A-160 Hummingbird に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2012.07.02 Aviation Week & ST A160 argus work stops <1208-070210>
 Boeing社が、アフガン配備に向け開発していた BAE Systems社製 Argus-IS 広域捜索装置を搭載した A160T Hummingbird の作業を停止した。 同機の墜落事故により米陸軍が作業停止を命じたことによる。
 Argus-IS はギガピクセルの EO カメラを搭載した装置である。
2012.02 International Defence Review A160Ts head for Afghanistan <1204-020008>
 米陸軍が ARGUS-IS を搭載した A160T Hummingbird 3機を緊急調達 (QRC) し、 アフガンに投入する。
【関連記事:1111-100023 (IDR 2011.10)】
2011.10 International Defence Review US to field Hummingbird UAV in early 2012 <1111-100023>
 米陸軍が2012年2月か3月に、ARGUS WAAS を搭載した A160T Hummingbird 3機を配備 する。
 陸軍ではこの Army ARGUS A160 を 'AAA' と呼んでいる。
2011.04 International Defence Review US Marine Corps to receive two A160T Hummingbirds <1107-040013>
 2010年12月に米海軍は、海兵隊の Cargo UAS として Boeing社の A160T Hummingbird と Lockheed Martin/Kaman社 の K-MAX をそれぞれ$29.9M、$45.8Mで発注したが、Boeing社は3月に2機の Hummingbird を納入し、4月以降 毎月1機を納入する。 同社は6機を製造している。
2011.02 International Defence Review Hummingbird to fly with combined payload <1103-020030>
 米 DARPA が12月7日、Boeing社の子会社である Frontier社に、A160 Hummingbird ARGUS-IS 画像装置と SIGINT 装置を搭載する契約を行った。 これは2010年9月に FORESTER レーダを搭載して墜落した試験に続く ものである。
 ARGUS-IS は1Gピクセルの広域監視 EO システムで、0.25u以下の小型移動目標を捕捉できる。 SIGINT 装置としては Eclipse社の Pennant Race か Northrop Grumman/Argon社の、いずれも3MHz〜3GHzをカバーする装置が候補に挙がっている。
2011.01.19 Jane's Defence Weekly US Army steps up moves to field VTOL UAS <1102-011904>
 ゲーツ米国防長官が、陸軍が VTOL UAS の整備を急ぐことを明らかにした。 陸軍は2011年後半に A160T Hummingbird 1機をアフガンに投入し、FY12の初期に更に2機を投入する。 最初の1機は DARPA、次の2機は SOCOM から 提供を受け、陸軍もFY12から調達を行う。
 米陸軍の UAS 開発関係者によると、A160T には小型移動目標を広範囲にわたり捜索する ARGUS-IS センサのほか、完全動画カメラや SIGINT 装置が積まれ、将来は大型 SAR も搭載する。
2010.11 International Defence Review A160 crashes during jungle trials <1012-110006>
 Boeing社製 A160T (YMQ-18A) 2機のうち1機が、9月始め、試験中に墜落 した。 この試験は米陸軍と DARPA が、A160T/YMQ-18A に FORESTER レーダを搭載して行って いたもので、事故は着陸時に生起した。
 FORESTER は重量272kgの P-band (225〜390 MHz) GMTI/SAR レーダで、6mのリニアアレイアンテナは±45゚の電子走査を行うため、監視する方 向に向け機械的に方向を変える方式になっている。(右図)
2010.05 International Defence Review High-speed Hummingbird UAV displays cargo-delivery and senor capabilities <1008-050007>
= A160T Hummingbird の紹介記事 =
 Flontier社が開発した A160 は224kWのガソリンエンジンを搭載していた。 2004年5月に Boeing社が Flontier社を買 収し、426.5kWターボエンジンを搭載した A160T を開発した。 'T' はターボエンジンの意味。
2010.03.24 Jane's Defence Weekly Boeing to produce Hummingbirds with its own money <1005-032408>
 Boeing社A160T Hummingbird 21機を、契約が成立してからでは間に合わないとして自社経費で生 産する。 第一次分5機の一番機は年内に完成し、残りの16機も18ヶ月以内に完成する。 一方、米海兵隊向けの輸送用 UAV で対抗する KMAX を提案している Lockheed Martin/Kaman社グループは、海兵隊からのRfP を待っている。
