その他の長期滞空型 UAV に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2021.07 International Defence Review Skydweller Aero readies for first autonomous flight <2108-070012>
 米国とスペインの企業であるSkydweller Aero社Solar Impulse 2有人ソーラー機の技術を元にしたソーラーUAVの組み立てを開始する。
 初期型試作機は2020年12月と2021年2月の2回、スペインのAlbaceteで2時間半の飛行を行い、高度16,000ftに達している。
 JanesはかつてSkydweller Aero社のUAVを、翼端長72m、翼面積2,900平方呎、
MTOW 2,500kgで、太陽光電力能力2kW、搭載能力400kg、巡航速度100kt、実用上昇限度45,931ftと報じている。
2021.04.05 Jane's 360 US Navy, CENTCOM seek solutions for stratospheric ISR operations <2105-040506>
 米海軍と中央軍 (
CENTCOM) が、成層圏を遊弋するC4ISRシステムSCOS検討を進めている。
 提案要求であるRfSによると成層圏気球か太陽電池で飛行するUAVが考えられている。
2020.11.09 Aviatio Week & ST Signal from the sky <2101-110902>
 広帯域を要する5G携帯電話では波長の短い帯域を使用するため、従来の4Gの10倍の基地局を必要とし、英国だけでも40万基地局が必要になる。
 このため英国のSPL社が高度60,000ft以上を9日間飛行する翼端長60m、重量3.5t水素燃料電池で飛行するUAVを提案している。 この飛行端末は140kmをカバーする端末を700台搭載できる。
 端末のためには20kWを要し、機体の推進と合わせて70kWの電力を水素燃料電池で供給する。
2020.02.17 Jane's 360 BAE Systems flies PHASA-35 solar-powered HALE UAV <2003-021701>
 BAE Systems社が2月17日、太陽電池を電源とするPHASA-35 UAVが南オーストラリアのウーメラ試験場で飛行したと発表した。
 PHASA-35はのちに吸収したPrismatic社と共同で開発した高高度擬衛星太陽光動力 (
PHASA) UAVで、1年間の滞空能力を持つ。 Prismatic社はAirbus社のZephyr計画にも参画している。
2020.01 International Defence Review UAVOS flight tests 14m wingspan ApuDuo HAPS aircaft <2002-010011>
 UAVOS社が11月5日、ベラルーシで10月に翼端長14mの改良型ApusDuo
HAPS UAVの飛行試験を行ったと発表した。 原型となる翼端長10mのApusDuoは2018年10月に初飛行している。
 試験飛行では1時間以内の飛行を数回実施し、その内の1回は電動ウインチで引いて草原から離陸し、それ以外は舗装された滑走路から自力で離陸した。 次回の飛行試験は高度47,520ft以上の成層圏を飛行させる。
 同社は8kgの搭載能力を持つ翼端長28mの機体を目指している。
2017.07.05 Jane's Defence Weekly Solar-electric Cai Hong UAV conducts stratopheric flight <1708-070515>
 中国メディアが、
CASC社が5月24に、太陽電池UAV CH-T415時間に及ぶ飛行試 験に成功したと報じた。
 CH-T4は外翼に上反角のある翼端長が45mのUAVで実用上限度20,000mを飛行する。 搭載能力は十数㌔㌘で、 4G/5Gの中継ができるという。
2017.06.13 Record China 米空母を撃沈させる新兵器、中国が開発か―米メディア <1707-061303>
 米National Interest誌が10日、「中国が米国空母を撃沈させる新たな手段を見いだした可能性がある」との記事を掲載した。
 中国公式メディアが、太陽光エネルギで飛行する大型UAV CH−T4(彩虹−T4)が高度20,000m の高高度の飛行に成功したと報じた。 同機はBoeing 737よりも大きいという。
 中国のDF−21が注目されているが、ミサイル以上に重要なのが攻撃目標のリアルタイム情報となる。 CH−T4は偵察や監視、通信で多大 な効力を発揮するとみられ、米国にとっては「空母キラー」になる可能性もある。
【関連記事:1705-032205 (JDW 2017.03.22)】
2017.03.22 Jane's Defence Weekly CASIC reportedly developing stealth UAVs <1705-032205>
