団が行った演習で、HQ-9 と見られる SAM が巡航ミサイル を模擬した標的を撃墜する場面が、中国の TV で放映された。 放映後の解説で10目標を10発の SAM が迎撃し、そのうち1発は18kmで迎撃したと報じた。
2005.06.22 Janre's Defence Weekly Israel seeks US support to counter ballistic threat <0513-062209>
 イスラエルが、Zelzal や Fateh A-110(右図)の様な射程40~200kmの弾道弾に対処するシステムを開発する ため、米国の支援を求めている。 このため当初分として米議会にFY-06で$16Mを支出するよう働きかけている。
 イスラエル BMDO は、インタセプタの単価を Arrow 2 の1/10以下で考え ており、既に Rafael社と IAI社が別々に18ヶ月の RRP に入っていて、両者は以下の様な別々のアプローチを考 えている。
end game solution: Rafael
 センサを用いた直撃方式
swnsor-less approach: IAI
 ネットワーク情報を元にした近接撃破方式
2005.06.13 Aviation Week & ST Arrow complement <0513-061304>
 イスラエル IMDO (Israel's Missile Defense Organization) は米議会に、Arrow システムを補足する射程40~200kmの 短射程弾道弾対処用迎撃ミサイルの確証共同研究に$16Mを計上することを求めている。
 DoD は既に Arrow システムのに共同改善に$80Mを充当しているが、イスラエルの提案はスカッドや Shuhab より短距離の弾道弾への対 処を想定する迎撃システムである。
2005.05 Jane's Missiles & Rockets Pakistan could test a high-altitude SAM <0511-050003>
 パキスタンが大型 SAM の発射試験を行う模様である。 このミサイルは100kgの弾頭 を持ち高度98,000ftまでの目標を迎撃する。
 従来パキスタン国産の SAM として報じられた Anza シリーズは最大のもので射程15kmの Mk Ⅲ であることから、このミサイルは 中国製の HQ-2(註:中国製の SA-2 )の改良型か、同じく中国製の FT-2000(註 :FT-2000 は対空 ARM であるので、これは HQ-9 SAM の誤りと見られる)と思われ、いずれにせよ 最大射高から ABM 能力を持ったものの様である。
 この報は、インドが米国と PAC-3 の売却交渉を行っているとの報道に呼応して行われた。
2004.12 Jane's Missiles & Rockets China plans two FT-2000 variants <0503-120014>
 中国が2種類の FT-2000 対空 ARM を開発している。
 1998年に初めて報じられた際、FT-2000 は HQ-9 SAM の一種と見られていたが、珠海で開かれた中 国航空展で COSIC社が FT-2000 には射程12~60kmの FT-2000A(右図)と、射程20~120kmの FT-2000B があることを明らかにした。
 いずれも1~18GHzをカバーするシーカ(右図、右下)を搭載するが機体は FT-2000A が HQ-2(註:中国製 SA-2 )を、FT-2000B が HQ-9 を使用している。
 システムは1セットのパッシブレーダと、ミサイルを1発ずつ搭載した発射機12基で構成され、パッシブレーダ は中央の主受信局と3基の副受信局の合わせて4受信局で構成される。
 HQ-9 は Patriot や S-300PMU1 を参考にした円筒キャニスタ発射機の SAM であるが、まだ運用開始には至っていない。   
2004.07.28 Jane's Defence Weekly
= Seoul purpose =

Air force looks to address threats further afield
<0414-072812>
 韓国空軍は急速に近代的な'宇宙航空軍'に発展しつつある。
F-16
 1980年代に米国から39機の F-16C/D Block 32 を輸入したほか、2000年までに120機 の KF-16C/D Block 52 を国産している。 更に20機の KF-16 が発注されている。
 これらの F-16 には AMRAAM、Harpoon、HARM、LANTIRN が装備され ている。
F-15K
 2002年に韓国は F-X として40機の F-15K 導入を決めた。 F-15K には AN/APG-63(V) レーダ、及び ALR-56C(V) RWR が搭載される。
F-X
 2008~2009年には第二次の F-X が予定されており、F-15K のほか F-16 Blocl 60、Eurofighter Tyhoon、 Dassault Rafale などが候補に上がっている。 F-35 JSF を望む声もあるが、取得可能時期が間に合わない。
E-X
 4機の空中警戒管制機の RFP が3月に発簡された。
空中給油機
偵察衛星
PAC-3
KMSAM
 射程44kmの中距離 SAM で、SCUD 迎撃能力を持つ。
2004.07.21 Inside Missile Defense Adaptation of PAC-3 for Sea-based Terminal Missile Defense examined <0418-072101>
 Lockheed Martin社は、海軍の SMD に PAC-3 ミサイルを転用する研究を終了し、成果を報告した。
