2009.11.25
Jane's Defence Weekly
US Air Force tests new mobile anti-drone lasers
<1001-112505>
米空軍が Boeing社と、小型 UAV 対処用のレーザ兵器である MATRIX の試験を行っており、5月の試験では5機の
UAV の撃墜に成功している。 MATRIX は2.5kW級の固体発振レーザで、トレーラに搭載されている。
小型 UAV はヒズボラがイラン製の Mirsad-1 を使用していることから脚光を浴びた。 2006年にはイスラエル上空で同国戦闘機が Mirsad-1 を
AAM で撃墜している。
しかしながら一部では、小型 UAV の撃墜にこの様な大がかりなシステムが必要なのかと疑問を呈している反対派もいる。
2009.11.04
Jane's Defence Weekly
Boeing begins work on US Army's High Energy Laser
<0912-110407>
米陸軍が C-RAM 用レーザ兵器として開発している、HEMTT 車に搭載する固体レーザ
HEL-TD は、7月に最終設計審査 (CDR) を完了し、Boeing社が HEMTT への搭載作業
を進めている。
2009.10.14
Jane's Defence Weekly
Textron prepares to demonstrate 'Thin Zag' laser
<0912-101404>
米陸軍が100kW出力を目指して進めている高出力固体レーザ計画 (J-HPSSL) で、Textron社が '
Thin Zag' レーザを用いた100kW発振の実証試練を準備している。 同社は社内室で数分間の100kW発振を行う。 同社によるとこのレーザ
で航空機等を2〜5kmで撃墜でき、3〜5秒間照射すれば砲弾等も破壊できる。 一方競争相手の
Northrop Grumman社は、今年2月に100kW発振を達成している。
J-HPSSL 計画は、2015年に試作品を完成させる C-RAM 用車載固体発振レーザ計画である HEL-TD とも連携
している。 HEL-TD は2,000-lb以下の装置になる。 更に DARPA が進めている液体 HEL である HEL-LADS
とも同じ土俵に立っている。
2009.10
International Defence Review
USN seeks to add Phalanx laser engagement capability
<0911-100035>
米海軍が8月に、Mk 15 Phalanx CIWS に付加する HEL 兵器である
LaWS の RfI を発簡した。 回答期限は10月6日である。
Raytheon社は C-RAM 用として50kWの IPG Photonics レーザの試験を行っているが、海軍の要求は
6本のファイバレーザを環状に配置して60kW以上の1〜2μ IR を発射しようというものである。 LaWS は Mk 15 CIWS に付加する装置で
価格は$15M以下を目指している。
対象脅威は小型艇、ジェットスキー、UAV 及び RAM で、目的は CIWS の有効距離の延伸と共に
多目標対処にある。
2009.06.24
Jane's Defence Weekly
Laser Phalanx testing is halted
<0908-062409>
Raytheon社が行ってきた Laser Phalanx 計画は、2008年末までに飛来する迫撃砲弾を破壊する計画であったが、
成果をあげないまま同社が IPG Photonics社から借用していた50kWファイバレーザの借用期限を過ぎ終
了した。 失敗の原因は追随とレーザの安定化が困難であったことによる。
同社は、今後更にシステムを頑丈なものにすると共に、現在では100kWが利用できるとしている。
2009.06
International Defence Review
ONR embarks on two-pronged path to FEL
<0907-060034>
米海軍研究本部 (ONR) が Boeing社と Raytheon社に対し、それぞれ$6.9Mで FEL の開発契約を行った。
これは ONR が進める Roadmap for Scaleable FEL Weaspon Capability 計画の Phase 1A で、12ヶ月かけて
100kWテストベッドの事前設計を行う。 続く Phase 1B では100kWテストベッドの設計と CDR を行い、
MW級兵器への道筋を示す。
FEL とは、高速の自由電子ビームを wiggler と呼ばれる交互磁界を通過させて、運動エネル
ギーを電磁波に変換するもので、ある特定の磁界交互周期により電子ビームに直角な方向に電磁波を発生する。
2009.05
International Defence Review
Boeing demonstrates mobility of redeployable laser system
<0907-050033>
Boeing社が自社開発している移動型レーザ兵器 RHELS の移動及び照射試験を2月23日から2週間行い、3月10日には地上固定目標への照射
を行った。 飛行標的及び地上の移動標的にに対する照射試験は、今年後半以降に行われる。