 中国国営China Daily紙が3月9日、CASIC社が長期滞空ステルスUAV近宇宙UAV を開発していると報じた。 また訓練用多目的ステルス標的機も開発中であるという。
 近宇宙UAVは高度20~100kmを飛行するという。
2016.12.07 Jane's Defence Weekly Flying high <1701-120717>
= 高高度 UAV に関する5頁の記事 =
Global Hawk
NATO AGS
Zephyr
2016.08.26 Record China 世界3番目の快挙!韓国製無人機が成層圏飛行に成功=韓国ネット「素晴らしい進歩!」「部品はすべて日本製?」 <1609-082608>
 韓国航空宇宙研究院が25日、韓国が開発した高高度太陽光UAV EAV−3が高度18.5kmの成層圏で90分 間飛行したと明らかにした。 高度18km以上の成層圏での飛行に成功したのは、QinetiQ社のZephyr、Aerovironment社の Heliosに続いて世界3番目である。
 成層圏は風が弱く雲がないため、太陽光を動力として使用できるうえ、18km以上の空域は地上の管制が適用されないため、決められた航路を飛行する必要がない。
2015.08.12 東亞日報 韓国型高高度無人機、成層圏飛行に成功 <1509-081201>
 韓国国航空宇宙研究院が11日、同院が開発した HALE UAV EAV-3 が高度14,120mでの 飛行に成功したと明らかにした。 韓国で開発された UAV が成層圏に到達したのは今回が初めてである。
 HALE UAV は、太陽光電池で短くて数日、長い場合は数年間飛行しして地上を観測できるため、人工衛星の代替の役割を果たすことが可能で、地球の 大気圏と宇宙の中間領域の成層圏を飛ぶので、悪天候に関係なく常に飛行でき、人工衛星は1日数回しか上空を通過ないのに対し24時間の観測が可能 である。
【註】
 EAV-3 とほぼ同じ構想で作られた HALE UAV には Airbus社の Zephyr がある。 Zephyr 計画は2003年に QintiQ社が開始したが、2013年に Airbus社が買収していた。
 Zephy の最新型である Zephyr 7 は、2014年8月に太陽光が弱く昼間の時間が短い南半球の冬期に11日間の無着陸飛行に成功している。 Airbus社は、高高度疑似衛星 (HAPS) 計画として Zephyr 8 UAV 計画を開始している。
2013.10 International Defence Review Solara UAVs set to offer satellite mission set <1311-100021>
 Titan社が、太陽電池を動力源とした超長期間滞空型 (HALL) UAV Solara 50/60 計画を公表した。 Solara は水平垂直翼に太陽電池を取り付けた複合材料製の機体で、現在同社は1/5縮尺 (10m) の機体で飛行試験を行っている。
 Solara 50 は翼端長50mで全備重量159kg、搭載能力32kgで104km/hで5年間飛行し、低軌道衛星に代わる 働きをする。 同社は2014年に製造開始が可能としている。
2010.09.29 Jane's Defence Weekly Boeing wins deal for solar-powered UAV <1011-092905>
 米 DARPAVulture ⅡSolaeEagle を選定し、Boeing社と$89Mの契約を行った。  SolarEagle は翼端長400ftで、太陽電池を電源に高度60,000ftに5年間以上とどまり、通信及び ISR に使用される。
 初飛行は2014年に計画されており、飛行試験では30日間滞空する。 その際夜間には燃料電池を使 用する。
2010.09.20 Aviation Week & ST Boeing lands Vulture UAS <1011-092005>
 1,000-lbを搭載し太陽電池を動力源に5年間滞空し、模擬衛星と して使用する米 DARPAVulture 計画を、Boeing社が$89Mで受注した。 Aurora社の提案は初期段階で除外さ れ、最終段階で Lockheed Martin社の提案も破れた。
 Boeing社は Zephy を開発した Qinetiq社の協力で Solar Eagle を提案していた。 同社 Phantom Works は、第一段階として 2014年までに30日間の飛行を達成するとしている。
2010.06 International Defence Review Out of sight, out of mind: unsung HALE UAVs come to the fore <1008-060006>
= 長期間滞空 HALE UAV に関する4頁にわたる特集記事 =
Zephyr
 全備重量45kg、翼端長22mの低速飛行、低抵抗、軽量機で、太陽電池を動力源数百Wの動力でに50,000~60,000ftを数ヶ月間遊弋する。
Global Observer