 同社によると艦載の Mark 41 VLS から PAC-3 を発射することは可能で、改修規模も小さく、ミサイルの改修 もほとんど不要としている。
 海軍は艦船と港湾での戦域ミサイル防衛に PAC-3 と ERAM (Extended Range Active Missile) を候補として あげている。
 ERAM は海軍が Raytheon社をプライムとして開発中で、先週 SDD 段階への移行が承認されている。
2004.06.02 Jane's Defense Weekly South Korea advances KM-SAM programme <0411-060211>
 韓国が KM-SAM 用に開発中の MFR の研究試作品が完成した。
 KM-SAM は、2002年に開発が開始され2008年の運用開始を目指す$1.2Bの中距離 SAM 開発計画で、 ロシアの Antey S-300PMU1 (註:SA-10d)と 48N6 ミサイルの影響を大き く受けたシステムと言われている。
 開発は LG社が Almaz社と提携して実施しており、LG社は Almaz社と MFR の研究試作に$30Mの契約を行ってい る。 更に数ヶ月以内に$60Mの契約によるプロトタイプレーダ2基も完成する。 また、両社は$20Mの契約で KM-SAM 用の移動型指揮装置の開発も行っている。
2003.01.30 Wired News

インターネット

米海軍、ミサイルの破壊力を強化   新型ミサイル弾頭開発は、米海軍研究局 (ONR) の Reactive Materials Enhanced Warhead Program の一環として進められている。
 新型弾頭はプラスチックの中に金属粉末を埋め込んだフラグメントでできており、このフラグメントが 目標の内部からガスと圧力を発するため、内部から破壊できる。
 これまでの実験によると、新設計の弾頭では、致命半径が既存弾頭の2倍になっており、致命半径をさらに拡 大する研究にが進められている。 ONR によると500%の向上が目標である。
 この弾頭は、HARM、AMRAAM、Sidewinder、RAM などに搭載できる。
2002.08.07 Jane's Defence Weekly Taiwan reveals classified R&D programmes  台湾は先月発行された国防白書の中で、それまで秘扱いされていた研究開発計画を公表した。
 公表された研究開発には、低高空防空、レーダ、妨害装置、UAV、ステルス技術などが含まれている。
 次世代の「天弓 SAM」には、スクラムジェットエンジンと、スラスタ制御機構が考 えられている。
2002.08 Jane's Missiles & Rockets China hopes to counter US ABM defences
= 中国の ICBM 等戦力増強に関する記事 =
 中国は ABM に対抗するため ICBM の増強、複数弾頭化などを図っている。 現在中国は米国まで到達可能な ICBM を20基程度配備して いるが、2005年までには30基、2010年までに60基に増強される。
- その他 BLBM, IRBM, SRBM の増強に関する内容(略) -
 HQ-9 SA-10 と共通の技術を用いたSAM で、高性能航空機、巡 航ミサイル、ASM 及び TBM 要撃能力を持つ。
 また、ロシアと共に対空用の HPM (High-Powered Microwave) 兵器 Ranets-E の開発に関与している模様であ る。 この兵器は精密誘導兵器の誘導を妨害する。
 更に地上設置の HPM を ASAT (Anti-Satelite) 用に使用することも検討されている模様である。
2002.06.17 Inside the Army Army pursuing low-cost interceptors for less sophisticated threats  米陸軍は PAC-3 システムを補足する低価格の SAM の開発を進めている。
 この計画 MERLIN (Multi-service Extended Range Low-Cost Interceptor) は費用対効果を追求し、高性能 のミサイルや航空機ではなく安価な UAV やヘリコプター、基本型の巡航ミサイル等に長射程から対処するもので Objective Force への装備化も視野に入れている。
 FY-01 とFY-02 には各 $7M が割り当てられ、FY-03 には $8M 以上が予算として充当される。
 今後 11~14ヶ月の設計検討が行われ、FY-05~FY-06 に 4回の発射試験を予定している。 なお、ミサイルは極めて PAC-3 に近い設計になると言われている。
2002.06 Jane's Missiles & Rockets Taiwan salvo-fires Tien Kung Ⅱ and Improved HAWK  台湾は、第43次 'Good's Arrow' 演習間の5月10日に、「天弓Ⅱ」と I-HAWK に よる同時射撃を実施した。
 演習では天弓Ⅱと2発の I-HAWK が3目標に発射され、目標の MQM-107E を撃墜した。
 現地の報道では、CSIST が天弓Ⅱを改良した SSM (Tien Chi:'Sky Spear') 及び ATBM (TK-2A) を開発している。
2002.05.29 Jane's Defence Weekly Israel bolsters air defence in the north  イスラエルは、ヒズボラからの襲撃に備えるため、レバノン国境沿いに新しい防空網を構築した。 このシステムは 、イスラエルが2000年5月にレバノンから撤兵した直後から計画されてきた。
 新しい防空システムは、Patriot, IHAWK, M48 Chapparal 等の SAM の他に、ヘリ、各種センサ、暗視装置、EO 装置、C&C システムな どからなり、ヒズボラの襲撃に呼応して即座に、空軍の指揮官が陸軍部隊を指揮できる。