RHELS は薄板固体発振レーザと追随装置、制御卓などを改造した40ft舶用コンテナに入れセミトレーラにしたもので、
重量は17tで空輸が可能である。 電源には三相480V、80kVAのディーゼル発電機1基を使用する。
RHELS は C-RAM 用に開発されているが、肩撃ち式のミサイル、UAV や各種地上目標にも有効で、
反射させることで NLOS 照射も可能である。
2009.05
International Defence Review
Boeing super-designation
<0907-050028>
Boeing社が新しい考え方のレーザ目標照射機である 'Super Designation' の実験に成功した。 これは Laser Avenger に搭載したレーザ目標
照射機でミニ UAV を照射することにより機体表面温度を高め Stinger をホーミングさせるものである。
ただこれが、1月に Avenger に搭載した1kWレーザで3機の UAV を撃墜したとの発表との関係は分からない。
2009.04.20
Aviatuion Week & ST
Fee for free
<0905-042003>
Boeing社と Raytheon社が、米海軍が目指す MW 級艦載レーザ兵器への一歩としての100kW FEL
を、それぞれ$7Mで受注した。
高出力レーザの艦載は、IR波が水蒸気に吸収されるため難しいが、FEL は発生する波長を自由に変えられるため、波長
を大気の窓に合わせることができるので適している。
2009.04.06
Aviation Week & ST
Light box
<0905-040606>
Boeing社が米陸軍の HELTD 用にシステムに固体レーザ兵器 RHELS を自社開発し
ている。 RHELS はレーザ装置、ビーム制御装置、冷却装置及び操作部を40ftコンテナに収納しており、セミトレーラで移動
して8時間以内にレーザ発信が可能である。
HELTD は2013〜2015年に RAM 撃墜試験を計画している。
2009.05
Jane's Missiles & Rockets
Boeing reveals laser 'super-designation'
<0907-050002>
Boeing社が、小型 UAV を Laser Avenger に搭載した kW級レーザで照射し暖め、Stinger で撃墜
する試験を行い、1kmで撃墜に成功した。 同社はこれを 'super-designation' と称している。
2009.03.23
Aviation Week & ST
Lethal light
<0905-032301>
Northrop Grumman社が実験室レベルで、初めて電気レーザによる100kWを達成した。 試験では0.6秒でフルパワーに
達し、これを5分間持続した。 変換効率は19.3%であった。 これは米陸軍の JHPSSL
TDP の一環で、同社では7個のアンプを連結して105.5kWの単一ビームを合成している。 既に装置が THEL 用
に作られた WSMR の HELTF に搬入されてビーム制御装置との組み合わせが行われており、
2010年には試験が開始される。
陸軍の HELTD は車載の100kWレーザで RAM の撃墜する兵器を
2015年までに完成させる計画である。
2009.02.04
Jane's Defence Weekly
Laser Avenger achieves UAV shootdown
<0903-020403>
Boeing社が2008年12月に、kW級 SSL を Avenger に搭載した Laser Avenger で
mini UAV の撃墜に成功した。
搭載された改良型の照準装置は、山陰や砂漠などの複雑な背景下で3機の小型 UAV を捕捉追随し、その内の1機の飛行制御部位
を焼き切り撃墜した。
この間 Avenger は、主エンジンを稼働させて電力を供給した。
2009.02.02
Aviation Week & ST
Laser tagging UAVs
<0903-020202>
Boeing社が2008年12月に、レーザ装置を搭載した Avenger による小型 UAV の撃墜に成功
した。 この種の成果は、ロシアが既に上げている。 実験では3機の小型 UAV の捕捉追随を行ったが、そのうちの1機が戦術的に妥当な距離で撃墜された。
同社は2007年にも Laser Avenger による IED の破壊試験を行っているが、今回はレーザの出力を二倍にしていた。
2009.01.12
Aviation Week & ST
Next light
<0902-011217>
LED の発する光をクリスタル等で増幅する従来方式の SSL で、当初150kW級を爆撃機や輸送機
に搭載し、その後改良を加えた100kW級をポッドに収納して F-16、F-18 や大型の UAV に装備する計画である。
・RIFL
RIFL はファイバレーザで、計画はまず民間型の150Wで開始し、そののち1kW、3kWへと発展させ、これを50本コヒ
ーレント合成して150kWを実現する。 RIFL はその後の Apple 計画への橋渡しになる。
・Apple
Apple 計画は、ファイバレーザを束ねて、AESA レーダ同様に電子的にビームを振る