 2005年5月に初飛行した翼端長50ftの縮小型である GO-0液体水素を使用した燃料電池で 8機のモータを駆動したが、既に完成している翼端長175ftの GO-1 は、液体水素を燃料とする内燃機関を動力にして 400-lbの搭載能力を持つ。 更に翼端長259ftの大型機は1,000-lbの搭載能力を持つ。
Phantom Eye
 Boeing社が自社開発している翼端長45mの水素燃料内燃機関の HALE で、450-lbを搭載して 65,000ft4日間滞空する。 初飛行は2011年に予定されている。 同社は2,000-lbを搭載して 10日間滞空する大型 HALE の開発も進めている。
Odysseus(右図)
 DARPA が2008年に開始した Vulture 計画に Aurora社が提案しているZ型 UAV である。
 Vulture 計画は1,000-lbを搭載して高度60,000~90,000ft5年間以上滞空することを求めて いる。
2010.03.08 Aviation Week & ST Aurora builds test wing for VULTURE <1004-030803>
 Aurora社が、DARPAVulture 計画 Phase 2 に向け自社経費で開発している試験用翼が完成した。 Vulture 計画は成層圏に太陽電池で5年間滞空する UAV を開発するもので、3ヶ月滞空する縮尺試験機を試作する Vulture Ⅱ は、Aurora、Boeing、Lockheed Martin の三社が12月に$155Mで受注している。
 Aurora社はかつて、翼端長114ftの太陽電池を動力源とする UAV を飛行させた経験がある。
【 Sunlight Eagle 関連記事:0906-051802 (AW&ST 2009.05.18)】
2009.10.26 Aviation Week & ST Fuel-cell flight <0912-102602>
 米海軍研究所 (NRL) が Protonex社やハワイ大学などと開発している Iron Tiger 水素燃料電池 UAV が10月9日か ら10日にかけて、23時間17分の飛行を行い、非公式ながら同種 UAV の滞空記録を更新した。
 Iron Tiger は37-lbの UAV で、従来の蓄電池に比べ1/7の重量しかない550W燃料電池で、内燃機関の4倍のエネルギ効 率を生みだし、5-lbのペイロードを搭載している。
2009.07.20 Aviation Week & ST Propulsive promise <0909-072009>
 誕生時のジェットエンジンはパワーと信頼性が低かったため離陸時にピストンエンジンが併用されたが、電動航空機にも同様の ハイブリッド推進が試みられている。
 AeroVironment社の Global Observer水素燃料ピストンエンジンと太陽電池電動モータが併用される。 米 国防総省から3機受注した GO-1 は400-lbの搭載能力と65,000ftの上昇限度で、7日間滞空でき、2010年はじめに初飛行する。
 Bye社の Silent Sentinelターボファンで上昇し、太陽電池とリチウムイオン電池 で数日間滞空する。
 6月に初飛行した中国 Yuneec社E430 2人乗り軽スポーツ機 (LSA) は40kWの電 動モータをリチウムポリマ電池で駆動する。
 ドイツの LSA メーカである Flight Design社は、ピストンエンジンと70kWの電動モータを組み合わせたハイブリッド機を今年飛行させる。
 Pioneer社の Alpi 300 LSA は75kWの電動モータをリチウムポリマ電池で駆動するが、次の段階では水素燃料電池も搭載する。
2009.07.20 Aviation Week & ST Hovering hybrid <0909-072008>
= Aurora社の UAV への取り組みと Excalibur UAV に関する記事 =
Perseus, Theseus
 20年前に NASA と軍が進めた HALE UAV に提案したもので、三段ターボチャージャー付きピストンエンジンの Perseus B は1998年に60,000ft以上を記録した。
MarsFlyer
 大気が希薄な火星で2002年に、ヘリウム気球から高度100,000ftで投下された。
Orion
 自動車用エンジンを改造した液体水素エンジンを搭載する。 翼端長は132ftで、高度65,000ftで飛行する。 従来型エンジンを搭載し20,000ft に5日間滞空する Orion は2010年中頃に初飛行する。
【 Orion 関連記事:0617-080213 (JDW 2006.08.02)】
Odysseus
 DARPA の Vulture 計画に提案された Z 翼太陽電池 UAV であったが、Phase 2 には選考されなかった。
【 Odysseus 関連記事:0806-042806 (AW&ST 2008.04.28)】
SunLight Eagle
 Daedalus 人力飛行機を改造した翼端長114ftの太陽電池 UAV で、5月に初飛行した。
GoldenEye
