UCAR に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2005.01.10 Inside the Army Army, DARPA terminate Unmanned Combat Armed Rotercraft project <0505-011003>
 米陸軍は UAV 導入戦略の見直しと財政上の問題から、DARPA と共同で進めていた UCAR 研究の中止を決め た。 これにより UCAR 研究試作 PhaseⅢ は実施されないこととなった。
 UCAR の研究は2004年7月に PhaseⅡ を終了しており、2009年からの開発が予定されていた。
2004.11.15 Defense News Robot helo tests successful <0502-111506>

 米陸軍の UCAR 開発を行っている Northrop Grumman 社は10月7日、YAMAHA RMAX を使用して無人ヘリの飛行 試験を行った。
 RMAX は高度 200ftで 8分間の自律飛行を行い、ビデオ情報を逐次地上局に送信した。

2004.11.08 Inside the Army Army,DARPA delay Unmanned Combat Armed Rotorcraft contract <0502-110802>
 10月に予定されていた UCAR の研究試作 PhaseⅢ の企業選定が、財源をめぐる陸軍と DARPA の論争により遅 れている。
 UCAR の開発決定は2009年に予定され、Northrop Grumman社と Lockheed Martin社が PhaseⅡ を担当し、2004年7月に研究を終了してい る。 DARPA は両社に$1.5Mを割り当て研究を継続する意向である。
 PhaseⅢ では実験機の試作と飛行試験、リスク低減策、事前設計作業等が計画されている。
2004.10.06 Jane's Defence Weekly Bell Helicopter releases UCAR design <0419-100604>
 UCAR の開発で Lockheed Martin社チームの一員となっている Bell Helicopter社が、提案している UCAR の詳細を公表した。
 それによると機体は Propulsive Anti-Torque 装置付きのブレードを装備する機体は重量 2,497kgで、最大速度170kt、上昇限度18,600ft 、9時間滞空の性能を持つ。
2004.09.06 Aviation Week & ST On the Offensive <0417-090610>
 米陸軍 TRADOC は、イラクでの市外戦を模擬した Apache 攻撃ヘリと5機の UCAR による対地戦闘シミュレー ションを行い、その有効性を確認した。
 シミュレーションは Apache のコックピットシミュレターを用い実施され、クルーが5機の UCAR を1km以内で制御し、索敵と攻撃を行 った結果、6機の Apache による攻撃よりも生存性と攻撃破壊力に優れることを確認した。
 しかしながら Apache 自体の攻撃を優先すると UCAR の制御が極めて困難な状況であったため、今後の課題は攻撃ヘリ部隊の指揮統制 と共に、Apache クルーの戦闘間の負担を如何に軽減するかにある。
2004.09.06 Aviation Week & ST Hot performers <0417-090609>
 DARPA の UCAR 研究は、Northrop Grumman と Lockheed Martin両社の主導で提案を競っている。 両チームとも高速化と高い旋回性を 持つ回転翼機を目指しており、同時にステルス性、IRCM 性を追求している。
 研究は7段階に分かれ、現在 Phase 2 で風洞試験(右図)により基礎データを集めており、2006年からの次段階で両 チームは実験機を試作する。 両チームの構想は以下のとおりである。
Northrop Grumman/Kaman、Sikolsky (右図上)
 翼に直径32ftの Intermeshing roter を用い、テールロータはない。 巡航高度20,000ft、時速160kt、航続 時間は10.6時間で、重量は4,700-lb。搭載兵器には JCM の他、各種 DEW を検討 している。
Lockheed Martin/Bell Hericopter、Textron (右図下)
 翼に Propulsive anti-torque システムを用い、テールロータはない。 巡航高度20,000ft、時速180kt以上 、で試作段階から COTS を多用する方針。 搭載兵器には JCM の他、各種 DEW を検討している。
2004.09.06 Aviation Week & ST The latest leap <0417-090608>
 DARPA の UCAR (Unmanned Combat Armed Rotercraft) 研究は当初計画より進み、TRL (Technology Readiness Level) 4の段階にあるが 、30ヶ月、$160Mを投じる次段階への移行の可否は10月に決定される。
 研究には Lockheed Martin と Northrop Grumman両社がそれぞれチームを編成し参画、自律連携飛行、目標認識、生存性、価格につい て基礎研究を行い、実現の可能性を明らかにした。
 研究には陸軍よりも LCS への搭載を検討している海軍と海兵隊が関心を示している。