構想で、Raytheon社は Phase 0 で単管での150Wの発振に成功し、今年末まで続く Phase 1 で7本のレーザ光合成(右図)を行っている。 Phase 2
では21本では21本により1kWを実現し、最終的には50p四方に10×10のアレイを構成し、200kWを実現する。
・Scowl
Scowl はファイバを使わずに、10〜100個の LED アレイから直接ビームを構成しようとする計画である。
2008.12.03
Jane's Defence Weekly
Thales aims to develop directed-energy weapon
<0901-120305>
Thales社がフランスの Ecole Polytechnique社と協同で、レーザ DEW の開発を行ってい
る。
開発しているのは陸上及び艦載の対空用で、ミサイル、航空機、UAV を10kmで撃墜する
VSHORAD で、COTS 技術を用いて2015年頃の実用化を見込んでいる。
2008.11.17
Aviation Week & ST
Solid-state weapon laser debuts
<0812-111705>
Northrop Grumman社が、野戦での使用による振動に耐え得る15kWの固体発振高出力レーザ Firestrike
を開発した。 Firestrike 4基を束ねた60kWの装置は、重量が2,500-lbである。
2008.10
Jane's Missiles & Rockets
Boeing wins HEL TD Phase U contract
<0811-100019>
米陸軍の高出力レーザ技術検証計画 (HEL-TD) の Phase U を Boeing社が$36Mで受
注した。 HEL-TD は車載の C-RAM 装置を開発するもので、Phase U では HEMTT に、数百kW固体発振レー
ザ、ビーム制御装置、電源装置、冷却装置、及び指揮統制装置を搭載する。
試験発射は2013年に予定され、その後2014年に SDD が開始される。
2008.09.29
Aviation Week & ST
Fiber laser funding
<0811-092901>
米 DARPA との契約による高出力ファイバレーザの研究が、Northrop Grumman社と OFS 研究所で行われている。
計画では、現在200Wである出力を当面は1kW、最終的には3kWに高める。
ファイバレーザは他の固体発振レーザより効率がよいため電源を小型化でき、DARPA では5kg/kW以下のシステムを目
指している。
【ファイバレーザの原理】(ウェブサイト から)
ファイバーの中を光が通りながら増幅と発振をくり返すレーザで、カテゴリ的にはガラスレーザや YAG レーザの仲間に入る。
光増幅:希土類をドープしたファイバーのコア部自体がレーザの媒質となる。 コア径が2〜20μ程度と非常に細いため冷却効果が高く、従来のルビーレーザ等がパルス
発振しかできなかったのに対し、連続発振が可能になった。
共振原理:ファイバーの入り口と出口に回折機能をもった特殊な構造のファイバーが設けられていて、これでレーザ共振器を構成している。
2008.09
International Defence Review
Beam on: derected energy wearpons get charged up for use on the battlefield
<0810-090049>
今年10月に迎撃試験の予定。
・Silent Guard
ミリ波非殺傷兵器
・Vigilant Eagle
空港設置型 SAM 迎撃用 HPM 兵器
2008.09
Jane's Missiles & Rockets
Raytheon plans shootdown by laser of mortar round
<0810-090003>
Raytheon社が年内に、50kWファイバレーザを用いて飛翔中の迫撃砲弾を破壊する試験を行う。 この試験結果が
よければ国防総省は実用型を発注する計画で、同社は受注後1年以内に納入が可能としている。 同社は2006年6月に、20kWのレーザで固定し
た60mm迫弾頭を450mm以上で破壊する試験に成功している。
同社はこのレーザを、Centurion 地上設置型 Phalanx に照準用の低出力レーザと共に取り付け、20mm砲の射程が1.5kmであるのに対し、晴
天では15kmで迫弾を撃墜する。
2008.08.06
Jane's Defence Weekly
US seeks to protect air-launched weapons against laser defences
<0809-080605>
米国とイスラエルが防空用にレーザ兵器を開発しているのと同様に中国とロシアも防空用レーザ兵器を開発している。 特に
中国は防空用 HEL 技術主要国になっている。 一方ロシアでは Almaz Antey社が移動型の防空レーザシステ
ムを開発しており、いずれも精密誘導爆弾やミサイルから重要拠点を防護しようとしている。
米国では Raytheon社が LADS を用いた迫撃砲弾迎撃試験を2008年4/四半期に開始するほか、
DARPA と GA社が液体レーザ HELLADS を作戦機に搭載し、ミサイル、ロケット、迫撃砲弾、SAM、AAM を撃墜
しようとしている。