 米陸軍の経費で2003年に開発を開始したダクテッドファンの VTOL UAV で、GoldenEye-100、GoldenEye-50 が計画され、2004年に DARPA との 契約で試作した GoldenEye-80 が2006年に初飛行した。
【 GoldenEye 関連記事:0401-010714 (JDW 2004.01.07)】
Excalibur
 VTOL と高速飛行を両立させる UCAV で、6月24日に初飛行した。 VTOL には巡航に必要とする以上の推力が求められ るため、電動式動力を併用する。 但し VTOL 機であってもホバリング飛行は行わない。 VTOL 時の推力は70%をジェットエンジンに頼る。
 最終目標は最大 VTOL 重量4,000-lb、翼端長30ftで、最大速度は海面で300kt、高度30,000ftで460ktで、上昇限度40,000ft、巡航速度90ktを目指している。
【 Excalibur 関連記事:0812-110312 (AW&ST 2008.11.03)】
2009.07.13 Aviation Week & ST Fuel-cell first <0908-071302>
 ドイツの DLR が開発した Antares DLR-H2 が7月7日に、燃料電池有人飛行機として初の 飛行を行った。 DLR-H2 はモータグライダを改造した機体で、両翼下に合わせて20kWを供給する燃料電池と水素を収めたポッドを取り付けている。
 水平飛行における所要電力は10kWで、170km/hで750kmの航続距離を持つ。 燃料効率は44%で、ピストンエンジン機の 約二倍である。
2009.07.06 Aviation Week & ST Solar-powered aircraft sees daylight <0908-070603>
 太陽電池を動力源とする HB-SIA Solor Impulse UAV がスイスで公開された。 Solor Impulse は4基の電動モータを 動力とし、重量が1,600kgながら Boeing 747-400 級の翼端長を持つ。 機体には12,000個以上の太陽 電池が取り付けられ、その重量は400kgにもなる。
 初飛行は今年末、昼夜間飛行は2010年に計画されている。
2009.06.08 Aviation Week & ST Autonomous futures <0908-060801>
= 米国における UAV の今後に関する記事 =
 米国では将来の UAV について、ナノサイズから超高速、超長期滞空、低発見性など各種について検討する UAS Flight Plan を作成している。
超長期滞空 UAV
 Qinetiq社製 Zephyrをアフガンで試験する計画である。 Zephyr は手投げ発進の太陽電池動力 UAV で 40,000ftに2週間以上滞空する。 また2,500-lbを搭載して20,000ftに3週間滞空するハイブリッド飛行 船も検討している。
MQ-X
 Predator や Reaper の後継となる戦闘機大の UAV で、EADEAD、戦術空中給油、 防空/ミサイル防衛の任務も担う。
MQ-L
 輸送機サイズの UAV で、情報作戦、空中給油、輸送、戦略攻撃などの任に当たる。
2009.06.01 Aviation Week & ST DARPA hard <0907-060110>
= DARPA のFY109予算要求と航空関係研究命題 =
 米 DARPA のFY10予算要求は、わずか$3.25M増であるが、FY09で$87.6Mであった航空関連 予算が$338Mに増額されている。
Rapid Eye
 ロケットで1~2時間以内に打ち上げられる HALE UAV
Vulture
 太陽電池電源で成層圏に5年以上滞空する UAVで、まず3ヶ月の滞空を確認し、次いで完全搭載状態で1年間滞空させる。
ISIS (Integrated Sensor Is Structure)
 10年間滞空可能な成層圏飛行船で、当初は1年間の滞空を目指す。
LRASM
 長距離対艦ミサイル
Vulcan
 ターボジェットと CVC エンジンを組み合わせ、静止状態から Mach 4 以上まで加速する。
MoTr
 ターボジェットと ramjet/scramjet を組み合わせ、Mach 6 を目指す。
T3 (Tripe Target Terminator)
 航空機から発射される高速長射程ミサイルで、対航空機、対 CM、対防空システムの三用途
Transformer Vehicle
 'Flying Jeep' と呼ばれる路上走行車両で、1~4名を乗せて1~2時間飛行できる。
Autonomous Aerial Refueling
 Global Hawk に自動で UAV 同士の空中給油を行う。
Adaptive Morphing Super-Maneuver Aircraft
 機体形状を変化させることにより、低速遊弋で索敵し、高速で攻撃する。
2009.05.18 Aviation Week & ST Aurora flies prototype solar-powered UAV <0906-051802>
 Aurora社が DARPAVulture 超長時間滞空 UAV 計画 Phase 1 の契約で開発していた SunLight Eagle が、5月12日に Las Cruces にあるニューメキシコ大学物理化学研究所で初飛行した。