2002.05.08 Jane's Defence Weekly South Korea set to cancel SAM-X buy  韓国は、SAM-X として計画していた48基(発射機)の Patriot 購入計画中止を決めた模様である。
 各国国防相は空軍に対し、現有の防空力と開発中の M-SAM を取り入れた、新たな防空構想の構築を命じた。
 SAM-X 計画中止は Raytheon社との価格交渉がまとまらなかったことによるが、先に F-15K 40機の導入を決め たため、SAM-X 予算のカットを余儀なくされたとも見られる。
2001.11.14 Inside Missile Defense NORAD said to be‘very’intereated in High-Altitude Airship concept  NORAD (North American Aerospace Defense Command) は 9月11日のテロ攻撃以降、 国内の空域監視用として高々度無人飛行船を採用する方向で検討を始めている。
 NORAD は新型飛行船の試験を 2003年に開始する意向で、その大きさは全長 800ft、高度 70,000ft での運用を想定し、監視距離は半 径 300km を狙っている。
2001.11 Jane's Missiles & Rockets MBDA studies next-generation air defesnces  MBDA社は、2005年以降の SAM 体系の検討をしている。
 現在の SAM 体系は、①ATBM、②MSAM、③SHORAD、④VSHORAD の4体系であるが、今後は体系の統合が進むと見ている。
 MBDA社では、将来の GBAD (Ground Based Air Defence) を、2010年頃までのIntegrated GBAD (GBAD Phase 1) と、それ以降のFuture GBAD (GBAD Phase 2) に分けて検討している。
2001.11 Jane's Missiles & Rockets S-200 seen as possible cause of air crash  (10月4日に起きた、ウクライナ軍の S-200 (SA-5) による Tu-154機の誤射事件に関する解説。)
2001.08.15 Jane's Defence Weekly New missile for Chinese FT-2000 SAM system  中国の当局者が FT-2000 に新しいバーションがあることを明らかにした。
 FT-2000 は AWACS や ECM 機を長距離で攻撃する射程12km~100km、射高20km、発射重量1,300kg の ARM 型 SAM であるが、新型で はアクティブシーカが取り付けられている。
 このミサイルはロシアの 5V55 に類似しており、発射方式もコールドロンチである。
2001.07 Jane's Missiles & Rockets Standard SM-5 still seen as over-land defence against cruise missiles  米海軍は未だに SM-5 対陸上飛行巡航ミサイル長距離 SAM に関心を持っている。
 SM-5 は1998年に打ち上げられて以来、予算不足と必要性の説得力不足から予算化されていない。
 計画では、SM-2 Block Ⅳの機体、推進装置、レードムなどをそのまま使い、ESSM, PAC-3, AMRAAM 等の技 術を取り入れて、ECM 環境下で厳しいクラッタを背景に飛行する巡航ミサイルと自動交戦しようというもの である。
 現在は海軍の独自予算の範囲で年間 $20M 程度が支出されている。
2001.04.18 Jane's Defnce Weekly USN studies very long-range system  米海軍は、巡航ミサイル脅威の増大に対処するため超長距離 SAM 開発を検討している。
 この SAM は SM-5 となり、改良型の E-2C (E-2C RMP : Radad Modernisat ion Program) の諸元で、水平線の向こうにいる巡航ミサイルを要撃しようというものである。
 この構想は沿岸域での戦いを考慮した新しい戦略の一環をなすものである。
 この E-2C RMP は Littoral E-2 とも呼ばれるもので、海軍は FY-04 からの調達を希望している。
2001.03.14 Jane's Defence Weekly Israel presses USA for joint anti-missile project  イスラエルは米国に対し、UAV を使用した対弾道弾システムの共同開発を働きかけ ている。
 このシステムは 'Post-Launch Intercept' と呼ばれ、UAV にミサイル又は弾頭を搭載して、弾道弾を 発射した後の発射機を攻撃しようとするものである。
 イスラエルは計画を4年間で$400Mと考えており、米国が FY-02 で Arrow プロジェクトへの支出を終了することから、特に重 要に捕らえている。
2001.02.28 Jane's Defence Weekly Russia shifts missile defence position  ロシアの弾道ミサイル防衛は、これまでのブースト段階防衛から短・中距離 要撃機動型の防衛に変換されようとしている。
 これは先日、NATO 首脳がモスクワを訪問した際、国防大臣から欧州のミサイル防衛について提案 され明らかになったもので、米国が提案している大陸間対ミサイルシールドに対抗するもの。