この様な状況から米空軍は、レーザ兵器の攻撃に耐える空投武器の研究を進めている。 これは空投武器にコーティング
を施すことでレーザの破壊効果を起こらせるもので、最小限5秒間の耐レーザ時間を狙っている。
2008.07.23
Jane's Defence Weekly
Raytheon targets in-flight shootdown of mortar round
<0809-072307>
Raytheon社が開発中の対空レーザ砲 LADS による飛翔中の迫撃砲弾を撃墜する試験が今年の4/四半期に行わ
れる。 同社は2006年に自社経費で20kWレーザにより迫弾を550mで破壊する試験を行っているが、今回の試験は50kWのファイバレーザを用い
るもので、国防総省との契約で行われる。 LADS は Phalanx の砲架に取り付けられ、Phalanx のセンサや FCS を使用する。
Raytheon社は LADS を Centurion C-RAM に取り付ける計画で、これにより Centurion の射程を M61A1 6銃
身20mmガトリング砲の射程1.5kmを10倍に延ばすことができるようになる。 同社は受注すれば12ヶ月以内に納入できるとしている。
2008.07
Jane's Missiles & Rockets
US Army prepares to select High Energy Laser beam-control system
<0808-070040>
米陸軍は、飛来するロケット弾や迫撃砲弾を撃墜する HEL-TD 技術検証計画で、ビーム
の制御を行う BCS 装置を、今会計年度末である2008年9月までに1社に絞り込む計画である。
BCS の SDD は2007年に Boeing社と Northrop Grumman社が受注している。
2008.04.02
Jane's Defence Weekly
Israel reaffirms decision to reject THEL system
<0806-040205>
イスラエル国防省は、ガザ地区から発射されるロケット弾攻撃に対して THEL は有効ではないとする先の決定
を再確認した。 3月21日にイスラエルは THEL が展開している WSMR に調査団を送ったが、この結論に達した。
THEL は Nautilus 計画を引き継いで、現在 Northrop Grumman社の一部になっている TRW社が開発を行い、1996年には初めての試験が行われた
が、18tの大きさから機動可能な MTHEL の開発を開始したものの2005年に計画が中止になった。
その後 Northrop Grumman社は、移動型の SkyGuard をイスラエルに提案し、それまでのつなぎとして試作 THEL を使用することを提案したが、
移送に18ヶ月と$180Mを要することからイスラエルは提案を受け入れなかった。
2008.03.17
Aviation Week & ST
What's the threat?
<0804-031706>
2008.01
International Defnce Review
Raytheon sets target for Future Phalanx
<0803-010010>
Raytheon社が Centurion LPWS (Land-Based Phalanx Weapon System) にレーザを組み合わせた、12ヶ月以内に配備可
能な Future Phalanx の実証試験を計画している。 使用するレーザは30〜50kWの民生品の光ファイバレーザで、現在
1kuである Centurion LPWS の援護範囲を十倍というオーダで広げることが出来る。
Centurion LPWS はイラクで米軍が34基、英軍が5基使用しており、更に米陸軍が16基、空軍
が6基、英軍が8基発注している。
2007.11.07
Inside Missile Defense
Panel mulls using Lasers against Rockets,Artillery and Motors
<0723-110702>
米陸軍は、開発をめざしている DE-SSL (Directed Enargy Solid State Laser) 構想の細部検討を兵器学会
の科学技術委員会に委託していたが、最近14ヶ月の研究が終了した。
研究は RAM を迎撃するレーザシステムの SSL 装置、ビーム制御装置、システム設計等に関するもので、現
在秘密に指定された作業を行っており、細部は明らかにされていない。
2007.10.22
Aviation Week & ST
Laser Avenger
<0722-102203>
Boeing社が9月26〜27日に、自社開発中の Avenger 搭載レーザによる IED 及び UXO
(Unexploded Ordnane) の破壊試験に成功した。
試験では1kWの SSL を使用し、5個の爆発物を安全距離を確保した距離から破壊した。 また UAV 対処の基
礎試験として、地上に駐機した2機の小型 UAV を破壊した。
2007.10.15
Aviation Week & ST
Raytheon's directed-energy
<0721-101503>
Raytheon社の DEW 研究グループは、迫撃砲弾を500mの距離から破壊する20kWレーザ