 SunLight Eagle は1987年に MIT が制作した翼端長114ftの人力飛行機を用いて、翼面の80%に太 陽電池膜を張ったもので、太陽電池には効率が悪いものの安価であるアモルファスシリコンを用いている。
2008.11.24 Aviation Week & ST Smooth operator <0901-112406>
 米空軍研究所 (AFRL) の Sensor Craft 計画には、高度60,000ftの1箇所に60時間滞空で き、行動半径2,000nmの能力が求められており、Northrop Grumman社は B-2 に似た形状で翼端長205ftの機体を、Boeing社は翼端長165ftの結合翼機体を、Lockheed Martin社 は翼端長200ftの機体を提案している。
【関連記事:0421-110310 (JDW 2004.11.03)】
 Northrop Grumman社はこの構想を実現するための後退薄翼気流制御 (SWLFC) 理論の検証を、WhiteKnightOne 機を用いて行っている。
2008.04.28 Aviation Week & ST Years aloft <0806-042806>
 DARPA が計画している少なくとも5年間滞空可能な UAV である Vulture 計画は、Aurora、Lockheed Martin、Boeing の 三社が、1年間の Phase 1 を受注した。 Phase 1 では実用機の構想設計を行うと共に、Phase 2 で飛行試験を行う縮小試作機の設計を行う。  DARPA は1,000-lb、5kWのペイロードを搭載して大気圏上縁に少なくとも5年間滞空する能力を求めているが、5年間の根拠は戦術的な区切りとしている。  Phase 2 では2012年に3ヶ月間滞空の飛行試験が計画されている。
 Aurora社が提案している Odysseus は、昼間はZ型になり効率よく太陽光を取り入れ、夜間は通常の直線型になって飛 行効率を上げる設計である。 500-ftの翼端長と1-lb/sq.ftの翼面荷重から、機体は3個のモジュールで離陸し、65,000ft の大気圏上縁で合体する。 Aurora社は翼端長160-ftの縮小試作機を考えている。
2007.07.30 Defense News Aloft for 5 years <0718-073005>
 DARPA は6月に、滞空期間5年で1,000-lbの搭載が可能な、ISR、SIGINT、通信中継用の HALE UAV を開発する Vulture 計画を発表し、各社に提案を求めている。 計画は 構想設計を行う第一段階、1/6縮小モデルを試作する第二段階、実大機を飛行させる第三段階に分かれ 、10月には第一段階の企業選定を行う方針である。核燃料の使用は検討対象から除外されている。
 同様の HALE UAV 構想を NASA が複数発表しており、動力に太陽電池を使用する検討が行われている。
2007.07.09 Defense News Looking ahead <0717-070904>
 米空軍は、機体に各種の先進型コンフォーマルアンテナを組み込んだ、無人偵察機 SensorCraft の研究を行っている。 研究は事前設計作業を終了した段階にある。 計画の初期段階として LOBSTAR (Low-band Structured Areeay) 研究が5年間の予定で開始されており、成果は JSTARS にも一部反映させる。
 Northrop Grumman社の案は、B-2 爆撃機規模の大きさで、翼端長205ft、最大搭載重量125,000-lbで、機体 及び主翼の全周に複合材を用いたプレーナアレイを配置し、UHF、高~低周波数 ELINT、EO/IR 等各種センサを組み込む。
2007.02.26 Aviation Week & ST Future and present UAVs <0706-022601>
 DoD は長期間滞空型 UAV 搭載用の先進型 ISR の実用化を$32Mで SAIC社と契約し た。 
 またこれとは別に空軍は、Northrop Grumman社に2機の RQ-4 Global Hawk Block 30 と3機の RQ-4 Block 40 を発注する。 Block 40 には MP-RTIP レーダなどのセンサ、制御システム、離発着 装置等が搭載される。
2005.09.05 Aviation Week & ST Out of the black <0518-090504>
 Lockheed Martin社の Skunk Works は遅くとも2006年初めに、新たな長距離ステルス型無人偵察機の試作提案 を公表するとみられる。
 これは、DoD の UAS (Unmanned Aircraft System) 構想に基づくもので、1999年に中止された DarkStar よりも大型かつ高々度長時間滞空をめざし、F-117 に似た実験用無人機を1~2機試作する。
(関連記事 IDR 2004.10)