 A160T Hummingbird はこのクラスの回転翼機としては世界最長となる滞空記録を樹立していて ISR 用としても適し ている。 自社生産する21機とは別にSOCOM から10機を受注しており、SOCOM は FORESTER 樹間監視レーダを搭載した Hummingbird の実用試験を中南米で行っている。
2010.03.22 Aviation Week & ST Unconventional lift <1005-032202>
 米海兵隊が要求している輸送用 UAV の RfP は年内に発簡されると見られるが、要求は昼夜 を問わず75nm離れた地点に6時間以内に2,500-lbを、自動及び遠隔操作で輸送できることになっ ている。
A160T Boeing:右図
 スリングを用いて貨物を吊り下げての初飛行は1月に行われ、3月11日に展示飛行をした。 1,250-lbずつを2往復で5時間で、合わせて 2,500-lbを輸送した。 また1,250-lbを吊り下げ高度12,000ftで2.5分間ホバリングした。
K-Max Lockheed Martin/Kaman
 展示飛行を1月下旬に行い、1,500-lbを5時間で2往復し3,000-lbを輸送した。 また、4箇所のフックに合わせて 3,450-lbを吊り下げ、単一フライトで別々の4箇所に輸送をした。 そのうち3箇所は自動で、1箇所は遠隔操作であった。
2009.12.16 Jane's Defence Weekly US Army explores Hummingbird sensor payloads <1002-121604>
 米陸軍は A160 HummingbirdVADER レーダを搭載したいとしているが、SOCOMFORESTER レーダの搭載を希望している。
2009.06.22 Aviation Week & ST Scouting ahead <0908-062214>
 米海軍は今秋にも Fire Scout UAV の艦載を開始するが、Northrop Grumman社は補給輸送用 UAV として 海兵隊に売り込みを行っている。 海兵隊の補給輸送用 UAV には Boeing社が A160T、Lockheed Martin/Kaman社が K-Max を提案していて、海兵隊は、アフガンに来年配備することができ、150nm離れた間を1日に 10,000〜20,000-lbを輸送できることを要求している。 Fire Scout の搭載能力は600-lbと、A-160Tの2,500-lbK-Max の6,000-lbに比べて一番小さい。
【 K-Max 関連記事:(JDW 2003.08.06)】
 米海軍は Fire Scout を LCS-1 Freedom搭載する試験2010年2/四半期に開始する。 Fire Scout は搭載 艦から110nm以内を8時間滞空でき、指揮統制は UHF の TCDL を介して行われる。
2008.10.22 Jane's Defence Weekly US SOCOM starts to receive A160T Hummingbirds <0812-102205>
 米特殊部隊 (SOCOM) が、偵察及び補給用として A160T Hummingbird UAV の調達を開始した。 SOCOM は2009年 末〜2010年初めに、FORESTER 樹間監視レーダを搭載した試験を実施する。
 Boeing社によると既に納入が開始されている。 SOCOM は11月までに10機を受領する計画である。
 Hummingbird の騒音は Bell 407 の1/4と極めて静かで、SOCOM の作戦に適しているという。
2008.10.15 Jane's Defence Weekly Hummingbird rotorcraft claims world record for UAV endurance <0812-1015031>
 Boeing社が、A160T Hummingbird が、5月14日〜15日の試験で、18時間41分と、500kg〜2,500kgの UAV による 世界最長滞空時間を記録したと発表した。
 Boeing社が目指す A160T の性能は、最高速度は140kt(註:= 255km/h)で、上昇限度は従来のヘリより10,000ft高い30,000ft である。
2008.05.28 Jane's Defence Weekly The Boeing A160T Hummingbird ・・・ <0807-052801>

 Boeing社が5月21日に、A160T Hummingbird が、非公式ながら滞空世界記録を達成したと発表した。

2008.03.31 Aviation Week & ST Rigid rotors <0807-033106>
= A160T Hummingbird を紹介する4頁にわたる特集記事 =
 A160T Hummingbird は昨年12月に墜落事故を起こしたが、Boeing社は飛行制御装置に新たな安全装置を取り付け、滞空時間の 世界記録達成を行おうとしている。 これは、300-lbを搭載して高度15,000ftで、地表面効果を伴わないホバリングにより18〜20時間の滞 空記録を目指すものである。
 A-160 は、MQ-8B Firescout が有人ヘリを改造したのとは異なり、UAV として設計されたもので、機体重量2,500-lbに対し2,600-lbの燃料を機内に搭載できる。 エンジ ンは PW207D ターボシャフトエンジンで最大離陸重量は6,500-lbであり、1,090-lbの搭載能力がある。
 両翼合わせて8発の AGM-114 Hellfire を搭載できるほか、胴体下に大型のポッドを搭載でき、負傷兵の 搬送や小型 UGV の空輸もできる。
2008.03.10 Aviation Week & ST Rotary restart <0804-031012>