の照射試験を行っている。 装置は40本の低出力レーザを束ねたもので、ビーム制御装置は使用していない。
同社は長距離砲弾や UAV 迎撃に向け、更に照射距離を延伸する計画で研究を進めている。
同社は ABL 計画で、キロワット級 SSL 照射装置により90秒の照射を50回以上実施している。
2007.09.26
Inside Missile Defense
USAF to award first laser research program contract in November
<0722-092601>
米空軍 AFRL はレーザ兵器による各種標的の脆弱性とレーザ照射による破壊効果の基礎研究を、今年11月か
ら5年間の予定で行う。
研究では、15kW及び 5kW炭酸ガスレーザと20kWの1.07μm ファイバーレーザを使用し、各種標的の脆弱性評価、レーザ兵器の破壊効
果、高出力レーザの M&S 及び照射実験、標的の光学的信号測定等を行い、取得成果を開発中の ABL と ATL
に反映させる。
2007.09.03
Inside the Army
Army awards development contracts for Solid-State Laser weapon
<0721-090302>
米陸軍 SMDC は、車載型ソリッドステートレーザ兵器の技術の研究について Northrop Grumman、Boeing の
2社と契約した。 研究はロケット弾及び砲迫弾に対処する車載型 HEL (High Enargy
Laser) 開発の第一段階で、3年間の開発には$50Mが充当されるとみられる。
HEL は THEL の様にフッ化重水素を使用しない利点があるが、最大の技術課題は車載用のビーム制
御サブシステムの開発にある。 ビーム制御システムの事前設計は、2008年夏までに終了する予定で、Boeing社は HEMTT に搭載するシ
ステムを開発している。
第二段階は100kW級の出力を、第三段階では2013年頃に実目標への照射実験を行う。
2007.08.15
Inside Missile Defense
Navy will ask industry for idea for electron laser
<0719-081501>
米海軍 ONR は、DDG-1000 などの将来艦船に装備するメガワット級 FEL
(Free Electron Laser) の開発提案を企業等に求めている。 海軍公報は11月に発出される予定で、巡航ミサイル、対艦ミサイ
ル及び大量の小型艇による攻撃に対処可能な艦船搭載用高出力レーザ兵器の開発をめざしている。
FEL の出力は現在の技術では艦船搭載用の14kWが最大であり、海軍は先ず艦船搭載用のFY-10に100kW級の試作開始し、
その後1MW級の開発に移行する構想である。
2007.07.02
Inside the Navy
Navy seeks to develop Fiber Laser Weapon System in FiscalYear 2008
<0717-070202>
米海軍は、砲弾から UAV までの脅威から艦艇や部隊を防護するファイバーレーザ兵器
の開発を計画中で、FY-09夏にシステムの照射試験を行う計画である。 現在海軍はレーザの出力とビームの品質改善を目標に
LaWS (Laser Weapon System) 研究を行っており、FY-08中頃から開発に移行する。
最近の試験では、2006年6月に Raytheon社が商用の20kWファイバーレーザを用いて60mm迫
撃砲弾の破壊に成功、所望の距離で砲弾、UAV 及び光学センサの破壊に効果があることを確認している。
海軍は FY-09夏に飛翔する迫撃砲弾と 光学センサを標的として照射試験を行う。
2007.06.18
Aviation Week & ST
Light show
<0714-061820>
・ATL
COIL レーザを使用する ATL は運用評価段階に移っている。 11〜12月に C-130 による 照射試験を
予定しており、2010年までに導入計画 (POM) で装備化をねらう。
・Skyguard
THEL の技術を採用した8×20呎のコンテナ3台からなる移動式レーザシステ
ムで、C-130 による移動が可能である。 価格は$150Mであるが、量産化すれば$30M以下を見積もっている。
・対 Manpad レーザシステム;
Boeing社が開発している40呎のトレーラに搭載するレーザシステムは出力が5〜15kWで、2〜5km以内の Stinger 級 MANPADS を2.5秒
以内に無力化する。 6〜9ヶ月以内に野外迎撃試験を予定しており、1個システム$45M〜$50Mを見積もっている。
・ABL
2009年8月に弾道ミサイルの迎撃試験を予定しているが、FY-08要求では議会が要求額から$200〜$250Mを削減、法案が成立すれば迎撃
試験は2012年まで3年遅延する。
・SSL 技術
現状では25kWレベルの出力だが、5年以内に100kWのシステムが開発され、UAV や F-35 へのレーザポッド搭
載の検討が始まっている。
2007.01.24
Jane's Defence Weekly
Solid-state laser enters production
<0704-012405>