2005.08.22 Aviation Week & ST Son of DarkStar <0517-082205>
 DoD は中国、イラン及び北鮮の脅威が今後増大するとみて、新しい長距離ステルス型無人偵察機の実現に向け 研究を進めている。
 DoD は1994年から1999年に HALE (High-Altitude Long-Endurance) UAV 研究としてステルス技術を採用した DarkStar 計画を実施したが、試験機は小型で航続距離も短いものであったため実用化には至らなかった。
 実戦によるデータ蓄積に加え、10年前に比べ適用技術が大幅に進展した結果、DarkStar 計画を見直し開発を再開 することを検討しているものとみられる。
2004.11.03 Jane's Defence Weekly USAF tackles challenges of SensorCraft <0421-110310>

 米空軍研究所は、高度65,000ftに数日間滞空し、偵察監視を行う Sensor Craft の 研究を6年間の計画で進めている。 検討結果が良ければ2013年以降に機体が製造される。
 Sensor Craft は UHF と X-band のレーダを UAV な搭載し、'time critical' 目標の監視 にあたる。 UHF レーダ用のアンテナとして同研究所は Low-Band Structural Array 計画を進めており 、今年初めに3m×6mのアンテナパネルを試作した。
 X-band レーダ用のアンテナには XTRA (X-band Radar Array) 計画を進めており、2007年に JUCAS に張り付けて試験をする。 XTRA のサイズは0.37㎡になると見られる。
 現在、機体の候補には、'bat wing', 'joined wig'(, 'straight wing'の3種類が検討されている。

2004.10.04 Aviation Week & ST In trying to come up with new <0419-100404>
 米空軍研究所は、新設計の将来 ISR UAV の縮尺実験用モデル JWTD (Joined-Wing Technology Demonstrator) の飛行試験を初めて行った。
 この実験機は、空軍が将来偵察監視機 Sensor Craft の開発用に製作した高々度長時間滞空可能な、特長ある主翼を持つ UAV で、 推進には電気を用い、全周捜索機能が要求されている。
 飛行試験は予期以上の成果を収めたが、飛行間ピッチ作動が不安定で、次期飛行試験までに制御システム及び着陸装置の仕様変更を行 うと共に追加した垂直尾翼を取り外して再度試験を行う。
2001.03 International Defence Review HALE storms to new heights  バルカン半島や中東での偵察監視に Grobal Hawk や Predator といった無人機が使用され多くの成果を挙げたこ とから、米国をはじめ、西欧諸国は HALE (High-altitude Long-Endurance :高々度長時間滞空) UAV の研究開発 に努力を注いでいる。

 西欧諸国の研究開発状況は以下の通り
* 米 国
 ・Grobal Hawk:
   2008年までに U-2 有人偵察機に換えて本格的に運用を計画
   FOPEN (foliage penetration) レーダー、先進合成開口レー
   ダーの搭載を予定
 ・Predator B
   Altair の名称で2002年までに3機を試作。合成開口レーダー
   及びESM 機器を搭載予定。
   高度65,000ft、最大 36時間滞空
 ・Helios  
   NASA が研究中の太陽電池利用の UAV。高度100,000ft、約1ケ月
   滞空。 通信中継に使用を計画

Helios に関する NASA のページ
 ・Frontier System A 160
   DARPA が研究中の無人ヘリコプター。高度55,000ft、
   最大 48時間滞空
、無給油で 3,700~5,500km 航続可能
 ・Sensor Craft
   AWACS 及び J-STARS の後継として NASA と空軍が研究中の、
   菱形 HALE UAV 。 大きさは B-2や B-52とほぼ同一規模
   60~80時間滞空、8,300km 以上の航続が可能
* 豪 州
 ・米国と共同で Grobal Hawk の飛行試験を国内で本年4月に計画
 ・北部沿岸でのインドネシア、東テイモール監視用に運用を予定
* ドイツ
 ・今年度中に HALE UAV の運用要求を提出予定
* フランス
 ・高度65,600ft、最大 48時間滞空の偵察、SIGNT、通信用HALE
  UAV の展開を検討中
* スウェーデン
 ・インターネットによる指揮統制システムの端末として、Saab
  社が Gaden (Kite) HALE UAV を開発中
* 英 国
 ・海軍用 HALE UAV を開発中。細部要求内容は不明
 ・太陽電池利用、約1年滞空の成層圏飛行船 StratSat を設計中