 システムには射程 30km と 150km の2つのタイプがあり、前者は PAC-3 と同様の、後者は THAAD、 SA-10d 及び S-400 を意識しているものと推定される。
2000.12 Jane's Missiles & Rockets South Korea's SAM-X programme may be ready to begin  韓国が Nike-Hercules の後継としての SAM-X 計画を再行している。  計画では2008年までに48発射機を就役させる。
 2000年 7月時点でプロポーザルを提出したのは Raytheon社だけで、韓国が関心を持っているロシアの SA-12 (S-300V) からは、 プロポーザルは出ていない。
 もし SA-12 が選定されていれば、代金は韓国が旧ソ連時代からロシアに対し持っている債権と交換することになった。
2000.11.30 Inside the Pentagon DoD eyes enhanced missile defence cooperation with Enargy Dept  国防総省の BMDO は、エネルギー省 (DOE: Dept of Enargy) の国家兵器研究所とミサイル防衛に関する共同研究 の実施を検討している。
 BMDO は DOE の宇宙での核爆発に関する分析能力を高く評価しており、共同研究に年間 $40~45M の経費を予定している。 DOE は BPI (Boost phase intercept) 等の各種試験、評価、システムエンジニアリング、モデル化、シミユレーション等を支援する。
2000.10.18 Inside Missile Defense BMDO wants to wind up boost-phase intercept technology study this fall  BMDO は 6月に開始され 10月下旬から 11月上旬に終了するboost-phase intercept に関わる“summer study ”の成果を期待している。研究作業はこれまで行ってきた BPI システム関連の 技術の現状を再確認・評価し、 システムに必要な技術のギャップを埋めることにある。
2000.09.06 Jane's Defence Weekly Sweden moves towards futuristic 'Netdefence'  スウェーデンは2005~2007年に $2.16B を投じて、インターネットをベースとした陸海空統合指揮統制ネットワ ークの構築に着手する。
 ネットワークには航続距離 400km以上の UAV 及び UCAV が使用され、前線の兵士でも電話又は携帯端末で指揮統制できるものを 検討している。
2000.08.28 Defense News Stakes rise for studies of NATO missile defense  18ヶ月間におよぶ NATO のミサイル防衛システム検討の公式見積要求は、9月15日に出ることになっている。
 NATO の決まりでは、各チームは3ヶ月以内(12月15日まで)に見積を提出する。
2000.08.21 Defense News Gansler to US Navy: develop cruise missle defense plans  DoD 首脳が7月31日に海軍に対し、対艦巡航ミサイルに対処する新しい戦略を樹立するよう命じた。
 新戦略は本年末までに完成するように求められている。
2000.04.05 Jane's Defence Weekly BMDO to develop sensors for rapid missile detection  BMDOは、厳しいクラッタ環境下でTBMや長射程ミサイルを素早く捕捉する新しいセンサの開発を行っている。
 システムは Phased Array Radar 及び光学センサが検討されており、500km以上の距離で飛行する弾道弾の特徴などを測定する。
 情報処理には Hercules が使われ、背景雑音や対抗手段から目標を分別する ことができる。  このセンサは現在Gulfstream II型機に搭載されているHALO (High-Altitude Observatory)の後継になる。
1999.12 Jane's Missiles & Rockets Taiwan to field an ABM system by 2006  台湾政府筋によると、台湾は2005年~2006年に、低空用SAMを配備する。このミサイルはいかなる 弾道弾や巡航ミサイルに対応できる
 ATBMは「天弓」の改良型を基礎にし、ミサイルの開発はほぼ完了していて、目下長距離早期警戒レーダの開発中である。
 システムはPAC-3並の性能を有し、射程600kmのDF-15/M-9(CSS-6)、及び280km級のDF-11/M-11(CSS-7)の 要撃を目指している。
 ABM能力を有する「天弓3」計画の存在はしばしば言われてきており、ミサイルは ラムジェット推進で終末誘導にIRシーカを使用していると言われ、又1996年には対弾道弾、 巡航ミサイル用に、オーストラリア製のHF表面波レーダを導入するだろうと言われている。
1999.11 International Defense Review Protecting high-value assets against threat from the skies  低高度防空の動向に関する記事。
1997.6.11 Jane's Defence Weekly BMDO to finalise cruise missile plan by FY99  
1997.5.14 Jane's Defence Weekly Evolved Sea Sparrow production takes off  
1997.3.26 Jane's Defence Weekly Non-Patriot buy may harm UAE,warns USA