 Boeing社が、2007年12月10日に墜落した A160T Hummingbird のプログラムを修正して試験飛行を再開する。 この事 故の影響で計画は2ヶ月遅延することになる。
 今後の試験では300-lbを搭載しての18時間滞空性能の確認、地表面効果なしで15,000ftまでの上昇性能などが確認され る。 また Active Conformal ESA レーダ、Forester 森林透過レーダ、Argus 広視界ビデオな ど、 DARPA が開発している三種類のセンサ搭載試験も行われる。 更に特殊部隊の貨物運搬用1,000-lbポッドの搭載や、Hellfire の発射試験も行 われる。
 Boeing社は A160T を MQ-1 Predator のような固定翼 UAV に代わる長時間滞空型 VUAS として売り込んでいる。
2007.12.17 Aviation Week & ST A160T crash probed <0802-121702>
 最初のタービンエンジン搭載型である A-160T Hummingbird が12月10日に墜落した。 事故 は DARPA が追加要求した最終試験の際に起きた。 原因は解明中である。
2007.10.22 Aviation Week & ST Hummingbird record <0722-102210>
 Boeing社は10月16日に A160T Hummingbird 回転翼 UAV の飛行試験を行い、500-lbを搭載し、高度5,000ft で12.1時間の滞空に成功した。 消費した燃料は搭載量の60%であった。
 同社は、これまでに1,000-lb搭載で8時間の滞空試験を行っており、300-lb搭載で18時間滞空の試験を近日中に行う。
2007.10.10 Jane's Defence Weekly A Boeing A160T Hummingbird rotary unmanned ・・・ <0721-101001>

 Boeing社が開発中の A-160T Hummingbird が、1,000-lbを搭載して5,000ftを飛行 する試験に成功した。

2007.05.23 Jane's Defence Weekly Hummingbird takes to the sky with new engine <0712-052310>
 エンジンを重質油使用の P&W社製 PW207D に代えた A-160T Hummingbird の飛行試 験が開始される。 A-160T は DAEPA から3機、SOCOM から8機が発注され、既に DARPA 向けの2機が完成しており試験に使用される。
 Hummingbird はロータ回転半径11m、全備重量1,800〜2,200kg、ペイロード136〜454kgで、2001年に四気筒エ ンジン搭載の3機が DARPA に納入されている。 A-160T は2,500nmの航続距離、20時間 の滞空能力、速力140kt、上昇限度25,000〜23,000ftの性能を持つが、滞空能力40時間型も計画されている。  また武装化も検討されている。
2006.10.16 Aviation Week & ST New approach <0621-101608>
= 米の軍用有無人ヘリの開発導入状況 =
A/MH-6 Unmanned Little Bird
 9月に有人型による初飛行を行ったが、陸軍 SOR の無人機仕様の発注が見込めないことから自社開発を中止する。
X-50A Dragonfly
 DARPA が4月に行った実験飛行で2号機が墜落し計画は中止された。 初号機は2年前に墜落 大破している。
CSR-X
 空軍の次期戦闘救難機の機種決定は11月に予定され、CH-47G、S-92、US-101 及び V-22 が受注競争に参加している。
A160 Humminggird
 これまでに58時間、32回の試験飛行を行い来年少なくとも6機を更に試作、Marveric の搭載試験を予定する。2007年中頃に初号機を SOCOM に納入を予定する。
Fire Scout
 陸海軍用として現在8機の MQ-8B が Northrop Grumman社工場で組み立てを行っている。 機体価格は$2.5〜$3M。
UH-72A LUH
 7月に北米 EADS社のE C-145 が選定され、322機を製造する。陸軍への初号機の納入を11月に予定する。
ARH
 Bell社は2機を試作し、7月に初飛行を行った。 LRIP は4月に予定され、陸軍は368機を、州兵が120機を導入予定である。  なお、議会はFY-07要求から6機を削減している。
2005.08.24 Jane's Defence Weekly Network rules <0518-082418>
= Boeing社の軍事部門に関する5ページにわたる特集記事 =
 Boeing社の R&D 部門である Phantom Works では、現在4,000名の技術者が500件のテーマについて研究してい る。 またモスクワに BDC (Boeing Design Center) を開設して、1,000人のロシア人技術者 を擁している。
FCS
X-45A/C/D
 X-45D は、重量が X-45C の2倍
X-50A CRW(Canard Rotor/Wing)
(関連資料 AW&ST 2003.12.08)
X-43A Hyper-X
A160 Hummingbird
 136kgを搭載して24時間、2,500nmの飛行が可能。
(関連資料 AW&ST 2004.10.11)
P-8A MMA
CAV (Common Aero-Vehicle)
(関連資料 JDW 2005.06.15)
BWB bomber (Blended Wing/Body)
(関連資料 JDW 2004.06.16)
