Agent Defeat 弾に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2006.09.11 Aviation Week & ST Dig for victory <0619-091107>
= 米軍の新型侵撤爆弾及び Agent Defeat 弾に関する記事 =
BLU-122
 GBU-28 をベースに新開発の Eglin Steel を弾殻に用いた5,000-lbの侵撤爆弾で、現在 LRIP にある。来年 1月に FRP に移行し、部隊装備を開始する。
MOP (Massive Ordinance Penetrator)
 総重量30,000-lb、火薬重量5,300-lbの大型侵撤爆弾で、現有の BLU-109 の10倍の威力を持つ。 WSMR で来年5月に B-52 から5発を投 下し、各種掩体構築物等への効果を試験する。
CrashPAD (Crash Prompt Area Defeat)
 DARPA が開発している、2,000-lb Mk84 に145-lbの火薬と420-lbの生化学剤無効化物質を組み込んだ生化学 兵器破壊爆弾で、極めて高い熱効果により容器を破壊し無効化する。
CBU-107/PAW (Passive Attack Weapon)
 3,800本の鋼製ロッドを内蔵し、生化学剤容器を破壊する。 精度を向上させるため WCMD を使用する。 イラク戦争で2発が投下された。
HardStop
 現在開発試験中の PAW の改良型で、WCMD を使用、鋼製ロッドに代え0.5lbの侵撤弾を58個内蔵する。
2006.01.25 Jane's Defence Weekly US makes quiet progress on 'agent defeat' <0604-012503>
 米軍はここ数年、生物化学剤を無力化する兵器の開発を進めている。 過去には米海兵隊がイラクのファルー ジャで化学兵器が保管されていると見られる建物の攻撃ができなかった事例があり、生物化学剤を飛散させないで処理することが急務に なっている。
 従来、対生物化学剤兵器としては、Mk84 を元にした 'Crash Pad' や BLU-109 を元にした ' Shredder' があったが、いずれも黄燐焼夷弾であったため、チタニウムボロンなど黄燐を使わない焼夷剤 が検討されている。
(関連記事 JDW 2002.09.18)
 米空軍ではこの焼夷剤を13,608kgの MOP (Massive Ordnance Penetrator) の炸薬として使用する考えである。
 但し大量の生物化学剤の処理には、今でもやはり核兵器しかない
( MOP 関連記事 IDR 2004.10)
2003.08.13 Jane's Defence Weekly Shredder for Agent Defeat  ATK社が$1.9Mで Shredder 生物/化学剤無効化爆弾の開発を受注した。
 同社が当初空軍に提案したと頃によると、Shredder は BLU-109 2,000-lb爆弾の弾体に、 黄燐と PBXN-109 HE剤を充填した爆弾である。 
(関連記事 JDW 2002.09.18)
2003.03 International Defense Review US to develop chemical/biological agent-defeat bomb  Lockheed Martin社は米海軍との契約で HTI-J-1000 生物/化学剤無力化爆弾を開発してい る。
 HTI-J-1000 は、J-1000 弾頭(註:AGM-158 JASSM に搭載されている1,000-lb HE 弾頭。=WDU -42/B)の高温焼夷剤 (HTI: High Temperature Incendiary) 充填型で、チタニウム/ボロン135kgのペレット状 HTI と、複数のタンク破壊榴弾が装填される。
 目標を貫通した HTI-J-1000 はまず榴弾を放出し、榴弾がタンクを破壊する。 次いで焼夷剤が燃焼し生物/化学剤を外部に放出する ことなく焼却する。 
(註:関連記事 JDW 2002/09/18 )
2002.11 International Defense Review Undergound attack initiatives expand
= 各種 HDBT 攻撃兵器の趨勢の紹介記事 =
 HDBT 対処各種 ACTD の列挙
CP2 (Second CounterProliferation) ACTD の紹介
TB (ThermoBaric) ACTD の紹介
Agent Defeat ACTD の紹介
新型侵撤弾について
 Perching Ⅱに、全長1.5m、胴径23cm、重量300kgの侵撤弾を取り付け B-52 投下して1,200m/sで弾着させ、花崗岩に 13.7m侵撤させた。
・市街/洞窟攻撃用の UGV の紹介
  Talon UGV :
   肩撃ち式バンカーバスタ弾又は、洞窟用センサキットを搭載。
  MATILDA UGV :
   SMAW (Shoulderlauched Multipurpose Assault Weapon) 搭載。
  Wolverine UGV :
   M249 機関銃と1,200発の弾薬を搭載。 
2002.09.18 Jane's Defence Weekly USA expedites chem-bio bunker-buster project  米軍は、貯蔵してある化学兵器や生物兵器 (CW/BW) を、外部に漏れ出すことなく無力化する Agent Defeat 兵器の開発を進めている。
 DARPA 及び海軍は、Lockheed Martin社と HTI (High-Temperature Incendiary) 焼夷剤を Agent Defeat に使 用しようとしている。
 HTI はチタニウム、臭素、リチウムなどから成る二段反応ペレット状物質で、反応で約1,000゚F (538゚C) の高熱を長 時間発生し、CW/BW を燃やしてしまうが、爆圧が低いため燃え残りが外へ拡散する事がない。
 兵器として使用する場合は、HTI を BLU-116 2,000-lb AUP の弾殻に充填して GBU-24 レーザ誘 導爆弾として使用するか、 BLU-109 に充填して JDAM として使用 する。
 計画では FY-04 までに試験用8発と実戦用20発を製造する。 
2002.06 Jane's Missiles & Rockets Agent-Defeat ACTD to develop warheads  Agent-Defeat(化学剤生物剤無力化)弾の開発を巡り、NSWC (Naval Surface Warfare Center) は Lockheed Martin社と協同することになりそうである。
 Agent-Defeat弾は、JDAM で使用されているBLU-109 2,000-lb 爆弾及び Paveway Ⅲ で使用されている BLU-116 2,000-lb 爆弾として使用される。
 Agent-Defeat弾は、銅板侵撤剤で侵撤した後に弾頭を送り込み、弾頭は高温非高圧で化学剤や生物剤を無力化 する。 
2002.05 Jane's Missiles & Rockets US thermobaric bomb uses a single-stage explosive charge  アフガンで使用された BLU-118/B thermobaric 爆弾の詳細が明らかになった。
 BLU-118/B は従来伝えられていた従来型の2段燃焼式 FAE ではなく、単段燃焼爆弾 であることが分かった。
 BLU-118/B に充填されているのは、少量の従来型 HE にアルミ等が添加されて fuel-rich になった炸薬で、燃焼は従来型 HE の爆轟に 比べゆっくりと長時間進むと共に、周辺の酸素を大量に消費する。
 更に FY-02 ACTD (Advanced Concept Technology Demonstration) では改良型サーモバリック爆弾の開発が行 われている。 ここでは、用途に応じた最適な化学構成を目指している。
 また、別の ACTD では、化学剤や生物剤を四散させることなく無効化する、薬剤無効化弾頭の開発が進められ ている。