 次段階での技術研究の焦点は3ビームを用いた Ladar による障害回避システムで、 TRL 6を目指し、限定機能を持つ試作機を飛行させ、2009年には要求機能を満たす試作実験機の完成を狙っている。
2004.08 International Defense Review In the track of the Predator: combat UAV programs are gathering speed <0415-080023>
= UCAV 及び武装 UAV の現状に関する特集記事 =
J-UCAS
 候補機となっている X-45C 及び X-47B は、ともに 2006年に初飛行する。
 X-45C は16,300kgと X-45A の3倍の重さで F-404 エンジン(註:F/A-18 と同じ)を装備。
 X-47B は19,050kgで F-100 エンジン(註:F-16 と同じ)を装備。
Predator B
 36ヶ月の SDD 契約を準備中。 IOTE は2007年2/四半期、full-rate 生産移行は2008年を予定
Predator A
 初期型の RQ-1 は、MTS と Hellfire 用のハードポイントを搭載した MQ-1L への改造が進められている。
RQ-8B Firescout
 2002年に一旦中止された計画は、LCS に搭載されることで復活した。
ER/MP UAV
 今年後半に開発が開始され、2009年運用開始が予定されている。
UCAR
 今年9月に DARPA は Phase Ⅲ 並行する機種を Northrop Grumman社案か Lockheed Martin社案に決め、2006年後半に 初飛行させる。
 SDD 開始は2009年後半に予定されている。
Neuron UCAV
 Neuron は Dassault社の AVE UAV を基礎に Saab社などと共同開発するもので、試作機の初飛行は2009年を予定。
SHARC
 Saab社が進めている技術検証機で2002年に初飛行した。 この計画は2005年に、より小型の FILUR(全長2.5m、重量55kg)と統合され る。
2004.04.26 Aviation Week & ST Virtual fly-off <0409-042609>
 DARPA による UCAR 試験機の機種選定を10月に控え、Lockheed Martin/Bell Helicopterチームと Northrop Grumman/Sikolskyチームの売り込みが白熱化している。
 Northrop Grumman は Intermeshed roter を用いた偵察型と低空攻撃型の2型式で、速度160kt以上、巡航高度20,000ftで 10時間の滞空を目指す。
 一方、Lockheed Martin は低雑音スラスターノズルの採用による巡航速度の増加とテールロータなしを特長とし、速度160kt以上、巡航 高度20,000ft以上で9時間以上の滞空をねらっている。
2003.10.20 Aviation Week & ST Surviving the future
= 米陸軍の UCAR 開発に関する紹介記事 =
 陸軍の無人戦闘へりは戦場における低空域で運用するが、地形と地上砲火に脆弱性を有するため、機体のステルス化と防音性と IR の抑制が重要な技術課題となる。
 搭載兵器にはガン、ロケット及び Common Missile が予定され、将来的には HPM 兵器が検討されている。
 現在、研究は 予備設計段階にあり、試作機の決定を2004年、初飛行を2006年、開発移行を2010年に予定して おり、装備化は2015年の見込み。
 価格は Comanche の20~40%に抑え、維持コストも Comanche と Apache の20~50%に抑えることを狙っている 。
2003.10.15 Jane's Defence Weekly New member for UCAR team  米陸軍の UCAR 開発を目指す Northrop Grumman社チームに、Kaman社、L3社、BAE社に加えて Sikorsky社が参入した 。
2003.08.25 Aviation Week & ST Next step in unmanned combat  DARPA は米陸軍が導入を狙う UCAR の研究開発を更に進めるため、Lockheed Martin、Northlop Grumman両社が提案す るモデルの設計レビューを2004年8月頃行う。
 DARPA では次世代無人戦闘機として固定翼の UCAV に勝る UCAR の開発を狙っており、DoD が進める J-UCAS とは別に開発を行う意向で、海軍も開発に注目している。
 UCAR に要求されるのは高い自律性と共に有人ヘリとの共同運用で、搭載兵器にはロケット、ミサイルとガン の混合装備が、目標探知には現在の3~4倍の能力を持つ高性能センサーの導入が検討され、搭載重量は最大で1,000-lb、 価格はコマンチの20~40%程度を狙っている。
 Lockheed Martin の提案する UCAR (右上図)は単一回転翼の Compound ヘリで、Northlop Grumman は2枚の回転翼を組み合わせた Intermeshing rotor (歯車式回転翼:右下図)を採用している。
2003.08.06 Jane's Defence Weekly Rotorcraft project takes off  米陸軍と DARPA が共同で進めている UCAR (Unmanned Combat Armed Rotorcraft) 計画で、Lockheed Martin社と Northrop Grumman社が、それぞれ$9.4M, $8.7Mで事前設計を進めている。