Northrop Grumman社が1月16日に、100kW級 SSL (Solid-State Laser) の製造を開始したと発表した。 こ
れは米空軍の JHPSSL (Joint High-Power SSL) 計画の Phase 3 として行われ、2007年に同社の施設に
3kWモジュール40個を設置する。 そのうち8基は予備用で100kWの発振は32個のモジュールの
出力合成で達成する。 JHPSSL Phase 3 の指名に敗れた Raytheon社と Lawrence Livermore 国立研究所は、今後独自に研究を
続行する。
Northrop Grumman社は、陸軍が2007年契約を予定している RAM (Rockets, Artillery and Motars) を撃墜する車載システムである
HEL-TD 計画でも競い合っている。 また同社はイスラエル国防省に SkyGuard シ
ステムの説明を再度実施している。
2006.12
Jane's Missiles & Rockets
SILL sets standard for output power
<0703-120021>
Northrop Grumman社がダイオード励起式固体レーザである SILL (Strategic
Illuminator Laser) による数kWの発振に成功した。 SILL は高品位ビームを5kHzで5分間
継続発振した。
Northrop Grumman社は2004年に SILL の Risk Reduction 及び設計、実証契約である Phase 2 を MDA から受注し、次いで2005年に
装置を試作する Phase 3 契約を受注していた。
2006.11.20
Defense News
New record for FEL
<0703-112003>
米エネルギー省 Jefferson Lab で研究中の FEL (Free-Electron Laser) が世界で初めて初めて、
14.2kWの発振に成功した。 発振は波長は1.61μの IR であった。
米海軍研究所はレーザ兵器の艦船搭載に大きく前進したとして、期待を高めている。
2006.11
Jane's Missiles & Rockets
Israel focuses on anti-rocket defence
<0624-110003>
Hizbullah によるロケット弾攻撃に対して、イスラエルでは対抗システムの議論が盛んになっている。 Northrop Grumman社は2004年
に棚上げになった MTHEL を小型化した Skyguard システムをイスラエルに売
り込もうとしたが、イスラエル国防省は高価すぎると結論づけた。
これに代わる案の一つに陸上型 Phalanx も挙がっている。
イスラエル国内でレーザ砲を開発しようとの動きもあるが、$1.25Bかかると見られている。
2006.10.18
Jane's Defence Weekly
US claims that China has used lasers to attack satellites
<0622-101804>
米国 Joint Functional Combat Command の CSM (Command Sergeat Major) が10月12日に、中国が米国の偵察衛星に
高出力レーザを照射して偵察の妨害を行っていたことを明らかにした。 照射されたのは National Reconnaissance Office の画
像衛星の模様で、中国上空で度々画像取得に失敗していた。
2006.10.16
Inside the Navy
Navy plans to build High-Enargy Laser gun within next few years
<0624-101605>
米海軍 NSWC は、2〜3年以内に高出力レーザ砲を開発する提案を、企業各社に求めている。
10月11日に発簡した通知文書では現在研究中の HELWS (High Enargy Laser Weapon System) 計画を強化し、COTS を採用することで車
載型及び艦艇搭載型について早期の装備化をねらう。 企業側には12月26日までの対応を求めている。
2006.10.09
Inside the Army
After delay,Army moving forward with High-Enargy Laser development
<0624-100909>
米陸軍は今年の夏から中断している、HELTD (High Enargy Laser Technology Demonstrator) の RfP 概案を
今月中に発簡する準備を進めている。 最終的な RfP 発簡時期は概案発簡から34日以内とみられる。
HELTD は高出力 SSL を用いた、CM 及び RAM (Rocket、Artillery、Motor) を迎撃
するシステムの実験機で、2008年度に企業数社を選定し三段階に区分した開発を進める方針である。
2006.10
Jane's Missiles & Rockets
Shelved MTHEL may not have worked against Katyusha salvoes
<0622-100009>
イスラエルをヒズボラのロケット弾攻撃から護ろうという MTHEL は、コスト高と取り扱いにくさ