2004.10.11 Inside the Army DARPA developing radar to aid tactical-level Unmanned Aerial Vehicles <0423-101103>
 DARPA は陸軍の ClassW UAV もしくは開発中の A-160 Hummingbird に装備する地上監視用のレーダーの開発 を行っている。
 レーダは高解像度 SAR とMTI 及び通信装置から構成され、TUAV に搭載する。
 開発は3段階に分かれ、第1段階は Northrop Grumman、Raytheon両社が6月に各$6Mで受注し試作競争を行っている。
 第2段階への移行は2005年夏に予定され、1機種に絞込み試作試験を行った後、第3段階で本格的開発に移行す る。
2004.10.11 Aviation Week & ST A160 back in flight <0420-101104>
 昨年10月に墜落し延期されていた A-160 Hummingbird 無人ヘリの飛行試験が再開さ れ、80分の安定飛行に成功した。
 試験は9月17日に Boeing社の Phantom Works で行われ、ローター回転数を80%に抑え飛行した。 同社は5機を新たに試作し、DARPA と の契約により2005年初めから飛行試験を計画、陸軍装備として2009年の IOC を目指す。
 Hummingbird は全長35ft、時速140kt、高度30,000ftで300-lbを搭載し24時間以上の滞空が求められており、 ローターの回転数を半減することで滞空時間を稼ぐ設計となっている。
2004.09.27 Defense News Boeing tests Hummingbird <0421-092702>
 Boeing社は9月17日、DARPA が開発中の A-160 Hummingbird UAV の飛行試験を初めて実施した。
 飛行試験は飛行パターンと回転翼の機能確認を目的に水平飛行とホバリングについて約80分間行われ成果を得た。
 Hummingbird は全長35ft、回転翼の直径36ftで、航続距離2,500nm、最高速度140kt、巡航高度30,000ft、24時 間滞空、搭載重量300-lb以上を要求値として設計している。
2004.01 International Defense Review Radar to detect walking trooops <0402-010014>
 Frontier Systems社が A-160 Hummingbird VTOL UAV 4機を$75Mで追加受注した。
 Hummingbird は2003年に初飛行した重量1,800〜2,300kgの UAV で、航続距離は2,500nm、滞空能力40時間、ペ イロードは230kgの性能を持つ。 Hummingbird は FORESTER レーダなどを搭載しての試験を受ける。
 FORESTER は林間を1.6km/hで移動する人員を捕捉できるレーダで、開発の第2、第3段階の契約を Northrop Grumma社か Syracuse Research社が受注する。
 開発の第2段階では試験塔上、第3段階では有人機及び A-160 に搭載しての試験が予定されている。
2004.01 International Defense Review Lightweight airborne radars are piecing the battlefiels's veil <0402-010021>
= UAV 搭載 SAR の現況と趨勢に関する記事 =
┏━━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━━━━━━━━┓
┃装 置 名┃装置重量┃周波数帯┃分 解 能┃  特     色  ┃
┣━━━━━╋━━━━╋━━━━╋━━━━╋━━━━━━━━━━━┫
┃ISS    ┃ 290kg ┃ X-band ┃ 30cm ┃RQ-4に装備中     ┃
┃MP-RTIP  ┃    ┃    ┃    ┃2006年からRQ-4に装備 ┃
┃TESAR   ┃  76kg ┃Ku-band ┃    ┃Predatorに搭載中   ┃
┃StngrayMTI┃    ┃    ┃    ┃TESARの改良計画    ┃
┃TUAVR   ┃  30kg ┃Ku-band ┃30〜90cm┃TESARの後継      ┃
┃APY-8 Lynx┃  52kg ┃Ku-band ┃ 30cm ┃Predator, I-GNAT用  ┃
┃Lynx 改  ┃    ┃Ku-band ┃ 10cm ┃           ┃
┃軽量型Lynx┃  40kg ┃Ku-band ┃    ┃           ┃
┃長距離型〃┃  90kg ┃Ku-band ┃    ┃           ┃
┃FORESTER ┃    ┃    ┃    ┃Hummingbird 搭載 (IDR)┃
┃SmallSAR ┃  2.3kg┃    ┃ 7.5cm ┃超広帯域、2006量産開始┃
┃EL/M-2055 ┃  66kg ┃    ┃    ┃           ┃
┃EL/M-2055D┃  36kg ┃    ┃    ┃           ┃
┃MiSAR   ┃  4kg ┃Ka-band ┃ 50cm ┃LUNA X-2000 UAV に搭載┃
┃MiniSAR  ┃  50kg ┃ X-band ┃ 30cm ┃           ┃
┃  ?  ┃    ┃    ┃  1m  ┃伊 CORISTA社製 IFSAR ┃
┃QuaSAR  ┃  30kg ┃L,S,C,X ┃ 30cm ┃           ┃
┗━━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━━━━━━━━┛
 IFSAR: Interferometer SAR