 Lockheed Martin社案は、同社が MH-60 に取り付けて実験を行った Compound Helicopter となっている。

(関連記事 AW&ST 2002.07.29)

 Northrop Grumman社案は、チームの一員である Kaman社製の民間機 K-MAX(右図下)で使用している 'intermesh' ロータを採用している。
2003.07.28 Inside the Army Army,DARPA pick next round of contractors to build UCAR system  米陸軍と DARPA は UCAR の Concept development phase の第2段階に Lockheed Martin/Bell と Northlop Grumman の2社を選定した。
 UCAR は Objective Force の 偵察、攻撃用回転翼無人機として2002年から研究が進められており、 2004年9月に1社に絞り込み開発に移行する予定となっている。
2003.07.21 Defense News UAVs find growing role in US military  7月15~17日、バルティモアで2003年度無人システム会議が行われ、3,000人以上の軍及び企業関係者が参加、軍の UAV に対する関心の高さが裏付けられた。
 会議のハイライトとなったのは以下の事項。
・米空軍は当面、Global Hawk を武装化する計画がないことを明らかにした。
・米陸軍は2010年までに Objective Force 6,000機以上の各種 UAV を配備す る計画を明らかにした。
・米海軍は Fire Scout 回転翼 UAV を LCS に装備する意向を明らかにした。
・DARPA は陸軍の UCAR 設計に Northlop Grumman社を選定した。
2002.10.30 Jane's Defence Weekly Boeing announces UCAR partners  Boeing社は、同社が担当する UCAR (Unmanned Combat Armed Rotocraft) 開発の協力会社に、BAE System社を始めと する数社を指定したと発表した。
 UCAR の開発は同社 Phantom工場が担当する。
2002.07.17 Jane's Defence Weekly US Army mounts rearguard action to save Commanche  RAH-66 Comanche 偵察/軽攻撃ヘリ計画の生き残りをかけ、米陸軍は FCS 構想との 整合を図っている。
 それによると、RAH-66 は UCAV とチームを組み、精密誘導兵器の投下を行うと共に、各種センサからの情報を統合して、目標の位置 標定を行う。
 しかしながら、一連の計画遅延などから存続は厳しい状況にある。
2002.07 International Defense Review UCAR program gets off the ground  DARPA は UCAR (Unmanned Combat Armed Rotorcraft) の Concept Development Phase に 、Boeing, Lockheed Martin/Bellチーム、Northrop Grumman/BAEチーム、Sikorsky/Raytheonチームの4社を選定し、それぞれ$3Mで契約し た。 各社は概念設計、開発活動案、費用及び効果、開発のロードマップを提案する。
 その後2社が選定されて、9ヶ月間テで基本設計を行い、更に引き続き Development Phase で2機の試作を行う。
 開発は2009年から陸軍に移管され、2010~2012年の装備化を目指す。
2002.06.05 Jane's Defence Weekly UCAR contractors selected  米陸軍と DARPA は、UCAR (Unmanned Combat Armed Rotorcraft) 開発の Concept Development and System Trades Phase(12ヶ月)担当に以下の4チームを選定した。
  ・Lockheed Martin と Bell Helicopter/Textron
  ・Boeing McDonnel Douglas
  ・Northrop Grumman
  ・Sikolsky/Raytheon 
2002.04 Interantional Defense Review Unmanned fighter helicopter on the horizon  米陸軍と DARPA は、UCAR (Unmmand Combat Armed Rootrcraft) 開発に関する MoA を結 んだ。 計画は今後6ヶ年で$500Mをかけて行われ、最終的には所謂 R2W (Robotic Rotary Wingman) を目指す。
 UCAR には BAT を搭載し、6~10kmの目標識別能力が要求されている。
2001.09.05 Jane's Defence Weekly US Army studies potential for unmanned rotorcraft  米陸軍は FY-02 から UCAR (Unmanned Combat Armed Rotorcraft) の研究を開始する 計画で、$13M の予算を計上している。
 UCAR は、有人ヘリより高い運動性を有し、AH-64 や RAH-66 などの有人ヘリと共同、又は他の UAV 等と共同して行動する。
 陸軍には既に開発を開始している A-160 Hummingbird 計画があるが、A-160 も UCAR が求めている 300~500 LB のペイロードを 満足するバーションであれば候補になりうる。