から米陸軍は2004年に棚上げしているが、イスラエルの軍事専門家が MTHEL の射撃経費は$3,000程度で、これ
を国境に20〜30基並べればイスラエルを護れると主張している。
しかしながら2000〜2001年に行われた迎撃試験で28発の Katyusha を撃墜したもののいずれも単機で、数十発の斉射
に対抗したことはない。 また1996〜2002年の開発経費は$300Mに上り、更に開発を続けプロトタイプを試作するまでに
更に$350Mの経費が必要と見積もられている。
2006.09.28
Inside the Pentagon
Air Force,OFT meet to evaluate Tactical Mirror Relay system design
<0622-092801>
Boeing社のミラー中継を用いた戦術レーザー兵器の設計審査が9月28日に行われ、AFRL は
15〜25kWの SSL を用いた装置の試作を近日中に開始する。 空軍は市街地等に配備し IED の破壊等に
使用する構想である。
空軍は先月、同様の技術を用いた大型の ARMS (Aerospace Relay Mirror System) 試作機の試験に一部成功し
ている。 ARMS は戦略兵器として高々度飛行船または長時間滞空 UAV を中継用に使用するシステムで、Boeing社は4年前から研究を行っ
ている。
2006.09.28
読売新聞
「米の偵察衛星、中国がレー・・・」
<0619-092801>
Defense Naews 紙が最新号で、中国が過去数年にわたって、上空を飛行する米偵察衛星に
対して偵察機能を無力化する地上配備型のレーザー兵器で、強力なレーザーを複数回
照射していたと報じた。 具体的な時期や、実際に米偵察衛星に被害が出たかどうかについては不明としている。
報道によると、強力なレーザーを照射することによってソフトに影響を与え、偵察機能を失わせることが可能だという。
2006.09.25
Defense News
China tried to blind US sats with laser
<0620-092513>
中国が、領土上空を通過する米国の偵察衛星に向けて、地上から高出力レーザの照射
していたことが明らかになった。
中国の照射試験がどのような影響を及ぼしたかは不明だが、情報筋によるとレーザは衛星の偵察機能を妨害す
る目的で、数年来試験を行っているとみられ、既にロシアが保有する GPS 衛星妨害システムと合わせ、米空軍
は宇宙偵察システムの見直しを図る必要が出てきた。
2006.09.06
Jane's Defence Weekly
Israel revives plan for anti-rocket laser system
<0619-090610>
イスラエルが、最近のロケット弾攻撃の状況からレーザシステムを復活させる計画である。 Northrop Grumman社は既に THEL の派生
型である Skyguard システムの売り込みを行っている。
2006.08.07
Aviation Week & ST
Laser defense
<0617-080705>
ヒズボラによるカチューシャロケット攻撃に対処できるとして、Northrop Grumman社が化学レーザを用いた Skyguard
システムの採用をイスラエルに提案している。
Skyguard は2年前に計画を中止した THEL を四分の一規模に縮小したシステ
ムで、車両や C-17 での輸送が可能である。 同社はイラクの米軍部隊のほか、政経中枢、空港及び原発防護等広く活用できるとしている
。
同社によると DoD は現在開発の重点を SSL に移しているが、完成までには少なくとも10年を要するのに対し、Skyguard は
2年以内に装備化が可能である。 THEL は実射試験でカチューシャを含む48発のロケット及び砲弾を破壊してい
る。
2006.07.31
Inside the Army
DoD Gen: Army revisiting decision to delay 100kw solid-state laser
<0618-073101>
米陸軍 SMDC は100kw級 SSL の基礎研究である HELTD (High Enargy Laser
Technology Demonstrator) の計画見直しを行っており、計画開始時期は1年遅れの2007年7月以降となる。 見
直しの理由は公表されていない。
計画では2013年度末までに試作実験機による照射試験を行い、引き続き SDD に移行する予定であった。
2006.06
National Defense
Up front
<0615-060001>
米陸軍は精密誘導兵器の開発装備化計画見直しを進め、再評価により優先順位を設定する。
GMLRS、ATACMS 及び Excalibur は計画に大きな変化はないとみられるが、取得数は削減される公算が大きい。 また、DEW の開発装
備化が注目されており、軽装甲車規模の SSL 兵器の開発が期待されている。 Northrop Grumman社は
2008年までに100KW 級の試験を予定し、Textron社も3年以内の兵器用レーザ照射試験をめざしている。
2006.02.22
Jane's Defence Weekly
Fact or fiction?
<0606-022208>
・固体レーザ
・液体レーザ
・化学レーザ
・自由電子レーザ
・ABL
ABL はブースト段階の液体燃料 TBM を600kmで撃墜することを目指している。
ABL は2002年に迎撃試験とした当初計画から既に6年遅れている。
・中継ミラー
衛星や気球/飛行船でレーザを反射させ到達距離を延伸させようとする計画
右図中は ATL の本体。
・Hornet
Northrop Grumman社が提案する THEL の車載型。 手前は破壊された標的。
Talon (Tactical Laser Operational Needs) は FCS-W ハイブリッド車に搭載される固体レーザ。
FEL は本体及び電源が艦載に適している。
2006.02.08
Jane's Defence Weekly
USN to develop fibre lasers
<0605-020804>
米海軍研究所によると、海軍は10年以内にポッドに収納し F/A-18 級の作戦機に搭載できる
100kW級ファイバーレーザを開発しようとしている。 このレーザは対地攻撃が可能で、再チャージなし
に60秒間に20目標を攻撃できる。 再チャージの所要時間は15分である。
ファイバーレーザは SSL (Solid-Stale Laser) に比べ熱の処理が容易で構造も簡単
であるという。
海軍はこのほかに100kW 級 FEL (Free-Erectron Laer) の開発も進めており、将来は MW 以上を目指している
。
また電磁砲の開発も進めており、既に1/8モデルを試作していて、更に大型のモデルによる発射試験を計画し
ている。 開発目標とする電磁砲は250nmを Mach 5.0 で7秒間で飛翔する弾を6〜10発/分
で発射する物である。
【註:】
ファイバーレーザとは光通信などで使用している光ファイバのガラスに、希土類などのレーザ活性な元素を添加して、光ファイバ自身
をレーザ共振器にしようとするものである。
2006.02.06
Inside the Army
Laser demonstrator may support future Army acquisition program
<0605-020603>
米陸軍 SMDC は100kw級固体発振レーザである HELTD (High Energy Laser
Technology Demonstrator) の提案を、2月25日を期限に求めている。
HELTD は RAM、精密誘導兵器、UAV 等の各種脅威に対し有効なレーザ技術を確立することを目的とし、2013年度に照
射実験を行う計画である。
試作品は技術検証のみを目的とするが、高出力レーザ、ビーム制御、温度管理、指揮統制及び電源の各サブシステムから構成され、車
載方式についても検証する。
2006.01.23
Inside the Army
Industry Officials: Push needed to secure Laser development funds
<0604-012301>
Northrop Grumman社をはじめとする企業各社は、DoD がレーザ兵器開発と装備化のペースを遅らせようとして
いるとして兵器開発の必要性と十分な予算配当を要望している。
同社はまた、DoD が ABL 開発を中止又は装備化の延期を検討していることを示唆した。
2006.01.16
Defense News
High-power lasers to join US arsenal
<0603-011618>
Northrop Grumman社は、JHPSSL (Joint High Power Solid-State Laser) Phase 3 を、3年間$56.7Mで受注した。
研究は CM、ロケット/砲弾、UAV 等への対処をねらいとする各種プラットフォーム搭載の
100kW級 SSL 兵器の開発で、陸軍 SMDC、海軍 ONR、空軍研究所が研究に参画している。
計画は Phase 2 を終了した段階にあり、2005年に27kW以上の発振に成功し総放射時間は350秒であった。
Phase 3 では出力100kWを目標とし、4〜5年後の実用化をめざす。
2006.01.11
Jane's Defence Weekly
Congress increases budget for joint US-Israeli defence projects
<0603-011110>
12月22日に議会を通過した防衛予算法案で、イスラエルからの兵器調達や共同事業について議会は、DoD からの要求$450Mに
$150Mを上乗せして$600Mとした。 この中には AWS (Arrow Weapon System) の開発と
調達に$133Mが含まれている。
昨年イスラエルで迎撃に成功した Arrow Block V の開発には$63Mが割り当てられているほか、40〜200kmの
射程を持つロケット弾を迎撃するため Arrow を基礎に開発されるシステムには$10Mが配分される。
反対に米国が撤退した MTHEL 計画は減額され、代わって Northrop Grumman社の将来計画に$2.5M
が配分される。